JP2010194677A - ワイヤーソー装置と基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】断線が低減されるワイヤーソー装置およびワイヤーの巻きつけ方法を提供すること。
【解決手段】平均直径Dの砥粒が固着したワイヤーと、前記ワイヤーを送り出す供給リールと、前記供給リールから送り出された前記ワイヤーを走行させる複数のメインローラと、
前記複数のメインローラからのびた前記ワイヤーを巻き取る巻取リールと、を備えるワイヤーソー装置において、前記供給リールの一端から他端に向けて巻きつけられる前記ワイヤーの間隔Pが、2.3D<P<4Dの関係を満たし、他端から一端に向けて巻きつけられる前記ワイヤーが、既に巻きつけられた前記ワイヤー間に巻きつけられることを備える。
【選択図】図1

Description

本発明はワイヤーソー装置と該ワイヤーソー装置を用いた基板の製造方法に関する。
従来、太陽電池素子などをはじめとする半導体基板を作製する場合、インゴットを所定の寸法に切断してブロック状にし、ブロックを接着剤にてスライスベースに接着した後、ワイヤーソー装置などを用いて複数枚に切断して基板を製造していた。
ワイヤーソー装置のワイヤーは、供給リールからガイドローラによってメインローラまで案内されてメインローラに巻きつけられワイヤー列とされている。また、メインローラから伸びるワイヤーは、ガイドローラによって巻取リールまで案内され、巻取リールに巻き取られる。
ワイヤーソーにおけるスライス方法に、初めから砥粒をワイヤーに固着させた砥粒固着ワイヤーで切断する方法(固着砥粒タイプ)がある。例えば、特許文献1には、砥粒固着ワイヤーの平均直径Dと、砥粒固着ワイヤーがリールに巻きつけられる間隔Pとの関係が、D<P<2Dを満たすことが開示されている。
特開2005−186202号公報
しかしながら、上述した従来のワイヤーソー装置では、供給リールおよび巻取リールから砥粒固着ワイヤーを供給または巻き取る際に、砥粒固着ワイヤー同士が擦れ合うことにより砥粒固着ワイヤーが損傷する問題がある。特許文献1に記載された構造においても、スライス中に起きるワイヤーの断線を十分に低減することができなかった。このようなワイヤーソー装置を用いて基板を製造した場合、精度よく基板を製造しにくいという問題があった。
本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであり、砥粒固着ワイヤーの損傷が低減されたワイヤーソー装置、およびワイヤーソー装置を用いた基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係るワイヤーソー装置は、表面に固着された砥粒を含み、平均直径Dのワイヤーと、一端と他端とを有する外周面を含み、前記ワイヤーが前記一端と前記他端との間で往復しながら前記外周面に多層に巻き付けられた供給リールと、前記供給リールからのびた前記ワイヤーを走行させる複数のメインローラと、前記複数のメインローラからのびた前記ワイヤーを巻き取る巻取リールと、を備え、前記ワイヤーは、2.3Dより大きく4D未満の間隔で前記供給リールの一端から他端に向けて巻かれるとともに、前記供給リールの前記他端から前記一端に向けて、既に巻きつけられた前記ワイヤーの間に巻かれていることを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る基板の製造方法は、表面に固着された砥粒を含み、平均直径Dのワイヤーと、前記ワイヤーを送り出す供給リールと、一端と他端とを有する外周面を含む巻取リールと、インゴットと、を準備する工程と、前記供給リールから前記ワイヤーを送り出す工程と、前記ワイヤーを前記供給リールと前記巻取リールの間で往復させながら、前記ワイヤーを前記巻取リールの前記一端と前記他端との間で往復させて前記外周面に多層に巻き付ける工程と前記供給リールと前記ワイヤー巻取リールの間の前記ワイヤーにより前記インゴットを切断する工程と、を備え、前記ワイヤーを前記巻取リールに巻き付ける工程において、前記巻取リールの一端から他端に向けて2.3Dより大きく4D未満の間隔で前記ワイヤーを巻き、前記巻取リールの前記他端から前記一端に向けて、前記ワイヤーを既に巻きつけられた前記ワイヤー間に巻くことを特徴とする。
