JPH0725316B2 - 車両用実舵角制御装置 - Google Patents

車両用実舵角制御装置

Info

Publication number
JPH0725316B2
JPH0725316B2 JP8322386A JP8322386A JPH0725316B2 JP H0725316 B2 JPH0725316 B2 JP H0725316B2 JP 8322386 A JP8322386 A JP 8322386A JP 8322386 A JP8322386 A JP 8322386A JP H0725316 B2 JPH0725316 B2 JP H0725316B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering angle
steering
vehicle
value
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8322386A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62241772A (ja
Inventor
健 伊藤
武俊 川辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP8322386A priority Critical patent/JPH0725316B2/ja
Publication of JPS62241772A publication Critical patent/JPS62241772A/ja
Publication of JPH0725316B2 publication Critical patent/JPH0725316B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D7/00Steering linkage; Stub axles or their mountings
    • B62D7/06Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins
    • B62D7/14Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering
    • B62D7/15Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering characterised by means varying the ratio between the steering angles of the steered wheels
    • B62D7/159Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering characterised by means varying the ratio between the steering angles of the steered wheels characterised by computing methods or stabilisation processes or systems, e.g. responding to yaw rate, lateral wind, load, road condition

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、車輪の実舵角を調整することで、車両の運
動特性を制御する車両用実舵角制御装置に関する。
(従来の技術) 従来の、機械リンク式ステアリング装置を塔載した車両
は、ステアリングハンドルの操舵量に対応して前輪を転
舵する構成となつており、操舵に伴う運動性能は、その
車両の車両諸元により一律に決定され、運動性能は、車
種毎に固有のものとなつている。
これに対し、本願出願人は、先に、特願昭59−188153号
(特開昭61−67665号公報)において、目標とする運動
性能を備える目標車両モデル(規範モデル)を想定し、
該目標車両モデルに関する車両諸元と運動方程式に基づ
いて、ステアリングハンドル操舵量と車速に対応する運
動状態量の目標値、すなわち目標車両モデルが呈する運
動状態量を求め、この運動状態量目標値を自車(当該装
置を塔載した車両)で実現するように、自車の車輪(前
輪および後輪)の舵角を制御する装置を提案している。
すなわち、この装置を用いれば、自在に運動性能を制御
することができるのである。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、本願発明者らは、上記装置について、さらに
研究を重ねるうちに、次の改良点を見出した。
すなわち、上記装置は、上記運動状態量目標値は、自車
の運動状態量として実現されるのであるが、このとき、
自車の運動状態量のフイードバツクがなされていないた
め、外乱や環境変化に対しては無防備である。
特に車両のような、移動速度の変化や路面あるいは気候
の変化等により、外乱や環境変化の大きな制御対象につ
いては、制御精度や安定性が要求される。
また、車両の横加速の応答性を適正な特性となるように
制御する場合、上記装置では、目標車両モデルから横加
速度の目標値を求め、この横加速度の目標値を自車の横
加速度として実現するように、自車の後輪の舵角を調整
する。
しかし、このような制御では、自車に実際に生じた運動
状態量を制御動作にフイードバツクさせていないため、
上述のように外乱や環境変化に対して無防備の状態であ
る。しかも、横加速度を運動状態量の目標値とすると、
たとえ、自車の実際の横加速度を検出して制御動作にフ
イードバツクしたとしても、車両の運動は、外乱や環境
変化にともなうヨーイング運動の影響を受けるため不安
定になり易い。加えて、第19図(a)に示すようなステ
ツプ状のステアリングハンドル操作がなされた場合、横
加速度は、同図(b)に示すように、操舵初期の過渡域
において逆応答が生じる虞れがある。
(問題点を解決するための手段) 上記問題点を解決するために、本発明は、第1図に示す
