JP2010203777A - 着磁パルサリング、その製造方法および転がり軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】信頼性が高く、低コストで製造することができる着磁パルサリング、その製造方法およびそれを備えたセンサ付き転がり軸受装置を提供する。
【解決手段】センサ付き転がり軸受装置1において、着磁パルサリング11の支持部材20のフランジ部22における磁石部材12側の端面に、磁石部材12との機械的結合を生じさせるアンカーパターンからなるアンカー部23を形成する。これにより、支持部材20と磁石部材12とを、機械的結合により固定する。
【選択図】図2
【解決手段】センサ付き転がり軸受装置1において、着磁パルサリング11の支持部材20のフランジ部22における磁石部材12側の端面に、磁石部材12との機械的結合を生じさせるアンカーパターンからなるアンカー部23を形成する。これにより、支持部材20と磁石部材12とを、機械的結合により固定する。
【選択図】図2
Description
本発明は、着磁パルサリング、その製造方法および転がり軸受装置に関する。
自動車の車輪を支持する転がり軸受装置には、アンチロックブレーキシステムなどを制御するために、当該車輪の回転速度を検出するためのセンサ装置が組み込まれたセンサ付き転がり軸受装置がある。前記センサ付き転がり軸受装置は、内軸(回転輪)側に設置された着磁パルサリングと、この着磁パルサリングに対向する磁気センサとを有しており、前記磁気センサが前記着磁パルサリングの回転による磁気変化を検出することにより車輪の回転速度を検出できるように構成されている。
前記センサ付き転がり軸受装置に用いられる着磁パルサリングとして、磁性体粉とバインダとを含有した磁性材料を円環状に形成し、円周方向に多極が配列された磁石部材と、支持部材とを一体接合した着磁パルサリングが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
かかる着磁パルサリングにおいては、図12に示されるように、磁石部材111における支持部材113側の端面112と支持部材113における磁石部材111側の端面114とが、接着剤115を介して接着している。
この着磁パルサリング110は、支持部材113の磁石部材111側の端面114に接着剤115を塗布し、この接着剤115を塗布した支持部材113をコアとして用い、磁石部材111を構成する樹脂磁石材料をインサート成形することにより製造されている。
かかる着磁パルサリングにおいては、図12に示されるように、磁石部材111における支持部材113側の端面112と支持部材113における磁石部材111側の端面114とが、接着剤115を介して接着している。
この着磁パルサリング110は、支持部材113の磁石部材111側の端面114に接着剤115を塗布し、この接着剤115を塗布した支持部材113をコアとして用い、磁石部材111を構成する樹脂磁石材料をインサート成形することにより製造されている。
しかしながら、前記着磁パルサリング110では、接着剤115により、磁石部材111の端面112と支持部材113の端面114とが接着されることで固定されているため、接着剤115の劣化により接着強度が低下し、前記磁石部材111と支持部材113とが固定された状態を安定して維持できなくなるおそれがあり、十分な信頼性を得ることができないことがある。また、前記着磁パルサリング110の製造に際しては、接着剤115を塗布する工程を要するため、製造コストがかかる。
本発明は、このような事情に鑑み、信頼性が高く、低コストで製造することができる着磁パルサリング、その製造方法および前記着磁パルサリングを備えたセンサ付き転がり軸受装置を提供することを目的とする。
本発明の着磁パルサリングは、環状のフランジ部を有し、回転体に一体回転可能に固定される支持部材と、
前記フランジ部の一端面に固定され、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列されている、樹脂磁石材料からなる環状の磁石部材と
を備えた着磁パルサリングであって、
前記フランジ部における磁石部材側の端面には、前記磁石部材との機械的結合を生じるアンカーパターンからなるアンカー部が形成されており、
前記支持部材と磁石部材とが、前記機械的結合により固定されていることを特徴としている。
前記フランジ部の一端面に固定され、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列されている、樹脂磁石材料からなる環状の磁石部材と
を備えた着磁パルサリングであって、
前記フランジ部における磁石部材側の端面には、前記磁石部材との機械的結合を生じるアンカーパターンからなるアンカー部が形成されており、
前記支持部材と磁石部材とが、前記機械的結合により固定されていることを特徴としている。
前記着磁パルサリングは、支持部材のフランジ部における磁石部材側の端面に、磁石部材との機械的結合を生じるアンカーパターンからなるアンカー部が形成されている。これにより、前記着磁パルサリングでは、支持部材と磁石部材とが接着剤で接着されている従来の着磁パルサリングとは異なり、支持部材と磁石部材とが、前記機械的結合により固定されている。
したがって、本発明の着磁パルサリングによれば、前記従来の着磁パルサリングのような接着剤の劣化がないため、磁石部材と支持部材とが固定された状態を安定して維持することができ、磁石部材と支持部材とが接着剤で接着されているものに比べて、高い信頼性を得ることができる。
