JP2020057460A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池システムの負荷からの要求出力が小さい場合に燃料電池システムを効率よく稼働させる。【解決手段】燃料電池システムは、複数の燃料電池スタック毎に設けられ、それぞれエアコンプレッサが配置された複数のカソードガス供給流路と、前記カソードガス供給流路間を接続する接続流路と、前記接続流路の流通状態を変更する開閉弁と、前記燃料電池スタックへの負荷からの要求出力が予め定められた閾値よりも大きい場合に前記複数のエアコンプレッサを稼働させ前記複数の燃料電池スタックへカソードガスを供給する第1の運転状態と、前記要求出力が前記閾値以下である場合に前記複数のエアコンプレッサのうち、前記第1の運転状態のときよりも少ない数のエアコンプレッサを稼働させるとともに、前記開閉弁を開いて前記各燃料電池スタックにカソードガスを供給する第2の運転状態と、を切り替える制御部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池スタックを備えた燃料電池システムに対して、一時的に負荷からの要求出力が極めて小さくなる場合がある。一般的に、燃料電池システムは、その発電電力が非常に小さい場合、燃料電池システム全体のエネルギ効率が低下するという性質を有している。このため、要求出力が非常に小さい場合には、要求出力を2次電池で賄い、燃料電池スタックによる発電を停止する、いわゆる間欠運転を行う場合がある。
燃料電池システムにおいて間欠運転が行われる場合、燃料電池スタックが劣化しないように開回路電圧(Open circuit voltage:OCV)を所望範囲に維持すべく、燃料電池スタックへカソードガスを供給するエアコンプレッサの回転数が制御され、カソードガス流量が調整される。ここで、エアコンプレッサには、稼働可能な最低流量が決まっている。このため、この最低流量が開回路電圧を維持するために必要なカソードガス流量よりも多い場合、燃料電池スタックをバイパスして排出する流路に余剰のカソードガスを流す制御が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−96086号公報
しかしながら、余剰のカソードガスをバイパスさせて排出することは余剰のカソードガスを送り出す分の電力が無駄となり、システム全体の効率的な稼働の観点からは改善の余地がある。
そこで、本明細書開示の燃料電池システムは、燃料電池システムの負荷からの要求出力が小さい場合に燃料電池システムを効率よく稼働させることを課題とする。
本明細書に開示された燃料電池システムは、負荷に対して電力を供給する複数の燃料電池スタックを備えた燃料電池システムであって、前記複数の燃料電池スタック毎に設けられ、それぞれエアコンプレッサが配置された複数のカソードガス供給流路と、前記カソードガス供給流路間を接続する接続流路と、前記接続流路の流通状態を変更する開閉弁と、前記燃料電池スタックへの前記負荷からの要求出力が予め定められた閾値よりも大きい場合に前記複数のエアコンプレッサを稼働させ前記複数の燃料電池スタックへカソードガスを供給する第1の運転状態と、前記要求出力が前記閾値以下である場合に前記複数のエアコンプレッサのうち、前記第1の運転状態のときよりも少ない数のエアコンプレッサを稼働させるとともに、前記開閉弁を開いて前記各燃料電池スタックにカソードガスを供給する第2の運転状態と、を切り替える制御部とを備える。
本明細書開示の燃料電池システムによれば、燃料電池システムの負荷からの要求出力が小さい場合に燃料電池システムを効率よく稼働させることができる。
図1は第1実施形態の燃料電池システムの概略構成を示す構成図である。 図2は第1スタック及び第2スタックの出力電流と出力電力の関係を示す電流電力特性図である。 図3は第1実施形態の燃料電池システムの制御の一例を示すフローチャートである。 図4は第1実施形態の燃料電池システムにおける各部の動作の一例を示すタイムチャートである。 図5は第1実施形態の燃料電池システムが間欠運転を行っている際の電圧挙動の一例を示すグラフである。 図6は第2実施形態の燃料電池システムの概略構成を示す構成図である。 図7は第2実施形態の燃料電池システムの制御の一例を示すフローチャートである。 図8は第3実施形態の燃料電池システムの主要部の概略構成を示す構成図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。ただし、図面中、各部の寸法、比率等は、実際のものと完全に一致するようには図示されていない場合がある。また、図面によっては細部が省略されて描かれている場合もある。
