JP5769681B2 - 基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板の製造方法に関する。
結晶系の太陽電池素子等に用いられる半導体の基板は、例えば、半導体材料のインゴットが切断されて形成されたブロックが薄切りにされることで作製される。そして、ブロックが薄切りにされる切断方法としては、例えば、往復走行するワイヤーにブロックが押し付けられることで、該ブロックが薄切りにされる切断方法がある(例えば、下記の特許文献1等を参照)。このような往復走行するワイヤーを用いたブロックの切断方法では、ワイヤーが比較的損傷し難い。
特開2000−42896号公報
ところで、往復走行するワイヤーを用いたブロックの切断方法では、ブロックの切断が開始および完了される際、ならびにワイヤーの走行方向が反転される際に、ワイヤーが走行方向と直交する方向にブレ易い。すなわち、ワイヤーの走行が不安定になり易い。このため、ブロックに割れおよびクラックが生じ易く、ブロックの薄切りによる基板の製造において歩留まりが低下し得る。
このような問題は、半導体材料のブロックが薄切りにされることで基板が製造される場合に限られず、切断対象物の切断によって基板が製造される技術一般に共通する。
そこで、基板に割れおよびクラックが生じ難い基板の製造方法が望まれている。
上記課題を解決するために、一態様に係る基板の製造方法は、準備工程と切断工程とを備える。この基板の製造方法では、前記準備工程において、第1面、および該第1面の裏側に配され且つ保持部材に固定された第2面を有する直方体状のブロックを準備する。また、前記切断工程において、ワイヤーの長手方向に沿った第1方向における該ワイヤーの走行と、前記第1方向とは逆の第2方向における前記ワイヤーの走行とを交互に行いながら、前記第1面側から前記第2面側に向けて前記ブロックを前記ワイヤーによって切断する。さらに、前記切断工程は、初期工程、中期工程および終期工程を含む。ここで、前記初期工程では、前記第1面側から前記ブロックに前記ワイヤーを接触させて、前記ブロック内の前記第1面側に位置する第1領域を前記ワイヤーによって切断する。前記中期工程では、前記ブロック内の前記第1領域と前記第2面側に位置する第2領域との間に位置する中間領域を前記ワイヤーによって切断する。前記終期工程では、前記ブロック内の前記第2領域を前記ワイヤーによって切断する。そして、前記初期工程および前記終期工程の双方の工程において前記ワイヤーが一方向に継続的に走行する走行距離が、前記中期工程において前記ワイヤーが前記一方向に継続的に走行する走行距離よりも大きくなるように、前記ワイヤーの走行を制御する。
一態様に係る基板の製造方法によれば、初期工程および終期工程の少なくとも一方の工程における切替動作の頻度が、中期工程における切替動作の頻度よりも低いため、初期工程および終期工程において、ワイヤーの走行が不安定になり難い。その結果、ブロックの切断によって製造される基板に割れおよびクラックが生じ難い。
また、他の一態様に係る基板の製造方法によれば、初期工程および終期工程の少なくとも一方の工程において、ワイヤーの走行が不安定になり難いため、ブロックの切断によって製造される基板に割れおよびクラックが生じ難い。
一実施形態に係る基板切断装置の概略構成を模式的に示す斜視図である。 一実施形態に係る基板切断装置の一部の構成を模式的に示す図である。 一実施形態に係る基板切断装置の機能的な構成を示すブロック図である。 切断工程の初期工程における基板切断装置の状態を模式的に示す図である。 切断工程の中期工程における基板切断装置の状態を模式的に示す図である。 切断工程の終期工程における基板切断装置の状態を模式的に示す図である。 第1領域、中間領域および第2領域の範囲の設定を説明するための図である。 切断工程の初期工程におけるワイヤーの走行動作を例示する図である。 切断工程の中期工程におけるワイヤーの走行動作を例示する図である。 切断工程の終期工程におけるワイヤーの走行動作を例示する図である。 ワイヤーの一方向走行距離の変化を例示する図である。 第1変形例に係る一方向走行距離の段階的な変化を示す図である。 第2変形例に係る初期工程におけるワイヤーの走行動作を示す図である。 第2変形例に係る中期工程におけるワイヤーの走行動作を示す図である。 第2変形例に係る終期工程におけるワイヤーの走行動作を示す図である。 第2変形例に係るワイヤーの加速度の絶対値の変化を示す図である。 第3変形例に係るワイヤーの加速度の絶対値の変化を示す図である。 他の変形例に係る初期工程におけるワイヤーの走行動作を示す図である。 他の変形例に係る中期工程におけるワイヤーの走行動作を示す図である。 他の変形例に係る終期工程におけるワイヤーの走行動作を示す図である。
以下、本発明の一実施形態ならびに各種変形例を図面に基づいて説明する。なお、図面においては同様な構成および機能を有する部分については同じ符号が付されており、下記説明では重複説明が省略される。また、図面は模式的に示されたものであり、各図における各種構造のサイズおよび位置関係等は正確に図示されたものではない。なお、図1、図2および図4から図7には、ワイヤーW1の一走行方向(図2の図面視右方向)がX方向とされる右手系のXYZ座標系が付されている。
<(1)一実施形態>
<(1−1)基板切断装置の概略構成>
図1で示されるように、一実施形態に係る基板切断装置1は、ワイヤーW1によって切断対象物としてのブロックBL1を切断するワイヤーソーである。基板切断装置1は、主に、ワイヤーW1、第1および第2リールWR1,WR2、第1〜4案内ローラーGR1〜GR4、第1〜3主ローラーMR1〜MR3、昇降部HM1および屑受箱BX1を備えている。
ワイヤーW1は、例えば、砥粒が固着されたワイヤー(砥粒固着ワイヤーとも言う)であれば良い。ワイヤーW1の太さは、例えば、60μm以上で且つ150μm以下であれば良い。また、ワイヤーW1に固着している砥粒の径は、例えば、5μm以上で且つ30μm以下であれば良い。
第1リールWR1および第2リールWR2は、それぞれワイヤーW1を巻き取る部分である。具体的には、第1リールWR1は、1本のワイヤーW1を一端側から巻き取り、第2リールWR2は、該1本のワイヤーW1を他端側から巻き取る。第1リールWR1は、第1駆動部11(図3参照)によって回転される円筒状の部分(巻き取り部とも言う)を備えている。第2リールWR2は、第2駆動部12(図3参照)によって回転される円筒状の部分(巻き取り部)を備えている。第1駆動部11および第2駆動部12は、例えば、モーター等を有していれば良い。そして、第1リールWR1および第2リールWR2では、例えば、回転する巻き取り部の外周部にワイヤーW1が巻き付けられることで、ワイヤーW1が巻き取られ得る。具体的には、第2リールWR2から繰り出されるワイヤーW1が、第1リールWR1によって巻き取られる。また、第1リールWR1から繰り出されるワイヤーW1が、第2リールWR2によって巻き取られる。なお、第1リールWR1によってワイヤーW1が引っ張られる力と、第2リールWR2によってワイヤーW1が引っ張られる力とが適宜調整されることで、ワイヤーW1には長手方向に適切な張力が付与され得る。