また、本発明の着磁パルサリングは、支持部材と磁石部材とが、前記機械的結合により固定されているため、製造に際して、支持部材に接着剤を塗布する工程を行なわなくてもよい。
したがって、本発明の着磁パルサリングによれば、前記従来の着磁パルサリングに比べ、低コストで製造することができる。
したがって、本発明の着磁パルサリングによれば、前記従来の着磁パルサリングのような接着剤の劣化がないため、磁石部材と支持部材とが固定された状態を安定して維持することができ、磁石部材と支持部材とが接着剤で接着されているものに比べて、高い信頼性を得ることができる。
また、本発明の着磁パルサリングは、支持部材と磁石部材とが、前記機械的結合により固定されているため、製造に際して、支持部材に接着剤を塗布する工程を行なわなくてもよい。
したがって、本発明の着磁パルサリングによれば、前記従来の着磁パルサリングに比べ、低コストで製造することができる。
本発明の着磁パルサリングの製造方法は、環状のフランジ部と回転体を一体回転可能に内嵌する円筒部とからなる支持部材と、前記フランジ部の一端面に固定され、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列されている、樹脂磁石材料からなる環状の磁石部材とを備えた着磁パルサリングの製造方法であって、
(1) 環状のフランジ部と回転体を内嵌固定する円筒部とからなる支持部材用の中間素材を形成する工程、
(2) 前記中間素材のフランジ部における磁石部材を固定する側の端面を粗面化して、前記磁石部材との機械的結合を生じるアンカー部を形成する工程、
(3) 樹脂磁石材料を射出させるゲートを有し、前記支持部材のアンカー部上に磁石部材を成形するための金型内に、前記工程(2)で得られた支持部材をセットする工程、および
(4) 前記工程(3)でセットした金型のゲートから樹脂磁石材料を射出させてその金型内を当該材料で充填して、前記支持部材のアンカー部上に樹脂磁石材料からなる成形体を成形すると同時または成形した後に、前記成形体を着磁させ、前記支持部材のアンカー部上に、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列された環状の磁石部材を形成させる工程
を含むことを特徴としている。
(1) 環状のフランジ部と回転体を内嵌固定する円筒部とからなる支持部材用の中間素材を形成する工程、
(2) 前記中間素材のフランジ部における磁石部材を固定する側の端面を粗面化して、前記磁石部材との機械的結合を生じるアンカー部を形成する工程、
(3) 樹脂磁石材料を射出させるゲートを有し、前記支持部材のアンカー部上に磁石部材を成形するための金型内に、前記工程(2)で得られた支持部材をセットする工程、および
(4) 前記工程(3)でセットした金型のゲートから樹脂磁石材料を射出させてその金型内を当該材料で充填して、前記支持部材のアンカー部上に樹脂磁石材料からなる成形体を成形すると同時または成形した後に、前記成形体を着磁させ、前記支持部材のアンカー部上に、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列された環状の磁石部材を形成させる工程
を含むことを特徴としている。
本発明の着磁パルサリングの製造方法は、前記工程を順に行なうことにより、前記支持部材用の中間素材のフランジ部における磁石部材を固定する側の端面にアンカー部を形成し、このアンカー部を介して、支持部材と磁石部材とを強固に固定することができる。
したがって、上述の作用効果を奏する着磁パルサリングを得ることができる。
したがって、上述の作用効果を奏する着磁パルサリングを得ることができる。
本発明のセンサ付き転がり軸受装置は、固定輪および回転輪と、
これらの間に転動自在に配置された転動体と、
前記回転輪に一体回転可能に固定された着磁パルサリングと、
前記着磁パルサリングの磁極の変化を検出することによって前記回転輪の回転状態を検出する磁気センサと
を備えているセンサ付き転がり軸受装置において、
前記着磁パルサリングは、上述した着磁パルサリングであることを特徴している。
これらの間に転動自在に配置された転動体と、
前記回転輪に一体回転可能に固定された着磁パルサリングと、
前記着磁パルサリングの磁極の変化を検出することによって前記回転輪の回転状態を検出する磁気センサと
を備えているセンサ付き転がり軸受装置において、
前記着磁パルサリングは、上述した着磁パルサリングであることを特徴している。
本発明のセンサ付き転がり軸受装置によれば、上述した着磁パルサリングを備えているので、上述の着磁パルサリングと同様の作用効果が奏される。
本発明の着磁パルサリング、その製造方法および前記着磁パルサリングを備えたセンサ付き転がり軸受装置は、信頼性が高く、低コストで製造することができる。
1.センサ付き転がり軸受装置
以下、本発明の一実施形態に係るセンサ付き転がり軸受装置について添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るセンサ付き転がり軸受装置の構成を示す断面図である。このセンサ付き転がり軸受装置1は、自動車など車両の駆動輪を懸架装置に対して回転自在に支持するものである。
以下、本発明の一実施形態に係るセンサ付き転がり軸受装置について添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るセンサ付き転がり軸受装置の構成を示す断面図である。このセンサ付き転がり軸受装置1は、自動車など車両の駆動輪を懸架装置に対して回転自在に支持するものである。