(第1実施形態)
A.燃料電池システムの全体構成
図1を参照すると、燃料電池システム1は、二つの燃料電池スタック、すなわち、第1スタック11と第2スタック12を備える。また、燃料電池システム1は、第1スタック11及び第2スタック12にカソードガスを供給するカソードガス供給部110、第1スタック11及び第2スタック12にアノードガスを供給するアノードガス供給部120を備える。また、燃料電池システム1は、図示しない冷媒循環部を備える。燃料電池システム1は、さらに、制御部としてのECU(Electronic Control Unit)4と、第1DC/DCコンバータ51aと、第2DC/DCコンバータ52aと、2次電池6と、第3DC/DCコンバータ7とを備える。
第1スタック11は、第1配線51に設けられた第1DC/DCコンバータ51aを介して、モータ2に接続され、第2スタック12は、第2配線52に設けられた第2DC/DCコンバータ52aを介してモータ2に接続されている。第1配線51と第2配線52とは結線されて、モータ2に接続されている。燃料電池システム1は、燃料電池車両に搭載されるものであり、モータ2は、燃料電池車両の駆動用モータである。第1DC/DCコンバータ51a及び第2DC/DCコンバータ52aは、それぞれECU4の制御信号を受けて、第1スタック11及び第2スタック12が発電した電力を所望の電圧に昇圧して、モータ2やその他の負荷に供給する。
カソードガス供給部110は、いずれも電動式である第1エアコンプレッサ(以下、「第1ACP」という)13と第2エアコンプレッサ(以下、「第2ACP」という)14とを含む。第1ACP13は、第1スタック11に接続された第1カソードガス供給流路15に設けられている。第2ACP14は、第2スタック12に接続された第2カソードガス供給流路16に設けられている。
第1カソードガス供給流路15の第1ACP13の下流側には、第1弁18が配置されている。また、第2カソードガス供給流路16の第2ACP14の下流側には、第2弁19が配置されている。第1弁18及び第2弁19は、いずれもECU4に電気的に接続されており、第1弁18及び第2弁19の開閉状態は、ECU4によって制御される。
第1カソードガス供給流路15の第1弁18と第1スタック11との間には、第1分岐点15aが設定されている。第2カソードガス供給流路16の第2弁19と第2スタック12との間には、第2分岐点16aが設定されている。第1分岐点15aと第2分岐点16aとが接続流路17によって接続されている。これにより、第1カソードガス供給流路15と第2カソードガス供給流路16とは、接続流路17によって接続されている。接続流路17には、接続流路17の流通状態を変更する開閉弁としての第3弁20が設けられている。第3弁20は、ECU4に電気的に接続されており、第3弁20の開閉状態はECU4によって制御される。
第1スタック11の下流側には、第1カソードガス排出流路21が接続されており、第2スタック12の下流側には、第2カソードガス排出流路22が接続されている。第1カソードガス排出流路21及び第2カソードガス排出流路22からはそれぞれカソードオフガスが大気放出される。
アノードガス供給部120は、アノードガスとしての水素を貯蔵する水素タンク30と、水素タンク30から第1スタック11にアノードガスを供給する第1アノードガス供給流路31と、水素タンク30から第2スタック12にアノードガスを供給する第2アノードガス供給流路32を含む。第1アノードガス供給流路31には、第1インジェクタ31aが配置され、第2アノードガス供給流路32には、第2インジェクタ32aが配置されている。各スタックへのアノードガス(水素ガス)の供給量は、第1スタック11及び第2スタック12への負荷からの要求出力に応じてECU4によって調節される。
