JP2010202809A - 感温性粘着剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】側鎖結晶性ポリマーを含有し、該側鎖結晶性ポリマーの融点以上の温度で粘着力を発現する感温性粘着剤であって、前記側鎖結晶性ポリマーが、ガラス転移温度(Tg)110〜190℃の単独重合体を形成し得る高Tgモノマーと、側鎖結晶性ポリマーを構成する他のモノマーとの共重合体からなるようにした。前記高Tgモノマーは、4−tert−ブチルシクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートおよびイソボルニルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種が好ましい。
【選択図】なし
Description
(1)側鎖結晶性ポリマーを含有し、該側鎖結晶性ポリマーの融点以上の温度で粘着力を発現する感温性粘着剤であって、前記側鎖結晶性ポリマーが、ガラス転移温度(Tg)110〜190℃の単独重合体を形成し得る高Tgモノマーと、側鎖結晶性ポリマーを構成する他のモノマーとの共重合体からなることを特徴とする感温性粘着剤。
(2)前記高Tgモノマーは、4−tert−ブチルシクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートおよびイソボルニルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種である前記(1)記載の感温性粘着剤。
(3)側鎖結晶性ポリマーを構成する前記他のモノマーは、炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートと、炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレートおよび極性モノマーから選ばれる少なくとも1種である前記(1)または(2)記載の感温性粘着剤。
(4)前記側鎖結晶性ポリマーは、前記高Tgモノマーと、側鎖結晶性ポリマーを構成する前記他のモノマーとを、重量比で10:90〜40:60の割合で重合させた共重合体からなる前記(1)〜(3)のいずれかに記載の感温性粘着剤。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の感温性粘着剤からなる粘着剤層を、基材フィルムの片面または両面に設けたことを特徴とする感温性粘着テープ。
まず、ベヘニルメタクリレート(日油社製の「ブレンマーVMA−70」)65部、4−tert−ブチルシクロヘキシルメタクリレート(日油社製の「ブレンマーTBCHMA」)30部、およびメタクリル酸(三菱ガス化学社製の「GE−100」)5部の割合で、それぞれ酢酸エチル100部に加えて混合した。ついで、重合開始剤(日油社製の「パーブチルND」)をモノマーの総量に対して固形分換算で0.5重量%添加し、55℃で6時間攪拌して、これらのモノマーを重合させた(溶液重合法)。得られた共重合体について、融点、ピーク面積および重量平均分子量を測定した。各測定方法を以下に示すと共に、その結果を表1に示す。
DSCで10℃/分の測定条件で測定した。なお、重合体がピーク面積(cal/g)を有していると、該重合体は、融点未満の温度で結晶化し、かつ融点以上の温度で相転移して流動性を示すことを意味する。
GPCで測定し、得られた測定値をポリスチレン換算した。
前記4−tert−ブチルシクロヘキシルメタクリレートに代えて、イソボルニルメタクリレート(共栄社化学社製の「ライトエステルIB−X」)を用いた以外は、前記合成例1と同様にして各モノマーを重合させた。得られた共重合体について、前記合成例1と同様にして、融点、ピーク面積および重量平均分子量を測定した。その結果を表1に示す。
前記4−tert−ブチルシクロヘキシルメタクリレートに代えて、ジシクロペンタニルメタクリレート(日立化成工業社製の「FA−513M」)を用いた以外は、前記合成例1と同様にして各モノマーを重合させた。得られた共重合体について、前記合成例1と同様にして、融点、ピーク面積および重量平均分子量を測定した。その結果を表1に示す。
モノマー組成をステアリルアクリレート(日油社製)15部、セチルアクリレート(日油社製)30部、メチルアクリレート(日本触媒社製)50部、およびアクリル酸5部にした以外は、前記合成例1と同様にして各モノマーを重合させた。得られた共重合体について、前記合成例1と同様にして、融点、ピーク面積および重量平均分子量を測定した。その結果を表1に示す。
まず、前記合成例1で得られた共重合体溶液を、固形分が25重量%となるよう酢酸エチルで希釈した。ついで、酢酸エチルで希釈した共重合体溶液の固形分の総量に対して0.1重量%の割合でアジリジン化合物(日本触媒社製の「ケミタイトPZ−33」)を添加した。
得られた感温性粘着テープについて、貯蔵弾性率G’と、180°剥離強度とを評価した。各評価方法を以下に示すと共に、その結果を表2に示す。
前記ガラス転移温度(Tg)の測定と同様にして、動的粘弾性測定装置「DMS 6100」を用いて40℃および150℃における粘着剤層の貯蔵弾性率G’を測定した。
得られた感温性粘着テープについて、150℃の雰囲気温度におけるステンレス鋼に対する180°剥離強度(JIS Z0237準拠)を測定した。具体的には、150℃の雰囲気温度において、感温性粘着テープの粘着剤層が形成された面をステンレス鋼板に貼着し、ロードセルを用いて300mm/分の速度で前記感温性粘着テープを180°剥離した。その際、破壊状態を目視にて評価した。表2中、「界面破壊」は、粘着剤層とステンレス鋼板との間で剥離したことを示し、「凝集破壊」は、粘着剤層が破壊されたことを示す。
前記合成例1で得られた共重合体溶液に代えて、前記比較合成例1で得られた共重合体溶液を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、厚さ20μmの粘着剤層が形成された感温性粘着テープを作製した。得られた感温性粘着テープについて、前記実施例1と同様にして貯蔵弾性率G’と、180°剥離強度とを測定した。その結果を表2に示す。
Claims (5)
- 側鎖結晶性ポリマーを含有し、該側鎖結晶性ポリマーの融点以上の温度で粘着力を発現する感温性粘着剤であって、
前記側鎖結晶性ポリマーが、ガラス転移温度(Tg)110〜190℃の単独重合体を形成し得る高Tgモノマーと、側鎖結晶性ポリマーを構成する他のモノマーとの共重合体からなることを特徴とする感温性粘着剤。 - 前記高Tgモノマーは、4−tert−ブチルシクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートおよびイソボルニルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の感温性粘着剤。
- 側鎖結晶性ポリマーを構成する前記他のモノマーは、
炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートと、
炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレートおよび極性モノマーから選ばれる少なくとも1種である請求項1または2記載の感温性粘着剤。 - 前記側鎖結晶性ポリマーは、前記高Tgモノマーと、側鎖結晶性ポリマーを構成する前記他のモノマーとを、重量比で10:90〜40:60の割合で重合させた共重合体からなる請求項1〜3のいずれかに記載の感温性粘着剤。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の感温性粘着剤からなる粘着剤層を、基材フィルムの片面または両面に設けたことを特徴とする感温性粘着テープ。
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