センサ付き転がり軸受装置1は、複列のアンギュラ玉軸受を構成しており、図示しない駆動輪が取り付けられるフランジ部2aを有する内軸2と、内軸2の外周側に同心に設けられた外輪3と、内軸2および外輪3の間に配置された転動体である複数個の玉4と、これら複数個の玉4を周方向に所定間隔に保持した保持器5と、内軸2および外輪3の間の環状開口部を塞ぐシール部材6,7と、シール部材7に対向するように設けられた磁気センサSとを備えている。
外輪3は、車両側に固定される固定輪である。この外輪3の外周面には車両の懸架装置に取り付けるための取付フランジ3aが形成されている。また、その内周面には玉4が転動する複列の外輪軌道3bが形成されている。
内軸2は、前記駆動輪が取り付けられる車軸である。また、内軸2は、センサ付き転がり軸受装置1の回転輪を構成している。内軸2は、フランジ部2aが形成された内軸本体8と、この内軸本体8の車両内側他端に嵌合され、固定された円環状の内輪部材9とを備えている。
内軸2に形成されたフランジ部2aには、前記車輪を当該フランジ部2aに固定するための複数のハブボルト2a1が固定されている。また、内軸2の外周面には、複列の外輪軌道3bに対向して複列の内輪軌道2bが形成されている。これら内輪軌道2bおよび外輪軌道3bとの間には、複数の玉4が転動自在に配置されている。
また、内軸2には、軸方向に貫通する貫通孔2cが設けられている。この貫通孔2cには、前記駆動輪を駆動するためのドライブシャフトDが挿入されている。
このドライブシャフトDと、内軸2とは、貫通孔2cの内周面およびドライブシャフトDの外周面それぞれに形成されたスプライン溝によってスプライン嵌合されており、当該ドライブシャフトDの先端に取り付けられたナットd1が締め付けられていることで、一体回転可能に固定されている。
上記構成によって、センサ付き転がり軸受装置1は、内軸2を外輪3に対して回転自在に支持しており、内軸2に固定される駆動輪を回転自在に支持している。
内軸2に形成されたフランジ部2aには、前記車輪を当該フランジ部2aに固定するための複数のハブボルト2a1が固定されている。また、内軸2の外周面には、複列の外輪軌道3bに対向して複列の内輪軌道2bが形成されている。これら内輪軌道2bおよび外輪軌道3bとの間には、複数の玉4が転動自在に配置されている。
また、内軸2には、軸方向に貫通する貫通孔2cが設けられている。この貫通孔2cには、前記駆動輪を駆動するためのドライブシャフトDが挿入されている。
このドライブシャフトDと、内軸2とは、貫通孔2cの内周面およびドライブシャフトDの外周面それぞれに形成されたスプライン溝によってスプライン嵌合されており、当該ドライブシャフトDの先端に取り付けられたナットd1が締め付けられていることで、一体回転可能に固定されている。
上記構成によって、センサ付き転がり軸受装置1は、内軸2を外輪3に対して回転自在に支持しており、内軸2に固定される駆動輪を回転自在に支持している。
シール部材7は、外輪3の他端部側の内周面3cに内嵌固定された円環状の芯金10と、この芯金10に対向するように内輪部材9に一体回転可能に固定された円環状の着磁パルサリング11とを有している。
芯金10は、SUS430、SECC、SPCC、SPCD、SPCEなどの冷延鋼板をプレス加工することによって形成されている。芯金10の内周端部には、当該芯金10と着磁パルサリング11との間をシールするシールリング10aが加硫接着などによって固定されている。
磁気センサSは、磁石部材12に対して僅かな隙間を置いて対向するように配置されている。このため、内軸2と一体回転する着磁パルサリング11は、磁気センサSに対して、内軸2の回転に応じて磁極を変化させることができる。
磁気センサSは、磁極の変化を検出するセンサである。この磁気センサSは、センサ付き転がり軸受装置1が搭載される車両の制御装置に接続されており、検出した磁極の変化に基づく検出信号を前記制御装置に出力するように構成されている。磁気センサSは、内軸2の回転に応じて変化する着磁パルサリング11の磁極の変化を検出し、その検出信号を前記車両の制御装置に出力する。前記制御装置は、磁気センサSの検出信号に基づいて、内軸2の回転速度を認識し、前記車両のアンチロックブレーキシステムなどの制御に反映することができる。
磁気センサSは、磁極の変化を検出するセンサである。この磁気センサSは、センサ付き転がり軸受装置1が搭載される車両の制御装置に接続されており、検出した磁極の変化に基づく検出信号を前記制御装置に出力するように構成されている。磁気センサSは、内軸2の回転に応じて変化する着磁パルサリング11の磁極の変化を検出し、その検出信号を前記車両の制御装置に出力する。前記制御装置は、磁気センサSの検出信号に基づいて、内軸2の回転速度を認識し、前記車両のアンチロックブレーキシステムなどの制御に反映することができる。
2.着磁パルサリング
つぎに、本発明の第1の実施形態に係る着磁パルサリングについて添付図面を参照しながら説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る着磁パルサリングの構成を示す要部拡大断面図である。
着磁パルサリング11は、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列された環状の磁石部材12と、環状のフランジ部22を有し、回転体を構成する内輪部材9に一体回転可能に固定される支持部材20とを備えている。
つぎに、本発明の第1の実施形態に係る着磁パルサリングについて添付図面を参照しながら説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る着磁パルサリングの構成を示す要部拡大断面図である。
