JP6085241B2 - 燃料電池カートリッジの監視装置、及びこれを備える燃料電池システム、燃料電池カートリッジの監視方法 - Google Patents

燃料電池カートリッジの監視装置、及びこれを備える燃料電池システム、燃料電池カートリッジの監視方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池カートリッジの監視装置、及びこれを備える燃料電池システム、燃料電池カートリッジの監視方法に関する。
燃料電池は、低公害で発電効率が高いため、近年、各種分野での利用が期待されている。燃料電池セルは、一般的に、水素や炭化水素系ガス等を含む燃料ガスから改質された一酸化炭素と酸素イオンとの反応場である燃料極と、空気等の酸化剤ガスから酸素イオンを生成する空気極と、この空気極で生成された酸素イオンを燃料極に移動させる固体電解質とを有する。燃料極と固体電解質との界面付近では、燃料極で改質された燃料ガスと固定電解質からの酸素イオンとが電気化学反応して発電が行われる。この燃料電池は、排気ガスがクリーンであることから、例えば、病院や工場等の分散電源として利用されている。
このような燃料電池セルを備えた燃料電池カートリッジとして、例えば、以下の特許文献1に記載されている燃料電池カートリッジがある。この燃料電池カートリッジは、複数のセルスタックを備えている。セルスタックは、複数の燃料電池セルと、円筒形状の基体管とを有している。電池セルは、前述したように、空気極、固体電解質及び燃料極が積層されたものである。複数の燃料電池セルは、円筒形状の基体管の外周面に形成されている。セルスタックの内部には燃料ガスを、セルスタックの外部には空気を通気することで発電させる。
複数のセルスタックは、その端部が支持体により支持されるとともに、これら複数のセルスタックの外表面に集電体が電気的に接続されている。支持体とセルスタックとの間には、電気絶縁層が配置されている。複数のセルスタックのそれぞれで発電されて生成された電流は、集電体を介して燃料電池カートリッジの外部に出力される。
特開2007−134095号公報
上記特許文献1に記載の燃料電池カートリッジでは、支持体とセルスタックとの間に電気絶縁層を設けることで、支持体とセルスタック間を絶縁し、連続運転を可能としている。但し、燃料入口条件の不具合等により、支持体とセルスタックとの間の電気絶縁層の表面に、燃料ガスに含まれるメタンを構成する炭素(C)が付着又は析出すると、電気絶縁層の絶縁抵抗が低下する可能性がある。また、セルスタックは、燃料ガスの熱や、燃料ガスの反応時に生じる熱等による温度上昇が生じる。電気絶縁層は、温度が高いほど絶縁抵抗が低くなる。高温保持環境下では、電気絶縁層内の不純物、電気絶縁層と接触した材料からの元素拡散により、絶縁抵抗が経時的に変化する可能性がある。このようにして電気絶縁層の絶縁抵抗が低下すると、セルスタックと支持体の間に比較的大きな電流が流れ、セルスタック中で支持体と対向している部分が温度上昇すること、及び絶縁低下によりセルスタックの負荷電流が増加し、燃料利用率が増加することで、電池性能が低下するおそれがある、という問題点がある。
そこで、本発明は、以上のような問題点に着目し、支持体とセルスタックとの間の絶縁状態に絶縁異常に伴う電池性能の低下を抑えることができる燃料電池カートリッジの監視装置、燃料電池システム、燃料電池カートリッジの監視方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様としての燃料電池カートリッジの監視装置は、
セルスタックと、該セルスタックを支持し該セルスタックとの間で絶縁性が確保されている支持体と、該セルスタックから集電する集電体と、を有する燃料電池カートリッジの監視装置において、前記集電体と前記支持体との間の電位差又は抵抗値(導電率)と、前記セルスタック又は前記支持体の温度と、を含むを含む絶縁情報を取得する絶縁情報取得部と、前記絶縁情報に基づいて前記支持体と前記セルスタックとの間の絶縁状態を監視する監視部と、を有し、前記監視部は、前記絶縁情報に含まれる前記電位差又は前記抵抗値が、該絶縁情報に含まれる前記温度に応じて定まる所定の電位差又は抵抗値以下であるときに絶縁劣化又は破壊状態になったと判断する判断部と、該判断部により該絶縁劣化又は破壊状態になったと判断されると、アラーム情報を出力する出力部と、を有することを特徴とする。
これにより、集電体と支持体との電位差又は抵抗値が小さくなった場合に、これを検知することによって、支持体とセルスタックとの間の絶縁状態に異常が生じるのを防ぐことができる。また、支持体とセルスタックとの間が絶縁劣化又は破壊状態になった場合に、燃料電池カートリッジの利用者、運用者は、これを確実に認識することができ、適切なタイミングでメンテナンス等を行うことができる。ところで、前記電位差や抵抗値は、温度に応じて変動し得る。そこで、温度に応じて定められた所定の電位差や抵抗値を基準として判断を行うことにより、高精度な判断が行える。
ここで、前記燃料電池カートリッジの監視装置において、前記監視部は、前記絶縁情報を記憶する記憶部と、該記憶部に記憶された複数の前記絶縁情報の時間変化傾向を演算する演算部と、該絶縁情報の時間変化傾向から前記絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を推定する推定部と、を有し、前記出力部は、前記推定部が推定した前記絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を出力してもよい。
これにより、推定された絶縁劣化又は破壊状態に至る時期に基づいて、適切なタイミングでメンテナンス等を行うことができる。
上記目的を達成するための本発明の他の態様としての燃料電池カートリッジの監視装置は、