第1および第2案内ローラーGR1,GR2は、第1リールWR1から繰り出されるワイヤーW1を第3主ローラーMR3まで導き、第3主ローラーMR3から繰り出されるワイヤーW1を第1リールWR1まで導く。また、第3および第4案内ローラーGR3,GR4は、第2リールWR2から繰り出されるワイヤーW1を第3主ローラーMR3まで導き、第3主ローラーMR3から繰り出されるワイヤーW1を第2リールWR2まで導く。
第1〜3主ローラーMR1〜MR3は、ワイヤーW1を予め設定された間隔で配列させた状態で、ワイヤーW1を該ワイヤーW1の長手方向に走行させる。ここで、第1主ローラーMR1の回転軸P1と第2主ローラーMR2の回転軸P2とが、相互に略平行であり且つ予め設定された距離離隔している。また、第3主ローラーMR3の回転軸P3は、回転軸P1および回転軸P2を含む平面よりも−Z側に位置しており、且つ回転軸P1および回転軸P2に対して略平行である。つまり、−Y側から見た場合、回転軸P1と回転軸P2と回転軸P3とを結ぶと、下に凸の三角形が形成され得る。また、これらの第1〜3主ローラーMR1〜MR3のそれぞれの外周部には、予め設定された間隔で多数の溝が設けられている。そして、第1〜3主ローラーMR1〜MR3の多数の溝にワイヤーW1が順次に巻き付けられることで、相互に平行である予め設定された間隔のワイヤーW1の列が形成される。
例えば、第1リールWR1から繰り出されたワイヤーW1は、第1案内ローラーGR1および第2案内ローラーGR2を順に介して、第3主ローラーMR3に至り、第1〜3主ローラーMR1〜MR3の外周部の溝に順に引っ掛けられる。ここで、該ワイヤーW1が、第3主ローラーMR3の外周部の溝に引っ掛けられた後に、第1主ローラーMR1、第2主ローラーMR2および第3主ローラーMR3の順に引っ掛けられることで、第1〜3主ローラーMR1〜MR3の周りに1回転巻き付けられる。そして、該ワイヤーW1が、第1〜3主ローラーMR1〜MR3に多数回巻き付けられた後に、第3主ローラーMR3から、第3案内ローラーGR3および第4案内ローラーGR4を介して、第2リールWR2に巻き取られる。
このとき、第1主ローラーMR1と第2主ローラーMR2との間において、平行であり且つ予め設定された間隔を有する複数の経路に架設されているワイヤーW1は、該ワイヤーW1の長手方向に沿った第1方向(ここでは+X方向)に走行する。換言すれば、ワイヤーW1は、第1主ローラーMR1から第2主ローラーMR2に向けて走行する。さらに換言すれば、第1リールWR1から繰り出されるワイヤーW1が第2リールWR2で巻き取られることで、第1主ローラーMR1と第2主ローラーMR2との間において、第1方向におけるワイヤーW1の走行(第1走行とも言う)が行われる。
一方、例えば、第2リールWR2から繰り出されたワイヤーW1は、第4案内ローラーGR4および第3案内ローラーGR3を順に介して、第3主ローラーMR3に至り、第1〜3主ローラーMR1〜MR3の外周部の溝に順に引っ掛けられる。ここで、該ワイヤーW1が、第3主ローラーMR3の外周部の溝に引っ掛けられた後に、第2主ローラーMR2、第1主ローラーMR1および第3主ローラーMR3の順に引っ掛けられることで、第1〜3主ローラーMR1〜MR3の周りに1回転巻き付けられる。そして、該ワイヤーW1が、第1〜3主ローラーMR1〜MR3に多数回巻き付けられた後に、第3主ローラーMR3から、第2案内ローラーGR2および第1案内ローラーGR1を介して、第1リールWR1に巻き取られる。
このとき、第1主ローラーMR1と第2主ローラーMR2との間において、平行であり且つ予め設定された間隔を有する複数の経路に架設されているワイヤーW1は、該ワイヤーW1の長手方向に沿った第1方向とは逆の第2方向(ここでは−X方向)に走行する。換言すれば、ワイヤーW1は、第2主ローラーMR2から第1主ローラーMR1に向けて走行する。さらに換言すれば、第2リールWR2から繰り出されるワイヤーW1が第1リールWR1で巻き取られることで、第1主ローラーMR1と第2主ローラーMR2との間において、第2方向におけるワイヤーW1の走行(第2走行とも言う)が行われる。
昇降部HM1は、切断対象物としてのブロックBL1を昇降させる部分である。昇降部HM1は、第3駆動部13(図3参照)によって、上下方向(±Z方向)に昇降され得る。第3駆動部13は、例えば、モーター等によって、昇降部HM1を昇降させれば良い。
また、昇降部HM1は、下部に保持対象物OB1を保持する保持部HP1を備えている。保持対象物OB1には、切断対象物としてのブロックBL1と、該ブロックBL1を保持する保持部材としてのベース部材SB1とが含まれる。ブロックBL1は、例えば、略直方体の形状を有する半導体材料のブロックBL1であれば良い。半導体材料は、例えば、シリコン等であれば良い。
図2で示されるように、ブロックBL1は、下方(ここでは−Z方向)に向いた第1面S1と、上方(ここでは+Z方向)に向いた第2面S2とを有している。第2面S2は、第1面S1の裏側に配されており且つベース部材SB1に接着等によって固定されている。ベース部材SB1の形状は、例えば、板状であれば良い。また、ベース部材SB1の材料としては、例えば、カーボン、ガラスおよび樹脂等が採用され得る。そして、保持部HP1は、例えば、ベース部材SB1を挟持する態様、またはベース部材SB1と接着される態様によって、保持対象物OB1を保持し得る。これにより、ベース部材SB1が昇降部HM1に取り付けられ得る。
ここで、第1方向に係る第1走行と第2方向に係る第2走行とが交互に繰り返して行われるワイヤーW1の走行(往復走行とも言う)が行われつつ、ブロックBL1が下降されることで、ブロックBL1が、ワイヤーW1によって薄切りにされる。その結果、ブロックBL1から複数の基板が製造される。
