JP6020504B2 - 車両後部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の後部の構造に関し、特にアッパバックパネルの前縁部に沿ってアッパバックフロント骨格部が設けられた構造に関する。
下記特許文献1に記載された車両の車体後部構造では、車体の左右の側部を構成する左右のサイドパネルの高さ方向中間部間に、リヤパッケージトレイ(アッパバックパネル)が配置されている。このリヤパッケージトレイの前縁部には、車両幅方向に延びるクロスメンバが設けられている。このクロスメンバは、アッパクロスメンバとロアクロスメンバとが接合されることにより、車両幅方向に延びる閉断面を形成している。また、リヤパッケージトレイ及びアッパクロスメンバの左右の端部は、板状の結合メンバを介して左右のサイドパネルに連結されており、ロアクロスメンバの左右の端部は、L字状メンバを介して左右のサイドパネルに連結されている。左右のL字状メンバの下方には、車両幅方向内方に膨出する形状のリヤタイヤハウス部が形成されており、該リヤタイヤハウス部の上部とL字状メンバとがタワーメンバにより連結されている。
上記構成の車両の車体後部構造では、クロスメンバと左右の結合メンバと左右のL字状メンバとによって車両幅方向に延びる閉断面形状の骨格部(以下、アッパバックフロント骨格部という)が形成されている。このアッパバックフロント骨格部は、キャビンとラゲージスペースとを連通するトランクスルーの開口部における上縁部を形成している。また、このアッパバックフロント骨格部の車両幅方向端部内、すなわち結合メンバとL字状メンバとで形成される閉断面空間内には、リヤシートに着座した乗員を拘束するためのシートベルトを巻き取るリトラクタ(シートベルト巻取装置)が収容されている。なお、類似する構造としては、下記特許文献2に記載されたものがある。
特開2009−23367号公報 特開2003−312544号公報
上記のようなアッパバックフロント骨格部は、車体の剛性(特に捩り剛性)に大きく寄与するため、車両の操縦安定性を向上させるためには、アッパバックフロント骨格部の剛性を良好に確保することが求められる。しかしながら、アッパバックフロント骨格部の付近に配設される部材との関係や、ラゲージスペースの広さとの関係などから、アッパバックフロント骨格部の閉断面の面積を十分に確保することが困難な場合がある。そのような場合においても車体の剛性を確保するために、改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、車体の剛性確保に寄与する車両後部構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る車両後部構造は、車両後部の車体側部に設けられ、ホイールハウスアウタとホイールハウスインナとが結合されて形成されたリヤホイールハウスと、アッパバックパネルの前縁部の車両下方に配置されて前記アッパバックパネルに結合されたアッパバックリインフォースメントを有し、前記前縁部と前記アッパバックリインフォースメントとの間に車両幅方向に延びる閉断面空間を形成しており、車体の骨格の一部を構成すると共に、車両幅方向に延びる閉断面の車両幅方向端部において前記アッパバックリインフォースメントの車両幅方向端部が前記ホイールハウスアウタと前記ホイールハウスインナとの結合部に対して車両幅方向内側から結合されたアッパバックフロント骨格部と、を備えている。
請求項1に記載の発明では、アッパバックパネルの前縁部に沿って車両幅方向に延在するアッパバックフロント骨格部は、車両幅方向に延びる閉断面を形成している。このアッパバックフロント骨格部が有するアッパバックリインフォースメントの車両幅方向端部は、リヤホイールハウスにおけるホイールハウスアウタとホイールハウスインナとの結合部に結合されている。この結合部は、背景技術の欄に記載したサイドパネルよりも一般に剛性が高い部位である。しかも、ホイールハウスアウタ、ホイールハウスインナ及びアッパバックリインフォースメントの3部材が結合されているため、アッパバックフロント骨格部の車体側部に対する結合剛性が、背景技術の欄に記載した構造と比較して向上する。これにより、例えばアッパバックフロント骨格部の閉断面の面積を十分に確保することができない場合でも、車体の剛性(特に捩り剛性)の確保に寄与することができる。
請求項2に記載の発明に係る車両後部構造は、請求項1において、前記アッパバックフロント骨格部は、少なくとも車両幅方向端部において、車両上下方向の寸法が車両前後方向の寸法に比し大きく設定されている。
請求項2に記載の発明では、アッパバックフロント骨格部が上記のように形成されている。このため、このアッパバックフロント骨格部では、少なくとも、車体の捩れによる歪みが車両幅方向中央側よりも大きくなる車両幅方向端部において、縦曲げモーメントに対する変形のし難さ(断面2次モーメント)を向上させることができる。その結果、車体の捩り剛性の確保に更に寄与することができる。
請求項3に記載の発明に係る車両後部構造は、請求項1又は請求項2において、前記アッパバックフロント骨格部は、車両上下方向の寸法が車両幅方向中央側に比し車両幅方向端部で大きく設定されている。
請求項3に記載の発明では、アッパバックフロント骨格部は、車体の捩れによる歪みが車両幅方向中央側よりも大きくなる車両幅方向端部において、車両上下方向寸法が大きく設定されている。これにより、車体の捩り剛性を確保しつつ、車両幅方向中央側におけるアッパバックフロント骨格部の下方のスペースを拡大することができる。