セルスタックと、該セルスタックを支持し該セルスタックとの間で絶縁性が確保されている支持体と、該セルスタックから集電する集電体と、を有する燃料電池カートリッジの監視装置において、前記集電体と前記支持体との間の電位差又は抵抗値を含むを含む絶縁情報を取得する絶縁情報取得部と、前記絶縁情報に基づいて前記支持体と前記セルスタックとの間の絶縁状態を監視する監視部と、を有し、前記監視部は、前記絶縁情報を記憶する記憶部と、該記憶部に記憶された複数の前記絶縁情報の時間変化傾向を演算する演算部と、該絶縁情報の時間変化傾向から、前記電位差又は前記抵抗値が予め定めた所定の値以下である絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を推定する推定部と、前記推定部が推定した前記絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を出力する出力部と、を有することを特徴とする。
これにより、推定された絶縁劣化又は破壊状態に至る時期に基づいて、適切なタイミングでメンテナンス等を行うことができる。
上記目的を達成するための本発明の一態様としての燃料電池システムは、上記したような前記監視装置と、前記燃料電池カートリッジと、を備えていることを特徴とする。
このような燃料電池システムにおいては、支持体とセルスタックとの間の絶縁状態に異常が生じるのを防ぐことができ、安定した燃料電池システムの運用が行える。
上記目的を達成するための本発明の他の態様としての燃料電池システムは、
前記監視装置と、前記燃料電池カートリッジと、前記監視装置が前記アラーム情報を出力すると、前記燃料電池カートリッジにおける発電を停止させる制御装置と、を備えていることを特徴とする。
これにより、支持体とセルスタックとの間の発熱を抑え、セルスタックが損傷するのを防ぐことができる。
上記目的を達成するための本発明の一態様としての燃料電池カートリッジの監視方法は、
セルスタックと、該セルスタックを支持し該セルスタックとの間で絶縁性が確保されている支持体と、該セルスタックから集電する集電体と、を有する燃料電池カートリッジの監視方法であって、前記集電体と前記支持体との間の電位差又は抵抗値と、前記セルスタック又は前記支持体の温度と、を含む絶縁情報を取得する取得ステップと、前記絶縁情報に基づいて前記支持体と前記セルスタックとの間の絶縁状態を監視する監視ステップと、を実行し、前記監視ステップは、前記絶縁情報に含まれる前記電位差又は前記抵抗値が、該絶縁情報に含まれる前記温度に応じて定まる所定の電位差又は抵抗値以下であるときに絶縁劣化又は破壊状態になったと判断する判断ステップと、該判断ステップにより該絶縁劣化又は破壊状態になったと判断されるとアラーム情報を出力する出力ステップと、を含む)、ことを特徴とする。
この監視方法によれば、支持体とセルスタックとの間の絶縁状態に異常が生じるのを防ぐことができ、絶縁異常に伴う電池性能の低下を抑えることができる。ところで、前記電位差や抵抗値は、温度に応じて変動し得る。そこで、温度に応じて定められた所定の電位差や抵抗値を基準として判断を行うことにより、高精度な判断が行える。
また、上記目的を達成するための本発明の他の態様としての燃料電池カートリッジの監視方法は、セルスタックと、該セルスタックを支持し該セルスタックとの間で絶縁性が確保されている支持体と、該セルスタックから集電する集電体と、を有する燃料電池カートリッジの監視方法において、前記集電体と前記支持体との間の電位差又は抵抗値を含むを含む絶縁情報を取得する取得ステップと、前記絶縁情報に基づいて前記支持体と前記セルスタックとの間の絶縁状態を監視する監視ステップと、を実行し、前記監視ステップは、前記絶縁情報を記憶する記憶ステップと、該記憶ステップで記憶された複数の前記絶縁情報の時間変化傾向を演算する演算ステップと、該絶縁情報の時間変化傾向から、前記電位差又は前記抵抗値が予め定めた所定の値以下である絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を推定する推定ステップと、前記推定ステップで推定された前記絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を出力する出力ステップと、を含む、ことを特徴とする。
これにより、推定された絶縁劣化又は破壊状態に至る時期に基づいて、適切なタイミングでメンテナンス等を行うことができる。
本発明によれば、支持体とセルスタックとの間の絶縁状態に異常が生じるのを防ぐことができ、絶縁異常に伴う電池性能の低下を抑えることができる。
本発明に係る第一実施形態における燃料電池モジュールの概略構成を示す模式図である。 本発明に係る第一実施形態におけるセルチューブの要部の拡大断面図である。 本発明に係る第一実施形態におけるカートリッジの断面図である。 本発明に係る第一実施形態におけるカートリッジの斜視図である。 本発明に係る第一実施形態における燃料電池モジュールの監視装置、制御装置の構成を示す図である。 本発明に係る第二実施形態におけるカートリッジの断面図である。 温度と、集電板と管板との電位差との相関において、絶縁劣化又は破壊が生じているか否かを判断するためのしきい値の一例を示す図である。 温度と、管板の絶縁抵抗との相関において、絶縁劣化又は破壊が生じているか否かを判断するためのしきい値の一例を示す図である。
以下、本発明に係る燃料電池システムの実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
「第一実施形態」
まず、本発明に係る燃料電池システムの第一実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
