JP2010192250A - 燃料電池 - Google Patents

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聡 松岡
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Abstract

【課題】燃料電池セルの酸化雰囲気を保つことにより、燃料電池セルの破壊を未然に防ぐことができる燃料電池を提供する。
【解決手段】本発明は、電気的に接続された複数の燃料電池セル32を備え、これらの複数の燃料電池セルによって燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学的な反応により発電するセル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udと、これらのセル集合体ユニットに燃料ガスを供給する燃料ガス供給4と、セル集合体ユニットに酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給部6と、を有し、酸化剤ガス供給部は、酸化剤ガス供給源20としてセル集合体ユニットの各燃料電池セルに向けて酸化剤ガスを送出することができる複数のブロワ22a,22b,22c,22dを備えていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池に係り、特に、燃料ガスと酸化剤ガスを電気化学的に反応させることにより発電する燃料電池に関する。
従来から、燃料ガスと酸化剤ガスを電気化学的に反応させることにより発電する燃料電池の一例として、セラミックス材料を燃料電池セルに用いる固体酸化物形燃料電池(SOFC)があり、この固体酸化物形燃料電池は、発電する際に出る排熱が利用できるので、高効率な発電システムとして開発が進んでいる。
このような従来の固体酸化物形燃料電池は、燃料電池セルが電解質を挟んで一方の側に空気極を備え、他方の側に燃料極を備えている。また、空気極には、空気等の酸化剤ガスが供給され、燃料極には、都市ガス等を改質して得られる水素リッチの改質ガスである燃料ガスが供給され、電解質を介して酸化剤ガスと燃料ガスとを電気化学的に反応させることにより発電するものである。
また、このような従来の固体酸化物形燃料電池においては、高い電気出力を得るために、通常複数の燃料電池セルが容器に収容されており、各燃料電池セルの空気極の酸化雰囲気を保つために、この空気極に酸化剤ガスを均等に分配供給させるためのヘッダが設けられている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2007−5180号公報 特開2000−67904号公報
しかしながら、上述した従来の燃料電池においては、ヘッダから各燃料電池セルの空気極に酸化剤ガスを均等に分配供給するために、ヘッダの上流側にブロワ等の何らかの送風手段を設けることにより、ヘッダから各燃料電池セルの空気極に酸化剤ガスを供給するようになっているが、万一、このような送風手段が故障する等の異常が発生した場合には、燃料電池セルの空気極に酸化剤ガスが供給されなくなり、セル集合体の燃料電池セルの酸化雰囲気を保つことができないという問題がある。
また、セル集合体の燃料電池セルの酸化雰囲気を保つことができないと、燃料ガスが燃料電池セルの空気極に回り込んだりすることにより空気極が還元されて、最終的に燃料電池セルが破壊されてしまうが、燃料電池セルは比較的高価なものであるため、多大な損失となるという問題がある。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、燃料電池セルの酸化雰囲気を保つことにより、燃料電池セルの破壊を未然に防ぐことができる燃料電池を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスを電気化学的に反応させることにより発電する燃料電池であって、電気的に接続された複数の燃料電池セルを備え、これらの複数の燃料電池セルによって燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学的な反応により発電するセル集合体ユニットと、上記セル集合体ユニットの各燃料電池セルに燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、上記セル集合体ユニットの各燃料電池セルに酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給部と、を有し、上記酸化剤ガス供給部は、酸化剤ガス供給源として上記セル集合体ユニットの各燃料電池セルに向けて酸化剤ガスを送出することができる複数の酸化剤ガス送出手段を備えていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、複数の酸化剤ガス送出手段がセル集合体ユニットの各燃料電池セルに向けて酸化剤ガスを送出することにより、セル集合体ユニットの各燃料電池セルに酸化剤ガスを供給することができるため、酸化剤ガス供給部がセル集合体ユニットに酸化剤ガスを供給している際に、万一、複数の酸化剤ガス送出手段のうちの1つに異常が発生したとしても、他の酸化剤ガス送出手段からセル集合体ユニットの各燃料電池セルに酸化剤ガスが送出される。この結果、セル集合体ユニットの各燃料電池セルにおいて、酸化雰囲気を保つことができ、酸化剤ガスが供給されずに還元されて最終的に破壊が生ずるのを防ぐことができる。
本発明において、好ましくは、酸化剤ガス供給部は、複数の酸化剤ガス送出手段のうちの1つに異常が発生した場合、他の酸化剤ガス送出手段からセル集合体ユニットの各燃料電池セルに酸化剤ガスが供給されるように制御する制御部を備えている。
このように構成された本発明においては、複数の酸化剤ガス送出手段のうちの1つに異常が発生した場合、他の酸化剤ガス送出手段からセル集合体ユニットの各燃料電池セルに酸化剤ガスが供給されるように制御部が制御するため、セル集合体ユニットの各に酸化剤ガスを継続して供給することができる。この結果、セル集合体ユニットの各燃料電池セルにおいて、酸化雰囲気を保つことができ、酸化剤ガスが供給されずに還元されて最終的に破壊が生ずるのを防ぐことができる。
