JP5254143B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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本発明は、後輪操舵制御装置とアクティブサスペンション装置とを備えた自動車(以下、単に車両と記す)の制御装置に関する。
車体に車輪を懸架するサスペンション装置の特性やストローク量を変えることによって、車高や各車輪の支持荷重を制御するアクティブサスペンション装置が知られている(特許文献1参照)。また、車両が旋回するとき、ヨーレート等の車両状態量に基づき左右の後輪の転蛇角を操舵する後輪操舵装置を備えることによって、車両の走行状態を安定化する技術が開示されている(特許文献2参照)。さらに、アクティブステアリング装置とアクティブサスペンション装置とを備えた車両において、アクティブステアリング装置の作動に関連してアクティブサスペンション装置の作動を制御する技術が開示されている(特許文献3参照)。
特開2003−81117号公報 特開2006−69497号公報 特開2008−7033号公報
前記した特許文献によって開示された従来技術は、車両が旋回して走行するとき、運転を行う乗員にとって自分の意図する車両の挙動を実現することができるため好適となる。一方、通常の車両の走行において、走行車線を走行中の車両が前方の他車を追い越して再度走行車線に戻る、いわゆるダブルレーンチェンジを行う場合、もしくは路上の障害物を回避して再度走行車線に戻る場合がある。かかる状況では速い切り返しが為されるが、後輪操舵装置を備えた車両においては、再度走行車線に戻る際のロール感が後輪操舵装置を備えない車両と異なり、乗員に違和感を生じさせる場合があった。この違和感は、後輪が同相に操舵される場合には後輪舵角の位相が進んでロール角に位相の遅れを生じさせ、後輪が逆相に操舵される場合には後輪舵角の位相が遅れてロール角に位相の進みを生じさせることに起因するものであった。
本発明は前記背景を鑑みてなされたもので、後輪操舵制御装置とアクティブサスペンション装置とを備えた車両においてダブルレーンチェンジ等の速い切り返しが為される際に発生するロールの違和感を抑制する制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、後輪操舵制御装置10とアクティブサスペンション装置6,7とを備えた車両の制御装置12である。本制御装置は、前記車両の横加速度Gy、前輪舵角、後輪舵角、ロール角を含む運動状態量を検出する運動状態量検出手段と、前記横加速度と前記前輪舵角との相関を算出して、予め設定された標準値と比較し、横加速度修正量を算出する横加速度修正量算出手段125と、前記横加速度修正量と前記横加速度とからロール角制御量を算出するロール角制御量算出手段124と、前記ロール角制御量と前記ロール角とから前記アクティブサスペンションのロール角制御量を算出するロール姿勢制御手段126とを備えることを特徴とする。
前記構成によれば、前輪舵角と横加速度との相関を標準値と比較することによって横加速度の修正量を算出し、検出された横加速度をこの修正量によって修正することで、ダブルレーンチェンジ等の速い切り返しが為される際に発生するロール違和感の原因となる後輪舵角の位相の進みや遅れを補正することができる。そして、修正された横加速度に応じてアクティブサスペンション装置のロール姿勢制御を行うことで、ロール違和感を抑制することができる。
前記構成において、前記標準値は、後輪操舵制御されていない車両における横加速度と前輪舵角との相関の周波数成分であり、前記横加速度修正量算出手段は、前記横加速度と前記前輪舵角との相関の周波数成分と前記標準値との変化分を算出し、この変化分に応じた前記横加速度修正量を算出するように構成することもできる。
前記構成によれば、横加速度と前輪舵角との相関を伝達関数として表し、この周波数成分を標準値と比較することで、位相の進みや遅れの変化分を定量化することができる。
また、前記構成において、前記ロール角制御量算出手段は、予め設定された後輪操舵制御されていない車両における横加速度とロール角との相関に基づき、前記横加速度から前記横加速度修正量を減算した横加速度補正値に応じて、前記ロール角制御量を算出するように構成することもできる。