本実施形態の燃料電池システムは、図1に示すように、燃料電池モジュールMと、この燃料電池モジュールを監視する監視装置(監視部)50と、この燃料電池モジュールの動作を制御する制御装置60と、を備えている。
燃料電池モジュールMは、容器中心軸Avを中心として容器中心軸方向Dvに延びる円筒形状の圧力容器10と、この圧力容器10内に配置された、複数のカートリッジ201を備えたカートリッジ群200と、複数の各種配管300と、を備えている。
配管300としては、燃料ガス供給源1からの燃料ガスGfを圧力容器10内のカートリッジ群200の各カートリッジ201に導く燃料ガス供給配管310と、各カートリッジ201を通過した燃料ガスGfを圧力容器10外に導く燃料ガス排出配管320と、酸化剤ガス供給源2からの酸化剤ガスGoを圧力容器10内のカートリッジ群200の各カートリッジ201に導く酸化剤ガス供給配管330と、各カートリッジ201を通過した酸化剤ガスGoを圧力容器10外に導く酸化剤ガス排出配管340とがある。
燃料ガスGfとしては、例えば、水素、一酸化炭素、メタン等の炭化水素系ガス、石炭等の炭素質原料のガス化により得られた炭化水素を含むガス、又は、これらの2以上の成分を含むガス等が利用される。また、酸化剤ガスGoとしては、例えば、酸素を15〜30vol%含むガス等が利用される。代表的な酸化剤ガスGoとしては、空気であるが、燃焼排気ガスと空気との混合ガスや、酸素と空気との混合ガスを利用してもよい。
圧力容器10は、例えば、内部の圧力が0.1MPa〜約5MPa、内部の温度が大気温度〜約550℃で運用される。このため、この圧力容器10は、耐圧性を考慮して、円筒形状の胴部11と、圧力容器10の容器中心軸方向Dvにおける両端部に形成されている半球状の鏡部12とを有している。この圧力容器10は、全体として円筒形状を成し、その容器中心軸Avが上下方向に延びるよう設置されている。また、この圧力容器10は、耐圧性が要求されると共に、使用条件によって、酸化剤ガスGo中に含まれる酸素などの酸化剤に対する耐食性も要求される場合には、例えば、SUS304などのステンレス系材で形成されている。
カートリッジ201は、複数のセルスタックの束で構成されている。図2に示すように、セル集合体であるセルスタック101は、円筒形状(又は管形状)の基体管103と、基体管103の外周面に形成されている複数の燃料電池セル105と、隣り合う燃料電池セル105の間に形成されているインターコネクタ107とを有する。燃料電池セル105は、図3に示すように、燃料極112と固体電解質111と空気極113とが積層して形成されている。セルスタック101は、さらに、基体管103の外周面に形成されている複数の燃料電池セル105のうちで、基体管103の軸方向において最も端に形成されている燃料電池セル105の空気極113に、インターコネクタ107を介して電気的に接続されているリード膜115を有する。
本実施形態では、この円筒形状(又は管形状)のセルスタック101の内周側に燃料ガスGfが通り、セルスタック101の外周側に酸化剤ガスGoが通る。
基体管103は、例えば、CaO安定化ZrO(CSZ)、Y安定化ZrO2(YSZ)、MgAl等のいずれかで形成されている多孔質体である。この基体管103は、燃料電池セル105とインターコネクタ107とリード膜115とを支持する役目を担っている。さらに、この基体管103は、内周側に供給された燃料ガスGfを基体管103の細孔を介して基体管103の外周面に形成される燃料電池セル105に拡散させる役目も担っている。
燃料極112は、例えば、Ni/YSZ等、Niとジルコニア系電解質材料との複合材の酸化物で形成されている。この場合、燃料極112は、燃料極112の成分であるNiが燃料ガスGfに対して触媒として作用する。この触媒としての作用は、基体管103を介して供給された燃料ガスGf中に、例えば、メタン(CH)と水蒸気とが含まれている場合、これら相互を反応させ、水素(H)と一酸化炭素(CO)に改質する作用である。
空気極113は、例えば、LaSrMnO系酸化物、又はLaCoO系酸化物で形成されている。この空気極113は、固体電解質111との界面付近において、供給される酸化剤ガスGo中の酸素を解離させて酸素イオン(O2−)を生成する。
固体電解質111は、例えば、主としてYSZで形成されている。このYSZは、ガスを通しにくい気密性と、高温下での高い酸素イオン導電性とを有している。この固体電解質111は、空気極113で生成された酸素イオン(O2−)を燃料極112に移動させる。
前述の燃料極112では、固体電解質111との界面付近において、改質により得られた水素(H)及び一酸化炭素(CO)と、固体電解質111から供給された酸素イオン(O2−)とが反応し、水(HO)及び二酸化炭素(CO)が生成される。この燃料電池セル105では、この反応過程で酸素イオンから電子が放出されて、発電が行われる。
インターコネクタ107は、例えば、SrTiO系などのM1−xTiO(Mはアルカリ土類金属元素、Lはランタノイド元素)で表される導電性ペロブスカイト型酸化物で形成されている。このインターコネクタ107は、燃料ガスGfと酸化剤ガスGoとが混合しないように緻密な膜で、酸化雰囲気と還元雰囲気との両雰囲気下で安定した電気導電性を有する。このインターコネクタ107は、隣り合う燃料電池セル105において、一方の燃料電池セル105の空気極113と他方の燃料電池セル105の燃料極112とを電気的に接続する。つまり、このインターコネクタ107は、隣り合う燃料電池セル105同士を電気的に直列接続する。