本発明の一実施形態に係るワイヤーソー装置は、上述した構成により、砥粒固着ワイヤーの断線等の損傷を低減することができる。
本発明の一実施形態に係る基板の製造方法は、上述した工程により、精度の高い基板を製造することができる。
本発明のワイヤーソー装置の一実施形態を示す概略図である。 本発明のワイヤーソー装置における、リールに巻きつけられた砥粒固着ワイヤーの一形態を示す断面図である。 本発明のワイヤーソー装置における、リールに巻きつけられた砥粒固着ワイヤーの他の形態を示す断面図である。
本実施形態のワイヤーソー装置は、表面に固着された砥粒を含み、平均直径Dのワイヤー3と、一端と他端とを有する外周面を含み、ワイヤー3が一端と他端との間で往復しながら外周面に多層に巻き付けられた供給リール7と、供給リール7からのびたワイヤー3を走行させる複数のメインローラ5と、複数のメインローラ5からのびたワイヤー3を巻き取る巻取リール8と、を備える。表面に固着された砥粒を含むワイヤー3の平均直径をD、供給リール7の一端から他端に向けて巻きつけられるワイヤー3の間隔P1としたとき、P1とDは、2.3D<P1<4Dの関係を満たし、他端から一端に向けて巻きつけられるワイヤー3は、既に巻きつけられたワイヤー3を乗り越える部分と、ワイヤー3間に巻きつけられた部分を有する。ここで、ワイヤー3の平均直径Dとは、ワイヤー3の任意の10箇所において3方向から砥粒を含めた直径を測定し、その平均値とする。本実施形態のワイヤーソー装置は、複数のメインローラ5間を走行するワイヤー3に切断対象(ブロック1)を押し当て切断することによって、基板を製造する。
ブロック1は、インゴットの端部を切断することで形成される。このようなインゴットは、例えば、単結晶シリコンや、多結晶シリコンからなる。より具体的には、単結晶シリコンのインゴットが用いられた場合、単結晶シリコンインゴットは円柱形状である。また、多結晶シリコンインゴットは一般的に略直方体で、複数本のシリコンブロックを取り出すことができる大きさを有しており、シリコンブロックは断面形状が矩形(正方形を含む)で、例えば156×156×300mmの直方体に形成される。
ブロック1は、カーボン材もしくはガラス、樹脂等の材質からなるスライスベース2上に接着剤などによって接着される。接着剤としては熱硬化型二液性のエポキシ系や、アクリル系・リアクレート系またはワックスなどの接着剤からなり、スライス後、基板1aをスライスベース2から剥離しやすくするために、温度を上げることで接着力が低下する接着剤が用いられる。そして、スライスベース2に接着されたブロック1はワークホルダー10により装置内に1本又は複数本配置される。
ワイヤー3は、供給リール7から供給され、巻取リール8に巻き取られる。ワイヤー3は、供給リール7と巻取リール8との間において、複数のメインローラ5に巻かれ、メインローラ5間に複数本に張られている。ワイヤー3は、例えば鉄または鉄合金を主成分とするピアノ線からなり、線径は80μm〜180μm、より好ましくは120μm以下である。本実施形態において、ワイヤー3は、ワイヤーの周囲にダイヤモンドもしくは炭化珪素からなる砥粒がニッケルや銅・クロムによるメッキにて固着された砥粒固着ワイヤーである。砥粒の平均粒径は、5μm以上30μm以下とした方がよく、Dは90μm以上240μm以下となる。また、ワイヤー3の集中度は、2100〜3100とする。ここでいう「集中度」とは、ワイヤー1m当たりに付着している砥粒の数である。本実施形態における集中度は、ワイヤーの3.3cm毎、計30箇所において、1.2mmの長さのワイヤーに固着した砥粒の個数を測定した平均値を1mあたりに換算した値である。
ワイヤー3には、供給ノズル4の複数の開口部からクーラント液が供給される。クーラント液は、例えばグリコール等の水溶性溶剤からなる。供給ノズル4に供給するクーラント液の供給流量はブロックの大きさや本数によって適宜設定される。また、クーラント液を循環して使用してもよく、その際にクーラント液中に含まれる砥粒や切屑等を除去して使用される。
メインローラ5は、ブロック1の下方に配置される第1メインローラ5aと第2メインローラ5bとを含み、例えば、エステル系やエーテル系・尿素系のウレタンゴムやニューライト等の樹脂からなり、直径150〜500mm、長さ200〜1000mm程度である。メインローラ5の表面には、供給リール7から供給されたワイヤー3を所定間隔に配列させるための多数の溝が設けられている。この溝の間隔とワイヤー3の直径との関係によって、基板の厚みが定まる。