ところで、仮に、一方向に走行するワイヤーW1によってブロックBL1が薄切りにされる切断方法では、往復走行するワイヤーW1によってブロックBL1が薄切りにされる切断方法よりも、使用されるワイヤーW1の長さが長くなる。このため、ワイヤーW1を供給するための第1および第2リールWR1,WR2において、ワイヤーW1の巻き数が多くなる。これにより、相対的に内側に巻かれたワイヤーW1に過度な圧力が掛かり易い。この場合、ワイヤーW1が砥粒固着ワイヤーであれば、第1および第2リールWR1,WR2においてワイヤーW1の重なり合う部分で該ワイヤーW1の本体に砥粒が強い力で押し付けられる。このため、ワイヤーW1にクラックが生じ易く、ワイヤーW1の断線を招き易い。したがって、ワイヤーW1を一方向に走行させる態様よりも、ワイヤーW1を往復走行させる態様の方が、ワイヤーW1を繰り返して使用することができる回数が増加し得る。
屑受箱BX1は、上方に開口を有する箱状の部材である。屑受箱BX1では、例えば、ワイヤーW1によってブロックBL1が切断される際に発生する切り屑等が回収される。
なお、供給ノズルの複数の開口部からワイヤーW1およびブロックBL1を冷却するクーラント液の役割を果たす加工液がブロックBL1の切断部分およびその近傍に供給される。加工液は、例えばグリコール等の水溶性溶剤または油性溶剤からなり、水で上記溶剤が希釈されても良い。加工液の供給流量はブロックBL1の大きさによって適宜設定される。また、加工液は循環されて使用されても良く、その際に加工液中に含まれるワイヤーW1から脱落した砥粒および切屑等が除去される。
<(1−2)基板切断装置の機能的な構成>
図3で示されるように、基板切断装置1は、制御部10、第1駆動部11、第2駆動部12、第3駆動部13および操作部20を備えている。
制御部10は、基板切断装置1の動作を制御する部分である。制御部10の機能は、例えば、ハードウェアとしてのプロセッサーにおいて、記憶媒体としてのRAM等に記憶されたプログラムが実行されることで実現されれば良い。なお、制御部10の機能の一部または全部が、例えば、専用の電子回路等によって実現されても良い。
制御部10では、オペレーターによる操作部20からの入力に応じて、基板切断装置1における動作を制御する。操作部20は、例えば、各種ボタン等が配されたものであれば良い。そして、制御部10によって、第1駆動部11、第2駆動部12および第3駆動部13の動作が制御される。つまり、制御部10によって第1駆動部11および第2駆動部12の動作が制御されることで、第1リールWR1および第2リールWR2によるワイヤーW1の往復走行が制御される。また、制御部10によって第3駆動部13の動作が制御されることで、昇降部HM1によるブロックBL1の下降が制御される。
<(1−3)基板の製造工程>
基板が製造される工程では、ブロックBL1が準備される工程(準備工程とも言う)と、ブロックBL1が基板切断装置1によって切断される工程(切断工程とも言う)とが順に行われる。
<(1−3−1)準備工程>
まず、例えば、シリコンのインゴットから予め設定されたサイズのブロックBL1が切り出される。ブロックBL1は、例えば、直方体の形状を有していれば良い。
次に、ブロックBL1の一主面に、接着等の手法によってベース部材SB1が固定される。これにより、第1面S1、および第1面S1の裏側に配され且つ保持部材としてのベース部材SB1に固定された第2面S2を有するブロックBL1が準備される。
<(1−3−2)切断工程>
まず、ベース部材SB1が固定されたブロックBL1が、基板切断装置1の昇降部HM1に取り付けられる。ここでは、昇降部HM1の保持部HP1によってベース部材SB1が保持される。これにより、昇降部HM1によって、ベース部材SB1が固定されたブロックBL1が保持される。
次に、ワイヤーW1の往復走行が開始される。往復走行では、ワイヤーW1の長手方向に沿った第1方向(ここでは+X方向)における該ワイヤーW1の走行と、該第1方向とは逆の第2方向(ここでは−X方向)における該ワイヤーW1の走行とが交互に行われる。
その次に、ワイヤーW1の往復走行が行われながら、昇降部HM1によってブロックBL1が下方向(ここでは−Z方向)に下降される。これにより、第1面S1側から第2面S2側に向けて、ブロックBL1がワイヤーW1によって切断され、続けてベース部材SB1の一部が切断される。このとき、まず、図4で示されるように、第1面S1側からブロックBL1にワイヤーW1が接触して、該ブロックBL1内の第1面S1側に位置する領域(第1領域とも言う)AR1がワイヤーW1によって切断される工程(初期工程とも言う)が行われる。
次に、図5で示されるように、ブロックBL1内の第1領域AR1と第2面S2側に位置する領域(第2領域とも言う)AR2との間に位置する領域(中間領域とも言う)AR3がワイヤーW1によって切断される工程(中期工程とも言う)が行われる。
さらに、図6で示されるように、ブロックBL1内の第2領域AR2がワイヤーW1によって切断される工程(終期工程とも言う)が行われる。つまり、ブロックBL1には、第1面S1から第2面S2にかけて、第1領域AR1、中間領域AR3および第2領域AR2がこの順に配されている。そして、切断工程には、初期工程、中期工程および終期工程が含まれている。
そして、初期工程および終期工程においてワイヤーW1が一方向に継続的に走行する距離(走行距離とも言う)が、中期工程においてワイヤーW1が一方向に継続的に走行する走行距離よりも大きくなるように、ワイヤーW1の走行が制御部10によって制御される。ここで、ワイヤーW1が一方向に継続的に走行する走行距離(一方向走行距離とも言う)には、第1主ローラーMR1と第2主ローラーMR2との間で、ワイヤーW1が+X方向に走行し続ける距離、およびワイヤーW1が−X方向に走行し続ける距離が含まれる。
第1領域AR1、中間領域AR3および第2領域AR2の+Z方向における厚さであるL1〜L3は、例えば、切断工程におけるワイヤーW1の撓みが考慮された範囲に設定されれば良い。図7には、ワイヤーW1によるブロックBL1の切断の開始直後、ならびにワイヤーW1によるブロックBL1の切断の完了直前におけるブロックBL1とワイヤーW1との配置関係が示されている。そして、切断の開始直後におけるワイヤーW1には、符号W1sが付されており、切断の完了直前におけるワイヤーW1には、符号W1fが付されている。
図7で示されるように、切断の開始直後には、ブロックBL1との当接によるワイヤーW1(W1s)の撓みによって、ブロックBL1が第1面S1のX方向における両端部E1a,E1bから切断され始める。このため、ブロックBL1内の第1面S1の近傍では、X方向における両端部E1a,E1bと中央部M1との間で、薄切りにされる状況が異なる。また、切断の完了直前には、ブロックBL1との当接によるワイヤーW1(W1f)の撓みによって、第2面S2のX方向における両端部E2a,E2bにおいてブロックBL1が先に切り終わる。そして、両端部E2a,E2b付近において、ベース部材SB1が切断されながら、ブロックBL1内の第2面S2のX方向における中央部M2近傍の部分が切断される。このため、ブロックBL1内の第2面S2の近傍では、X方向における両端部E2a,E2bと中央部M2との間で、薄切りにされる状況が異なる。