前記構成によれば、横加速度とロール角との相関を後輪操舵制御されていない車両における横加速度とロール角との相関と比較することで、ロール違和感を抑制するロール角制御量を算出することができる。ここで、横加速度とロール角との相関を伝達関数として表し、この周波数成分を比較することで、ロール角制御量を算出する構成とすることもできる。
本発明によれば、後輪操舵制御装置とアクティブサスペンション装置とを備えた車両がダブルレーンチェンジ等の速い切り返しが為される際に発生するロールの違和感を抑制する制御装置を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる4輪自動車の概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる制御装置要部の概略構成を示す機能ブロック図である。 本発明の一実施形態にかかるダブルレーンチェンジの一例と後輪操舵制御されている車両とされていない車両におけるロール角変化のタイムチャートの一例である。 本発明の一実施形態にかかる前輪舵角と横加速度との伝達関数の周波数応答の一例である。 本発明の一実施形態にかかる前輪舵角と横加速度との伝達関数の周波数応答の一例である。 本発明の一実施形態にかかる横加速度とロール角との伝達関数の周波数応答の目標特性の一例である。
以下、本発明にかかる後輪操舵制御装置を車両に適用した第1実施形態について図面を参照して説明する。説明にあたり、車輪やそれらに対して配置された部材、すなわち、タイヤや電動アクチュエータ等については、それぞれ数字の符号に左右を示す添字LまたはRを付して、例えば、後輪5L(左)、後輪5R(右)と記すとともに、総称する場合には、例えば、後輪5と記す。
図1は本実施形態に係る後輪操舵制御装置10を適用した自動車Vの概略構成図である。車両Vは、タイヤ2L,2Rが装着された前輪3L,3Rと、タイヤ4L,4Rが装着された後輪5L,5Rとを備えており、これら前輪3L,3Rおよび後輪5L,5Rが、左右のフロントサスペンション6L,6Rおよびリヤサスペンション7L,7Rによってそれぞれ車体1に懸架されている。これらのサスペンションは特性を制御または沈み込み量を制御可能なアクティブサスペンションとしている。車体に対する車高または支持荷重を変えるためのアクティブ手段は、特許文献1に開示されているように種々の公知の要領にてショックアブソーバまたはサスペンションスプリングに組み込まれるように構成することができる。
また、車両Vには、ステアリングホイール8の操舵により、ラックアンドピニオン機構を介して左右の前輪3L,3Rを直接転舵する前輪操舵装置9と、左右のリヤサスペンション7L,7Rに対して設けられた左右のアクチュエータ11L,11Rを伸縮駆動することにより、後輪5L,5Rのトー角を個別に変化させる後輪操舵制御装置10L,10Rとが備わっている。なお、アクチュエータ11L,11Rは電動アクチュエータを適用することができる。
車両Vには、各種システムを統括制御するECU(Electronic Control Unit)12の他、車速センサ13や、前輪舵角センサ14、ヨーレートセンサ15、横加速度センサ16、アクティブサスペンション関連の観測量としてストロークセンサ18R,18L,19R,19L、荷重センサ20R,20L,21R,21Lの他、図示しない種々のセンサが設置されており、各センサの検出信号はECU12に入力して車両の制御に供される。なお、舵角センサ14はステアリングホイール8の操舵量を検出しており、その検出値から前輪3の転舵角が算出される。横加速度センサ16は車両の左右方向に作用する加速度を検出する。ストロークセンサ18,19は伸縮量を検出することにより車高を、荷重センサ20,21はサスペンションへの支持荷重を検出する。ここで、これらのセンサおよび後記するトー角センサ等は、車両の挙動にかかる車両状態量を検出する状態量検出手段を構成している。なお、図1においてストロークセンサ18,19および荷重センサ20,21は、アクティブサスペンション装置の制御にあたってロール角センサ(図2の参照番号25)として機能させることができる。また、これらは図1において、一つのセンサのように示しているが、これは図示上の煩雑さを回避するためである。
