JP2006177756A - 磁気エンコーダの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 磁石部との接着面における接合性を向上させると共に、それ以外の表面は薄板素材自体の平滑性を維持することで、摺動するシールリップへの攻撃性が低く抑えられ、低コストで高いシール性が維持された磁気エンコーダを提供する。
【解決手段】 磁極形成リング21が取り付けられるスリンガ17の磁石接合面に、荒加工金型33の表面に設けられた凹凸を転写し、凹凸部17dを形成するようにした。また、凹凸部17dは、薄板をプレス加工してスリンガ17を成形する際に同時に形成される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、回転体の回転数を検出するために用いられる磁気エンコーダの製造方法に関する。
従来、自動車のスキッド(車輪が略停止状態で滑る現象)を防止するためのアンチスキッド、又は有効に駆動力を路面に伝えるためのトラクションコントロール(発進や加速時に生じやすい駆動輪の不要な空転の制御)などに用いられる回転数検出装置としては、N極とS極とを円周方向に交互に着磁された円環状のエンコーダと、エンコーダの近傍における磁場の変化を検出するセンサとを有し、車輪を支持する軸受を密封するための密封装置にエンコーダを併設して配置することにより車輪の回転と共にエンコーダを回転せしめ、車輪の回転に同期した磁場変化をセンサにより検出するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載のシール付回転数検出装置は、図7に示すように、外輪101aに取り付けられたシール部材102と、内輪101bに嵌合されたスリンガ103と、スリンガ103の外側面に取り付けられて磁気パルスを発生するエンコーダ104と、エンコーダ104に近接して配置されて磁気パルスを検出するセンサ105とから構成されている。このシール付回転数検出装置が取付けられた軸受ユニットでは、シール部材102とスリンガ103とにより、埃、水等の異物が軸受内部に侵入することを防止し、軸受内部に充填された潤滑剤が軸受外部に漏洩することを防止している。また、エンコーダ104は、内輪101bが1回転する間に、極数に対応した数の磁気パルスを発生させ、この磁気パルスをセンサ105により検出することで内輪101bの回転数を検出している。
従来、車輪用軸受に使用するエンコーダ104は、ゴムあるいは樹脂等の弾性素材に磁性粉を混入させた弾性磁性材料で形成されており、型内で接着剤の塗布されたスリンガ103のフランジ部103aへプレス造形されることで、接合されている。一般的に、エンコーダ用として用いられるのは、磁性粉としてフェライトを含有したニトリルゴムが用いられており、ロールで練られることで、機械的に磁性粉が配向された状態になっている。
また、スリンガの表面には、一般的に、ゴム磁石との接着性を向上させるために全面に渡ってショットブラスト等により、微細な凹凸が設けられている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2001−255337号公報 特開2002−62305号公報
しかしながら、ショットブラスト等の凹凸処理は、スリンガのプレス成形工程後に行われ、部分的な変形が危惧されると共にコストアップにもつながる。また、図7に示すように、エンコーダがシールと組合せて使用される場合、ゴム磁石が接合される外側面と反対側のスリンガの表面にも微細な凹凸が存在するため、使用によって表面の接着剤の硬化層が摩耗すると、露出するスリンガの表面の凹凸によって、シールリップの摩耗が促進され、シール性が低下する虞があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、磁石部と磁石接合面との接合性を向上させると共に、それ以外の表面は薄板素材自体の平滑性を維持することで、摺動するシールリップへの攻撃性を低く抑え、低コストで高いシール性を維持する磁気エンコーダを提供することである。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 回転体に取り付け可能な固定部材と、接着剤により該固定部材に取り付けられ、円周方向に多極着磁された略円環状の磁石部と、を備える磁気エンコーダの製造方法であって、
