JP2010202866A - スルホン化ポリマー及びそれを用いたプロトン伝導膜 - Google Patents

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泰次郎 中川
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Abstract

【課題】スルホン酸を膜全体に存在させることが可能であり、しかも耐水性が高い上に、プロトン伝導度も高いプロトン伝導膜を、簡単な工程で提供可能な、新規スルホン化ポリマーを提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で表されるスルホン酸構造単位を含むスルホン化ポリマー。
Figure 2010202866

(式中、R1〜R20はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基およびスルホン酸基からなる群から選ばれる原子または基を示す。Zはそれぞれ独立に−O−または−S−を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、新規スルホン化ポリマーに関する。より詳しくは、スルホン酸を膜全体に存在させることが可能であり、しかも耐水性が高い上に、プロトン伝導度も高いプロトン伝導膜を、簡単な工程で提供可能な、新規スルホン化ポリマーおよびその用途に関する。
燃料電池はクリーンで高効率な次世代のエネルギー源として精力的な研究が行われている。
このように燃料電池は燃料(水素やメタノール)を酸化剤(空気や酸素)によって燃焼させ熱エネルギーとする代わりに、燃料を電気化学的に反応させることにより、反応に伴うギブズエネルギー変化を直接電気エネルギーに変換するシステムである。
特に、固体高分子形燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell )は、プロトン伝導性の高分子膜(陽イオン交換膜)を電解質に用い、常温〜100oC付近で作動する。しかも固体電解質膜であるため飛散の心配がなく、薄膜化も可能であること、低温で作動するために起動が早いこと、二酸化炭素の影響を受けないことなどが特徴であり、電気自動車や携帯機器用などの可搬電源として多くの期待が集められている。
高分子電解質膜には、I)高プロトン伝導性(少なくとも10-2 S/cm以上)、II)電気伝導性がなく、低ガス透過性であること、III)化学的・機械的な安定性を持ち合わせている、といった物性が必要とされている。
プロトン伝導膜を構成するプロトン伝導性材料としては、たとえば、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、Flemion(旭硝子製)などに代表されるパーフルオロアルキルスルホン酸ポリマー、ポリベンゾイミダゾールまたはポリエーテルエーテルケトンなどの耐熱性高分子にスルホン酸基等を導入したポリマーなどが挙げられる。このうち、パーフルオロアルキルスルホン酸ポリマーは、高プロトン伝導性・高安定性を示すものの、製造コストが高くしかも高温・低湿度域でのプロトン伝導性の十分でないという問題があった。
プロトン交換膜として一般的に用いられるパーフルオロスルホン酸系膜の代替材料として炭化水素系からなる高分子にプロトン伝導性を付与した炭化水素系高分子材料が着目されている。
しかしながら炭化水素系膜は導電性を向上させるためにスルホン酸基を導入すると膜の強度が低下してしまうという問題点があった。このため、疎水性のブロックとスルホン酸基を多く導入したブロックを有するブロックポリマーを使用する技術が提案されている。(非特許文献1、J. Polym. Sci. Part B:Polym. Phys. 2006, 44, 2226-2239)
また、親水性ブロックと疎水性ブロックとからなるブロックポリマーを使用する技術として、本願出願人の一人は、特開2005−190830号公報(特許文献1)にて、このような疎水性および親水性のドメインを有するプロトン伝導膜を提案している。
また、これとは別に、プロトン伝導膜として、ハイパーブランチポリマーが、球形構造、低粘性、高い溶解性、多くの末端官能基を有するなどの特徴を有していることから、本発明者らは、特開2007−332334号公報(特許文献2)でプロトン伝導膜に好適な、新規なハイパーブランチポリマーを提案している。
特開2005−190830号公報 特開2007−332334号公報
非特許文献1、J. Polym. Sci. Part B:Polym. Phys. 2006, 44, 2226-2239
しかしながら、前記したようなブロックポリマーでは、限られた部分にしか導電チャンネルが形成されないため、膜全体として高い導電性を得ることが困難であった。
また、前記のような親水・疎水の明確なドメインを形成させる方法では、スルホン酸が局所的かつ高密度に存在されることにより、保水力が高まり低湿度条件下におけるプロトン伝導度の改善が期待できる。しかしながら、その合成方法は煩雑であるという問題点があるとともに、たとえば50%相対湿度以下の低湿度条件では、プロトン伝導性が必ずしも充分ではなく、また、従来のブロックポリマーはイオン交換容量を増やすと強度が低下したり、また寸法安定性も必ずしも高くはないという問題点もあった。
また、これらの炭化水素系電解質膜は、低湿度下でのプロトン伝導性が必ずしも高くはないという課題もあった。このため、スルホン酸基などのイオン交換基の量を増やすことも考えられるが、スルホン酸基の導入量が多くなると、寸法安定性が低下し、水への溶解性も向上するという問題があった。
発明者らは誠意検討した結果、ビナフチル基を有する芳香族化合物から誘導されるスルホン酸ポリマーをプロトン伝導膜として使用すれば、膜全体がプロトン伝導性を示すために高い導電性を有し、しかも、ビナフチル基によって、疎水性ブロックを設けずとも強度が高く、高いイオン交換容量とすることができる。さらに、スルホン酸基を増やしても耐水性を高くでき、寸法安定性にも優れていることを見出した。
さらに、ビナフチル基の高い疎水性をより活かすために、主鎖を構成するビナフチル基以外の電子求引性部にスルホン酸基を導入することによって、スルホン酸基の酸性度を高め、さらにプロトン伝導性を向上できることを見出した。