ECU12は、マイクロコンピュータやROM、RAM、周辺回路、入出力インタフェース、各種ドライバ等から構成されており、通信回線を介して各センサ13〜21等や、アクチュエータ11と接続されている。ECU12は、各センサ13〜21等の検出結果に基づいて後輪トー角を算出し、各アクチュエータ11L,11Rの変位量を決定した上で後輪5のトー角制御を実行する。また、ECU12は、ロール制御量(例えば、目標沈み込み量)を算出し、アクティブサスペンションであるフロントサスペンション6L,6Rおよびリヤサスペンション7L,7Rのロール制御を実行する。
各アクチュエータ11L,11Rには、出力ロッドのストローク位置を検出することによってトー角を取得するトー角センサ17L,17Rがそれぞれ設置されている。トー角センサ17L,17Rの信号がECU12に入力されることで、各アクチュエータ11L,11Rのフィードバック制御が行われる。これにより、各アクチュエータ11L,11Rは、ECU12によって決定された所定量だけ伸縮動し、後輪5L,5Rのトー角を正確に変化させる。
このように構成された車両Vによれば、左右のアクチュエータ11L,11Rを同時に対称的に変位させることにより、両後輪5L,5Rのトーイン/トーアウトを適宜な条件の下に自由に制御することができる他、左右のアクチュエータ11L,11Rの一方を伸ばして他方を縮めれば、両後輪5L,5Rを左右に転舵することも可能である。例えば、車両Vは、各種センサによって把握される車両の運動状態に基づき、加速時に後輪5をトーアウトに、制動時に後輪5をトーインに変化させ、高速旋回走行時に後輪5を前輪舵角と同相に、低速旋回走行時に後輪5を前輪舵角と逆相にトー角制御(転舵)して、操縦性を高めるべく後輪トー角制御を行う。
図2は本実施形態における車両の制御装置要部の機能ブロック図である。本実施形態の後輪操舵制御装置は、ECU12によって実現できる。ECU12は、一種のコンピュータであり、演算を実行するプロセッサ(CPU)、各種データを一時記憶する記憶領域およびプロセッサによる演算の作業領域を提供するランダム・アクセス・メモリ(RAM)、プロセッサが実行するプログラムおよび演算に使用する各種のデータが予め格納されている読み出し専用メモリ(ROM)、およびプロセッサによる演算の結果およびエンジン系統の各部から得られたデータのうち保存しておくものを格納する書き換え可能な不揮発性メモリを備えている。不揮発性メモリは、システム停止後も常時電圧供給されるバックアップ機能付きRAMで実現することができる。
なお、図2では本実施形態にかかる要部を示しており、例えば、特許文献2に開示されている車両の左右後輪の目標トー角を設定する指示トー角算出手段と、前記車両の挙動にかかる車両状態量を検出する状態量検出手段と、を備え、前記目標トー角と検出された実トー角との偏差に基づいて車両の左右後輪のトー角を変化させる後輪トー角制御装置の一般的な構成については説明を省略する場合がある。また、同様に車体に対する車高または支持荷重を変えるためのアクティブ手段は、特許文献1に開示されているように種々の公知の要領にてショックアブソーバまたはサスペンションスプリングに組み込まれるように構成することができることから説明を省略する場合がある。
図2を参照すると、ECU12は、例えば、入力インタフェース(図示せず)を介して、車速センサ13や、前輪舵角センサ14、ヨーレートセンサ15、横加速度センサ16や筒内圧センサ(図示せず)等から車両状態量を取得する。取得された車両状態量である運動状態量や乗員による運転操作量は走行状態推定部120に送られ、車両の走行状態が推定される。推定した車両の走行状態は指示トー角算出部122(後輪トー角制御手段)へ送出される。なお、図2では、左後輪5Lもしくは右後輪5Rの一方を代表として示しているため左右を表す添字L,Rは付していない。また、前記した後輪操舵制御装置10は、指示トー角算出部122およびアクチュエータ11、トー角センサ17から構成されてものであるが、以降では図2の機能ブロックに基づき説明を行う。
次に、指示トー角算出部122は、走行状態推定部120が推定したエンジントルク、トランスミッションのギヤ比等に基づいて左右後輪5L,5Rの駆動力の推定を行い、この後輪駆動力の推定結果と横加速度センサ16の検出結果とから、指示トー角θTDを算出する。
