JP5159707B2 - 発電システムの作動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質形燃料電池を含む発電システムの作動方法に関する。
下記特許文献1には、固体電解質形燃料電池を含む発電システムに給湯システムを組み合わせた発電・給湯コジェネレーションシステムが開示されている。この発電・給湯コジェネレーションシステムにおいては、発電システムから排出される高温の排ガスと給湯システムにおける給湯槽に流入される水との間で熱交換するための熱交換手段が配設されている。従って、発電システムにおける排ガスの熱が給湯システムにおける水の加熱に利用され、かくして資源の利用効率を向上せんとしている。
特開2001−325982号公報
ところで、固体電解質形燃料電池を含む発電システムにおいては、固体電解質形燃料電池の作動温度が相当高く、例えば1000℃程度であり、発電に使用されなかった燃料ガスと酸素含有ガス中の酸素とを燃焼させるようにしたものがある。
そこで、異常が検知された場合や停止信号が生成された場合に、常に停止モードに移行されると、発電システムの熱効率が低下してしまうおそれがある。
それゆえ、異常が検知された場合や停止信号が生成された場合に、待機モードまたは停止モードのいずれかに移行するかを判別するとともに、発電システムの熱効率の低下を抑制することができる発電システムの作動方法を提供することを目的とする。
本発明の発電システムの作動方法は、発電・燃焼室を有するハウジングと、前記発電・燃焼室内に収納された固体電解質形燃料電池を複数個配列してなる電池スタックと、炭化水素系ガスを水蒸気改質により前記燃料ガスに改質するための改質手段、該改質手段に水蒸気改質するための水を供給するための水供給手段および前記改質手段に空気を供給する送風手段を含み、前記固体電解質形燃料電池に燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段と、前記固体電解質形燃料電池に酸素含有ガスを供給するための酸素含有ガス供給手段とを備え、前記固体電解質形燃料電池に前記燃料ガスと前記酸素含有ガスとを供給することで発電を行なうとともに、商用電源システムと接続されて負荷に電流を供給する発電システムの作動方法であって、
前記発電システムの通常作動時に異常を検知したかまたは停止信号が生成された場合において、前記発電システムを前記商用電源システムから切り離して待機モードまたは停止モードのいずれに移行するかを判別し、前記待機モードに移行する場合に、
前記電池スタックの温度に基づいて所定演算式により求められた前記炭化水素系ガスの供給量、前記水の供給量および前記酸素含有ガスの供給量となるように、前記酸素含有ガス供給手段、前記水供給手段、前記燃料ガス供給手段をこの順に制御することを特徴とする。
また、発電・燃焼室を有するハウジングと、前記発電・燃焼室内に収納された固体電解質形燃料電池を複数個配列してなる電池スタックと、炭化水素系ガスを水蒸気改質により前記燃料ガスに改質するための改質手段、該改質手段に水蒸気改質するための水を供給するための水供給手段および前記改質手段に空気を供給する送風手段を含み、前記固体電解質形燃料電池に燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段と、前記固体電解質形燃料電池に酸素含有ガスを供給するための酸素含有ガス供給手段とを備え、前記固体電解質形燃料電池に前記燃料ガスと前記酸素含有ガスとを供給することで発電を行なうとともに、商用電源システムと接続されて負荷に電流を供給する発電システムの作動方法であって、
前記発電システムの通常作動時に異常を検知したかまたは停止信号が生成された場合において、前記発電システムを前記商用電源システムから切り離して待機モードまたは停止モードのいずれに移行するかを判別し、前記停止モードに移行する場合に、
前記燃料ガス供給手段の作動を停止させ、次いで前記電池スタック、前記改質手段および前記ハウジング近傍の温度がそれぞれ所定の温度に達すると、前記水供給手段の作動を停止させるとともに前記送風手段を一定時間作動させ、しかるのち前記酸素含有ガス供給手段の作動を停止させることを特徴とする。
好ましくは、前記待機モードに移行したあと、前記酸素含有ガス供給手段、前記水供給手段および前記燃料ガス供給手段を制御しても前記異常が回復しなかった場合に、前記電池スタック、前記改質手段および前記ハウジング近傍の温度またはガス漏れ濃度に基づいて、前記待機モードを継続するかまたは前記停止モードに移行することが好ましい。
また、好ましくは、前記待機モードに移行したあと、前記酸素含有ガス供給手段、前記水供給手段および前記燃料ガス供給手段を制御することにより前記異常が回復した場合に、前記商用電源システムと再接続させ、前記発電システムを通常作動させることが好ましい。
さらに、好ましくは、前記発電システムが、前記異常を検出した場合に異常警告を行なう警告手段を備え、前記発電システムが前記停止モードにおいて、前記酸素含有ガス供給手段の作動を停止させたあと、前記警告手段を作動させることが好ましい。
本発明の発電システムの作動方法によれば、発電システムにおいて生成される多量の熱を可及的に有効利用して資源の利用効率を充分に向上させることができる。