すなわち、本発明の構成は以下の通りである。
[1]下記一般式(I)で表されるスルホン酸構造単位を含むことを特徴とするスルホン化ポリマー。
Figure 2010202866
(式中、R1〜R20はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基およびスルホン酸基からなる群から選ばれる原子または基を示す。Zはそれぞれ独立に−O−または−S−を示す。Aは−CO−、−SO2−、−SO−からなる群より選ばれる構造を示す。nは0〜2である。ただし、n=0の場合はR1〜R16の少なくとも1つがスルホン酸基であり、n=1または2の場合はR1〜R20の少なくとも1つがスルホン酸基である。)
[2]n=1または2であり、R13〜R20の少なくとも1つがスルホン酸基であり、かつ、R1〜R12はスルホン酸基以外のものである[1]のプロトン伝導膜。
[3]前記スルホン化ポリマーが、下記式(1)で表される芳香族化合物を、酸化剤の存在下に酸化カップリング重合したのち、スルホン化して得られたものである[1]のプロトン伝導膜。
Figure 2010202866
(式中、R1〜R20、Z、Aおよびnは式(I)と同じである)
[4]前記スルホン化ポリマーが、下記式(1-2a)で表されるビナフチル化合物と、式(1-2b)で表される芳香族化合物を縮重合反応させて得られたものである[2]のプロトン伝導膜。
Figure 2010202866
(式中、R1〜R20、Z、Aおよびnは式(I)と同じである。ただし、n=1または2であり、R13〜R20の少なくとも1つがスルホン酸基またはその誘導体であり、かつ、R1〜R12はスルホン酸基またはその誘導体以外のものである。Xはハロゲン原子を示す)
[5]前記[1]のスルホン化ポリマーを含有することを特徴とするプロトン伝導膜。
本発明によれば、プロトン伝導膜材料として好適な芳香族ポリマーを効率的に製造することができる。本発明によれば、構造単位内にビナフチル基を含むために、疎水性ブロックを設けなくとも強度が高く、通常ナフチル基にスルホン酸が導入されているので、スルホン酸基を増やしても耐水性が高く、また分解したり溶解したりすることもない。また従来の芳香族系スルホン化ポリマーでは、達成できなかった高スルホン化が可能であり、機械的強度、耐水性とともにプロトン伝導性にいずれにも優れた新規スルホン化ポリマーが提供できる。
しかも、スルホン酸基が局在することなく、均一に存在しているので、膜の一部に導電チャンネルが存在することもなく、膜全体がプロトン伝導性を発揮する。このため、寸法安定性も高い。したがって、本発明によれば、低湿度下でも高プロトン伝導性を、長期間に渡って安定に維持可能なプロトン伝導膜を提供できる。得られたプロトン伝導膜は機械的強度が高いだけでなく、柔軟で加工しやすく、かつ透明性にも優れている。
特に、選択的に、ビナフチル基以外の電子求引性部にスルホン酸基を導入することによって、スルホン酸基の酸性度および導入量を高め、しかもビナフチル基によって寸法安定性も発揮されるため、よりその効果が顕現できる。
実施例4および6で得られたスルホン化ポリマーのTG曲線を図1に示す。 実施例で得られたプロトン伝導膜における各相対湿度に対する水吸収性の変化を示す。 実施例で得られたプロトン伝導膜における各相対湿度に対するプロトン伝導性の変化を示す。 イオン交換容量とプロトン伝導性との関係を示す。 実施例6で得られたポリマーの赤外スペクトルを示す。
以下、本発明に係るスルホン化ポリマーおよびその用途について詳細に説明する。
本発明に係るスルホン化ポリマーは、以下に示す芳香族化合物から誘導される。
<芳香族化合物A>
本発明で使用される芳香族化合物は、下記式(1)で表される(以下「モノマー(1)」ともいう)。
Figure 2010202866
式中、R1〜R20はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、およびニトリル基からなる群から選ばれる原子または基を示す。
Zは−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の基を示す。このうち、好ましいのは−O−である。
Aは独立に直接結合または、−CO−、−SO2−、または−SO−からなる群より選ばれた構造を示す。これらのうち、Aとしては、−SO2−が好ましい。
nは0〜2の数を示し、好ましくは0または1である。
このような芳香族化合物から誘導されるポリマーは、スルホニル化反応性が高く、また、スルホニル化は、ナフタレン環に行われる。ビナフチル基は耐水性が高いので、スルホン酸導入量を増やしても耐水性を高くすることが可能となる。このため、より高いプロトン伝導性を発揮できるとともに、寸法安定性にも優れている。
−Z−の結合は、ナフタレン環に対してはα位であり、−Z−および−A−の結合は、ベンゼン環に対して特に限定されないが、−A−の結合は、p位が好ましい。
<芳香族化合物Aの製造方法>
上記芳香族化合物Aは、例えば下記式(2-1)および(2-2)で表される化合物と下記式(3)で表される化合物とを反応させる工程により製造することができる。
Figure 2010202866
(式中、R1〜R20、A、Zおよびnは上記式(1)と同様であり、Halはハロゲン原子を示す。なお、式(2-1)および(2-2)で表される化合物は同じものでも、異なるものであってもよく、通常は同じものが使用される。
上記式(2-1)および(2-2)で表される化合物としては、1−ナフトール、ナフタレン−1−チオールなどが挙げられる。
上記式(3)で表される化合物としては、4,4'−ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DCBP)、4,4'−ジフルオロベンゾフェノン(4,4'−DFBP)、4−クロロ−4'−フルオロベンゾフェノン、2−クロロ−4'−フルオロベンゾフェノン、4,4'−ジクロロジフェニルスルホン(4,4'−DCDS)、4,4'−ジフルオロジフェニルスルホン(4,4'−DFDS)、2,6−ジニトロベンゾニトリル、2,5−ジニトロベンゾニトリル、2,4−ジニトロベンゾニトリル、2,6−ジクロロベンゾニトリル(2,6−DCBN)、2,5−ジクロロベンゾニトリル(2,5−DCBN)、2,4−ジクロロベンゾニトリル(2,4−DBN)、2,6−ジフルオロベンゾニトリル(2,6−DFBN)、2,5−ジフルオロベンゾニトリル(2,5−DFBN)、2,4−ジフルオロベンゾニトリル(2,4−DFBN)などが挙げられる。これらのジハロゲン化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。