請求項4に記載の発明に係る車両後部構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項において、前記アッパバックフロント骨格部は、少なくとも車両幅方向端部において、車両前後方向の後部における下部側が上部側に対して車両前方側へ凹んでいる。
請求項4に記載の発明では、アッパバックフロント骨格部が上記のように形成されているため、アッパバックフロント骨格部の車両上下方向寸法を大きく設定した場合でも、上記の凹みの分だけラゲージスペースを車両前方側へ拡大することができる。それにより、前述の如き車両の捩り剛性の確保とラゲージスペースの有効利用との両立に寄与することができる。
請求項5に記載の発明に係る車両後部構造は、請求項1〜請求項4の何れか1項において、ルーフサイドレールの閉断面空間内に設けられて当該ルーフサイドレールを補強すると共に、前記リヤホイールハウス側へ延長されて前記アッパバックフロント骨格部の車両幅方向端部と結合された補強部材を更に備えている。
請求項5に記載の発明では、ルーフサイドレールを補強する補強部材がリヤホイールハウス側へ延長され、リヤホイールハウス及びアッパバックフロント骨格部の車両幅方向端部と結合されている。これにより、車体側部に対するアッパバックフロント骨格部の結合剛性を更に向上させることができるので、車体の剛性向上に一層寄与することができる。
請求項6に記載の発明に係る車両後部構造は、請求項1〜請求項5の何れか1項において、前記アッパバックフロント骨格部の車両後方で且つラゲージヒンジの車両前方に設けられたシートベルト巻取装置を備えている。
請求項6に記載の発明では、アッパバックフロント骨格部の車両後方で且つラゲージヒンジの車両前方にシートベルト巻取装置が配設される。このため、アッパバックフロント骨格部内にシートベルト巻取装置が収容される場合と比較して、アッパバックフロント骨格部を含む車両後部の設計自由度を向上させることができる。
請求項7に記載の発明に係る車両後部構造は、車両後部の車体側部に設けられたリヤホイールハウスと、ルーフサイドレールの閉断面空間内に設けられて当該ルーフサイドレールを補強すると共に、前記リヤホイールハウスに結合された補強部材と、アッパバックパネルの前縁部に沿って車両幅方向に延在し、車両幅方向から見て閉断面形状を成しており、車体の骨格の一部を構成すると共に、車両幅方向端部が前記補強部材に結合されたアッパバックフロント骨格部と、を備えている。
請求項7に記載の発明では、アッパバックパネルの前縁部に沿って車両幅方向に延在するアッパバックフロント骨格部は、車両幅方向から見て閉断面形状を成す車体の骨格を構成している。このアッパバックフロント骨格部の車両幅方向端部は、ルーフサイドレールの閉断面空間内に設けられた補強部材に結合されている。この補強部材は、ルーフサイドレールを補強するものであり、しかも、剛性が高いリヤホイールハウスに結合されている。このため、当該補強部材にアッパバックフロント骨格部の車両幅方向端部が結合されることによりアッパバックフロント骨格部の車体側部に対する結合剛性が、背景技術の欄に記載した構造と比較して向上する。これにより、例えばアッパバックフロント骨格部の閉断面の面積を十分に確保することができない場合でも、車体の剛性(特に捩り剛性)の確保に寄与することができる。
以上説明したように、本発明に係る車両後部構造では、車体の剛性確保に寄与することができる。
本発明の第1実施形態に係る車両後部構造の部分的な構成を車両幅方向内側から見た縦断面図であり、図2のF1−F1線に沿った切断面に対応する図である。 同車両後部構造の部分的な構成を示す斜視図である。 図2に示される構成を分解した分解斜視図である。 図1のF4−F4線に沿った切断面を示す断面図である。 図1のF5−F5線に沿った切断面を示す断面図である。 図1のF6−F6線に沿った切断面を示す断面図である。 同車両後部構造の構成部材であるルーフサイドアウタリインフォースメントとリヤホイールハウスとの結合部の周辺の構成を示す斜視図である。 図2のF8−F8線に沿った切断面を示す断面図である。 車体の捩り剛性を示す値であるKt値について説明するための図である。 同車両後部構造のラゲージスペースに荷物を載せた状態を示す図1に対応した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る車両後部構造の部分的な構成を示す図1に対応した断面図である。
<第1の実施形態>
本発明の第1実施形態に係る車両後部構造10について、図1〜図10に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、車両の前方向(進行方向)、上方向、車両幅方向の外側をそれぞれ示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車両幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
(構成)
図1〜図5に示されるように、本実施形態に係る車両後部構造10は、自動車のアッパバック構造であり、リヤホイールハウス12と、アッパバックフロント骨格部14とを主要部として構成されている。以下、リヤホイールハウス12及びアッパバックフロント骨格部14を含む周辺の構成について説明する。なお、本実施形態に係る車両後部構造10は、基本的に左右対称(車両幅方向中心に対し対称)に構成されているので、図1〜図7及び図10では車両幅方向一方側(車両右方側)のみを図示しており、以下の説明においても主に車両幅方向一方側について説明する。