手段を備える。
車速検出手段106は車速S5を検出し、操舵指令検出手段1
00は、運転者による操舵指令入力S1を検出する。
出力目標値決定手段101は、目標とする動特性を数学モ
デル化した規範モデルに、車速の検出値S5および操舵指
令入力の検出値S1を与えて、自車で実現しようとする横
加速度の出力目標値S2を求める。
第1の運転状態量検出手段102は、自車に実際に生じる
横加速度S3を検出する。
第2の運転状態量検出手段103は、自車に実際に生じる
ヨーイング運動および横運動に関した運動状態量のう
ち、自車の挙動を知るための、横加速度と異なる任意の
少なくとも1つの運動状態量S4を検出する。
フィードフォワード操舵量算出手段107は、出力目標値
決定手段101の出力値S2に基づいて後輪の舵角操舵量S6
を算出する。
フィードバック操舵量算出手段108は、出力目標値決定
手段101で求めた横加速度の出力目標値S2と第1の運動
状態量検出手段102で検出された運動状態量の検出値S3
との偏差に応じ、この偏差を生じなくさせるための後輪
の舵角操舵量S7を求める。
状態フィードバック操舵量算出手段109は、第2の運動
状態量検出手段103により検出された運動状態量の検出
値S4に応じ、後輪の舵角操舵量に関した補償値S8を求め
る。
実舵角調整手段105は、フィードフォワード操舵量算出
手段107とフィードバック操舵量算出手段108と状態フィ
ードバック操舵量算出手段109とで得られる舵角操舵量
に基づいて後輪の実舵角を可変調整する。
(作 用) よって本発明の実舵角制御装置においては、フィードフ
ォワード操舵量算出手段107が、出力目標値決定手段101
で規範モデルとして求めた横加速度の出力目標値S2に基
づいて後輪の舵角操舵量S6を算出し、該舵角操舵量S6
基づいて実舵角調整手段105が後輪の実舵角を可変調整
することにより、車輌の横加速度を規範モデルにフィー
ドフォワード的に追従制御させることができる。
そして、外乱や環境変化にともなう車輌挙動変化で、規
範モデル追従制御に定常的な偏差が生じると、これは手
段101で求めた横加速度の出力目標値S2と第1の運動状
態量検出手段102で検出した横加速度S3との偏差とな
り、該偏差に応じてフィードバック操舵量算出手段108
が後輪の舵角操舵量S7を求め、該舵角操舵量S7に基づい
て実舵角調整手段105が後輪の実舵角を可変調整するこ
とにより、車輌の横加速度を規範モデルにフィードバッ
ク的に追従制御させることができる。
更に、第2の運動状態量検出手段103でヨーイング運動
および横運動に関した運動状態量のうち、横加速度と異
なる任意の少なくとも1つの運動状態量S4を検出し、該
運動状態量S4に応じて状態フィードバック操舵量算出手
段109が後輪の舵角操舵量に関した補償値S8を求め、該
補償値S8に基づいて実舵角調整手段105が後輪の実舵角
を可変調整することにより、旋回初期等の横加速度の定
常的な偏差によるフィードバック制御を安定して行いに
くい過渡域においてヨーイング運動および横運動に関し
た運動状態量が不安定な挙動を示すことを防止でき、安
定した車輌挙動を得ることができる。
(実施例) 本発明の第1実施例について説明する。
第2図は本実施例の構成図である。演算処理装置1は、
マイクロコンピユータあるいは他の電気回路を用いて構
成されており、操舵指令入力として、操舵角センサ(操
舵指令検出手段)2で検出されるステアリングハンドル
8の操舵角θsが与えられている。
また、演算処理装置1には、車速センサ(車速検出手
段)2で検出される車速Vと、横加速度センサ(第1の
運動状態量検出手段)13で検出される自車に実際に生じ
る横加速度αと、横方向速度センサ(第2の運動状態量
検出手段)13で検出される自車に実際に生じる横方向速
度Vyと、ヨーレートセンサ(第2の運動状態量検出手
段)13で検出される自車に実際に生じるヨーレート の各検出信号が入力されている。
そして、演算処理装置1は、上記各入力に基づいて所定
の演算処理を実行して、後輪11,12の舵角の操作量の指
令値(以下「後輪舵角指令値」と言う) を出力する。
後輪11,12は、油圧式ステアリング装置7によつて転舵
される構成になつている。この油圧式ステアリング装置
7は、後輪転舵装置5によつて制御される。
後輪転舵装置(実舵角調整手段)5は、演算処理装置1
から入力される後輪舵角指令値 に対応して油圧式ステアリング装置7へ与える油圧を変
化させ、後輪11,12の実舵角が後輪舵角指令値 に一致するように作動する(詳細は、前記特願昭59−18
8153号に係る特開昭61−67665号公報に記載されてい
る)。
前輪9,10は、従来の機械リンク式ステアリング装置6に
より、ステアリングハンドル8の操舵に応じて操舵され
る。
上記演算処理装置1で実行される制御の内容の概略を先
ず説明する。
本実施例は、自車の横加速度を予め設定した目標とする
特性に従つて変化させるために、後輪11,12の実舵角を
調整しようとするものであり、前述したような逆応答が
発生しないように、かつ、外乱や環境変化に影響されな
いように制御を行うものである。
第3図は、演算処理装置1の構成を示すブロツク線図で
ある。
演算処理装置1は、予め設定された目標とする動特性を
数学モデル化した規範モデル21と、この規範モデル21で
決定された横加速度目標値を自車で実現するために必
要な後輪の舵角の操作量を決定する舵角演算部22とから
概略構成されている。
規範モデル21は、出力目標値決定手段に相当し、操舵角
入力θsに対する横加速度目標値の応答が、 になるように構成されている。但し、K(v)は、車速
Vによつて決まるゲイン、τは時定数、Sはラプラス演
算子である。
上記K(v)とτの値は、規範モデル21を設計する際
に、自車の動特性として実現しようとする目標の動特性
に従つて設定される。そして、K(v)は、予め各車速
における値をデータテーブルの形でメモリに記憶させて
おき、車速Vが入力されたときに、この車速Vに対応す
る値をデータテーブルから拾つて来ることで決定され
る。
舵角演算部22は、モデルフオロイング制御における前置