リード膜115は、電子伝導性を有すること、及びセルスタック101を構成する他の材料との熱膨張係数が近いことが必要であることから、例えば、Ni/YSZ等のNiとジルコニア系電解質材料との複合材で形成されている。このリード膜115は、インターコネクタ107により電気的に直列接続されている複数の燃料電池セル105で発電された直流電力をセルスタック101の端部付近まで導出する役目を担っている。
カートリッジ201は、図3、図4に示すように、複数のセルスタック101と、複数のセルスタック101の束の一方の端部を覆う第一カートリッジヘッダ220aと、複数のセルスタック101の束の他方の端部を覆う第二カートリッジヘッダ220bと、を有している。複数のセルスタック101は、互いに平行で且つその長手方向における互いの位置が揃って、全体として円柱形状を成している。また、第一カートリッジヘッダ220a及び第二カートリッジヘッダ220bは、円柱形状を成している複数のセルスタック101の束の外径よりわずかに大きな外径の円筒形状を成している。このため、カートリッジ201は、全体として、セルスタック101の長手方向に長い円柱形状を成している。なお、カートリッジ201は、円柱形状でなくてもよく、例えば、角柱形状であってもよい。
図3に示すように、第一カートリッジヘッダ220a及び第二カートリッジヘッダ220bは、いずれも、複数のセルスタック101の束の端部が開口228から内部に入り込む円筒形状のケーシング229a,229bと、ケーシング229a,229bの開口228を塞ぐ仕切断熱板227a,227bと、ケーシング229a,229bの内部空間をセルスタック101の長手方向で2つの空間に仕切る管板(支持体)225a,225bと、複数のセルスタック101のリード膜115から直流電流を集電する集電板(集電体)240と、を有している。
管板225a,225b等は、高温耐久性のある金属材料で形成されている。管板225a,225b及び仕切断熱板227a,227bには、複数のセルスタック101の端部のそれぞれが挿通可能な貫通孔が形成されている。セルスタック101の外周面には、管板225a,225bの貫通孔の内周側に対向する位置に、高温耐久性がある金属材料からなる円筒状のスリーブ238が嵌め込まれている。管板225a,225bは、その貫通孔に挿通されたセルスタック101の端部を、セルスタック101に装着したスリーブ238と貫通孔とのの間に介在させたシール部材又は接着剤237を介して支持する。これにより、管板225a,225bは、セルスタック101を支持しセルスタック101との間で絶縁性が確保されている。また、このようにして、この管板225a,225bには貫通孔が形成されているものの、この管板225a,225bを基準にしてケーシング229a,229b内の一方の空間に対する他方の空間の気密性が確保されている。
仕切断熱板227a,227bの貫通孔の内径は、ここに挿通されるセルスタック101の外径よりも大きく形成されている。つまり、仕切断熱板227a,227bの貫通孔の内周面と、この貫通孔に挿通されたセルスタック101の外周面との間には隙間235a,235bが存在する。
集電板240は、複数のセルスタック101のそれぞれの端部のリード膜115に電気的に接続されている。集電板240には、集電棒241の一端が接続されている。集電棒241の他端は、ケーシング229a,229bを貫通して外部に導出されている。集電板240および集電棒241は、導電性と高温耐久性とを有した金属材料で形成されている。
第一カートリッジヘッダ220aのケーシング229aと管板225aとで形成されている空間は、燃料ガスGfが供給される燃料ガス供給室217を形成している。このケーシング229aには、燃料ガス供給配管310からの燃料ガスGfを燃料ガス供給室217に導くための燃料ガス供給孔231aが形成されている。この燃料ガス供給室217内には、複数のセルスタック101における基体管103の端部が位置し、ここで開放している。燃料ガス供給配管310から燃料ガス供給室217に導かれた燃料ガスGfは、複数のセルスタック101の基体管103の内部に流れ込む。この際、燃料ガスGfは、燃料ガス供給室217により、複数のセルスタック101の各基体管103に対してほぼ均等流量に配分される。このため、複数のセルスタック101における各発電量の均一化を図ることができる。
第二カートリッジヘッダ220bのケーシング229bと管板225bとで形成されている空間は、セルスタック101の基体管103内を通過した燃料ガスGfが流れ込む燃料ガス排出室219を形成している。このケーシング229bには、燃料ガス排出室219に流れ込んだ燃料ガスGfを燃料ガス排出配管320に導くための燃料ガス排出孔231bが形成されている。この燃料ガス排出室219内には、複数のセルスタック101における基体管103の端部が位置し、ここで開放している。複数のセルスタック101の各基体管103内を通過した燃料ガスGfは、前述したように、燃料ガス排出室219に流入した後、燃料ガス排出配管320を通って、圧力容器10外へ排出される。
第二カートリッジヘッダ220bのケーシング229bと仕切断熱板227bと管板225bとで形成されている空間は、酸化剤ガス供給室216を形成している。このケーシング229bには、酸化剤ガス供給配管330からの酸化剤ガスGoを酸化剤ガス供給室216に導くための酸化剤ガス供給孔233bが形成されている。この酸化剤ガス供給室216内に導かれた酸化剤ガスGoは、仕切断熱板227bの貫通孔の内周面と、この貫通孔に挿通されているセルスタック101の外周面との間の隙間235bから、第一カートリッジヘッダ220aと第二カートリッジヘッダ220bとの間の発電室215へと流出する。