リヤホイールハウス12は、図示しない後輪を収容するものであり、車両後部における左右の車体側部11にそれぞれ配設されている。このリヤホイールハウス12は、車両幅方向外側部分を構成するホイールハウスアウタ16と、車両幅方向内側部分を構成するホイールハウスインナ18とを備えている。ホイールハウスアウタ16及びホイールハウスインナ18は、板金がプレス成形されることにより形成されたものである。これらのホイールハウスアウタ16及びホイールハウスインナ18は、互いの周縁部に設けられたフランジ部16A、18Aにおいてスポット溶接により結合されている。これにより、ドーム状のリヤホイールハウス24が形成されている。なお、上記のフランジ部16Aとフランジ部18Aとの結合部が、請求項1に記載の「結合部」に相当する。以下、この結合部を「結合フランジ部12A」と称する。
ホイールハウスアウタ16のフランジ部16Aの前部は、ホイールハウスインナ18のフランジ部18Aよりも車両上方側へ延長されている。このフランジ部16Aの車両上方には、ルーフサイドインナ(サイドパネル)20が配置されている。ルーフサイドインナ20は、ホイールハウスアウタ16及びホイールハウスインナ18の板金よりも板厚が薄い板金がプレス成形されることにより板状に形成されている。このルーフサイドインナ20は、車両幅方向を板厚方向として配置されており、車体のCピラー22の車両幅方向内側部分を構成している。このルーフサイドインナ20の下端部は、スポット溶接によってフランジ部16Aの上端部に結合されている。
ルーフサイドインナ20の車両後方には、ルーフサイドインナリヤ24(図2以外では図示省略)が配置されている。ルーフサイドインナリヤ24は、ルーフサイドインナ20の板金と同等の板厚の板金がプレス成形されることにより板状に形成されており、車両幅方向を板厚方向として配置されている。このルーフサイドインナリヤ120の前端部は、ルーフサイドインナ20の後端部、及び結合フランジ部12A(フランジ部16A、18A)の後端部とそれぞれスポット溶接により結合されている。
上記のルーフサイドインナ20及びルーフサイドインナリヤ24の車両幅方向外側には、車両の外観意匠を構成するサイドアウタパネル26(図4及び図6以外では図示省略:以下、サイメンアウタ26と称する)が配設されている。なお、図4及び図6において、符号27が付された部材は、フューエルリッドである。上記のサイメンアウタ26は、ルーフサイドインナ20と共に車体側部11に閉断面空間28を形成している。この閉断面空間28は、図示しないルーフサイドレールの閉断面空間に連続している。この閉断面空間28内には、図6及び図7に示されるルーフサイドアウタリインフォースメント30(以下、ルーフサイドアウタR/F30と称する)が設けられている。なお、上記のルーフサイドレールは、車体のルーフ(図示省略)の側部に沿って車両前後方向に延在し、車体の骨格を構成する部材であり、車体のAピラー及びBピラー(何れも図示省略)とCピラー22との各上端部を車両前後方向に連結している。
ルーフサイドアウタR/F30は、車体側部11の一部である上記ルーフサイドレールの閉断面空間内に設けられて当該ルーフサイドレールを補強する補強部材であり、Aピラー、Bピラー及びCピラー22の各上端部間に架け渡されている。このルーフサイドアウタR/F30は、車両前後方向(長手方向)から見た断面形状が例えばハット形状に形成されており、長手方向に延びる稜線を有している。このルーフサイドアウタR/F30の後部には、図6及び図7に示されるようにリヤホイールハウス12側へ延長された延長部30Aが設けられている。この延長部30Aはリヤホイールハウス12と結合されている。
詳細には、この延長部30Aは、前後両端部に設けられたフランジ部30A1、30A2及び下端が、ホイールハウスアウタ16と二枚重ねの状態でスポット溶接により結合されている(図7の打点W1参照)。また、この延長部30Aは、上記のフランジ部30A1、30A2が、結合フランジ部12Aすなわちフランジ部16A、18Aと三枚重ねの状態でスポット溶接により結合されている(図7の打点W2参照)。さらに、この延長部30Aは、前方側のフランジ部30A1が、ルーフサイドインナ20及び後述するストレーナ42のフランジ部42Eと三枚重ねの状態でスポット溶接により結合されている(図7の打点W3参照)。なお、この延長部30Aには、図7に示されるように、ホイールハウスアウタ16に形成されたフューエルパイプ挿通用の開口32を露出させるための開口34が形成されている。
一方、アッパバックフロント骨格部14(以下、フロント骨格部14と称する)は、図1及び図2に示されるように、アッパバックパネル36の前縁部に沿って車両幅方向に延在しており、リヤシート35(図1及び図10以外では図示省略)の上端部の車両後方に近接して配置されている。このフロント骨格部14は、上記のアッパバックパネル36と、ストレーナ42と、アッパバックリインフォースメント46(以下、アッパバックR/F46と称する)とによって形成されており、車両幅方向から見て閉断面形状を成す車体の骨格の一部(クロスメンバ)を構成している。以下、このフロント骨格部14について詳細に説明する。
図2及び図3に示されるように、アッパバックパネル36は、車両幅方向中央側に配置されたアッパバックパネルセンタ部38(以下、パネルセンタ部38と称する)と、該アッパバックパネルセンタ部38の車両幅方向両側にそれぞれ連続して配置されたアッパバックパネルサイド部40(以下、パネルサイド部40と称する)とによって構成されている。