2次電池6は、第3DC/DCコンバータ7を介して第1スタック11及び第2スタック12をモータ2に接続する配線に接続されている。2次電池6としては、例えば、鉛蓄電池や、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池などを採用することができる。第3DC/DCコンバータ7は、2次電池6の充放電を制御する充放電制御機能を有しており、ECU4の制御信号を受けて2次電池6の充放電を制御する。また、第3DC/DCコンバータ7は、ECU4の制御信号に基づいて、出力側の目標電圧を設定する。第3DC/DCコンバータ7は、2次電池6から電力を引き出し、設定された目標電圧まで昇圧させてモータ2への電圧印加を行う。第3DC/DCコンバータ7は、2次電池6において充放電を行なう必要のないときには、第1スタック11及び第2スタック12をモータ2に接続する配線から2次電池6の電気的な接続を切断する。
ECU4は、ハードウェア構成として、例えば、CPU(Central Processing Unit)を有する演算回路と、プログラムメモリやデータメモリその他のRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等を有する記憶装置等からなるマイクロコンピュータを主に備える。ECU4は、燃料電池システム1が備える各種センサ、例えば、第1スタック11の電圧を測定する第1電圧計11aや第2スタック12の電圧を測定する第2電圧計12a、さらには、アクセルペダル41の踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサ42等の測定結果を示す信号を受信する。そして、受信した信号に基づいて、燃料電池システム1の各構成要素の動作の制御信号を生成し、各構成要素を制御する。
ECU4は、アクセルペダルセンサ42から受信した信号等に基づいて要求出力の大きさを求め、要求出力に応じた電力が第1スタック11及び第2スタック12から得られるように、燃料電池システム1の各部に制御信号を出力する。例えば、ECU4は、所望の電力を第1スタック11及び第2スタック12から得られるように、カソードガス供給部110やアノードガス供給部120からの各ガスの供給量を制御する。
B.燃料電池システムの運転モード
燃料電池システム1は、燃料電池車両の運転状況に応じて、通常運転モードと間欠運転モードとを含む複数の運転モードに切り換えることができる。通常運転モードは、燃料電池システム1に対する要求出力が、予め設定した閾値を超える場合に選択される運転モードであり、モータ2の要求電力を含む要求出力を、第1スタック11及び第2スタック12が発電する電力により賄う運転モードである。間欠運転モードとは、燃料電池システム1に対する要求出力が、予め設定した閾値以下のときに、第1スタック11及び第2スタック12の発電を停止する運転モードである。間欠運転モードが選択されているとき、要求出力は2次電池6によって賄われる。
なお、燃料電池システム1から電力供給を受ける負荷としては、燃料電池車両を駆動するモータ2に加えて、車両補機および燃料電池補機が含まれる。したがって、本実施形態の燃料電池システム1において、要求出力とは、モータ2の要求電力と、車両補機の要求電力と、燃料電池補機の要求電力とを含む。車両補機には、例えば、空調設備(エアコン)、照明装置等が含まれる。燃料電池補機には、例えば、第1ACP13、第2ACP14、第1弁18、第2弁19や第3弁20等の各種弁、既述した冷媒を循環させるための冷媒ポンプ、および、冷媒を冷却するためのラジエータファンが含まれる。これらの車両補機や燃料電池補機はECU4と電気的に接続されており、ECU4はこれらの補機が稼働する際の電力を要求電力として取得することができる。本実施形態では、これらの各負荷の要求電力の総量として、要求出力を求め、この要求出力が閾値以下のときに、間欠運転モードを選択する。そして、間欠運転モードの選択時に、発電停止中の第1スタック11及び第2スタック12の電圧を所定の範囲に制御している。