第一カートリッジヘッダ220aと第二カートリッジヘッダ220bとの間の発電室215には、複数のセルスタック101の燃料電池セル105が配置されている。このため、この発電室215では、燃料ガスGfと酸化剤ガスGoとが電気化学的反応して、発電が行われる。なお、この発電室215で、セルスタック101の長手方向における中央部付近の温度は、燃料電池モジュールMの定常運転時に、およそ700℃〜1100℃の高温雰囲気になる。また、この発電室215は、第一カートリッジヘッダ220aと第二カートリッジヘッダ220bとの間であって、外周側が断熱材16で囲まれた空間である。この断熱材16は、例えば、アルミナシリカ系の材料で形成されている。
第一カートリッジヘッダ220aのケーシング229aと仕切断熱板227aと管板225aとで形成されている空間は、発電室215を通った酸化剤ガスGoが流入する酸化剤ガス排出室218を形成している。このケーシング229aには、酸化剤ガス排出室218に流れ込んだ酸化剤ガスGoを酸化剤ガス排出配管340に導くための酸化剤ガス排出孔233aが形成されている。発電室215中の酸化剤ガスGoは、仕切断熱板227aの貫通孔の内周面と、この貫通孔に挿通されているセルスタック101の外周面との間の隙間235aから酸化剤ガス排出室218内に流入した後、酸化剤ガス排出配管340を通って、圧力容器10外へ排出される。
発電室215の高温化に伴って、各カートリッジヘッダ220a,220bの管板225a,225bが高温化する。第一カートリッジヘッダ220a及び第二カートリッジヘッダ220bの仕切断熱板227a,227bは、この管板225a,225bが高温化による強度低下や酸化剤ガスGo中に含まれている酸化剤による腐食を抑える。さらに、この仕切断熱板227a,227bは、管板225a,225bの熱変形も抑える。
前述したように、発電室215中の酸化剤ガスGoと、この発電室215に配置されている複数のセルスタック101の内側を通る燃料ガスGfとは、セルスタック101における複数の燃料電池セル105で電気化学反応する。この結果、複数の燃料電池セル105で発電が行われる。
複数の燃料電池セル105での発電で得られた直流電流は、複数の燃料電池セル105相互間に設けられているインターコネクタ107を経て、セルスタック101の端部側へ流れ、このセルスタック101のリード膜115に流れ込む。そして、この直流電流は、リード膜115から、集電板240を介して、カートリッジ201の集電棒241に流れ、カートリッジ201外部へ取り出される。カートリッジ群200を構成する複数のカートリッジ201のそれぞれの集電棒241は、互いに直列及び/又は並列接続されている。集電棒241のうち、最も下流側の集電棒241は、例えば、図示されていないインバータに接続されている。カートリッジ201外部に取り出された直流電流は、直列及び/又は並列接続されている複数の集電棒241を経て、例えば、インバータに流れ、ここで交流電流に変換されて、電力負荷へと供給される。
セルスタック101の内周側を流れる燃料ガスGfとセルスタック101の外周側を流れる酸化剤ガスGoとは、このセルスタック101を介して熱交換する。この結果、燃料ガスGfは、酸化剤ガスGoにより加熱され、酸化剤ガスGoは、逆に燃料ガスGfにより冷却される。本実施形態では、これら燃料ガスGfと酸化剤ガスGoとがセルスタック101の内周側と外周側とを対向して流れる。このため、燃料ガスと酸化剤ガスとの熱交換率が高まり、セルスタック101の上部において、燃料ガスによる酸化剤ガスの冷却効率、及び、セルスタック101の下部において、酸化剤ガスによる燃料ガスの冷却効率が高まる。よって、本実施形態において、酸化剤ガスGoは、第一カートリッジヘッダ220aを形成する管板225a等が座屈変形等しない温度に冷却されてから、この第一カートリッジヘッダ220aの酸化剤ガス排出室218に流れ込む。また、本実施形態において、燃料ガスGfは、発電室215内のセルスタック101内で、ヒータ等を用いることなく発電に適した温度に予熱昇温される。
なお、本実施形態では、燃料ガスGfと酸化剤ガスGoとがセルスタック101の内周側と外周側とを対向して流れる、つまり燃料ガスGfと酸化剤ガスGoとが逆向きに流れるが、必ずしもこの必要はなく、例えば、燃料ガスGfと酸化剤ガスGoとがセルスタック101の内周側と外周側で同じ向きに流れてもよいし、酸化剤ガスGoが燃料ガスGfの流れに対して直交する方向に流れてもよい。
円柱形状の複数のカートリッジ201は、いずれも、カートリッジ中心軸Acが圧力容器10の容器中心軸Avと平行になるよう、圧力容器10内に配置されている。つまり、本実施形態では、カートリッジ中心軸Acは、容器中心軸Avと同様、上下方向に延びている。本実施形態において、所定数のカートリッジ201は、容器中心軸方向Dv(上下方向)における位置が互いに同じ位置になり、且つ容器中心軸Avに対して垂直な仮想面を含む方向で互いに隣接するよう配置されて、カートリッジ群200を構成している。本実施形態の燃料電池モジュールMは、このカートリッジ群200を2つ備えている。
各カートリッジ201の第一カートリッジヘッダ220a及び第二カートリッジヘッダ220bには、それぞれ上記集電板240と管板225a,225bとの電位差(絶縁情報)を検出する電位差計(絶縁情報取得部)40が備えられている。電位差計40は、集電板240又はこの集電板240と電気的に接続されている部位(例えば、集電板240から電流を取り出す電線等)と、管板225a,225b又はこれら管板225a,225bと電気的に接続されている部位(例えば、管板225a,225bと接している金属部材等)との電位差の検出信号を、監視装置50に出力する。
監視装置50は、電位差計40で検出した集電板240と管板225a,225bとの電位差を監視し、その電位差が予め定めた基準値よりも小さくなったときに、外部にアラーム情報を出力する。