パネルセンタ部38は、板金がプレス成形されることにより板状に形成されており、車両上下方向を板厚方向として配置されている。このパネルセンタ部38は、アッパバックパネル36の本体部であり、ラゲージスペース52の上壁部(天壁部)を形成している。このパネルセンタ部38は、車両幅方向を長手方向とする長尺状に形成されており、車体の車両幅方向中央部を跨いで車両幅方向に延在している。このパネルセンタ部38の前端部には、車両下方側へ延びる前壁38Aが設けられている。
パネルサイド部40は、板金がプレス成形されることにより板状に形成されており、車両上下方向を板厚方向として配置されている。このパネルサイド部40は、パッケージトレイであり、パネルセンタ部38とルーフサイドインナ20及びルーフサイドインナリヤ24との間に配置されている。このパネルサイド部40は、車両前後方向を長手方向とする長尺状に形成されており、パネルセンタ部38と連続する面を形成している。
このパネルサイド部40の車両幅方向内側端部は、アッパバックパネル36の車両幅方向外側端部と車両上下方向に重ねられた状態でスポット溶接により結合されている。また、このパネルサイド部40は、車両幅方向外側端部に設けられたフランジ部40A(図4以外では図示省略)が、ルーフサイドインナ20及びルーフサイドインナリヤ24の車両幅方向内側面にスポット溶接によって結合されている。また、このパネルサイド部40の前端部には、車両下方側へ延びるフランジ部40Bが設けられている。なお、このパネルサイド部40の車両上方には、図1に示されるように、樹脂製のパッケージトレイトリム54が配置されている。
ストレーナ42は、図2及び図3に示されるように、パネルサイド部40の前端部とホイールハウスインナ18との間に配置されている。このストレーナ42は、パネルセンタ部38の前壁38Aに対して車両幅方向に連続して配置された前壁42Aと、前壁42Aに対して車両後方から対向した後壁42B(図3以外では図示省略)と、前壁42A及び後壁42Bの車両幅方向内側端部を車両前後方向に連結した側壁42Cとを有している。
このストレーナ42は、前壁42A及び後壁42Bの下部側に設けられたフランジ部42Dが、ホイールハウスインナ18の上面及び車両幅方向内側面にスポット溶接によって結合されている。また、このストレーナ42は、前壁42A及び後壁42Bの上部側における車両幅方向外側端部に設けられたフランジ部42Eが、ホイールハウスアウタ16のフランジ部16A及びルーフサイドインナ20にスポット溶接により結合されている。また、このストレーナ42の前壁42Aの上端部には、パネルサイド部40のフランジ部40Bがスポット溶接により結合されている。さらに、このストレーナ42は、後壁42Bの上端部が後述するアッパバックリインフォースメントサイド部50の後壁50Aにスポット溶接により結合されている。
アッパバックR/F46は、パネルセンタ部38の前縁部に沿って車両幅方向に延びるアッパバックリインフォースメントセンタ部48(以下、R/Fセンタ部48と称する)と、該R/Fセンタ部48の車両幅方向両側にそれぞれ連続して配置され、パネルサイド部40の前縁部に沿って車両幅方向に延びるアッパバックリインフォースメントサイド部50(以下、R/Fサイド部50と称する)とによって構成されている。
R/Fサイド部50は、パネルサイド部40の前端部の車両下方で且つストレーナ42の前壁42A及び後壁42Bの間に配置されている。このR/Fサイド部50は、ストレーナ42の前壁42Aに対して車両後方から対向した後壁50Aと、該後壁50Aの下端から車両前方へ延びる下壁後部50Bとを備えている。この下壁後部50Bの前端からは、車両前方斜め下方へ向けて傾斜壁50Cが延出されており、当該傾斜壁50Cの下端からは、車両前方へ向けて下壁前部50Dが延出されている。
但し、上記の傾斜壁50Cは、車両幅方向内側へ向かうほど上下方向寸法が縮小(漸減)するように形成されており、R/Fサイド部50の車両幅方向内側端部には、傾斜壁50Cが存在していない。つまり、R/Fサイド部50の車両幅方向内側端部においては、下壁後部50Bと下壁前部50Dとが車両前後方向に連続する面を形成しており、下壁前部50Dは、車両幅方向外側へ向かうほど下壁後部50Bに対して車両下方側へ下降するように湾曲している。このため、このR/Fサイド部50では、車両幅方向外側へ向かうほど前部側の上下方向寸法が拡大(増加:漸増)している。
上記のR/Fサイド部50は、図1に示されるように、後壁50Aの上端部から車両後方へ延びるフランジ部50Eがパネルサイド部40の下面にスポット溶接により結合されている(図1の打点W4参照)。また、このR/Fサイド部50は、下壁前部50Dの前端部から車両前方斜め下方に延びるフランジ部50Fがストレーナ42の前壁42Aの後面に結合されている(図1の打点W5参照)。これにより、図1に示されるように、ストレーナ42、パネルサイド部40及びR/Fサイド部50によって閉断面空間56Aが形成されている。この閉断面空間56Aは、車両幅方向内側端部が車両幅方向から見て矩形状に形成されているが、車両幅方向外側へ向かうに従い車両幅方向から見た形状が略逆L字状に徐々に変化するように形成されている。