補償器の働きを行うもので、入力となる横加速度目標値
に、自車に実際に生じる横加速度が追従するように、
操作量である後輪の舵角の調整を行う。
そして、この舵角演算部22は、最適レギユレータ理論に
基づいて決められる最適制御ゲインK11(v),K
12(v),K2(v),K3(v)を用いて、フィードバック
操舵量算出手段としての出力フィードバック、状態フィ
ードバック操舵量算出手段としての状態フィードバッ
ク、および規範モデルの状態変数のフィードフォワード
操舵量算出手段としてのフイードフオワード補償を行
う。
すなわち、本実施例におけるモデルフオロイング制御に
おいては、制御量が横加速度であり、横加速度目標値
を自車の横加速度として出力しようとする制御に相当す
る。
従つて、横加速度センサ13で検出される自車の横加速度
の検出値αが、舵角演算部22へ入力されることで、出力
フイードバツクループを形成している。舵角演算部22で
は、フイードバツクされた横加速度と検出値αと横加速
度目標値との差を求めて、これを積分した後、ゲイン
K2(v)で増幅することにより、横加速度目標値と横
加速度の検出値αが一致するような後輪舵角の操作量δ
R2を決める。
また、外乱や環境変化による影響を排除するために、自
車の挙動を知るのに必要な自車の状態変数をフイードバ
ツクすることが要求され、このため、舵角演算部22に
は、状態変数として、ヨーレートセンサ15で検出される
自車に実際に生じるヨーレートの検出値 と、横方向速度センサ14で検出される自車に実際に生じ
る横方向速度の検出値Vyをフイードバツクしている。舵
角演算部22では、フイードバツクされたヨーレートの検
出値 と横方向速度の検出値Vyを、それぞれのゲインK
11(v)とK12(v)で増幅して、制御の安定化のため
の後輪舵角の操作量の補償値δR11とδR12を決定する。
さらに、本実施例では、上記出力フイードバツクと状態
フイードバツクに加えて、規範モデルの状態変数のフイ
ードフオワード補償のために、規範モデル21から出力さ
れる横加速度目標値をゲインK3(v)で増幅し、後輪
舵角の操作量の補償値δR3を決定する。このフイードフ
オワード補償は、前記出力フイードバツク制御が、自車
の定常運動時の動特性を規範モデルの動特性に追従させ
るものであるのに対して、過渡運動時の動特性を規範モ
デルの動特性に追従させるものである。
上記各ゲインK11(v),K12(v),K2(v),K3(v)
は、前述したように、最適レギユレータ理論に基づいて
決められる最適制御ゲインであり、かつ、これらは、車
速Vに依存するものである。従つて、本実施例では、各
ゲインを車速Vの関数として、予め各車速毎の値をデー
タテーブルの形でメモリ内に記憶しておき、車速Vが入
力されたときに、各データテーブルのルツクアツプによ
り各ゲインを決定する。
ここで、上記各ゲインK11(v),K12(v),K2(v),K
3(v)を設定するための具体的方法を説明する。
第4図は、本実施例の制御の概念を示すブロツク図であ
る。
今、横加速度目標値を設定する規範モデル24を、 r=Arxr+BrUr …(2) yr=Crxr …(3) と設定する。ここで、yrは横加速度目標値に相当し、
Urは操舵角入力θsに相当する。また、Ar,Br,Crは設計
者が任意に設定する定数であり、本実施例では、 である。従つて、(3)式より、yr=xr=である。
一方、自車の動特性は、次に示す状態方程式および出力
方程式で表わされる。
である。また、 M:車体重量 N:ステアリングギア比 IZ:ヨー慣性 LF:前軸と重心間の距離 LR:後軸と重心間の距離 eKF:前輪等価コーナリングパワー KR:後輪コーナリングパワー である。ここで、 ur=θs yp=α Cp=〔a21′ a22〕 Bpd=b22 Brd=b21 とおくと、自車の動特性の式(4),(5)は次のよう
に表わすことができる。
p=ApXp+BpUp+BprUr …(6) yp=CpXp+BpdUp+BrdUr …(7) 次に、e=yp−yrと定義し、操舵角入力θsがステツプ
入力であると仮定すると、拡大系の状態方程式は次のよ
うになる。
ここで、制御の目的は、ypをyrに一致あるいは近づける
ことにあるが、後輪舵角に相当する入力には限りがある
ので、偏差eと入力upに、各々重みを持たせるために、
次の評価関数Jを導入する。
この評価関数Jを最小にするゲインを最適レギユレータ
理論により導出することにより、本実施例で用いるゲイ
ンK11(v),K12(v),K2(v),K3(v)が決定でき
る。簡単のため、K1=〔K11(v)K12(v)〕,K2=K2
(v),K3=K3(v)とおくと、最適制御入力は次の式
で表わされる。
p=K1p+K2e+K3r …(10) up=K1xp+K2∫edt+K3xr …(11) 次に、 とし、 A1 TP11+P11A1+Q1−P11B1Q-1B1 TP11=0 …(12) なるリカツチ方程式を解くことによりP11を求める。そ
して、同様にして、 A1 TP12+P11A2+P12AR−P11B1RB1 TP12=0 …(13) の解P12を求める。
このようにして求めたP11とP12を用いて、以下の式から
K1,K2,K3を求めることができる。
〔K1,K2〕=−R-1・B1 T・P11 …(14) K3=−R-1・B1 T・P12 …(15) そして、上記QとRを設計段階で適正な値を設定するこ
とで、上記式(14),(15)から求められるK1,K2,K3
一意的に決まる。但し、自車の動特性を示す行列Apの各
パラメータは、車速Vにより変化するので、前述したよ
うに、K1,K2,K3すなわち、K11(v),K12(v),K
2(v),K3(v)は、車速Vの関数としてデータテーブ
ルの形で用意することが望ましい。
第3図に戻つて、上述のようにして決定されたゲインK
11(v),K12(v),K2(v),K3(v)を用いて調整さ
れた後輪の舵角の操作量および補償値δR11R12,
δR2R3は、加え合わされて、後輪舵角指令値 として出力される。
