JP7382842B2 - 燃料電池カートリッジ、及び、燃料電池モジュール - Google Patents

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Description

本開示は、燃料電池カートリッジ、及び、燃料電池モジュールに関する。
燃料ガスと酸化性ガスとを化学反応させることにより発電する燃料電池は、優れた発電効率及び環境対応等の特性を有している。このうち、固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:SOFC)は、電解質としてジルコニアセラミックスなどのセラミックスが用いられ、水素、都市ガス、天然ガス、石油、メタノール、及び炭素含有原料をガス化設備により製造したガス化ガス等のガスなどを燃料ガスとして供給して、およそ700℃~1000℃の高温雰囲気で反応させて発電を行っている。
例えば特許文献1には、固体酸化物形燃料電池の一例が開示されている。この文献では、内部が高温雰囲気となる発電室が断熱部材によって囲まれるように画定されており、その外側を金属などの導電性材料からなるケーシングによって囲まれた構成が示されている。
特開2018-139193号公報
上記特許文献1では、発電室を画定する断熱部材の外側に導電性材料を含むケーシングが配置されており、断熱部材とケーシングとが互いに接触する構成を有している。断熱部材は例えばシリカ(SiO)やアルミナ(Al)などの絶縁性材料から構成されるが、このような断熱部材は常温(例えば0℃~40℃程度の温度域)では良好な絶縁性を示すものの、温度が上昇すると絶縁性が低下することがある。
ここで特許文献1では、発電室で発電した電力を外部に取り出すために、燃料電池セルを含むセルスタックのリード部が発電室から断熱部材の外側に至るまで延在している。リード部は断熱部材にリード部より大径に設けられた孔に挿通されることで、常温域では、リード部が断熱部材に接触しないように設計されるが、温度が上昇して高温域に達すると、熱変形等の影響によってリード部が断熱部材に接触することがある。このとき、断熱部材の絶縁性が低下していると、リード部とケーシングとの電位差によって、両者間に地絡電流が発生してしまうことがある。このような地絡電流の発生を防止するためにはセルスタックからの出力電圧を抑える必要があり、高出力の燃料電池カートリッジを実現することが難しかった。
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、高温域における地絡電流の発生を抑制することにより、高出力な燃料電池カートリッジ、及び、燃料電池モジュールを提供することを目的とする。
本開示の少なくとも一実施形態に係る燃料電池カートリッジは上記課題を解決するために、
セルスタックを構成する燃料電池セルを含む発電室と、
前記発電室を少なくとも部分的に画定する断熱部材と、
前記発電室から見て前記断熱部材の外側に設けられる導電部材と、
常温より高温域において前記断熱部材より高い絶縁性を有し、前記セルスタックのリード部が前記断熱部材に接触した際に、前記リード部と前記導電部材との間に形成される導電経路を少なくとも部分的に遮断するように構成された絶縁部材と、
を備える。
本開示の少なくとも一実施形態によれば、高温域における地絡電流の発生を抑制することにより、高出力な燃料電池カートリッジ、及び、燃料電池モジュールを提供できる。
実施形態に係るセルスタックの一態様を示すものである。 本実施形態に係る燃料電池モジュールの一態様を示すものである。 本実施形態に係る燃料電池カートリッジの一態様の断面図を示すものである。 図3の第1変形例である。 図3の第2変形例である。 図3の第3変形例である。 図3の第4変形例である。
以下に、本開示に係る燃料電池カートリッジ及び燃料電池モジュールの一実施形態について、図面を参照して説明する。
以下においては、説明の便宜上、紙面を基準として「上」及び「下」の表現を用いて説明した各構成要素の位置関係は、各々鉛直上方側、鉛直下方側を示すものである。また、本実施形態では、上下方向と水平方向で同様な効果を得られるものは、紙面における上下方向が必ずしも鉛直上下方向に限定することなく、例えば鉛直方向に直交する水平方向に対応してもよい。
また、以下においては、固体酸化物形燃料電池(SOFC)のセルスタックとして円筒形(筒状)を例として説明するが、必ずしもこの限りである必要はなく、例えば平板形のセルスタックであってもよい。基体上に燃料電池セルを形成するが、基体ではなく電極(燃料極もしくは空気極)が厚く形成されて、基体を兼用したものでも良い。
まず、図1を参照して本実施形態に係る一例として、基体管を用いる円筒形セルスタックについて説明する。基体管を用いない場合は、例えば燃料極を厚く形成して基体管を兼用してもよく、基体管の使用に限定されることはない。また、本実施形態での基体管は円筒形状を用いたもので説明するが、基体管は筒状であればよく、必ずしも断面が円形に限定されなく、例えば楕円形状でもよい。円筒の周側面を垂直に押し潰した扁平円筒(Flat tubular)等のセルスタックでもよい。ここで、図1は、実施形態に係るセルスタックの一態様を示すものである。セルスタック101は、一例として円筒形状の基体管103と、基体管103の外周面に複数形成された燃料電池セル105と、隣り合う燃料電池セル105の間に形成されたインターコネクタ107とを備える。燃料電池セル105は、燃料極109と固体電解質膜111と空気極113とが積層して形成されている。また、セルスタック101は、基体管103の外周面に形成された複数の燃料電池セル105の内、基体管103の軸方向において最も端の一端に形成された燃料電池セル105の空気極113に、インターコネクタ107を介して電気的に接続されたリード膜115を備え、最も端の他端に形成された燃料電池セル105の燃料極109に電気的に接続されたリード膜115を備える(セルスタック101のリード部252(図3等を参照)は、リード膜115を含んで構成される)。
