JP4967381B2 - 燃料電池システム、燃料電池の湿潤度合計測方法、燃料電池のパージ制御方法 - Google Patents

燃料電池システム、燃料電池の湿潤度合計測方法、燃料電池のパージ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池スタックの発電停止時にパージ制御を実施する燃料電池システムに係り、特に燃料電池セルの湿潤度合を計測しながらパージを実施することで効率的なパージを行う燃料電池システム、そのパージ制御方法及び燃料電池の湿潤度合計測方法に関する。
燃料電池システムは、燃料が有する化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する装置であり、電解質膜を挟んで設けられた一対の電極のうち陽極に水素を含有する燃料ガスを供給するとともに、他方の陰極に酸素を含有する酸素剤ガスを供給し、これら一対の電極の電解質膜側の表面で生じる下記の電気化学反応を利用して電極から電気エネルギーを取り出すものである(例えば、特許文献1参照)。
陽極反応:H2→2H++2e- (1)
陰極反応:2H++2e-+(1/2)O2→H2O (2)
陽極に供給される燃料ガスは、水素貯蔵装置から直接供給する方法や水素を含有する燃料を改質して水素含有ガスを供給する方法などが知られている。水素貯蔵装置としては、高圧ガスタンク、液化水素タンク、水素吸蔵合金タンク等があり、水素を含有する燃料としては、天然ガス、メタノール、ガソリン等が考えられる。
一方、陰極に供給される酸素剤ガスとしては、一般的に空気が利用されている。
ところで、燃料電池を氷点下から起動させるためには、予め燃料電池内部から水分を除去しておくことが必要である。なぜなら、氷点下雰囲気では、燃料電池内部に残留した水が凍ってしまい、反応ガスの拡散を妨げ、発電不能に陥ってしまうからである。そこで、燃料電池の停止時に水分をパージする技術に関する文献が多く開示されており、その中にはパージを停止する条件について様々な方法が提案されている。
例えば、特開2001−332281号公報(特許文献2)や特開2002−208421号公報(特許文献3)に開示されているように、燃料電池の運転停止時に、ガスを加湿しないで燃料電池内に供給して電解質膜を乾燥させ、この電解質膜の乾燥によって低下する燃料電池本体の出力電圧が、所定値以下に低下した時点を所定の湿潤状態と見なして運転を停止するという技術が公知となっている。
また、特開2002−246053号公報(特許文献4)に開示されているように、パージガスの出口に湿度計のような水分センサや、あるいは抵抗計を用いて電解質膜の湿潤状態を把握し、その湿潤状態に基づいて水分除去制御を実施する技術が公知となっている。
さらに、特開2002−313394号公報(特許文献5)のように、燃料電池の入口と出口のガスの露点差をモニターすることによって電解質膜の湿潤状態を把握し、所定値以下の乾燥状態となったらパージを停止するという技術が公知となっている。
特開平8−106914号公報 特開2001−332281号公報 特開2002−208421号公報 特開2002−246053号公報 特開2002−313394号公報
しかしながら、特許文献2及び特許文献3で開示された従来の燃料電池システムでは、燃料電池の電圧の低下で電解質膜の湿潤状態を判断しているので、パージ時に必ず燃料電池の発電を行わなければならず、バッテリーなどを使用してパージする場合にはこの方法は使用できないという問題点があった。また、湿度に対するロバスト性の高い電解質膜、つまり乾燥に強い電解質膜を使用した場合には、セル電圧だけでは必ずしも電解質膜の湿潤状態を把握することはできないという問題点もあった。
さらに、特許文献4に開示された従来の燃料電池システムでは、湿度計、露点計を用いているので、応答性が悪い、コストが高い、計測器の耐久性が低いなどの問題点があった。また、抵抗計を用いたとしても、コストが高く、フルスタックレベルの交流インピーダンスを測定できる抵抗計は技術的な難易度が高いので車両に搭載するには好ましくない。
上述した課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、燃料電池セルを複数積層させて構成した燃料電池スタックにより発電する燃料電池システムにおいて、前記燃料電池セル内に設置された温度計測手段と、前記燃料電池スタックに所定時間ガスを流し、前記温度計測手段によって測定された温度の時間変化率に基づいて、前記燃料電池セル内における湿潤度合を検出する制御手段とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池の湿潤度合計測方法は、燃料電池スタックを構成する燃料電池セルの湿潤度合を計測する燃料電池の湿潤度合計測方法において、前記燃料電池セル内に温度計測手段を設置し、前記燃料電池スタックに所定時間ガスを流し、前記温度計測手段によって測定された温度の時間変化率に基づいて、前記燃料電池セル内における湿潤度合を検出することを特徴とする。