本発明に従って構成された発電システムと、給湯システムとのコジェネレーションシステムを示すブロック線図である。 図1の発電システムにおける発電・燃焼室を一部を簡略して示す断面図である。 図2の発電・燃焼室内に配設されている電池スタックを示す断面図である。 図1の発電システムと、商用電源との電気的構成要素を簡略に示すブロック線図である。 図1の発電システムにおける発電システムの、起動時の作動方法を示すフローチャートである。 図1の発電システムにおける発電システムの起動から通常作動への移行手順を示すフローチャートである。 図1の発電システムにおける発電システムの通常作動方法を示すフローチャートである。 図1の発電システムにおける発電システムの異常検出時の作動方法を示すフローチャートである。 図1の発電システムにおける発電システムの停止信号生成時の作動方法を示すフローチャートである。 給湯システムの作動方法を示す参考フローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明に従って構成された発電システムの好適実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明に従って構成された発電システムの好適実施形態の全体的構成を簡略に示している。図示の発電システムは全体を番号2で示す発電システムと全体を番号4で示す給湯システムとを備えている。
図1と共に図2を参照して説明すると、発電システム2は燃料電池組立体6を具備しており、この燃料電池組立体6は略直方体形状のハウジング8を含んでいる。ハウジング8は耐熱金属板から形成された外枠体10とこの外枠体10の内面に配設された断熱材層12とから構成されている。断熱材層12は適宜のセラミックから形成することができる。ハウジング8の下部には実質上水平に延在する仕切壁14が配設されており、ハウジング8は仕切壁14よりも上方の発電・燃焼室16と仕切壁14よりも下方の付属室18とに気密に区画されている。発電・燃焼室16内には3個の電池スタック20a、20b及び20cが並列配置されている。付属室18内には燃料ガスタンク21が配設されている。
図2と共に図3を参照して説明を続けると、電池スタック20a、20b及び20cの各々は、鉛直方向、即ち図2において上下方向、図3において紙面に垂直な方向、に細長く延在する固体電解質形燃料電池22を図2において紙面に垂直な方向、図3において上下方向に複数個(図示の場合は5個)配置して構成されている。図3に明確に図示する如く、燃料電池22の各々は、電極支持基板24、内側電極層である燃料極層26、固体電解質層28、外側電極層である酸素極層30及びインターコネクタ32から構成されている。図2から理解される如く、燃料電池22の各々は仕切壁14上に直立せしめられており、発電・燃焼室16の上下方向中間部よりも幾分上方まで延びている。電極支持基板24は鉛直方向に細長く延びる板状片であり、平坦な両面と半円形状の両側面とを有する。電極支持基板24にはこれを鉛直方向に貫通する複数個(図示の場合は4個)のガス通路34が形成されている。かような電極支持基板24の各々は上記仕切壁14上に、例えば耐熱性に優れたセラミック接着剤によって接合される。仕切壁14には図2おいて左右方向及び紙面に垂直な方向に間隔をおいて左右方向に延びる複数個(図示の場合は15個)のスリット(図示していない)が形成されており、電極支持基板24の各々に形成されているガス通路34がスリットの各々に連通せしめられている。ハウジング8の下端部に区画されている付属室18に配設されている上記燃料ガスタンク21の上壁は仕切壁14によって規定されており、従って燃料ガスタンク21内は仕切壁14に形成されている上記スリットによって電極支持基板24の各々に形成されているガス通路34に連通せしめられている。インターコネクタ32は電極支持基板24の片面(図3の燃料電池スタック20aにおいて上面)上に配設されている。燃料極層26は電極支持基板24の他面(図3の燃料電池スタック20aにおいて下面)及び両側面に配設されており、その両端はインターコネクタ32の両端に接合せしめられている。固体電解質層28は燃料極層26の全体を覆うように配設され、その両端はインターコネクタ32の両端に接合せしめられている。酸素極層30は、固体電解質層28の主部上、即ち電極支持基板24の上記他面を覆う部分上、に配置され、電極支持基板板24を挟んでインターコネクタ32に対向して位置せしめられている。
電池スタック20a、20b及び20cの各々における隣接する燃料電池22間には集電部材36が配設されており、一方の燃料電池22のインターコネクタ32と他方の燃料電池22の酸素極層30とを接続している。電池スタック20a、20b及び20cの各々において両端、即ち図3において上端及び下端に位置する燃料電池22の片面及び他面にも集電部材36が配設されている。そして、電池スタック20a及び20bの、図3において下端に配設された集電部材36は導電部材38によって接続され、電池スタック20b及び20cの、図3において上端に配設された集電部材36も導電部材38によって接続されている。更に、電池スタック20aの、図3において上端に配設された集電部材36には端子部材40が接続され、電池スタック20cの、図3において下端に配設された集電部材36にも端子部材40が接続されている。かくして、全ての燃料電池22が電気的に直列接続され、直列接続の両端には端子部材40が存在する。
燃料電池22について更に詳述すると、電極支持基板24は燃料ガスを燃料極層26まで透過させるためにガス透過性であること、そしてまたインターコネクタ32を介して集電するために導電性であることが要求され、かかる要求を満足する多孔質の導電性セラミック(もしくはサーメット)から形成することができる。燃料極層26及び/又は固体電解質層28との同時焼成により電極支持基板24を製造するためには、鉄属金属成分と特定希土類酸化物とから電極支持基板24を形成することが好ましい。所要ガス透過性を備えるために開気孔率が30%以上、特に35乃至50%の範囲にあるのが好適であり、そしてまたその導電率は300S/cm以上、特に440S/cm以上であるのが好ましい。燃料極層26は多孔質の導電性セラミック、例えば希土類元素が固溶しているZrO(安定化ジルコニアと称されている)とNi及び/又はNiOとから形成することができる。固体電解質層28は、電極間の電子の橋渡しをする電解質としての機能を有している