基体管103は、多孔質材料からなり、例えば、CaO安定化ZrO(CSZ)、CSZと酸化ニッケル(NiO)との混合物(CSZ+NiO)、又はY安定化ZrO(YSZ)、又はMgAlなどを主成分とされる。この基体管103は、燃料電池セル105とインターコネクタ107とリード膜115とを支持すると共に、基体管103の内周面に供給される燃料ガスを基体管103の細孔を介して基体管103の外周面に形成される燃料極109に拡散させるものである。
燃料極109は、Niとジルコニア系電解質材料との複合材の酸化物で構成され、例えば、Ni/YSZが用いられる。燃料極109の厚さは50μm~250μmであり、燃料極109はスラリーをスクリーン印刷して形成されてもよい。この場合、燃料極109は、燃料極109の成分であるNiが燃料ガスに対して触媒作用を備える。この触媒作用は、基体管103を介して供給された燃料ガス、例えば、メタン(CH)と水蒸気との混合ガスを反応させ、水素(H)と一酸化炭素(CO)に改質するものである。また、燃料極109は、改質により得られる水素(H)及び一酸化炭素(CO)と、固体電解質膜111を介して供給される酸素イオン(O2-)とを固体電解質膜111との界面付近において電気化学的に反応させて水(H2O)及び二酸化炭素(CO2)を生成するものである。なお、燃料電池セル105は、この時、酸素イオンから放出される電子によって発電する。
固体酸化物形燃料電池の燃料極109に供給し利用できる燃料ガスとしては、水素(H)および一酸化炭素(CO)、メタン(CH)などの炭化水素系ガス、都市ガス、天然ガスのほか、石油、メタノール、及び石炭などの炭素含有原料をガス化設備により製造したガス化ガスなどが挙げられる。
固体電解質膜111は、ガスを通しにくい気密性と、高温で高い酸素イオン導電性とを備えるYSZが主として用いられる。この固体電解質膜111は、空気極で生成される酸素イオン(O2-)を燃料極に移動させるものである。燃料極109の表面上に位置する固体電解質膜111の膜厚は10μm~100μmであり固体電解質膜111はスラリーをスクリーン印刷して形成されてもよい。
空気極113は、例えば、LaSrMnO系酸化物、又はLaCoO系酸化物で構成され、空気極113はスラリーをスクリーン印刷またはディスペンサを用いて塗布される。この空気極113は、固体電解質膜111との界面付近において、供給される空気等の酸化性ガス中の酸素を解離させて酸素イオン(O2-)を生成するものである。
空気極113は2層構成とすることもできる。この場合、固体電解質膜111側の空気極層(空気極中間層)は高いイオン導電性を示し、触媒活性に優れる材料で構成される。空気極中間層上の空気極層(空気極導電層)は、Sr及びCaドープLaMnOで表されるペロブスカイト型酸化物で構成されても良い。こうすることにより、発電性能をより向上させることができる。
酸化性ガスとは,酸素を略15%~30%含むガスであり、代表的には空気が好適であるが、空気以外にも燃焼排ガスと空気の混合ガスや、酸素と空気の混合ガスなどが使用可能である。
インターコネクタ107は、SrTiO系などのM1-xTiO(Mはアルカリ土類金属元素、Lはランタノイド元素)で表される導電性ペロブスカイト型酸化物から構成され、スラリーをスクリーン印刷する。インターコネクタ107は、燃料ガスと酸化性ガスとが混合しないように緻密な膜となっている。また、インターコネクタ107は、酸化雰囲気と還元雰囲気との両雰囲気下で安定した耐久性と電気導電性を備える。このインターコネクタ107は、隣り合う燃料電池セル105において、一方の燃料電池セル105の空気極113と他方の燃料電池セル105の燃料極109とを電気的に接続し、隣り合う燃料電池セル105同士を直列に接続するものである。
リード膜115は、電子伝導性を備えること、及びセルスタック101を構成する他の材料との熱膨張係数が近いことが必要であることから、Ni/YSZ等のNiとジルコニア系電解質材料との複合材やSrTiO系などのM1-xLxTiO(Mはアルカリ土類金属元素、Lはランタノイド元素)で構成されている。このリード膜115は、インターコネクタ107により直列に接続される複数の燃料電池セル105で発電された直流電力をセルスタック101の端部付近にあるリード部252(図3等を参照)まで導出するものである。
次に、図2と図3とを参照して本実施形態に係る燃料電池モジュール及び燃料電池カートリッジについて説明する。ここで、図2は、本実施形態に係る燃料電池モジュールの一態様を示すものである。また、図3は、本実施形態に係る燃料電池カートリッジの一態様の断面図を示すものである。
尚、図2では燃料電池モジュールの内部構成をわかりやすく示すために、図3に示す断熱部材の一部が部分的に省略して示されている。
燃料電池モジュール201は、図2に示すように、例えば、複数の燃料電池カートリッジ203と、これら複数の燃料電池カートリッジ203を収納する圧力容器205とを備える。なお、図2には円筒形の燃料電池のセルスタック101を例示しているが、必ずしもこの限りである必要はなく、例えば平板形のセルスタックであってもよい。また、燃料電池モジュール201は、燃料ガス供給管207と複数の燃料ガス供給枝管207a及び燃料ガス排出管209と複数の燃料ガス排出枝管209aとを備える。また、燃料電池モジュール201は、酸化性ガス供給管(不図示)と酸化性ガス供給枝管211a(図3を参照)及び酸化性ガス排出管(不図示)と複数の酸化性ガス排出枝管211b(図3を参照)とを備える。