ECU12は、指示トー角θTDから、アクチュエータ11に配設されたストロークセンサ17によって検知され、入力インタフェース(図示せず)を介して、ECU12に送出された実トー角θTを減算して偏差etを算出する。偏差etはFB制御器123に入力され、FB制御器123はこの偏差を解消する向きにアクチュエータ11を駆動するための駆動信号を出力インタフェース(図示せず)を介して発生する。
一方、ECU12は、走行状態推定部120が推定した車両の走行状態に基づいて算出された目標横力と、横加速度Gyから得られた実横力との偏差に基づいて、例えば特性を制御または沈み込み量を制御可能なアクティブサスペンションである後車輪のリヤサスペンション7L,7Rのロール角制御量θRDを算出する。
通常、ECU12は、ロール角制御量θRDから、ストロークセンサ18,19および荷重センサ20,21等から構成することができるロール角センサ25によって検知され、入力インタフェース(図示せず)を介して、ECU12に送出されて算出された実ロール角θRを減算して偏差erを算出する。偏差erはロール姿勢制御器126に入力され、ロール姿勢制御器126はこの偏差を解消する向きにショックアブソーバまたはサスペンションスプリングに組み込まれたアクティブ手段を備えたサスペンション6,7を駆動するための駆動信号を出力インタフェース(図示せず)を介して発生する。
本実施形態は、前記した構成に加えて、ロール角制御量算出部124と、横加速度修正部125とを備えている。
横加速度修正部125は、横加速度センサ16によって検出された横加速度Gyと前輪舵角センサ14によって検出された前輪舵角θFとを入力インタフェース(図示せず)を介して取得する。横加速度修正部125は、横加速度と前輪舵角との相関を伝達関数として表し、この周波数成分を標準値と比較することで、位相の進みや遅れの変化分(横加速度修正量)を定量化する。ここで、標準値は、後輪操舵制御されていない車両における横加速度と前輪舵角との相関の周波数成分として表される。検出された横加速度Gyから定量化された横加速度修正量を減算して修正された横加速度は、ロール角制御量算出部124に入力される。
ロール角制御量算出部124は、修正された横加速度に応じて、予め設定された後輪操舵制御されていない車両における横加速度とロール角との相関に基づき、検出された横加速度から横加速度修正量を減算した横加速度補正値に応じて、ロール角制御量を算出する。本実施形態では、横加速度とロール角との相関を伝達関数として表し、この周波数成分を比較することで、ロール角制御量を算出する構成としている。ECU12は、ロール角制御量算出部124が算出したロール角制御量θRDから、前記したように実ロール角θRを減算して偏差erを算出する。偏差erはロール姿勢制御器126に入力され、ロール姿勢制御器126はこの偏差を解消する向きにショックアブソーバまたはサスペンションスプリングに組み込まれたアクティブ手段を備えたサスペンション6,7を駆動するための駆動信号を出力インタフェース(図示せず)を介して発生する。
次に、図を参照して、後輪操舵制御されている車両とされていない車両の横加速度と後輪舵角および横加速度とロール角との相関について説明する。図3は、例えば車両Vが片側2車線以上ある道路を走行しており、他車OVを追い越す場面であり、V1〜V5は車両Vの時系列的な進行状況を表している。図3(a)を参照すると、車両Vは、直進状態V1から進行方向に対して右に旋回操舵V2を行う。次に、車両Vは、右隣の車線に入り操舵を直進V3に戻して他車OVを追い越す。車両Vは、他車OVを完全に追い越してから、元の走行車線に復帰するため左に旋回操舵V4を行い、走行車線に復帰が完了すると操舵を直進V5に戻している。係る車両の挙動は、いわゆるダブルレーンチェンジと呼ばれている。
図3(b)は、ダブルレーンチェンジが実行されているときの後輪操舵制御されている車両(「RTCあり」:Rear Toe Control )とされていない車両(「RTCなし」)におけるロール角変化のタイムチャートの一例である。このとき「RTCあり」車両は前輪操舵と同相の後輪操舵がされている。図3(b)において、旋回操舵V2と直進V3との間のA領域および直進V3と旋回操舵V4との間のB領域に注目すると、「RTCあり」車両と「RTCなし」車両のロール角の推移にズレが生じている。
