JP5609554B2 - 着磁パルサリング、転がり軸受装置、及び、着磁パルサリングの製造方法 - Google Patents

着磁パルサリング、転がり軸受装置、及び、着磁パルサリングの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、着磁パルサリング、この着磁パルサリングを備えた転がり軸受装置、及び、着磁パルサリングの製造方法に関する。
自動車の車輪を支持する転がり軸受装置には、例えばアンチロックブレーキシステムを制御するために、前記車輪の回転速度を検出するためのセンサ装置が組み込まれたものがある。このようなセンサ付き転がり軸受装置は、内軸(回転輪)側に取り付けられた着磁パルサリングと、この着磁パルサリングに対向する磁気センサとを備えている(例えば、特許文献1参照)。着磁パルサリングには、N極とS極とが周方向に交互に配列されるように着磁されている。そして、磁気センサが着磁パルサリングの回転による磁気変化を検出することにより、車輪の回転速度を検出することができる。
前記着磁パルサリングは、図10に示しているように、環状の支持部材82と、この支持部材82の表面86側に一体接合した磁石部材87とを備えた構造が提案されている。
また、前記センサ付き転がり軸受装置は、外輪(固定輪)側に取り付けられたシールリングを更に備えており、図10において、このシールリング84のシールリップ85が、前記着磁パルサリング81の支持部材82の裏面83側に摺接する。つまり、支持部材82の裏面83側の一部は、シールリップ85が摺接するシール面部となっており、内軸と外輪との間に形成される環状空間を塞ぎ、外部からの異物の浸入を防止している。
特開2008−139160号公報
前記着磁パルサリングは、例えばインサート成形により製造される。すなわち、支持部材の全体に接着剤を塗布した後に、この支持部材を金型内に設置する。そして、磁石部材を構成するための磁石材料を前記金型内に射出し、当該磁石材料を硬化させる。これにより、磁石部材を支持部材に一体接合させた着磁パルサリングが得られる。
このように、着磁パルサリングは金型を用いたインサート成型により製造されるが、磁石材料を金型内に射出し硬化させた後、一体化した磁石部材及び支持部材からなる成型品を、離型させる必要がある。
このために、図11(a)に示しているように、金型88a,88bを分割した状態で、金型88aの一部に設置されているイジェクトピン89が、支持部材82の裏面83側を軸方向に押圧している。
しかし、支持部材82には、表面86の他に裏面83にも接着剤による接着層90が形成されていることから、イジェクトピン89によって押圧された部分に、図11(b)に示しているように、局所的に凹んだ凹部91が形成され、当該接着層90の一部が凹んだまま硬化してしまうことがある。
この場合、図10の拡大部分の図に示しているように、支持部材82の裏面83側では、前記凹部91によって、前記シールリップ85が接触するシール面部に凹凸が形成されてしまい、このシール面部に摺接するシールリップ85が異常摩耗したり、シールリップ85のシール面部への追従不足により隙間が生じてシール性能が低下したりするという問題が生じることがある。
なお、支持部材の全体に接着剤を塗布しない着磁パルサリングにおいても、支持部材の裏面が前記イジェクトピンによって押圧されて塑性変形し、凹む場合もあり、この場合も、上記のような問題が生じることがある。
そこで、本発明は、金型から離型させる際に、支持部材の裏面側が押圧されて当該裏面側に凹部が形成されるが、この凹部によって、当該裏面に摺接するシールリップが異常摩耗したりシール性能が低下したりするのを、防ぐことが可能となる着磁パルサリング、この着磁パルサリングを備えた転がり軸受装置、及び、着磁パルサリングの製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の着磁パルサリングは、回転体に一体回転可能に取り付けられる環状の金属製支持部材と、前記支持部材の表面側に固定されかつ複数の磁極が周方向に配列されている環状の磁石部材とを備え、前記支持部材と前記磁石部材とがインサート成型により一体化されていると共に、前記インサート成型の際に前記支持部材の裏面側を押圧して離型させた着磁パルサリングであって、前記支持部材は、その裏面側に、前記離型の際に押圧されて形成された凹部と、当該支持部材に対向して配置されるシールリングが有しているシールリップを接触させる環状のシール面部とを有し、前記凹部と前記シール面部とが、径方向で異なる円周領域にそれぞれ形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、インサート成型品である着磁パルサリングを離型する際に、支持部材の裏面側が押圧されて当該裏面側に凹部が形成されるが、当該凹部は、シールリップを接触させるシール面部と、径方向で異なる円周領域に形成されている。このため、シールリップが前記凹部に接触せず、シールリップが異常摩耗したり、シールリップのシール面部への追従不足により隙間が生じてシール性能が低下したりするのを防ぐことが可能となる。