図5は、監視装置50において上記したような機能を発現させるための機能的な構成を示す図であり、この図に示す構成は、コンピュータ装置が予め設定されたコンピュータプログラムに基づいて所定の処理を実行することによって機能的に実現される。
監視装置50は、電位差計40からの検出信号を受け取る入力部51と、入力部51で受け取った検出信号に基づいてシール部材又は接着剤237の絶縁性が損なわれている(以下、これを絶縁劣化又は破壊と適宜称する)か否かを判断する判断部52と、判断部52における判断結果に応じて信号を外部に出力する出力部53と、を少なくとも備える。
絶縁劣化又は破壊が生じておらず、シール部材又は接着剤237の絶縁性が維持されていれば、集電板240と管板225a,225bとの電位差が大きい値に維持されている。これに対し、シール部材又は接着剤237の絶縁性が損なわれ、シール部材又は接着剤237を介して電気的な導通がなされると、集電板240と管板225a,225bとの電位差が小さくなる。
そこで、判断部52においては、電位差計40で検出した集電板240と管板225a,225bとの電位差の情報を取得し、予め定めた基準値よりも小さいか否かを判断することによって、シール部材又は接着剤237の絶縁劣化又は破壊が生じているか否かを判断できる。
出力部53では、判断部52の判断結果に基づいて、判断部52において絶縁劣化又は破壊が生じている場合には、所定の信号を少なくとも情報出力部55に出力する。
情報出力部55は、例えば、異常が生じていることを示すアラーム情報として、警告ランプの発光、ブザーや音声によるメッセージの出力、等によって外部出力する。
この情報出力部55は、例えば監視装置50に一体に備えてもよいし、制御装置60や、その他、燃料電池システム全体の操作パネル、燃料電池システムを備えた車両や装置等に設けてもよい。
このようにして、情報出力部55からアラーム情報が出力された場合、燃料電池システムの利用者、運用者は、燃料電池置ステムを停止させて、各カートリッジ201のシール部材又は接着剤237等の点検を行う。
また、監視装置50において、判断部52において絶縁劣化又は破壊が生じていると判断された場合、燃料電池システム全体を自動的に停止させるようにしてもよい。この場合、判断部52から、燃料電池システムを停止させるための信号を、出力部53を介して制御装置60に出力する。制御装置60は、出力部53から所定の信号を受け取った場合、例えば、燃料ガス供給源1からの燃料ガスの供給を停止したり、酸化剤ガス供給源2からの酸化剤ガスの供給を停止したり、あるいはカートリッジ群200を構成する複数のカートリッジ201から外部に取り出された直流電流を遮断する。
燃料電池システムの利用者、運用者は、燃料電池置ステムが停止した後に、各カートリッジ201のシール部材又は接着剤237等の点検を行う。
また、監視装置50において、判断部52において絶縁劣化又は破壊が生じていると判断された場合、燃料電池システム全体を停止させるのではなく、発電量を抑えて運転を続行させることもできる。この場合、制御装置60は、出力部53から所定の信号を受け取った場合、例えば、燃料ガス供給源1からの燃料ガスの供給量を減少させる。すると、管板225a,225bとセルスタック101との間における発熱を抑えることができる。このようにして、セルスタック101の破損を回避しながら、燃料電池システムの利用者、運用者が、前記のアラーム情報を確認して手動で燃料電池システムの運転を停止させるまでの間、運転を続行することができる。
また、監視装置50において、電位差計40から受け取った電位差のデータの履歴を蓄積し、蓄積したデータに基づいて、シール部材又は接着剤237の絶縁劣化又は破壊が生じる時期を事前に推定するようにしてもよい。
この場合、監視装置50には、電位差計40から受け取った電位差のデータを記憶する記憶部56と、記憶部56に記憶された複数回の電位差の検出データから、時間の経過に伴う電位差の変化傾向(時間変化傾向)を算出する演算部57と、算出された変化傾向から、シール部材又は接着剤237の絶縁劣化又は破壊が生じる時期を推定する推定部58と、を備える。
演算部57においては、複数回分の電位差の検出データに基づき、その後、電位差がどのように変化していくか、例えばその時点と同等レベルの電位差を維持するのか、その時点におけるおいて一定期間が経過したときの電位差の変化量と同等の変化量を維持するのか、あるいは、電位差の変化量が徐々に増加するのか、といった変化傾向を算出する。
推定部58は、その時点での電位差と、上記の変化傾向とに基づいて、シール部材又は接着剤237の絶縁劣化又は破壊が生じる時期を推定する。推定部58は、さらに、シール部材又は接着剤237の絶縁劣化又は破壊が生じる前に、点検等を行うべき時期を推定することができる。
推定部58では、出力部53を介して、情報出力部55等において、推定した時期についての情報を外部に出力する。これにより、燃料電池システムの運用者は、点検等を行うべき時期を把握することができる。
なお、演算部57,推定部58における上記の電位差の変化傾向の算出や、シール部材又は接着剤237の絶縁劣化又は破壊が生じる時期の推定には、公知の様々な統計的な推定手法を用いることが可能である。
上述したような監視装置50によれば、集電板240と管板225a,225bとの電位差を検出することによって、シール部材又は接着剤237の絶縁劣化又は破壊が生じているか否かを監視することができる。これにより、管板225a,225bとセルスタック101との間の絶縁性を確実に確保することができ、セルスタック101の破損を回避することが可能となる。
