JP2010195145A - トー角制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】後輪のトー角を左右独立に変更可能なトー角制御装置において、右後輪タイヤと左後輪タイヤの磨耗量が同じになるようにすることを課題とする。また、タイヤの磨耗による横力の低下を補正するトー角制御を課題とする。
【解決手段】後輪を一輪ずつ、トーアウトからトーインの全範囲について、リヤトーコントロールを行い、その際に生じるストロークセンサ値の変化量を検出する。ストロークセンサ値変化量から、磨耗が進行しているタイヤを特定し、磨耗の進行を遅らせるようトー角制御に制限をかける。あらかじめ、磨耗前のタイヤについてストロークセンサ値の変化量を記憶し、磨耗後のストロークセンサ値の変化量との差からタイヤの磨耗量を推定し、トーインに制御する。
【選択図】図5
【解決手段】後輪を一輪ずつ、トーアウトからトーインの全範囲について、リヤトーコントロールを行い、その際に生じるストロークセンサ値の変化量を検出する。ストロークセンサ値変化量から、磨耗が進行しているタイヤを特定し、磨耗の進行を遅らせるようトー角制御に制限をかける。あらかじめ、磨耗前のタイヤについてストロークセンサ値の変化量を記憶し、磨耗後のストロークセンサ値の変化量との差からタイヤの磨耗量を推定し、トーインに制御する。
【選択図】図5
Description
本発明は、四輪自動車の左右の後輪について、独自にトー角を制御できる車両のトー角制御装置に関する。
従来、車両の旋回性の向上や車両挙動を安定化させる目的で、後輪のトー角を制御(リヤトーコントロール)する4輪操舵装置が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
後輪をトーインに設定することで、タイヤの内輪側に偏磨耗が生じることが知られている。これにより、トー角を制御しない場合と比べて、走行中にリヤトーコントロールすることで、タイヤがより偏磨耗する可能性がある。また、左右独立してリヤトーコントロールすることで、右後輪タイヤと左後輪タイヤの偏磨耗量に差が生じる可能性がある。
また、タイヤの偏磨耗は、横力を減少させ、ドライバに車両運動の違和感を生じさせることがある。
そこで、本発明は、前記課題を解決するトー角制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明は、左右それぞれにトー角調整用のアクチュエータを備えることで後輪のトー角を左右独立に変更可能なトー角制御装置において、車両の停止中に、左右後輪のそれぞれについて、前記左右のアクチュエータを交互に作動させることで、左後輪に生じるキャンバ変化に基づく車両の姿勢の変化、および、右後輪に生じるキャンバ変化に基づく車両の姿勢の変化をセンサを介して検出し、前記検出した車両の姿勢の変化に基づいて、前記左右後輪のタイヤの磨耗量を推定し、前記推定したタイヤの磨耗量に基づいて、前記左右後輪のタイヤの磨耗量が同じになるように、走行中における前記アクチュエータを作動させることを特徴とする。
本発明によれば、右後輪タイヤと左後輪タイヤの偏磨耗量の差が広がらないようにすることができる。さらには、磨耗量の差を縮めて、磨耗量が同じになるようにすることもできる。
なお、請求項の、「磨耗量が同じになるように」は、左右で偏磨耗量が同程度になるようにする意味のほか、左右で偏磨耗量の差が広がらないようにする意味も含む。
なお、請求項の、「磨耗量が同じになるように」は、左右で偏磨耗量が同程度になるようにする意味のほか、左右で偏磨耗量の差が広がらないようにする意味も含む。
また、本発明は、左右それぞれにトー角調整用のアクチュエータを備えることで後輪のトー角を左右独立に変更可能なトー角制御装置において、タイヤの磨耗前の車両の停止中に、左右後輪のそれぞれについて、前記左右のアクチュエータを交互に作動させることで、左後輪に生じるキャンバ変化に基づく車両の姿勢の変化、および、右後輪に生じるキャンバ変化に基づく車両の姿勢の変化をセンサを介して検出し、前記磨耗前に検出した車両の姿勢の変化を記憶部に記憶し、タイヤの磨耗後の車両の停止中に、左右後輪のそれぞれについて、前記左右のアクチュエータをそれぞれ作動させることで、左後輪に生じるキャンバ変化に基づく車両の姿勢の変化、および、右後輪に生じるキャンバ変化に基づく車両の姿勢の変化をセンサを介して検出し、記憶部から読み込まれた前記磨耗前に検出した車両の姿勢の変化と前記磨耗後に検出した車両の姿勢の変化に基づいて、前記左右後輪のタイヤの磨耗量による横力低下を補正するように、走行中における前記アクチュエータを作動させること特徴とする。