また、前記支持部材の表面及び裏面には、接着剤による接着層が形成されており、前記凹部と前記シール面部とは、前記接着層に形成されているのが好ましい。
この場合、支持部材と磁石部材との間に接着剤による接着層が介在し、両部材を強固に一体化することができるが、支持部材の裏面側では、離型の際に凹部が接着層に形成される。しかし、この場合であっても、接着層において、凹部とシール面部とが、径方向で異なる円周領域にそれぞれ形成されているので、凹部によって、シールリップが異常摩耗したり、シールリップのシール性能が低下したりするのを防ぐことが可能となる。
また、本発明は、回転体に一体回転可能に取り付けられる環状の金属製支持部材と、前記支持部材の表面側に固定されかつ複数の磁極が周方向に配列されている環状の磁石部材とを備え、前記支持部材と前記磁石部材とがインサート成型により一体化されていると共に、前記インサート成型の際に前記支持部材の裏面側を押圧して離型させた着磁パルサリングであって、前記支持部材は、その裏面側に、前記離型の際に当該裏面側の全周が押圧されて形成された環状の凹溝部と、当該支持部材に対向して配置されるシールリングが有しているシールリップを接触させる環状のシール面部とを有し、前記環状の凹溝部が形成されている領域内に、前記環状のシール面部が含まれていることを特徴とする。
本発明によれば、インサート成型品である着磁パルサリングを離型する際に、支持部材の裏面側の全周が押圧されて、当該裏面側に環状の凹溝部が形成されるが、当該環状の凹溝部が形成されている領域内に、シールリングのシールリップを接触させるシール面部が含まれているため、シールリップを、平坦となる環状の凹溝部の底面に接触させることができる。このため、凹溝部によって、シールリップが異常摩耗したり、シールリップのシール面部への追従不足により隙間が生じてシール性能が低下したりするのを防ぐことが可能となる。
また、前記支持部材の表面及び裏面には、接着剤による接着層が形成されており、前記凹溝部と前記シール面部とは、前記接着層に形成されているのが好ましい。
この場合、支持部材と磁石部材との間に接着剤による接着層が介在し、両部材を強固に一体化することができるが、支持部材の裏面側では、離型の際に環状の凹溝部が接着層に形成される。しかし、この場合であっても、接着層において、環状の凹溝部が形成されている領域内に、環状のシール面部が含まれているので、シールリップが異常摩耗したり、シールリップのシール性能が低下したりするのを防ぐことが可能となる。
また、本発明の転がり軸受装置は、同心状に配置されている固定輪及び回転輪と、前記固定輪と回転輪との間に転動自在に配置された複数の転動体と、前記回転輪に一体回転可能に取り付けられた着磁パルサリングと、前記着磁パルサリングの磁極の変化を検出することにより前記回転輪の回転状態を検出するための磁気センサと、前記固定輪に取り付けられ前記着磁パルサリングの一部に接触して前記固定輪と前記回転輪との間に形成される環状空間を塞ぐシールリングとを備え、前記着磁パルサリングは、前記着磁パルサリングであることを特徴とする転がり軸受装置。
本発明によれば、シールリングのシールリップが、着磁パルサリングの一部に接触して固定輪と回転輪との間に形成される環状空間を塞ぎ、また、上記説明したように、前記着磁パルサリングによれば、前記シールリングのシールリップが異常摩耗したり、シールリップのシール面部への追従不足により隙間が生じてシール性能が低下したりするのを防ぐことが可能となる。この結果、高い密封性能を備えた転がり軸受装置が得られる。
また、本発明の着磁パルサリングの製造方法は、回転体に一体回転可能に取り付けられる環状の金属製支持部材と、前記支持部材の表面側に固定されかつ複数の磁極が周方向に配列されている環状の磁石部材とを備え、前記支持部材の裏面側に、当該支持部材に対向して配置されるシールリングが有しているシールリップを接触させる環状のシール面部を、有している着磁パルサリングの製造方法であって、金型内に前記支持部材を設置し、前記磁石部材を構成する磁石材料を射出する射出工程と、前記磁石材料が硬化して前記磁石部材と前記支持部材とを一体化させた成型品を、当該支持部材の裏面側を押圧することにより、前記金型から離型する離型工程とを有し、前記離型工程では、前記シール面部と径方向で異なる位置を押圧することを特徴とする。