燃料ガス供給管207は、圧力容器205の外部に設けられ、燃料電池モジュール201の発電量に対応して所定ガス組成と所定流量の燃料ガスを供給する燃料ガス供給部に接続されると共に、複数の燃料ガス供給枝管207aに接続されている。この燃料ガス供給管207は、上述の燃料ガス供給部から供給される所定流量の燃料ガスを、複数の燃料ガス供給枝管207aに分岐して導くものである。また、燃料ガス供給枝管207aは、燃料ガス供給管207に接続されると共に、複数のSOFC燃料電池カートリッジ203に接続されている。この燃料ガス供給枝管207aは、燃料ガス供給管207から供給される燃料ガスを複数の燃料電池カートリッジ203に略均等の流量で導き、複数の燃料電池カートリッジ203の発電性能を略均一化させるものである。
燃料ガス排出枝管209aは、複数の燃料電池カートリッジ203に接続されると共に、燃料ガス排出管209に接続されている。この燃料ガス排出枝管209aは、燃料電池カートリッジ203から排出される排燃料ガスを燃料ガス排出管209に導くものである。また、燃料ガス排出管209は、複数の燃料ガス排出枝管209aに接続されると共に、一部が圧力容器205の外部に配置されている。この燃料ガス排出管209は、燃料ガス排出枝管209aから略均等の流量で導出される排燃料ガスを圧力容器205の外部に導くものである。
圧力容器205は、内部の圧力が0.1MPa~約3MPa、内部の温度が大気温度~約550℃で運用されるので、耐力性と酸化性ガス中に含まれる酸素などの酸化剤に対する耐食性を保有する材質が利用される。例えばSUS304などのステンレス系材が好適である。
ここで、本実施形態においては、複数の燃料電池カートリッジ203が集合化されて圧力容器205に収納される態様について説明しているが、これに限られず例えば、燃料電池カートリッジ203が集合化されずに圧力容器205内に収納される態様とすることもできる。
燃料電池カートリッジ203は、図3に示す通り、複数のセルスタック101と、発電室215と、燃料ガス供給ヘッダ217と、燃料ガス排出ヘッダ219と、酸化性ガス(空気)供給ヘッダ221と、酸化性ガス排出ヘッダ223とを備える。
尚、本実施形態においては、燃料電池カートリッジ203は、燃料ガス供給ヘッダ217と燃料ガス排出ヘッダ219と酸化性ガス供給ヘッダ221と酸化性ガス排出ヘッダ223とが図3のように配置されることで、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れる構造となっているが、必ずしもこの必要はなく、例えば、セルスタック101の内側と外側とを平行して流れる、または酸化性ガスがセルスタック101の長手方向と直交する方向へ流れるようにしても良い。
発電室215は、セルスタック101の燃料電池セル105が配置された領域であり、燃料ガスと酸化性ガスとを電気化学的に反応させて発電を行う領域である。また、この発電室215のセルスタック101長手方向の中央部付近での温度は、不図示の温度計測部(温度センサや熱電対など)で監視され、燃料電池モジュール201の定常運転時に、およそ700℃~1000℃の高温雰囲気となる。
燃料ガス供給ヘッダ217は、中空状の上部ケーシング229aによって規定される領域であり、上部ケーシング229aの上部に設けられた燃料ガス供給孔231aにおいて、燃料ガス供給枝管207aに連通されている。また、上部ケーシング229aは、下方面にセルスタック101の端部が挿通する孔部を有しており、セルスタック101の端部との間がシール部材237aを介して密に接合されている。当該孔部は、燃料電池カートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応した複数の孔を有し、該孔にはセルスタック101が夫々挿入されている。燃料ガス供給ヘッダ217は、燃料ガス供給枝管207aから燃料ガス供給孔231aを介して供給される燃料ガスを、複数のセルスタック101の端部から基体管103の内部に略均一流量で導き、複数のセルスタック101の発電性能を略均一化させるものである。
燃料ガス排出ヘッダ219は、中空状の下部ケーシング229bによって規定される領域であり、下部ケーシング229bの下部に設けられた燃料ガス排出孔231bにおいて、燃料ガス排出枝管209aに連通されている。また下部ケーシング229は、上方面にセルスタック101の端部が挿通する孔部を有しており、セルスタック101の端部との間がシール部材237bを介して密に接合されている。当該孔部は燃料電池カートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応した複数の孔を有し、該孔にはセルスタック101が夫々挿入されている。燃料ガス排出ヘッダ219は、複数のセルスタック101の基体管103の内部を通過して端部から燃料ガス排出ヘッダ219に供給される排燃料ガスを集約して、燃料ガス排出孔231bを介して燃料ガス排出枝管209aに導くものである。
燃料電池モジュール201の発電量に対応して所定ガス組成と所定流量の酸化性ガスを酸化性ガス供給枝管211aへと分岐して、複数の燃料電池カートリッジ203へ供給する。酸化性ガス供給ヘッダ221は、下部ケーシング229bの上方面と発電室215の下方側を規定する第1下部断熱体227cとに囲まれた領域であり、側面に設けられた酸化性ガス供給孔233aにおいて酸化性ガス供給枝管211aに連通されている。この酸化性ガス供給ヘッダ221は、酸化性ガス供給枝管211aから酸化性ガス供給孔233aを介して供給される所定流量の酸化性ガスを、後述する酸化性ガス供給隙間235aを介して発電室215に導くものである。
酸化性ガス排出ヘッダ223は、上部ケーシング229aの下方面と発電室215の上方側を規定する第1上部断熱体227aとに囲まれた領域であり、側面に設けられた酸化性ガス排出孔233bにおいて酸化性ガス排出枝管211bに連通されている。この酸化性ガス排出ヘッダ223は、発電室215から、後述する酸化性ガス排出隙間235bを介して酸化性ガス排出ヘッダ223に供給される排酸化性ガスを、酸化性ガス排出孔233bを介して酸化性ガス排出枝管211bに導くものである。