と同時に、燃料ガスと酸素含有ガスとのリークを防止するためにガス遮断性を有するものであることが必要であり、通常、3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrO から形成されている。酸素極層30は所謂ABO 型のペロブスカイト型酸化物からなる導電性セラミックから形成することができる。酸素極層30はガス透過性を有していることが必要であり、開気孔率が20%以上、特に30乃至50%の範囲にあることが好ましい。インターコネクタ32は導電性セラミックから形成することができるが、水素リッチなガスでよい燃料ガス及び空気でよい酸素含有ガスと接触するため、耐還元性及び耐酸化性を有することが必要であり、このためにランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO 系酸化物)が好適に使用される。インターコネクタ32は電極支持基板24に形成されたガス通路34を通る燃料ガス及び電極支持基板24の外側を流動する酸素含有ガスのリークを防止するために緻密質でなければならず、93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが望まれる。集電部材36は弾性を有する金属又は合金から形成された適宜の形状の部材或いは金属繊維又は合金繊維から成るフェルトに所要表面処理を加えた部材から構成することができる。導電部材38及び端子部材40は適宜の金属又は合金から形成することができる。
図1及び図2を参照して説明を続けると、発電システム2は、更に、電池スタック20a、20b及び20cに燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段42、電池スタック20a、20b及び20cに酸素含有ガスを供給するための酸素含有ガス供給手段44、及び燃料電池組立体6のハウジング8内に区画されている発電・燃焼室16内から排ガスを排出するための排ガス排出手段46を具備している。
燃料ガス供給手段42は、都市ガスの供給ライン或いはプロパンガスボンベでよい燃料ガス供給源48に接続された供給ライン50を含んでおり、この供給ライン50には切断弁51及び流量制御手段52が配設されている。燃料ガス供給手段42は、上記燃料電池組立体6のハウジング8内に区画されている発電・燃焼室16の上端部に配置された改質手段54及び気化手段56も含んでいる(図2においては改質手段54及び気化手段56はブロックで簡略に図示している)。改質手段54は、燃料ガスの部分改質及び水蒸気改質に必要なそれ自体は周知の触媒を収容した改質室(図示していない)を有する。上記供給ライン50は発電・燃焼室16内に延び、改質手段54の入口に接続されている。改質手段54の出口はハウジング8の側壁内に形成されている連通路58及び接続管59を介して上記燃料ガスタンク21に接続されている。上記流量制御手段52の下流側において、上記供給ライン50には切断弁60を介して送風手段62が接続されている。燃料ガス供給手段42は、更に、上水供給ラインでよい水供給源64に接続された供給ライン66を含んでおり、この供給ライン66には切断弁68、浄水手段70及び流量制御手段72が配設されている。供給ライン66も発電・燃焼室16内に延びており、上記気化手段56の入口に接続されている。気化手段56の出口は改質手段54の上流側において上記供給ライン50に接続、従って供給ライン50を介して改質手段54に接続されている。後に更に言及する如く、供給ライン50を通して改質手段54に都市ガス或いはプロパンガスでよい燃料ガスが供給され、改質手段54において水素リッチな燃料ガスに改質された後に燃料ガスタンク21に供給され、そして燃料電池22、更に詳細にはその電極支持基板24に形成されているガス通路34に供給される。送風手段62は、例えば起動時等に必要に応じて作動されて(更に詳しくは、ハウジング8内に区画されている発電・燃焼室16内の温度が充分に上昇して気化手段56が所要気化を遂行し得る状態になるまでの間に作動されて)改質手段54に空気を供給する。発電システム2の正常運転時(即ちハウジング8内に区画されている発電・燃焼室16内の温度が充分に上昇して気化手段56が所要気化を遂行し得る状態の時)には、上水でよい水が浄水手段70によって所要浄化処理を受けた後に気化手段56に供給され、気化手段56においては水蒸気が生成され、かかる水蒸気が所謂水蒸気改質のために改質手段54に供給される。
酸素含有ガス供給手段44は、燃料電池組立体6のハウジング8の側壁を貫通して発電・燃焼室16の下部に延びる酸素含有ガス導入管72まで延在する供給ライン74を含んでいる。供給ライン74の上流端には送風手段76が配設されている。供給ライン74には、更に、流量計78及び第一の熱交換手段80が配設されている。送風手段76が作動せしめられると、空気でよい酸素含有ガスが供給ライン74を通して流動せしめられて発電・燃焼室8内に流入せしめられ、燃料電池22に供給される。
主として図2及び図3を参照して説明を続けると、後に更に言及するとおり、例えば燃料ガスを発電・燃焼室16内で燃焼せしめることによって発電・燃焼室16内の温度が所要温度以上になると、水素リッチな燃料ガスが燃料ガスタンク21から燃料電池22における電極支持基板24のガス通路34に供給されてガス通路34を上昇し、そしてまた酸素含有ガスが酸素含有ガス導入管72を通して発電・燃焼室16内に導入せしめられることに起因して、燃料電池22の各々においては、酸素極層30で下記式(1)の電極反応が生成され、また燃料極層26では下記式(2)の電極反応が生成されて発電される。そして、生成された電力は一対の端子部材40を通して取り出される。