本発明によれば、タイヤが偏磨耗していても、磨耗していないタイヤと同等の横力を得ることができる。
このようなトー角制御装置によれば、車両の運転性能の向上を図ることができる。
以下、本発明を実施するための形態について、適宜図を参照して詳細に説明する。
《第一実施形態》
図1に示すように、車両は、左右の前輪1L、1Rと左右の後輪2L、2Rからなる4輪で構成される。後輪2L、2Rにそれぞれ対応して、トー角を任意に設定できるトー角変更装置120L、120Rが備わっている。左トー角変更装置120L、右トー角変更装置120Rは、それぞれ個別に駆動し、対応する後輪2L、2Rのトー角を個別に設定できる。
図1に示すように、車両は、左右の前輪1L、1Rと左右の後輪2L、2Rからなる4輪で構成される。後輪2L、2Rにそれぞれ対応して、トー角を任意に設定できるトー角変更装置120L、120Rが備わっている。左トー角変更装置120L、右トー角変更装置120Rは、それぞれ個別に駆動し、対応する後輪2L、2Rのトー角を個別に設定できる。
トー角変更装置120L、120Rは、後輪2L、2Rのトー角を、車両制御ECU10aが算出するトー角に設定するように動作する。
トー角変更装置120L、120Rには、それぞれに対応するトー角変更制御ECU37が備わり、車両制御ECU10aとデータ通信可能に接続される。
トー角変更制御ECU37は、車両制御ECU10aが算出するトー角をデータとして受けると、それぞれに対応するトー角変更装置120L、120Rのアクチュエータ30に指令を与え、左右の後輪2L、2Rのトー角を、車両制御ECU10aが算出するトー角に設定する。
トー角変更装置120L、120Rには、それぞれに対応するトー角変更制御ECU37が備わり、車両制御ECU10aとデータ通信可能に接続される。
トー角変更制御ECU37は、車両制御ECU10aが算出するトー角をデータとして受けると、それぞれに対応するトー角変更装置120L、120Rのアクチュエータ30に指令を与え、左右の後輪2L、2Rのトー角を、車両制御ECU10aが算出するトー角に設定する。
後輪2L、2Rには、図2に示すダンパ21のストロークを検出するストロークセンサ20L、20Rが備わり、車両制御ECU10aと接続される。
また、車両には、車速を検出する車速センサ6が備わり、車両制御ECU10aと接続される。
また、車両には、車速を検出する車速センサ6が備わり、車両制御ECU10aと接続される。
トー角変更装置120R、120L(図1参照)の構成を、左トー角変更装置120Lを例に説明する。
図2に示すように、車体のリヤサイドフレーム11には、略車幅方向に延びるクロスメンバ12の車幅方向端部が弾性支持されている。そして、略車体前後方向に延びるトレーリングアーム13の前後がクロスメンバ12の車幅方向端部近くで支持され、さらに、トレーリングアーム13の後端に左後輪2Lが固定されている。トレーリングアーム13は、クロスメンバ12に装着される車体側アーム13aと、左後輪2Lに固定される車体側アーム13bとが、略鉛直方向の回転軸13cを介して連結されて構成されている。これにより、トレーリングアーム13が車幅方向へ変位することが可能となっている。
図2に示すように、車体のリヤサイドフレーム11には、略車幅方向に延びるクロスメンバ12の車幅方向端部が弾性支持されている。そして、略車体前後方向に延びるトレーリングアーム13の前後がクロスメンバ12の車幅方向端部近くで支持され、さらに、トレーリングアーム13の後端に左後輪2Lが固定されている。トレーリングアーム13は、クロスメンバ12に装着される車体側アーム13aと、左後輪2Lに固定される車体側アーム13bとが、略鉛直方向の回転軸13cを介して連結されて構成されている。これにより、トレーリングアーム13が車幅方向へ変位することが可能となっている。
アクチュエータ30は、その一端が車輪側アーム13bの回転軸13cより前方側の前端部にボールジョイント16を介して取り付けられ、他端がクロスメンバ12にボールジョイント17を介して取り付けられている。アクチュエータ30は、特に詳細な構成は示されていないが、電動機、減速機構、及び送りねじ部を備えて構成されている。