このようにして決定された後輪舵角指令値 は、後輪転舵装置5へ与えられ、後輪11,12の実舵角が
後輪舵角指令値 に一致するように後輪の転舵が行われる。
以上の制御により、自車の横加速度は、横加速度目標値
に一致することになり、規範モデルが保有する動特性
を自車で実現できることになる。
そして、上記横加速度目標値の実現精度を高めるため
に、本実施例では、上述のような、出力フイードバツ
ク、状態フイードバツク、規範モデルの状態変数のフイ
ードフオワード補償を行つて、外乱や環境変化に影響さ
れることなく横加速度目標値を実現できる。
従つて、本実施例は、前述したような操舵初期における
横加速度の逆応答現象が生じることをも防止できる。
この効果を具体的数値および特性図を用いて示す。
今、自車の車輌諸元を以下の如くに仮定する。
M=125kgf・s2/m IZ=200kgfs2m LF=1m LR=1.5m eKF=3750kgf/rad KR=5000kgf/rad N=20 そして、車速Vが50m/s(180Km/h)の高速走行時につい
て考えてみる。
規範モデルにおいて、 τ=0.1s K(v)=8.333…… と設定する。なお、K(v)は、定常横加速度ゲイン
が、通常の前輪操舵車(後輪は非操舵輪のもの)のもの
と同一になるように設定してある。
ここで、Q=1,R=1と設定したと仮定して、最適制御
ゲインK11(v),K12(v),K2(v),K3(v)を前述
の演算方法で求めると、 K11(v)=1.898 K12(v)=−0.375 K2(v)=1.0 K3(v)=−0.1058 となる(vは50m/sである)。
このような設定の下で、第5図〜第8図の(a)に示す
ような、ステツプ状あるいはランプ状の操舵角入力θs
を与えたときの後輪11,12の舵角δと、上記横加速度
目標値および自車に生じる横加速度αの変化を同図
(b)と(c)に示す。なお、比較のため、通常の前輪
のみの操舵を行う車両における後輪舵角δR1(後輪は非
操舵輪であるから、常にδR1=0である)および横加速
度αの変化も示してある。
各図から判るように、本実施例装置を塔載した車両は、
どのような操舵入力θsが加えられても、常に、実際の
横加速度αが、横加速度目標値に良く追従しており、
通常の車両に比較して応答性が極めて良好である。
第9図は、上記演算処理装置1をマイクロコンピユータ
を用いて構成した場合に、この演算処理装置1で実行さ
れる処理を示すフローチヤートである。
ステツプ33は、前記第3図中の規範モデル21に相当する
もので、ステツプ31で入力された操舵角θsと車速Vと
に対応する横加速度目標値を決定する。すなわち、 なる演算によりを決定する。上記K(v)はステツプ
32でデータテーブルから求める。
ステツプ34は、第3図中の舵角演算部22に相当するもの
で、ステツプ32でデータテーブルから求めたゲインK11
(v),K12(v),K2(v),K3(v)を用いて後輪舵角
指令値 を決定する。すなわち、 e=α− …(18) E=∫edt …(19) なる演算により を決定する。決定された はステツプ35で後輪転舵装置5へ出力される。
次に、本発明の第2実施例について説明する。
第10図は本実施例の構成図である。なお、同図において
第2図に示した第1実施例と同一構成部分には同一符号
を付して説明は省略する。
演算処理装置40は、マイクロコンピユータあるいは他の
電気回路を用いて構成されており、操舵入力として、操
舵角センサ2で検出されるステアリングハンドル8の操
舵角θsが与えられている。また、演算処理装置40に
は、車速センサ3からの車速の検出値V、横方向速度セ
ンサ14からの横方向速度の検出値Vy、ヨーレートセンサ
15からのヨーレートの検出値 が入力されている。
そして、演算処理装置40は、上記各入力に基づいて所定
の演算処理を実行して、前輪9,10の操作量の指令値(以
下「前輪舵角指令値」という) と後輪舵角指令値 を出力する。
本実施例は、後輪11,12のみならず、前輪9,10も油圧式
ステアリング装置41によつて転舵される構成となつてお
り、ステアリングハンドル8と前輪9,10の間の機械リン
クは存在しない。
前輪側の油圧式ステアリング装置41は、前輪転舵装置42
によつて制御され、前輪9,10の実舵角は、前輪舵角指令
に一致するように作動する。油圧式ステアリング装置41
と前輪転舵装置42は、後輪側の油圧式ステアリング装置
7と後輪転舵装置5の構成と同一構成である。
上記演算処理装置40で実行される制御の内容の概略を先
ず説明する。
本実施例は、自車のヨーレートと横方向速度を予め設定
した目標とする特性に従つて変化させるために、前輪9,
10および後輪11,12の実舵角を調整しようとするもので
ある。具体的には、目標特性として、操舵角入力θsに
対して、ヨーレートの応答が非振動的で、横方向速度が
常に零となるような特性が設定されている。そして、こ
の目標特性を、外乱や環境変化に影響されずに、精度良
く安定して、自車の動特性として実現することを目的と
して、本発明が適用されている。
第11図は、演算処理装置40の構成を示すブロツク線図で
ある。
演算処理装置40は、予め設定された目標とする動特性を
数学モデル化した規範モデル51と、この規範モデル51で
決定されたヨーレート目標値 および上記目標とする動特性に含まれる横方向速度を常
に零とすることを自車で実現するために必要な前輪と後
輪の舵角の操作量を決定する舵角演算部52とから概略構
成されている。
規範モデル51は、前述した非振動的応答特性を有するも
のであり、操舵角入力θsに対応するヨーレート目標値 を求める。
ここで演算に用いられるゲインaRは、ヨー応答の時定数
を決定する定数であり、設計段階で適正な値が与えられ
る。また、ゲインbRは、定常ヨーレートゲインを決定す
るもので、車速Vの関数として与えられている。従つ
て、ゲインbRについては、各車速毎の値をデータテーブ
ルの形でメモリに記憶しておき、車速Vが入力されたと
きに、この車速Vに対応する値をデータテーブルから求
めることで決定する。
また、横方向速度については、常に零とする特性を設定
したことから、あえて、規範モデルから求める必要はな