本発明によれば、磁石部材と支持部材とを一体化させた成型品を、当該支持部材の裏面側を押圧することにより、金型から離型する離型工程では、シールリップを接触させるシール面部と径方向で異なる位置を押圧する。このため、支持部材の裏面側において、離型のために押圧されて凹部が形成されても、当該凹部は、シール面部と径方向で異なる円周領域に形成されることとなる。
したがって、シールリップが前記凹部に接触せず、シールリップが異常摩耗したり、シールリップのシール面部への追従不足により隙間が生じてシール性能が低下したりするのを防ぐことが可能となる。
また、本発明の着磁パルサリングの製造方法は、回転体に一体回転可能に取り付けられる環状の金属製支持部材と、前記支持部材の表面側に固定されかつ複数の磁極が周方向に配列されている環状の磁石部材とを備え、前記支持部材の裏面側に、当該支持部材に対向して配置されるシールリングが有しているシールリップを接触させる環状のシール面部を、有している着磁パルサリングの製造方法であって、金型内に前記支持部材を設置し、前記磁石部材を構成する磁石材料を射出する射出工程と、前記磁石材料が硬化して前記磁石部材と前記支持部材とを一体化させた成型品を、当該支持部材の裏面側を押圧することにより、前記金型から離型する離型工程とを有し、前記離型工程では、前記支持部材の裏面側のうち、前記シール面部となる環状の領域を、リング状の押し出し部材によって全周から押圧することを特徴とする。
本発明によれば、磁石部材と支持部材とを一体化させた成型品を、当該支持部材の裏面側を押圧することにより、金型から離型する離型工程では、当該裏面側のうち、シールリップを接触させるシール面部となる環状の領域を、リング状の押し出し部材によって全周から押圧する。このため、支持部材の裏面側において、離型のために押圧されて環状の凹溝部が形成されるが、当該環状の凹溝部の底面を、環状のシール面部とすることができる。
したがって、シールリップを、平坦となる凹溝部の底面に接触させることができ、シールリップが異常摩耗したり、シールリップのシール面部への追従不足により隙間が生じてシール性能が低下したりするのを防ぐことが可能となる。
本発明の着磁パルサリングによれば、シールリップが異常摩耗したり、シールリップのシール面部への追従不足により隙間が生じてシール性能が低下したりするのを防ぐことが可能となる。そして、本発明の製造方法によれば、このような着磁パルサリングを得ることができる。また、この着磁パルサリングを備えた転がり軸受装置によれば、高い密封性能を備えることが可能となる。
転がり軸受装置の断面図である。 着磁パルサリング、芯金及びシールリングを説明する断面図である。 金型の一部を示している断面図であり、射出工程を示している。 金型の一部を示している断面図であり、離型工程を示している。 着磁パルサリングの説明図である。 第2実施形態に係る着磁パルサリング、芯金及びシールリングを説明する断面図である。 金型の一部を示している断面図であり、射出工程を示している。 金型の一部を示している断面図であり、離型工程を示している。 第2実施形態に係る着磁パルサリングの説明図である。 従来の着磁パルサリングの説明図である。 (a)従来の着磁パルサリングの製造方法を説明する説明図であり、(b)はこの製造方法によって得られる着磁パルサリングの説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔1.転がり軸受装置〕
図1は、本発明の転がり軸受装置の断面図である。この転がり軸受装置1は、自動車等の車両本体側にある懸架装置(図示せず)に固定されるものであり、この懸架装置に対して、車輪を回転可能に支持することができる。
この転がり軸受装置1は、内軸2と、この内軸2の外周側に同心状に配置されている外輪3と、内軸2及び外輪3の間に配置された転動体である複数個の玉4と、これら複数個の玉4を周方向に所定間隔に保持している保持器5と、内軸2及び外輪3の間に形成されている環状空間の両開口部を塞ぐシール部材6,7と、車両内側(図1では右側)のシール部材7に対向して設けられている磁気センサSとを備えている。
本実施形態では、外輪3が、車両本体側に固定される固定輪であり、このために、外輪3の外周部には、車両の懸架装置に固定するための取り付けフランジ3aが形成されている。また、外輪3の内周面には玉4が転動する複列の外輪軌道3b,3bが形成されている。