着磁パルサリング11は、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列された環状の磁石部材12と、環状のフランジ部22を有し、回転体を構成する内輪部材9に一体回転可能に固定される支持部材20とを備えている。
磁石部材12は、フェライト系磁性体、ネオジウムやサマリウム等の希土類系の磁性体などからなる磁性体粉と、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアミド樹脂などの樹脂材料とを含む樹脂磁石材料からなる。
磁石部材12は、円環状に形成されており、この磁石部材12には、N極とS極とが周方向に沿って交互に所定間隔で配列されるように着磁されており、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列されている。
磁石部材12は、支持部材20に対して一体回転可能に固定されている。
磁石部材12は、支持部材20に対して一体回転可能に固定されている。
支持部材20は、SUS430、SECC、SPCC、SPCD、SPCEなどの冷延鋼板をプレス加工することによって円環状に形成された部材である。この支持部材20は、内輪部材9の外周面に外嵌固定されることで内軸2に対して一体回転可能に固定されている(図1参照)。
したがって、この支持部材20に一体回転可能に固定されている磁石部材12も、内軸2に対して一体回転可能となっている。
また、支持部材20の外周面は、シールリング10aが摺接するように構成されている(図1参照)。この支持部材20は、シール部材7におけるスリンガとしての機能を兼ね備えている。
したがって、この支持部材20に一体回転可能に固定されている磁石部材12も、内軸2に対して一体回転可能となっている。
また、支持部材20の外周面は、シールリング10aが摺接するように構成されている(図1参照)。この支持部材20は、シール部材7におけるスリンガとしての機能を兼ね備えている。
支持部材20は、内輪部材9に外嵌固定された円筒部21と、この円筒部21の一端部から径外方向に延びる環状のフランジ部22とを有している。フランジ部22には、上述の磁石部材12が固定されている。
支持部材20は、上述のように冷延鋼板等の磁性材料によって形成されており、フランジ部22は、磁石部材12に対するバックヨークとして機能し、磁気センサSに向かう磁束ループの磁束密度が高められるように構成されている。
支持部材20は、上述のように冷延鋼板等の磁性材料によって形成されており、フランジ部22は、磁石部材12に対するバックヨークとして機能し、磁気センサSに向かう磁束ループの磁束密度が高められるように構成されている。
支持部材20のフランジ部22において、磁石部材12側の端面24には、アンカーパターンからなるアンカー部23が形成されている(図3参照)。図3は、図2における一点鎖線で囲まれた支持部材の表面を拡大したものである。
前記アンカーパターンは、磁石部材12側方向に高さを有する複数個の突起部31と、隣り合う突起部31間に形成された複数個の陥没部32とから構成されている。図3に示されるアンカー部23においては、突起部31は、先端部101と、突起部本体102とから構成されている。そして、突起部31は、突起部本体102に対して先端部101が折れ曲がった形状とされていることにより、アンダーカット形状に形成されている。
アンカー部23では、アンダーカット形状の凹部に磁石部材12が入り込むことにより、磁石部材12と支持部材20との間でアンカー効果を生じる。
これにより、磁石部材12と支持部材20とは、強固に結合している。
アンカー部23では、アンダーカット形状の凹部に磁石部材12が入り込むことにより、磁石部材12と支持部材20との間でアンカー効果を生じる。
これにより、磁石部材12と支持部材20とは、強固に結合している。
アンカー部23を構成するアンカーパターンは、図4に示されるように、端面24の表面に対して、傾斜して形成された複数個の溝部33と、隣り合う溝部33間に形成された複数個の突出部34,35とから構成されたものであってもよい。
突出部34は、端面24の内方側に向かって拡径した形状を有している。また、突出部35は、端面24の外方側(磁石部材12側)に向かって拡径した拡径部103と突出部本体104とにより、アンダーカット形状に形成されている。
この場合、溝部33に磁石部材12が入り込むことにより、磁石部材12と支持部材20との間でアンカー効果が生じるので、磁石部材12と支持部材20とが強固に結合する。
突出部34は、端面24の内方側に向かって拡径した形状を有している。また、突出部35は、端面24の外方側(磁石部材12側)に向かって拡径した拡径部103と突出部本体104とにより、アンダーカット形状に形成されている。
この場合、溝部33に磁石部材12が入り込むことにより、磁石部材12と支持部材20との間でアンカー効果が生じるので、磁石部材12と支持部材20とが強固に結合する。
また、アンカー部23を構成するアンカーパターンは、図5に示されるように、端面24の外方側(磁石部材12側)に向かって拡径した拡径部105と突出部本体106とからなる複数個の突出部36と、端面24の内方側に深さを有する複数個の溝部37とから構成されたものであってもよい。
突出部36は、拡径部105と突出部本体106とにより、アンダーカット形状に形成されている。
この場合、溝部37に磁石部材12が入り込むことにより、磁石部材12と支持部材20との間でアンカー効果を生じるので、磁石部材12と支持部材20とが強固に結合する。
突出部36は、拡径部105と突出部本体106とにより、アンダーカット形状に形成されている。