本発明において、好ましくは、セル集合体ユニットは、第1のセル集合体ユニットと、第2のセル集合体ユニットと、を備え、酸化剤ガス供給部は、第1のセル集合体ユニットに酸化剤ガスを供給する第1の酸化剤ガス送出手段と、第2のセル集合体ユニットに酸化剤ガスを供給する第2の酸化剤ガス送出手段と、第1の酸化剤ガス送出手段に異常が発生した場合、第2の酸化剤ガス送出手段から第1のセル集合体ユニットに酸化剤ガスが供給されるように制御する制御部と、を備えている。
このように構成された本発明においては、第1の酸化剤ガス送出手段に異常が発生した場合、第2の酸化剤ガス送出手段から第1のセル集合体ユニットに酸化剤ガスが供給されるように制御部が制御するため、第1のセル集合体ユニット及び第2のセル集合体ユニットの燃料電池セルにおいて、酸化雰囲気を保つことができ、酸化剤ガスが供給されずに還元されて最終的に破壊が生ずるのを防ぐことができる。また、セル集合体ユニットを第1のセル集合体ユニットと第2のセル集合体ユニットの2つのセル集合体ユニットに区分し、各セル集合体ユニットごとに第1の酸化剤ガス送出手段と第2の酸化剤ガス送出手段のそれぞれを対応させたことにより、各セル集合体ユニットごとに供給する酸化剤ガスの量を変化させたりすることができ、細やかな制御が可能となる。
本発明において、好ましくは、複数の酸化剤ガス送出手段は、互いに並列に配置され、その上流側又は下流側に弁部材を備えている。
このように構成された本発明においては、万一、複数の酸化剤ガス送出手段のうちの1つに異常が発生したとしても、他の酸化剤ガス送出手段からセル集合体ユニットに酸化剤ガスを継続的に供給することができる。
本発明の燃料電池によれば、燃料電池セルの酸化雰囲気を保つことにより、燃料電池セルの破壊を未然に防ぐことができる。
本発明の第1実施形態による燃料電池の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態による燃料電池の燃料電池モジュール及び酸化剤ガス供給部を示す概略図である。 本発明の第1実施形態による燃料電池の燃料電池モジュールの内部が部分的に見えるように一部破断して斜め上方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態による燃料電池の燃料電池モジュールの一部を示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態による燃料電池の酸化剤ガス供給部の動作の一例を説明したタイムチャートである。 本発明の第2実施形態による燃料電池の燃料電池モジュール及び酸化剤ガス供給部を示す概略図である。 本発明の第2実施形態による燃料電池の酸化剤ガス供給部における動作の一例を説明したタイムチャートである。 本発明の第3実施形態による燃料電池の燃料電池モジュール及び酸化剤ガス供給部を示す概略図である。 本発明の第3実施形態による燃料電池の酸化剤ガス供給部における動作の一例を説明したタイムチャートである。 本発明の第4実施形態による燃料電池の燃料電池モジュール及び酸化剤ガス供給部を示す概略図である。 本発明の第4実施形態による燃料電池の酸化剤ガス供給部における動作の一例を説明したタイムチャートである。
以下、添付図面により、本発明の第1実施形態による燃料電池を説明する。
まず、図1は、本発明の第1実施形態による燃料電池の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態による燃料電池1は、燃料電池モジュール2と、燃料ガス供給部4と、酸化剤ガス供給部6と、水供給部8と、電力取出部10と、制御部12とを備えている。
また、燃料ガス供給部4、酸化剤ガス供給部6、水供給部8、及び、電力取出部10は、燃料電池1の補器14を構成している。
つぎに、燃料ガス供給部4は、都市ガス配管等の燃料ガス供給源16から送られた燃料ガスを燃料電池モジュール2に供給する部分であり、燃料ポンプ(図示せず)や電磁弁(図示せず)を有している。
また、燃料ガス供給部4から供給される燃料ガスは、詳細は後述する燃料電池モジュール2の燃料ガス供給管18(図4参照)へと送り出されるようになっている。
つぎに、図2は本発明の第1実施形態による燃料電池の燃料電池モジュール及び酸化剤ガス供給部を示す概略図である。
図1及び図2に示すように、酸化剤ガス供給部6は、大気中の空気、純酸素、或いは、燃料電池1から排出されて空気を含んだ排ガス等、いわゆる、酸素を含むガス(以下「酸化剤ガス」と呼ぶ)の供給源である酸化剤ガス供給源20を備え、この酸化剤ガス供給源20は、燃料電池モジュール2のセル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udに向けて酸化剤ガスを送出することができる複数の酸化剤ガス送出手段であるブロワ22(22a,22b,22c,22d)を備えている。
なお、複数の酸化剤ガス送出手段であるブロワ22については、酸化剤ガス送出手段としての一例にすぎず、酸化剤ガス送出手段の他の例として、酸化剤ガスを収容したガスボンベ等についても適用可能である。
また、図1及び図2に示すように、酸化剤ガス供給部6は、より具体的には、酸化剤ガス供給源20から燃料電池モジュール2の4つのセル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udのそれぞれに酸化剤ガスを供給する4つの酸化剤ガス供給部6A,6B,6C,6Dをそれぞれ備えており、各酸化剤ガス供給部6A,6B,6C,6Dは、酸化剤ガス供給源20及びブロワ22(22a,22b,22c,22d)から燃料電池モジュール2の各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udの上方に設けられた酸化剤ガス供給管26にかけての経路に酸化剤ガス供給管6a,6b,6c,6dをそれぞれ備えている。