まず、通常運転モードについて説明する。通常運転モードにおける第1スタック11及び第2スタック12の発電量は、第1スタック11及び第2スタック12の出力電圧を定めることにより制御される。図2に示す出力電流と出力電力との関係から分かるように、第1スタック11及び第2スタック12において、出力すべき電力Pが定まれば、そのときの第1スタック11及び第2スタック12の出力電流の大きさIが定まる。そして、図2に示す電流−電圧特性(IV特性)から分かるように、第1スタック11及び第2スタック12の出力電流Iが定まれば、そのときの第1スタック11及び第2スタック12の出力電圧Vが定まる。通常運転モードが選択されているときには、ECU4が、第1DC/DCコンバータ51a及び第2DC/DCコンバータ52aに対して、このようにして求めた出力電圧Vを目標電圧として指令することによって、第1スタック11及び第2スタック12の発電量が所望量となるように制御される。
このような通常運転モードは、第1ACP13と第2ACP14の双方を稼働させて、第1スタック11及び第2スタック12へカソードガスを供給する第1の運転状態に相当する。
つぎに、間欠運転モードについて説明する。間欠運転モードは、第1ACP13と第2ACP14のうち、一方を停止させ、第3弁20を開弁して第1スタック11及び第2スタック12にカソードガスを供給させる第2の運転状態に相当する。第2の運転状態では、一方のACPを停止させ、他方のACPを稼働させてその流量を分配することができるため、各スタックには、稼働させたACPの最低流量よりも少ない流量を供給することができるようになる。
間欠運転モードの選択時に第1スタック11及び第2スタック12の発電を停止する際には、第1スタック11及び第2スタック12の出力電流は0となる。第1スタック11及び第2スタック12の発電を停止するとき、すなわち、発電のために十分な水素と酸素が第1スタック11及び第2スタック12に供給された状態で、第1スタック11や第2スタック12とから負荷への出力電流を低下させると、第1スタック11や第2スタック12の開回路電圧が高くなる。このことは、第1スタック11や第2スタック12のカソードの電極電位が非常に高くなることを示している。第1スタック11や第2スタック12のカソードの電極電位が高くなると、電極が備える白金などの触媒金属が溶出して、第1スタック11や第2スタック12の性能が低下することが知られている。そこで、第1スタック11や第2スタック12の性能低下を抑えるために、第1スタック11や第2スタック12においてカソードの電極電位の過剰な上昇を抑えることが望ましい。本実施形態では、第1スタック11や第2スタック12の発電停止中に、カソード側流路に供給する酸素量を制御することによって、各スタックにおけるカソードの電極電位の過度な上昇を抑える。
C.間欠運転モード選択時の制御
つぎに、間欠運転モード選択時の制御につき、図3から図5を参照しつつ説明する。図3におけるフローチャートにおいて、制御開始時における燃料電池システム1は、通常運転モードであり、第1弁18及び第2弁19が開弁され、第3弁20が閉弁された状態となっているものとする。従って、第1ACP13によって圧縮され、送出されたカソードガスは、第1スタック11に供給され、第2ACP14によって圧縮され、送出されたカソードガスは、第2スタック12に供給される状態となっている。
まず、ステップS1において、ECU4は要求出力が予め定められた閾値以下であるか否かを判断する。ここで、閾値とは、通常運転モードと間欠運転モードとを切り替えるための値である。閾値は、実験やシミュレーションの結果に基づいて決定することができる。
ステップS1においてECU4がNOと判定したときは、制御は終了となる。一方、ステップS1においてECU4がYESと判定したときは、ステップS2へ進む。ステップS2において、ECU4は、第2ACP14、第2弁19及び第3弁20に指令を発する。これにより、図4において間欠運転モードが開始される時刻t1において、第2ACP14を停止し、第2弁19が閉弁され、また、第3弁20が開弁される。
一方、間欠運転モードであっても第1弁18の開弁状態は維持され、第1ACP13の運転は継続される。第1ACP13によって圧送されるカソードガスは、第1カソードガス供給流路15を通じて第1スタック11に供給されるとともに、第1カソードガス供給流路15、接続流路17、第3弁20及び第2カソードガス供給流路16を通じて第2スタック12にも供給される。なお、第2弁19が閉弁されていることから第1ACP13によって圧送されたカソードガスが第2ACP14へ流れ込むことはない。