アクチュエータ30の一端に設けられたボールジョイント16がトレーリングアーム13の車輪側アーム13bに回動自在に連結され、また、他端に設けられたボールジョイント17がクロスメンバ12に回動自在に連結されている。そして、アクチュエータ30の電動機(図示せず)の動力によってスクリュー軸(図示せず)が回転してアクチュエータ30のロッド(図示せず)が左方向へ伸びると、車輪側アーム13bが車幅方向外側(左方向)に押圧されて、左後輪2Lが左方向に旋回する。また、アクチュエータ30のロッド(図示せず)が右方向へ縮むと、車輪側アーム13bが車幅方向内側(右方向)に引かれて、左後輪2Lが右方向に旋回する。
さらに、アクチュエータ30には、図示しないロッドのストローク量を検出するストロークセンサ30aが備わっている。
さらに、アクチュエータ30には、図示しないロッドのストローク量を検出するストロークセンサ30aが備わっている。
また、アクチュエータ30には、トー角変更制御ECU37が一体に構成されている。トー角変更制御ECU37は、例えばアクチュエータ30のケース本体に固定され、ストロークセンサ30aとコネクタなどを介して接続されて構成されている。トー角変更制御ECU37、ストロークセンサ30aには、車両に搭載された図示しないバッテリなどの電源から電力が供給される。
トレーリングアーム13の後端にダンパ21が鉛直方向に取り付けられている。さらに、ダンパ21のストローク量を検出するストロークセンサ20L(図1参照)が備わっている。
なお、右トー角変更装置120R(図1参照)は、左右対称である以外は、図2に示す左トー角変更装置120Lと同等に構成される。
そして、本実施形態においては、右トー角変更装置120R、左トー角変更装置120L及び車両制御ECU10a(図1参照)を含んで、請求項に記載のトー角制御装置が構成される。
そして、本実施形態においては、右トー角変更装置120R、左トー角変更装置120L及び車両制御ECU10a(図1参照)を含んで、請求項に記載のトー角制御装置が構成される。
次に、トー角操作によるダンパ21に備わるストロークセンサ20のストロークの変化について説明する。
図3は、トー角操作による作用図である。
図4(a)は、トー角操作とキャンバ角の関係を示したグラフである。図4(b)は、トー角操作とストロークセンサ20の出力値の関係を示したグラフである。
図3は、トー角操作による作用図である。
図4(a)は、トー角操作とキャンバ角の関係を示したグラフである。図4(b)は、トー角操作とストロークセンサ20の出力値の関係を示したグラフである。
アクチュエータ30(図2参照)により後輪2R、2L(図2参照)のトー角を操作すると、車輪側アーム13b(図2参照)はキングピン軸上に接続されてないため、図4(a)の様にトー角の変化と共にキャンバ角にも変化が生じる。
図3(a)に示すように、キャンバ角の変化により、車輪が上下動する。また、サスペンションジオメトリは、通常、ネガティブキャンバに対して、ストロークバンプが増える方向に変化するように設計されている。したがって、図4(b)の実線で示すように、トー角の変化に対して、ストローク変化Sが生じる。
一方、タイヤ内輪側がタイヤの中央部やタイヤ外輪側よりも磨耗量が多い場合、つまりタイヤ内輪側が偏磨耗している場合には、図3(b)に示すように、キャンバ変化による車輪の上下動も大きくなる。
よって、タイヤ内輪側が偏磨耗している場合には、図4(b)の破線で示すように、トーイン操作に対してのストローク変化Sも大きくなる。
よって、タイヤ内輪側が偏磨耗している場合には、図4(b)の破線で示すように、トーイン操作に対してのストローク変化Sも大きくなる。
図5は、左右後輪タイヤの磨耗量が同じになるようにするためのトー角制御の制限を決定する手順を示すフローチャートである。
車両制御ECU10aは、車両が停車中であるかを車速センサ6(図1参照)により検出(ステップS101)する。停車中でない場合には(ステップS101でNO)、リヤトーコントロールの制限の決定処理を終了する。
車両制御ECU10aは、車両が停車中であるかを車速センサ6(図1参照)により検出(ステップS101)する。停車中でない場合には(ステップS101でNO)、リヤトーコントロールの制限の決定処理を終了する。
停車中である場合には(ステップS101でYES)、車両制御ECU10aは、左右のアクチュエータ30を作動させ、4輪全ての車輪についてトーアウトの最大位置(検出初期位置)に設定する。その後、右後輪2Rのみをトーアウトからトーインの全範囲についてリヤトーコントロールを行い、その際に生じるストロークセンサ値変化量SR を右後輪のロアアームと車体の間に取り付けられたストロークセンサ20Rにより検出し、トーアウトの最大位置(検出初期位置)に戻す。