断熱部材は、発電室215を少なくとも部分的に画定し、第1上部断熱体227aと、第2上部断熱体227bと、第1下部断熱体227cと、第2下部断熱体227dと、第1側方断熱体227eと、第2側方断熱体227fと、を含む。尚、図3では断熱部材227を構成する各断熱体のレイアウトの一例を示しているが、必ずしもこの限りである必要はない。また、以下の説明では、第1上部断熱体227a、第2上部断熱体227b、第1下部断熱体227c、第2下部断熱体227d、第1側方断熱体227e及び第2側方断熱体227fを総称する場合には、「断熱部材227」と示すこととする。
第1上部断熱体227aは、上部ケーシング229aの下方側に配置され、上部ケーシング229aの側板に固定された第1側方断熱体227eに固定されている。また、第1上部断熱体227aには、燃料電池カートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応して、複数の孔が設けられている。この孔の直径はセルスタック101の外径よりも大きく設定されている。第1上部断熱体227aは、この孔の内面と、第1上部断熱体227aに挿通されたセルスタック101の外面との間に形成された酸化性ガス排出隙間235bを備える。
また第1上部断熱体227aは、発電室215と酸化性ガス排出ヘッダ223とを仕切るように配置される。また、第1上部断熱体227aは、発電室215を通過して高温に晒された排酸化性ガスを、酸化性ガス排出隙間235bを通過させて酸化性ガス排出ヘッダ223に導くものである。
本実施形態によれば、上述した燃料電池カートリッジ203の構造により、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れるものとなっている。このことにより、排酸化性ガスは、基体管103の内部を通って発電室215に供給される燃料ガスとの間で熱交換がなされ、金属材料から成る上部ケーシング229a等が座屈などの変形をしない温度に冷却されて酸化性ガス排出ヘッダ223に供給される。また、燃料ガスは、発電室215から排出される排酸化性ガスとの熱交換により昇温され、発電室215に供給される。その結果、ヒーター等を用いることなく発電に適した温度に予熱昇温された燃料ガスを発電室215に供給することができる。
第2上部断熱体227bは、上部ケーシング229aの上方側に、上部ケーシング229aの天板と略平行になるように配置され、上部ケーシング229aの側板に固定された第1側方断熱体227eに固定されている。また、第2上部断熱体227bには、上部ケーシング229aの上部に設けられた燃料ガス供給孔231aに接続される燃料ガス供給枝管207aが連通するための開口が設けられている。
第1下部断熱体227cは、下部ケーシング229bの上方側に配置され、下部ケーシング229bの底板と略平行になるように配置され、下部ケーシング229bの側板に固定された第1側方断熱体227eに固定されている。また、第1下部断熱体227cには、燃料電池カートリッジ203に備えられるセルスタック101の本数に対応して、複数の孔が設けられている。この孔の直径はセルスタック101の外径よりも大きく設定されている。第1下部断熱体227cは、この孔の内面と、第1下部断熱体227cに挿通されたセルスタック101の外面との間に形成された酸化性ガス供給隙間235aを備える。
また第1下部断熱体227cは、発電室215と酸化性ガス供給ヘッダ221とを仕切るように配置されている。また、第1下部断熱体227cは、酸化性ガス供給ヘッダ221に供給される酸化性ガスを、酸化性ガス供給隙間235aを通過させて発電室215に導くものである。
第2下部断熱体227dは、下部ケーシング229bの下方側に、下部ケーシング229bの底板と略平行になるように配置され、下部ケーシング229bの側板に固定された第1側方断熱体227eに固定されている。また、第2下部断熱体227dには、下部ケーシング229bの下部に設けられた燃料ガス排出孔231bに接続される燃料ガス排出枝管209aが連通するための開口が設けられている。
第1側方断熱体227eは、セルスタック101の延在方向に対して発電室215の側方に設けられる。また第1側方断熱体227eは、上部ケーシング229a及び下部ケーシング229bの間に設けられ、その両端はそれぞれ第1上部断熱体227a及び第1下部断熱体227cに固定されるとともに、上部ケーシング229a及び下部ケーシング229bの側板に固定されている。また第1側方断熱体227eは発電室215を全周にわたって囲むように、セルスタック101の延在方向に対する垂直面において閉断面形状を有する。
第2側方断熱体227fは、発電室215から見て第1側方断熱体227eより外側に設けられる。また第2側方断熱体227fは、第2上部断熱体227b及び第2下部断熱体227dの間に設けられ、その両端はそれぞれ第2上部断熱体227b及び第2下部断熱体227dに固定されている。また第2側方断熱体227fは第1側方断熱体227eを全周にわたって囲むように、セルスタック101の延在方向に対する垂直面において閉断面形状を有する。
また第2下部断熱体227d及び第2側方断熱体227fの外側には、燃料電池カートリッジ203の外殻を規定するための外殻ケーシング250が設けられている。外殻ケーシング250は、金属などの導電性材料を含んで構成されている。また外殻ケーシング250は、第2下部断熱体227dの外側に位置し、接地された架台270に設置された際に、架台270に対向するように配置される下面251を有する。