酸素極: 1/2O +2e → O2−(固体電解質) ・・・(1)
燃料極: O2−(固体電解質)+H → H O+2e・・(2)
燃料電池22における電極支持基板24のガス通路34を流動する燃料ガスの、電極反応に使用されなかった燃料ガスは、電極支持基板24の上端から発電・燃焼室16内に流出せしめられ、流出と同時に燃焼せしめられる。酸素含有ガス導入管72を通して発電・燃焼室16に導入された酸素含有ガス中の酸素で電極反応に使用されなかったものは燃焼に利用される。発電・燃焼室16内は、燃料電池22での発電及び燃焼ガスの燃焼に起因して例えば1000℃程度の高温になる。而して、本発明に従って構成された図示の発電システムにおいては、燃料ガス供給手段42における改質手段54及び気化手段56が発電・燃焼室16内に配設されており、発電・燃焼室16内の高温が燃料ガスの改質に効果的に利用され、そしてまた水の気化にも効果的に利用されることが留意されるべきである。
図1及び図2を参照して説明すると、上記排ガス排出手段46は、ハウジング8の側壁の上端部を貫通して延びる排ガス導出管84及びこの排ガス導出管84から延びる排出ライン86を含んでいる。排出ライン86は上記第一の熱交換手段80を通って延び、そして更に第二の熱交換手段88を通って延びる。第一の熱交換手段80においては排ガスの熱が発電・燃焼室16に供給される酸素含有ガスに伝導される。また、第二の熱交換手段88においては、後に更に言及する如く、排ガスの熱が給湯システム4における水の加熱に利用される。かくして、高温の排ガスが保有する熱が効果的に利用され、発電システムにおける熱効率及び資源有効利用率が充分に高い値にせしめられ得る。
図4は発電システム2に配設されている電気的構成要素を簡略に図示している。電池スタック20a、20b及び20cは、昇圧チョッパ90、インバータ92及び連係リレー94を介して、商用電源システム96と並列的に例えば家庭の電力負荷に接続されている。商用電源システム96と負荷との間には、商用電源システム96から負荷に供給されている電力量を計測するための電流変換器95が配設されている。また、図示の実施形態においては、電池スタック20a、20b及び20cには降圧チョッパ98及び充電器100を介して蓄電器102も接続されている。この蓄電器102は昇圧チョッパ103及び上記昇圧チョッパ90を介して上記インバータ92に接続されている。発電システムには種々の交流駆動機器及び直流駆動機器が配設されているが、図4においては説明の便宜上種々の交流駆動機器を一括して番号104で示し、種々の直流駆動機器を一括して番号106で示している。直流駆動機器106には平滑回路108が付設されている。発電システム2の起動時には、交流駆動機器104には商用電源システム96から直接交流を供給し、直流駆動機器106には商用電源システム96からの交流を平滑回路108を介して供給する。電池スタック20a、20b及び20cにおいて発電が開始されると、発電された電気を昇圧チョッパ90にて昇圧し、インバータ92によって交流に変換し連係リレー94を介して負荷に供給する。負荷に対して発電量が不充分である場合には、商用電源システム96からも負荷に電力供給される。また、蓄電器102が充分に充電されていない時には、発電された電気の少なくとも一部を降圧チョッパ98にて降圧して充電器100に供給し、蓄電器102を充電する。電池スタック20a、20b及び20cが発電している時には、直流駆動機器106には発電された電気を降圧チョッパ98を介して供給し、交流駆動機器104には発電された電気を昇圧チョッパ90及びインバータ92を介して供給する。蓄電器102は非常用であり、例えば発電システム2の起動時に商用電源システム96が停電した場合には、直流駆動機器106には蓄電器102から直接的に直流を供給し、交流駆動機器104には昇圧チョッパ103、昇圧チョッパ90及びインバータ92を介して交流を供給する。
図1を参照して説明すると、給湯システム4は貯湯槽110を含んでおり、この貯湯槽110には水流入手段112と加熱水流出手段114とが付設されている。図示の実施形態における水流入手段112は一次供給ライン116及び二次供給ライン118を含んでいる。一次供給ライン116は上記水供給源64から貯湯槽110の底部まで延在せしめられている。この一次供給ライン116には減圧弁120が配設されており、この減圧弁120は貯湯槽110内の水圧を例えば1乃至2気圧でよい所定水圧に維持する。二次供給ライン118は貯湯槽110の底部から上記第二の熱交換手段88を通って貯湯槽110の上部まで延びている。この二次供給ライン118の上流部には送水ポンプ122が配設されている。送水ポンプ122が作動せしめられると、貯湯槽110の底部に存在する低温の水が二次供給ライン118を通して流動せしめられる。二次供給ライン118を流動する水は、第二の熱交換手段88において排ガスと熱交換して加熱され、貯湯槽110の上部に流入せしめられる。本発明に従って構成された発電システムにおいては、発電・燃焼室16から排出される高温の排ガスの熱が第一の熱交換手段80において酸素含有ガスの加熱に利用され、次いで第二の熱交換手段88において給湯システム4における水の加熱に利用され、かくして排ガスの熱が充分効果的に利用される。給湯システム4における水の所望加熱温度は発電システム2における酸素含有ガスの所望加熱温度よりも低く、従って給湯システム4における水の加熱に使用される第二の熱交換手段88は排ガスの流動方向に見て酸素含有ガスの加熱に使用される第一の熱交換手段80の下流に配置されている。