く、規範モデルの横方向速度出力が常に零であるとみな
して処理すれば良い。
舵角演算部52は、モデルフオロイング制御における前置
補償器の働きを行うもので、入力となるヨーレート目標
に、自車に実際に生じるヨーレートが追従し、かつ自車
に実際に生じる横方向速度が常に零となるように、操作
量である前輪と後輪の舵角の調整を行う。
そして、この舵角演算部52は、最適レギユレータ理論に
基づいて決められる最適制御ゲイン を用いて、出力フイードバツク、状態フイードバツク、
および規範モデルの状態変数のフイードフオワード補償
を行う。
すなわち、本実施例におけるモデルフオロイング制御に
おいては、制御量がヨーレートと横方向速度の2つの運
動状態量であり、自車に実際に生じるヨーレートと横方
向速度が制御出力に相当する。
従つて、横方向速度センサ14で検出される自車の横方向
速度の検出値Vyと、ヨーレートセンサ15で検出される自
車のヨーレートの検出値 が、舵角演算部52に入力されることで、2出力の出力フ
イードバツクループを形成している。
そして、舵角演算部52では、フイードバツクされた出力
と、規範モデル51からの入力との偏差を求めて、これを
積分した後、 で増幅することにより、入出力が一致するような前輪舵
角の操作量δF2と後輪舵角の操作量δR2を決める。
ここで、入力としては、ヨーレート目標値 のみが与えられているが、前述したように横方向速度の
目標特性は、常に横方向速度=0なる特性であることか
ら、フイードバツクされた横方向速度検出値Vyをそのま
ま積分入力としても、入出力の偏差を入力したことに等
しくなる。
また、舵角演算部52には、状態フイードバツクに用いる
状態変数として、ヨーレートの検出値 と横方向速度の検出値Vyがフイードバツクされている。
これらは、上記出力フイードバツクに用いる制御出力 とVyと同一である。
舵角演算部52では、フイードバツクされたヨーレートの
検出値 と横方向速度の検出値Vyを、 で増幅することにより、制御の安定化のための前輪舵角
の操作量の補償値δF1と後輪舵角の操作量の補償値δR1
を決定する。
さらに、本実施例では、規範モデルの状態変数のフイー
ドフオワード補償のために、規範モデル51から出力され
るヨーレート目標値 で増幅し、前輪舵角の操作量の補償値δF3と後輪舵角の
操作量の補償値δR3を決定する。この規範モデルの状態
変数のフイードフオワード補償の要素には、規範モデル
の横方向速度も含まれるのであるが、これは常に零であ
るように設定されていることから、敢てループを形成す
る必要はない。
上記各 は、前記第1実施例と同様に、最適レギユレータ理論に
基づいて決められる最適制御ゲインであり、かつ、これ
らは、車速Vに依存するものである。従つて、各ゲイン
は、車速の関数として、予め各車速毎の値をデータテー
ブルの形でメモリ内に記憶しておき、車速Vが与えられ
たときに、各データテーブルのルツクアツプにより各ゲ
インを決定する。
ここで、上記各 を設定するための具体的方法を説明する。
第12図は本実施例の制御の概念を示すブロツク図であ
る。
今、規範モデルを、次のように設定する。
但し、 である。なお、 は横方向速度目標値で、 である。
一方、自車の動特性は、次に示す状態方程式および出力
方程式で表わされる。
但し、 である。但し、 である。また、KFは、前輪コーナリングパワーであり、
前輪が機械リンク式のステアリング装置を備えていない
ためステアリング系の剛性を考慮した前輪等価コーナリ
ングパワーeKFは用いない。なお、本実施例における
b11,b12,b21,b22は、前記第1実施例で用いたb11,b12,b
21,b22とは区別して用いている。
次に、 と定義し、操舵角入力 がステツプ入力であると仮定すると、拡大系の状態方程
式は次のようになる。
ここで、 に重みをつけた を導入する。
この を最小にするゲインを最適レギユレータ理論により導出
することにより、本実施例で用いる が決定できる。また、上記 を与えることで、 は一意的に求められる。従つて、 とし、 なる演算から を求める。すなわち、 を与えてリカツチ定常行列方程式(27)の を求め、この を用いて、代数行列方程式(28)の を求める。そして、 を式(29),(30)に与えて を求める。
但し、自車の動特性を示す の各パラメータは、車速により変化するので、前述した
ように、 は、車速Vの関数としてデータテーブルの形で用意する
ことが望ましい。
なお、本実施例は、 を用いており、 であるとすれば、 である。
第11図に戻つて、上述のようにして決定された を用いて調整された舵角の操作量および補償値δF1
F2F3R1R2R3は、前輪と後輪についてそれぞ
れ加えわされて、前輪舵角指令値 および後輪舵角指令値 として出力される。
このようにして決定された前輪舵角指令値 と後輪舵角指令値 は、前輪転舵装置42あるいは後輪転舵装置5へ与えら
れ、前輪9,10の実舵角が前輪舵角指令値 に一致し、後輪11,12の実舵角が後輪舵角指令値 に一致するように前輪および後輪の転舵が行われる。
以上の制御により、自車のヨーレートの応答特性は、上
記規範モデルの応答特性に追従するとともに、自車の横
方向速度は常に零となる。また、本実施例においても、
上述のような、出力フイードバツク、状態フイードバツ
ク、規範モデルの状態変数のフイードフオワード補償を
行うことで、外乱や環境変化に影響されずに、定常・過
渡両状態において目標動特性を自車で実現できる。
第13図は、上記演算処理装置40をマイクロコンピユータ
を用いて構成した場合に、この演算処理装置40で実行さ
れる処理を示すフローチヤートである。
ステツプ63は、前記第11図中の規範モデル51に相当する
もので、ステツプ61で入力された操舵角θsと車速Vと
に対応するヨーレート目標値 を決定する。すなわち、 なる演算により を決定する。上記bRは、ステツプ62でデータテーブルか
ら求める。
ステツプ64は、第11図中の舵角演算部52に相当するもの
で、ステツプ62でデータテーブルから求めた を用いて前輪舵角指令値 と後輪舵角指令値 を決定する。すなわち、 なる演算により を決定する。決定された はステツプ65で、前輪転舵装置42若しくは後輪転舵装置