したがって、切断工程においてブロックBL1にワイヤーW1が押し当てられている際に生じるワイヤーW1の撓みに応じて、第1領域AR1、中間領域AR3および第2領域AR2の厚さL1〜L3が設定されれば良い。一例としては、ブロックBL1の第1面S1から第2面S2までの厚さが156mmである場合、第1領域AR1の厚さL1が5mmに設定され、中間領域AR3の厚さL2が145mmに設定され、第2領域AR2の厚さL3が6mmに設定される例が挙げられる。また、切断工程で生じ得るばらつきが考慮されて、第1領域AR1の厚さL1および第2領域AR2の厚さL3が、それぞれブロックBL1の第1面S1から第2面S2までの厚さの10%以下の厚さに設定されても良い。
図8から図10には、時間的な経過に対するワイヤーW1の走行速度の変化が例示されている。図8から図10では、横方向に時刻が示されており、縦方向にワイヤーW1の速度が示されている。図8には、初期工程における時刻とワイヤーW1の走行速度との関係が太い折れ線で示されている。図9には、中期工程における時刻とワイヤーW1の走行速度との関係が太い折れ線で示されている。図10には、終期工程における時刻とワイヤーW1の走行速度との関係が太い折れ線で示されている。ここでは、初期工程、中期工程および終期工程の各工程において、第1走行におけるワイヤーW1の+X方向についての走行速度の最大値が+V1であり、第2走行におけるワイヤーW1の+X方向についての走行速度の最大値が−V1である例が示されている。
具体的には、時刻T1から時刻T2にかけて第2走行におけるワイヤーW1の−X方向についての走行速度が減少する。時刻T2において第2走行から第1走行に移行する。時刻T2から時刻T3にかけて第1走行におけるワイヤーW1の+X方向についての走行速度が増加する。時刻T3から時刻T4にかけて第1走行におけるワイヤーW1の+X方向についての走行速度が一定値である+V1に維持される。時刻T4から時刻T5にかけて第1走行におけるワイヤーW1の+X方向についての走行速度が減少する。時刻T5において第1走行から第2走行に移行する。時刻T5から時刻T6にかけて第2走行におけるワイヤーW1の−X方向についての走行速度が増加する。時刻T6から時刻T7にかけて第2走行におけるワイヤーW1の−X方向についての走行速度が一定値である−V1に維持される。このような時刻T1から時刻T7にかけたワイヤーW1の走行速度の変化と同様なワイヤーW1の走行速度の変化が繰り返されることで、往復走行が実現される。
そして、図8から図10で示されるように、初期工程における一方向走行距離Lt1および終期工程における一方向走行距離Lt3は、中期工程における一方向走行距離Lt2よりも大きい。なお、図11には、切断が開始される面(切断開始面とも言う)としての第1面S1からワイヤーW1が走行する位置(ワイヤー走行位置とも言う)までの距離と、一方向走行距離との関係が例示されている。図11で示されるように、例えば、第1面S1からワイヤー走行位置までの距離が0〜L1である初期工程では、一方向走行距離Lt1が3000mに設定される。また、例えば、第1面S1からワイヤー走行位置までの距離がL1〜(L1+L2)である中期工程では、一方向走行距離Lt2が500mに設定される。また、例えば、第1面S1からワイヤー走行位置までの距離が(L1+L2)〜(L1+L2+L3)である終期工程では、一方向走行距離Lt3が3000mに設定される。
このような一方向走行距離の制御によって、中期工程と比較して、初期工程および終期工程では、ワイヤーW1が走行する方向が第1方向と第2方向との間で切り替えられる動作(切替動作とも言う)が行われる頻度が減少し得る。頻度は、単位時間当たりの回数であれば良い。なお、初期工程および終期工程における切替動作の頻度は、例えば、0回となっても良い。このような切替動作の頻度の減少によって、初期工程および終期工程において、ワイヤーW1が第1方向および第2方向に直交する方向にブレ難く、ワイヤーW1の走行が不安定になり難い。その結果、切断対象物としてのブロックBL1に割れおよびクラックが生じ難く、ブロックBL1の薄切りによる基板の製造における歩留まりが向上し得る。すなわち、基板に割れおよびクラックが生じ難い。また、初期工程におけるワイヤーW1の安定な走行によって、基板の厚さの精度が向上し得るとともに、終期工程におけるワイヤーW1の安定な走行によって、基板の欠けの発生が低減され得る。
ここで、ワイヤーW1が一方向に継続的に走行する一方向走行距離は、例えば、制御部10によって、1回の第1走行において第1リールWR1から繰り出されて第2リールWR2に巻き取られるワイヤーW1の長さが制御されることで変更され得る。また、該一方向走行距離は、例えば、制御部10によって、1回の第2走行において第2リールWR2から繰り出されて第1リールWR1に巻き取られるワイヤーW1の長さが制御されることで変更され得る。なお、例えば、第1リールWR1に未使用のワイヤーW1が設けられている場合には、ワイヤーW1が第1方向に継続的に走行する走行距離が、ワイヤーW1が第2方向に継続的に走行する走行距離よりも大きく設定されれば、切断工程において新線が随時供給される。
なお、ここで、初期工程および終期工程における一方向走行距離は、例えば、900m以上で且つ5000m未満の範囲内で設定され、中期工程における一方向走行距離は、100m以上で且つ900m未満の範囲内で設定されれば良い。往復走行におけるワイヤーW1の走行速度の絶対値の最大値は、例えば、500m/分以上で且つ1500m/分以下の範囲内で設定されれば良い。切替動作では、例えば、第1方向におけるワイヤーW1の第1走行と、第2方向におけるワイヤーW1の第2走行とが、殆ど間を空けずに切り替われば、ワイヤーW1の断線が生じ難い。なお、第1走行と第2走行との間にワイヤーW1が停止される時間(停止時間とも言う)が設けられる場合、該停止時間は、例えば、0.1秒以上で且つ1秒以内であれば良い。また、切替動作におけるワイヤーW1の加速度の絶対値は、例えば、2m/sec以上で且つ16m/sec以下の範囲内で設定されれば良い。切断工程において昇降部HM1によってブロックBL1が下降される速度(フィード速度とも言う)は、例えば、100μm/分以上で且つ1100μm/分以下の範囲内で設定されれば良い。なお、切替動作におけるワイヤーW1の走行速度の増減に合わせて、フィード速度が増減されれば、ワイヤーW1に掛かる負荷が低減され、ワイヤーW1の断線が生じ難い。