内軸2は、車輪(図示せず)が取り付けられる車軸であり、当該車輪を取り付けるフランジ部2aを有している。つまり、内軸2が、転がり軸受装置1における回転輪となる。この内軸2は、前記フランジ部2aが形成されている内軸本体8と、この内軸本体8の車両内側に嵌合している円環状の内輪部材9とを備えている。内軸2の外周面には、複列の内輪軌道2b,2bが形成されており、これら内輪軌道2b,2bは前記外輪軌道3b,3bに対向している。そして、内輪軌道2bと外輪軌道3bとの間に、複数の玉4が転動自在に配置されている。
以上により、複列のアンギュラ玉軸受部を有しているセンサ付き転がり軸受装置1が構成されており、この転がり軸受装置1は、内軸2を外輪3に対して回転可能に支持しており、内軸2に固定される車輪(図示せず)を回転可能に支持することができる。
車両内側(図1では右側)に設けられているシール部材7は、外輪3の内周面3cに嵌められて固定された円環状の芯金10と、この芯金10に対向するように内輪部材9に嵌められて固定された円環状の着磁パルサリング11とを有している。着磁パルサリング11は、内輪部材9と一体回転可能である。
前記芯金10は、SUS430、SPCC等の鋼製からなり、鋼板をプレス加工することによって形成される。芯金10の内周側には、ゴム製のシールリング10aが加硫接着等により固定されている。つまり、シールリング10aは、芯金10を介して外輪3に取り付けられている。
このシールリング10aは、着磁パルサリング11の一部(後述する支持部材20)に接触しており、芯金10と着磁パルサリング11(後述する支持部材20)との間を密封することで、内軸2及び外輪3の間に形成されている環状空間の開口部を塞ぐことができる。
前記着磁パルサリング11は、前記内輪部材9に一体回転可能に取り付けられている環状の金属製支持部材20と、この支持部材20の表面22a側(図2参照)に固定されている環状の磁石部材12とを備えている。
この着磁パルサリング11は、後にも説明するが、支持部材20をコアとして金型内に設置し、磁石部材12を構成する磁石材料を前記金型内に射出するインサート成型によって製造したインサート成型品である。着磁パルサリング11及びその製造方法については、さらに後で説明する。
前記磁気センサSは、磁石部材12に対して僅かな隙間を有して対向するように配置されており、磁石部材12の磁極の変化を検出することにより内軸2の回転状態(回転速度)を検出するためのセンサである。なお、磁石部材12のうち、磁気センサSが対向している部分を本体部13としている(図2参照)。
この磁気センサSは、転がり軸受装置1が搭載される車両の制御装置(図示せず)に接続されており、磁気センサSは、内軸2の回転に応じて変化する着磁パルサリング11の磁極の変化を検出し、検出した磁極の変化に基づく検出信号を前記制御装置に出力する。
そして、制御装置は、磁気センサSから取得した検出信号に基づいて、内軸2の回転速度を求め、車両のアンチロックブレーキシステム等の制御に反映することができる。
〔2.着磁パルサリングの基本構成について〕
図2は、着磁パルサリング11、芯金10及びシールリング10aを説明する断面図である。着磁パルサリング11は、複数の磁極が周方向に沿って所定間隔で配列された環状の磁石部材12と、回転体を構成する内輪部材9(図1参照)に一体回転可能に固定される支持部材20とを備えている。この支持部材20に対向して前記シールリング10aが配置されている。
また、本実施形態では、支持部材20の全体に接着剤による接着層30が設けられており、支持部材20(後述のフランジ部22)と磁石部材12との間には接着剤による接着層30が介在している。接着剤は、熱硬化型であるフェノール系又はエポキシ系とすることができる。なお、各図では、接着層30をわかりやすくするために、実際よりも厚く描かれている。
支持部材20は、SUS430、SPCC等の鋼製からなり、鋼板をプレス加工することによって円環状に形成された部材である。そして、この支持部材20は着磁パルサリング11の芯金となる。
図1と図2において、支持部材20は、内輪部材9の外周面に外嵌して固定されることで内軸2と一体回転可能となる。このため、支持部材20に固定されている磁石部材12も、内軸2に対して一体回転可能となる。
支持部材20は、内輪部材9に外嵌している円筒部21と、この円筒部21の一端部から径外方向に延びる環状のフランジ部22とを有しており、断面L字形である。そして、フランジ部22の表面22a側に、磁石部材12の前記本体部13が固定されている。