この場合、溝部37に磁石部材12が入り込むことにより、磁石部材12と支持部材20との間でアンカー効果を生じるので、磁石部材12と支持部材20とが強固に結合する。
3.着磁パルサリングの製造方法
(1)第1の製造方法
つぎに、アンカー部が図3に示されるアンカー部とされている着磁パルサリングの製造方法について、添付図面を参照しながら説明する。図6は、本発明の第1の実施形態に係る着磁パルサリングの製造方法(第1の製造方法)を示す工程図である。
(1)第1の製造方法
つぎに、アンカー部が図3に示されるアンカー部とされている着磁パルサリングの製造方法について、添付図面を参照しながら説明する。図6は、本発明の第1の実施形態に係る着磁パルサリングの製造方法(第1の製造方法)を示す工程図である。
第1の製造方法において、まず、環状のフランジ部22と回転体を一体回転可能に内嵌する円筒部21とを有する中間素材20aを形成する〔中間素材形成工程、図6中、(a)を参照〕
前記中間素材形成工程では、前記冷延鋼板をプレス加工することによって、前記中間素材を得ることができる。
前記中間素材形成工程では、前記冷延鋼板をプレス加工することによって、前記中間素材を得ることができる。
つぎに、前記中間素材20aのフランジ部22における磁石部材12を固定する側の端面24に表面処理を施して、断面形状が三角形である微小な突起形状を有する突起部31aを形成する〔突起部形成工程、図6中、(b)を参照〕。
この突起部形成工程では、フランジ部22の前記端面24に、先端部が尖った複数個の突起部31aと複数個の陥没部32とからなるパターンを形成する。
前記表面処理は、フランジ部22の前記端面24に対して、例えば、ローレット加工、ショットブラスト加工、切削加工、プレス加工などを施すことにより行なわれる。
この突起部形成工程では、フランジ部22の前記端面24に、先端部が尖った複数個の突起部31aと複数個の陥没部32とからなるパターンを形成する。
前記表面処理は、フランジ部22の前記端面24に対して、例えば、ローレット加工、ショットブラスト加工、切削加工、プレス加工などを施すことにより行なわれる。
つぎに、前記突起部形成工程後の中間素材20bの突起部31aに対して、プレス加工、ローレット加工などを施すことにより、端面24にアンカー部23を形成する〔アンカー部形成工程、図6中、(c)を参照〕
このアンカー部形成工程では、前記突起部31aに対して、プレス加工、ローレット加工などを施すことにより、先端部101を押しつぶし、先端部101と突起部本体102とでアンダーカット形状を形成した突起部31bを形成する。
第1の製造方法では、このように、突起部形成工程およびアンカー部形成工程を行なうことにより、端面24を粗面化し、前記磁石部材12との機械的結合を生じるアンカー部23を形成し、支持部材20を得る。
このアンカー部形成工程では、前記突起部31aに対して、プレス加工、ローレット加工などを施すことにより、先端部101を押しつぶし、先端部101と突起部本体102とでアンダーカット形状を形成した突起部31bを形成する。
第1の製造方法では、このように、突起部形成工程およびアンカー部形成工程を行なうことにより、端面24を粗面化し、前記磁石部材12との機械的結合を生じるアンカー部23を形成し、支持部材20を得る。
つぎに、樹脂磁石材料を射出させるゲートを有し、支持部材20のアンカー部23上に磁石部材12を成形するための金型内に、前記アンカー部形成工程で得られた支持部材20cをセットし、ついで、前記ゲートから樹脂磁石材料を射出させてその金型内を樹脂磁石材料で充填することにより、支持部材20cのアンカー部23上に樹脂磁石材料からなる成形体を成形し、磁石部材12を形成する〔磁石部材形成工程、図6中、(d)を参照〕。
この磁石部材形成工程では、アンカー部23の突起部31bのアンダーカット形状の凹部に、樹脂磁石材料が入り込むので、樹脂磁石材料が硬化することにより生成した成形体と支持部材20とが、アンカー効果による機械的結合により強固に固定される。
磁石部材形成工程では、前記成形体を成形すると同時または成形した後に、前記成形体を着磁する。
成形体を着磁する際には、フランジ部22をバックヨークとして機能させ、樹脂磁石素材に対して着磁を行なう。これにより、支持部材20のアンカー部23上に、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列されている樹脂磁石材料からなる環状の磁石部材12を形成させ、この磁石部材12と当該磁石部材12が固定された支持部材20とからなる着磁パルサリング11を得ることができる。
成形体を着磁する際には、フランジ部22をバックヨークとして機能させ、樹脂磁石素材に対して着磁を行なう。これにより、支持部材20のアンカー部23上に、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列されている樹脂磁石材料からなる環状の磁石部材12を形成させ、この磁石部材12と当該磁石部材12が固定された支持部材20とからなる着磁パルサリング11を得ることができる。
(2)第2の製造方法
つぎに、第1の製造方法の変形例として、アンカー部が図4に示されるアンカー部とされている着磁パルサリングの製造方法について、添付図面を参照しながら説明する。図7は、第1の実施形態に係る着磁パルサリングの製造方法(第2の製造方法)を示す工程図である。
つぎに、第1の製造方法の変形例として、アンカー部が図4に示されるアンカー部とされている着磁パルサリングの製造方法について、添付図面を参照しながら説明する。図7は、第1の実施形態に係る着磁パルサリングの製造方法(第2の製造方法)を示す工程図である。