また、シール部材又は接着剤237の絶縁劣化又は破壊が生じる時期や、シール部材又は接着剤237の絶縁劣化又は破壊が生じる前に点検等を行うべき時期を推定することができる。そこで、セルスタック101の破損を確実に回避し、適切なタイミングでシール部材又は接着剤237の点検、メンテナンス等を行うことができる。
「第二実施形態」
次に、本発明に係る燃料電池システムの第二実施形態について、図を参照して説明する。
本実施形態の燃料電池システムも、図1に示した第一実施形態の燃料電池システムと同様燃料電池モジュールMと、この燃料電池モジュールを監視する監視装置50と、この燃料電池モジュールの動作を制御する制御装置60と、を備えている。
本実施形態においては、上記第一実施形態と同様にして監視装置50において、集電板240と管板225a,225bとの電位差を検出することによって、シール部材又は接着剤237の絶縁性を監視するが、電位差に加えて、温度による補正を行うようにする。
すなわち、図6に示すように、管板225aの温度を検出する温度センサ70を備え、温度センサ70は、上記の監視装置50に向けて検出データを送信するようにする。
すると、監視装置50は、入力部51が、電位差計40で検出した集電板240と管板225aとの電位差と、温度センサ70で検出した管板225aの温度の検出値のデータを受け取る。
判断部52においては、予め実験などにより求めた、例えば図7に示すような、温度と、集電板240または集電棒241と管板225aとの電位差との相関におけるしきい値S(シール部材又は接着剤237に絶縁劣化又は破壊が生じたと判断するための基準値)に基づき、判断を行う。すなわち、判断部52は、その時点の温度に対する電位差のしきい値Sと電位差計40で検出した電位差とを比較して、シール部材又は接着剤237の絶縁劣化又は破壊が生じているか否かを判断する。なお、シール部材又は接着剤237に絶縁劣化又は破壊が生じたと判断するための電位差のしきい値Sは、図7に示すように、温度の上昇に伴って、次第に大きくなる。
そして、判断部52において絶縁劣化又は破壊が生じていると判断された場合には、上記第一実施形態と同様、出力部53で所定の信号を出力し、アラーム情報を出力したり、燃料システムの運転を停止または抑制したりする。
また、本実施形態においても、監視装置50は、シール部材又は接着剤237の絶縁劣化又は破壊が生じる時期や、シール部材又は接着剤237の絶縁劣化又は破壊が生じる前に、点検等を行うべき時期を推定するようにしてもよい。
上述した構成によれば、管板225a,225bの温度に応じて補正を行うようにしたので、より精度の高い監視を行うことが可能となる。
「変形例」
上記第一、第二実施形態においては、各カートリッジ201の第一カートリッジヘッダ220a、第二カートリッジヘッダ220bにおいて、集電板240と管板225a,225bとの電位差を検出する。しかしながら、電位差の検出は、少なくとも一方のみであってもよい。特に、複数のカートリッジ201を並列に接続する場合、一方の集電板240は接地されるため、電位差の検出は不要である。また、第一カートリッジヘッダ220aと第二カートリッジヘッダ220bのいずれか一方のみにおいて電位差検出を行うのであれば、燃料ガスの流れ方向上流側で電位差検出を行うのが好ましい。
さらに、上記第一、第二実施形態では、集電板240と管板225a,225bとの電位差を検出するようにしたが、これに代えて、管板225a,225bの絶縁抵抗値(絶縁情報)を抵抗計で検出するようにしてもよい。この場合も、抵抗計で検出される抵抗値を監視し、この抵抗値が予め定められた基準値よりも小さくなったときに、外部にアラーム情報を出力するとよい。また、上記第二実施形態において、管板225a,225bの絶縁抵抗値を絶縁情報とする場合、判断部52は、抵抗計で検知された抵抗値と温度センサ70で検出され看板225aの温度とに基づき、シール部材又は接着剤237の絶縁劣化又は破壊が生じているか否かを判断する。この場合、予め実験等で求めた、例えば図8に示すような、温度と、シール部材又は接着剤237の抵抗値との相関におけるしきい値S(シール部材又は接着剤237に絶縁劣化又は破壊が生じたと判断するための基準値)に基づき、判断を行う。なお、シール部材又は接着剤237に絶縁劣化又は破壊が生じたと判断するための抵抗値のしきい値Sは、温度の上昇に伴って次第に低下する。
また、監視装置50と制御装置60とを別体の構成として示したが、これらは一体に構成しても良い。さらには、監視装置50、制御装置60を、燃料電池システムを利用する車両や装置等の制御部の一部として構成することも可能である。
1…燃料ガス供給源、2…酸化剤ガス供給源、10…圧力容器、40…電位差計(絶縁情報取得部)、50…監視装置(監視部)、51…入力部、52…判断部、53…出力部、55…情報出力部、56…記憶部、57…演算部、58…推定部、60…制御装置、70…温度センサ、101…セルスタック、105…燃料電池セル、200…カートリッジ群、201…カートリッジ、220a…第一カートリッジヘッダ、220b…第二カートリッジヘッダ、225a,225b…管板(支持体)、237…接着剤、240…集電板(集電体)、241…集電棒、300…配管、M…燃料電池モジュール

Claims (8)

  1. セルスタックと、該セルスタックを支持し該セルスタックとの間で絶縁性が確保されている支持体と、該セルスタックから集電する集電体と、を有する燃料電池カートリッジの監視装置において、
    前記集電体と前記支持体との間の電位差又は抵抗値と、前記セルスタック又は前記支持体の温度と、を含むを含む絶縁情報を取得する絶縁情報取得部と、
    前記絶縁情報に基づいて前記支持体と前記セルスタックとの間の絶縁状態を監視する監視部と、
    を有し、
    前記監視部は、