ステップS2に引き続いて行われるステップS3では、ECU4は、スタックの電圧がその上限値よりも高いか否かを判定する。ステップS3における判定は、第1スタック11と第2スタック12の双方について行われる。従って、スタック電圧は、第1スタック11については、第1電圧計11aによって取得された値であり、第2スタック12については、第2電圧計12aによって取得された値である。ここで、上限値は、間欠運転モードにおいて各スタックが維持する電圧範囲の上限値であり、触媒の劣化が生じる可能性が高いOCVに到達することがないように設定された値である。具体的に、触媒の劣化が生じる可能性が高いOCVに対してマージンを織り込んだ値が上限値として設定されている。ECU4は、図5に示す時刻t12のように、電圧Vが上昇してきて上限値に到達すると、ステップS3においてYESと判定する。
ECU4は、ステップS3においてYESと判定したときは、ステップS4へ進み、第1ACP13の回転数を減らし、各スタックの電圧が所定の範囲内となるようにカソードガス流量を調整する。ステップS4で第1ACP13の回転数を減らした後は、ステップS3からの処理を繰り返す。一方、ステップS3でNOと判断したときは、ステップS5へ進む。
ステップS5では、ECU4は、スタック電圧がその下限値よりも低いか否かを判定する。ステップS5における判定は、ステップS3と同様に、第1スタック11と第2スタック12の双方について行われる。ここで、下限値は、間欠運転モードにおいて各スタックが維持する電圧範囲の下限値である。下限値は、間欠運転モードからの復帰後に、即座に所望の出力が立ち上がることができる電圧として規定されている。ECU4は、図5に示す時刻t11のように、電圧Vが低下してきて下限値に到達すると、ステップS5においてYESと判定する。
ECU4は、ステップS5においてYESと判定したときは、ステップS6へ進み、第1ACP13の回転数を増やし、各スタックの電圧が所定の範囲内となるようにカソードガス流量を調整する。ステップS6で第1ACP13の回転数を増やした後は、ステップS3からの処理を繰り返す。一方、ステップS5でNOと判断したときは、ステップS1からの処理を繰り返す。再度のステップS1においてECU4がNOと判定したときは、ECU4は、図4における時刻t2のように、第2ACP14の稼働を再開し、第2弁19を開弁し、第3弁20を閉弁する。これにより、通常運転モードに復帰する。なお、図4は、間欠運転がされている間の第1ACP13の回転数が一定であるように描かれているが、第1ACP13の回転数はステップS4やステップS6の措置によって増減することがある。
このように、本実施形態は、一つのACPを稼働させて送り出されるカソードガスを2つのスタックに分配する。このため、本実施形態は、各スタックへ供給するカソードガス流量を、一つのACPの最低流量よりも少ない量まで減らすことができ、電力の無駄を抑制しつつ、適切なOCVを維持することができる。
本実施形態において、ECU4は、第1ACP13、第2ACP14、第1弁18、第2弁19及び第3弁20を制御対象として、第2ACP14を停止し、第1ACP13を稼働させ、さらに、各弁の開閉状態を制御することで、各スタックへ所望のカソードガスを供給する。これらの制御対象のうち、第1ACP13の回転数を制御することで、第1スタック11と第2スタック12に供給するカソードガス流量の合計量が制御される。第3弁20は、開弁状態とされることで第1スタック11及び第2スタック12の双方にカソードガスを供給することができる。ここで、第1スタック11及び第2スタック12の状態によっては、双方に供給するカソードガス流量の分配比率を変更することが求められる場合がある。例えば、第1スタック11のOCVと第2スタックのOCVが異なっており、第1スタック11に供給するカソードガス流量と、第2スタック12の供給するカソードガス流量とが異なるような場合である。このような場合、その分配比率は第3弁20の開度によって調整される。