ワイヤー3の下方には、切断時に発生するブロックの切屑やクーラント液の回収を目的としてディップ槽6が設けられる。
供給リール7および巻取リール8は、スチール等からなるボビン形状の表面に砥粒固着ワイヤー3が巻きつけられている。また、ワイヤーソー装置は、供給リール7および巻取リール8を所定の速度で回転させるためのモーターと、ワイヤー3を所定の位置に巻きつけるために案内するトラバーサを有する。
複数のガイドローラ9は、ワイヤ−3を供給リール7からメインローラ5、またメインローラ5から巻取リール8へと案内する役割を有する。それぞれのガイドローラ9は、ワイヤー3が走行する溝を有する。このようなガイドローラ9は、例えば、エステル系やエーテル系・尿素系のウレタンゴムからなり、特にエーテル系のウレタンゴムを使用することにより、同様の硬度を用いたエステル系よりもガイドローラ9の磨耗を低減することができる。
また、ワイヤーソー装置は、供給リール7および巻取リール8に巻きつけるワイヤー3の張力を調整する手段とワイヤー3に加えられている張力を検出するセンサとを備えている。
ワイヤー3は、2.3D<P1<4Dの関係を満たすように、供給リール7の一端から他端に向けて巻きついている。また、図2に示すように、一端から他端に向けて巻きつけられたワイヤー3aと、他端から一端に向けて巻きつけられたワイヤー3bとは、交互に供給リール7の外表面に配置されており、多層とされている。このような構成により、ブロック1を切断する際のワイヤー3の損傷を低減することができる。なお、ワイヤー3は供給リールの中心軸に対して略垂直(90度±5度)となるように配置して、リールに巻きつけられる。
以下に、ワイヤーソー装置を用いたスライス方法について説明する。ワイヤー3は供給リール7から供給され、ガイドローラ9によりメインローラ5に案内され、ワイヤー3をメインローラ5に巻きつけて所定間隔に配列している。メインローラ5を所定の回転速度で回転させることによって、ワイヤー3の長手方向にワイヤー3を走行させることができる。そして、高速に走行しているワイヤー3はブロック1を切断し、巻取リール8に巻きつけられる。また、メインローラ15の回転方向を変化させることによりワイヤー3を往復運動させる。このとき、供給リール7からワイヤー3を供給する長さの方が巻取リール8からワイヤー3を供給する長さよりも長くし、新線をメインローラ5に供給するようにする。
ブロック1の切断は、高速に走行しているワイヤー3に向かってクーラント液を供給しながら、ブロック1を下降させて、ワイヤー3にブロック1を相対的に押圧することによりなされる。ブロック1は、例えば厚さ200μm以下の複数枚の基板1aに分割される。このとき、ワイヤー3の張力、ワイヤー3が走行する速度(走行速度)、ブロックを下降させる速度(フィード速度)は適宜制御されている。例えば、ワイヤー13の最大走行速度は、500m/min以上、1000m/min以下に設定され、最大フィード速度は350μm/min以上、1100μm/min以下に設定する。
そして、ブロック1をスライスすると同時に、スライスベース2も2〜5mm程度切断され、基板1aはスライスベース2に接着された状態で次工程の洗浄工程に投入される。
洗浄工程では、洗浄液としてアルカリ液または中性液を用い、基板1aに付着した水溶性クーラントや汚れが洗浄され、その後洗剤を水で洗い流す。そして熱風やエアーなどにより、基板1a表面を完全に乾燥させて、スライスベース2から剥離することで基板1aが完成する。
巻取リール8の一端から他端に向けて巻きつけられるワイヤー3の間隔P2としたときワイヤー3は、巻取リール8に巻き付けられる工程において、2.3D<P2<4Dの関係を満たすように、巻取リール8の一端から他端に向けて巻かれる。ここで、ワイヤー3が巻取リール8の端から端まで巻きつけられた段階で1回と数えるものとすると、1回目に巻きつけられるワイヤー3aが他端まで巻きつけられた後、2回目に巻きつけられるワイヤー3bは、既に巻きつけられたワイヤー3a間に巻取リール8の他端から一端に向けて巻きつけられる。