尚、本実施形態の外殻ケーシング250は第2上部断熱体227bの外側が上方に向けて開口した有底形状を有するが、第2上部断熱体227bの外側に至るまで延びることで、燃料電池カートリッジ203の全体を囲むように構成されていてもよい。
本実施形態によれば、上述した燃料電池カートリッジ203の構造により、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れるものとなっている。このことにより、基体管103の内部を通って発電室215を通過した排燃料ガスは、発電室215に供給される酸化性ガスとの間で熱交換がなされ、燃料ガス排出ヘッダ219に供給される。また、酸化性ガスは排燃料ガスとの熱交換により昇温され、発電室215に供給される。その結果、ヒーター等を用いることなく発電に必要な温度に昇温された酸化性ガスを発電室215に供給することができる。
発電室215で発電された直流電力は、複数の燃料電池セル105に設けたNi/YSZ等からなるリード膜115によりセルスタック101の端部付近にあるリード部252まで導出した後に、燃料電池カートリッジ203の集電棒(不図示)に集電板(不図示)を介して集電して、各燃料電池カートリッジ203の外部へと取り出される。集電棒によって燃料電池カートリッジ203の外部に導出された直流電力は、各燃料電池カートリッジ203の発電電力を所定の直列数および並列数へと相互に接続され、燃料電池モジュール201の外部へと導出されて、図示しないパワーコンディショナ等の電力変換装置(インバータなど)により所定の交流電力へと変換されて、電力供給先(例えば、負荷設備や電力系統)へと供給される。
ここで発電室215を少なくとも部分的に画定する各断熱部材227の外側には外殻ケーシング250が配置されており、断熱部材227と外殻ケーシング250とが互いに接触する構成を有している。断熱部材227は例えばシリカ(SiO)やアルミナ(Al)などの絶縁性材料から構成されるが、このような断熱部材227は常温(例えば0℃~40℃程度の温度域)では良好な絶縁性を示すものの、温度が上昇すると絶縁性が低下することがある。
一方で、発電室215で発電した電力を外部に取り出すために、セルスタック101のリード膜115を含むリード部252が発電室215から第1上部断熱体227a及び第1下部断熱体227cの外側に至るまで延在している。リード部252は、第1上部断熱体227aに設けられた酸化性ガス排出隙間235b、及び、第1下部断熱体227cに設けられた酸化性ガス供給隙間235aに挿通されることで、常温域では、リード部252が第1上部断熱体227a及び第1下部断熱体227cに接触しないように設計されるが、温度が上昇して高温域に達すると、熱変形等の影響によってリード部252が第1上部断熱体227a及び第1下部断熱体227cに接触することがある。このとき、断熱部材227の絶縁性が低下していると、リード部252と外殻ケーシング250との電位差によって、両者間に地絡電流が発生してしまうことがある。
このような課題を解決するために本実施形態では、リード部252が断熱部材227に接触した際にリード部252と外殻ケーシング250との間に形成される導電経路を少なくとも部分的に遮断可能に構成された絶縁部材260を備える。絶縁部材260は、常温より高温域において断熱部材227より高い絶縁性を有する絶縁性材料、例えば高純度のアルミナ(Al)やマイカなどを含んで構成される。このような絶縁部材260によって、導電経路254が少なくとも部分的に遮断されることで、地絡電流を効果的に抑制することができる。
尚、以下の説明では、リード部252が断熱部材227に接触した際に、リード部252と外殻ケーシング250との間に形成される導電経路を少なくとも部分的に遮断可能に構成された絶縁部材260について説明するが、絶縁部材260は、リード部252と他の導電部材との間に形成される任意の導電経路を少なくとも部分的に遮断可能に構成してもよい。例えば、上部ケーシング229aや下部ケーシング229bもまた導電性材料から構成されるため、これらの導電部材とリード部252との間に形成される導電経路を少なくとも部分的に遮断するように絶縁部材260を設けてもよい。
幾つかの実施形態では、絶縁部材260は、リード部252と外殻ケーシング250との間に設けられる(言い換えると、少なくともリード部252と外殻ケーシング250とを結ぶ直線上に絶縁部材260の少なくとも一部が交差するように配置される)。このように絶縁部材260を配置することで導電経路を効果的に遮断できる。
図3に示す実施形態では、絶縁部材260は、外殻ケーシング250と断熱部材との間に設けられる。より具体的には、外殻ケーシング250の内壁面と第2側方断熱体227fとの境界に沿って絶縁部材260が設けられる。このように互いに隣接する外殻ケーシング250と第2側方断熱体227fとの間に絶縁部材260を配置することで導電経路を効果的に遮断できる。
また図3の絶縁部材260は、第2側方断熱体227fのうち酸化性ガス供給枝管221a及び酸化性ガス排出枝管221bが挿通するための開口部近傍におけるコーナー部C1及びC2を覆うように形成されてもよい。これにより、第2側方断熱体227fが酸化性ガス供給枝管221a及び酸化性ガス排出枝管221bと接触する面上に至るまで絶縁部材260を介在させることができ、より効果的に導電経路を遮断することができる。
図4は図3の第1変形例である。図5は図3の第2変形例である。図6は図3の第3変形例である。第1変形例乃至第3変形例では、絶縁部材260は、断熱部材227を構成する複数の断熱体の間に設けられる。このように断熱部材227を構成する複数の断熱体の間に絶縁部材260を介在させることで、リード部252と外殻ケーシング250との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