さらに、上記のR/Fサイド部50は、後壁50Aの車両幅方向外側端部から車両後方へ延びるフランジ部50Gが、ルーフサイドインナ20にスポット溶接により結合されている(図1の打点W6参照)。また、このR/Fサイド部50は、下壁後部50Bの車両幅方向外側端部から車両下方へ延びるフランジ部50H、及び下壁前部50Dの車両幅方向外側端部から車両下方へ延びるフランジ部50Jが、リヤホイールハウス12の結合フランジ部12A(フランジ部16A、18A)にスポット溶接により結合されている(図1の打点W7、W8参照)。
一方、R/Fセンタ部48は、パネルセンタ部38の車両下方で且つ前壁38Aの車両後方に配置されており、左右のR/Fサイド部50間に架け渡されている。このR/Fセンタ部48は、R/Fサイド部50の車両幅方向外側端部に連続する形状に形成されている。具体的には、このR/Fセンタ部48は、パネルセンタ部38の前壁38Aに対して車両後方から対向すると共に、R/Fサイド部50の後壁50Aに連続する後壁48Aを有している。この後壁48Aの下端部からは、車両前方へ向けて下壁48Bが延出されている。この下壁48Bは、R/Fサイド部50の下壁後部50B及び下壁前部50Dの車両幅方向内側端部に連続している。
上記のR/Fセンタ部48は、車両幅方向外側端部が、R/Fサイド部50の車両幅方向内側端部と車両上下方向に重ねられた状態でスポット溶接により結合されている。また、このR/Fセンタ部48は、後壁48Aの後端に設けられたフランジ部48Cがパネルセンタ部38の下面にスポット溶接により結合されると共に、下壁48Bの前端に設けられたフランジ部48Dが前壁38Aの下端部の後面に結合されている。これにより、図8に示されるように、アッパバックパネル36とR/Fセンタ部48とによって閉断面空間56Bが形成されている。この閉断面空間56Bは、車両幅方向から見て矩形状に形成されており、車両幅方向の全長にわたって断面形状及び寸法が一定又は略一定に設定されている。
上記構成のフロント骨格部14では、ストレーナ42、パネルサイド部40及びR/Fサイド部50によって形成された閉断面空間56Aと、アッパバックパネル36及びR/Fセンタ部48によって形成された閉断面空間56Bとが車両幅方向に連続している。これにより、左右の車体側部11間で車両幅方向に延びる閉断面空間56が形成されている。このフロント骨格部14は、ラゲージスペース52とキャビン56とを連通するトランクスルーの開口部58における上縁部を構成している。なお、以下の説明において「フロント骨格部14の閉断面」と記載する場合は、車両幅方向から見た閉断面を意味するものとする。
このフロント骨格部14の車両幅方向両端部14Aは、それぞれストレーナ42の前壁42Aのフランジ部42E(図2、3参照)、パネルサイド部40のフランジ部40A(図4参照)、及びR/Fサイド部50のフランジ部50G、50H、50J(図1参照)において、車体側部11に結合されている。詳細には、ストレーナ42の前壁42Aのフランジ部42Eは、上部側がルーフサイドインナ20と二枚重ねの状態でスポット溶接により結合されており、下部側がホイールハウスアウタ16のフランジ部16Aと二枚重ねの状態で結合されている。但し、このフランジ部42Eの一部は、前述したルーフサイドアウタR/F30及びルーフサイドインナ20と三枚重ねの状態でスポット溶接により結合されている(図6の打点W3参照)。
また、パネルサイド部40のフランジ部40Aは、ルーフサイドインナ20と二枚重ねの状態でスポット溶接により結合されている(図4の打点W9参照)。同様に、R/Fサイド部50のフランジ部50Gは、ルーフサイドインナ20と二枚重ねの状態でスポット溶接により結合されている(図1及び図6の打点W6参照)。一方、R/Fサイド部50のフランジ部50H、50Jは、リヤホイールハウス12の結合フランジ部12Aすなわちフランジ部16A、18Aと三枚重ねの状態でスポット溶接により結合されている(図1の打点W7、W8、図4の打点W7、及び図5の打点W8参照)。これにより、フロント骨格部14が左右の車体側部11間(左右のリヤホイールハウス12間)に架け渡されている。なお、各図に適宜示される打点位置及び打点数は、一例である。
つまり、本実施形態では、R/Fサイド部50(アッパバックR/F46)の形状を変更することで、フロント骨格部14を、車体側部11において剛性が高いリヤホイールハウス12の結合フランジ部12Aに結合させている。
このフロント骨格部14では、前述したように、R/Fサイド部50の前部側の上下方向寸法が車両幅方向外側へ向かうほど拡大するように形成されている。このため、このフロント骨格部14では、車両幅方向端部14A(以下、端部14Aと称する)における車両上下方向の寸法L1(図1参照)が、車両幅方向中央側の車両幅方向中間部14B(以下、中間部14Bと称する)における車両上下方向の寸法L2(図8参照)に比し大きく設定されている。なお、本実施形態では、上記の中間部14Bは、フロント骨格部14において、左右のストレーナ42の間の部位のことである。
また、このフロント骨格部14の端部14Aでは、ホイールハウスインナ18の形状に沿うように車両上下方向に断面が拡大されることで、車両前後方向の寸法L1が車両上下方向の寸法H1に比し大きく設定されている。なお、本実施形態では、フロント骨格部14の中間部14Bにおいては、車両上下方向の寸法H2が車両前後方向の寸法L2に比し若干小さく設定されている。それにより、トランクスルーの開口部58の車両上下方向寸法を大きく確保している。