なお、本実施形態では、一例として、各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Ud毎に1つの酸化剤ガス供給部6A,6B,6C,6Dを対応させて設けているが、各セル集合体ユニット毎に2つ以上の酸化剤ガス供給部を設けてもよい。
また、各ブロワ22a(ブロワA)、ブロワ22b(ブロワB)、ブロワ22c(ブロワC)、ブロワ22d(ブロワD)のそれぞれの個数については、単数でもよいし、複数でもよい。
さらに、各ブロワ22a,22b,22c,22dの下流側には、弁部材である電磁弁24a(ストップ弁A)、電磁弁24b(ストップ弁B)、電磁弁24c(ストップ弁C)、及び、電磁弁24d(ストップ弁D)がそれぞれ配置されており、酸化剤ガス供給部6の各酸化剤ガス供給管6a,6b,6c,6dの酸化剤ガスは、各ブロワ22a,22b,22c,22dによって、燃料電池モジュール2の各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udの上方に設けられた酸化剤ガス供給管26(図3参照)へと送り出されるようになっている。
なお、上述した弁部材である各電磁弁24a,24b,24c,24dについては、各ブロワ22a,22b,22c,22dの上流側に配置してもよい。
つぎに、図1に示す水供給部8は、水道管等の水供給源28から水を燃料電池モジュール2に供給する部分であり、水処理系(図示せず)や水ポンプ(図示せず)や電磁弁(図示せず)を有している。
また、水供給部8から供給される水は、燃料電池モジュール2の内部で水蒸気となって送り出されるようになっている。
つぎに、図1に示す電力取出部10は、燃料電池モジュール2から電力を取り出す部分であり、インバータ等の電力変換装置(図示せず)を有している。
また、電力取出部10は、燃料電池モジュール2の集電ロッド30(図3及び図4参照)と繋がっていて、変換した電力は電力供給先へと送り出すようになっている。
つぎに、図1に示す制御部12は、燃料ガス供給部4、酸化剤ガス供給部6、補器14、及び、電力取出部10のそれぞれを制御するための部分であり、CPUやROMを有している。
また、燃料電池モジュール2の動作は、制御部12からの指示信号に基づいて実行されるようになっている。
つぎに、図3は本発明の第1実施形態による燃料電池の燃料電池モジュールの内部が部分的に見えるように一部破断して斜め上方から見た斜視図である。また、図4は、本発明の第1実施形態による燃料電池の燃料電池モジュールの一部を示す縦断面図である。
図1〜図4に示すように、燃料電池モジュール2は、燃料ガス供給部4から供給される燃料ガスと、酸化剤ガス供給部6から供給される空気(酸化剤ガス)とを電気化学反応させることで発電するための装置である。
燃料電池モジュール2は、各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udの上方に設けられた酸化剤ガス供給管26と、電気的に接続された複数の燃料電池セル32と、集電部材34,36と、集電ロッド30と、酸化剤ガスヘッダ38と、4つのモジュール容器40a,40b,40c,40dと、絶縁断熱部材42と、断熱部材44とを備えている。
また、4つのモジュール容器40a,40b,40c,40dは、燃料電池モジュール2の内部に区分して配置された直方体形状の容器である。
各モジュール容器40a,40b,40c,40dには、セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Ud、集電部材34,36、及び、酸化剤ガスヘッダ38がそれぞれ収容されている。
各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udには、3つのセル集合体G1,G2,G3が電気的に直列に接続されて配置されている。ここで、各セル集合体G1,G2,G3は、燃料電池セル32が6行×2列の12本ごとに束ねられた複数の燃料電池セル32の集合体であり、各モジュール容器40a,40b,40c,40dには、合計36本の燃料電池セル32が電気的に直列に接続されて収容されている。
また、両モジュール容器40a,40bの両セル集合体ユニットUa,Ub同士、両モジュール容器40b,40cの両セル集合体ユニットUb,Uc同士、及び、両モジュール容器40c,40dの両セル集合体ユニットUc,Ud同士についても互いに電気的に直列に接続されているため、燃料電池モジュール2全体で合計144本の燃料電池セル32が電気的に直列に接続された状態となっている。
したがって、これらのセル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udを合計144本の燃料電池セル32が電気的に直列に接続された1つのセル集合体ユニットとみなしてもよい。
また、各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udについては、各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udに供給された酸化剤ガスを互いのセル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Ud同士で共用できるように、各モジュール容器40a,40b,40c,40dによって4つに区分しなくてもよい。
さらに、各燃料電池セル32は、セラミックス材料で形成された有底筒状の部材であり、この有底筒状の部材は、その内側から外側に向かって空気極、電解質、燃料極の多層構造を形成している。
また、燃料電池セル32の内壁である空気極に空気(酸化剤ガス)が接触すると共に、燃料電池セル32の外壁である燃料極に燃料ガスが接触すると、燃料電池セル32内でO2-イオンが移動して電気化学反応が起こり、空気極と燃料極との間に電位差が生じることにより、発電が行われるようになっている。
燃料電池セル32が発電した電気は、集電部材34,36によって集電され、集電ロッド30によって外部に取り出されるようになっている。
また、モジュール容器40a,40b,40c,40dの内側には、燃料電池セル32とモジュール容器40a,40b,40c,40dとを絶縁すると共に、モジュール容器40a,40b,40c,40d内部を保温するための絶縁断熱部材42が設けられている。この絶縁断熱部材42は、アルミナ繊維等で形成されている。モジュール容器40a,40b,40c,40dは更に、動作温度を安定に保つためにその全体が断熱部材44で覆われている。