5へ出力される。
なお、本実施例では、状態フイードバツクに用いる状態
変数を、ヨーレート と横方向速度Vyとした例を示したが、これは、自車の挙
動を知るためであれば、他のものでも良い。例えば、ヨ
ーレートと横加速度等、車両の平面運動に関する任意の
状態量を選ぶことが可能である。
次に、本発明の第3実施例について説明する。
本実施例は、前記第2実施例と同様に前輪と後輪の両方
の舵角を調整してヨーレートと横方向速度の特性を目標
の動特性に追従させるものであり、かつ、これに加え
て、操舵指令入力を2自由度としたものである。
すなわち、第14図に示すように、本実施例は、前記第2
実施例の構成に加えて、ステアリングハンドル8の水平
方向の変位量Sを検出する横ストロークセンサ73が設け
てある。なお、第14図において第10図に示した第2実施
例と同一構成部分には同一符号を付して説明は省略す
る。
横ストロークセンサ73は、第15図に示すように、ステア
リングハンドル8自体を水平方向へ移動可能に取付け
て、運転者が欲する車両の横方向運動を、このステアリ
ングハンドル8の水平方向の変位として指示できるよう
にしてあるので、このステアリングハンドル8の水平方
向の変位量Sを検出して、演算処理装置70へ入力するも
のである。
演算処理装置70は、マイクロコンピユータ等を用いて構
成されており、操舵角θs、水平方向変位量S、車速
V、ヨーレート 横方向速度Vyの各検出値を入力して、所定の演算処理を
実行することにより、前輪舵角指令値 と後輪舵角指令値 を求めて出力する。
第16図は、演算処理装置70の構成を示すブロツク線図で
ある。
規範モデル71は、ヨーレートの応答特性と横方向速度の
応答特性の目標特性(例えば、両特性を非振動的なもの
とする等)を備える数学モデルである。
そして、操舵指令入力が、操舵角θsと水平方向変位量
Sであり、操舵角θsからヨーレート目標値 水平方向変位量Sから横方向速度目標値 が求められる。
ここで、θsと の演算系と、Sと の演算系は、相互に独立しており、互いに非干渉であ
る。従つて、規範モデル71に追従して制御される自車の
動特性においても、ヨーレートと横方向速度とは非干渉
の状態で変化する。
このような目標特性を備える規範モデルは、以下の如く
に設定される。
すなわち、前記(21)と(22)において、 に、それぞれ に関する項を設けた形になる。
舵角演算部72は、ヨーレート検出値 と横方向速度検出値Vyを、状態フイードバツクと出力フ
イードバツクのために入力しており、出力フイードバツ
ク系は、ヨーレート目標値 とヨーレート検出値 の偏差を求めて積分する系と、横方向速度目標値 と横方向速度検出値Vyの偏差を求めて積分する系を有す
る。
また、規範モデルの状態変数のフイードフオワード補償
には、ヨーレート目標値 と横方向速度目標値 が用いられている。
そして、本実施例でも最適レギユレータ理論に基づいて
決められた最適制御ゲイン を用いて、前記舵角の操作量δF2と後輪舵角の操作量δ
R2、および前輪舵角の操作量の補償値δF1F3と後輪
舵角の操作量の補償値δR1R3を決定する。なお、本
実施例における とδF1F2F3およびδR1R2R3は、前記第2実
施例で用いているものとは区別して用いている。
上記各 は、上記(40),(41)式において、 とすれば、これらの および前記式(23),(24)における を用いて、前記第2実施例の(27)〜(30)式と同様の
手順で一意的に決められる。
そして、これらの は、車速Vの関数としてデータテーブルの形で予めメモ
リに記憶しておき、車速Vが入力されたときに、車速V
に対応する値をデータテーブルから求めて演算に用い
る。
以上の制御により、本実施例は、運転者が入力した操舵
角θsに対応するヨーレートを目標特性に従つて自車で
発生させ、また、運転者が入力した水平方向変位量Vyに
対応する横方向速度を目標特性に従つて自車で発生させ
ることができる。
これにより、例えば、高速走行中に、障害物を回避する
場合、ヨー運動を生じさせずに横方向運動のみを行うこ
とも可能であり、車体がスピンすることなく車体を横方
向へ移動させることができる。
次に、本発明の第4実施例について説明する。
本実施例は、前輪が機械リンク式ステアリング装置によ
つて操舵される車両で、前記第2実施例と同様の制御を
行うことを目的とするものである。
従つて、本実施例の構成は、第17図に示すように、機械
リンク式ステアリング装置6に、前輪9,10の舵角の増減
を行う補舵装置84を設けたものとなつている。
この補舵装置84は、駆動装置83によつて駆動され、演算
処理装置80から与えられる前輪補舵量 に対応する角度だけ前輪9,10の舵角を増減する。
その他の構成(演算処理装置80を除く)は、第10図に示
した第2実施例と同一である(同一構成部分には同一符
号を付してある)。
演算処理装置80の構成をブロツク線図で示すと第18図の
ようになる。
規範モデル81は、第11図に示されている第2実施例にお
ける規範モデル51と同一構成になつている。すなわち、
ヨーレートの応答特性が非振動であり、かつ横方向速度
が常に零であるような目標特性が設定されている。
舵角演算部82は、前記第2実施例と同じくヨーレート検
出値 と横方向速度検出値Vyを、出力フイードバツクおよび状
態フイードバツクのためのフイードバツク量として入力
している。
そして、舵角演算部82は、最適制御ゲイン を用いて前輪舵角の操作量δF2と後輪舵角の操作量
δR2、および前輪舵角の操作量の補償値δF1F3と後
輪舵角の操作量の補償値δR1R3を決める。
そして、本実施例の場合は、運転者によるステアリング
ハンドル8の操舵量に対応する角度だけ、前輪9,10は機
械リンクにより転舵されていることから、この運転者の
操舵による前輪の操舵角(以下「マニユアル操舵角
δFM」という)の補舵量 を決定する。
すなわち、前記第2実施例では、前輪舵角指令値 として、δF1とδF2とδF3の和を出力しているのに対し