第2の製造方法において、中間素材20aを形成する中間素材形成工程〔図7中、(a)を参照〕は、前記第1の製造方法と同様にして行なわれる。
第2の製造方法において、中間素材形成工程後、得られた中間素材20aのフランジ部22における磁石部材12を固定する側の端面24に対して、斜めに溝切りして、複数個の溝部33aを形成する〔溝部形成工程、図7中、(b)を参照〕。
これにより、隣り合う溝部33a間に、複数個の突出部34a,35aが形成される。
溝部33aの形成は、例えば、フランジ部22の前記端面24に対して、例えば、切削加工などを施すことにより行なわれる。
これにより、隣り合う溝部33a間に、複数個の突出部34a,35aが形成される。
溝部33aの形成は、例えば、フランジ部22の前記端面24に対して、例えば、切削加工などを施すことにより行なわれる。
つぎに、前記溝部形成工程後の中間素材20bの突出部34a,35aを形成した端面24に対して、プレス加工、ローレット加工などを施すことにより、端面24にアンカー部23を形成する〔アンカー部形成工程、図7中、(c)を参照〕
このアンカー部形成工程では、前記突出部34a,35aを形成した端面24に対して、プレス加工、ローレット加工などを施すことにより、端面24の内方側に向かって拡径した突出部34と、端面24の外方側(磁石部材12側)に向かって拡径した拡径部103と突出部本体104とからなるアンダーカット形状の突出部35とが形成される。
第2の製造方法では、このように、溝部形成工程およびアンカー部形成工程を行なうことにより、前記磁石部材12との機械的結合を生じるアンカー部23を形成し、支持部材20cを得る。
このアンカー部形成工程では、前記突出部34a,35aを形成した端面24に対して、プレス加工、ローレット加工などを施すことにより、端面24の内方側に向かって拡径した突出部34と、端面24の外方側(磁石部材12側)に向かって拡径した拡径部103と突出部本体104とからなるアンダーカット形状の突出部35とが形成される。
第2の製造方法では、このように、溝部形成工程およびアンカー部形成工程を行なうことにより、前記磁石部材12との機械的結合を生じるアンカー部23を形成し、支持部材20cを得る。
その後、前記第1の製造方法と同様に、アンカー部23上に磁石部材12を形成する磁石部材形成工程〔図7中、(d)を参照〕を行なうことにより、着磁パルサリング11を得ることができる。
(3)第3の製造方法
つぎに、第1の製造方法の変形例として、アンカー部が図5に示されるアンカー部とされている着磁パルサリングの製造方法について、添付図面を参照しながら説明する。図8は、第1の実施形態に係る着磁パルサリングの製造方法(第3の製造方法)を示す工程図である。
つぎに、第1の製造方法の変形例として、アンカー部が図5に示されるアンカー部とされている着磁パルサリングの製造方法について、添付図面を参照しながら説明する。図8は、第1の実施形態に係る着磁パルサリングの製造方法(第3の製造方法)を示す工程図である。
第3の製造方法において、中間素材20aを形成する中間素材形成工程〔図8中、(a)を参照〕は、前記第1の製造方法と同様にして行なわれる。
第3の製造方法において、中間素材形成工程後、得られた中間素材20aのフランジ部22における磁石部材12を固定する側の端面24に、垂直方向に溝切りして、複数個の溝部37を形成する〔溝部形成工程、図8中、(b)を参照〕。
これにより、隣り合う溝部37間に、複数個の突出部36aが形成される。
溝部36aの形成は、例えば、フランジ部22の前記端面24に対して、例えば、切削加工などを施すことにより行なわれる。
これにより、隣り合う溝部37間に、複数個の突出部36aが形成される。
溝部36aの形成は、例えば、フランジ部22の前記端面24に対して、例えば、切削加工などを施すことにより行なわれる。
つぎに、前記溝部形成工程後の中間素材20bの突出部36aを形成した端面24に対して、プレス加工、ローレット加工などを施すことにより、端面24にアンカー部23を形成する〔アンカー部形成工程、図8中、(c)を参照〕
このアンカー部形成工程では、前記突出部36aを形成した端面24に対して、プレス加工、ローレット加工などを施すことにより、端面24の外方側(磁石部材12側)に向かって拡径した拡径部105と突出部本体106とからなるアンダーカット形状の突出部36bとが形成される。
第3の製造方法では、このように、溝部形成工程およびアンカー部形成工程を行なうことにより、前記磁石部材12との機械的結合を生じるアンカー部23を形成し、支持部材20cを得る。
このアンカー部形成工程では、前記突出部36aを形成した端面24に対して、プレス加工、ローレット加工などを施すことにより、端面24の外方側(磁石部材12側)に向かって拡径した拡径部105と突出部本体106とからなるアンダーカット形状の突出部36bとが形成される。
第3の製造方法では、このように、溝部形成工程およびアンカー部形成工程を行なうことにより、前記磁石部材12との機械的結合を生じるアンカー部23を形成し、支持部材20cを得る。
その後、前記第1の製造方法と同様に、アンカー部23上に磁石部材12を形成する磁石部材形成工程〔図8中、(d)を参照〕を行なうことにより、着磁パルサリング11を得ることができる。
〔その他の変形例〕
(1)着磁パルサリングの変形例
着磁パルサリング11においては、磁石部材12と支持部材20との間に、磁石部材12を構成する樹脂磁石材料中の樹脂材料よりも支持部材20との結合性に優れる樹脂材料からなる環状の樹脂層50が介在していてもよい(図9を参照)。
かかる樹脂層50を備えた着磁パルサリング(第2の着磁パルサリング)では、樹脂層50と磁石部材12とが融着して結合している。