各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udの各セル集合体G1,G2,G3の上方には、酸化剤ガスヘッダ38a,38b,38cがそれぞれ配置されており、各酸化剤ガスヘッダ38a,38b,38cには、酸化剤ガス供給管26a,26b,26cがそれぞれ対応して接続されている。
また、各酸化剤ガス供給管26a,26b,26cは、酸化剤ガス供給部6の各酸化剤ガス供給管6a,6b,6c,6dのそれぞれから3つに分岐されたものであり、酸化剤ガス供給部6の各酸化剤ガス供給管6a,6b,6c,6dの酸化剤ガスは、燃料電池モジュール2の各酸化剤ガス供給管26a,26b,26cを経て各酸化剤ガスヘッダ38a,38b,38cに供給され、対応する各セル集合体G1,G2,G3の各燃料電池セル32の内側の空気極に供給されるようになっている。
さらに、酸化剤ガスヘッダ38は、各燃料電池セル32に空気を分配すると共に、燃焼室46の熱を熱交換することにより、各燃料電池セル32に供給する空気を昇温させる役割も果たしている。
つぎに、図4に示すように、モジュール容器40a,40b,40c,40dの下方には、モジュール容器40a,40b,40c,40d内に導入する燃料ガスを均一に分散するための燃料ガス分散室48a,48b,48c,48dがそれぞれ配置されている。各燃料ガス分散室48a,48b,48c,48d内には、燃料ガスを予備分散する予備分散板50が配置されており、この予備分散板50の上方には、例えば、Niフォームからなる燃料ガス分散材52が配置されている。
また、燃料ガス分散室48の上流側(図4の下側)には、燃料ガス供給管18が接続されており、この燃料ガス供給管18の上流側は、燃料ガス供給部4の燃料ガス供給源16に接続されている。
さらに、モジュール容器40a,40b,40c,40dと燃料ガス分散室48との間には、燃料ガスを燃料ガス分散室48からモジュール容器40a,40b,40c,40dに通気させるための燃料ガス分散板54が設けられ、この燃料ガス分散板54には、複数の燃料ガス供給孔56が形成されている。
燃料ガス供給部4から燃料ガス供給管18を経て各燃料ガス分散室48a,48b,48c,48d内に供給された燃料ガスは、予備分散板50、燃料ガス分散材52、及び、燃料ガス分散板54の燃料ガス供給孔56を通過して各燃料電池セル32に供給されるようになっている。
また、図4に示すように、各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udの各セル集合体G1,G2,G3の上方に配置される各酸化剤ガスヘッダ38a,38b,38cには、各燃料電池セル32の管内の空気極に酸化剤ガスを導入する複数の酸化剤ガス導入管58が連結されている。
この酸化剤ガス導入管58は、燃料電池セル32の管内に挿入され、その下端部は燃料電池セル32の底面付近まで延びている。
また、モジュール容器40a,40b,40c,40d内には、燃料電池セル32の長手方向に対して垂直方向に沿って形成される矩形状の仕切板60が設けられており、モジュール容器40a,40b,40c,40d内において、この仕切板60で仕切られた上側に燃焼室46が形成され、下側に発電室62が形成されている。
ここで、燃焼室46は、発電室62で反応に寄与しなかった余剰の燃料ガスと、各燃料電池セル32の筒内で反応に寄与しなかった余剰の空気とを混合して燃焼させるための空間である。
また、発電室62は、燃料ガス供給孔56から導入される燃料ガスを各燃料電池セル32に接触させ、各燃料電池セル32の管内に流れる空気との電気化学反応を生じさせて発電させるための空間である。
つぎに、図2を参照して、酸化剤ガス供給部6について、さらに詳細に説明する。
酸化剤ガス供給部6A,6Bの両酸化剤ガス供給管6a,6bの間、及び、酸化剤ガス供給部6C,6Dの両酸化剤ガス供給管6c,6dの間には、バイパス管路6e,6fがそれぞれ設けられており、これらのバイパス管路6e,6fにより、両酸化剤ガス供給管6a,6bの相互間、及び、両酸化剤ガス供給管6c,6dの相互間における酸化剤ガスの流通が可能となっている。
すなわち、酸化剤ガス供給部6A,6Bの両酸化剤ガス供給管6a,6b、及び、酸化剤ガス供給部6C,6Dの両酸化剤ガス供給管6c,6dは、各バイパス管路6e,6fにより、互いに並列に配置されている。
しかしながら、各酸化剤ガス供給管6a,6bと各酸化剤ガス供給管6c,6dとの相互間についてはバイパス管路が設けられておらず、互いに独立している。
また、酸化剤ガス供給部6の各酸化剤ガス供給管6a,6b,6c,6dと各バイパス管路6e,6fとの各連結部6g,6h,6i,6jよりも下流側には、流量計64a(流量計A)、流量計64b(流量計B)、流量計64c(流量計C)、及び、流量計64d(流量計D)がそれぞれ設けられ、これらの流量計64a,64b,64c,64dにより、各酸化剤ガス供給管6a,6b,6c,6dから燃料電池モジュール2の各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Ud(酸化剤ガス供給管26a,26b,26c及び酸化剤ガスヘッダ38a,38b,38c)に供給される酸化剤ガス(空気)の量が測定されるようになっている。
さらに、電磁弁24a(ストップ弁A)、電磁弁24b(ストップ弁B)、電磁弁24c(ストップ弁C)、及び、電磁弁24d(ストップ弁D)のそれぞれは、各ブロワ22a,22b,22c,22dと各連結部6g,6h,6i,6jとの間に位置しており、各ブロワ22a,22b,22c,22dが停止した際に、各ブロワ22a,22b,22c,22dの下流側に位置する各酸化剤ガス供給管6a,6b,6c,6d内の酸化剤ガスが停止中の各ブロワ22a,22b,22c,22d内に逆流しないように、各ブロワ22a,22b,22c,22dの下流側の管路を閉鎖するストップ弁として機能するようになっている。