この反応は、求核置換反応であり、スルホラン、N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド、ジフェニルスルホン、シクロヘキサン、トルエン等の反応溶媒中、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、あるいは、水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属炭酸塩などのアルカリ金属化合物(以下、これらを総称して「アルカリ金属等」という。)の存在下で行われる。具体的には、炭酸カリウムが好適に使用される。
前記アルカリ金属等は、ZH基に対し、通常、1〜2倍当量、好ましくは1.2〜1.8倍当量で用いられる。
また、本発明に係るスルホン化ポリマーは、以下に示す芳香族化合物BおよびCから誘導することも可能である。
<芳香族化合物BとC>
芳香族化合物Bは、下記式(1-2a)で表されるビナフチル化合物であり、芳香族化合物Cは式(1-2b)で表される化合物である。
Figure 2010202866
式中、R1〜R20、Z、Aおよびnは上記式(1)と同じである。ただし、n=1または2であり、R13〜R20の少なくとも1つがスルホン酸基またはその誘導体であり、かつ、R1〜R12はスルホン酸基またはその誘導体以外のものである。Xはハロゲン原子を示す。なお誘導体として、アルカリ金属塩、エステル化合物などが挙げられる。
上記式(1-2a)で表されるビナフチル化合物は、1,1'-ビナフチル-4,4'-ジオール、1,1'-ビナフチル-4,4'-ジチオール、3,3′‐ジエチル‐1,1'‐ビナフチル‐4,4'‐ジオール、3,3′‐ジエチル‐1,1'‐ビナフチル‐4,4'‐ジチオール、3,3'‐ジメチル‐1,1'‐ビナフチル‐4,4′'-ジオール、3,3'‐ジメチル‐1,1'‐ビナフチル‐4,4′'-ジチオール、3,3'‐ジ‐tert‐ブチル‐1,1'‐ビナフチル‐4,4'‐ジオール、3,3'‐ジ‐tert‐ブチル‐1,1'‐ビナフチル‐4,4'‐ジチオール、3,3'‐ジブチル‐6,6',7,7'-テトラメチル‐1,1'‐ビナフチル‐4,4'‐ジオール、3,3'‐ジブチル‐6,6',7,7'-テトラメチル‐1,1'‐ビナフチル‐4,4'‐ジチオール、3,3'‐ジフェニル‐1,1′‐ビナフチル‐4,4'‐ジオール、3,3'‐ジフェニル‐1,1′‐ビナフチル‐4,4'‐ジチオール、3,3'‐ジブチル‐1,1'‐ビナフチル‐4,4'‐ジオール、3,3'‐ジブチル‐1,1'‐ビナフチル‐4,4'‐ジチオールなどが挙げられる。
このようなビナフチル化合物は、下記式(1-2a-1)であらわされるナフタレン化合物を、1当量以下の量の酸化鉄を用いて、通常、ニトロベンゼンなどの溶媒存在下に、常温で反応させ、ついで、NMPなどの溶媒中、Na2Sと反応させRa基の脱保護反応を行うことで調製できる。なお、(1-2a-1)で表される化合物は同じものであっても、異なるものであってもよい。
Figure 2010202866
また、触媒の酸化鉄量が多すぎると、溶媒に不溶物ができてしまう。これは、一当量以上の酸化鉄とのコンプレックスを形成してしまうためと考えられる。
芳香族化合物Cは、上記式(1-2b)で表される化合物のうち、n=1または2であり、R13〜R20の少なくとも1つがスルホン酸基またはその誘導体に置換されたものである。このような芳香族化合物Cは、ジハロゲン化合物に、4,4'-ジフルオロスルホン、硫酸、ClSO3H、Me3SiSO3Clなどのスルホン化剤を用い、常法によりスルホン酸基を導入すれば、芳香族化合物Cは合成できる。なお芳香族化合物Cは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。
<スルホン化ポリマー>
本発明に係るスルホン化ポリマーは、下記一般式(I)で表されるスルホン酸構造単位を含むことを特徴とする。
Figure 2010202866
式中、R1〜R20、A、Zおよびnは上記式(1)と同様である。
本発明の一つの態様では、R1〜R12のうち、少なくとも1つは、スルホン酸基である。スルホン酸基の結合位置は特に制限されない。通常、スルホン酸基は、ナフタレン環に導入され、その導入位置は、が、6位または7位(すなわち式(I)中のR4、R5、R10、R11に置換)に結合したものが好ましい。
また、本発明の別の態様では、スルホン酸基は、ナフタレン環(すなわちR1〜R12)には導入されず、ベンゼン環(すなわちR13〜R20)に導入されるものも挙げられる。なお、導入位置は、特に制限されない。
このように本発明では、前記構造単位(I)を含んでいるので、イオンチャンネルが形成されておらず、膜全体としてプロトン伝導性が高く、しかも耐水性も高い上に、寸法安定性にも優れている。
本発明のスルホン化ポリマーの構造は、例えば、赤外線吸収スペクトルによって、1,119cm-1のスルホン酸の吸収などにより確認でき、また、核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)により、6.7〜7.2ppmのピークの減少、7.5ppm近傍での新たな信号の出現、および7.3〜7.6ppmおよび7.8〜8.1ppmの間の積分比からその構造を確認することができる。
本発明のスルホン化ポリマーの分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)で、10,000〜300,000、好ましくは20,000〜200,000である。この分子量範囲にあれば、成形フィルムにクラックが発生することもなく、被膜化が可能であり、溶解性も高く、また強度も高く、さらに加工性にも優れている。
分子量が低いと、成形フィルムにクラックが発生するなど、塗膜性が不十分であり、また強度的性質にも問題がある。一方、分子量が高すぎると、溶解性が不十分となり、また溶液粘度が高く、加工性が不良になるなどの問題がある。