さらに、本発明の燃料電池のパージ制御方法は、燃料電池セルを複数積層させて構成した燃料電池スタックの運転停止時に実施されるパージを制御する燃料電池のパージ制御方法において、前記燃料電池セル内に温度計測手段を設置し、前記燃料電池スタックに所定時間ガスを流し、前記温度計測手段によって測定された温度の時間変化率が所定値より小さくなったときにパージを停止することを特徴とする。
本発明に係る燃料電池システム及び湿潤度合計測方法では、温度計測手段を燃料電池セル内に設置し、温度計測手段によって測定された温度の時間変化率に基づいて、燃料電池セル内における湿潤度合を検出するので、燃料電池セルの電解質膜や触媒層、GDL(ガス拡散層)の湿潤度合を正確に把握することができる。
また、本発明に係る燃料電池のパージ制御方法では、燃料電池セル内における温度の時間変化率を検出し、この温度の時間変化率が所定値より小さくなったときにパージを停止するので、従来の燃料電池システムのように燃料電池セルの湿潤度合が不明確なことにより冗長なパージをすることがなくなり、パージ時間を短縮してパージのためのエネルギーを節約することが可能となる。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る燃料電池システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システム1は、燃料ガスと酸素剤ガスとが供給されて電気化学反応により発電する燃料電池スタック2と、各種センサからの検出値に基づいて燃料電池システム1を制御する制御部(制御手段)3と、燃料ガスである水素ガスを貯蔵する水素タンク4と、酸素剤ガスである空気を加圧して燃料電池スタック2のカソードに供給するコンプレッサ5と、燃料電池スタック2へ冷却水を循環させる冷却水ポンプ6と、冷却水を放熱させて冷却するラジエータ7と、燃料電池スタック2と冷却水ポンプ6及びラジエータ7を接続して冷却水を循環させる冷却水流路8と、ラジエータ7側への冷却水流路とバイパス側への冷却水流路とを切り替える三方弁9と、複数の温度センサが設置された温度測定セル10と、燃料電池スタック2から流出する冷却水の温度を検出する冷却水出口温度センサ11とを備えている。
ここで、上述した燃料電池システム1において、燃料電池スタック2は固体高分子電解質膜の両面に一対の電極を設けた固体高分子膜型の燃料電池であり、アノードに燃料ガスである水素ガスが供給され、カソードに酸素剤ガスである空気が供給されて電気化学反応によって発電を行っている。
また、燃料ガスである水素ガスを供給する水素供給系では、水素タンク4から図示しない減圧弁や水素供給弁を通じて燃料電池スタック2のアノードに水素ガスが供給されている。水素タンク4から供給される高圧水素は、減圧弁で機械的に所定の圧力まで減圧され、次に水素供給弁の開度を調節することによって燃料電池スタック2における水素ガスの圧力が所望の圧力になるように制御されている。
一方、酸素剤ガスである空気を供給する空気供給系では、コンプレッサ5によって外部から吸入した空気を加圧して送出し、燃料電池スタック2のカソードに供給している。カソードにおける空気圧は図示していない空気圧力センサによって検出され、その検出値が制御部3にフィードバックされ、この検出値に基づいて制御部3がコンプレッサ5の回転数及び図示しない空気調圧弁の開口面積を調節することによってカソードにおける空気圧が制御されている。
また、制御部3は、図示しない各種センサによる検出値に基づいて、アノードに供給される水素ガスの圧力及び流量を制御するとともに、カソードに供給される空気の圧力及び流量を制御している。さらに、冷却水出口温度センサ11の検出値に基づいて、冷却水ポンプ6の回転数や三方弁9の切り替えを制御して冷却水の温度をコントロールしている。
尚、図1に示した本実施形態の燃料電池システム1は、本発明に関わる部位のみを図示したものであり、システムを成立させるためのその他の一般的な機器は省略してある。
次に、燃料電池スタック2の構造を図2に基づいて説明する。図2に示すように、燃料電池スタック2は、膜電極接合体21の両面にカソードセパレータ22とアノードセパレータ23とを配置して燃料電池セルを構成し、この燃料電池セルを複数積層させることによって構成されている。そして、このように積層された燃料電池セルのうちの少なくとも1つに温度センサ(温度計測手段)を設置して温度測定セル10として積層している。
この温度測定セル10では、膜電極接合体21に複数の温度センサ(温度計測手段)25、26、27が近接して設置されている。この温度センサ25、26、27としては、例えば熱電対や測温抵抗体、サーミスタなどを用いればよい。
ここで、図2のA−A線断面図を図3に示す。図3に示すように、温度センサ25は膜電極接合体21に近接して設置され、カソードセパレータ22側に配置されている。