なお、各酸化剤ガス供給管6a,6b,6c,6d内の酸化剤ガスが停止中の各ブロワ22a,22b,22c,22d内への逆流を阻止する電磁弁24a(ストップ弁A)、電磁弁24b(ストップ弁B)、電磁弁24c(ストップ弁C)、及び、電磁弁24d(ストップ弁D)の代わりの手段として、逆止弁を用いてもよい。
また、各ブロワ22a,22b,22c,22d自体の通気抵抗がセル集合体ユニット側の通気抵抗よりはるかに高い場合には、各ブロワ22a,22b,22c,22d内への逆流のおそれが少ない、または逆流したとしてもその流量が無視できるため、電磁弁(ストップ弁)を設けなくてもよい。
ここで、各酸化剤ガス供給部6A,6B,6C,6Dは、制御部12の一部を備えており、各ブロワ22a,22b,22c,22d及び各電磁弁24a,24b,24c,24dの動作は、各流量計64a,64b,64c,64dが測定した各酸化剤ガス供給管6a,6b,6c,6d内の酸化剤ガス(空気)の量に基づいて、制御部12により制御されるようになっている。
つぎに、図1〜図5を参照しながら、上述した本発明の第1実施形態による燃料電池の動作について説明する。
図5は、本発明の第1実施形態による燃料電池の酸化剤ガス供給部の動作の一例を説明したタイムチャートである。ここで、図5において、横軸は時間を示しており、燃料電池の発電中に時間tでブロワAのみが故障により停止し、酸化剤供給部6Aに異常が発生した場合における、酸化剤ガス供給部のブロワA、ブロワB、ストップ弁A、及び、ストップ弁Bの動作と燃料電池の発電状況を示している。
図5に示すように、時間tまでは、発電室62において、燃料ガス供給孔56から導入された燃料ガスが各燃料電池セル32に接触し、各燃料電池セル32の管内に流れる空気と共に電気化学反応が生じて発電が行われている。この間、各ブロワA、ブロワB、ブロワC、及び、ブロワDは正常に作動しており、各酸化剤ガス供給管6a,6b,6c,6dから燃料電池モジュール2の各酸化剤ガス供給管26a,26b,26c及び各酸化剤ガスヘッダ38a,38b,38cに酸化剤ガスが供給されている。
また、各流量計64a(流量計A)、流量計64b(流量計B)、流量計64c(流量計C)、及び、流量計64d(流量計D)の流量測定値Qは、いずれについても、Q0(例えば、ほぼ60[NLM](0℃、1気圧におけるl/min))となっている。
さらに、ストップ弁A、ストップ弁B、ストップ弁C、及び、ストップ弁Dのいずれについても、開放した状態となっている。
つぎに、一例として、時間tでブロワAが故障により停止し、酸化剤供給部6Aに異常が発生すると、ブロワA自体からは酸化剤ガス供給管6aに酸化剤ガスが供給されなくなる。
しかしながら、ブロワBが正常に作動しているため、酸化剤ガス供給管6bの酸化剤ガスの流量Q0の一部(例えば、Q0/3(ほぼ20[NLM]の流量))がバイパス管路6eを連結部6hから連結部6gに向かって流れて酸化剤ガス供給管6aに供給され、セル集合体ユニットUaの各燃料電池セル32に酸化剤ガスが供給される状態が維持される。
また、これにより、流量計Aの流量測定値Qは、Q0(例えば、ほぼ60[NLM])からQ0/3(ほぼ20[NLM]の流量)に低下し、流量計Bの流量測定値は、Q0(例えば、ほぼ60[NLM])から2Q0/3(ほぼ40[NLM]の流量)に低下する。
一方、ブロワC及びブロワDも正常に作動しているが、各酸化剤ガス供給管6a,6bと各酸化剤ガス供給管6c,6dとの相互間についてはバイパス管路が設けられておらず、互いに独立しているため、流量計C及び流量計Dの流量測定値Qは、共にQ0(例えば、ほぼ60[NLM])になっている。
さらに、時間t以後、酸化剤ガス供給管6a及びバイパス管路6eの酸化剤ガスが、故障で停止したブロワ22a(ブロワA)内に逆流しなように、電磁弁24a(ストップ弁A)のみが閉鎖される。これと同時に、安全のため、燃料電池1の発電が停止される。
上述した本発明の第1実施形態の燃料電池によれば、酸化剤ガス供給部6が4つのセル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udのそれぞれに酸化剤ガスを供給する4つの酸化剤ガス供給部6A,6B,6C,6Dから構成され、各酸化剤ガス供給部6A,6B,6C,6Dが各ブロワ22a,22b,22c,22dを備えていると共に、酸化剤ガス供給部6A,6Bの両酸化剤ガス供給管6a,6b、及び、酸化剤ガス供給部6C,6Dの両酸化剤ガス供給管6c,6dが、各バイパス管路6e,6fにより、互いに並列に配置されている。
それゆえ、これらの酸化剤ガス供給部6A,6B,6C,6Dが、対応するセル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udに酸化剤ガスを供給しているときに、万一、酸化剤ガス供給部6A,6B,6C,6Dのブロワ22a,22b,22c,22dのうちの1つが故障して、酸化剤ガス供給部6A,6B,6C,6Dのうちの1つに異常が発生したとしても、他の酸化剤ガス供給部からセル集合体ユニットに酸化剤ガスを供給することができる。この結果、セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udの各燃料電池セル32の内壁である空気極において、酸化雰囲気を保つことができ、酸化剤ガスが供給されずに還元されて最終的に各燃料電池セル32の破壊が生ずるのを防ぐこともできる。
また、本実施形態の燃料電池によれば、各酸化剤ガス供給部6A,6B,6C,6Dの各ブロワ22a(ブロワA)、ブロワ22b(ブロワB)、ブロワ22c(ブロワC)、ブロワ22d(ブロワD)の下流側に電磁弁24a(ストップ弁A)、電磁弁24b(ストップ弁B)、電磁弁24c(ストップ弁C)、及び、電磁弁24d(ストップ弁D)を備えているため、各ブロワ22a,22b,22c,22dからこれらに対応するセル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udに酸化剤ガスを継続的に供給することができると共に、万一、ブロワ22a,22b,22c,22dのいずれかが故障して停止したとしても、故障したブロワの下流側の電磁弁24a,24b,24c,24dが酸化剤ガス供給管6a,6b,6c,6dの管路を閉鎖するため、故障したブロワ内に酸化剤ガスが逆流するのを防ぐことができる。
なお、上述した本実施形態の燃料電池の動作においては、一例として、酸化剤ガス供給部6A,6B,6C,6DのうちのブロワAのみが故障した場合について説明したが、ブロワB、ブロワC、又は、ブロワDのいずれか一つが故障した場合についても、同様な動作となる。
また、上述した本実施形態の燃料電池においては、一例として、酸化剤ガス供給部6A,6Bの両酸化剤ガス供給管6a,6b、及び、酸化剤ガス供給部6C,6Dの両酸化剤ガス供給管6c,6dが各バイパス管路6e,6fにより互いに並列に配置されているが、各酸化剤ガス供給管6a,6bと各酸化剤ガス供給管6c,6dとの相互間についてはバイパス管路が設けられず、互いに独立している形態について説明したが、このような形態に限定されず、他の形態についても適用可能である。すなわち、他の形態として、各酸化剤ガス供給管6a,6bと各酸化剤ガス供給管6c,6dとの相互間についてもバイパス管路を設けることにより、ブロワA〜Dのうちの一つのブロワが故障した場合に他の二つ又は三つのブロワによって、故障したブロワの酸化剤ガスの供給量を補うようにしてもよい。
さらに、上述した本実施形態の燃料電池においては、ブロワA〜Dの異常を検知する検知手段を設け、ブロワA又はブロワB、或いは、ブロワC又はブロワDのいずれか一方を停止させて、他方のブロワの異常を検知手段が検知したときのみ、ブロワを作動させるような形態にしてもよい。
つぎに、図6及び図7を参照して、本発明の第2実施形態による燃料電池を説明する。
ここで、図6は本発明の第2実施形態による燃料電池の燃料電池モジュール及び酸化剤ガス供給部を示す概略図であり、図7は本発明の第2実施形態による燃料電池の酸化剤ガス供給部における動作の一例を説明したタイムチャートである。
なお、図6及び図7において、本発明の第1実施形態による燃料電池の構成部分と同一の部分については同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
図6及び図7に示すように、本発明の第2実施形態による燃料電池においては、酸化剤ガス供給部70A,70B,70C,70Dの構成が、第1実施形態による燃料電池の酸化剤ガス供給部6A,6B,6C,6Dの構成と異なっている。ここで、図6においては、酸化剤ガス供給部70C,70Dとこれらに対応するセル集合体ユニットUc,Udの構成については、酸化剤ガス供給部70A,70Bとこれらに対応するセル集合体ユニットUa,Ubの構成と同一であるため、省略している。
すなわち、本発明の第2実施形態による燃料電池においては、酸化剤ガス供給部70A,70Bの両酸化剤ガス供給管6a,6bの間のバイパス管路6eの途中、及び、酸化剤ガス供給部70C,70Dの両酸化剤ガス供給管6c,6dの間のバイパス管路6fの途中に電磁弁72(バイパスバルブ)がそれぞれ設けられている。
また、これらの電磁弁72は、各酸化剤ガス供給部70A,70B,70C,70Dの各ブロワ22a(ブロワA)、ブロワ22b(ブロワB)、ブロワ22c(ブロワC)、ブロワ22d(ブロワD)が正常に作動しているときは、各バイパス管路6e,6fを閉鎖するようになっている。
一方、酸化剤ガス供給部70Aのブロワ22a(ブロワA)又は酸化剤ガス供給部70Bのブロワ22b(ブロワB)のいずれか一方、或いは、酸化剤ガス供給部70Cのブロワ22c(ブロワC)又は酸化剤ガス供給部70Dのブロワ22d(ブロワD)のいずれか一方が故障して、その故障したブロワに対応する酸化剤ガス供給部の流量計が測定した酸化剤ガスの流量が所定以下の流量になると、制御部12の制御により、故障したブロワに対応する酸化剤ガス供給部に関連するバイパス管路の電磁弁72が開放されるようになっている。
つぎに、図7に示すように、一例として、時間tでブロワAが故障して停止すると、ブロワA自体からは酸化剤ガス供給部70Aの酸化剤ガス供給管6aに酸化剤ガスが供給されなくなり、流量計Aの流量測定値Qが所定値Q0(例えば、ほぼ60[NLM]の流量)以下になったことを制御部12が検知すると、バイパス管路6eの電磁弁72(バイパスバルブ)を開放する。
一方、ブロワBは正常に作動しているため、酸化剤ガス供給部70Bの酸化剤ガス供給管6bの酸化剤ガスの流量Q0の一部(例えば、Q0/3(ほぼ20[NLM]の流量))がバイパス管路6eを連結部6hから連結部6gに向かって流れて酸化剤ガス供給管6aに供給され、セル集合体ユニットUaの各燃料電池セル32に酸化剤ガスが供給される状態が維持される。
さらに、時間t以後、酸化剤ガス供給管6a及びバイパス管路6eの酸化剤ガスが、故障で停止したブロワ22a(ブロワA)内に逆流しなように、電磁弁24a(ストップ弁A)のみが閉鎖される。これと同時に、安全のため、本実施形態の燃料電池の発電が停止される。
上述した本発明の第2実施形態による燃料電池によれば、酸化剤ガス供給部70Aのブロワ22a(ブロワA)又は酸化剤ガス供給部70Bのブロワ22b(ブロワB)のいずれか一方、或いは、酸化剤ガス供給部70Cのブロワ22c(ブロワC)又は酸化剤ガス供給部70Dのブロワ22d(ブロワD)のいずれか一方が故障して、その故障したブロワに対応する酸化剤ガス供給部の流量計が測定した酸化剤ガスの流量Qが所定値Q0以下の流量になったことを制御部12が検知すると、この制御部12の制御により、故障したブロワに対応する酸化剤ガス供給部に関連するバイパス管路の電磁弁72が開放され、故障したブロワに対応する酸化剤ガス供給部に関連するセル集合体ユニットの各燃料電池セル32に酸化剤ガスが供給される状態が維持される。この結果、各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udの各燃料電池セル32において、酸化雰囲気を保つことができ、酸化剤ガスが供給されずに還元されて最終的に破壊が生ずるのを防ぐことができる。
また、本発明の第2実施形態による燃料電池によれば、燃料電池モジュール2が4つのセル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udを備え、各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udごとに酸化剤ガス供給部70A,70B,70C,70Dを対応させて各バイパス管路6e,6fの電磁弁72の開閉を制御部12によって制御することにより、各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udに供給する酸化剤ガスの量を変化させたりすることができ、細やかな制御が可能となる。
なお、上述した本発明の第2実施形態による燃料電池においては、故障したブロワに対応する酸化剤ガス供給部の流量計が測定した酸化剤ガスの流量Qが所定値Q0以下の流量になったことを制御部12が検知すると、この制御部12の制御により、故障したブロワに対応する酸化剤ガス供給部に関連するバイパス管路の電磁弁72が開放されるような形態について説明したが、このような形態に限定されず、他の形態についても適用可能である。
例えば、バイパス管路に電磁弁72の代わりに手動弁を設け、酸化剤ガス供給部の流量計が測定した酸化剤ガスの流量Qが所定値Q0以下の流量になったこと制御部12又は作業者が検知した後、手動によりバイパス管路の手動弁を開放するようにしてもよい。
つぎに、図8及び図9を参照して、本発明の第3実施形態による燃料電池を説明する。
ここで、図8は本発明の第3実施形態による燃料電池の燃料電池モジュール及び酸化剤ガス供給部を示す概略図であり、図9は本発明の第3実施形態による燃料電池の酸化剤ガス供給部における動作の一例を説明したタイムチャートである。
なお、図8及び図9において、本発明の第1実施形態及び第2実施形態による燃料電池の構成部分と同一の部分については同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
図8及び図9に示すように、本発明の第3実施形態による燃料電池においては、酸化剤ガス供給部80A,80B,80C,80Dの構成が、第1実施形態及び第2実施形態による燃料電池の酸化剤ガス供給部の構成と異なっている。ここで、図8においては、酸化剤ガス供給部80C,80Dとこれらに対応するセル集合体ユニットUc,Udの構成については、酸化剤ガス供給部80A,80Bとこれらに対応するセル集合体ユニットUa,Ubの構成と同一であるため、省略している。
すなわち、本発明の第3実施形態による燃料電池においては、酸化剤ガス供給部80A,80Bの両酸化剤ガス供給管80a,80bが互いに直列に配置されているため、各酸化剤ガス供給管80a,80bにそれぞれ設けられているブロワ22a(ブロワA)とブロワ22b(ブロワB)についても、同様に、互いに直列に配置されている。
図9に示すように、一例として、時間tでブロワAが故障して停止すると、ブロワA自体からは酸化剤ガス供給部80Aの酸化剤ガス供給管80aに酸化剤ガスが供給されなくなり、ブロワBの下流側に配置されている流量計ABの流量測定値Qが所定値2Q0(例えば、ほぼ120[NLM]の流量)以下になったことを制御部12が検知すると、正常に作動している酸化剤ガス供給部80BのブロワBの出力を上げて、ブロワB自体から酸化剤ガス供給管80bに供給される酸化剤ガスの流量QをQ0(例えば、ほぼ60[NLM]の流量)から2Q0(例えば、ほぼ120[NLM]の流量)まで倍増させる。
そして、酸化剤ガス供給管80bの酸化剤ガスは燃料電池モジュール2の酸化剤ガス供給管26を経て各セル集合体ユニットUa,Ubに供給される。
また、時間t以後についても、各セル集合体ユニットUa,Ubの各燃料電池セル32の空気極における酸化雰囲気が維持されて安全であるため、本実施形態の燃料電池の発電は停止されることなく、継続される。
同様に、ブロワBが故障した場合については、正常に作動しているブロワAの出力を上げるようにすればよい。
上述した本発明の第3実施形態の燃料電池によれば、これらの酸化剤ガス供給部80A,80B,80C,80Dのブロワ22a,22b,22c,22dのうちの1つが故障したとしても、故障したブロワに直列に配置されているブロワの出力を上げることにより、故障したブロワの酸化剤ガスの供給量を補うことができる。この結果、セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udの各燃料電池セル32の内壁である空気極において、酸化雰囲気を保つことができ、酸化剤ガスが供給されずに還元されて最終的に各燃料電池セル32の破壊が生ずるのを防ぐこともできる。
つぎに、図10及び図11を参照して、本発明の第4実施形態による燃料電池を説明する。
ここで、図10は本発明の第4実施形態による燃料電池の燃料電池モジュール及び酸化剤ガス供給部を示す概略図であり、図11は本発明の第4実施形態による燃料電池の酸化剤ガス供給部における動作の一例を説明したタイムチャートである。
なお、図10及び図11において、本発明の第1実施形態〜第3実施形態による燃料電池の構成部分と同一の部分については同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
図10及び図11に示すように、本発明の第4実施形態による燃料電池においては、酸化剤ガス供給部90A,90B,90C,90Dの構成が、第1実施形態〜第3実施形態による燃料電池の酸化剤ガス供給部の構成と異なっている。ここで、図10においては、酸化剤ガス供給部90C,90Dとこれらに対応するセル集合体ユニットUc,Udの構成については、酸化剤ガス供給部90A,90Bとこれらに対応するセル集合体ユニットUa,Ubの構成と同一であるため、省略している。
すなわち、本発明の第4実施形態による燃料電池においては、酸化剤ガス供給部90A,90Bの両酸化剤ガス供給管6a,6bの間のバイパス管路6eの途中、及び、酸化剤ガス供給部90C,90Dの両酸化剤ガス供給管6c,6dの間のバイパス管路6fの途中に三方バルブ92がそれぞれ設けられている。
また、バイパス管路6eの三方バルブ92は、酸化剤ガス供給部90Aの酸化剤ガス供給管6a側(A側)に接続されるバイパス管路6eを開閉するA側弁92aと、酸化剤ガス供給部90Bの酸化剤ガス供給管6b側(B側)に接続されるバイパス管路6eを開閉するB側弁92bとを備えている。