<(1−4)一実施形態のまとめ>
以上のように、一実施形態に係る基板の製造方法では、初期工程および終期工程においてワイヤーW1が一方向に継続的に走行する一方向走行距離が、中期工程における一方向走行距離よりも大きくなるようにワイヤーW1の走行が制御される。これにより、初期工程および終期工程において切替動作が行われる頻度が、中期工程において切替動作が行われる頻度よりも低くなる。このため、初期工程および終期工程において、ワイヤーW1の走行がブレ難く、ワイヤーW1の走行が不安定になり難い。その結果、ブロックBL1の薄切りによって製造される基板に割れおよびクラックが生じ難い。
<(2)変形例>
なお、本発明は上記一実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
<(2−1)第1変形例>
上記一実施形態では、初期工程および終期工程の双方の工程における一方向走行距離が一定値となるようにワイヤーW1の走行が制御されたが、これに限られない。例えば、初期工程における一方向走行距離Lt1が、段階的に減らされても良い。また、例えば、終期工程における一方向走行距離Lt3が、段階的に増加されても良い。さらに、初期工程における一方向走行距離Lt1が、段階的に減らされ、且つ終期工程における一方向走行距離Lt3が、段階的に増加されても良い。このような一方向走行距離の段階的な変更によって、ワイヤーW1に掛かる負荷の急激な変化量が低減されるため、ワイヤーW1の断線の発生ならびに基板の表面におけるうねりの発生が低減され得る。
このような態様が採用される場合の具体例としては、図12で示されるような例が挙げられる。具体的には、初期工程における一方向走行距離Lt1が、順次に、3000m、2000m、1500mおよび1000mといった具合に段階的に変更された後に、一方向走行距離が、中期工程における一方向走行距離Lt2である500mに変更される。さらに、その後、終期工程における一方向走行距離Lt3が、1000m、1500m、2000mおよび3000mといった具合に段階的に変更される。
<(2−2)第2変形例>
上記一実施形態では、初期工程および終期工程における一方向走行距離が、中期工程における一方向走行距離よりも大きくなるようにワイヤーW1の走行が制御されたが、これに限られない。例えば、初期工程および終期工程の少なくとも一方の工程、ならびに中期工程において、ワイヤーW1が走行する方向が第1方向と第2方向との間で切り替えられる切替動作が行われる場合を想定する。この場合、初期工程および終期工程の少なくとも一方の工程で行われる切替動作におけるワイヤーW1の加速度の絶対値が、中期工程の切替動作におけるワイヤーW1の加速度の絶対値よりも小さくなるように、ワイヤーW1の走行が制御される態様が考えられる。このような態様によれば、初期工程および終期工程の少なくとも一方の工程における切替動作において、ワイヤーW1の走行が不安定になり難い。その結果、ブロックBL1の薄切りによって製造される基板に割れおよびクラックが生じ難い。
このような態様が採用される具体例としては、図13から図16で示されるような例が挙げられる。図13から図15には、図8から図10と同様に、時間的な経過に対するワイヤーW1の走行速度の変化が例示されており、横方向および縦方向に時刻およびワイヤーW1の速度がそれぞれ示されている。図13では、初期工程における時刻とワイヤーW1の走行速度との関係が太い折れ線で示されている。図14には、中期工程における時刻とワイヤーW1の走行速度との関係が太い折れ線で示されている。図15には、終期工程における時刻とワイヤーW1の走行速度との関係が太い折れ線で示されている。また、図16には、切断開始面としての第1面S1からワイヤーW1が走行するワイヤー走行位置までの距離と、ワイヤーW1の加速度の絶対値との関係が例示されている。
具体的には、図13および図16で示されるように、例えば、初期工程では、第1走行の期間AP1aならびに第2走行の期間AP1bにおいて、ワイヤーW1の加速度の絶対値Ac1が3m/secに設定される。また、図14および図16で示されるように、例えば、中期工程では、第1走行の期間AP2aならびに第2走行の期間AP2bにおいて、ワイヤーW1の加速度の絶対値Ac2が15m/secに設定される。また、図15および図16で示されるように、例えば、終期工程では、第1走行の期間AP3aならびに第2走行の期間AP3bにおいて、ワイヤーW1の加速度の絶対値Ac3が3m/secに設定される。
ここで、初期工程では切替動作が行われ、終期工程では切替動作が行われない場合を想定する。この場合、初期工程の切替動作におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac1が、中期工程の切替動作におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac2よりも小さくなるように、ワイヤーW1の走行が制御されれば良い。また、終期工程では切替動作が行われ、初期工程では切替動作が行われない場合を想定する。この場合、終期工程の切替動作におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac3が、中期工程の切替動作におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac2よりも小さくなるように、ワイヤーW1の走行が制御されれば良い。
さらに、初期工程および終期工程の双方の工程で切替動作が行われる場合を想定する。この場合、初期工程および終期工程の少なくとも一方の工程の切替動作におけるワイヤーW1の加速度の絶対値が、中期工程の切替動作におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac2よりも小さくなるように、ワイヤーW1の走行が制御されれば良い。そして、初期工程および終期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac1,Ac3が、中期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac2よりも小さくなるように、ワイヤーW1の走行が制御されても良い。この場合、基板に割れおよびクラックがさらに生じ難い。
<(2−3)第3変形例>