本発明のスルホン化ポリマーは、通常分子中にビナフチル基を有しているので、多くのスルホン酸基を有していても、機械的強度が高い上に、耐水性に非常に優れている。また、疎水・親水部分に分かれていないので、導電チャンネルが形成されておらず、プロトン伝導性も高く、しかも膜全体としての寸法安定性にも優れていることから、プロトン伝導膜材料として好適である。
また、n=1または2であり、R13〜R20の少なくとも1つがスルホン酸基であり、かつ、R1〜R12はスルホン酸基以外のものも本発明の好適な態様である。このように、ビナフチル基にスルホン酸基が導入されておらず、フェニルスルホン部に導入されると、ビナフチル基の高い疎水性をより活かすことができるので、より寸法安定性を高めることが可能となる。また、電子求引性部にスルホン酸が導入されることによってスルホン酸基の酸性度が高まりプロトン伝導度の向上し、またスルホン酸基の脱離温度を高くすることができるので、プロトン伝導膜の熱安定性を向上できる。
イオン交換容量としては、所望のプロトン伝導性が発現できれば特に制限されないが、通常、1.5〜4.0mmol/g、好ましくは2.0〜3.5mmol/g、の範囲にあることが望ましい。この範囲でのイオン交換容量であれば、プロトン伝導性が高く、また、膜強度を高く維持することができる。なお、イオン交換容量が上記範囲より高い場合、プロトン伝導膜の耐水性や安定性が低下し、溶解したり、分解してしまうことがある。
イオン交換容量は、後述するスルホン化剤量、およびスルホン化剤との反応時間によって調整され、たとえば、イオン交換容量を多くする場合、スルホン化剤を多くし、かつ反応時間を長くすれば良い。
かかるポリマーは、THF(テトラヒドロフラン)やNMPなど非プロトン性極性溶媒に溶解する。
スルホン化ポリマーの製造方法A
スルホン化ポリマーは、上記式(1)で表される芳香族化合物を重合した後、スルホン化することで得られる。
a)芳香族化合物の重合
前記式(1)の芳香族化合物の重合は、酸化剤の存在下に酸化カップリング重合によって行われる。この際、酸化剤としてFeCl3の存在下に行なわれる。このとき、通常、反応溶媒として、ニトロベンゼン、クロロホルム、ジクロロメタンなどが使用される。このような酸化カップリング重合の条件としては、Percec, V.; Nava, H. J. Polym. Sci. Part A: Polym. Chem. 1988, 26, 783-805.の記載を採用することができる。
この重合によって、下記式(III)で表される構成単位を有する前駆体ポリマーが生成する。
Figure 2010202866
式中、R1〜R20はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、およびニトリル基からなる群から選ばれる原子または基を示す。Zはそれぞれ独立に−O−または−S−を示し、好ましいのは−O−である。
分子量の調整は、仕込み量や反応時間などによって可能であり、また、得られたポリマーを酸化剤存在下に、モノマーの重合と同様の反応条件で、再度、酸化カップリング重合させることで分子量を大きくすることが可能となる。
b)スルホン化
次に前駆体ポリマーに、スルホン化剤を用い、常法によりスルホン酸基を導入する。
スルホン酸基を導入する方法としては、例えば、上記前駆体ポリマーを、無水硫酸、発煙硫酸、硫酸、クロルスルホン酸(ClSO3H)、亜硫酸水素ナトリウム、Me3SiSO3Clなどの公知のスルホン化剤を用いて、公知の条件でスルホン化することができる〔Polymer Preprints, Japan, Vol.42, No.3, p.730 (1993)、Polymer Preprints, Japan, Vol.42, No.3, p.736 (1994)、Polymer Preprints, Japan, Vol.42, No.7, p.2490-2492 (1993)、米国特許7393914号〕。これらのスルホン化剤のなかでも、反応の制御という点で、クロルスルホン酸(ClSO3H)、Me3SiSO3Cl、硫酸が好適である。なお、製造方法Aで得られたポリマーは、通常、濃硫酸に溶解し難いため、クロロ硫酸で部分スルホン化した後に濃硫酸でさらにスルホン化反応させる。
スルホン化は、上記スルホン酸基を有しない前駆体ポリマーを、無溶剤下、あるいは溶剤存在下で、上記スルホン化剤と反応させる。
なお、クロルスルホン酸(ClSO3H)、Me3SiSO3Clなどのスルホン化剤を用いる場合、塩化スルホニル基が残っている。この場合、トリエチルアミンおよび水を使用して加水分解してスルホン酸基にしてもよい。溶剤としては、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶剤、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドのような非プロトン系極性溶剤のほか、テトラクロロエタン、ジクロロエタン、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素などが挙げられる。反応温度は特に制限はないが、通常、−50〜200℃、好ましくは−10〜100℃である。また、反応時間は、通常、0.5〜1,000時間、好ましくは1〜200時間である。
以上のようなスルホン化剤を使用する代りに、スルホン化金属塩を導入した後、イオン交換してもよく、さらにスルホエステル基やスルホニルクロリド基を導入したのち、脱エステル化(加水分解)してもよい。加水分解は、たとえば得られたポリマーを溶媒に溶解し、トリエチルアミンや水酸化ナトリウム水溶液などの塩基で処理することにより行うことができる。
スルホン酸基を導入する反応は求電子反応であるため、高電子密度の芳香族環に選択的にスルホン酸基が導入される。このため、スルホン化を行うと、ナフタレン環にスルホン酸基が導入され、前記式(I)で表される構造単位を有するスルホン化ポリマーが得られる。スルホン酸基の導入量は、スルホン化剤の添加量および反応時間によって、調整することができる。
スルホン化ポリマーの製造方法B