このように膜電極接合体21に近接して温度センサ25、26、27を設けたことによって、電解質膜、触媒層、GDL(ガス拡散層)の乾燥状態を最も応答性良く把握することができ、より精度の高い湿潤度合の測定を実現することが可能となる。
次に、温度センサ25、26、27のカソードガス流路に対する位置関係を図4に基づいて説明する。図4に示すように、カソードセパレータ22は、カソード入口マニホールド41と、カソード出口マニホールド42と、アノード入口マニホールド43と、アノード出口マニホールド44と、冷却水入口マニホールド45と、冷却水出口マニホールド46と、カソードガス流路47とから構成されており、カソードガス流路47はサーペンタイン流路をしている。
このような構成のカソードセパレータ22において、温度センサ25、26、27のカソードガス流路47における位置は、温度センサ25がカソードガス流路47の上流に位置し、温度センサ26が中流、温度センサ27が下流にそれぞれ位置している。
このように、複数箇所に温度センサ25、26、27を設置したので、異なる2箇所以上の湿潤度合を把握することができ、特にガスの流れ方向の上流、中流、下流にそれぞれ温度センサを設置したので、上流、中流、下流の各位置における湿潤度合をそれぞれ個別に把握することが可能となる。
また、図4では、カソードガス流路47がサーペンタイン流路の場合を示したが、ストレート流路の場合には温度センサ25、26、27の配置を図5に示すように配置すればよい。
次に、本実施形態の燃料電池システム1による湿潤度合計測処理を図6のフローチャートに基づいて説明する。図6に示すように、湿潤度合測定トリガーがONされたら(S101)、コンプレッサ5によってカソード流路にガスの供給を開始してパージ処理を行い(S102)、これと同時に温度センサ25、26、27によってセル温度の計測を開始する(S103)。
そして、カウンターCが所定値Cxに到達したか否かを判定し(S104)、所定値Cxに到達していなければ、カウンターCをC+1に設定して(S105)ステップS103へ戻る。
その後、カウンターCが所定値Cxに到達するまでセル温度の計測を続け、カウンターCが所定値Cxに到達したら、次にコンプレッサ5を停止してカソードガスの供給を停止する(S106)。
そして、計測したセル温度から温度の時間変化率を算出して図7に示すマップに基づいて燃料電池セル(電解質膜・触媒層・GDL)の湿潤度合を算出する(S107)。
ここで、図7に示すマップは、温度センサ25、26、27で測定された温度の時間変化率dT/dtと燃料電池セルの湿潤度合とを関連づけてマップ化したものであり、パージ開始温度Tsに応じて異なる曲線を使用して燃料電池セルの湿潤度合を求めるようにしたものである。図7では、一例としてパージ開始温度Tsとして、T1、T2、T3(T1<T2<T3)の3つの曲線を示している。
このようにパージ開始温度に応じて異なる曲線を使用するのは、パージ開始温度に応じて温度の時間変化率が変化するためである。
ここで、パージ開始後における温度センサ25、26、27で測定された温度の時間変化を図8(a)及び図8(b)に示す。図8(a)はパージ開始温度が高い場合の温度の時間変化を示しており、図8(b)はパージ開始温度が低い場合の温度の時間変化を示している。図8(a)、図8(b)では、燃料電池セルの湿潤度合が乾燥(Dry)、中間、湿潤(Wet)のそれぞれの場合における温度変化を示しており、湿潤(Wet)の場合には温度の時間変化率は大きくなり、乾燥(Dry)になるにつれて時間変化率は小さくなっている。したがって、この時間変化率に基づいてセルの湿潤度合を測定することが可能となる。
しかし、図8(a)と図8(b)を比較すると分かるように、パージ開始温度が高い場合と低い場合では同じ湿潤度合であっても温度の時間変化率が異なっている。例えば、パージ開始温度が高い場合にはパージ開始温度が低い場合よりも温度の時間変化率は大きくなっており、同じ時間変化率dT/dtであってもパージ開始温度が高い場合にはセルの湿潤度合はDryになっていることになる。
したがって、パージ開始温度に応じて図7に示す曲線をそれぞれ設定してセルの湿潤度合を測定する必要がある。
こうして燃料電池セルの湿潤度合を算出したら、算出した湿潤度合を出力して(S108)本実施形態の燃料電池システム1による湿潤度合計測処理を終了する。
次に、本実施形態の燃料電池システム1によるパージ制御処理を図9のフローチャートに基づいて説明する。図9に示すように、燃料電池システム1において停止トリガーがONされると(S201)、コンプレッサ5によってカソード流路にガスの供給が開始されてパージを行い(S202)、これと同時に温度センサ25、26、27によってセル温度の計測が開始される(S203)。
そして、計測したセル温度に基づいてセル温度の時間変化率を求め、この時間変化率dT/dtが所定値X(Ts)より小さくなったか否かを判定する(S204)。ただし、この所定値X(Ts)は、氷点下起動するために必要となるセル(電解質膜・触媒層・GDL)の乾燥状態を実験などで明確にしておき、その乾燥状態を実現する値を図7のマップから求めておいたものである。また、所定値X(Ts)はパージ開始温度に応じて変化する。