これにより、磁石部材12と支持部材20とは、樹脂層50を介してより強固に固定される。
したがって、第2の着磁パルサリングによれば、より高い信頼性を示す。
(1)着磁パルサリングの変形例
着磁パルサリング11においては、磁石部材12と支持部材20との間に、磁石部材12を構成する樹脂磁石材料中の樹脂材料よりも支持部材20との結合性に優れる樹脂材料からなる環状の樹脂層50が介在していてもよい(図9を参照)。
かかる樹脂層50を備えた着磁パルサリング(第2の着磁パルサリング)では、樹脂層50と磁石部材12とが融着して結合している。
これにより、磁石部材12と支持部材20とは、樹脂層50を介してより強固に固定される。
したがって、第2の着磁パルサリングによれば、より高い信頼性を示す。
前記樹脂材料としては、例えば、PA12、PA612、PA66、PA6、PPSなどが挙げられる。
この樹脂材料からなる樹脂層50の軸方向厚さは、磁石部材12をより強固に固定する観点から、10μm以上、好ましくは50μm以上であり、優れた磁気特性を得る観点から、500μm以下、好ましくは200μm以下である。
この樹脂材料からなる樹脂層50の軸方向厚さは、磁石部材12をより強固に固定する観点から、10μm以上、好ましくは50μm以上であり、優れた磁気特性を得る観点から、500μm以下、好ましくは200μm以下である。
(2)第2の着磁パルサリングの製造方法
第2の着磁パルサリングの製造方法について、図10を参照して、説明する。
まず、前記第1の製造方法と同様にして、支持部材20cを得る〔図10中、(a)〜(c)を参照〕。
なお、第2の着磁パルサリングの製造方法では、前記第2の製造方法および第3の製造方法と同様にして、支持部材20cを得てもよい。
第2の着磁パルサリングの製造方法について、図10を参照して、説明する。
まず、前記第1の製造方法と同様にして、支持部材20cを得る〔図10中、(a)〜(c)を参照〕。
なお、第2の着磁パルサリングの製造方法では、前記第2の製造方法および第3の製造方法と同様にして、支持部材20cを得てもよい。
つぎに、樹脂材料を射出させるゲートを有し、支持部材20cのアンカー部23上に樹脂層50を成形するための金型内に、支持部材20をセットし、ついで、前記ゲートから樹脂材料を射出させてその金型内を樹脂材料で充填することにより、支持部材20cのアンカー部23上に樹脂層50を形成する〔樹脂層形成工程、図10中、(d)を参照〕。
つぎに、樹脂磁石材料を射出させるゲートを有し、前記樹脂層50上に磁石部材を成形するための金型内に、前記樹脂層形成工程で樹脂層50を形成した後の支持部材20をセットし、金型のゲートから樹脂磁石材料を射出させてその金型内を前記樹脂磁石材料で充填して、樹脂層50上に樹脂磁石材料からなる成形体を成形すると同時または成形した後に、前記成形体を着磁させ、樹脂層50上に、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列されている樹脂磁石材料からなる環状の磁石部材12を形成させる〔磁石部材形成工程、図10中、(e)を参照〕。
この磁石形成工程では、成形体を成形した後、前記磁石部材12を形成した後の支持部材20cを、樹脂層50を構成する樹脂材料の溶融点以上の温度に加熱する。これにより、磁石部材12と樹脂層50とが融着して固定される。
(2)着磁パルサリングの製造方法の変形例
つぎに、前記第1の着磁パルサリングの製造方法の変形例(「製造方法2」ともいう)について、添付図面を参照しながら説明する。図11は、着磁パルサリングの製造方法の変形例を示す工程図である。
つぎに、前記第1の着磁パルサリングの製造方法の変形例(「製造方法2」ともいう)について、添付図面を参照しながら説明する。図11は、着磁パルサリングの製造方法の変形例を示す工程図である。
まず、冷延鋼板61の一方の面に表面処理を施し、表面処理後の面に対して、プレス加工、ローレット加工などを施すことにより、磁石部材66との機械的結合を生じるアンカー部62を形成し、中間素材を得る〔中間素材形成工程、図11中、(a)を参照〕。
前記表面処理は、前記第1〜第3の製造方法と同様にして行なわれる。
つぎに、中間素材をプレス加工することによって、フランジ部64と円筒部65とからなる支持部材63を得る〔支持部材生成工程、図中、(b)を参照〕。
その後、樹脂磁石材料を射出させるゲートを有し、支持部材63のアンカー部62上に磁石部材66を成形するための金型内に、支持部材63をセットし、ついで、前記ゲートから樹脂磁石材料を射出させてその金型内を樹脂磁石材料で充填することにより、支持部材63のアンカー部62上に樹脂磁石材料からなる成形体を成形し、磁石部材66を形成する〔磁石部材形成工程、図11中、(c)を参照〕。
この磁石部材形成工程では、前記第1の製造方法と同様にして、成形体を成形すると同時または成形した後に、前記成形体を着磁させる。これにより、支持部材63のアンカー部62上に、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列されている樹脂磁石材料からなる環状の磁石部材66を形成させ、この磁石部材66と当該磁石部材66が固定された支持部材63とからなる着磁パルサリング60を得ることができる。
前記表面処理は、前記第1〜第3の製造方法と同様にして行なわれる。
つぎに、中間素材をプレス加工することによって、フランジ部64と円筒部65とからなる支持部材63を得る〔支持部材生成工程、図中、(b)を参照〕。