次に、左後輪2Lのみをトーアウトからトーインの全範囲についてリヤトーコントロールを行い、その際に生じるストロークセンサ値変化量SL を左後輪のロアアームと車体の間に取り付けられたストロークセンサ20Lにより検出する(ステップS102)。
次に、左後輪2Lのみをトーアウトからトーインの全範囲についてリヤトーコントロールを行い、その際に生じるストロークセンサ値変化量SL を左後輪のロアアームと車体の間に取り付けられたストロークセンサ20Lにより検出する(ステップS102)。
なお、検出初期位置をトーアウトの最大位置としてトーアウトからトーインに検出したが、検出初期位置をトーインの最大位置としてトーインからトーアウトに検出しても構わない。
また、この検出動作は、水平路面で行われるのが望ましい。更に、アクチュエータ30の負荷の低減や、タイヤの磨耗を防ぐため、低摩擦路面で行われるのが望ましい。
また、ストロークセンサ20R、20Lに代わり、図示しないロアアームの車体側に取り付けられたアングルセンサを用いてロアアームの仰角を検出するようにしてもよい。つまり、ストロークセンサに代えて、「キャンバ角の変化度合い」かつ「タイヤの磨耗度合い」に応じて検出値が異なるセンサを用いてもよい。この点は、次の第二実施形態でも同じである。
また、この検出動作は、水平路面で行われるのが望ましい。更に、アクチュエータ30の負荷の低減や、タイヤの磨耗を防ぐため、低摩擦路面で行われるのが望ましい。
また、ストロークセンサ20R、20Lに代わり、図示しないロアアームの車体側に取り付けられたアングルセンサを用いてロアアームの仰角を検出するようにしてもよい。つまり、ストロークセンサに代えて、「キャンバ角の変化度合い」かつ「タイヤの磨耗度合い」に応じて検出値が異なるセンサを用いてもよい。この点は、次の第二実施形態でも同じである。
車両制御ECU10aは、ストロークセンサ値変化量SR 、SL が異なるかを判断する(ステップS103)。
SR 、SL が同じである場合には(ステップS103でNO)、右後輪2R、左後輪2Lの偏磨耗量は同等であると推定し、リヤトーコントロールの制御量に制限を課さないで処理を終了する。
SR 、SL が同じである場合には(ステップS103でNO)、右後輪2R、左後輪2Lの偏磨耗量は同等であると推定し、リヤトーコントロールの制御量に制限を課さないで処理を終了する。
ストロークセンサ値変化量SR 、SL が異なると判断した場合には(ステップS103でYES)、ストロークセンサ値変化量SR が、ストロークセンサ値変化量SL に比して大きいか判断する(ステップS104)。
ストロークセンサ値変化量SR が大きい場合には(ステップS104でYES)、右後輪2Rのタイヤの偏磨耗量が、左後輪2Lのタイヤの偏磨耗量に比べて大きいと推定し、リヤトーコントロールの右側の制御量に制限を課す(ステップS105)。
これにより、図5のフローチャートの終了後、右側の制御量に制限が課された状態で車両が走行することになる。
これにより、図5のフローチャートの終了後、右側の制御量に制限が課された状態で車両が走行することになる。
ストロークセンサ値変化量SR が大きくない場合には、(ステップS104でNO)、左後輪2Lのタイヤの偏磨耗量が右後輪2Rのタイヤの偏磨耗量に比べて大きいと推定し、リヤトーコントロールの左側の制御量に制限を課す(ステップS106)。
これにより、図5のフローチャートの終了後、左側の制御量に制限が課された状態で車両が走行することになる。
これにより、図5のフローチャートの終了後、左側の制御量に制限が課された状態で車両が走行することになる。
なお、制御量の制限は、リヤトーコントロールによりトーイン操作をする際、トー角の制御量がある値以上にトーインとならないようにトーインの上限値を小さくすることや、トー角の制御量に1以下のゲインを乗じてトーイン側の動きが小さくなるようにすることなどがあげられる。
これにより、偏磨耗量が大きい後輪タイヤの偏磨耗の進行を抑制し、右後輪タイヤと左後輪タイヤの偏磨耗量の差が広がらないようにすることができる。さらには、磨耗量の差を縮めて、磨耗量が同じになるようにすることもできる。
ちなみに、図5のフローチャートによる処理は、例えば、所定距離(例えば1000Km)走行するごとに行われるように、図示しない走行距離メータの値を車両制御ECU10に取り込んで、「所定距離走行」かつ「車両停止」の条件を車両制御ECU10が判断するようにしてもよい。また、この処理は、例えば、車室内に操作スイッチを設け、「操作スイッチON」かつ「車両停止」の条件を車両制御ECU10が判断して行うようにしてもよい。また、車両が水平な位置に停止しているか否かを計測するセンサを設け、車両制御ECU10が、車両が水平なところに停車しているか否かも加味して判断し、図5のフローチャートの処理を開始するようにしてもよい。この点は、次の第二実施形態でも同じである。