そして、温度の時間変化率dT/dtが所定値X(Ts)以上であるときにはステップS203に戻ってセル温度の計測を継続して行い、温度の時間変化率dT/dtが所定値X(Ts)より小さくなったらコンプレッサ5を停止してガスの供給を停止し(S205)、燃料電池システム1を停止して本実施形態の燃料電池システム1によるパージ制御処理を終了する。
このように、本実施形態の燃料電池システム1では、温度センサ25、26、27を燃料電池セル内のガスの流れ方向に沿って複数箇所に設置し、温度センサ25、26、27によって測定された温度の時間変化率に基づいて、燃料電池セル内のガスの流れ方向の各位置における湿潤度合を検出するので、燃料電池セルの電解質膜や触媒層、GDL(ガス拡散層)の湿潤度合を正確に把握することができる。
特に、複数箇所に温度センサ25、26、27を設置したので、異なる2箇所以上の湿潤度合を把握することができ、これによって例えばガスの流れ方向上流側と下流側に温度センサを設置すれば、上流側と下流側の湿潤度合をそれぞれ個別に把握することが可能となる。
また、本実施形態の燃料電池システム1では、燃料電池スタック2の運転停止時にパージを実施し、燃料電池セル内の温度の時間変化率が所定値より小さくなったときにパージを停止するので、従来の燃料電池システムのように燃料電池セルの湿潤度合が不明確なことにより冗長なパージをすることがなくなり、パージ時間を短縮してパージのためのエネルギーを節約することが可能となる。
さらに、本実施形態の燃料電池システム1では、温度センサ25、26、27を燃料電池セルの膜電極接合体に近接して設置したので、電解質膜、触媒層、GDLの乾燥状態を最も応答性良く把握することができ、より精度の高い湿潤度合の測定を実現することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を図10に基づいて説明する。図10は、本実施形態の燃料電池システムによるパージ制御処理を示すフローチャートである。尚、本実施形態の燃料電池システムの構成は第1の実施形態と同一なので、詳しい説明は省略する。
図10に示すように、本実施形態の燃料電池システムによるパージ制御処理は、燃料電池システムにおいて停止トリガーがONされると(S301)、コンプレッサ5によってカソード流路にガスの供給が開始されてパージを行い(S302)、これと同時に温度センサ25、26、27によってセル温度の計測が開始される(S303)。
そして、ガスの流れ方向上流側に設置された温度センサ25で計測されたセル温度Tuに基づいてセル温度の時間変化率dTu/dtを求め、さらにガスの流れ方向下流側に設置された温度センサ27で計測されたセル温度Tdに基づいてセル温度の時間変化率dTd/dtを求める。
そして、上流側の時間変化率dTu/dtが所定値Xu(Ts)より小さくなったか、あるいは下流側の時間変化率dTd/dtが所定値Xd(Ts)より小さくなったか否かを判定する(S304)。ただし、この所定値Xu(Ts)、Xd(Ts)は、氷点下起動するために必要となるセル(電解質膜・触媒層・GDL)の乾燥状態を実験などで明確にしておき、その乾燥状態を実現する値を図7のマップから求めるようにする。また、所定値Xu(Ts)、Xd(Ts)はパージ開始温度に応じて変化する。
このように、上流側と下流側で別々の所定値を設定したことにより、短時間で効率良くパージできるとともに、セルの乾燥させ過ぎを確実に防止することができる。例えば、図11に示すように、異なる初期状態A、Bを考えると、初期状態Aの場合には下流側がWet側の閾値を超えた時点でパージを停止することによって、より短時間でパージを完了することができる。
一方、初期状態Bの場合には上流側が劣化を引き起こすDry側の閾値に達した時点でパージを停止することによって、乾燥させ過ぎによる劣化を防止することができる。
そして、ステップS304における判定によって、上流側の温度の時間変化率dTu/dtが所定値Xu(Ts)以上で、尚且つ下流側の温度の時間変化率dTd/dtが所定値Xd(Ts)以上であるときにはステップS303に戻ってセル温度の計測を継続して行い、上流側の温度の時間変化率dTu/dtが所定値Xu(Ts)より小さくなるか、あるいは下流側の温度の時間変化率dTd/dtが所定値Xd(Ts)より小さくなったらコンプレッサ5を停止してガスの供給を停止し(S305)、燃料電池システムを停止して本実施形態の燃料電池システムによるパージ制御処理を終了する。