図4に示す第1変形例では、絶縁部材260は、第1側方断熱体227eと第2側方断熱体227fとの間に設けられている。このように第1変形例では、発電室215から見て内外方向に沿って積層される複数の断熱体の間に絶縁部材260を介在させることで、リード部252と外殻ケーシング250との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
また図4の絶縁部材260は、第1側方断熱体227eの上端部及び下端部において、第1側方断熱体227eのコーナー部C3及びC4を覆うように形成されてもよい。これにより、第1側方断熱体227eが酸化性ガス供給孔233a及び酸化性ガス排出孔233bの構成部材と接触する面上に絶縁部材260を介在させることができ、より効果的に導電経路を遮断することができる。
図5に示す第2変形例では、絶縁部材260は、第1上部断熱体227aと第1側方断熱体227eとの間、及び、第1下部断熱体227cと第1側方断熱体227eとの間にそれぞれ設けられている。すなわち第1上部断熱体227aと第1側方断熱体227eとが互いに固定される上部連結部272a、及び、第1下部断熱体227cと第1側方断熱体227eとが互いに固定される下部連結部272bにおいて、それぞれ絶縁部材260が介在するように配置される。このように第2変形例では、上部連結部272a及び下部連結部272bに絶縁部材260が配置されることで、リード部252と外殻ケーシング250との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
図6に示す第3変形例では、図5と同様に、上部連結部272a及び下部連結部272bに絶縁部材260が配置される。その一方で図6では、上部連結部272aはセルスタック101の軸方向に沿った発電室215の中心軸を通る断面において略L字形状を有し、絶縁部材260はこのような上部連結部272aに沿って設けられる。このように上部連結部272aは略L字形状に形成されることで、上部連結部272aにおける第1上部断熱体227aと第1側方断熱体227eとの間の対向面積が増える。このように対向面積が増えた上部連結部272aに沿って絶縁部材260を設けることで、リード部252と外殻ケーシング250との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
また下部連結部272bはセルスタック101の軸方向に沿った発電室215の中心軸を通る断面において略L字形状を有し、絶縁部材260はこのような下部連結部272bに沿って設けられる。このように下部連結部272bは略L字形状に形成されることで、下部連結部272bにおける第1下部断熱体227cと第1側方断熱体227eとの間の対向面積が増える。このように対向面積が増えた下部連結部272bに沿って絶縁部材260を設けることで、リード部252と外殻ケーシング250との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
図7は図3の第4変形例である。第4変形例では、絶縁部材260は外殻ケーシング250の下面251を覆うように形成される。これにより、燃料電池カートリッジが架台270上に設置された際に、外殻ケーシング250の下面251と架台270との間に絶縁部材260を介在させることで、リード部252と外殻ケーシング250との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
また図7では、燃料ガス供給孔231aに接続される燃料ガス供給枝管207aの途中に、絶縁部材260aが介在するように設けられる。また燃料ガス排出孔231bに接続される燃料ガス排出枝管209aの途中に、絶縁部材260bが介在するように設けられる。また酸化性ガス供給孔233aに接続される酸化性ガス供給枝管211aの途中に、絶縁部材260cが介在するように設けられる。また酸化性ガス排出孔233bに接続される酸化性ガス排出枝管211bの途中に、絶縁部材260dが介在するように設けられる。このように絶縁部材260a~260dを配置することで、リード部252と外殻ケーシング250との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
以上説明したように上述の実施形態によれば、常温より高温域において燃料電池セルに電気的に接続されるリード部252が断熱部材227に接触した際に、リード部252と導電部材との間に形成される導電経路が、絶縁部材260によって少なくとも部分的に遮断される。これにより、リード部252と断熱部材227との間に形成される導電経路を流れる地絡電流が抑制されるため、燃料電池カートリッジの出力電圧を向上させることができる。その結果、高出力な燃料電池モジュールを実現することができる。
その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係る燃料電池カートリッジは、
セルスタック(例えば上記実施形態のセルスタック101)を構成する燃料電池セルを含む発電室(例えば上記実施形態の発電室215)と、
前記発電室を少なくとも部分的に画定する断熱部材(例えば上記実施形態の断熱部材227)と、
前記発電室から見て前記断熱部材の外側に設けられる導電部材(例えば上記実施形態の外殻ケーシング250)と、
常温より高温域において前記断熱部材より高い絶縁性を有し、前記セルスタックのリード部(例えば上記実施形態のリード部252)が該高温域にあるときに前記断熱部材に接触すると、前記リード部と前記導電部材との間に形成される導電経路を少なくとも部分的に遮断するように構成された絶縁部材(例えば上記実施形態の絶縁部材260)と、
を備える。