前記磁石部が取り付けられる前記固定部材の磁石接合面に、金型の表面に設けられた凹凸を転写し、凹凸部を形成することを特徴とする磁気エンコーダの製造方法。
(2) 前記スリンガは、薄板をプレス加工して成形されており、前記凹凸部は、該プレス加工と同時に形成されることを特徴とする(1)に記載の磁気エンコーダの製造方法。
本発明のエンコーダの製造方法は、磁石部が取り付けられる固定部材の磁石接合面に、金型の表面に設けられた凹凸を転写し、凹凸部を形成するようにしたので、磁石部との磁石接合面における接合性を向上させると共に、それ以外の表面は薄板素材自体の平滑性を維持することで、摺動するシールリップへの攻撃性を低く抑え、低コストで高いシール性を維持することができる。
以下、本発明に係る磁気エンコーダの製造方法の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、磁気エンコーダが組みつけられた転がり軸受10は、固定輪である外輪11と、回転輪(回転体)である内輪12と、外輪11及び内輪12により画成された環状隙間に転動自在に配置され且つ保持器14により円周方向に等間隔に保持された複数の転動体である玉13と、環状隙間の開口端部に配設された密封装置15と、内輪12の回転数を検出するための磁気エンコーダ20とを備えている。
図1及び図2に示すように、密封装置15は、外輪11の内周面に固定されたシール部材16と、シール部材16よりも開口端部外側に配置され、且つ内輪12の外周面に固定されたスリンガ17とを備えている。密封装置15は、シール部材16とスリンガ17との摺接によって、環状隙間の開口端部を塞ぎ、埃等の異物が軸受内部に侵入することを防止すると共に、軸受内部に充填された潤滑剤が軸受外部に漏洩することを防止している。 なお、シール部材16は、断面略L字形の円環状に形成された芯金18により、同じく断面略L字形の円環状に形成されたゴムシール19を補強して構成されており、ゴムシール19の先端部を分岐して複数のシールリップ19a,19b,19cとし、スリンガ17の表面に摺接させている。
一方、磁気エンコーダ20は、スリンガ17と、このスリンガ17の外側面(磁石接合面)に取り付けられる磁石部である磁極形成リング21とを有して構成されており、磁極形成リング21はスリンガ17を固定部材として内輪12に固定されている。
スリンガ17は、内輪12に外嵌される円筒部17aと、円筒部17aの軸方向端部に湾曲部17bを介して連設され、半径方向外方に広がるように形成された鍔状のフランジ部17cを有する。磁極形成リング21は、図3に示すように、多極磁石であり、その周方向には、交互にN極とS極が形成されている。そして、この磁極形成リング27には磁気センサ(図示せず)が対面配置される。
なお、磁極形成リング21の極数は、70〜130極程度、好ましくは、90〜120極である。極数が70極未満の場合は、極数が少なすぎて回転数を精度良く検出することが難しくなる。それに対して、極数が130極を越える場合には、各ピッチが小さくなりすぎて、単一ピッチ誤差を小さく抑えることが難しく、実用性が低い。
本実施形態では、磁気エンコーダ20の磁極形成リング21の磁石材料は、特に限定しないが、スリンガ17への接合性を考慮すると、磁性粉を50〜80体積%程度含有し、熱可塑性樹脂あるいはゴムをバインダーとした磁石コンパウンドを好適に用いることができる。磁性粉としては、ストロンチウムフェライトやバリウムフェライト等のフェライト、ネオジウム−鉄−ボロン、サマリウム−コバルト、サマリウム−鉄等の希土類磁性粉を用いることができ、さらにフェライトの磁気特性を向上させるためにランタン等の希土類元素を混入させたものであってもよい。
磁性粉の含有量が50体積%未満の場合は、磁気特性が劣ると共に、細かいピッチで円周方向に多極磁化させるのが困難になり、好ましくない。それに対して、磁性粉の含有量が80体積%を越える場合は、バインダー量が少なくなりすぎて、磁石全体の強度が低くなると同時に、成形が困難になり、実用性が低下する。