このように、本実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池セル内のガスの流れ方向上流側の温度の時間変化率dTu/dtと下流側の温度の時間変化率dTd/dtとを検出し、上流側の温度の時間変化率dTu/dtが所定値Xu(Ts)より小さくなるか、あるいは下流側の温度の時間変化率dTd/dtが所定値Xd(Ts)より小さくなったときにパージを停止するので、いかなる初期条件であっても、上流側については膜の劣化を引き起こす恐れがある乾燥度合(乾燥させすぎ)をモニターし、下流側については氷点下起動性に影響を与える乾燥度合(乾燥が不十分)をモニターできるので、どちらか一方の閾値に基づいてパージを停止することにより、最適な状態でパージを停止することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を図12に基づいて説明する。図12に示すように、本実施形態の燃料電池システム51は、燃料電池スタック2が次回起動するときの温度を予測して起動温度予測値を算出する起動温度予測部(起動温度予測手段)52をさらに備えたことが第1の実施形態と異なっており、その他の構成については第1の実施形態と同様なので、詳しい説明は省略する。
ここで、起動温度予測部52は、GPSにより燃料電池システム51の位置する緯度、経度情報を取得し、その地域の天気予報の気温情報を取得することによって、起動時の温度を予測している。そして、起動温度を予測する際には、ユーザーが次回の起動時間を入力することができ、その時間の温度情報を起動温度予測値としてもよいし、ユーザーが次回の起動時間を入力しない場合には、その地域のその時期の最低気温を参考にして起動温度予測値を算出するようにしてもよい。
本実施形態の燃料電池システム51では、起動温度予測値に基づいて燃料電池セルに要求される乾燥状態を算出し、算出した乾燥状態に基づいてパージを停止するようにしたことが第1の実施形態と異なっている。
次に、本実施形態の燃料電池システム51によるパージ制御処理を図13に基づいて説明する。図13に示すように、燃料電池システム1において停止トリガーがONされると(S401)、起動温度予測部52によってGPSや天気情報などの次回の起動時における起動温度予測値を算出するための情報が取得され(S402)、この情報に基づいて起動温度予測値が算出される。
そして、この起動温度予測値が所定値以下となるか否かが判定され(S403)、起動温度予測値が所定値より高い場合には通常の停止運転へ移行する(S404)。
一方、起動温度予測値が所定値以下となる場合には、氷点下からの起動に対応させて図14に示すマップに基づいて起動温度予測値から燃料電池セルに要求される乾燥状態を求め(S405)、次にこの乾燥状態から図7のマップを利用して温度の時間変化率の所定値X(Ts)を求める(S406)。
こうして所定値X(Ts)を求めたら、コンプレッサ5によってカソード流路にガスの供給を開始してパージを行い(S407)、これと同時に温度センサ25、26、27によってセル温度の計測を開始する(S408)。
そして、計測したセル温度に基づいてセル温度の時間変化率を求め、この時間変化率dT/dtが所定値X(Ts)より小さくなったか否かを判定する(S409)。
そして、温度の時間変化率dT/dtが所定値X(Ts)以上であるときにはステップS408に戻ってセル温度の計測を継続して行い、温度の時間変化率dT/dtが所定値X(Ts)より小さくなったらコンプレッサ5を停止してガスの供給を停止し(S410)、燃料電池システム51を停止して本実施形態の燃料電池システム51によるパージ制御処理を終了する。
このように、本実施形態の燃料電池システム51では、燃料電池スタック2の次回起動時における温度を予測して起動温度予測値を算出する起動温度予測部52を備え、起動温度予測値に基づいて燃料電池セルに要求される乾燥状態を算出し、算出した乾燥状態に基づいてパージを停止するので、不必要なパージ時間を短縮してパージのためのエネルギーを節約することができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態を図15に基づいて説明する。図15に示すように、本実施形態の燃料電池システム61は、燃料電池セル内のガスの流れ方向上流側に冷却水を流す上流側冷却水流路62と、ガスの流れ方向下流側に冷却水を流す下流側冷却水流路63と、上流側冷却水流路62に流れる冷却水の流量をコントロールする上流側バルブ64と、下流側冷却水流路63に流れる冷却水の流量をコントロールする下流側バルブ65と、上流側冷却水流路62から流出する冷却水の温度を検出する上流側冷却水出口温度センサ66と、下流側冷却水流路63から流出する冷却水の温度を検出する下流側冷却水出口温度センサ67とをさらに備えたことが第1の実施形態と異なっており、その他の構成については第1の実施形態と同様なので、詳しい説明は省略する。
ここで、本実施形態の燃料電池スタック2を構成するカソードセパレータの構造を図16に基づいて説明する。図16に示すように、カソードセパレータ71は、上流側冷却水入口マニホールド72と、上流側冷却水出口マニホールド73と、下流側冷却水入口マニホールド74と、下流側冷却水出口マニホールド75と、カソード入口マニホールド76と、カソード出口マニホールド77と、アノード入口マニホールド78と、アノード出口マニホールド79とを備えており、上流側バルブ64を通じて供給された冷却水は上流側冷却水入口マニホールド72から流入してカソードガスの上流側を冷却して上流側冷却水出口マニホールド73へ排出される。一方、下流側バルブ65を通じて供給された冷却水は下流側冷却水入口マニホールド74から流入してカソードガスの下流側を冷却して下流側冷却水出口マニホールド75へ排出される。