さらに、このフロント骨格部14の端部14Aでは、図1に示されるように、後部の下部側に凹部60が形成されており、後部の下部側が上部側に対して車両前方側へ凹んでいる。この凹部(凹み)60の上面は、R/Fサイド部50の下壁後部50Bによって構成されている。この凹部60の上面の高さは、ホイールハウスインナ18のフランジ部18Aの上端と同等の高さに設定されている。
また、図1に示されるように、フロント骨格部14の端部14Aの車両後方で且つラゲージヒンジ62の車両前方には、リトラクタ64が配置されている。このリトラクタ64は、リヤシート35に着座した乗員を拘束するための図示しないシートベルトを巻き取って格納するためのシートベルト巻取装置であり、図示しないボルト及びナットによってパネルサイド部40に締結固定されている。このリトラクタ64には、車両の急減速時などにシートベルトを強制的に巻き取ることにより、シートベルトの乗員拘束力を向上させる機構(所謂プリテンショナ)を搭載している。このため、このリトラクタ64は、プリテンショナを搭載していないリトラクタと比較して大型に構成されており、フロント骨格部14の閉断面空間56内には配置不能とされている。
上記のリトラクタ64は、車両上下方向の寸法が車両前後方向の寸法よりも小さく設定されており、前述した凹部60の上面の高さが、リトラクタ64の下面の高さと同等(ここでは若干上方側)に設定されている。なお、上記のラゲージヒンジ62は、ラゲージスペース52を開閉するための図示しないラゲージドアを車体に対して回動可能に連結するためのヒンジであり、車両後部の左右両側にそれぞれ配設されている。
(作用及び効果)
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両後部構造10では、アッパバックパネル36の前縁部に沿って車両幅方向に延在するフロント骨格部14は、車両幅方向から見て閉断面形状を成す車体の骨格を構成している。このフロント骨格部14は、端部14Aに設けられたフランジ部50H、50Jが、リヤホイールハウス12におけるホイールハウスアウタ16とホイールハウスインナ18との結合フランジ部12A(フランジ部16A、18A)に結合されている。
上記の結合フランジ部12Aは、車体側部11において、ルーフサイドインナ20(背景技術の欄に記載したサイドパネルに相当)よりも十分に剛性が高い部位である。しかも、フロント骨格部14のフランジ部50H、50Jは、ホイールハウスアウタ16及びホイールハウスインナ18のフランジ部16A、18Aと三枚重ねの状態で結合されている。これにより、フロント骨格部14の端部14Aがルーフサイドインナ20と二枚重ねの状態で結合される従来の構造と比較して、フロント骨格部14の車体側部11に対する結合剛性が向上する。その結果、例えばフロント骨格部14の閉断面の面積を十分に確保することができない場合でも、車体の剛性(特に捩り剛性)の確保に寄与することができる。
つまり、フロント骨格部14の端部14Aにおける前面、下面及び上面の位置は、リヤシート35、ホイールハウスインナ18のフランジ部18A、及び運転者の後方視認性と関係するパッケージトレイトリム54の位置によって決定される。また、本実施形態のように、フロント骨格部14の閉断面空間56内に配置不能な大型のリトラクタ64がフロント骨格部14の車両後方で且つラゲージヒンジ62の車両前方に配置される場合、フロント骨格部14の端部14Aにおける後面の位置が、リトラクタ64の位置によって決定される。このため、リトラクタ64の配置スペースによって狭められたラゲージスペース52の広さを従来と同等に確保しようとすると、フロント骨格部14の閉断面の面積を縮小させる必要が生じてくる。
この点、本実施形態では、上記のようにフロント骨格部14の車体側部11に対する結合剛性を向上させることができるので、フロント骨格部14の閉断面の面積を縮小させた場合でも、当該縮小による車体剛性の低下を回避することができる。それにより、車両の操縦安定性を良好にすることができる。換言すれば、フロント骨格部14の閉断面の面積を従来同等に確保できる場合には、車体剛性を効果的に向上させることが可能であり、車両の操縦安定性を向上に寄与することができる。しかも、フロント骨格部14の車体側部11に対する結合位置を設定変更する構成であるため、車体剛性の確保又は向上のために新たに補強部材を追加する構成と比較して、車体の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
さらに、このフロント骨格部14の端部14Aでは、ホイールハウスインナ18の形状に沿うように車両上下方向に断面が拡大されることで、車両上下方向の寸法H1が車両前後方向の寸法L1に比し大きく設定されている。このため、このフロント骨格部14では、少なくとも、車体の捩れによる歪みが中間部14Bよりも大きくなる端部14Aにおいて、縦曲げモーメントに対する変形のし難さ(断面2次モーメント)を向上させることができる。その結果、車体の捩り剛性を示す値であるKt値を向上させることができるので、車体の捩り剛性の確保又は向上に更に寄与することができ、車両の操縦安定性に更に寄与することができる。このように、本実施形態では、フロント骨格部14の閉断面の縮小傾向に対して、フロント骨格部14の車体側部11に対する結合構造と断面形状とにより、車体の剛性向上に寄与することができる。
なお、上記のKt値は、図9に示されるように、車体の左右のフロントサスペンションタワーに上下逆相の荷重Fを入力した場合に、フロントサスペンションタワー間のピッチをPとし、ホイールベースをLとし、車体の入力トルクをTとし、フロントサスペンションタワーからリヤサスペンションタワーまでの間の捩れ角をθとすると、「Kt=T/θ=F・P/θ」という式で表される値である。