ちなみに、図5のフローチャートによる処理は、例えば、所定距離(例えば1000Km)走行するごとに行われるように、図示しない走行距離メータの値を車両制御ECU10に取り込んで、「所定距離走行」かつ「車両停止」の条件を車両制御ECU10が判断するようにしてもよい。また、この処理は、例えば、車室内に操作スイッチを設け、「操作スイッチON」かつ「車両停止」の条件を車両制御ECU10が判断して行うようにしてもよい。また、車両が水平な位置に停止しているか否かを計測するセンサを設け、車両制御ECU10が、車両が水平なところに停車しているか否かも加味して判断し、図5のフローチャートの処理を開始するようにしてもよい。この点は、次の第二実施形態でも同じである。
《第二実施形態》
第二実施形態に係る車両制御ECU10bは、内部にEEPROMなどの不揮発性メモリによる記憶部を有する。図6、7を参照しながら、タイヤの偏磨耗による横力低下を補正するトーイン制御について説明する。第一実施形態と同じ構成を有するものは同じ符号を付して説明を省略する。
図6は、磨耗前のタイヤについて、ストロークセンサ値変化量を検出し、記憶する手順を示すフローチャートである。図7は、磨耗後のタイヤについて、トー角を補正する手順を示すフローチャートである。
第二実施形態に係る車両制御ECU10bは、内部にEEPROMなどの不揮発性メモリによる記憶部を有する。図6、7を参照しながら、タイヤの偏磨耗による横力低下を補正するトーイン制御について説明する。第一実施形態と同じ構成を有するものは同じ符号を付して説明を省略する。
図6は、磨耗前のタイヤについて、ストロークセンサ値変化量を検出し、記憶する手順を示すフローチャートである。図7は、磨耗後のタイヤについて、トー角を補正する手順を示すフローチャートである。
車両制御ECU10bは、あらかじめ、磨耗前のタイヤについて、停車時に(ステップS201)、4輪全ての車輪についてトーアウトの最大位置(検出初期位置)に設定し、右後輪2Rのみをトーアウトからトーインの全範囲についてリヤトーコントロールを行い、その際に生じるストロークセンサ値変化量S0Rを右後輪のロアアームと車体の間に取り付けられたストロークセンサ20Rにより検出し、トーアウトの最大位置(検出初期位置)に戻す。次に、左後輪2Lのみをトーアウトからトーインの全範囲についてリヤトーコントロールを行い、その際に生じるストロークセンサ値変化量S0Lを左後輪のロアアームと車体の間に取り付けられたストロークセンサ20Lにより検出する(ステップS202)。
また、この検出動作は、トーインから開始してもよいことや、水平路面や低摩擦路面で行われるのが望ましいことは、第二実施形態においても第一実施形態と同様である。
車両制御ECU10bの内部にある図示しない記憶部に、ストロークセンサ値変化量S0 (S0R,S0L)を記憶しておく(ステップS203)。
次に、タイヤが磨耗した後、車両制御ECU10bは、停車時に(ステップS301)、4輪全ての車輪についてトーアウトの最大位置(検出初期位置)に設定し、その後、右後輪2Rのみをトーアウトからトーインの全範囲についてリヤトーコントロールを行い、その際に生じるストロークセンサ値変化量S1Rを右後輪のロアアームと車体の間に取り付けられたストロークセンサ20Rにより検出し、トーアウトの最大位置(検出初期位置)に戻す。次に、左後輪2Lのみをトーアウトからトーインの全範囲についてリヤトーコントロールを行い、その際に生じるストロークセンサ値変化量S1Lを左後輪のロアアームと車体の間に取り付けられたストロークセンサ20Lにより検出する(ステップS302)。
そして、車両制御ECU10bは、内部にある記憶部からS0 (S0R,S0L)を読み込み、検出されたS1 (S1R,S1L)との差から、後輪タイヤ2R、2Lについて、それぞれに磨耗量を推定する(ステップS303)。なお、タイヤの磨耗量は、車両のサスペンションジオメトリ、タイヤの外径、タイヤ幅等から幾何学的に計算される。
タイヤの横力は、磨耗により小さくなり、トーインにすることで大きくなるので、車両制御ECU10bは、推定した各後輪タイヤの磨耗量に応じて増加するような1以上のトー角補正係数を、後輪タイヤ2R、2Lそれぞれについて決定する。(ステップS304)。