このように構成された本実施形態の燃料電池システム61では、上流側のセル温度の時間変化率が所定値より小さくなると、上流側冷却水流路62のみに冷却水を供給してセル温度を低下させ、カソードガスの上流側が乾燥し過ぎることがないようにしたことが第1の実施形態と異なっている。
次に、本実施形態の燃料電池システム61によるパージ制御処理を図17のフローチャートに基づいて説明する。図17に示すように、燃料電池システム61において停止トリガーがONされると(S501)、コンプレッサ5によってカソード流路にガスの供給が開始されてパージを行い(S502)、これと同時に温度センサ25、26、27によってセル温度の計測が開始される(S503)。
そして、温度センサ25で計測した上流側のセル温度Tuに基づいて上流側のセル温度の時間変化率dTu/dtを求め、この時間変化率dTu/dtが所定値X(Ts)より小さくなったか否かを判定する(S504)。ただし、この所定値X(Ts)は、氷点下起動するために必要となるセル(電解質膜・触媒層・GDL)の乾燥状態を実験などで明確にしておき、その乾燥状態を実現する値を図7のマップから求めておいたものである。また、所定値X(Ts)はパージ開始温度に応じて変化する。
そして、セル温度の時間変化率dTu/dtが所定値X(Ts)以上であるときにはステップS503に戻ってセル温度の計測を継続して行い、セル温度の時間変化率dTu/dtが所定値X(Ts)より小さくなったら、上流側バルブ64を開放して上流側冷却水流路62に冷却水を供給してカソードの上流側の温度を下げる(S505)。このときパージを継続して行うとともにセル温度の計測も継続して行うようにする(S506)。
次に、温度センサ27で計測した下流側のセル温度Tdに基づいて下流側のセル温度の時間変化率dTd/dtを求め、この時間変化率dTd/dtが所定値X(Ts)より小さくなったか否かを判定する(S507)。そして、温度の時間変化率dTd/dtが所定値X(Ts)以上であるときにはステップS506に戻ってセル温度の計測を継続して行い、温度の時間変化率dTd/dtが所定値X(Ts)より小さくなったら、コンプレッサ5を停止してガスの供給を停止し(S508)、燃料電池システム61を停止して本実施形態の燃料電池システム61によるパージ制御処理を終了する。
このように本実施形態の燃料電池システム61では、上流側冷却水流路62と下流側冷却水流路63とを備え、上流側の温度の時間変化率dTu/dtが所定値X(Ts)より小さくなると、上流側冷却水流路62のみに冷却水を供給するようにしたので、パージを継続させても燃料電池セルの上流側の温度を下げることができ、これにより上流側の乾燥させ過ぎを防止できるとともに、下流側を所定値まで乾燥させることが可能となる。また、上流側の乾燥させ過ぎによる電解質膜の劣化を防止することも可能となる。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態を図18に基づいて説明する。図18に示すように、本実施形態の燃料電池システムでは、発電に寄与しないダミーセル81を設置し、このダミーセル81に温度センサ25、26、27を設置したことが第1の実施形態と異なっており、その他の構成については第1の実施形態と同様なので、詳しい説明は省略する。
ここで、本実施形態の燃料電池スタック2は、膜電極接合体21の両面にカソードセパレータ22とアノードセパレータ23とを配置して燃料電池セルを構成し、この燃料電池セルの間にダミーセル81を挟んで積層させることによって構成されている。ただし、ダミーセル81に隣接するアノードセパレータはアノードガスの流路のみが形成された異形アノードセパレータ82が設置されている。
ここで、図18のB−B線断面図を図19に示す。図19に示すように、ダミーセル81はカソードセパレータ22と異形アノードセパレータ82との間に配置されている。
このように本実施形態の燃料電池システムでは、発電に寄与しないダミーセル81を備え、このダミーセル81に温度センサ25、26、27を設置したので、燃料電池スタック2への取り付けが容易でコストを低く抑えることができる。また、ダミーセル81は発電に寄与しないので、ガスが流れることがなく、これによって酸に触れることも無くなるので、高度な信頼性と耐久性を実現することが可能となる。