て、本実施例では、上記マニユアル操舵角δFMと補舵量 との和が上記前輪舵角指令値 に等しくなるようにしている。
このため、舵角演算部82は、操舵角入力θsに基づいて
マニユアル操舵角δFMを求めて、上記前輪舵角指令値 から差引くことで、補舵量 を決定する。すなわち、 なる演算を行つて、δFMを求める。
また、各 は、前記第2実施例における式(21)〜(30)を用いて
示したような手順で決定する。但し、自車が前輪のマニ
ユアル操舵が可能な車両であることから、式(23)で表
わされた自車の状態方程式における におけるパラメータa11(V)〜a22(V)とb11(V)
〜b22(V)に含まれている前輪コーナリングパワーKF
の代わりに、ステアリング剛性を考慮に入れた前輪等価
コーナリングパワーeKFを用いる。また、 のパラメータ に置換える。
舵角演算部82で決定された前輪の補舵量 は、駆動装置83へ与えられて、前輪9,10のマニユアル操
舵角に対して、補舵量 分の舵角の増減がなされる。これにより、前輪9,10の実
舵角は、前輪舵角指令値 に等しくなる。
また、後輪舵角指令値 は、後輪転舵装置5へ与えられて、後輪11,12の実舵角
を後輪舵角指令値 に一致させる動作が行われる。
以上の制御により、本実施例は、第2実施例と同様の効
果を有することになる。また、本実施例は、前輪の機械
リンク式ステアリング装置を残してあることから、演算
処理装置80の故障等によつて、補舵量 や後輪舵角指令値 が出力されなくなつても、運転者は、マニユアル操作に
よつて操舵を続行できるので、フエールセーフを図るこ
とが可能である。
なお、本発明の実施例としては、上記のものに限定され
ることはない。例えば、第4実施例において、第3実施
例に示した横ストロークセンサ73を取付けて、横方向速
度の制御を運転者による指示に対応して行うようにする
ことも可能である。
(発明の効果) 本発明は、規範モデルが具備する動特性に自車の動特性
が追従するよう、規範モデルの横加速度を状態変数とし
てフィードフォワード補償する制御に加え、規範モデル
で求めた横加速度の目標値と実際に車輌に生じる横加速
度との偏差に応じたフィードバック補償をする制御とし
たため、規範モデルに追従させた運動状態を得ることが
できると共に、外乱や環境変化にともなう車両挙動変化
で、規範モデル追従制御が不安定になることがなく、安
定した精度の高い制御を実現させることができる。更
に、ヨーイング運動および横運動に関した運動状態量の
うち、横加速度と異なる任意の少なくとも1つの運動状
態量を状態フィードバック補償する制御を加味したた
め、ステップ状の操舵指令入力があっても、運動状態量
制御が操舵初期の過渡域で逆応答になるといった問題を
生ずることもなく、過渡制御精度の向上をも実現させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成図、 第2図は本発明の第1実施例の構成図、 第3図は第2図中の演算処理装置の構成を示すブロツク
線図、 第4図は第1実施例の制御内容の概要を示すブロツク
図、 第5図〜第8図は第1実施例において異なる操舵角入力
を与えたときの後輪舵角および横加速度の変化を通常車
両と比較して示す特性図、 第9図は第2図中の演算処理装置において実行される処
理を示すフローチヤート、 第10図は本発明の第2実施例の構成図、 第11図は第10図中の演算処理装置の構成を示すブロツク
線図、 第12図は第2実施例の制御内容の概要を示すブロツク
図、 第13図は第10図中の演算処理装置において実行される処
理を示すフローチヤート、 第14図は本発明の第3実施例の構成図、 第15図は第14図中の横ストロークセンサによる検出量を
示す図、 第16図は第14図中の演算処理装置の構成を示すブロツク
線図、 第17図は本発明の第4実施例の構成図、 第18図は第17図中の演算処理装置の構成を示すブロツク
線図、 第19図は先願に係る装置を搭載した車両においてステツ
プ状の操舵角入力を与えたときの横加速度変化を示す特
性図である。 100……操舵指令検出手段 101……出力目標値決定手段 102……第1の運状態量検出手段 103……第2の運動状態量検出手段 104……舵角操作量指令値決定手段 105……実舵角調整手段 106……車速検出手段 107……フィードフォワード操舵量算出手段 108……フィードバック操舵量算出手段 109……状態フィードバック操舵量算出手段 1,40,70,80……演算処理装置 2……操舵角センサ、3……車速センサ 5……後輪転舵装置 6……機械リンク式ステアリング装置 7,41……油圧式ステアリング装置 8……ステアリングハンドル 9,10……前輪、11,12……後輪 13……横加速度センサ、14……横方向速度センサ 15……ヨーレートセンサ 21,51,71,81……規範モデル 22,52,72,82……舵角演算部 42……前輪転舵装置、83……駆動装置 84……補舵装置、θs……操舵角 V……車速、……横加速度目標値 Vy……横加速度検出値

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車速を検出する車速検出手段と、 運転者による操舵指令入力を検出する操舵指令検出手段
    と、 目標とする動特性を数学モデル化した規範モデルに、前
    記検出された車速と操舵指令入力を与えて、自車で実現
    しようとする横加速度の運転状態量の出力目標値を求め
    る出力目標値決定手段と、 自車に実際に生ずる横加速度を検出する第1の運動状態
    量検出手段と、 自車に実際に生ずるヨーイング運動および横運動に関し
    た運動状態量のうち、自車の挙動を知るための、前記横
    加速度と異なる任意の少なくとも1つの運動状態量を検
    出する第2の運動状態量検出手段と、 前記出力目標値決定手段の出力値に基づいて、後輪の舵
    角操舵量を求めるフィードフォワード操舵量算出手段
    と、 前記出力目標値決定手段で求めた横加速度の出力目標値
    と、前記第1の運動状態量検出手段で検出された運動状
    態量の検出値との偏差に応じ、この偏差を生じなくさせ