その後、樹脂磁石材料を射出させるゲートを有し、支持部材63のアンカー部62上に磁石部材66を成形するための金型内に、支持部材63をセットし、ついで、前記ゲートから樹脂磁石材料を射出させてその金型内を樹脂磁石材料で充填することにより、支持部材63のアンカー部62上に樹脂磁石材料からなる成形体を成形し、磁石部材66を形成する〔磁石部材形成工程、図11中、(c)を参照〕。
この磁石部材形成工程では、前記第1の製造方法と同様にして、成形体を成形すると同時または成形した後に、前記成形体を着磁させる。これにより、支持部材63のアンカー部62上に、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列されている樹脂磁石材料からなる環状の磁石部材66を形成させ、この磁石部材66と当該磁石部材66が固定された支持部材63とからなる着磁パルサリング60を得ることができる。
1 センサ付き転がり軸受装置
2 内軸(回転輪)
3 外輪(固定輪)
4 玉(転動体)
11,60 着磁パルサリング
12,66 磁石部材
20,20c,63 支持部材
21,65 円筒部
22、64 フランジ部
23、65 アンカー部
2 内軸(回転輪)
3 外輪(固定輪)
4 玉(転動体)
11,60 着磁パルサリング
12,66 磁石部材
20,20c,63 支持部材
21,65 円筒部
22、64 フランジ部
23、65 アンカー部
Claims (3)
- 環状のフランジ部を有し、回転体に一体回転可能に固定される支持部材と、
前記フランジ部の一端面に固定され、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列されている、樹脂磁石材料からなる環状の磁石部材と
を備えた着磁パルサリングであって、
前記フランジ部における磁石部材側の端面には、前記磁石部材との機械的結合を生じさせるアンカーパターンからなるアンカー部が形成されており、
前記支持部材と磁石部材とが、前記機械的結合により固定されていることを特徴とする着磁パルサリング。 - 環状のフランジ部を有し、回転体に一体回転可能に固定される支持部材と、前記フランジ部の一端面に固定され、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列されている、樹脂磁石材料からなる環状の磁石部材とを備えた着磁パルサリングの製造方法であって、
(1) 環状のフランジ部と回転体を内嵌固定する円筒部とからなる支持部材用の中間素材を形成する工程、
(2) 前記中間素材のフランジ部における磁石部材を固定する側の端面を粗面化して、前記磁石部材との機械的結合を生じるアンカー部を形成する工程、
(3) 樹脂磁石材料を射出させるゲートを有し、前記支持部材のアンカー部上に磁石部材を成形するための金型内に、前記工程(2)で得られた支持部材をセットする工程、および
(4) 前記工程(3)でセットした金型のゲートから樹脂磁石材料を射出させてその金型内を当該材料で充填して、前記支持部材のアンカー部上に樹脂磁石材料からなる成形体を成形すると同時または成形した後に、前記成形体を着磁させ、前記支持部材のアンカー部上に、多数の磁極が周方向に所定間隔で配列された環状の磁石部材を形成させる工程
を含むことを特徴とする着磁パルサリングの製造方法。 - 固定輪および回転輪と、
これらの間に転動自在に配置された転動体と、
前記回転輪に一体回転可能に固定された着磁パルサリングと、
前記着磁パルサリングの磁極の変化を検出することによって前記回転輪の回転状態を検出する磁気センサと
を備えているセンサ付き転がり軸受装置において、
前記着磁パルサリングは、請求項1に記載の着磁パルサリングであることを特徴するセンサ付き転がり軸受装置。
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JP2009046317A JP2010203777A (ja) | 2009-02-27 | 2009-02-27 | 着磁パルサリング、その製造方法および転がり軸受装置 |
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JP (1) | JP2010203777A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012117809A1 (ja) | 2011-03-03 | 2012-09-07 | 株式会社ビック・ツール | ドリル |
JP2018502295A (ja) * | 2014-12-30 | 2018-01-25 | エルジー イノテック カンパニー リミテッド | トルクセンサーモジュール及びこれを含む操舵角センシング装置 |
JP2018119920A (ja) * | 2017-01-27 | 2018-08-02 | アイシン精機株式会社 | センサ用磁石ユニット |
Citations (2)
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---|---|---|---|---|
JP2006017654A (ja) * | 2004-07-05 | 2006-01-19 | Nsk Ltd | エンコーダとその製造方法及び転がり軸受ユニット |
JP2008224633A (ja) * | 2007-03-16 | 2008-09-25 | Nok Corp | 磁気式ロータリエンコーダのパルサーリング |
-
2009
- 2009-02-27 JP JP2009046317A patent/JP2010203777A/ja active Pending
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