バインダーとして熱可塑性樹脂を用いる場合には、射出成形可能なものが好適であり、具体的には、ポリアミド6、ポリアミド12、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミド12系熱可塑性エラストマー等を用いることができる。なお、エンコーダに融雪剤として使用される塩化カルシウムが水と一緒にかかる可能性があるので、吸水性が少ないポリアミド12、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミド12系熱可塑性エラストマーを樹脂バインダーとするのがより好ましい。
更に、磁気エンコーダの使用環境で想定される急激な温度変化(熱衝撃)による亀裂発生を防止するバインダーとしては、添加することで、曲げたわみ性、耐亀裂性が向上するポリアミド12系熱可塑性エラストマー、あるいはそれとポリアミド12との混合物としたものが最も好適である。バインダーとしてゴムを用いる場合は、耐油性と耐熱性を兼ね備えたニトリルゴム、アクリルゴム、水素添加ニトリルゴム、フッ素ゴム等が好適である。
また、磁性粉として、コスト、耐酸化性を考慮すると、フェライト系が最も好適であるが、磁気特性を優先して希土類系を使用した場合、フェライト系に比べて、耐酸化性が低いので、長期間に渡って安定した磁気特性を維持させるために、磁石表面に、更に表面処理層を設けてもよい。表面処理層としては、電気あるいは無電解ニッケルメッキ、エポキシ樹脂塗膜、シリコン樹脂塗膜、フッ素樹脂塗膜等を具体的に用いることができる。
また、スリンガ17の材質としては、磁石材料の磁気特性を低下させず、尚且つ使用環境から、一定レベル以上の耐食性を有するフェライト系ステンレス(SUS430等)、マルテンサイト系ステンレス(SUS410等)等の磁性材料が最も好ましい。なお、樹脂製のセンサーキャップと組合わせて使用する部位で使用される磁気エンコーダ(シールとの組合せなし)は耐食性をそれほど必要としないので、コストを考慮して、スリンガ17の材質は冷延鋼板(SPCC)等でもよい。
ここで、上記鉄系磁石材料製のスリンガ17の磁石接合面には、図4に示されるように、微細な凹凸部17dが設けられている。
この磁石接合面に存在する微細な凹凸部17dは、鉄系磁石材料の薄板を金型間でプレス成形する際、磁石接合面のみを金型表面に設けられた微細な凹凸に押し付けることで転写されて形成される。具体的に、プレス成形機30は、図5に示されるように、スリンガ17の円筒部17aの内径と略同径の外径を有する円柱状のガイド部31を有する基台32と、基台32上でガイド部31に外嵌される環状の面精度荒加工金型33と、荒加工金型33の上方で上下方向に移動可能で、円筒部17aの外径と略同径の内径を有する環状の押し型34とを備える。荒加工金型33の表面には、微細な凹凸33aが設けられている。この微細な凹凸33aを設ける方法としては、化学的エッチング、放電加工、転造あるいは切削式ローレット加工等が好適である。
そして、押し型34を下方に駆動し、荒加工金型33と押し型34との間に設けられた鉄系磁石材料の薄板をプレス成形することで、ガイド部31の外周面と押し型34の内周面との間に円筒部17aが形成される。この際、荒加工金型33に設けられた凹凸33aにスリンガ17を形成する薄板の磁石接合面が押し付けられることによって、実際には凹凸33aの比較的高い凸部が優先的に押し付けられ、平滑だった部分に凹凸部17dが形成される。
凹凸部17dの凹部の深さは、1〜20μm程度、より好ましくは2〜10μm程度である。凹部の深さが1μm未満の場合には、この凹部に入り込んで、接着剤のアンカー効果を発現させるには、深さが浅すぎて、接合力の向上があまり見られず実用性が低い。凹部の深さが20μmを越える場合には、金型33に設ける凸部を更に深くする必要があるため、プレス成形時にて転写する際、裏側の平滑面にも影響する虞があり、好ましくない。