また、スルホン化ポリマーは、上記式(1-2a)で表されるビナフチル化合物と、式(1-2b)で表される芳香族化合物を縮重合反応させて得ることも可能である。
この方法によれば、n=1または2であり、R13〜R20の少なくとも1つがスルホン酸基であり、かつ、R1〜R12はスルホン酸基以外のスルホン化ポリマーを製造できる。
上記式(1-2a)で表されるビナフチル化合物と、式(1-2b)で表される芳香族化合物との縮重合反応は、芳香族求核置換反応である。
具体的には、上記式(1-2a)で表されるビナフチル化合物と、式(1-2b)で表される芳香族化合物とを、炭酸カリウムなどの酸化剤存在下に、ジメチルスルホランなどの溶媒溶液中で反応させる。
製造方法Bによれば、ポリマーをスルホン化することなく、直接スルホン化ポリマーの合成が可能である。また、分子量の調整は、仕込み量や反応時間などによって可能である。
なお製造方法Aではスルホン酸基がビナフチル基に導入されるが、製造方法Bでは、スルホン酸基はビナフチル基に導入されないので、スルホン化ポリマーの疎水性を高めることができ、酸性度も高めることも可能である。また、予めスルホン酸基が式(1-2b)で表される芳香族化合物に導入されているので、スルホン酸基量の制御も容易であり、このためビナフチル基による疎水性を維持しつつスルホン酸基を多量に導入できる。また得られたポリマーを直接スルホン化する場合に比べ、ゲル化が進行することもない。また製造方法Bは通常1段の反応で所望のスルホン化ポリマーを製造できる。
なお、スルホン酸金属塩が導入されている場合、イオン交換樹脂と接触させく、スルホン酸エステル基が導入されている場合、加水分解やエステル交換反応によって、スルホン酸基に変換させてもよい。
<用途>
本発明に係るプロトン伝導膜は、上記スルホン化ポリマーを含有する。また、プロトン伝導性を損なわない範囲で、フェノール性水酸基含有化合物、アミン系化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物などの酸化防止剤などを含んでもよい。
本発明のプロトン伝導膜は、上記スルホン化ポリマーを溶剤中で溶解または膨潤させ、それを基体上に流延してフィルム状に成形するキャスティング法などにより成膜することができる。
上記基体としては、通常の溶液キャスティング法に用いられる基体であれば特に限定されず、たとえばプラスチック製、金属製などの基体が用いられ、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどの熱可塑性樹脂からなる基体が用いられる。
上記スルホン化ポリマーを溶解または膨潤させる溶剤としては、たとえば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチル尿素、ジメチルイミダゾリジノン、アセトニトリル等の非プロトン系極性溶剤;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素系溶剤;メタノール、エタノール、プロパノール、iso−プロピルアルコール、sec−ブチアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、γーブチルラクトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン等のエーテル類などが挙げられる。これらの溶剤は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。特に、溶解性および溶液粘度の観点から、N−メチル−2−ピロリドン(以下「NMP」ともいう)が好ましい。
また、上記溶剤として、非プロトン系極性溶剤と他の溶剤との混合物を用いる場合、該混合物の組成は、非プロトン系極性溶剤が95〜25質量%、好ましくは90〜25質量%、他の溶剤が5〜75質量%、好ましくは10〜75質量%(ただし、合計を100質量%とする)である。他の溶剤の量が上記範囲内にあると、溶液粘度を下げる効果に優れる。このような非プロトン系極性溶剤と他の溶剤との組み合わせとしては、非プロトン系極性溶剤としてNMP、他の溶剤として幅広い組成範囲で溶液粘度を下げる効果があるメタノールが好ましい。
スルホン化ポリマーを溶解させた溶液のポリマー濃度は、該ポリマーの分子量にもよるが、通常、5〜40質量%、好ましくは7〜25質量%である。ポリマー濃度が上記範囲よりも低いと、厚膜化し難く、また、ピンホールが生成しやすい傾向にあり、上記範囲を超えると、溶液粘度が高すぎてフィルム化し難く、また、表面平滑性に欠けることがある。
なお、溶液粘度は、ポリマーの分子量、ポリマー濃度、添加剤の濃度などによっても異なるが、通常、2,000〜100,000mPa・s、好ましくは3,000〜50,000mPa・sである。溶液粘度が上記範囲よりも低いと、成膜中の溶液の滞留性が悪く、基体から流れてしまうことがあり、上記範囲を超えると、粘度が高過ぎて、ダイからの押し出しができず、流延法によるフィルム化が困難となることがある。
上記のようにして成膜した後、得られた未乾燥フィルムを水に浸漬すると、未乾燥フィルム中の有機溶媒を水と置換することができ、膜中の残留溶媒量を低減することができる。なお、成膜後、未乾燥フィルムを水に浸漬する前に、未乾燥フィルムを予備乾燥してもよい。予備乾燥は、未乾燥フィルムを通常50〜150℃の温度で、0.1〜10時間保持することにより行われる。
未乾燥フィルム(予備乾燥後のフィルムも含む。以下同じ。)を水に浸漬する際は、枚葉を水に浸漬するバッチ方式でもよく、基板フィルム(たとえば、PET)上に成膜された状態の積層フィルムのまま、または基板から分離した膜を、水に浸漬させて巻き取っていく連続方式でもよい。また、バッチ方式の場合は、処理後のフィルム表面に皺が形成されることを抑制するために、未乾燥フィルムを枠にはめるなどの方法で、水に浸漬させることが好ましい。
未乾燥フィルムを水に浸漬する際の水の使用量は、未乾燥フィルム1質量部に対して、10質量部以上、好ましくは30質量部以上、より好ましくは50質量部以上である。水の使用量が上記範囲であれば、得られるプロトン伝導膜の残存溶媒量を少なくすることができる。また、浸漬に使用する水を交換したり、オーバーフローさせたりして、常に水中の有機溶媒濃度を一定濃度以下に維持しておくことも、得られるプロトン伝導膜の残存溶媒量を低減することに有効である。さらに、プロトン伝導膜中に残存する有機溶媒量の面内分布を小さく抑えるためには、水中の有機溶媒濃度を撹拌等によって均質化させることが効果的である。