上記第2変形例では、初期工程および終期工程の双方の工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac1,Ac3が一定値となるようにワイヤーW1の走行が制御されたが、これに限られない。例えば、初期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac1が、段階的に増加されても良い。また、例えば、終期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac3が、段階的に減少されても良い。さらに、初期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac1が、段階的に増加され、且つ終期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac3が、段階的に減少されても良い。
このような態様が採用される具体例としては、図17で示されるような例が挙げられる。具体的には、初期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac1が、順次に、3m/sec、6m/sec、9m/secおよび12m/secといった具合に段階的に増加された後に、ワイヤーW1の加速度の絶対値が、中期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac2である15m/secに変更される。その後、終期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac3が、12m/sec、9m/sec、6m/secおよび3m/secといった具合に段階的に減少される。
<(2−4)その他の変形例>
◎例えば、上記一実施形態および第1変形例では、初期工程および終期工程の双方の工程における一方向走行距離が、中期工程における一方向走行距離よりも大きくなるようにワイヤーW1の走行が制御されたが、これに限られない。例えば、初期工程および終期工程の少なくとも一方の工程においてワイヤーW1が一方向に継続的に走行する一方向走行距離が、中期工程における一方向走行距離よりも大きくなるようにワイヤーW1の走行が制御されても良い。
◎また、上記一実施形態ならびに第1変形例では、初期工程および終期工程の双方の工程における一方向走行距離が略同一となるようにワイヤーW1の走行が制御されたが、これに限られない。例えば、初期工程において、ワイヤーW1が第1面S1に接触し始める際およびその直後において、特にワイヤーW1の走行が不安定になり易い傾向にある。そこで、初期工程における一方向走行距離Lt1が、終期工程における一方向走行距離Lt3よりも大きくなるように、ワイヤーW1の走行が制御されれば、初期工程におけるワイヤーW1の走行が不安定になり難い。これにより、ブロックBL1の薄切りによって製造される基板に割れおよびクラックが生じ難い。
◎また、上記第2および第3変形例では、初期工程および終期工程の双方の工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値が、中期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値よりも小さくなるようにワイヤーW1の走行が制御されたが、これに限られない。上述したように、例えば、初期工程において、ワイヤーW1が第1面S1に接触し始める際およびその直後において、特にワイヤーW1の走行が不安定になり易い傾向にある。そこで、初期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac1が、終期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac3よりも小さくなるように、ワイヤーW1の走行が制御されれば、初期工程におけるワイヤーW1の走行が不安定になり難い。これにより、ブロックBL1の薄切りによって製造される基板に割れおよびクラックが生じ難い。
◎また、上記第2および第3変形例では、第1走行および第2走行の双方の走行において、初期工程および終期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値が、中期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値よりも低減された。しかしながら、これに限られない。例えば、第1走行および第2走行の少なくとも一方の走行において、初期工程および終期工程の少なくとも一方の工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値が低減されても良い。
◎また、上記一実施形態ならびに各種変形例では、初期工程および終期工程の少なくとも一方の工程と、中期工程との間において、一方向走行距離およびワイヤーW1の加速度の絶対値の何れか一方が異なっていたが、これに限られない。例えば、初期工程および終期工程の少なくとも一方の工程と、中期工程との間において、一方向走行距離およびワイヤーW1の加速度の絶対値の双方が異なっていても良い。つまり、次の条件1および条件2の双方の条件が満たされるように、ワイヤーW1の走行が制御されても良い。条件1は、初期工程および終期工程の少なくとも一方の工程においてワイヤーW1が一方向に継続的に走行する一方向走行距離が、中期工程における一方向走行距離よりも大きくなる条件である。また、条件2は、初期工程および終期工程の少なくとも一方の工程で行われる切替動作におけるワイヤーW1の加速度の絶対値が、中期工程の切替動作におけるワイヤーW1の加速度の絶対値よりも小さくなる条件である。これにより、ブロックBL1の薄切りによって製造される基板に割れおよびクラックがさらに生じ難い。
このような態様が採用される具体例としては、図18から図20で示されるような例が挙げられる。図18から図20には、図8から図10と同様に、時間的な経過に対するワイヤーW1の走行速度の変化が例示されており、横方向および縦方向に時刻およびワイヤーW1の速度がそれぞれ示されている。図18では、初期工程における時刻とワイヤーW1の走行速度との関係が太い折れ線で示されている。図19には、中期工程における時刻とワイヤーW1の走行速度との関係が太い折れ線で示されている。図20には、終期工程における時刻とワイヤーW1の走行速度との関係が太い折れ線で示されている。