以上、本発明の燃料電池システムについて、図示した実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタックの構造を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る温度測定セルの構造を説明するための断面図である。 サーペンタイン流路のカソードセパレータの構造と温度センサの配置を説明するための図である。 ストレート流路のカソードセパレータの構造と温度センサの配置を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムによる湿潤度合計測処理を示すフローチャートである。 セル温度の時間変化率とセルの湿潤状態との関係を示す図である。 パージ開始温度が高い場合と低い場合のセル温度の時間変化を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムによるパージ制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池システムによるパージ制御処理を示すフローチャートである。 ガスの流れる方向の上流側と下流側に所定値を設定した場合における処理を説明するための図である。 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池システムによるパージ制御処理を示すフローチャートである。 起動温度予測値と氷点下起動時に必要となるセルの乾燥状態との関係を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る燃料電池システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係るカソードセパレータの構造を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る燃料電池システムによるパージ制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第5の実施形態に係る燃料電池スタックの構造を説明するための図である。 本発明の第5の実施形態に係るダミーセルの配置を説明するための断面図である。
符号の説明
1、51、61 燃料電池システム
2 燃料電池スタック
3 制御部(制御手段)
4 水素タンク
5 コンプレッサ
6 冷却水ポンプ
7 ラジエータ
8 冷却水流路
9 三方弁
10 温度測定セル
11 冷却水出口温度センサ
21 膜電極接合体
22、71 カソードセパレータ
23 アノードセパレータ
25、26、27 温度センサ(温度計測手段)
41、76 カソード入口マニホールド
42、77 カソード出口マニホールド
43、78 アノード入口マニホールド
44、79 アノード出口マニホールド
45 冷却水入口マニホールド
46 冷却水出口マニホールド
47 カソードガス流路
52 起動温度予測部(起動温度予測手段)
62 上流側冷却水流路
63 下流側冷却水流路
64 上流側バルブ
65 下流側バルブ
66 上流側冷却水出口温度センサ
67 下流側冷却水出口温度センサ
72 上流側冷却水入口マニホールド
73 上流側冷却水出口マニホールド
74 下流側冷却水入口マニホールド
75 下流側冷却水出口マニホールド
81 ダミーセル
82 異形アノードセパレータ

Claims (14)

  1. 燃料電池セルを複数積層させて構成した燃料電池スタックにより発電する燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池セル内に設置された温度計測手段と、
    前記燃料電池スタックのカソードに酸化剤ガスを供給するコンプレッサを所定時間稼動させてパージを実施し、パージ開始時点において前記温度計測手段によって測定されたパージ開始温度と前記温度計測手段によって測定された温度の時間変化率に基づいて、前記燃料電池セル内における湿潤度合を検出する制御手段と
    を備えていることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 燃料電池セルを複数積層させて構成した燃料電池スタックにより発電する燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池セル内に設置された温度計測手段と、
    前記燃料電池スタックの運転停止時に前記燃料電池スタックのカソードに酸化剤ガスを供給するコンプレッサを稼動させてパージを実施し、前記温度計測手段によって測定された温度の時間変化率が所定値より小さくなったときにパージを停止する制御手段と
    を備えていることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 前記温度計測手段は、前記燃料電池セル内のガスの流れ方向に沿って複数箇所に設置され、