未乾燥フィルムを水に浸漬する際の水の温度は、置換速度および取り扱いやすさの点から、通常5〜80℃、好ましくは10〜60℃の範囲である。高温ほど、有機溶媒と水との置換速度は速くなるが、フィルムの吸水量も多くなるので、乾燥後に得られるプロトン伝導膜の表面状態が悪化することがある。また、フィルムの浸漬時間は、初期の残存溶媒量、水の使用量および処理温度にもよるが、通常10分〜240時間、好ましくは30分〜100時間の範囲である。
上記のように未乾燥フィルムを水に浸漬した後乾燥すると、残存溶媒量が低減された膜が得られるが、このようにして得られる膜の残存溶媒量は、通常5質量%以下である。また、浸漬条件によっては、得られる膜の残存溶媒量を1質量%以下とすることができる。このような条件としては、たとえば、未乾燥フィルム1質量部に対する水の使用量が50質量部以上であり、浸漬する際の水の温度が10〜60℃、浸漬時間が10分〜10時間である。
上記のように未乾燥フィルムを水に浸漬した後、フィルムを30〜100℃、好ましくは50〜80℃で、10〜180分、好ましくは15〜60分乾燥し、次いで、50〜150℃で、好ましくは500mmHg〜0.1mmHgの減圧下、0.5〜24時間真空乾燥することにより、プロトン伝導膜を得ることができる。
本発明のプロトン伝導膜は、その乾燥膜厚が、通常10〜100μm、好ましくは20〜80μmである。本発明のプロトン伝導膜は、老化防止剤、好ましくは分子量500以上のヒンダードフェノール系化合物を含有してもよく、老化防止剤を含有することでプロトン伝導膜としての耐久性をより向上させることができる。
本発明で使用することのできる分子量500以上のヒンダードフェノール系化合物としては、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 245)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 259)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−3,5−トリアジン(商品名:IRGANOX 565)、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1010)、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1035)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名:IRGANOX 1076)、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(IRGAONOX 1098)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(商品名:IRGANOX 1330)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト(商品名:IRGANOX 3114)、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(商品名:Sumilizer GA−80)などを挙げることができる。
本発明において、スルホン化ポリマー100質量部に対して分子量500以上のヒンダードフェノール系化合物は10質量部以下、好ましくは0.01〜10質量部の量で使用することが望ましい。
本発明のプロトン伝導膜は、たとえば、一次電池用電解質、二次電池用電解質、燃料電池用高分子固体電解質、表示素子、各種センサー、信号伝達媒体、固体コンデンサー、イオン交換膜などのプロトン伝導膜として好適に用いることができる。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、各種物性は以下のようにして測定した。
<分子量>
得られたポリマーの数平均分子量(Mn)および質量平均分子量(Mw)は、溶剤として臭化リチウム(0.01mol/L)を含むジメチルホルムアミド(DMF)を溶離液として用い、GPCによって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。
<熱安定性>
TGAを用いて、窒素下、昇温速度:20℃/分の条件で測定し、10%質量低下温度を求めた。
<酸化安定性:フェントン試験>
80℃に熱したフェントン試薬(硫酸第一鉄2ppmを含む3%過酸化水素水)に、実施例および比較例で作製したポリマーからなる膜を1時間浸漬し、膜の溶解量を残留物の質量百分率で評価した。100質量%であれば、フェントン試薬で分解することなく、酸化安定性に優れていることを示す。
<イオン交換容量>
ポリマーまたはフィルムの水洗水がpH4〜6になるまで洗浄して、フリーの残存している酸を除去後、十分に水洗して乾燥した後、所定量を秤量してTHF/水の混合溶剤に溶解した。次に、フェノールフタレインを指示薬としてNaOHの標準液にて滴定し、中和点からイオン交換容量を求めた。
<プロトン伝導度>
交流抵抗は、5mm幅の短冊状のフィルムの表面に、白金線(直径0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。すなわち、80℃、相対湿度95%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線を5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させて交流抵抗を測定した。線間距離と抵抗の勾配から膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数から交流インピーダンスを算出し、このインピーダンスからプロトン伝導度を算出した。
比抵抗R(Ω・cm)=0.5(cm)×膜厚(cm)×抵抗線間勾配(Ω/cm)
<吸水性試験と寸法安定性試験>
NMP溶液をガラス板にキャストし、80 oCで10時間減圧乾燥を行うことにより、フィルムを作製した。得られたフィルムを室温で24時間純水に浸し、その浸漬前後の水和状態および乾燥状態のフィルムの重量(Ws 、Wdそれぞれ水和状態、乾燥状態でのフィルムの重量)を評価した。