図示の実施形態においては、一次供給ライン116および二次供給ライン118を配設し、一旦貯湯槽110の底部に加熱前の水を流入せしめ、しかる後に貯湯槽10の底部から水を流出せしめて加熱し、加熱した水を貯湯槽110の上部に流入せしめているが、所望ならば、一旦貯湯槽110に流入せしめることなく、水供給源64からの水を加熱した後に貯湯槽110に流入せしめることもできる。また、第二の熱交換手段88における熱交換によって排ガス中の水蒸気が少なくとも部分的に液化される場合、第二の熱交換手段88において生成された水を気化手段56に供給することもできる。
加熱水流出手段114は、混合手段124及び加熱手段126が配設されている流出ライン128を含んでいる。混合手段124は分岐ライン130によって上記一次供給ライン116に接続されており、従って分岐ライン130及び一次供給ライン116を介して水供給源64に接続されている。貯湯槽110から流出せしめられる加熱水の温度が所要温度を超えている場合には、混合手段124において加熱水に水供給源64から供給される水が混合されて所要温度に低下せしめられ、しかる後に使用に供される。一方、貯湯槽110から流出せしめられる加熱水が所要温度よりも低い場合には、加熱水は混合手段124において水と混合せしめられることなく混合手段124を通過し、周知のガス式或いは電気式給湯器から構成することができる加熱手段126において所要温度に加熱され、しかる後に使用に供される。
上述したとおりの発電システムには中央制御ユニットを含む制御手段(図示していない)も装備されており、かかる制御手段による制御の下に発電システムが作動せしめられる。発電システムの作動様式を要約して説明すると、次のとおりである。
図5は、発電システムにおける発電システムの起動時の作動方法を示すフローチャートである。例えば適宜の操作パネル(図示していない)に配設されている起動スイッチ(図示していない)が閉成されることによって発電システムが起動されると、ステップn−1において初期化チェックが遂行されて、前回の作動停止状況が確認され、必要に応じて各種機器の初期化が遂行される。次いで、ステップn−2において、異常の有無がチェックされる。例えば、燃料ガス供給源48におけるガス圧力の異常、水供給源64における水圧の異常(これらの異常は周知の検出器によって検出することができる)等がチェックされる。そして、異常が検出された場合には、ステップn−3に進行して異常警告し、作動停止する。異常警告は、例えば操作パネルに装備された警告灯の点灯或いは警告ブザーの作動でよい。更に、未だ起動していないにもかかわらず火炎を検出及び/又は出力電流を検出し(火炎、出力電流の検出については後に更に言及する)、或いはガス漏れを検出した場合も、異常検出としてステップn−3に進行する。ガス漏れ検出ついて付言すると、例えば発電・燃焼室16から排出される排出ガス中に未燃焼の燃料ガスが含有されていることを検出した場合、或いは発電・燃焼室16を規定しているハウジング8を囲繞しているケース(図示していない)内に燃料ガスが存在していることを検出した場合に、ガス漏れと判別する。上記ステップn−2において異常が検出されなかった場合にはステップn−4に進行し、酸素含有ガス供給手段44における送風手段76を始動し、供給ライン74及び酸素含有ガス導入管71を通して発電・燃焼室16内に酸素含有ガスを供給する。次いで、ステップn−5に進行して燃料ガス供給手段42における送風手段62を始動し、ステップn−6に進行して切断弁60を開き、かくして供給ライン50を介した空気の供給を開始する。しかる後にステップn−7に進行し、発電・燃焼室16の上部に配設されている着火手段(図示していない)を始動する。着火手段は例えば放電式のものでよい。次いで、ステップn−8に進行して燃料ガス供給手段42における流量制御手段52による規定流量を所定値に設定し、ステップn−9に進行して切断弁51を開き、かくして供給ライン50を介する燃料ガスの供給を開始する。供給ライン50を介して供給される空気及び燃料ガスは改質手段54に進入し、改質手段54内においては所謂部分酸化改質が遂行される。次いで、改質された燃料ガスは連通路58,接続管59及び燃料ガスタンク21を通して燃料電池22のガス通路34に供給され、少なくとも一部は燃料電池22の上端から発電・燃焼室16内に放出される。そして、燃料電池22のガス通路34を通して発電・燃焼室16内に放出された燃料ガスと酸素含有ガス導入管71を通して発電・燃焼室16に導入された酸素含有ガスが着火手段によって着火され、発電・燃焼室16内で燃焼が開始される。
次いで、ステップn−10に進行し、発電・燃焼室16内で開始された燃焼により発生する火炎を検出する。かかる火炎の検出は、それ自体は周知の火炎検出器によって例えば図2に符号A−1で示す部位にて火炎を検出することによって好都合に遂行することができる。ステップn−10において火炎を検出できなかった時、換言すれば発電・燃焼室16内において燃焼を開始することができなかった時には、作動停止手順を遂行する。即ち、ステップn−11において切断弁51を閉じ、ステップn−12において流量制御手段52における流量設定を解除(即ち零復帰)し、ステップn−13において切断弁60を閉じ、ステップn−14において送風手段62の作動を停止する。所望ならば、切断弁52を閉じた後に若干の時間間隔をおいて切断弁60を閉じ、かくすることによって供給ライン50、改質手段54、連通路58、接続管59、燃料ガスタンク21及び燃料電池22のガス通路34に存在する燃料ガスを空気によってパージすることができる。次いで、ステップn−15に進行して発電・燃焼室16内の燃焼ガスのパージを遂行する。即ち、燃料ガスの供給を停止した後も送風手段76を所定時間作動し続け、酸素含有ガスによって発電・燃焼室16内の燃料ガスをパージする。そして、ステップn−16に進行して送風手段76の作動を停止する。ステップn−17においては上述した起動手順が例えば3回でよい所定回数繰り返し試みられたか否かが判別される。起動手順が既に所定回数試みられた時にはステップn−18に進行して異常警告し、作動停止する。起動手順が所定回数以下である場合には、上記ステップn−1に戻る。