上記(1)の態様によれば、常温より高温域において燃料電池セルに電気的に接続されるリード部が断熱部材に接触した際に、リード部と導電部材との間に形成される導電経路が、絶縁部材によって少なくとも部分的に遮断される。これにより、リード部と断熱部材との間に形成される導電経路を流れる地絡電流が抑制されるため、燃料電池カートリッジの出力電圧を向上させることができる。
(2)一態様では上記(1)の態様において、
前記絶縁部材は、前記リード部が前記断熱部材に接触した際に、前記リード部と前記導電部材との間に設けられる。
上記(2)の態様によれば、断熱部材と導電部材との間に絶縁部材を配置することで、リード部と導電部材との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
(3)一態様では上記(1)又は(2)の態様において、
前記絶縁部材は、前記導電部材と前記断熱部材との間に設けられる。
上記(3)の態様によれば、互いに隣接する導電部材と断熱部材との間に絶縁部材を配置することで、リード部と導電部材との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
(4)一態様では上記(3)の態様において、
前記導電部材は、前記燃料電池カートリッジの外殻を規定する外殻ケーシングであり、
前記絶縁部材は前記外殻ケーシングの内壁面に沿って形成される。
上記(4)の態様によれば、外殻ケーシングの内壁面に沿って絶縁部材を設けることで、リード部と外殻ケーシングとの間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
(5)一態様では上記(1)又は(2)の態様において、
前記絶縁部材は、前記断熱部材を構成する複数の断熱体の間に設けられる。
上記(5)の態様によれば、断熱部材を構成する複数の断熱体の間に絶縁部材を介在させることで、リード部と導電部材との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
(6)一態様では上記(5)の態様において、
前記複数の断熱体は、
前記セルスタックの延在方向に対して前記発電室の側方に設けられる第1側方断熱体(例えば上記実施形態の第1側方断熱体227e)と、
前記発電室から見て前記第1側方断熱体より外側に配置された第2側方断熱体(例えば上記実施形態の第2側方断熱体227f)と、
を含み、
前記絶縁部材は、前記第1側方断熱体と前記第2側方断熱体との間に設けられる。
上記(6)の態様によれば、発電室から見て内外方向に沿って積層される第1側方断熱体及び第2側方断熱体の間に絶縁部材を介在させることで、リード部と導電部材との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
(7)一態様では上記(5)の態様において、
前記複数の断熱体は、
前記セルスタックの延在方向に対して前記発電室の側方に設けられる第1側方断熱体(例えば上記実施形態の第1側方断熱体227e)と、
前記セルスタックの延在方向に交差するように前記発電室の上方に設けられる第1上部断熱体(例えば上記実施形態の第1上部断熱体227a)と、
前記セルスタックの延在方向に交差するように前記発電室の下方に設けられる第1下部断熱体(例えば上記実施形態の第1下部断熱体227c)と、
を含み、
前記絶縁部材は、前記第1側方断熱体と前記第1上部断熱体又は前記第1下部断熱体との間に設けられる。
上記(7)の態様によれば、第1側方断熱体と第1上部断熱体又は第1下部断熱体との間に絶縁部材を設けることにより、リード部と導電部材との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
(8)一態様では上記(7)の態様において、
前記第1側方断熱体と前記第1上部断熱体又は前記第1下部断熱体との連結部(例えば上記実施形態の上部連結部272a又は下部連結部272b)は、前記セルスタックの延在方向に沿った前記発電室の中心軸を通る断面において略L字形状を有し、
前記絶縁部材は前記連結部に沿って設けられる。
上記(8)の態様によれば、第1側方断熱体と第1上部断熱体又は第1下部断熱体との連結部を略L字形状に形成し、当該連結部に沿って絶縁部材が設けられる。このように連結部を略L字形状に構成することで連結部における両者の接触面積が増える。そして、このように面積が増えた連結部に沿って絶縁部材を設けることで、リード部と導電部材との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
(9)一態様では上記(1)から(8)のいずれか一態様において、
前記導電部材は、前記燃料電池カートリッジの外殻を規定するケーシング(例えば上記実施形態の外殻ケーシング250)であり、
前記絶縁部材は、前記ケーシングの下面(例えば上記実施形態の下面251)を覆うように形成される。
上記(9)の態様によれば、燃料電池カートリッジの外殻を規定する外殻ケーシングの下面を覆うように絶縁部材が設けられる。これにより、燃料電池カートリッジが架台上に設置された際に、ケーシングの下面と架台との間に絶縁部材を介在させることで、リード部と導電部材との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
(10)一態様では上記(1)から(9)のいずれか一態様において、
前記絶縁部材は、前記セルスタックに燃料ガスを供給するための燃料ガス供給孔に接続される燃料ガス供給枝管(例えば上記実施形態の燃料ガス供給枝管207a)、前記セルスタックから前記燃料ガスを排出するための燃料ガス排出孔に接続される燃料ガス排出枝管(例えば上記実施形態の燃料ガス排出枝管209a)、前記セルスタクに酸化性ガスを供給するための酸化性ガス供給孔に接続される酸化性ガス供給枝管(例えば上記実施形態の酸化性ガス供給枝管211a)、又は、前記セルスタックから前記酸化性ガスを排出するための酸化性ガス排出孔に接続される酸化性ガス排出枝管(例えば上記実施形態の酸化性ガス排出枝管211b)の少なくとも一つに設けられる。