    るための後輪の舵角操舵量を求めるフィードバック操舵
    量算出手段と、 前記第2の運動状態量検出手段により検出された運動状
    態量の検出値に応じ、後輪の舵角操舵量に関した補償値
    を求める状態フィードバック操舵量算出手段と、 前記フィードフォワード操舵量算出手段と、フィードバ
    ック操舵量算出手段と、状態フィードバック操舵量算出
    手段とで得られる舵角操舵量に基づいて前記後輪の実舵
    角を可変調整する実舵角調整手段とを 具備することを特徴とする車両用実舵角制御装置。
  2. 【請求項2】前記第2の運動状態量検出手段は、自車に
    実際に生じる横方向速度およびヨーレートを検出するも
    のであることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載
    の車両用実舵角制御装置。
  3. 【請求項3】前記実舵角調整手段は、前記フィードフォ
    ワード操舵量算出手段の出力値とフィードバック操舵量
    算出手段の出力値と状態フィードバック操舵量算出手段
    の出力値とを各々に対して設定されたゲインで増幅した
    後に加え合わせることで、前記舵角操作量の指令値を決
    定することを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2
    項に記載の車両用実舵角制御装置。
  4. 【請求項4】前記各ゲインは、車速の関数として与えら
    れることを特徴とする特許請求の範囲第3項に記載の車
    両用実舵角制御装置。
JP8322386A 1986-04-12 1986-04-12 車両用実舵角制御装置 Expired - Fee Related JPH0725316B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8322386A JPH0725316B2 (ja) 1986-04-12 1986-04-12 車両用実舵角制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8322386A JPH0725316B2 (ja) 1986-04-12 1986-04-12 車両用実舵角制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62241772A JPS62241772A (ja) 1987-10-22
JPH0725316B2 true JPH0725316B2 (ja) 1995-03-22

Family

ID=13796315

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8322386A Expired - Fee Related JPH0725316B2 (ja) 1986-04-12 1986-04-12 車両用実舵角制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0725316B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3804587A1 (de) * 1988-02-13 1989-08-24 Daimler Benz Ag Zusatzlenkung
JP2646802B2 (ja) * 1990-05-02 1997-08-27 日産自動車株式会社 車両の補助操舵装置
JP5254143B2 (ja) * 2009-05-18 2013-08-07 本田技研工業株式会社 車両の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62241772A (ja) 1987-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4840389A (en) Vehicle steer angle control system based on mathematical model
US6879118B2 (en) Method for position regulation of an electric drive and for steering a motor vehicle by means of a steer-by-wire system
JP2002087309A (ja) 自動車の電動パワーステアリング装置
CN109606466B (zh) 一种四轮独立驱动电动车辆的主动转向控制方法
JPH04505737A (ja) 車両用操舵装置
JPH0725316B2 (ja) 車両用実舵角制御装置
JP3212134B2 (ja) 車両の統合制御装置
JP2717676B2 (ja) 車両の後輪操舵制御装置
JPH0725318B2 (ja) 車両用実舵角制御装置
JPH07277211A (ja) 無軌道車両の走行特性安定化システム、パワーステアリングシステムおよび油圧操舵装置
JPS6341281A (ja) 車両用実舵角制御装置
JP2587449B2 (ja) 車両用後輪舵角制御装置
JPH0725317B2 (ja) 車両用実舵角制御装置
JP2606295B2 (ja) 車両用実舵角制御装置
JPH0764261B2 (ja) 車両用実舵角制御装置
JPS62241769A (ja) 車両用実舵角制御装置
JP2947040B2 (ja) 車両用補助舵角制御装置
JPS6341283A (ja) 車両用実舵角制御装置
JPH0211474A (ja) 車両用実舵角制御装置
JP2562626B2 (ja) 車両の操舵制御装置
JPH0686218B2 (ja) 操舵反力制御装置
JP3320882B2 (ja) 車両の操舵装置
JPH05338548A (ja) 操舵装置
JP2861571B2 (ja) 車両用舵角制御装置
JP2552341B2 (ja) 車両用実舵角制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees