JP2014165009A - セルスタックの評価装置、及びその評価方法 - Google Patents

セルスタックの評価装置、及びその評価方法 Download PDF

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Kazuhiro Takenoshita
和広 竹之下
Daigo Kobayashi
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Abstract

【課題】セルスタックを短時間で評価する。
【解決手段】評価対象であるセルスタック101が収納されるセル収納容器31と、セル収納容器31を覆う圧力容器30と、圧力容器30に対して加圧ガスGpを供給・排気するための加圧ガスライン33と、セルスタック101の燃料極側に対して燃料ガスGfを供給・排気するための燃料ガスライン35と、セルスタック101の空気極側に対して酸化剤ガスGoを供給・排気するための酸化剤ガスライン37と、圧力容器30内の圧力を調節する第一圧力調節弁40と、セル収納容器31の燃料極側の空間の圧力を調節する第二圧力調節弁41と、セル収納容器31の空気極側の空間の圧力を調節する第三圧力調節弁42と、セルスタック101の状態を監視する監視装置55と、を備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、燃料電池セルを有するセルスタックの評価装置、及びその評価方法に関する。
燃料電池は、低公害で発電効率が高いため、近年、各種分野での利用が期待されている。燃料電池セルは、一般的に、水素や炭化水素系ガス等を含む燃料ガスから改質された一酸化炭素と酸素イオンとの反応場である燃料極と、空気等の酸化剤ガスから酸素イオンを生成する空気極と、この空気極で生成された酸素イオンを燃料極に移動させる固体電解質とを有する。燃料極と固体電解質との界面付近では、燃料極で改質された燃料ガスと固定電解質からの酸素イオンとが電気化学反応して発電が行われる。この燃料電池は、排気ガスがクリーンであることから、例えば、病院や工場等の分散電源として利用されている。
このような燃料電池セルを備えた燃料電池モジュールの一例として、例えば、以下の特許文献1に開示されているものがある。
この燃料電池モジュールは、圧力容器と、この圧力容器内に配置される複数のカートリッジと、を備えている。カートリッジは、セルチューブ(セルスタック)の束である。セルチューブは、複数の燃料電池セルと、円筒形状の基体管とを有している。電池セルは、前述したように、空気極、固体電解質及び燃料極が積層されたものである。複数の燃料電池セルは、円筒形状の基体管の外周面に形成されている。セルチューブの内部には燃料ガスを、セルチューブの外部には空気を通気することで発電させる。
特許第4119724号公報
上記特許文献1に記載の燃料電池モジュールに搭載される複数のセルチューブ(セルスタック)は、圧力容器内に配置される以前に性能評価することが望ましい。しかも、この評価にかかる時間が短いことが望ましい。
そこで、本発明は、以上のような要望に応えるため、セルスタックを短時間で評価することができるセルスタックの評価装置、及びその評価方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様としてのセルスタックの評価装置は、
燃料極と空気極とが積層されて形成されている燃料電池セルを有するセルスタックの評価装置において、前記セルスタックが収納されるセル収納容器と、前記セル収納容器を覆う圧力容器と、前記圧力容器内であって前記セル収納容器外の空間に対して加圧ガスを供給・排気するための加圧ガスラインと、前記セル収納容器内の前記セルスタックの空気極側の空間に対して酸化剤ガスを供給・排気するための酸化剤ガスラインと、前記セル収納容器内の前記セルスタックの燃料極側の空間に対して燃料ガスを供給・排気するための燃料ガスラインと、前記圧力容器内であって前記セル収納容器外の空間の圧力を調節する圧力調節部と、前記セル収納容器内の前記燃料極側の空間の圧力を調節する圧力調節部と、前記セル収納容器内の前記空気極側の空間の圧力を調節する圧力調節部と、前記空気極側の前記空間に供給された前記酸化剤ガスと前記燃料極側の前記空間に供給された前記燃料ガスとを用いて発電が行われている前記セルスタックの状態を監視する監視部と、を備えていることを特徴とする。
当該評価装置では、セルスタックの空気極側に供給する酸化剤ガスの量を少なくすることができる。このため、当該評価装置では、セルスタックの空気極側に酸化剤ガスを供給する時間、この酸化剤ガスが発電に適した温度になるまでの時間を短くすることができる。よって、当該評価装置では、セルスタックを短時間で評価することができる。
ここで、前記セルスタックの評価装置において、前記前記圧力容器内であって前記セル収納容器外の空間に配置され、該セル収納容器内を加熱する加熱器を備えていてもよい。
当該評価装置では、セルスタック、セルスタックの燃料極側に供給される燃料ガス、及びセルスタックの酸化剤ガス側に供給される酸化剤ガスを容易に発電に適した温度にすることができる。
また、以上のいずれかの前記セルスタックの評価装置において、前記各圧力調節部の動作を制御する制御装置を備え、前記制御装置は、前記圧力容器内であって前記収納容器外の空間の圧力と前記セル収納容器内の前記空気極側の空間の圧カとの圧力差が所定圧力差以内になり、前記セル収納容器内の前記空気極側の空間の圧力と前記セル収納容器内の前記燃料極側の空間の圧力との圧力差が所定圧力差以内になるように前記各圧力調節部を制御してもよい。
当該評価装置では、圧力容器内であって収納容器外の空間の圧力とセル収納容器内の空気極側の空間の圧カとの圧力差が所定圧力差以内になるので、セル収納容器の内外の圧力差によるセル収納容器の損傷を抑えることができる。さらに、当該評価装置では、セル収納容器内の空気極側の空間の圧力とセル収納容器内の燃料極側の空間の圧力との圧力差が所定圧力差以内になるので、セルスタックの燃料極側の空間と空気極側の空間との圧力差によるセルスタックの損傷を抑えることができる。
また、以上のいずれかの前記セルスタックの評価装置において、前記加圧ガスラインと前記酸化剤ガスラインと前記燃料ガスラインとのうちで、いずれか二つのライン中の排気側ラインは、前記圧力容器の外部で合流しており、二つの前記ラインにおける合流部よりも下流側には、二つの前記ラインのうちの一方のラインに連通している前記空間の圧力を調節する前記圧力調節部と、他方のラインに連通している前記空間の圧力を調節する前記圧力調節部とを兼用する兼用圧力調節部が設けられ、二つの前記ライン中の前記排気側ラインであって、前記合流部よりも上流側には、逆止弁がそれぞれ設けられていてもよい。
この場合、二つの前記ラインのうち、一方のラインは前記酸化剤ガスラインであり、他方のラインは前記加圧ガスラインであってもよい。また、二つの前記ラインのうち、一方のラインは前記燃料ガスラインであり、他方のラインは前記加圧ガスラインであってもよい。
当該評価装置では、二つのライン中の排気側ラインを合流させているので、ラインの総全長を短くすることができる上に、圧力調節弁の数量を少なくすることができ、装置コストを抑えることができる。さらに、制御装置を有する場合、この制御装置における制御対象の数量が減るので、制御装置の制御負荷を削減することができる。
上記目的を達成するための本発明の一態様としてのセルスタックの評価方法は、
燃料極と空気極とが積層されて形成されている燃料電池セルを有するセルスタックの評価方法において、前記セルスタックをセル収納容器内に収納し、該セル収納容器を覆う圧力容器内に収納する収納工程と、前記圧力容器内であって前記セル収納容器外の空間に加圧ガスを供給しつつ、該空間の圧力を調整し、前記セル収納容器内の前記空気極側の空間に酸化剤ガスを供給しつつ該空間の圧力を調整し、前記セル収納容器内の前記燃料極側の空間に燃料ガスを供給しつつ該空間の圧力を調整するガス供給調整工程と、前記空気極側の空間に供給された前記酸化剤ガスと前記燃料極側に供給された前記燃料ガスとを用いて、前記セルスタックで発電が行われている状態を監視する監視工程と、を実行することを特徴とする。
当該評価方法でも、先に説明した評価装置と同様、セルスタックを短時間で評価することができる。
ここで、前記セルスタックの評価方法において、前記ガス供給調整工程では、前記圧力容器内であって前記収納容器外の空間の圧力と前記セル収納容器内の前記空気極側の空間の圧カとの圧力差を所定圧力差以内に調節し、前記セル収納容器内の前記空気極側の空間の圧力と前記セル収納容器内の前記燃料極側の空間の圧力との圧力差を所定圧力差以内に調節してもよい。
当該評価方法では、圧力容器内であって収納容器外の空間の圧力とセル収納容器内の空気極側の空間の圧カとの圧力差が所定圧力差以内になるので、セル収納容器の内外の圧力差によるセル収納容器の損傷を抑えることができる。さらに、当該評価方法では、セル収納容器内の空気極側の空間の圧力とセル収納容器内の燃料極側の空間の圧力との圧力差が所定圧力差以内になるので、セルスタックの燃料極側の空間と空気極側の空間との圧力差によるセルスタックの損傷を抑えることができる。
本発明によれば、セルスタックを短時間で評価することができる。
燃料電池モジュールの概略構成を示す模式図である。 カートリッジの要部の拡大断面図である。 セルスタックの要部の拡大断面図である。 本発明に係る第一実施家形態におけるセルスタックの評価装置の概略構成を示す模式図である。 本発明に係る第2実施形態におけるセルスタックの評価装置の概略構成を示す模式図である。 本発明に係る第3実施形態におけるセルスタックの評価装置の概略構成を示す模式図である。
以下、本発明に係るセルスタックの評価装置の各種実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
「燃料電池モジュールの実施形態」
まず、本発明に係る評価装置の評価対象であるセルスタックを備えている燃料電池モジュールの実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。なお、以下に示す燃料電池モジュールは、セルスタックの実機の適用例を示すものであって、本発明に係わる評価装置そのものを示すものではない。
図1において、燃料電池モジュールMは、容器中心軸Avを中心として容器中心軸方向Dvに延びる円筒形状の圧力容器10と、この圧力容器10内に配置されている複数のカートリッジ201及び複数の各種配管300と、を備えている。
配管300としては、燃料ガス供給源1からの燃料ガスGfを圧力容器10内の各カートリッジ201に導く燃料ガス供給配管310と、各カートリッジ201を通過した燃料ガスGfを圧力容器10外に導く燃料ガス排出配管320と、酸化剤ガス供給源2からの酸化剤ガスGoを圧力容器10内の各カートリッジ201に導く酸化剤ガス供給配管330と、各カートリッジ201を通過した酸化剤ガスGoを圧力容器10外に導く酸化剤ガス排出配管340とがある。
燃料ガスGfとしては、例えば、水素、一酸化炭素、メタン等の炭化水素系ガス、石炭等の炭素質原料のガス化により得られた炭化水素を含むガス、又は、これらの2以上の成分を含むガス等が利用される。また、酸化剤ガスGoとしては、例えば、酸素を15〜30vol%含むガス等が利用される。代表的な酸化剤ガスGoとしては、空気であるが、燃焼排気ガスと空気との混合ガスや、酸素と空気との混合ガスを利用してもよい。
圧力容器10は、例えば、内部の圧力が0.1MPa〜約5MPa、内部の温度が大気温度〜約550℃で運用される。このため、この圧力容器10は、耐圧性を考慮して、円筒形状の胴部11と、圧力容器10の容器中心軸方向Dvにおける両端部に形成されている半球状の鏡部12とを有している。この圧力容器10は、全体として円筒形状を成し、その容器中心軸Avが上下方向に延びるよう設置されている。また、この圧力容器10は、耐圧性が要求されると共に、使用条件によって、酸化剤ガスGo中に含まれる酸素などの酸化剤に対する耐食性も要求される場合には、例えば、SUS304などのステンレス系材で形成されている。
カートリッジ201は、複数のセルスタックの束で構成されている。図2に示すように、セル集合体であるセルスタック101は、円筒形状(又は管形状)の基体管103と、基体管103の外周面に形成されている複数の燃料電池セル105と、隣り合う燃料電池セル105の間に形成されているインターコネクタ107とを有する。燃料電池セル105は、図3に示すように、燃料極112と固体電解質111と空気極113とが積層して形成されている。セルスタック101は、さらに、基体管103の外周面に形成されている複数の燃料電池セル105のうちで、基体管103の軸方向において最も端に形成されている燃料電池セル105の空気極113に、インターコネクタ107を介して電気的に接続されているリード膜115を有する。
本実施形態では、この円筒形状(又は管形状)のセルスタック101の内周側に燃料ガスGfが通り、セルスタック101の外周側に酸化剤ガスGoが通る。
基体管103は、例えば、CaO安定化ZrO(CSZ)、Y安定化ZrO2(YSZ)、MgAl等のいずれかで形成されている多孔質体である。この基体管103は、燃料電池セル105とインターコネクタ107とリード膜115とを支持する役目を担っている。さらに、この基体管103は、内周側に供給された燃料ガスGfを基体管103の細孔を介して基体管103の外周面に形成される燃料電池セル105に拡散させる役目も担っている。
燃料極112は、例えば、Ni/YSZ等、Niとジルコニア系電解質材料との複合材の酸化物で形成されている。この場合、燃料極112は、燃料極112の成分であるNiが燃料ガスGfに対して触媒として作用する。この触媒としての作用は、基体管103を介して供給された燃料ガスGf中に、例えば、メタン(CH)と水蒸気とが含まれている場合、これら相互を反応させ、水素(H)と一酸化炭素(CO)に改質する作用である。
空気極113は、例えば、LaSrMnO系酸化物、又はLaCoO系酸化物で形成されている。この空気極113は、固体電解質111との界面付近において、供給される酸化剤ガスGo中の酸素を解離させて酸素イオン(O2−)を生成する。
固体電解質111は、例えば、主としてYSZで形成されている。このYSZは、ガスを通しにくい気密性と、高温下での高い酸素イオン導電性とを有している。この固体電解質111は、空気極113で生成された酸素イオン(O2−)を燃料極112に移動させる。
前述の燃料極112では、固体電解質111との界面付近において、改質により得られた水素(H)及び一酸化炭素(CO)と、固体電解質111から供給された酸素イオン(O2−)とが反応し、水(HO)及び二酸化炭素(CO)が生成される。この燃料電池セル105では、この反応過程で酸素イオンから電子が放出されて、発電が行われる。
インターコネクタ107は、例えば、SrTiO系などのM1−xTiO(Mはアルカリ土類金属元素、Lはランタノイド元素)で表される導電性ペロブスカイト型酸化物で形成されている。このインターコネクタ107は、燃料ガスGfと酸化剤ガスGoとが混合しないように緻密な膜で、酸化雰囲気と還元雰囲気との両雰囲気下で安定した電気導電性を有する。このインターコネクタ107は、隣り合う燃料電池セル105において、一方の燃料電池セル105の空気極113と他方の燃料電池セル105の燃料極112とを電気的に接続する。つまり、このインターコネクタ107は、隣り合う燃料電池セル105同士を電気的に直列接続する。
リード膜115は、電子伝導性を有すること、及びセルスタック101を構成する他の材料との熱膨張係数が近いことが必要であることから、例えば、Ni/YSZ等のNiとジルコニア系電解質材料との複合材で形成されている。このリード膜115は、インターコネクタ107により電気的に直列接続されている複数の燃料電池セル105で発電された直流電力をセルスタック101の端部付近まで導出する役目を担っている。
カートリッジ201は、図2に示すように、複数のセルスタック101と、複数のセルスタック101の束の一方の端部を覆う第一カートリッジヘッダ220aと、複数のセルスタック101の束の他方の端部を覆う第二カートリッジヘッダ220bと、を有している。複数のセルスタック101は、互いに平行で且つその長手方向における互いの位置が揃って、全体として円柱形状を成している。また、第一カートリッジヘッダ220a及び第二カートリッジヘッダ220bは、円柱形状を成している複数のセルスタック101の束の外径よりわずかに大きな外径の円筒形状を成している。このため、カートリッジ201は、全体として、セルスタック101の長手方向に長い円柱形状を成している。なお、カートリッジ201は、円柱形状でなくてもよく、例えば、角柱形状であってもよい。
第一カートリッジヘッダ220a及び第二カートリッジヘッダ220bは、いずれも、複数のセルスタック101の束の端部が開口228から内部に入り込む円筒形状のケーシング229a,229bと、ケーシング229a,229bの開口228を塞ぐ仕切断熱板227a,227bと、ケーシング229a,229bの内部空間をセルスタック101の長手方向で2つの空間に仕切る管板225a,225bと、を有している。管板225a,225b等は、高温耐久性のある金属材料で形成されている。管板225a,225b及び仕切断熱板227a,227bには、複数のセルスタック101の端部のそれぞれが挿通可能な貫通孔が形成されている。管板225a,225bは、その貫通孔に挿通されたセルスタック101の端部をシール部材又は接着剤237を介して支持する。このため、この管板225a,225bには貫通孔が形成されているものの、この管板225a,225bを基準にしてケーシング229a,229b内の一方の空間に対する他方の空間の気密性が確保されている。仕切断熱板227a,227bの貫通孔の内径は、ここに挿通されるセルスタック101の外径よりも大きく形成されている。つまり、仕切断熱板227a,227bの貫通孔の内周面と、この貫通孔に挿通されたセルスタック101の外周面との間には隙間235a,235bが存在する。
第一カートリッジヘッダ220aのケーシング229aと管板225aとで形成されている空間は、燃料ガスGfが供給される燃料ガス供給室217を形成している。このケーシング229aには、燃料ガス供給配管310からの燃料ガスGfを燃料ガス供給室217に導くための燃料ガス供給孔231aが形成されている。この燃料ガス供給室217内には、複数のセルスタック101における基体管103の端部が位置し、ここで開放している。燃料ガス供給配管310から燃料ガス供給室217に導かれた燃料ガスGfは、複数のセルスタック101の基体管103の内部に流れ込む。この際、燃料ガスGfは、燃料ガス供給室217により、複数のセルスタック101の各基体管103に対してほぼ均等流量に配分される。このため、複数のセルスタック101における各発電量の均一化を図ることができる。
第二カートリッジヘッダ220bのケーシング229bと管板225bとで形成されている空間は、セルスタック101の基体管103内を通過した燃料ガスGfが流れ込む燃料ガス排出室219を形成している。このケーシング229bには、燃料ガス排出室219に流れ込んだ燃料ガスGfを燃料ガス排出配管320に導くための燃料ガス排出孔231bが形成されている。この燃料ガス排出室219内には、複数のセルスタック101における基体管103の端部が位置し、ここで開放している。複数のセルスタック101の各基体管103内を通過した燃料ガスGfは、前述したように、燃料ガス排出室219に流入した後、燃料ガス排出配管320を通って、圧力容器10外へ排出される。
第二カートリッジヘッダ220bのケーシング229bと仕切断熱板227bと管板225bとで形成されている空間は、酸化剤ガス供給室216を形成している。このケーシング229bには、酸化剤ガス供給配管330からの酸化剤ガスGoを酸化剤ガス供給室216に導くための酸化剤ガス供給孔233bが形成されている。この酸化剤ガス供給室216内に導かれた酸化剤ガスGoは、仕切断熱板227bの貫通孔の内周面と、この貫通孔に挿通されているセルスタック101の外周面との間の隙間235bから、第一カートリッジヘッダ220aと第二カートリッジヘッダ220bとの間の発電室215へと流出する。
第一カートリッジヘッダ220aと第二カートリッジヘッダ220bとの間の発電室215には、複数のセルスタック101の燃料電池セル105が配置されている。このため、この発電室215では、燃料ガスGfと酸化剤ガスGoとが電気化学的反応して、発電が行われる。なお、この発電室215で、セルスタック101の長手方向における中央部付近の温度は、燃料電池モジュールMの定常運転時に、およそ700℃〜1100℃の高温雰囲気になる。また、この発電室215は、第一カートリッジヘッダ220aと第二カートリッジヘッダ220bとの間であって、外周側が断熱材16で囲まれた空間である。この断熱材16は、例えば、アルミナシリカ系の材料で形成されている。
第一カートリッジヘッダ220aのケーシング229aと仕切断熱板227aと管板225aとで形成されている空間は、発電室215を通った酸化剤ガスGoが流入する酸化剤ガス排出室218を形成している。このケーシング229aには、酸化剤ガス排出室218に流れ込んだ酸化剤ガスGoを酸化剤ガス排出配管340に導くための酸化剤ガス排出孔233aが形成されている。発電室215中の酸化剤ガスGoは、仕切断熱板227aの貫通孔の内周面と、この貫通孔に挿通されているセルスタック101の外周面との間の隙間235aから酸化剤ガス排出室218内に流入した後、酸化剤ガス排出配管340を通って、圧力容器10外へ排出される。
発電室215の高温化に伴って、各カートリッジヘッダ220a,220bの管板225a,225bが高温化する。第一カートリッジヘッダ220a及び第二カートリッジヘッダ220bの仕切断熱板227a,227bは、この管板225a,225bが高温化による強度低下や酸化剤ガスGo中に含まれている酸化剤による腐食を抑える。さらに、この仕切断熱板227a,227bは、管板225a,225bの熱変形も抑える。
前述したように、発電室215中の酸化剤ガスGoと、この発電室215に配置されている複数のセルスタック101の内側を通る燃料ガスGfとは、セルスタック101における複数の燃料電池セル105で電気化学反応する。この結果、複数の燃料電池セル105で発電が行われる。
複数の燃料電池セル105での発電で得られた直流電流は、複数の燃料電池セル105相互間に設けられているインターコネクタ107を経て、セルスタック101の端部側へ流れ、このセルスタック101のリード膜115に流れ込む。そして、この直流電流は、リード膜115から、集電板(不図示)を介して、カートリッジ201の集電棒(不図示)に流れ、カートリッジ201外部へ取り出される。複数の集電棒は、互いに直列及び/又は並列接続されている。集電棒のうち、最も下流側の集電棒は、例えば、図示されていないインバータに接続されている。カートリッジ201外部に取り出された直流電流は、直列及び/又は並列接続されている複数の集電棒を経て、例えば、インバータに流れ、ここで交流電流に変換されて、電力負荷へと供給される。
セルスタック101の内周側を流れる燃料ガスGfとセルスタック101の外周側を流れる酸化剤ガスGoとは、このセルスタック101を介して熱交換する。この結果、燃料ガスGfは、酸化剤ガスGoにより加熱され、酸化剤ガスGoは、逆に燃料ガスGfにより冷却される。本実施形態では、これら燃料ガスGfと酸化剤ガスGoとがセルスタック101の内周側と外周側とを対向して流れる。このため、燃料ガスと酸化剤ガスとの熱交換率が高まり、セルスタック101の上部において、燃料ガスによる酸化剤ガスの冷却効率、及び、セルスタック101の下部において、酸化剤ガスによる燃料ガスの冷却効率が高まる。よって、本実施形態において、酸化剤ガスGoは、第一カートリッジヘッダ220aを形成する管板225a等が座屈変形等しない温度に冷却されてから、この第一カートリッジヘッダ220aの酸化剤ガス排出室218に流れ込む。また、本実施形態において、燃料ガスGfは、発電室215内のセルスタック101内で、ヒータ等を用いることなく発電に適した温度に予熱昇温される。
なお、本実施形態では、燃料ガスGfと酸化剤ガスGoとがセルスタック101の内周側と外周側とを対向して流れる、つまり燃料ガスGfと酸化剤ガスGoとが逆向きに流れるが、必ずしもこの必要はなく、例えば、燃料ガスGfと酸化剤ガスGoとがセルスタック101の内周側と外周側で同じ向きに流れてもよいし、酸化剤ガスGoが燃料ガスGfの流れに対して直交する方向に流れてもよい。
円柱形状の複数のカートリッジ201は、いずれも、カートリッジ中心軸Acが圧力容器10の容器中心軸Avと平行になるよう、圧力容器10内に配置されている。つまり、本実施形態では、カートリッジ中心軸Acは、容器中心軸Avと同様、上下方向に延びている。本実施形態において、所定数のカートリッジ201は、容器中心軸方向Dv(上下方向)における位置が互いに同じ位置になり、且つ容器中心軸Avに対して垂直な仮想面を含む方向で互いに隣接するよう配置されて、カートリッジ群200を構成している。本実施形態の燃料電池モジュールMは、このカートリッジ群200を2つ備えている。2つのカートリッジ群200(200a,200b)は、圧力容器10内で容器中心軸方向Dvに並んでいる。
「第一実施形態」
次に、本発明に係るセルスタックの評価装置の第1実施形態について、図4に基づいて説明する。
本実施形態の評価装置は、評価対象である1本のセルスタック101が収納されるセル収納容器31と、このセル収納容器31が収納される圧力容器30と、を備えている。
本実施形態の評価装置は、さらに、圧力容器30に対して加圧ガス供給源32から加圧ガスGpを供給し、圧力容器30の外部へと排気するための加圧ガスライン33と、セル収納容器31に収納されたセルスタック101の内周側(燃料極側)に対して燃料ガス供給源34から燃料ガスGfを供給し、圧力容器30の外部へと排気するための燃料ガスライン35と、セル収納容器31の内部においてセルスタック101の外周側(空気極側)に対して酸化剤ガス供給源36から酸化剤ガスGoを供給し、圧力容器30の外部へと排気するための酸化剤ガスライン37と、を備えている。圧力容器30の内部であって、セル収納容器31の外部には、シーリング材38に覆われたヒータ39(加熱器)、ここの温度を検知する温度計51、断熱材(不図示)等が配置されている。
セル収納容器31は、ヒータ39により加熱されて、例えば、600℃以上になるため、耐熱性を考慮して、高温耐久性のある金属材料又はセラミックス等で形成されている。
加圧ガスライン33中の加圧ガス排気側ライン33aには、圧力容器30内の圧力を調節する第一圧力調節弁(圧力調節部)40が設けられている。また、燃料ガスライン35中の燃料ガス排気側ライン35aには、セル収納容器31内のセルスタック101の内周側(燃料極側)の空間の圧力を調節する第二圧力調節弁(圧力調節部)41が設けられている。さらに、酸化剤ガスライン37中の酸化剤ガス排気側ライン37aには、セル収納容器31内のセルスタック101の外周側(空気極側)の空間の圧力を調節する第三圧力調節弁(圧力調節部)42が設けられている。
本実施形態の評価装置は、さらに、各圧力調節弁40〜42の動作を制御する制御装置と、セルスタック101の発電状態を監視する監視装置55とを備えている。制御装置は、第一差圧計45と、第二差圧計46と、これら差圧計45,46で検知された圧力差に基づいて各圧力調節弁40〜42に対して駆動指令を出力する制御装置本体50と、を備えている。第一差圧計45は、圧力容器30の内部であってセル収納容器31の外部の空間と、セル収納容器31内のセルスタック101の外周側の空間との圧力差を検知する。また、第二差圧計46は、セル収納容器31内のセルスタック101の外周側の空間と、セルスタック101の内周側の空間又は燃料ガスライン35内の空間との圧力差を検知する。監視装置55は、セルスタック101のリード膜115(図3に示す)と電気的に接続され、セルスタック101から流れる電流や、セルスタック101にかかる電圧、さらに温度計51で検知された温度等を監視する。
次に、以上で説明した評価装置を用いたセルスタック101の評価手順について説明する。