なお、本実施形態では、フランジ部22は、軸方向に直交する平面に沿った円環形状を有し、このフランジ部22の表面22aは、車両内側(図1では右側)であり、裏面22bは、車両外側(図1では左側)である。
また、フランジ部22の裏面22b及び円筒部21の外周面21aは、前記シールリング10aのシールリップ10bが摺接するシール面部(摺接面)となる。つまり、この支持部材20は、シール部材7におけるスリンガとしての機能を兼ね備えている。
さらに、支持部材20は、前記のとおり鋼板等の磁性材料によって構成されており、フランジ部22は、磁石部材12に対するバックヨークとして機能し、磁気センサSに向かう磁束ループの磁束密度を高めることができる。
磁石部材12は、全体が円環状に形成されており、N極とS極とが周方向に沿って交互に配列されるように着磁されている。そして、磁石部材12は、支持部材20のフランジ部22と一体接合されていることにより、当該支持部材20と一体回転可能となる。
磁石部材12は、フェライト系磁性体、ネオジウムやサマリウム等の希土類系の磁性体等からなる磁性体粉と、バインダとの他に、微小ガラス材が含まれた磁石材料によって形成されている。微小ガラス材は、ガラス粉としてもよいが、本実施形態では、ガラス繊維としている。なお、このガラス繊維は、細かく裁断されたものである。磁石部材12には、磁性体粉とバインダとの他に、ガラス繊維が含まれているので、従来の磁性体粉及びバインダのみからなる磁石部材よりも、線膨張係数を低くすることができる。このため、金属製である支持部材20との線膨張係数の差を小さくすることができ、温度変化による磁石部材12の剥がれや割れ等の破損を防ぐことができる。
また、バインダは、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂材料であり、この磁石部材12はガラス繊維を含む樹脂磁石材料からなる。バインダは、磁性体粉同士、及び、ガラス繊維と磁性体粉とを結合する機能を有する。
〔3.着磁パルサリング(第1実施形態)の製造方法について〕
先ず、環状のフランジ部22と円筒状である円筒部21とを有する支持部材20を製造する。例えば、冷延鋼板をプレス加工することにより、断面L字形の支持部材20を得ることができる。
そして、この支持部材20を、接着剤が溜められている接着剤槽に浸漬し、当該支持部材20の少なくともフランジ部22に接着剤を塗布する。なお、本実施形態では、支持部材20の全部に接着剤が塗布されている。以上が、準備工程である。
次に、金型内に、接着剤を塗布した状態の支持部材20をコアとして設置し、磁石部材12を構成する磁石材料を、当該金型内に射出する(射出工程)。
図3は、金型40の一部を示している断面図であり、金型40内に支持部材20が設置されている。金型40は、分割可能な割り金型40a,40bからなり、磁石材料を射出するゲート41を有している。また、金型40内には、支持部材20のフランジ部22が露出していると共に、ゲート41から射出した磁石材料を充填するキャビティ42が形成されている。
このキャビティ42内に充填した磁石材料を硬化させることで、支持部材20のフランジ部22に当該磁石材料からなる磁石部材12を一体化させた成型品Wが得られる(図4参照)。
そして、図4に示しているように、金型40を分割した状態として、つまり、割り金型40aと割り金型40bとを分離させて、割り金型40aに設けられているイジェクトピン43が、支持部材20のフランジ部22の裏面22b側を軸方向に押圧することにより、前記成型品Wを金型40(40a)から離型させる(離型工程)。
この離型工程では、イジェクトピン43は、シールリップ10bが摺接するシール面部31(図2参照)と、径方向で異なる位置を押圧している。
イジェクトピン43は、周方向に所定間隔で複数本設置されており、図外の駆動装置によって、軸方向に進退移動する。射出工程では、イジェクトピン43の先端(押圧面)43aは、金型40aの端面40cから突出せずに埋没した状態にある(図3)。この状態からイジェクトピン43を前進させると(図4)、先端43aが、金型40aの端面40cから突出し、フランジ部22を押圧することができる。
この離型工程によれば、イジェクトピン43が、当該支持部材20のフランジ部22の裏面22b側を押圧することにより、磁石部材12を支持部材20に一体化させた成型品Wを、金型40から離型することができ、そして、このイジェクトピン43は、シールリップ10bを接触させるシール面部31と径方向で異なる位置を押圧する。