具体的には、図18で示されるように、初期工程では、第1走行の期間AP1aならびに第2走行の期間AP1bにおいて、ワイヤーW1が加速度の絶対値Ac1で加速される。また、図19で示されるように、中期工程では、第1走行の期間AP2aならびに第2走行の期間AP2bにおいて、ワイヤーW1が初期工程に係る加速度の絶対値Ac1よりも大きな加速度の絶対値Ac2で加速される。さらに、図20で示されるように、終期工程では、第1走行の期間AP3aならびに第2走行の期間AP3bにおいて、ワイヤーW1が中期工程に係る加速度の絶対値Ac2よりも小さな加速度の絶対値Ac3で加速される。そして、図18から図20で示されるように、初期工程における一方向走行距離Lt1および終期工程における一方向走行距離Lt3は、中期工程における一方向走行距離Lt2よりも大きい。
◎また、上記一実施形態および各種変形例では、ワイヤーW1が、砥粒固着ワイヤーである例が示されたが、これに限られない。例えば、ワイヤーW1を用いた切断対象物としてのブロックBL1を切断する方式として、切削液が流されながらワイヤーW1によって切断対象物が切断される方式が採用されても良い。ここで、切削液には、例えば、炭化珪素、アルミナ、ダイヤモンド等の砥粒、鉱物油、界面活性剤および分散剤等が含まれ得る。
◎なお、上記一実施形態および各種変形例において、ブロックBL1の硬さとベース部材SB1の硬さとが略同一に設定されれば、終期工程におけるワイヤーW1の走行が不安定になり難い。その結果、ブロックBL1の薄切りによって製造される基板に割れおよびクラックが生じ難い。なお、ブロックBL1の硬さとベース部材SB1の硬さとを略同一に設定する方法には、例えば、ブロックBL1とベース部材SB1とが同一の材料を用いて生成される方法が含まれ得る。
◎また、上記一実施形態および各種変形例において、切断工程においてワイヤーW1に掛かる張力に応じて、ワイヤーW1の一方向走行距離および加速度の絶対値が調整されても良い。また、終期工程においてワイヤーW1がブロックBL1に当接している長さおよびワイヤーW1がベース部材SB1に当接している長さの少なくとも一方の長さに応じて、ワイヤーW1の一方向走行距離および加速度の絶対値が調整されても良い。
◎なお、上記一実施形態および各種変形例をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。
以下に、上記一実施形態および各種変形例に関する具体的な実施例について説明する。
<(A)ブロックの準備工程>
多結晶のシリコンのインゴットから直方体のブロックBL1が切り出された。このブロックBL1における、縦、横および奥行きの長さは、それぞれ約156mm、約156mmおよび約468mmであった。そして、ブロックBL1の一側面にベース部材SB1が接着剤によって固定された。ベース部材SB1の材料は、カーボンであった。また、このベース部材SB1における、縦、横および奥行きの長さは、それぞれ約40mm、約156mmおよび約468mmであった。
<(B)ブロックの切断工程>
上記一実施形態に係る基板切断装置1と同様な構成を有する基板切断装置によって、ブロックBL1の切断工程が行われた。
具体的には、基板切断装置1の昇降部HM1の保持部HP1によってブロックBL1に固定されたベース部材SB1が挟持された。これにより、昇降部HM1によってブロックBL1が保持された。
次に、基板切断装置1におけるワイヤーW1の往復走行が開始された。
その次に、ワイヤーW1の往復走行が行われながら、昇降部HM1によってブロックBL1が下降されることで、第1面S1側から第2面S2側に向けて、ブロックBL1がワイヤーW1によって切断された。ここで、昇降部HM1によってブロックBL1が下降されるフィード速度は、平均400μm/分に設定された。そして、ここでは、表1で示されるように、初期工程、中期工程および終期工程における一方向走行距離Lt1,Lt2,Lt3および加速度の絶対値Ac1,Ac2,Ac3といった切断条件が相互に異なる12種類の切断工程が行われた。これにより、一辺が156mmの略正方形の主面を有し且つ厚さが約200μmの試料1〜12に係る多数のシリコン基板がそれぞれ製造された。
Figure 0005769681
試料1に係る切断条件は、初期工程、中期工程および終期工程における一方向走行距離Lt1,Lt2,Lt3が450mに設定され、初期工程、中期工程および終期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値が5.0m/secに設定された条件であった。試料2〜7に係る切断条件は、試料1に係る切断条件がベースとされて、初期工程および終期工程における一方向走行距離Lt1,Lt3が、800m、900m、1500m、3000m、4500mおよび5000mと言った具合に順に増加された条件であった。試料8に係る切断条件は、試料3に係る切断条件がベースとされて、終期工程における一方向走行距離Lt1が、3000mに増加された条件であった。試料9に係る切断条件は、試料3に係る切断条件がベースとされて、初期工程における一方向走行距離Lt3が、3000mに増加された条件であった。
また、試料10に係る切断条件は、試料9に係る切断条件がベースとされて、初期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac1が、3.5m/secに低減された条件であった。試料11に係る切断条件は、試料9に係る切断条件がベースとされて、終期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac3が、3.5m/secに低減された条件であった。試料12に係る切断条件は、試料9に係る切断条件がベースとされて、初期工程および終期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac1,Ac3が、3.5m/secに低減された条件であった。
なお、表1には、各試料について、初期工程の一方向走行距離Lt1を中期工程の一方向走行距離Lt2で除した値(Lt1/Lt2)、および終期工程の一方向走行距離Lt3を中期工程の一方向走行距離Lt2で除した値(Lt3/Lt2)が示されている。ここで、値(Lt1/Lt2)および値(Lt3/Lt2)については、小数第2位の値を四捨五入した値が示されている。
<(C)基板の評価方法>
試料1〜12の各試料に係る多数の基板が対象とされて、基板の表面におけるマイクロクラックおよび欠けの発生の有無が、目視および検査装置によって確認された。そして、試料1〜12の各試料に係る多数の基板について、マイクロクラックおよび欠けの少なくとも一方が確認された基板の枚数が、全ての基板の枚数で除されて、100が乗ぜられることで、不良の発生率(不良発生率とも言う)が算出された。ここで試料1〜12の各試料について算出された不良発生率は、表1の右端の欄に記入されている。具体的には、試料1〜12の不良発生率は、それぞれ12.4%、10.9%、8.1%、6.9%、5.3%、6.4%、10.0%、8.7%、4.0%、3.3%、3.8%および3.1%であった。