また、フロント骨格部14の端部14Aにおいて、車両前後方向の寸法L1が車両上下方向の寸法H1に比し小さく設定されることにより、ラゲージスペース52における端部14Aの車両後方のスペースを拡大することができる。これにより、本実施形態のように、フロント骨格部14の端部14Aの車両後方に、リトラクタ64及びラゲージヒンジ62を配置することが可能になり、これらの部品の配置の自由度を向上させることができる。したがって、フロント骨格部14の剛性確保と他部品の配置自由度とを両立する構造を実現することができる。
さらに、本実施形態では、フロント骨格部14は、端部14Aの車両上下方向寸法H1が、中間部14Bの車両上下方向寸法H1よりも大きく設定されている。この端部14Aは、車体の捩れによる歪みが中間部14Bよりも大きくなるため、上記のように構成されることにより、車体の捩り剛性を確保しつつ、中間部14Bの下方のスペースを拡大することができる。その結果、例えば、トランクスルーの開口部58を広く設定することが可能になり、トランクスルーの利便性の確保と車体の剛性確保との両立に寄与することができる。
また、フロント骨格部14の端部14Aでは、後部の下部側に凹部60が形成されており、後部の下部側が上部側に対して車両前方側へ凹んでいる。このため、端部14Aの車両上下方向寸法を大きく設定した場合でも、凹部60の分だけラゲージスペース52を車両前方側へ拡大することができる。それにより、前述の如き車両の捩り剛性の確保とラゲージスペース52の有効利用との両立に寄与することができる。しかも、凹部60の上面の高さが、リトラクタ64の下端の高さより上方に設定される。これにより、図10に示されるように、リトラクタ64の下方に収納可能な荷物68の前端部を、より車両前方側に配置させることができる。なお、図10には、凹部60が形成されていない場合における荷物68の前端部の位置を、二点鎖線で示している。
さらに、本実施形態では、ルーフサイドレールの閉断面空間内に設けられて当該ルーフサイドレールを補強するルーフサイドアウタR/F30の延長部30Aが、リヤホイールハウス12の結合フランジ部12A、及びフロント骨格部14の端部14Aと結合されている。これにより、車体側部11に対するフロント骨格部14の結合剛性を更に向上させることができるので、車体の剛性向上に一層寄与することができる。
また、本実施形態では、フロント骨格部14の車両後方で且つラゲージヒンジの車両前方にリトラクタ64が配設されている。このため、フロント骨格部14内にリトラクタ64が収容される場合と比較して、リトラクタ64の大きさに対する制約を少なくすることができると共に、フロント骨格部14を含む車両後部の設計自由度を向上させることができる。
なお、上記第1実施形態では、フロント骨格部14の中間部14Bにおいて、車両前後方向の寸法L2が車両上下方向の寸法H2に比し小さく設定された構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。つまり、寸法H2が寸法L2に比し大きく設定された構成にしてもよい。それにより、前述したKt値を更に向上させることができるので、車両の操縦安定性の向上に寄与することができる。
また、上記第1実施形態では、フロント骨格部14の端部14Aにおける車両上下方向の寸法H1が、車両幅方向中央側の中間部14Bにおける車両上下方向の寸法H2に比し大きく設定された構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、フロント骨格部14の車両上下方向の寸法が、車両幅方向の全長にわたって一定又は略一定に設定された構成にしてもよい。
また、上記第1実施形態では、フロント骨格部14の端部14Aにおいて、後部の下部側が上部側に対して車両前方側へ凹んだ構成にしたが、本発明はこれに限らず、当該凹み(凹部60)が省略された構成にしてもよい。
また、上記第1実施形態では、補強部材としてのルーフサイドアウタR/F30の延長部30Aが、フロント骨格部14の端部14Aと結合された構成にしたが、本発明はこれに限らず、ルーフサイドアウタR/F30と端部14Aとが結合されない構成にしてもよい。また、補強部材は、ルーフサイドアウタR/F30に限らず、車体側部11の閉断面空間28内に設けられて当該車体側部11を補強すると共にリヤホイールハウス12に結合されたものであればよい。
さらに、上記第1実施形態では、リトラクタ64が、フロント骨格部14の車両後方で且つラゲージヒンジ62の車両前方に設けられた構成にしたが、本発明はこれに限らず、リトラクタ64の配設位置は適宜変更可能である。
また、上記第1実施形態では、フロント骨格部14の車両幅方向両端部14Aが左右のリヤホイールハウス12に結合された構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。つまり、フロント骨格部14の車両幅方向一端部14Aが、リヤホイールハウス12に結合される一方、フロント骨格部14の車両幅方向他端部14Aが、車体側部11におけるリヤホイールハウス12以外の部材に結合される構成にしてもよい。その場合、例えば、フロント骨格部14の車両幅方向他端部14Aにおける車体側部11への結合構造として、以下に記載する第2実施形態の構成を採用することができる。
<第2の実施形態>