このため、図5に示しているように、フランジ部22の裏面22b側の接着層30において、離型のために押圧されて凹部32が形成されるが、この凹部32は、シール面部31と径方向で異なる円周領域に形成されることとなる。なお、フェノール系又はエポキシ系等の接着剤による接着層30は、完全に硬化すると固くなるが、イジェクトピン43による押圧力によってこの接着層30に凹部32は形成される。
つまり、この製造方法によれば、支持部材20のフランジ部22は、その裏面22b側の接着層30に、離型の際に押圧されて形成された凹部32と、シールリップ10bを接触させる平坦で環状のシール面部31とを有しているが、凹部32とシール面部31とは、径方向で異なる円周領域にそれぞれ形成されている。なお、図5において、シール面部31となる円周領域は、2本の二点鎖線で挟まれた領域である。
したがって、図2に示しているように、シールリップ10bが凹部32に接触せず、シールリップ10bは全周にわたって平坦な環状のシール面部31に摺接することができる。このため、従来のようなシールリップが異常摩耗したり、シールリップのシール面部への追従不足により隙間が生じてシール性能が低下したりするという問題の発生を、防ぐことが可能となる。
なお、磁石部材12への着磁は、前記射出工程において、前記成型品Wを成形すると同時に、又は、成形した後に、実行することができる。
以上により、複数の磁極が周方向に配列された磁石部材12が形成され、この磁石部材12を支持部材20によって一体固定している着磁パルサリング11が得られる。
〔4.着磁パルサリングの第2の実施形態〕
着磁パルサリングの基本構成については、前記実施形態と同じである。つまり、第2実施形態に係る着磁パルサリングは、図1に示しているように、内輪2の内輪部材9に一体回転可能に取り付けられる環状の支持部材20と、この支持部材20の表面側に固定されかつ複数の磁極が周方向に配列されている環状の磁石部材12とを備えている。さらに、金型内に支持部材20をコアとして設置し、磁石部材12を構成する磁石材料を射出して得たインサート成型品であって、かつ、支持部材20の裏面側が押圧されて前記金型から離型して得るものである。
しかし、この第2の実施形態に係る着磁パルサリングでは、図6に示しているように、支持部材20のフランジ部22は、その裏面22b側に、離型の際に当該裏面22b側の全周が押圧されて形成された環状の凹溝部135と、この支持部材20に対向して配置されているシールリング10aが有しているシールリップ10bを接触させる平坦で環状のシール面部131とを有しており、環状の凹溝部135が形成されている領域内に、環状のシール面部131が含まれている。つまり、凹溝部135の底面が、シール面部131となっており、シールリップ10bの先端部がこの底面に摺接している。
なお、本実施形態においても、フランジ部22の表面22a及び裏面22bには、接着剤による接着層30が形成されているため、凹溝部135とシール面部131とは、前記接着層30に形成されている。
〔5.第2の実施形態に係る着磁パルサリングの製造方法について〕
先ず、環状のフランジ部22と円筒状である円筒部21とを有する支持部材20を製造する。そして、この支持部材20を、接着剤が溜められている接着剤槽に浸漬し、当該支持部材20に接着剤を塗布する。
次に、金型内に、接着剤を塗布した状態の支持部材20をコアとして設置し、磁石部材12を構成する磁石材料を、当該金型内に射出する(射出工程)。
以上の準備工程及び射出工程は、前記実施形態における準備工程及び射出工程と同じである。
図7は、金型140の一部を示している断面図であり、金型140内に支持部材20が設置されている。金型140は、分割可能な割り金型140a,140bからなり、磁石材料を射出するゲート141を有している。また、金型140内には、支持部材20のフランジ部22が露出していると共に、ゲート141から射出した磁石材料を充填するキャビティ142が形成されている。
このキャビティ142内に充填した磁石材料を硬化させることで、支持部材20のフランジ部22に当該磁石材料からなる磁石部材12を一体化させた成型品Wが得られる(図8参照)。
そして、図8に示しているように、金型140を分割した状態として、つまり、割り金型140aと割り金型140bとを分離させて、割り金型140aに設けられているリング状の押し出し部材143が、支持部材20のフランジ部22の裏面22b側を軸方向に押圧することにより、前記成型品Wを金型140(140a)から離型させる(離型工程)。
この離型工程では、フランジ部22の裏面22b側のうち、シールリップ10bが摺接するシール面部131となる環状の領域を、リング状の押し出し部材143が全周から押圧している。