上記(10)の態様によれば、燃料ガス供給枝管、燃料ガス排出枝管、酸化性ガス供給枝管、又は、酸化性ガス排出枝管の少なくとも一つに絶縁部材を配置することで、リード部と導電部材との間に形成される導電経路を効果的に遮断できる。
(11)本開示の少なくとも一実施形態に係る燃料電池モジュールは、
上記(1)から(10)のいずれか一態様の燃料電池カートリッジを少なくとも一つ備える。
上記(11)の態様によれば、高い出力電圧の燃料電池カートリッジを備えることで、高出力な燃料電池モジュールを実現できる。
101 セルスタック
103 基体管
105 燃料電池セル
107 インターコネクタ
109 燃料極
111 固体電解質膜
113 空気極
115 リード膜
201 燃料電池モジュール
203 燃料電池カートリッジ
205 圧力容器
207 燃料ガス供給管
207a 燃料ガス供給枝管
209 燃料ガス排出管
209a 燃料ガス排出枝管
211a 酸化性ガス供給枝管
211b 酸化性ガス排出枝管
215 発電室
217 燃料ガス供給ヘッダ
219 燃料ガス排出ヘッダ
221 酸化性ガス供給ヘッダ
221 供給ヘッダ
223 酸化性ガス排出ヘッダ
227 断熱部材
227a 第1上部断熱体
227b 第2上部断熱体
227c 第1下部断熱体
227d 第2下部断熱体
227e 第1側方断熱体
227f 第2側方断熱体
229b 下部ケーシング
229a 上部ケーシング
231a 燃料ガス供給孔
231b 燃料ガス排出孔
233a 酸化性ガス供給孔
233b 酸化性ガス排出孔
235a 酸化性ガス供給隙間
235b 酸化性ガス排出隙間
237a,237b シール部材
250 外殻ケーシング
251 下面
252 リード部
254 導電経路
260 絶縁部材
270 架台
272a 上部連結部
272b 下部連結部

Claims (11)

  1. セルスタックを構成する燃料電池セルを含む発電室と、
    前記発電室を少なくとも部分的に囲み、前記セルスタックのリード部と隙間を介して対向するように配置された断熱部材と、
    前記発電室から見て前記断熱部材の外側に設けられる導電部材と、
    常温より高温域において前記断熱部材より高い絶縁性を有し、前記リード部と前記導電部材とを結ぶ直線上に少なくとも一部が交差するように配置されることにより、前記セルスタックのリード部が該高温域にあるときに前記隙間が縮小して前記断熱部材に接触した場合に前記リード部と前記導電部材との間に形成される導電経路を少なくとも部分的に遮断するように構成された絶縁部材と、
    を備える、燃料電池カートリッジ。
  2. 前記絶縁部材は、前記リード部が前記断熱部材に接触した際に、前記リード部と前記導電部材との間に設けられる、請求項1に記載の燃料電池カートリッジ。
  3. 前記絶縁部材は、前記導電部材と前記断熱部材との間に設けられる、請求項1又は2に記載の燃料電池カートリッジ。
  4. 前記導電部材は、前記燃料電池カートリッジの外殻を規定する外殻ケーシングであり、
    前記絶縁部材は前記外殻ケーシングの内壁面に沿って形成される、請求項3に記載の燃料電池カートリッジ。
  5. 前記絶縁部材は、前記断熱部材を構成する複数の断熱体の間に設けられる、請求項1又は2に記載の燃料電池カートリッジ。
  6. 前記複数の断熱体は、
    前記セルスタックの延在方向に対して前記発電室の側方に設けられる第1側方断熱体と、
    前記発電室から見て前記第1側方断熱体より外側に配置された第2側方断熱体と、
    を含み、
    前記絶縁部材は、前記第1側方断熱体と前記第2側方断熱体との間に設けられる、請求項5に記載の燃料電池カートリッジ。
  7. 前記複数の断熱体は、
    前記セルスタックの延在方向に対して前記発電室の側方に設けられる第1側方断熱体と、
    前記セルスタックの延在方向に交差するように前記発電室の上方に設けられる第1上部断熱体と、
    前記セルスタックの延在方向に交差するように前記発電室の下方に設けられる第1下部断熱体と、
    を含み、
    前記絶縁部材は、前記第1側方断熱体と前記第1上部断熱体又は前記第1下部断熱体との間に設けられる、請求項5に記載の燃料電池カートリッジ。
  8. 前記第1側方断熱体と前記第1上部断熱体又は前記第1下部断熱体との連結部は、前記セルスタックの延在方向に沿った前記発電室の中心軸を通る断面において略L字形状を有し、
    前記絶縁部材は前記連結部に沿って設けられる、請求項7に記載の燃料電池カートリッジ。
  9. 前記導電部材は、前記燃料電池カートリッジの外殻を規定するケーシングであり、
    前記絶縁部材は、前記ケーシングの下面を覆うように形成される、請求項1から8のいずれか一項に記載の燃料電池カートリッジ。
  10. 前記絶縁部材は、前記セルスタックに燃料ガスを供給するための燃料ガス供給孔に接続される燃料ガス供給枝管、前記セルスタックから前記燃料ガスを排出するための燃料ガス排出孔に接続される燃料ガス排出枝管、前記セルスタクに酸化性ガスを供給するための酸化性ガス供給孔に接続される酸化性ガス供給枝管、又は、前記セルスタックから前記酸化性ガスを排出するための酸化性ガス排出孔に接続される酸化性ガス排出枝管の少なくとも一つに設けられる、請求項1から9のいずれか一項に記載の燃料電池カートリッジ。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の燃料電池カートリッジを少なくとも一つ備える、燃料電池モジュール。

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