まず、評価対象である1本のセルスタック101をセル収納容器31内に収納し、このセル収納容器31を圧力容器30内に収納する(収納工程)。次に、セル収納容器31内のセルスタック101の外周側の空間に酸化剤ガス供給源36からの酸化剤ガスGoを供給すると共に、セル収納容器31内のセルスタック101の内周側の空間に燃料ガス供給源34からの燃料ガスGfを供給する。さらに、酸化剤ガスGoの供給及び燃料ガスGfの供給と並行して、圧力容器30内であってセル収納容器31外の空間に加圧ガス供給源32から加圧ガスGpを供給する(ガス供給調整工程)。さらに、酸化剤ガスGo、燃料ガスGf、加圧ガスGpの供給と並行して、ヒータ39を駆動する(加熱工程)。この加熱工程では、制御装置本体50は、温度計51で検知された温度に基づいて、ヒータ39での発熱量を制御する。
ガス供給調整工程では、制御装置本体50が、圧力容器30内であってセル収納容器31外の空間の圧力が所定圧力になり、第一差圧計45で検知された圧力差が所定圧力差以内に収まり、且つ第二差圧計46で検知された圧力差も所定圧力差以内に収まるよう、第一圧力調節弁40、第二圧力調節弁41及び第三圧力調節弁42に対して駆動指令を出力する。または、制御装置本体50は、以上の条件を満たすよう、各ライン33,35,37からのガスの流量に関するガス流量指令を各圧力調節弁40,41,42に対して出力する。
セルスタック101は、前述したように、そのほとんどの構成要素がセラミックスで形成されている。このため、セルスタック101は、その内周側と外周側との圧力差が所定圧力差よりも大きいと破損する恐れがある。また、セル収納容器31も耐熱性を考慮してセラミックス等で形成されているため、セル収納容器31の内部と外部との圧力差が所定圧力差よりも大きいと破損する恐れがある。そこで、本実施形態では、セルスタック101が破損しない所定圧力差を予め定めておくと共に、セル収納容器31が破損しない所定圧力差を予め定めておき、各差圧計45,46で検知された圧力差が対応する所定差圧以下になるよう、制御装置本体50で各圧力調節弁40,41,42を制御する。または、本実施形態では、先に述べた条件を満たすよう、ライン33,35,37からのガスの流量を制御する。
ガス供給調整工程及び加熱工程が開始され、セルスタック101の外周側に酸化剤ガスGoが供給され、セルスタック101の内周側に燃料ガスGfが供給され、しかもセルスタック101周りの環境温度が所定以上になると、セルスタック101による発電が始まる。監視装置55は、発電を開始したセルスタック101から流れる電流や、セルスタック101にかかる電圧、さらに、温度計51で検知されたセルスタック101の周囲温度等を監視する(監視工程)。監視装置55は、この発電しているセルスタック101の状態を示す各種パラメータ(電流、電圧、温度)等を監視しつつ、これら各種パラメータを表示する。各種パラメータの表示内容は、このセルスタック101の評価に用いられる。
なお、監視装置55は、取得した各種パラメータを表示するのみに留まらず、各種パラメータが各種パラメータに対して予め定められている標準範囲を満たすか否かに応じて、このセルスタック101が適正であるか否かを判断し、この判断結果を出力するものであってもよい。
ところで、以上で説明した評価装置において、セル収納容器31を設けず、圧力容器30の内側であってセルスタック101の外周側に酸化剤ガスGoを供給しても、このセルスタック101を評価することが可能である。しかしながら、圧力容器30内であってセルスタック101の外周側には、ヒータや断熱材等を設ける必要があるため、圧力容器30の小型化には限度がある。このため、セル収納容器31を設けず、圧力容器30内であってセルスタック101の外周側に酸化剤ガスGoを供給する場合、セルスタック101の外周側の圧力が所定圧力になるまで、セルスタック101の外周側に供給する酸化剤ガスGoの量が多くなる。このため、セルスタック101の外周側に酸化剤ガスGoを供給する時間や、この酸化剤ガスGoが発電に適した温度以上になるまでの時間もかかる上に、セルスタック101の外周側の減圧時間もかかる。
しかしながら、本実施形態では、圧力容器30内にセル収納容器31を設け、このセル収納容器31内であって、セルスタック101の外周側に酸化剤ガスGoを供給するようにしているので、セルスタック101の外周側に供給する酸化剤ガスGoの量を少なくすることができる。したがって、本実施形態では、セル収納容器31を設けず、圧力容器30内であってセルスタック101の外周側に酸化剤ガスGoを供給する場合と比べて、セルスタック101の外周側に酸化剤ガスGoを供給する時間、この酸化剤ガスGoが発電に適した温度以上になるまでの時間を短くすることができる。よって、本実施形態によれば、セルスタック101を短時間で評価することができる。
「第二実施形態」
次に、本発明に係るセルスタックの評価装置の第二実施形態について、図5に基づいて説明する。なお、図5において、上記第1実施形態と同一若しくは機能的に同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、第一実施形態における各ガスライン33,34,35のうち、酸化剤ガスライン37中の酸化剤ガス排気側ライン37aと、加圧ガスライン33中の加圧ガス排気側ライン33aとを合流させている。酸化剤ガス排気側ライン37aと加圧ガス排気側ライン33aとの合流部33bは、圧力容器30の外側に位置している。この合流部33bよりも下流側には、第一実施形態における第一圧力調節弁40と第三圧力調節弁42との役目を兼ねる兼用圧力調節弁(圧力調節部)42aが設けられている。また、酸化剤ガス排気側ライン37a中で合流部33bより上流側には、合流部33bからセル収納容器31側への流れを防ぐ逆止弁49が設けられている。加圧ガス排気側ライン33a中で合流部33bよりも上流側には、合流部33bから圧力容器30側への流れを防ぐ逆止弁48が設けられている。