リング状の押し出し部材143は、金型140に設置される支持部材20と同心状となるように金型140aに設けられており、図外の駆動装置によって、軸方向に進退移動する。射出工程では、押し出し部材143の環状となる先端(押圧面)143aは、金型140aの端面140cから突出せずに埋没した状態にある(図7)。この状態から押し出し部材143を前進させると(図8)、先端143aが、金型140aの端面140cから突出し、フランジ部22を全周にわたって同時に押圧することができる。なお、先端143aの面は、平坦面からなる。さらに、また、先端143aの面の径方向の幅は、シール面部131の径方向の幅よりも大きく設定されている。これにより、凹溝部135はシール面部131よりも径内方向及び径外方向共に広くなる。
この離型工程によれば、押し出し部材143が、支持部材20のフランジ部22の裏面22b側を押圧することにより、磁石部材12を支持部材20に一体化させた成型品Wを、金型140から離型することができ、しかも、この押し出し部材143は、フランジ部22の裏面22b側のうち、シールリップ10bを接触させるシール面部131となる環状の領域位置を、全周から押圧する。
このため、図9に示しているように、フランジ部22の裏面22b側の接着層30において、離型のために押圧されて環状の凹溝部135が形成されるが、この環状の凹溝部135を、環状のシール面部131とすることができる。つまり、環状の凹溝部135が形成されている円周領域内に、シール面部31となる円周領域が含まれている。なお、図9において、シール面部131となる円周領域は、2本の二点鎖線で挟まれた領域である。
この離型工程により、支持部材20のフランジ部22は、その裏面22b側に、離型の際に当該裏面22b側の全周が押圧されて形成された環状の凹溝部135と、シールリップ10bを接触させる平坦で環状のシール面部131とを有しており、環状の凹溝部135の底面が、環状のシール面部131となっている。
したがって、図6に示しているように、シールリップ10bが接触するシール面部131は全周にわたって平坦となり、つまり、平坦である凹溝部135の底面にシールリップ10bを全周接触させることができるので、従来のようなシールリップが異常摩耗したり、シールリップのシール面部への追従不足により隙間が生じてシール性能が低下したりするという問題の発生を、防ぐことが可能となる。
なお、本実施形態においても、磁石部材12への着磁は、前記射出工程において、前記成型品Wを成形すると同時に、又は、成形した後に、実行することができる。
以上により、複数の磁極が周方向に配列された磁石部材12が形成され、この磁石部材12を支持部材20によって一体固定している着磁パルサリング111が得られる。
前記各実施形態では、着磁パルサリングの支持部材20(フランジ部22)の表面22a及び裏面22bに、接着剤による接着層30を形成した場合を説明したが、この接着層30は無くてもよい。この場合であっても、支持部材20(フランジ部22)の裏面22bがイジェクトピン43又は押し出し部材143によって押圧されて塑性変形し、凹む場合もある。しかし、このような場合であっても、前記各実施形態に係る着磁パルサリング11,111によれば、凹部又は凹溝部によって、シールリップが異常摩耗したり、シールリップのシール性能が低下したりするという問題の発生を防ぐことが可能となる。
また、本発明の着磁パルサリング及び転がり軸受装置は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。例えば、前記実施形態では、磁石部材12の着磁面が、着磁パルサリングの軸方向に直交する面(環状の面)であり、磁気センサSによるセンサ方向が軸方向となる場合を説明したが、着磁面が、着磁パルサリングの外周面(半径方向に直交する円筒面)であり、磁気センサによるセンサ方向が半径方向となる構成であってもよい。
また、着磁パルサリングは、図1に示した車輪用の転がり軸受装置1以外の回転機器に適用することも可能である。
1:転がり軸受装置、 2:内軸(回転輪)、 3:外輪(固定輪)、 4:玉(転動体)、 8:内軸本体、 9:内輪部材(回転体)、 10a:シールリング、 10b:シールリップ、 11,111:着磁パルサリング、 12:磁石部材、 13:本体部、 14:回り込み部、 15:側端面、 20:支持部材、 21:円筒部、 22:フランジ部、 22a:表面、 22b:裏面、 30:接着層、 31,131:シール面部、 32:凹部、 135:凹溝部、 40,140:金型、 43:イジェクトピン、 143:押し出し部材、 S:磁気センサ、 W:成型品