また、浸漬前後のフィルム長・膜厚変化をもとに以下の式から算出した。
Δt = (t − ts)/ts
Δl = (l − ls)/ls
t 、lはそれぞれ水和状態でのフィルム膜厚、フィルム長とし、 ts 、lsはそれぞれ乾燥状態でのフィルム膜厚、フィルム長とする。
この寸法安定性試験は、80 oC, 95%相対湿度下において行った。
〔実施例1〕
Dean−stark管および還流冷却器を備えた100mLの丸底フラスコに、4,4'−ジクロロジフェニルスルホン(2.15g、7.5 mmol)、1−ナフトール(2.16g、15 mmol)、炭酸カリウム(3.11g、22.5mmol)、および溶媒であるN,N−ジメチルアセトアミド(22.5mL)、トルエン(10mL)をはかりとった。窒素置換後、反応混合物を150℃で2時間加熱し、反応中に生成する水を除去した。その後、トルエンを留去し、反応混合物を160℃で16時間加熱した。反応終了後、40〜45℃に冷却し、水中に注いだ。沈殿物を濾過した。
得られた化合物は、下記式で示される1,1'−ジナフチルエーテルフェニルスルホンであった。
Figure 2010202866
得られた1,1'−ジナフチルエーテルフェニルスルホン3mmol、および塩化鉄12mmolをニトロベンゼンに加え、室温で6時間反応させたのち、反応液を少量の濃塩酸を含むメタノール中に注ぎ、沈殿物をメタノールで洗浄し、100℃で真空乾燥することにより、下記式で表される構成単位を有するポリマーを得た。得られたポリマーのMnは29000であり、Mw/Mnは3.3であった。
Figure 2010202866
得られた前駆体ポリマー(0.25g、0.5mmol)と、クロルスルホン酸(0.15mL、ポリマーに対して4.2当量)とを、ジクロロメタン中で3時間反応させたのち、ヘキサンに注ぎ、沈殿物をヘキサンで洗浄した。
反応後のポリマーをN−メチルピロリドンに溶解し、次いで、トリエチルアミンおよび少量の水を加えることで、スルホニルクロリド基を加水分解してスルホン酸(−SO3H)に変換した。得られたポリマーは下記式のものであると推測される。また、イオン交換容量は1.07meq/gであった。なお、得られた化合物、ポリマー(以後の実施例についても同様)の同定はIRで行なった。
Figure 2010202866
〔実施例2〜5〕
実施例1においてクロルスルホン酸の代わりに、Me3SiSO3Clを使用し、該量を0.7mL(7.8当量)とした以外は実施例1と同様にして、スルホン化ポリマーを調製した(実施例2)。
また、実施例3において、Me3SiSO3Clの使用量および反応時間を表1に示すようにした以外は実施例1と同様にして、スルホン化ポリマーを調製した(実施例3〜5)。
得られたスルホン化ポリマーのイオン交換容量およびスルホン化効率を表1に示す。
〔実施例6〕
実施例1で得られた前駆体ポリマー 0.25gを濃硫酸中で、室温で14時間反応させて、スルホン化ポリマーを調製した。
得られたスルホン化ポリマーのイオン交換容量を表1に示す。
Figure 2010202866
実施例6の3.19meq/gのイオン交換容量は、ナフタレン環1個につき1個のスルホン酸基が導入されたことを示す。(meg/qとmmol/gは同じ)
実施例4および6で得られたスルホン化ポリマーのTG曲線を図1に示す。その結果、最初に水の蒸発による質量損失が150℃までに、みられ280〜450℃でスルホン酸基および450℃以上で芳香族環の分解による質量損失が得られた。
〔実施例7〕
実施例3〜6で得られたスルホン化ポリマーをN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、この溶液をガラス板上にキャストし、乾燥することで膜厚50μmのフィルムを作成した。それぞれのフィルムの各種物性測定を行った結果を表2に示す。
また、各相対湿度に対する水吸収性、プロトン伝導性の変化をそれぞれ、図2および3、イオン交換容量とプロトン伝導性との関係を図4に示す。
〔比較例1〕
Nafion 117(du Pont社、登録商標)をスルホン化ポリマーとして使用するか、または、BPSH−40(Wang, F.; Hickner, M.; Ji, Q.; Harrison, W.; Mecham, J.; Zawodzinski, T. A.; McGrath, J. E. Macromol. Symp. 2001, 175, 387-395.)を使用して、実施例7と同様に評価した。結果を併せて、表2および図2〜4に示す。
Figure 2010202866
水吸収性は、図2よりイオン交換容量の多い実施例6では、非常に水吸収性が高く、すなわち、水不溶性物質であるにかかわらず、高いイオン交換性を有していた。これは、ビナフチル基自体の剛性および嵩高さに由来する高い疎水性によってもたらされたものと考えられる。
また、図4より、本発明の実施例のスルホン化ポリマーは、イオン交換容量とプロトン伝導性とがよい相関関係にあった。これは、スルホン酸基がプロトン伝導膜全体に分布していることに由来すると考えられる。なお、従来の疎水性ブロックを有する芳香族系スルホン化ポリマーでは、スルホン酸量を増やすと膜自体を形成できなくなるので、本発明のような高スルホン酸量での図4に示すような知見は知られていなかった。
〔実施例8〕
3,3'-ジスルホン酸-4,4'-ジフルオロルスルホンナトリウム塩(SDFPS)の合成
一口なすフラスコに4,4'-ジフルオロジフェニルスルホン(12.7 g, 50 mmol)と30%発煙硫酸(15 ml)を仕込み、90 oC で6時間反応した。反応終了後、反応溶液を空冷した後、氷水に注いだ。氷水に水酸化ナトリウムを加えて中和した後、塩化ナトリウムを加えた。析出物をろ過で回収し、NMPに溶解させた。そのNMP溶液を塩化メチレンに注ぎ、析出物を回収し、水/イソプロピルアルコール混合溶媒を用いて再結晶を行った。結晶を80 oCにて減圧乾燥することで白色固体を得た。
Yield : 8.64 g (68 %)
1H NMR (DMSO-d6, δ, ppm): 8.37 (2H, d), 7.84 (2H, dd), 7.66 (2H, d).