さらに、3回目に巻きつけられるワイヤー3cを巻取リール8の一端から他端に向けて、4回目に巻きつけられるワイヤーを巻取リール8の他端から一端に向けて巻きつけ、供給リールの一端と他端の間を往復しながら間隔P2で多層に巻きつけられる。また、全ての層において同じ間隔P2で巻きつけてもよく、2.3D<P<4Dの関係を満たす範囲において、各層毎に間隔を変更しても構わない。なお、ワイヤー3は巻取リール8の中心軸に対して略垂直(90度±5度)となるように配置して、巻取リール8に巻きつけられる。また、ワイヤー3を巻取リール8に巻きつけた後、メインローラ5の回転を逆回転し、ワイヤー3を供給リール7の一端から他端に向けて2.3Dより大きく4D未満の間隔で供給リールに巻きつける工程と、ワイヤー3を、供給リール7の他端から一端に向けて既に供給リール7に巻きつけられたワイヤー3間に巻きつける工程と、によりワイヤー3を往復運動させることで、ワイヤー3は供給リール7においても上記と同様の条件で巻き付ける。
本実施形態のワイヤーソー装置は、2.3D<P2の関係を満たす間隔Pでワイヤー3が一端から他端に向けて巻取リール8に巻きつけられ、さらに既に巻きつけられたワイヤー3の間に他端から一端に向けてワイヤー3が巻きつけられることにより、砥粒の粒径のばらつき、ワイヤー3に付着する砥粒の量のばらつき等を有する直径のばらつきの大きいワイヤー3であっても、ワイヤー3を巻取リール8に巻きつける際にワイヤー同士が擦れ合うことを低減することができる。
また、n回目に巻かれたワイヤー3の間にn+1回目に巻かれたワイヤー3が存在することにより、ワイヤー3が巻かれた位置に固定され易く、ワイヤー3の巻き崩れを低減することができる。よって、先に巻かれたワイヤー3が新たに巻いたワイヤー3の上に位置する可能性が低減され、ワイヤー3が断線しにくい。
また、P2<4Dの関係を満たす間隔P2でワイヤー3を巻取リール8に巻きつけることにより、ワイヤー3が巻き付けられた巻取リール8の巻き段差は小さく、ワイヤー3が巻かれた巻取リール8の表面は一定の規則正しい凹凸形状を有し、ワイヤー3の巻き崩れを低減することができる。これにより、ワイヤー3の断線の発生を低減することができる。
また、2.3D<P1<4Dの関係を満たす間隔P1でワイヤー3が一端から他端に向けて供給リール8に巻きつけられ、さらに既に巻きつけられたワイヤー3の間に他端から一端に向けてワイヤー3が巻きつけられることにより、ワイヤー3の断線の発生を低減することができる。
また、供給リール7および巻取リール8に巻きつけるワイヤー3の張力は15N以上20N以下とすることにより、ワイヤー3を巻きつける際の弛みや巻きつけ後の緩みを低減し、ワイヤーの締め付けによるリール本体の損傷を押さえ、スライス不良を低減することができる。また、ワイヤー3の巻き崩れをさらに低減することができる。
また、ワイヤー3を供給リール7または巻取リール8に巻きつける際に、リールを横向きに置き、ワイヤーを水平方向に往復運動させながら巻きつける構造であってもよいし、リールを縦向きに置き、ワイヤーを鉛直方向に往復運動させながら巻きつける構造であってもよい。特に、リールを縦向きにおいた場合には重力の影響を受け、ワイヤー3の巻き崩れが起き易くなるが、上述の巻きつけ方法により巻き崩れ等の不具合を低減することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正および変更を加えることが出来る。
例えば、インゴット1を切断することなく、そのままスライス工程を行っても構わない。
また、3D<P2<4Dの関係を満たすように、ワイヤー3を巻取リール8の一端から他端に向けて巻きつけ(1回目)、他端から一端に向けて巻きつけた(2回目)後、図3に示されるように、3回目に巻きつけられるワイヤー3cは、既に巻きつけられた1回目のワイヤー3aと2回目のワイヤー3bとの間に巻取リール8の一端から他端に向けて巻きつけられても構わない。
(実施例1)
以下、実施例について説明する。まず、ガラス板からなるスライスベースにエポキシ系接着剤を塗布し、156mm×156mm×300mmの直方体の多結晶シリコンブロックをスライスベースに設置し接着剤を硬化させた。2本のスライスベースに接着したシリコンブロックをワイヤーソー装置に設置し、ダイヤモンドの砥粒をNiメッキで固着したワイヤー(線径=130μm、砥粒粒径=15μm、平均直径D=160μm)を双方向に走行させながら、スライスベースに接着したブロックをスライスして、平均厚み200μmのシリコン基板を作製した。このとき、供給リール7、巻取リール8に巻きつけるワイヤー3の張力が17.5Nであり、巻取リール8におけるワイヤーの間隔P2が、0.2μm、0.36μm、0.37μm、0.4μm、0.5μm、0.6μm、0.64μm、0.65μm、0.8μm、0.9μmの10種類において、ワイヤーの断線率を評価した。その結果を表1に表す。