上記ステップn−10において火炎が適切に検出された場合には、ステップn−19に進行し、燃料電池組立体6の所定部位の温度が所定値以上に上昇したか否かが判別される。かかる温度検出は、例えば気化手段56の特定部位A−2(かかる部位の温度が所定値以上になると、水を気化手段56に供給して気化せしめることが可能になる)、電池スタック20a、20b及び20cの中央部位A−3、そして更にハウジング8の外枠体10の側面近傍A−4で遂行し、夫々の部位で夫々別個の規定温度以上に上昇したか否かを判別するのが好適である。検出温度が所定値未満である場合には上記ステップn−10に戻る。検出温度が所定以上に上昇すると、ステップn−20において流量制御手段72による規定流量を所定値に設定し、ステップn−21において切断弁68を開き、かくして気化手段56への水の供給を開始する。次いで、ステップn−22において切断弁60を閉じ、ステップn−23において送風手段62を停止し、かくして供給ライン50への空気の供給を停止する。ステップn−20乃至23は燃料ガスの改質を部分酸化改質から水蒸気改質に変更するものである。
燃料ガスの改質が水蒸気改質に変更された後においては、図6に図示する移行手順、即ち起動から通常作動への移行手順が遂行される。ステップn−24においては、各種異常の有無、例えば発電・燃焼室16内での燃焼の停止等、が判別される。そして、異常が発生した場合にはステップn−25に進行して切断弁51を閉じ、ステップn−26に進行して流量制御手段52における流量設定を解除し、かくして燃料ガスの供給を停止する。改質手段54及び燃料電池22に対する水蒸気の供給は継続され、これによって改質手段54に収容されている触媒および燃料電池22の急激な酸化が防止される。次いで、ステップn−27において上述した部位A−2、A−3及びA−4における検出温度が夫々所定値未満に低下したか否かが判別される。検出温度が所定値未満に低下すると、ステップn−28において切断弁60を空け、ステップn−29において流量制御手段72における流量設定を解除する。ステップn−30においては、各種ライン等における水蒸気が温度低下によって凝縮するのを回避するために、水蒸気パージを遂行する。かかる水蒸気パージは、燃料ガス供給手段42における送風手段62を所定時間作動せしめることによって好都合に遂行され得る。しかる後にステップn−31に進行して酸素含有ガス供給手段44における送風手段76を停止し、ステップn−32に進行して異常警告し、作動停止する。
上記ステップn−24において異常が検出されなかった場合には、ステップn−33に進行して、上記部位A−3における検出温度が所定値を超えたか否か、換言すれば燃料電池22が適切に発電することができる温度に達したか否かが判別される。検出温度が所定値以下の場合は上記ステップn−24に戻る。検出温度が所定値を超えると、ステップn―34に進行して、発電システムにおける交流駆動機器104及び直流駆動機器106に対する電力供給を、商用電源システム96(又は蓄電器102)から電池スタック20a、20b及び20cが発電する電力に変更する(図4も参照されたい)。この際には、必要に応じて、送風手段76の駆動電力並びに流量制御手段52及び72における規定流量を、電力供給の変更に適した値に変更することができる。しかる後に、図7に図示する通常作動に移行する。
図7を参照して説明を続けると、通常作動に移行すると、ステップn−35においてインバータ92の外部出力がONされて発電システムが商用電源システム96に接続される(図4も参照されたい)。次いで、ステップn−36において通常作動状態であることが、例えば操作パネル(図示していない)に配置されている通常作動表示ランプ(図示していない)を点灯することによって表示される。ステップn−37においては、電池スタック20a、20b及び20cに接続された電流計(図示していない)によって測定される発電電流値が読み取られる。次いで、ステップn−38において、商用電力システム96から負荷に供給されている電力量、即ち商用電力使用が読み取られる。しかる後にステップn−39に進行して、電池スタック20a、20b及び20cの発電量が負荷の必要電力量以上か否かが判別される。発電量が負荷の必要電力量よりも大きい場合にはステップn−40に進行し、インバータ92の出力を必要に応じて低減せしめて負荷の必要電力量に相当した値に設定し、インバータ92から商用電源システム96に電量が流入する所謂逆潮流の発生を回避する。次いで、ステップn−41に進行し、電池スタック20a、20b及び20cの中央部位A−3における検出温度が所定範囲内か否かが判別される。検出温度が所定範囲内である場合にはステップn−42に進行して、所定演算式に従って送風手段76の適正駆動電力並びに流量制御手段52及び72における適正規定流量が演算される。かかる演算にはステップn−37において読み取られた電流値も使用される。そして、演算された値に基いて、ステップn−43において送風手段76の駆動電力、従って酸素含有ガスの供給量が適正値に設定され、ステップn−44において流量制御手段72の設定流量、従って水の供給量が適正値に設定され、ステップn−45において流量制御手段52の設定流量、従って燃料ガスの供給量が適正値に設定される。