IR (KBr, ν) : 1327, 1219, 1173, 1142 (cm-1)
4,4'-ジメトキシ-1,1'-ビナフチルの合成
窒素雰囲気下、一口なすフラスコに三方コックを取り付け、1-メトキシナフタレン (7.9 g, 50mmol)をニトロベンゼン(25ml)に溶かした。そこへ、一当量の塩化鉄(III) (8.1 g, 50mmol)をニトロベンゼン(30ml)に溶かした溶液を氷冷却しながらゆっくりと滴下し、滴下後室温で2時間攪拌を行った。反応溶液をメタノール/希塩酸水溶液に再沈殿し、沈殿物を吸引濾過で回収し、メタノールと純水で数回洗浄し、80oCで10時間減圧乾燥し、白色の粉末状の4,4'-ジメトキシ-1,1'-ビナフチルを得た。
Yield : 7.58 g (96 %)
1H NMR (CDCl3, δ, ppm): 8.36 (2H, m), 7.46 (2H, t), 7.37(4H, m), 7.31(2H, d), 6.93(2H, d)
1,1'-ビナフチル-4,4'-ジオールの合成
一口なすフラスコに三方コックとディーンスタークを取り付け、4,4'-ジメトキシ-1,1'-ビナフチル(0.943 g, 3mmol)をNMP(20ml)に溶かした。溶かした後、空冷し、一つのメトキシ基に対して2.5当量のNa2S(1.17 g, 15mmol)を加えた。窒素雰囲気下で145度、16時間攪拌を行った。反応液を希塩酸溶液に再沈殿し、沈殿物をろ過で回収し、純水で数回洗浄し、80度で10時間減圧乾燥し、白色の粉末固体を得た。
1H NMR (DMSO-d6, δ, ppm): 10.2 (2H, s), 8.23 (2H, d), 7.42 (2H, t), 7.28 (2H, t), 7.23 (2H, d), 7.17(2H, d), 6.98 (2H, d)
1,1'-ビナフチル-4,4'-ジオールの精製
冷却管、三方コックを付けた一口なすフラスコに、1,1'-ビナフチル-4,4'-ジオール(1.15 g, 4mmol)、33%NaOH水溶液(80 ml)を仕込み、135度、窒素雰囲気下でリフラックスし、1,1'-ビナフチル-4,4'-ジオールを溶解させた。この溶液をセライトを用いて濾過を行い濾液を回収した。濾液を氷冷しながら塩酸をゆっくりと滴下し、酸析させた。濾過後に80度で減圧乾燥をして白色の固体を得た。白色固体を300mlのアセトンに溶かし、濾過をして濾液を濃縮し、アセトン/ヘキサンの混合溶媒で再結晶を行った。濾過後、80度にて減圧乾燥することでクリーム色の結晶を得た。
ポリエーテルエーテルスルホンの合成
窒素雰囲気下、ディーンスターク管、冷却管、三方コックを付けた一口なすフラスコにSDCDPS(0.4583 g, 1.0 mmol)、1,1'-ビナフチル-4,4'-ジオール(0.02863 g, 1.0 mmol)、炭酸カリウム(0.4146 g, 3.0 mmol)、DMSO(3 ml)、シクロヘキサン(2.5 ml)を仕込み、140 oCにて2時間保温することにより系中の水分を共沸除去した。その後160 oCまで昇温し、36時間反応させた。放冷後、反応液を水に注ぎ、水に不溶な繊維状のポリマーを得た。ろ過でポリマーを回収し、100 oCにて減圧乾燥することでポリマーを得た。
得られたポリマーについては、上記実施例と同様にスルホン化ポリマーのTG曲線を図1に追加して示す。またイオン交換容量は、実施例6と同レベルの3.19meq/gであった。
実施例8と同レベルのスルホン酸基量の実施例6とを比較すると実施例8の方が高い重量減少温度を示すことがわかる。これは、実施例6のスルホン酸基はエーテルによって電子供与されているナフタレン環に導入されているのに対し、実施例8はスルホニルによって電子吸引されたフェニル基にスルホン酸が導入されているために、スルホン酸基の脱離温度が上がったものと考えられる。
また、実施例と同様にプロトン伝導膜を調製し、各相対湿度に対する水吸収性、プロトン伝導性の変化をそれぞれ、図2および3に追記した。
図2より、実施例8のフィルムの含水量は、相対湿度95%から80%にかけては急激な減少が見られるが、相対湿度80% から50%にかけての減少は緩やかであった。特に、30%相対湿度下においても11%という高い吸水率を示した。また、実施例6と比べて、実施例8は比較的に高い吸水率を示した。これは、実施例6は疎水性部であるビナフチル基にスルホン酸基が導入されていたのに対し、実施例8はジフェニルスルホン部にスルホン酸を導入することによってよりビナフチルの高い疎水性を活かせ、親水・疎水のコントラストを高めることができたためと思われる。
図3より、実施例8は相対湿度依存性が低く、相対湿度30%〜95%の湿度範囲でNafion 117を超える高いプロトン伝導度を示した。また、実施例6と比較しても同レベルの高いプロトン伝導度を示した。これは、実施例8では疎水性部のビナフチル基にスルホン酸が導入されているのに対し、実施例6は親水性部にスルホン酸基を導入したため、吸水率が増えたためと思われる。また、スルホニルによる電子吸引の効果によってスルホン酸の酸性度が高くなりより高いプロトン伝導度を示したと考えられる。
また、寸法安定性は表2に示した。面内方向、垂直方向どちらの膨張率も低い結果となった。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)で表されるスルホン酸構造単位を含むことを特徴とするスルホン化ポリマー。
    Figure 2010202866
    (式中、R1〜R20はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基およびスルホン酸基からなる群から選ばれる原子または基を示す。Zはそれぞれ独立に−O−または−S−を示す。Aは−CO−、−SO2−、−SO−からなる群より選ばれる構造を示す。nは0〜2である。ただし、n=0の場合はR1〜R16の少なくとも1つがスルホン酸基であり、n=1または2の場合はR1〜R20の少なくとも1つがスルホン酸基である。)
  2. n=1または2であり、R13〜R20の少なくとも1つがスルホン酸基であり、かつ、R1〜R12はスルホン酸基以外のものであることを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導膜。
  3. 前記スルホン化ポリマーが、下記式(1)で表される芳香族化合物を、酸化剤の存在下に酸化カップリング重合したのち、スルホン化して得られたものであることを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導膜。
    Figure 2010202866
    (式中、R1〜R20、Z、Aおよびnは式(I)と同じである)
  4. 前記スルホン化ポリマーが、下記式(1-2a)で表されるビナフチル化合物と、式(1-2b)で表される芳香族化合物を縮重合反応させて得られたものであることを特徴とする請求項2に記載のプロトン伝導膜。
    Figure 2010202866
    (式中、R1〜R20、Z、Aおよびnは式(I)と同じである。ただし、n=1または2であり、R13〜R20の少なくとも1つがスルホン酸基またはその誘導体であり、かつ、R1〜R12はスルホン酸基またはその誘導体以外のものである。Xはハロゲン原子を示す)
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のスルホン化ポリマーを含有することを特徴とするプロトン伝導膜。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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