<(D)基板の評価結果>
表1で示されるように、試料1に係る不良発生率よりも、試料2〜7に係る不良発生率の方が低かった。これにより、初期工程および終期工程における一方向走行距離Lt1,Lt3が、中期工程における一方向走行距離Lt2よりも大きくなるようにワイヤーW1の走行が制御されることで、不良発生率が低下することが分かった。ここでは、ワイヤーW1が走行する方向が切り替えられる切替動作の頻度が、中期工程よりも初期工程および終期工程において低くなることで、ワイヤーW1の走行がより安定なものとなり、基板に割れおよびクラックが生じ難くなるものと推定された。なお、初期工程および終期工程における一方向走行距離Lt1,Lt3の増加とともに、不良発生率が減少する傾向も見られた。
また、試料8に係る不良発生率よりも、試料9に係る不良発生率の方が低かった。これにより、初期工程の一方向走行距離Lt1が、終期工程の一方向走行距離Lt3よりも大きくなるようにワイヤーW1の走行が制御されることで、不良発生率が低下することが分かった。ここでは、ワイヤーW1がブロックBL1に接触し始める際およびその直後にワイヤーW1の走行が不安定になり易い傾向にある初期工程において、ワイヤーW1の走行がより安定化されることで、基板に割れおよびクラックが生じ難くなるものと推定された。
また、試料9に係る不良発生率よりも、試料10〜12に係る不良発生率の方が低かった。これにより、初期工程および終期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac1,Ac3の少なくとも一方が、中期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac2よりも小さくなるように制御されることで、不良発生率が低下することが分かった。ここでは、ワイヤーW1の走行方向が切り替えられる切替動作においてワイヤーW1の走行状態が安定化されることで、基板に割れおよびクラックが生じ難くなるものと推定された。
また、試料10に係る不良発生率の方が、試料11に係る不良発生率よりも低かった。これにより、初期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac1が、終期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac3よりも小さくなるようにワイヤーW1の走行が制御されることで、不良発生率が低下することが分かった。ここでは、ワイヤーW1がブロックBL1に接触し始める際およびその直後にワイヤーW1の走行が不安定になり易い傾向にある初期工程において、ワイヤーW1の走行がより安定化されることで、基板に割れおよびクラックが生じ難くなるものと推定された。
また、試料10および試料11に係る不良発生率よりも、試料12に係る不良発生率の方が低かった。これにより、初期工程および終期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac1,Ac3の双方が、中期工程におけるワイヤーW1の加速度の絶対値Ac2よりも小さくなるようにワイヤーW1の走行が制御されることで、不良発生率が低下することが分かった。ここでも、ワイヤーW1の走行方向が切り替えられる切替動作においてワイヤーW1の走行状態が安定化されることで、基板に割れおよびクラックが生じ難くなるものと推定された。
1 基板切断装置
10 制御部
11〜13 第1〜3駆動部
20 操作部
AR1 第1領域
AR2 第2領域
AR3 中間領域
BL1 ブロック
GR1〜GR4 第1〜4案内ローラー
HM1 昇降部
HP1 保持部
Lt1〜Lt3 一方向走行距離
MR1〜MR3 第1〜3主ローラー
OB1 保持対象物
SB1 ベース部材
W1 ワイヤー
WR1 第1リール
WR2 第2リール

Claims (6)

  1. 第1面、および該第1面の裏側に配され且つ保持部材に固定された第2面を有する直方体状のブロックを準備する準備工程と、
    ワイヤーの長手方向に沿った第1方向における該ワイヤーの走行と、前記第1方向とは逆の第2方向における前記ワイヤーの走行とを交互に行いながら、前記第1面側から前記第2面側に向けて前記ブロックを前記ワイヤーによって切断する切断工程とを備え、
    前記切断工程は、前記第1面側から前記ブロックに前記ワイヤーを接触させて、前記ブロック内の前記第1面側に位置する第1領域を前記ワイヤーによって切断する初期工程と、
    前記ブロック内の前記第1領域と前記第2面側に位置する第2領域との間に位置する中間領域を前記ワイヤーによって切断する中期工程と、前記ブロック内の前記第2領域を前記ワイヤーによって切断する終期工程とを含み、
    前記初期工程および前記終期工程の双方の工程において前記ワイヤーが一方向に継続的に走行する走行距離が、前記中期工程において前記ワイヤーが前記一方向に継続的に走行する走行距離よりも大きくなるように、前記ワイヤーの走行を制御する基板の製造方法。
  2. 前記初期工程における前記走行距離が、前記終期工程における前記走行距離よりも大きくなるように、前記ワイヤーの走行を制御する請求項1に記載の基板の製造方法。
  3. 前記初期工程において、前記走行距離を段階的に減らす請求項1または請求項2に記載の基板の製造方法。
  4. 前記終期工程において、前記走行距離を段階的に増やす請求項1から請求項3の何れか1つの請求項に記載の基板の製造方法。
  5. 前記初期工程および前記終期工程の少なくとも一方の工程、ならびに前記中期工程において、前記ワイヤーが走行する方向を前記第1方向と前記第2方向との間で切り替える切替動作がそれぞれ行われ、
    前記初期工程および前記終期工程の少なくとも一方の工程で行われる前記切替動作における前記ワイヤーの加速度の絶対値が、前記中期工程で行われる前記切替動作における前記ワイヤーの加速度の絶対値よりも小さくなるように、前記ワイヤーの走行を制御する請求項1から請求項4の何れか1つの請求項に記載の基板の製造方法。
  6. 前記初期工程で行われる前記切替動作における前記ワイヤーの前記加速度の絶対値が、前記終期工程で行われる前記切替動作における前記ワイヤーの前記加速度の絶対値よりも小さくなるように、前記ワイヤーの走行を制御する請求項5に記載の基板の製造方法。
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