なお、本実施形態では、第2ACP14を停止し、第1ACP13によって圧送されたカソードガスを第1スタック11と第2スタック12に分配しているが、第1ACP13を停止、第2ACP14を稼働させるようにしてもよい。この場合、いずれのACPを停止させるかは、例えば、双方の稼働時間が概ね一致するように選定することができる。これにより、ACPの偏った劣化を抑制することができる。
本実施形態によれば、、燃料電池システム1の負荷からの要求出力が所定の値よりも小さい場合に少なくとも一つのACPを停止させるので燃料電池システム1を効率よく稼働させることができる。
(第2実施形態)
つぎに、図6及び図7を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態の燃料電池システム50は、第1実施形態の燃料電池システム1と比較して、以下の点で異なっている。すなわち、燃料電池システム50は、第1スタック11をバイパスする第1バイパス流路23と第2スタック12をバイパスする第2バイパス流路25を備えている。第1バイパス流路23の一端は、第1カソードガス供給流路15の第1分岐点15aと第1スタック11との間に接続されており、他端は、第1カソードガス排出流路21に接続されている。第2バイパス流路25の一端は、第2カソードガス供給流路16の第2分岐点16aと第2スタック12との間に接続されており、他端は、第2カソードガス排出流路22に接続されている。第1バイパス流路23には、第4弁24が配置されている。第2バイパス流路25には、第5弁26が配置されている。その他の構成については、第1実施形態と異なるところがないので、共通する構成要素には、同一の参照番号を付し、その詳細な説明は省略する。
第2実施形態では、第1実施形態と同様に間欠運転モードにおいて、一方のACPを停止させ、他方のACPを稼働させてその流量を分配する。そして、第2実施形態では、分配されたカソードガス流量を第4弁24の開度を調整して、第1スタック11に供給されるカソードガス流量を調整することができる。また、分配されたカソードガス流量を第5弁26の開度を調整して、第2スタック12に供給されるカソードガス流量を調整することができる。
すなわち、第1実施形態では、稼働させたACPの回転数と、必要に応じて第3弁20の開度調整によって、各スタックへ導入されるカソードガス流量を調整していたが、第2実施形態では、第4弁24や第5弁26の開度調整によって各スタックへ導入されるカソードガス流量を調整することができる。
このような第2実施形態の制御の一例について、図6に示すフローチャートを参照しつつ説明する。図6に示すフローチャートは、第1実施形態を説明する図2に示すフローチャートと比較して、ステップS14とステップS16が異なっている。すなわち、図2におけるステップS4がステップS14に置き換わり、ステップ6がステップS16に置き換わっている。以下の説明では、ステップS14及びステップS16を中心に説明する。
ECU4がステップS3でYESと判定したときにステップS14の処理が実行される。ステップS3における判定が第1スタック11に対するものである場合、ステップS14では、第4弁24の開度を増す。すなわち、第1スタック11をバイパスするカソードガス流量を増やして第1スタック11に供給されるカソードガス流量を減らす。ステップS14の処理を行った後は、ステップS3からの処理を繰り返す。ステップS3における判定が第2スタック12に対するものである場合、ステップS14では、第5弁26に対し、同様の制御を実行する。
ECU4がステップS5でYESと判定したときにステップS16の処理が実行される。ステップS5における判定が第1スタック11に対するものである場合、ステップS16では、第4弁24の開度を減らす。すなわち、第1スタック11をバイパスするカソードガス流量を減らして第1スタック11に供給されるカソードガス流量を増す。ステップS16の処理を行った後は、ステップS3からの処理を繰り返す。ステップS5における判定が第2スタック12に対するものである場合、ステップS16では、第5弁26に対し、同様の制御を実行する。
なお、第2実施形態において、各スタックに供給されるカソードガス流量は、第4弁24及び第5弁26の開度で調整するが、第3弁20の開度調整と併せて実施してもよい。
第2実施形態においても、間欠運転モードでは、一方のACPを停止するため、燃料電池システム50の消費電力を抑制し、燃料電池システム50を効率よく稼働させることができ、電力の無駄を抑制しつつ、適切なOCVを維持することができる。