Figure 2010194677
表1に示されるように、No.1〜10の結果から、砥粒が固着したワイヤー3を供給リールおよび巻取リールに巻きつける間隔Pが、2.3<P/D<4の関係を満たす(No.3〜6)ことにより、ワイヤーの断線率が1%未満に低減することが確認された。
(実施例2)
次に、巻取リール8のワイヤーの間隔P2が0.4μmであり、巻取リール8に巻きつけるワイヤーの張力が10N、15N、17.5N、20N、25Nの5種類において、スライスした際におけるスライスの不良率を評価した。不良項目としては、スライス痕の有無、凹凸の有無、うねりの有無であり、このうち1つでも該当するものがあれば不良と判断し、全枚数のうち不良の発生している基板の枚数から不良率を算出する。
Figure 2010194677
No.11〜15の結果から、巻取リール8に巻きつけるワイヤーの張力が15N以上、20N以下を満たす(No.12〜14)ことにより、スライス不良率を1%未満に低減することが確認された。
1 :ブロック
1a :基板
3 :ワイヤー
5 :メインローラ
7 :供給リール
8 :巻取リール

Claims (5)

  1. 表面に固着された砥粒を含み、平均直径Dのワイヤーと、
    一端と他端とを有する外周面を含み、前記ワイヤーが前記一端と前記他端との間で往復しながら前記外周面に多層に巻き付けられた供給リールと、
    前記供給リールからのびた前記ワイヤーを走行させる複数のメインローラと、
    前記複数のメインローラからのびた前記ワイヤーを巻き取る巻取リールと、を備え、
    前記ワイヤーは、2.3Dより大きく4D未満の間隔で前記供給リールの一端から他端に向けて巻かれるとともに、前記供給リールの前記他端から前記一端に向けて、既に巻きつけられた前記ワイヤーの間に巻かれている部分を有することを特徴とするワイヤーソー装置。
  2. 表面に固着された砥粒を含み、平均直径Dのワイヤーと、前記ワイヤーを送り出す供給リールと、一端と他端とを有する外周面を含む巻取リールと、インゴットと、を準備する工程と、
    前記供給リールから前記ワイヤーを送り出す工程と、
    前記ワイヤーを前記供給リールと前記巻取リールの間で往復させながら、前記ワイヤーを前記巻取リールの前記一端と前記他端との間で往復させて前記外周面に多層に巻き付ける工程と
    前記供給リールと前記ワイヤー巻取リールの間の前記ワイヤーにより前記インゴットを切断する工程と、
    を備え、
    前記ワイヤーを前記巻取リールに巻き付ける工程において、前記巻取リールの一端から他端に向けて2.3Dより大きく4D未満の間隔で前記ワイヤーを巻き、前記巻取リールの前記他端から前記一端に向けて、前記ワイヤーを既に巻きつけられた前記ワイヤー間に巻くことを特徴とする基板の製造方法。
  3. 前記ワイヤーを、前記供給リールの一端から他端に向けて2.3Dより大きく4D未満の間隔で前記供給リールに巻きつける工程と、前記ワイヤーを、前記供給リールの他端から一端に向けて既に前記供給リールに巻きつけられた前記ワイヤー間に巻きつける工程と、をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の基板の製造方法。
  4. 前記巻取リールに巻きつける前記ワイヤーの張力は15N以上20N以下であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の基板の製造方法。
  5. 前記巻取リールをは縦向きに置き、前記ワイヤーを鉛直方向に往復運動させて前記巻取リールに巻きつけることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の基板の製造方法。
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