上記ステップn−41で読み取られる検出温度が所定範囲未満である場合には、ステップn−46に進行して、所定演算式に従って送風手段76の適正駆動電力並びに流量制御手段52及び72における適正規定流量が演算される。かかる演算は検出温度を上昇せしめるための方策、例えば発電・燃焼室16内での燃焼を増大せしめるために燃料ガスの供給量を増大せしめる等、の方策が考慮されたものである。そして、演算された値に基いて、ステップn−47において送風手段76の駆動電力、従って酸素含有ガスの供給量が適正値に設定され、ステップn−48において流量制御手段72の設定流量、従って水の供給量が適正値に設定され、ステップn−49において流量制御手段52の設定流量、従って燃料ガスの供給量が適正値に設定される。上記ステップn−41で読み取られる検出温度が所定範囲を超える場合には、ステップn−50に進行して、所定演算式に従って送風手段76の適正駆動電力並びに流量制御手段52及び72における適正規定流量が演算される。かかる演算は検出温度を下降せしめるための方策、例えば酸素含有ガスの供給量を増大せしめて燃料電池22の冷却を助長する等、の方策が考慮されたものである。そして、演算された値に基いて、ステップn−51において送風手段76の駆動電力、従って酸素含有ガスの供給量が適正値に設定され、ステップn−52において流量制御手段72の設定流量、従って水の供給量が適正値に設定され、ステップn−53において流量制御手段52の設定流量、従って燃料ガスの供給量が適正値に設定される。次いで、ステップn−54に進行して各種異常の有無が判別される。異常が発生した場合には図8に示す手順に進行する。異常がない場合にはステップn−55に進行し、例えば操作パネル(図示していない)に配設されている停止スイッチ(図示していない)が閉成されることによって停止信号が生成されているか否かが判別される。停止信号が生成されていない場合には上記ステップn−36に戻る。一方、停止信号が生成されている場合には、図9に示す手順に進行する。
上記ステップn−39において発電量が負荷の必要電力量より小さい場合には、発電量を増大すべき、上記ステップn−41乃至n−53と同様のステップn−56乃至n−68が遂行され、しかる後にステップn−69に進行してインバータ92の出力を増大せしめる。そして、上記ステップn−54に進行する。
図8を参照して説明を続けると、上記ステップn−54において異常が検出された場合には、ステップn−70に進行してインバータ92の外部出力をOFFにし、発電システムを負荷から切り離す。次いで、ステップn−71に進行し、異常状態の如何に応じて待機モードに移行すべきか或いは停止モードに移行すべきかを判別する。例えば、上記ステップn−54における異常が火炎を検出しないことである場合には、検出部位A−3における温度も参照して検出温度が下限界(例えば620℃)以下である場合には停止モードに移行する。検出温度が下限界よりも高い場合には自然着火する可能性がある故に待機モードに移行する。異常状態がガス漏れ検知である場合には、ガス漏れ濃度に応じて判別する。例えば燃料ガスが都市ガスである場合、爆発下限界濃度の1/4を超えると停止モードに移行し、爆発下限界濃度の1/100乃至1/4である場合には待機モードに移行する。検出部位A−1、A−2及びA−3の温度異常に関しては、例えば夫々の検出部位に関する第一下限界値以下の場合には待機モードに移行し、第一下限界値よりも低い第二下限界値以下になると停止モードに移行する。同様に、例えば夫々の検出部位に関する第一上限界値以上の場合には待機モードに移行し、第一上限界値よりも高い第二上限界値以上になると停止モードに移行する。異常状態が商用電源システム96の停電の場合には待機モードに移行し、商用電源システム96に代えて発電システムにおける発電を利用することを可能にするのが望ましい。
待機モードに移行すべき時には、ステップn−72に進行して発電電流値を読み取る。これに先立ち、必要に応じて送風手段76の駆動電力並びに流量制御手段52及び72における規定流量を、待機モードに適した値に変更することができる。次いで、図7に図示するステップn−41乃至n−53同様のステップn−73乃至n−85が遂行される。しかる後にステップn−86に進行し、各種異常の有無が判別される。異常がない場合には上記ステップn−5に進行して通常作動に復帰する。ステップn−86において異常がある場合にはステップn−87に進行して待機モードに進行すべきか停止モードに進行すべきかが判別される。待機モードに進行すべき場合には上記ステップn−73に戻る。
上記ステップn−71或いは上記ステップn−87において停止モードに移行すべき場合には、上記ステップn−25乃至n−32と同様のステップn−88乃至n−95を遂行して作動停止する。
上記ステップn−55(図7)において停止信号がある場合には、図9に図示するステップn−96に進行し、インバータ92の外部出力をOFFにして発電システムを商用電源システム96から切り離す。次いで、ステップn−97において、停止信号が待機モードへの移行を指示する信号か作動停止を指示する信号かを判別する。待機モードへ移行すべき時には、図7に図示するステップn−72乃至n−87と同様のステップn−98乃至n−113が遂行される。停止モードへ移行すべき時には、図8に図示するステップn−88乃至n−95と同様のステップn−114乃至n−120が遂行され、作動停止される。