(第3実施形態)
つぎに、図8を参照して、第3実施形態の燃料電池システム60について説明する。図8は、第3実施形態の燃料電池システム60の主要部の概略構成を示している。
第3実施形態の燃料電池システム60が、第1実施形態の燃料電池システム1と異なる点は、第3スタック61と第3ACP64を備えた点である。第3スタック61は、第3配線66に設けられた第4DC/DCコンバータ66aを介して、モータ2に接続されている。第3配線66は、第1配線51、第2配線52と結線されてモータ2に接続されている。
第3ACP64は、第3スタック61に接続された第3カソードガス供給流路62に設けられている。第3カソードガス供給流路62の第3ACP64の下流側には、第6弁63が配置されている。
第3カソードガス供給流路62の第6弁63と第3スタック61との間には、第3分岐点62aが設定されている。第3分岐点62aと第2分岐点16aとは、接続流路67によって接続されている。これにより、第1カソードガス供給流路15と第2カソードガス供給流路16が接続流路17によって接続され、第2カソードガス供給流路16と第3カソードガス供給流路62とが接続流路67によって接続された状態とされている。接続流路67には、接続流路67の流通状態を変更する第7弁68が設けられている。第7弁68は、他の弁と同様にECU4に電気的に接続されており、第7弁68の開度はECU4によって制御される。
なお、第3スタック61の下流側には、第3カソードガス排出流路65が接続されており、第3カソードガス排出流路65からは、カソードオフガスが大気放出される。
このような燃料電池システム60では、間欠運転モードにおいて、第1ACP13、第2ACP14及び第3ACP64のうち、2つを停止させ、いずれか一つを稼働させる。そして、第3弁20と第7弁68を開弁することで、各スタックにカソードガスを供給することができる。
また、第3実施形態では、3つのスタックと、3つのACPを備えているが、スタックとACPの数は、これに限定されない。要は、間欠運転モード時にいくつかのACPを停止させ、稼働させるACPから圧送されるカソードガスを各スタックに分配することで、ACPの最低流量よりも少ないカソードガス流量を各スタックに供給し、OCVを所定値内に維持することができればよい。
上記実施形態は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1、50、60 燃料電池システム
2 モータ
4 ECU
11 第1スタック
12 第2スタック
13 第1ACP
14 第2ACP
15 第1カソードガス供給流路
15a 第1分岐点
16 第2カソードガス供給流路
16a 第2分岐点
17、67 接続流路
18 第1弁
19 第2弁
20 第3弁
21 第1カソードガス排出流路
22 第2カソードガス排出流路
23 第1バイパス流路
24 第4弁
25 第2バイパス流路
26 第5弁
61 第3スタック
62 第3カソードガス供給流路
62a 第3分岐点
63 第6弁
64 第3ACP
65 第3カソードガス排出流路
68 第7弁

Claims (1)

  1. 負荷に対して電力を供給する複数の燃料電池スタックを備えた燃料電池システムであって、
    前記複数の燃料電池スタック毎に設けられ、それぞれエアコンプレッサが配置された複数のカソードガス供給流路と、
    前記カソードガス供給流路間を接続する接続流路と、
    前記接続流路の流通状態を変更する開閉弁と、
    前記燃料電池スタックへの前記負荷からの要求出力が予め定められた閾値よりも大きい場合に前記複数のエアコンプレッサを稼働させ前記複数の燃料電池スタックへカソードガスを供給する第1の運転状態と、前記要求出力が前記閾値以下である場合に前記複数のエアコンプレッサのうち、前記第1の運転状態のときよりも少ない数のエアコンプレッサを稼働させるとともに、前記開閉弁を開いて前記各燃料電池スタックにカソードガスを供給する第2の運転状態と、を切り替える制御部と、
    を備えた燃料電池システム。
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