Claims (7)

  1. 回転体に一体回転可能に取り付けられる環状の金属製支持部材と、前記支持部材の表面側に固定されかつ複数の磁極が周方向に配列されている環状の磁石部材と、を備え、
    前記支持部材と前記磁石部材とがインサート成型により一体化されていると共に、前記インサート成型の際に前記支持部材の裏面側を押圧して離型させた着磁パルサリングであって、
    前記支持部材は、その裏面側に、前記離型の際に押圧されて形成された凹部と、当該支持部材に対向して配置されるシールリングが有しているシールリップを接触させる環状のシール面部と、を有し、
    前記凹部と前記シール面部とが、径方向で異なる円周領域にそれぞれ形成されていることを特徴とする着磁パルサリング。
  2. 前記支持部材の表面及び裏面には、接着剤による接着層が形成されており、
    前記凹部と前記シール面部とは、前記接着層に形成されている請求項1に記載の着磁パルサリング。
  3. 回転体に一体回転可能に取り付けられる環状の金属製支持部材と、前記支持部材の表面側に固定されかつ複数の磁極が周方向に配列されている環状の磁石部材と、を備え、
    前記支持部材と前記磁石部材とがインサート成型により一体化されていると共に、前記インサート成型の際に前記支持部材の裏面側を押圧して離型させた着磁パルサリングであって、
    前記支持部材は、その裏面側に、前記離型の際に当該裏面側の全周が押圧されて形成された環状の凹溝部と、当該支持部材に対向して配置されるシールリングが有しているシールリップを接触させる環状のシール面部と、を有し、
    前記環状の凹溝部が形成されている領域内に、前記環状のシール面部が含まれていることを特徴とする着磁パルサリング。
  4. 前記支持部材の表面及び裏面には、接着剤による接着層が形成されており、
    前記凹溝部と前記シール面部とは、前記接着層に形成されている請求項3に記載の着磁パルサリング。
  5. 同心状に配置されている固定輪及び回転輪と、
    前記固定輪と回転輪との間に転動自在に配置された複数の転動体と、
    前記回転輪に一体回転可能に取り付けられた着磁パルサリングと、
    前記着磁パルサリングの磁極の変化を検出することにより前記回転輪の回転状態を検出するための磁気センサと、
    前記固定輪に取り付けられ前記着磁パルサリングの一部に接触して前記固定輪と前記回転輪との間に形成される環状空間を塞ぐシールリングと、
    を備え、
    前記着磁パルサリングは、請求項1から4のいずれか一項に記載の着磁パルサリングであることを特徴とする転がり軸受装置。
  6. 回転体に一体回転可能に取り付けられる環状の金属製支持部材と、前記支持部材の表面側に固定されかつ複数の磁極が周方向に配列されている環状の磁石部材と、を備え、
    前記支持部材の裏面側に、当該支持部材に対向して配置されるシールリングが有しているシールリップを接触させる環状のシール面部を、有している着磁パルサリングの製造方法であって、
    金型内に前記支持部材を設置し、前記磁石部材を構成する磁石材料を射出する射出工程と、
    前記磁石材料が硬化して前記磁石部材と前記支持部材とを一体化させた成型品を、当該支持部材の裏面側を押圧することにより、前記金型から離型する離型工程と、を有し、
    前記離型工程では、前記シール面部と径方向で異なる位置を押圧することを特徴とする着磁パルサリングの製造方法。
  7. 回転体に一体回転可能に取り付けられる環状の金属製支持部材と、前記支持部材の表面側に固定されかつ複数の磁極が周方向に配列されている環状の磁石部材と、を備え、
    前記支持部材の裏面側に、当該支持部材に対向して配置されるシールリングが有しているシールリップを接触させる環状のシール面部を、有している着磁パルサリングの製造方法であって、
    金型内に前記支持部材を設置し、前記磁石部材を構成する磁石材料を射出する射出工程と、
    前記磁石材料が硬化して前記磁石部材と前記支持部材とを一体化させた成型品を、当該支持部材の裏面側を押圧することにより、前記金型から離型する離型工程と、を有し、
    前記離型工程では、前記支持部材の裏面側のうち、前記シール面部となる環状の領域を、リング状の押し出し部材によって全周から押圧することを特徴とする着磁パルサリングの製造方法。
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