図4を参照すると、図3(b)の走行状況において、前輪舵角と横加速度との伝達関数の周波数応答が示されている。同相で後輪操舵制御されている「RTCあり」車両とされていない「RTCなし」車両とを比べると、「RTCあり」車両の位相が進んでいることが分かる。ロールは、前記したように推定した車両の走行状態に基づいて算出された目標横力と、横加速度Gyから得られた実横力との偏差に基づいて、サスペンション特性を制御または沈み込み量を制御される。後輪操舵制御されることで、前輪舵角と横加速度との伝達関数の周波数応答の位相が「RTCなし」車両と比べて進み、結果として図3(b)に示すロール角の推移にズレを生じさせている。
一方、例えば、車両が低速で路上の障害物を回避して再度走行車線に戻る場合がある。かかる状況においても、通常速い切り返しによる前輪操舵が為され、後輪操舵制御された車両では前輪操舵と逆相の後輪操舵が行われる。図5は、かかる状況における前輪舵角と横加速度との伝達関数の周波数応答が示されている。図5を参照すると、逆相で後輪操舵制御されている「RTCあり」車両とされていない「RTCなし」車両とを比べると、「RTCあり」車両の位相が遅れていることが分かる。この逆相における位相の遅れも、ロール角の推移にズレを生じさせる原因となっている。
前記したように、横加速度修正部125は、後輪操舵制御されている車両の前記した前輪舵角と横加速度の伝達関数の周波数応答と、標準値となる後輪操舵制御されていない車両の周波数応答とを比較し、位相にズレが生じているときは、ズレとなる変化分を補正量として送出する。
そして、ロール角制御量算出部124は、図6に示すような後輪操舵制御されていない車両における横加速度とロール角との伝達関数の周波数応答特性のカーブを予めメモリに格納している。ロール角制御量算出部124は、このカーブを用いて、検出された横加速度から横加速度修正量を減算した横加速度補正値に応じて、ロール角制御量を算出する。
このように本実施形態は、ダブルレーンチェンジ等の速い切り返しが為される際に発生するロール違和感の原因となる後輪舵角の位相の進みや遅れを補正して、修正された横加速度に応じてアクティブサスペンション装置のロール姿勢制御を行うことで、ロール違和感を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において改変して用いることができる。例えば、本発明は、アダプティブダンピングシステム(ADS)を搭載している車両に適用してロール姿勢制御をする構成としても良い。また、前輪舵角と横加速度の伝達関数の周波数応答と標準値との比較において、例えば、複数のバンドパスフィルターを備えて、特定周波数領域において両者を比較し、横加速度修正量を算出する構成とすることもできる。さらに、車両における横加速度とロール角との伝達関数の周波数応答特性のカーブについては、マップとしてメモリに格納する構成としても良い。
V 自動車
1 車体
3 前輪
5 後輪
6 フロントサスペンション
7 リアサスペンション(アクティブサスペンション)
10 後輪トー角制御装置
11 アクチュエータ
12 ECU
16 横加速度センサ
17 トー角センサ
18,19 ストロークセンサ(アクティブサスペンション)
20,21 荷重センサ
25 ロール角センサ
120 走行状態推定部
122 指示トー角算出部
123 FB制御器
124 ロール角制御量算出部
125 横加速度修正部
126 ロール姿勢制御器

Claims (1)

  1. 後輪操舵制御装置とアクティブサスペンション装置とを備えた車両の制御装置であって、
    前記車両の横加速度、前輪舵角、後輪舵角、ロール角を含む運動状態量を検出する運動状態量検出手段と、
    前記横加速度と前記前輪舵角との相関を算出して、予め設定された後輪操舵制御されていない車両における横加速度と前輪舵角との相関の周波数成分である標準値と比較し、前記横加速度と前記前輪舵角との相関の周波数成分と前記標準値との変化分を算出し、この変化分に応じた横加速度修正量を算出する横加速度修正量算出手段と、
    予め設定された後輪操舵制御されていない車両における横加速度とロール角との相関に基づき、前記横加速度から前記横加速度修正量を減算した横加速度補正値に応じて、ロール角制御量を算出するロール角制御量算出手段と、
    前記ロール角制御量と前記ロール角とから前記アクティブサスペンションのロール角制御量を算出するロール姿勢制御手段とを備えることを特徴とする車両の制御装置。
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