なお、トー角補正係数は、車両制御ECU10bの記憶部に、磨耗量とトー角補正係数の対応関係を示すデータマップをあらかじめ入力しておき、ステップS303で推定された磨耗量に対応するトー角補正係数を取り出して決定される。
なお、トー角補正係数は、車両制御ECU10bの記憶部に、磨耗量とトー角補正係数の対応関係を示すデータマップをあらかじめ入力しておき、ステップS303で推定された磨耗量に対応するトー角補正係数を取り出して決定される。
これにより、図7のフローチャートの終了後、磨耗したタイヤについて、リヤトーコントロールによりトーイン操作をする際、トー角の制御量にトー角補正係数を乗じてトーイン側の動きが大きくなるようにすることにより、タイヤの磨耗による横力低下を補正することができる。
なお、車両制御ECU10bの図示しない記憶部に、(S1 −S0 )とトー角補正係数の対応関係を示すデータマップを入力しておき、(S1 −S0 )からトー角補正係数を決定してもよい。
また、第一実施形態でも、前回検出値を記憶させておいて、前回検出値と今回検出値とを比較することで、タイヤの磨耗を判定してもよい。
2R、2L 後輪
10a、10b 車両制御ECU(トー角制御装置)
20R、20L ストロークセンサ(センサ)
30 アクチュエータ
120R、120L トー角変更装置(トー角制御装置)
10a、10b 車両制御ECU(トー角制御装置)
20R、20L ストロークセンサ(センサ)
30 アクチュエータ
120R、120L トー角変更装置(トー角制御装置)
Claims (2)
- 左右それぞれにトー角調整用のアクチュエータを備えることで後輪のトー角を左右独立に変更可能なトー角制御装置において、
車両の停止中に、左右後輪のそれぞれについて、前記左右のアクチュエータを交互に作動させることで、左後輪に生じるキャンバ変化に基づく車両の姿勢の変化、および、右後輪に生じるキャンバ変化に基づく車両の姿勢の変化をセンサを介して検出し、
前記検出した車両の姿勢の変化に基づいて、前記左右後輪のタイヤの磨耗量を推定し、
前記推定したタイヤの磨耗量に基づいて、前記左右後輪のタイヤの磨耗量が同じになるように、走行中における前記アクチュエータを作動させること
を特徴とするトー角制御装置。 - 左右それぞれにトー角調整用のアクチュエータを備えることで後輪のトー角を左右独立に変更可能なトー角制御装置において、
タイヤの磨耗前の車両の停止中に、左右後輪のそれぞれについて、前記左右のアクチュエータを交互に作動させることで、左後輪に生じるキャンバ変化に基づく車両の姿勢の変化、および、右後輪に生じるキャンバ変化に基づく車両の姿勢の変化をセンサを介して検出し、
前記磨耗前に検出した車両の姿勢の変化を記憶部に記憶し、
タイヤの磨耗後の車両の停止中に、左右後輪のそれぞれについて、前記左右のアクチュエータをそれぞれ作動させることで、左後輪に生じるキャンバ変化に基づく車両の姿勢の変化、および、右後輪に生じるキャンバ変化に基づく車両の姿勢の変化をセンサを介して検出し、
記憶部から読み込まれた前記磨耗前に検出した車両の姿勢の変化と前記磨耗後に検出した車両の姿勢の変化に基づいて、前記左右後輪のタイヤの磨耗量による横力低下を補正するように、走行中における前記アクチュエータを作動させること
を特徴とするトー角制御装置。
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JP (1) | JP2010195145A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019064388A (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-25 | トヨタテクニカルディベロップメント株式会社 | アライメント調整装置、及び車両 |
-
2009
- 2009-02-24 JP JP2009040944A patent/JP2010195145A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
JP2019064388A (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-25 | トヨタテクニカルディベロップメント株式会社 | アライメント調整装置、及び車両 |
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