    前記絶縁情報に含まれる前記電位差又は前記抵抗値が、該絶縁情報に含まれる前記温度に応じて定まる所定の電位差又は抵抗値以下であるときに絶縁劣化又は破壊状態になったと判断する判断部と、
    該判断部により該絶縁劣化又は破壊状態になったと判断されると、アラーム情報を出力する出力部と、を有する、
    ことを特徴とする燃料電池カートリッジの監視装置。
  2. 請求項1に記載の燃料電池カートリッジの監視装置において、
    前記監視部は、
    前記絶縁情報を記憶する記憶部と、
    該記憶部に記憶された複数の前記絶縁情報の時間変化傾向を演算する演算部と、
    該絶縁情報の時間変化傾向から前記絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を推定する推定部と、を有し、
    前記出力部は、前記推定部が推定した前記絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を出力する、
    ことを特徴とする燃料電池カートリッジの監視装置。
  3. セルスタックと、該セルスタックを支持し該セルスタックとの間で絶縁性が確保されている支持体と、該セルスタックから集電する集電体と、を有する燃料電池カートリッジの監視装置において、
    前記集電体と前記支持体との間の電位差又は抵抗値を含むを含む絶縁情報を取得する絶縁情報取得部と、
    前記絶縁情報に基づいて前記支持体と前記セルスタックとの間の絶縁状態を監視する監視部と、
    を有し、
    前記監視部は、
    前記絶縁情報を記憶する記憶部と、
    該記憶部に記憶された複数の前記絶縁情報の時間変化傾向を演算する演算部と、
    該絶縁情報の時間変化傾向から、前記電位差又は前記抵抗値が予め定めた所定の値以下である絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を推定する推定部と、
    前記推定部が推定した前記絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を出力する出力部と、を有する、
    ことを特徴とする燃料電池カートリッジの監視装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の前記監視装置と、
    前記燃料電池カートリッジと、
    を備えていることを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項1又は2に記載の前記監視装置と、
    前記燃料電池カートリッジと、
    前記監視装置が前記アラーム情報を出力すると、前記燃料電池カートリッジにおける発電を停止させる制御装置と、
    を備えていることを特徴とする燃料電池システム。
  6. セルスタックと、該セルスタックを支持し該セルスタックとの間で絶縁性が確保されている支持体と、該セルスタックから集電する集電体と、を有する燃料電池カートリッジの監視方法であって、
    前記集電体と前記支持体との間の電位差又は抵抗値と、前記セルスタック又は前記支持体の温度と、を含む絶縁情報を取得する取得ステップと、
    前記絶縁情報に基づいて前記支持体と前記セルスタックとの間の絶縁状態を監視する監視ステップと、
    を実行し、
    前記監視ステップは、
    前記絶縁情報に含まれる前記電位差又は前記抵抗値が、該絶縁情報に含まれる前記温度に応じて定まる所定の電位差又は抵抗値以下であるときに絶縁劣化又は破壊状態になったと判断する判断ステップと、
    該判断ステップにより該絶縁劣化又は破壊状態になったと判断されるとアラーム情報を出力する出力ステップと、を含む、
    ことを特徴とする燃料電池カートリッジの監視方法。
  7. 請求項6に記載の燃料電池カートリッジの監視方法において、
    前記監視ステップは、
    前記絶縁情報を記憶する記憶ステップと、
    該記憶ステップで記憶された複数の前記絶縁情報の時間変化傾向を演算する演算ステップと、
    該絶縁情報の時間変化傾向から前記絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を推定する推定ステップと、を含み、
    前記出力ステップでは、前記推定ステップで推定された前記絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を出力する、
    ことを特徴とする燃料電池カートリッジの監視方法。
  8. セルスタックと、該セルスタックを支持し該セルスタックとの間で絶縁性が確保されている支持体と、該セルスタックから集電する集電体と、を有する燃料電池カートリッジの監視方法において、
    前記集電体と前記支持体との間の電位差又は抵抗値を含むを含む絶縁情報を取得する取得ステップと、
    前記絶縁情報に基づいて前記支持体と前記セルスタックとの間の絶縁状態を監視する監視ステップと、
    を実行し、
    前記監視ステップは、
    前記絶縁情報を記憶する記憶ステップと、
    該記憶ステップで記憶された複数の前記絶縁情報の時間変化傾向を演算する演算ステップと、
    該絶縁情報の時間変化傾向から、前記電位差又は前記抵抗値が予め定めた所定の値以下である絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を推定する推定ステップと、
    前記推定ステップで推定された前記絶縁劣化又は破壊状態に至る時期を出力する出力ステップと、を含む、
    ことを特徴とする燃料電池カートリッジの監視方法。
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