図10は給湯システムの作動方法を示すフローチャートを示す参考図である。図示の実施形態においては、給湯システム自体の作動制御は発電・給湯システムにおける発電システムの作動制御とは独立して遂行される故に、発電システムに異常が発生して発電システムが停止せしめられている場合でも、給湯システムを作動せしめて給湯を実現することが可能である。給湯システムの作動は、例えば給湯のための蛇口(図示していない)が開栓されることを検知することによって開始される。ステップm−1においては、初期化チェックが遂行されて前回の作動停止状況が確認され、必要に応じて各種機器の初期化が遂行される。次いで、ステップm−2において異常の有無がチェックされる。例えば、水供給源64における水圧の異常、加熱手段126に対する供給ガス圧力の異常、商用電源システム96における漏電乃至停電等の異常がチェックされる。異常が検出された場合には、ステップm−3に進行して異常警告し、作動停止する。異常警告は、発電システムの場合と同様に、操作パネルに装備された警告灯或いは警告ブザーの作動でよい。ステップm−2において異常がなかった場合にはステップm−4に進行し、貯湯槽110内に収容されている湯の上部の温度、即ち給湯の際に貯湯槽110から送出される湯の温度が例えば60℃でよい所定値を超えているか否かが判別される。湯の温度が所定値を超えている場合には、ステップm−5に進行して混合手段124を作動せしめ、貯湯槽110からの湯を水供給源64と混合して所要温度に冷却して給湯する。湯の温度が所定値以下の場合には、ステップm−6に進行して加熱手段126を作動せしめ、貯湯槽110からの湯を所要温度に加熱して給湯する。ステップm−7においては、給湯を継続すべきか否かが判別される。給湯を継続すべき場合には、上記ステップm−2に戻る。蛇口が閉栓され給湯を停止すべき場合には、ステップm−8に進行して作動されていた混合手段124或いは加熱手段126の作動を停止し、作動停止する。給湯システム4に配設されている送水ポンプ122は、第二の熱交換手段88の下流側における二次供給ライン118内の水の温度に基いて制御することができる。この水の温度が所定範囲、例えば80乃至95℃、よりも低い場合には送水ポンプ88による送水量を低減せしめ、所定範囲よりも高い場合には送水ポンプ88による送水量を増大せしめる。
2:発電システム
4:給湯システム
6:燃料電池組立体
16:発電・燃焼室
20a:電池スタック
20b:電池スタック
20c:電池スタック
22:燃料電池
42:燃料ガス供給手段
44:酸素含有ガス供給手段
46:排ガス排出手段
54:改質手段
56:気化手段
80:第一の熱交換手段
88:第二の熱交換手段
110:貯湯槽
124:混合手段
126:加熱手段

Claims (5)

  1. 発電・燃焼室を有するハウジングと、前記発電・燃焼室内に収納された固体電解質形燃料電池を複数個配列してなる電池スタックと、炭化水素系ガスを水蒸気改質により前記燃料ガスに改質するための改質手段、該改質手段に水蒸気改質するための水を供給するための水供給手段および前記改質手段に空気を供給する送風手段を含み、前記固体電解質形燃料電池に燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段と、前記固体電解質形燃料電池に酸素含有ガスを供給するための酸素含有ガス供給手段とを備え、前記固体電解質形燃料電池に前記燃料ガスと前記酸素含有ガスとを供給することで発電を行なうとともに、商用電源システムと接続されて負荷に電流を供給する発電システムの作動方法であって、
    前記発電システムの通常作動時に異常を検知したかまたは停止信号が生成された場合において、前記発電システムを前記商用電源システムから切り離して待機モードまたは停止モードのいずれに移行するかを判別し、前記待機モードに移行する場合に、
    前記電池スタックの温度に基づいて所定演算式により求められた前記炭化水素系ガスの供給量、前記水の供給量および前記酸素含有ガスの供給量となるように、前記酸素含有ガス供給手段、前記水供給手段、前記燃料ガス供給手段をこの順に制御することを特徴とする発電システムの作動方法。
  2. 発電・燃焼室を有するハウジングと、前記発電・燃焼室内に収納された固体電解質形燃料電池を複数個配列してなる電池スタックと、炭化水素系ガスを水蒸気改質により前記燃料ガスに改質するための改質手段、該改質手段に水蒸気改質するための水を供給するための水供給手段および前記改質手段に空気を供給する送風手段を含み、前記固体電解質形燃料電池に燃料ガスを供給するための燃料ガス供給手段と、前記固体電解質形燃料電池に酸素含有ガスを供給するための酸素含有ガス供給手段とを備え、前記固体電解質形燃料電池に前記燃料ガスと前記酸素含有ガスとを供給することで発電を行なうとともに、商用電源システムと接続されて負荷に電流を供給する発電システムの作動方法であって、
    前記発電システムの通常作動時に異常を検知したかまたは停止信号が生成された場合において、前記発電システムを前記商用電源システムから切り離して待機モードまたは停止モードのいずれに移行するかを判別し、前記停止モードに移行する場合に、
    前記燃料ガス供給手段の作動を停止させ、次いで前記電池スタック、前記改質手段および前記ハウジング近傍の温度がそれぞれ所定の温度に達すると、前記水供給手段の作動を停止させるとともに前記送風手段を一定時間作動させ、しかるのち前記酸素含有ガス供給手段の作動を停止させることを特徴とする発電システムの作動方法。
  3. 前記待機モードに移行したあと、前記酸素含有ガス供給手段、前記水供給手段および前記燃料ガス供給手段を制御しても前記異常が回復しなかった場合に、前記電池スタック、前記改質手段および前記ハウジング近傍の温度またはガス漏れ濃度に基づいて、前記待機モードを継続するかまたは前記停止モードに移行することを特徴とする請求項1に記載の発電システムの作動方法。
  4. 前記待機モードに移行したあと、前記酸素含有ガス供給手段、前記水供給手段および前記燃料ガス供給手段を制御することにより前記異常が回復した場合に、前記商用電源システムと再接続させ、前記発電システムを通常作動させることを特徴とする請求項1に記載の発電システムの作動方法。
  5. 前記発電システムが、前記異常を検出した場合に異常警告を行なう警告手段を備え、前記発電システムが前記停止モードにおいて、前記酸素含有ガス供給手段の作動を停止させたあと、前記警告手段を作動させることを特徴とする請求項2に記載の発電システムの作動方法。
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