図11には、本発明の第2実施形態に係る車両後部構造70の部分的な構成が図1に対応した断面図にて示されている。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。この実施形態では、アッパバックR/F46のR/Fサイド部50’が傾斜壁50Cを備えておらず、下壁前部50Dと下壁後部50Bとが車幅方向の全体で車両前後方向に面一に並んでいる。また、このR/Fサイド部50’にはフランジ部50H、50Jが設けられておらず、フロント骨格部14の端部14Aがリヤホイールハウス12に結合されていない構成になっている。その代わりに、R/Fサイド部50’のフランジ部50Gが、ルーフサイドインナ20及びルーフサイドアウタR/F30のフランジ部30A1(図7参照)と三枚重ねの状態でスポット溶接により結合されている(図11の打点W6参照)。つまり、この実施形態では、フロント骨格部14の端部14AがルーフサイドアウタR/F30を介してリヤホイールハウス12に固定されている。この実施形態では、上記以外の構成は、前記第1実施形態と同様である。
この実施形態では、閉断面空間28内に設けられたルーフサイドアウタR/F30と、フロント骨格部14の端部14Aとが結合されている。上記のルーフサイドアウタR/F30は、ルーフサイドレールを含む車体側部11を補強するものであり、しかも、リヤホイールハウス12に結合されている。このため、当該ルーフサイドアウタR/F30にフロント骨格部14の端部14Aが結合されることによりフロント骨格部14の車体側部11に対する結合剛性が従来と比較して向上する。これにより、前記第1実施形態と同様に、フロント骨格部14の閉断面の面積を十分に確保することができない場合でも、車体の剛性(特に捩り剛性)の確保に寄与することができる。
しかも、車体側部11を補強するルーフサイドアウタR/F30を介して(利用して)、フロント骨格部14をリヤホイールハウス12に結合させるため、フロント骨格部14をリヤホイールハウス12に結合させるための専用の部材を設ける場合と比較して、車体の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
以上、2つの実施形態を挙げて本発明について説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 車両後部構造
11 車体側部
12 リヤホイールハウス
12A 結合フランジ部(結合部)
14 アッパバックフロント骨格部
14A 車両幅方向端部
14B 車両幅方向中間部(車両幅方向中央側)
16 ホイールハウスアウタ
18 ホイールハウスインナ
28 車体側部の閉断面空間
30 ルーフサイドアウタリインフォースメント(補強部材)
62 ラゲージヒンジ
64 リトラクタ(シートベルト巻取装置)
70 車両後部構造

Claims (7)

  1. 車両後部の車体側部に設けられ、ホイールハウスアウタとホイールハウスインナとが結合されて形成されたリヤホイールハウスと、
    アッパバックパネルの前縁部の車両下方に配置されて前記アッパバックパネルに結合されたアッパバックリインフォースメントを有し、前記前縁部と前記アッパバックリインフォースメントとの間に車両幅方向に延びる閉断面空間を形成しており、車体の骨格の一部を構成すると共に、車両幅方向に延びる閉断面の車両幅方向端部において前記アッパバックリインフォースメントの車両幅方向端部が前記ホイールハウスアウタと前記ホイールハウスインナとの結合部に対して車両幅方向内側から結合されたアッパバックフロント骨格部と、
    を備えた車両後部構造。
  2. 前記アッパバックフロント骨格部は、少なくとも車両幅方向端部において、車両上下方向の寸法が車両前後方向の寸法に比し大きく設定されている請求項1に記載の車両後部構造。
  3. 前記アッパバックフロント骨格部は、車両上下方向の寸法が車両幅方向中央側に比し車両幅方向端部で大きく設定されている請求項1又は請求項2に記載の車両後部構造。
  4. 前記アッパバックフロント骨格部は、少なくとも車両幅方向端部において、車両前後方向の後部における下部側が上部側に対して車両前方側へ凹んでいる請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両後部構造。
  5. ルーフサイドレールの閉断面空間内に設けられて当該ルーフサイドレールを補強すると共に、前記リヤホイールハウス側へ延長されて前記アッパバックフロント骨格部の車両幅方向端部と結合された補強部材を更に備えた請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両後部構造。
  6. 前記アッパバックフロント骨格部の車両後方で且つラゲージヒンジの車両前方に設けられたシートベルト巻取装置を備えている請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の車両後部構造。
  7. 車両後部の車体側部に設けられたリヤホイールハウスと、
    ルーフサイドレールの閉断面空間内に設けられて当該ルーフサイドレールを補強すると共に、前記リヤホイールハウスに結合された補強部材と、
    アッパバックパネルの前縁部に沿って車両幅方向に延在し、車両幅方向から見て閉断面形状を成しており、車体の骨格の一部を構成すると共に、車両幅方向端部が前記補強部材に結合されたアッパバックフロント骨格部と、
    を備えた車両後部構造。
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