また、鉄系磁石材料からなるスリンガ17において、磁石接合面以外の平滑面の表面仕上げ状態としては、特に限定されないが、Raで0.1μm以下の、BA2号(Ra0.06程度)、BA5号(Ra0.03程度)等のBA仕上げ、あるいは、No.2B(Ra0.06程度)等のAP仕上げされたものが、摺接するシールリップ19a,19b,19cへの攻撃性を考慮して好ましい。
このようにして構成されたスリンガ17の磁石接合面には、接着剤が塗布され、上述した磁石接合面の凹凸部17dに、接着剤が入り込んで、アンカー効果により磁石とスリンガとの接合力を強固なものとする。そして、接着剤層は、スリンガ17が金型中に保持されるインサート成形時に、溶融した高圧のプラスチック磁石材料やゴム磁石材料の流動物によって、脱着して流出しない程度まで半硬化状態になっており、溶融樹脂・流動ゴムからの熱、あるいはそれに加えて成形後の二次加熱によって完全に硬化状態となる。
使用可能な接着剤としては、溶剤での希釈が可能で、2段階に近い硬化反応が進むフェノール樹脂系接着剤、エポシキ樹脂系接着剤等が、耐熱性、耐薬品性、ハンドリング性を考慮して好ましい。
磁石材料が熱可塑性プラスチックの場合、磁気エンコーダの成形は、内径厚み部から溶融したプラスチック磁石材料が同時に金型中に高圧で流れ込み、金型中で急冷され固形化する、ディスクゲート方式の射出成形が好ましい。溶融樹脂はディスク状に広がってから、内径厚み部にあたる部分の金型に流入することで、中に含有する燐片状の磁性粉が面に対して平行に配向する。特に、内径厚み部近傍の、回転センサの検出する内径部と外径部との間の部分はより配向性が高く、厚さ方向に配向させたアキシアル異方性に非常に近くなっている。成形時に金型に、厚さ方向に磁場をかけるようにすると、異方性はより完全に近い状態になっている。また、ディスクゲート方式の場合、ウェルド部が生じないので、機械的強度も大きい。さらに、ウェルド部がないことで、配向を異方化するのが容易で、磁気特性を向上させることが可能である。
従って、本実施形態の磁気エンコーダの製造方法によれば、磁極形成リング21が取り付けられるスリンガ17の磁石接合面に、荒加工金型33の表面に設けられた凹凸33aを転写し、凹凸部17dを形成するようにしたので、磁極形成リング21との接着面における接合性を向上させると共に、それ以外の表面は薄板素材自体の平滑性を維持することで、摺動するシールリップへの攻撃性を低く抑えた、低コストで高いシール性が維持された磁気エンコーダ20を与えることができる。
また、スリンガ17の凹凸部17dは、薄板をプレス加工してスリンガ17を成形する際に同時に形成されるので、表面処理工程を増やすことなく形成でき、低コストを実現できる。
なお、上記方法によって製造される磁気エンコーダ20は、図1の転がり軸受ユニットの代わりに、図6に示すような、独立懸架式のサスペンションに支持する、非駆動輪を支持するための車輪支持用転がり軸受ユニット100に適用されてもよい。
転がり軸受ユニット100の内輪107は、ハブ103の内端部に形成した小径段部106に外嵌され、ハブ103の内端部を径方向外方にかしめ広げる事により形成したかしめ部109により、ハブ103に結合固定されている。そして、このハブ103と内輪107は回転輪(回転体)102を構成している。また、車輪は、このハブ103の外端部で、固定輪である外輪101の外端部から突出した部分に形成した取付フランジ104に円周方向に所定間隔で植設されたスタッド105によって、結合固定自在としている。これに対して外輪101は、その外周面に形成した結合フランジ111により、懸架装置を構成する、図示しないナックル等に結合固定自在としている。外輪101とハブ103及び内輪107との間には、保持器113によって案内された複数の転動体である玉112が周方向に転動自在に配置されている。
更に、外輪101の両端部内周面と、ハブ103の中間部外周面及び内輪106の内端部外周面との間には、それぞれ密封装置15,115が設けられる。これら各密封装置15,115は、外輪101の内周面とハブ103及び内輪106の外周面との間で、各玉112を設けた空間と外部空間とを遮断している。そして、この密封装置15を構成するスリンガ17の外側面に磁極形成リング21が取り付けられ、図1の形態と同様に、磁気エンコーダ20を構成している。なお、磁気エンコーダ20の軸方向外方には磁気センサ114が対向配置されており、磁束密度の変化を検出して車輪の回転速度を検出ことができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