さらに、三方バルブ92には、バイパス管路6eから分岐した補助用酸化剤ガス供給管94が連結されており、この補助用酸化剤ガス供給管94には、ブロワ96(ブロワE)が配置されている。
また、補助用酸化剤ガス供給管94のブロワ96(ブロワE)と三方バルブ92との間には、電磁弁98(ストップ弁E)又は逆止弁が設けられている。
なお、ブロワ96(ブロワE)自体の通気抵抗が高い場合には、ブロワ96(ブロワE)内への逆流のおそれが少ないため、電磁弁98(ストップ弁E)又は逆止弁は省略してもよい。
図11に示すように、一例として、時間tでブロワAが故障して停止すると、ブロワA自体からは酸化剤ガス供給部90Aの酸化剤ガス供給管90aに酸化剤ガスが供給されなくなり、ブロワAの下流側に配置されている流量計Aの流量測定値Qが所定値Q0(例えば、ほぼ60[NLM]の流量)以下になったことを制御部12が検知すると、三方バルブ92のA側弁92aと電磁弁98(ストップ弁E)又は逆止弁とが開放されると共に、ブロワEが作動し、このブロワEから補助用酸化剤ガス供給管94に酸化剤ガスが供給される。
補助用酸化剤ガス供給管94の酸化剤ガスは、開放した三方バルブ92のA側弁92aからバイパス管路6eを経て酸化剤ガス供給部90Aの酸化剤ガス供給管6aに供給され、セル集合体ユニットUaの各燃料電池セル32に供給される。
また、時間t以後についても、各セル集合体ユニットUa,Ubの各燃料電池セル32の空気極における酸化雰囲気が維持されて安全であるため、本実施形態の燃料電池の発電は停止されることなく、継続される。
上述した本発明の第4実施形態の燃料電池によれば、酸化剤ガス供給部90Aのブロワ22a(ブロワA)又は酸化剤ガス供給部90Bのブロワ22b(ブロワB)のいずれか一方、或いは、酸化剤ガス供給部90Cのブロワ22c(ブロワC)又は酸化剤ガス供給部90Dのブロワ22d(ブロワD)のいずれか一方が故障して、その故障したブロワに対応する酸化剤ガス供給部の流量計が測定した酸化剤ガスの流量Qが所定値Q0以下の流量になったことを制御部12が検知すると、この制御部12の制御により、故障したブロワに対応する酸化剤ガス供給部に関連するバイパス管路の三方バルブ92が開放され、故障したブロワに対応する酸化剤ガス供給部に関連するセル集合体ユニットの各燃料電池セル32に酸化剤ガスが供給される状態が維持される。この結果、各セル集合体ユニットUa,Ub,Uc,Udの各燃料電池セル32において、酸化雰囲気を保つことができ、酸化剤ガスが供給されずに還元されて最終的に破壊が生ずるのを防ぐことができる。
なお、上述した本発明の第4実施形態による燃料電池においては、酸化剤ガス供給部90A,90Bの両酸化剤ガス供給管6a,6bの間のバイパス管路6eの途中、及び、酸化剤ガス供給部90C,90Dの両酸化剤ガス供給管6c,6dの間のバイパス管路6fの途中に三方バルブ92をそれぞれ設けた形態について説明したが、このような形態に限定されず、他の形態についても適用可能である。
例えば、バイパス管路6e,6fの途中に三方バルブ92を設ける代わりに二方バルブを設けることにより、補助用酸化剤ガス供給管94のブロワ96の下流側に設けられている電磁弁98(ストップ弁E)又は逆止弁が不要となる。
1 燃料電池
2 燃料電池モジュール
4 燃料ガス供給部
6,6A,6B,6C,6D 酸化剤ガス供給部
6a,6b,6c,6d 酸化剤ガス供給管
6e,6f バイパス管路
8 水供給部
10 電力取出部
12 制御部
14 補器
16 燃料ガス供給源
18 燃料ガス供給管
20 酸化剤ガス供給源
22a,22b,22c,22d ブロワ
24a,24b,24c,24d 電磁弁
26 酸化剤ガス供給管
32 燃料電池セル
40a,40b,40c,40d モジュール容器
Ua,Ub,Uc,Ud セル集合体ユニット
G1,G2,G3 セル集合体

Claims (4)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスを電気化学的に反応させることにより発電する燃料電池であって、
    電気的に接続された複数の燃料電池セルを備え、これらの複数の燃料電池セルによって燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学的な反応により発電するセル集合体ユニットと、
    上記セル集合体ユニットの各燃料電池セルに燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、
    上記セル集合体ユニットの各燃料電池セルに酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給部と、
    を有し、上記酸化剤ガス供給部は、酸化剤ガス供給源として上記セル集合体ユニットの各燃料電池セルに向けて酸化剤ガスを送出することができる複数の酸化剤ガス送出手段を備えていることを特徴とする燃料電池。
  2. 上記酸化剤ガス供給部は、上記複数の酸化剤ガス送出手段のうちの1つに異常が発生した場合、他の酸化剤ガス送出手段から上記セル集合体ユニットの各燃料電池セルに酸化剤ガスが供給されるように制御する制御部を備えている請求項1記載の燃料電池。
  3. 上記セル集合体ユニットは、第1のセル集合体ユニットと、第2のセル集合体ユニットと、を備え、上記酸化剤ガス供給部は、上記第1のセル集合体ユニットに酸化剤ガスを送出する第1の酸化剤ガス送出手段と、上記第2のセル集合体ユニットに酸化剤ガスを送出する第2の酸化剤ガス送出手段と、上記第1の酸化剤ガス送出手段に異常が発生した場合、上記第2の酸化剤ガス送出手段から上記第1のセル集合体ユニットに酸化剤ガスが供給されるように制御する制御部と、を備えている請求項1記載の燃料電池。
  4. 前記複数の酸化剤ガス送出手段は、互いに並列に配置され、その上流側又は下流側に弁部材を備えている請求項1記載の燃料電池。
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