本実施形態では、酸化剤ガス排気側ライン37aと加圧ガス排気側ライン33aとを合流させているので、酸化剤ガスライン37と加圧ガスライン33との圧力差は実施的にない。このため、酸化剤ガスライン37に連通しているセル収納容器31内であってセルスタック101の外周側の空間と加圧ガスライン33に連通している圧力容器30内であってセル収納容器31の外側の空間との圧力差も実質的にない。従って、本実施形態では、セル収納容器31内であってセルスタック101の外周側の空間の圧力と、圧力容器30内であってセル収納容器31の外側の空間の圧力をそれぞれ個別に調節する必要がない。
よって、本実施形態において、制御装置本体50aは、ガス供給調整工程で、兼用圧力調節弁42aと第二圧力調節弁41とを制御すればよくなる。
以上のように、本実施形態では、酸化剤ガス排気側ライン37aと加圧ガス排気側ライン33aとを合流させたことで、ラインの総全長を短くすることができる上に、圧力調節弁の数量を少なくすることができ、装置コストを抑えることができる。さらに、制御装置本体50aにおける制御対象の数量が減るので、制御装置本体50aの制御負荷を削減することができる。
なお、兼用圧力調節弁42aの制御にあたり、加圧ガスライン33中の加圧ガス上流側ライン33uを流れる加圧ガスGpの流量を検知する流量計52を設け、この加圧ガスGpの流量が所定の流量になるように、兼用圧力調節弁42aを制御してもよい。また、酸化剤ガスライン37中の酸化剤ガス上流側ライン37uを流れる酸化剤ガスGoの流量を検知する流量計(不図示)を設け、この酸化剤ガスGoの流量が所定の流量になるように、兼用圧力調節弁42aを制御してもよい。
また、本実施形態では、前述したように、酸化剤ガス排気側ライン37aと加圧ガス排気側ライン33aとを合流させているので、セル収納容器31内であってセルスタック101の外周側の空間の圧力と、圧力容器30内であってセル収納容器31の外側の空間の圧力とが実質的に同じであり、それぞれ個別に調節する必要がない。また、セル収納容器31内であってセルスタック101の外周側の空間と、セル収納容器31内でセルスタック101の内周側の空間との圧力差は、第二圧力調節弁41のみを制御装置本体50aで制御すれば対応可能である。したがって、兼用圧力調節弁42aは、制御装置本体50aで制御できない、例えば、手動式弁やオリフィス等の圧力抵抗体であってもよい。
「第三実施形態」
次に、本発明に係るセルスタック101の評価装置の第三実施形態について、図6に基づいて説明する。なお、図6において、上記第1実施形態と同一若しくは機能的に同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、第一実施形態における各ガスライン33,34,35のうち、燃料ガスライン35中の燃料ガス排気側ライン35aと、加圧ガスライン33中の加圧ガス排気側ライン33aとを合流させている。燃料ガス排気側ライン35aと加圧ガス排気側ライン33aとの合流部35bは、圧力容器30の外側に位置している。この合流部35bよりも下流側には、第一実施形態における第一圧力調節弁40と第二圧力調節弁41との役目を兼ねる兼用圧力調節弁(圧力調節部)41aが設けられている。また、燃料ガス排気側ライン35a中で合流部35bより上流側には、合流部35bからセルスタック101の内周側への流れを防ぐ逆止弁47が設けられている。加圧ガス排気側ライン33a中で合流部35bよりも上流側には、合流部35bから圧力容器30側への流れを防ぐ逆止弁48が設けられている。
本実施形態では、燃料ガス排気側ライン35aと加圧ガス排気側ライン33aとを合流させているので、燃料ガスライン35と加圧ガスライン33との圧力差は実施的にない。このため、燃料ガスライン35に連通しているセルスタック101の内周側の空間と加圧ガスライン33に連通している圧力容器30内であってセル収納容器31の外側の空間との圧力差も実質的にない。従って、本実施形態では、セルスタック101の内周側の空間の圧力と、圧力容器30内であってセル収納容器31の外側の空間の圧力をそれぞれ個別に調節する必要がない。
よって、本実施形態において、制御装置本体50bは、ガス供給調整工程で、兼用圧力調節弁41aと第三圧力調節弁42とを制御すればよくなる。
以上のように、本実施形態では、燃料ガス排気側ライン35aと加圧ガス排気側ライン33aとを合流させたことで、第二実施形態と同様、ラインの総全長を短くすることができる上に、圧力調節弁の数量を少なくすることができ、装置コストを抑えることができる。さらに、制御装置本体50bにおける制御対象の数量が減るので、制御装置本体50bの制御負荷を削減することができる。
なお、本実施形態においても、第二実施形態と同様、兼用圧力調節弁41aの制御にあたり、加圧ガスライン33中の加圧ガス上流側ライン33uを流れる加圧ガスGpの流量を検知する流量計52を設け、この加圧ガスGpの流量が所定の流量になるように、兼用圧力調節弁41aを制御してもよい。また、燃料ガスライン35中の燃料ガス上流側ライン35uを流れる燃料ガスGfの流量を検知する流量計(不図示)を設け、この燃料ガスGfの流量が所定の流量になるように、兼用圧力調節弁41aを制御してもよい。
また、本実施形態においても、第二実施形態と同様、兼用圧力調節弁41aは、制御装置本体50bで制御できない、例えば、手動式弁やオリフィス等の圧力抵抗体であってもよい。