本発明の凹凸部が形成される磁石接合面は、本実施形態のように磁石部が接合される面を含む外側面全体であってもよく、外側面のうち実際に磁石部が接合される面のみであってもよい。
また、本実施形態のように、磁石部がスリンガのフランジ部の外周を囲うような構成の場合には、少なくとも外側面に凹凸部が形成されていればよい。
ここで、以下の材料及び成形方法を用いて、本実施形態の磁気エンコーダを製造した。
スリンガは、No.2B仕上げ(Ra0.06程度)で、厚さ0.6mmのSUS430を母材として使用した。また、スリンガは図5に示すプレス成形機30を用いて加工され、プレス成形の際の荒加工金型の表面は、放電によって、算術平均粗さRa4.2μm、最大高さRz16.0μm、十点平均高さRy19.9μmとし、これに磁石接合面を押し付けることによって、深さ10〜15μmの凹凸部を形成した。
また、接着剤としては、ノボラック型フェノール樹脂を主成分とする固形分30%のフェノール樹脂系接着剤(東洋化学研究所製メタロックN−15)を、更にメチルエチルケトンで3倍希釈し、浸漬処理でスリンガ表面に塗布した。その後、室温で30分乾燥してから、120℃で30分乾燥器中に放置することで半硬化状態とした。
成形試験用磁石材料としては、戸田工業製ストロンチウムフェライト含有ポリアミド12系異方性プラスチック磁石コンパウンド「FEROTOP TP−A27N」(ストロンチウムフェライトの含有量75体積%)が使用され、磁場成形を行なうことで、最大エネルギー積BHmaxを2.1MGOeとした。
また、磁石部は、接着剤が半硬化状態で焼き付けられたスリンガを金型に保持し、成形時に厚み方向に磁場をかけて、ディスクゲート方式で成形した。金型での冷却時に反転脱磁を行ない、磁石を完全に脱磁した後、着磁ヨークと一緒にして、96極にNS交互にして着磁を行った。また、接着剤を完全に硬化させるため、150℃で1時間加熱した。なお、磁石部の厚さは0.9mmとした。
このようにして製造された磁気エンコーダは、スリンガのプレス成形時に金型に設けた凹凸の転写によって、凹凸部をスリンガの磁石接合面に有することから、低コストで磁石部とスリンガの高い接合力を達成し、高い耐環境信頼性が確保されることが確認された。 また、磁石接合面以外は、母材の平滑面が維持されていることから、ゴムシールと組合せて使用されても、シールリップへの攻撃性は低く、高いシール性が維持されることが確認された。
本発明の一実施形態の転がり軸受ユニットを示す断面図 磁気エンコーダを備えたシール装置を示す断面図である。 エンコーダ磁石の円周方向に多極磁化された例を示す斜視図である。 プレス成形後のスリンガを示す斜視図である。 スリンガがプレス成形される状態を示す断面図である。 本発明の磁気エンコーダが他の転がり軸受ユニットに適用される例を示す断面図である。 従来の転がり軸受ユニットを示す断面図である。
符号の説明
10 転がり軸受ユニット
11 外輪
12 内輪
13 玉
14 保持器
15 密封装置
16 シール部材
17 スリンガ
17d 凹凸部
20 磁気エンコーダ
21 磁気形成リング

Claims (2)

  1. 回転体に取り付け可能な固定部材と、接着剤により該固定部材に取り付けられ、円周方向に多極着磁された略円環状の磁石部と、を備える磁気エンコーダの製造方法であって、
    前記磁石部が取り付けられる前記固定部材の磁石接合面に、金型の表面に設けられた凹凸を転写し、凹凸部を形成することを特徴とする磁気エンコーダの製造方法。
  2. 前記スリンガは、薄板をプレス加工して成形されており、前記凹凸部は、該プレス加工と同時に形成されることを特徴とする請求項1に記載の磁気エンコーダの製造方法。
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