    前記制御手段は、前記燃料電池セル内のガスの流れ方向上流側の温度の時間変化率と下流側の温度の時間変化率とを検出し、前記上流側の温度の時間変化率が第1の所定値より小さくなるか、あるいは前記下流側の温度の時間変化率が第2の所定値より小さくなったときにパージを停止することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池スタックの次回起動時における温度を予測して起動温度予測値を算出する起動温度予測手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記起動温度予測値に基づいて前記燃料電池セルに要求される乾燥状態を算出し、算出した乾燥状態に基づいて前記所定値を定めることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池スタックは、前記燃料電池セル内のガスの流れ方向上流側に冷却水を流す上流側冷却水流路と下流側に冷却水を流す下流側冷却水流路とを備え、
    前記温度計測手段は、前記燃料電池セル内のガスの流れ方向に沿って複数箇所に設置され、
    前記制御手段は、前記燃料電池セル内のガスの流れ方向上流側の温度の時間変化率と下流側の温度の時間変化率とを検出し、前記上流側の温度の時間変化率が前記所定値より小さくなると、前記上流側冷却水流路のみに冷却水を供給し、前記下流側の温度の時間変化率が前記所定値より小さくなると、パージを停止する
    ことを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  6. 前記温度計測手段は、前記燃料電池セルの膜電極接合体に近接して設置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記燃料電池スタックは、発電に寄与しないダミーセルを備え、前記温度計測手段は前記ダミーセルに設置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 燃料電池スタックを構成する燃料電池セルの湿潤度合を計測する燃料電池の湿潤度合計測方法において、
    前記燃料電池セル内に温度計測手段を設置し、
    前記燃料電池スタックのカソードに酸化剤ガスを供給するコンプレッサを所定時間稼動させてパージを実施し、パージ開始時点において前記温度計測手段によって測定されたパージ開始温度と前記温度計測手段によって測定された温度の時間変化率に基づいて、前記燃料電池セル内における湿潤度合を検出する
    ことを特徴とする燃料電池の湿潤度合計測方法。
  9. 燃料電池セルを複数積層させて構成した燃料電池スタックの運転停止時に実施されるパージを制御する燃料電池のパージ制御方法において、
    前記燃料電池セル内に温度計測手段を設置し、
    前記燃料電池スタックの運転停止時に前記燃料電池スタックのカソードに酸化剤ガスを供給するコンプレッサを稼動させてパージを実施し、前記温度計測手段によって測定された温度の時間変化率が所定値より小さくなったときにパージを停止する
    ことを特徴とする燃料電池のパージ制御方法。
  10. 前記温度計測手段は、前記燃料電池セル内のガスの流れ方向に沿って複数箇所に設置され、
    前記燃料電池セル内のガスの流れ方向上流側の温度の時間変化率と下流側の温度の時間変化率とを検出し、前記上流側の温度の時間変化率が第1の所定値より小さくなるか、あるいは前記下流側の温度の時間変化率が第2の所定値より小さくなったときにパージを停止することを特徴とする請求項9に記載の燃料電池のパージ制御方法。
  11. 前記燃料電池スタックが次回起動するときの温度を予測して起動温度予測値を算出し、この起動温度予測値に基づいて前記燃料電池セルに要求される乾燥状態を算出し、算出した乾燥状態に基づいて前記所定値を定める
    ことを特徴とする請求項9に記載の燃料電池のパージ制御方法。
  12. 前記燃料電池セル内のガスの流れ方向上流側に冷却水を流す上流側冷却水流路と、ガスの流れ方向下流側に冷却水を流す下流側冷却水流路とを前記燃料電池スタックに設置し、
    前記温度計測手段を、前記燃料電池セル内のガスの流れ方向に沿って複数箇所に設置し、
    前記燃料電池セル内のガスの流れ方向上流側の温度の時間変化率と下流側の温度の時間変化率とを検出し、
    前記上流側の温度の時間変化率が前記所定値より小さくなると、前記上流側冷却水流路のみに冷却水を供給し、前記下流側の温度の時間変化率が前記所定値より小さくなると、パージを停止する
    ことを特徴とする請求項9に記載の燃料電池のパージ制御方法。
  13. 前記温度計測手段を前記燃料電池セルの膜電極接合体に近接して設置したことを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の燃料電池のパージ制御方法。
  14. 前記燃料電池スタックに発電に寄与しないダミーセルを設置し、前記温度計測手段を前記ダミーセルに設置したことを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の燃料電池のパージ制御方法。
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