以上の実施形態の評価装置は、いずれも制御装置本体50,50a,50bを有しているが、各圧力調節弁等を人が操作することで、この制御装置本体50,50a,50bを省略してもよい。また、以上では、二つの空間の圧力差を検知するために差圧計を設けているが、この差圧計の替りに、各空間の圧力を検知する圧力計とこれら圧力計からの出力の差を求める演算器等を設けてもよい。また、第二実施形態では、酸化剤ガス排気側ライン37aと加圧ガス排気側ライン33aとを合流させ、第三実施形態では、燃料ガス排気側ライン35aと加圧ガス排気側ライン33aとを合流させているが、酸化剤ガス排気側ライン37aと燃料ガス排気側ライン35aとを合流させてもよい。
30:圧力容器、31:セル収納容器、32:加圧ガス供給源、33:加圧ガスライン33、34:燃料ガス供給源、35:燃料ガスライン、36:酸化剤ガス供給源、37:酸化剤ガスライン、38:シーリング材、39:ヒータ(加熱器)、40:第一圧力調節弁(圧力調節部)、41:第二圧力調節弁(圧力調節部)、42:第三圧力調節弁(圧力調節部)、41a,42a:兼用圧力調節弁(圧力調節部)、45:第一差圧計、46:第二差圧計、47,48,49:逆止弁、50,50a,50b:制御装置、55:監視装置、101:セルスタック

Claims (8)

  1. 燃料極と空気極とが積層されて形成されている燃料電池セルを有するセルスタックの評価装置において、
    前記セルスタックが収納されるセル収納容器と、
    前記セル収納容器を覆う圧力容器と、
    前記圧力容器内であって前記セル収納容器外の空間に対して加圧ガスを供給・排気するための加圧ガスラインと、
    前記セル収納容器内の前記セルスタックの空気極側の空間に対して酸化剤ガスを供給・排気するための酸化剤ガスラインと、
    前記セル収納容器内の前記セルスタックの燃料極側の空間に対して燃料ガスを供給・排気するための燃料ガスラインと、
    前記圧力容器内であって前記セル収納容器外の空間の圧力を調節する圧力調節部と、
    前記セル収納容器内の前記燃料極側の空間の圧力を調節する圧力調節部と、
    前記セル収納容器内の前記空気極側の空間の圧力を調節する圧力調節部と、
    前記空気極側の前記空間に供給された前記酸化剤ガスと前記燃料極側の前記空間に供給された前記燃料ガスとを用いて発電が行われている前記セルスタックの状態を監視する監視部と、
    を備えていることを特徴とするセルスタックの評価装置。
  2. 請求項1に記載のセルスタックの評価装置において、
    前記前記圧力容器内であって前記セル収納容器外の空間に配置され、該セル収納容器内を加熱する加熱器を備えている、
    ことを特徴とするセルスタックの評価装置。
  3. 請求項1又は2に記載のセルスタックの評価装置において、
    前記各圧力調節部の動作を制御する制御装置を備え、
    前記制御装置は、前記圧力容器内であって前記収納容器外の空間の圧力と前記セル収納容器内の前記空気極側の空間の圧カとの圧力差が所定圧力差以内になり、前記セル収納容器内の前記空気極側の空間の圧力と前記セル収納容器内の前記燃料極側の空間の圧力との圧力差が所定圧力差以内になるように前記各圧力調節部を制御する、
    ことを特徴とするセルスタックの評価装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のセルスタックの評価装置において、
    前記加圧ガスラインと前記酸化剤ガスラインと前記燃料ガスラインとのうちで、いずれか二つのライン中の排気側ラインは、前記圧力容器の外部で合流しており、
    二つの前記ラインにおける合流部よりも下流側には、二つの前記ラインのうちの一方のラインに連通している前記空間の圧力を調節する前記圧力調節部と、他方のラインに連通している前記空間の圧力を調節する前記圧力調節部とを兼用する兼用圧力調節部が設けられ、
    二つの前記ライン中の前記排気側ラインであって、前記合流部よりも上流側には、逆止弁がそれぞれ設けられている、
    ことを特徴とするセルスタックの評価装置。
  5. 請求項4に記載のセルスタックの評価装置において、
    二つの前記ラインのうち、一方のラインは前記酸化剤ガスラインであり、他方のラインは前記加圧ガスラインである、
    ことを特徴とするセルスタックの評価装置。
  6. 請求項4に記載のセルスタックの評価装置において、
    二つの前記ラインのうち、一方のラインは前記燃料ガスラインであり、他方のラインは前記加圧ガスラインである、
    ことを特徴とするセルスタックの評価装置。
  7. 燃料極と空気極とが積層されて形成されている燃料電池セルを有するセルスタックの評価方法において、
    前記セルスタックをセル収納容器内に収納し、該セル収納容器を覆う圧力容器内に収納する収納工程と、
    前記圧力容器内であって前記セル収納容器外の空間に加圧ガスを供給しつつ、該空間の圧力を調整し、前記セル収納容器内の前記空気極側の空間に酸化剤ガスを供給しつつ該空間の圧力を調整し、前記セル収納容器内の前記燃料極側の空間に燃料ガスを供給しつつ該空間の圧力を調整するガス供給調整工程と、
    前記空気極側の空間に供給された前記酸化剤ガスと前記燃料極側に供給された前記燃料ガスとを用いて、前記セルスタックで発電が行われている状態を監視する監視工程と、
    を実行することを特徴とするセルスタックの評価方法。
  8. 請求項7に記載のセルスタックの評価方法において、
    前記ガス供給調整工程では、前記圧力容器内であって前記収納容器外の空間の圧力と前記セル収納容器内の前記空気極側の空間の圧カとの圧力差を所定圧力差以内に調節し、前記セル収納容器内の前記空気極側の空間の圧力と前記セル収納容器内の前記燃料極側の空間の圧力との圧力差を所定圧力差以内に調節する、
    ことを特徴とするセルスタックの評価方法。
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