JP2015170440A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池システムの消費エネルギ量を低減する。【解決手段】燃料電池システムAは、カソードオフガス通路24内に配置されてカソードオフガス通路内を流れるカソードオフガスにより駆動されるタービン32tを備え、冷却水ポンプ32は冷却水ポンプ駆動用電気モータ32m及びタービン32tの一方又は両方により駆動される。タービン32tを迂回してタービン上流のカソードオフガス通路とタービン下流のカソードオフガス通路とを互いに連結するタービンバイパス通路25と、タービンバイパス通路内を流れるカソードオフガスの量を制御するタービンバイパス制御弁26とを更に備え、カソードオフガス通路内を流れるガスの少なくとも一部がタービンバイパス通路を介しタービンを迂回できるようにする。【選択図】図1
Description
本発明は燃料電池システムに関する。
燃料電池セルと、燃料電池セル内に形成された酸化剤ガス通路の入口に連結された酸化剤ガス供給路と、酸化剤ガス供給路内に配置されて酸化剤ガスを圧送するコンプレッサと、酸化剤ガス通路の出口に連結されたカソードオフガス通路と、燃料電池セル内に形成された冷却水通路の入口に連結された冷却水供給路と、冷却水供給路内に配置されて冷却水を圧送する冷却水ポンプと、カソードオフガス通路内に配置されてカソードオフガス通路内を流れるカソードオフガスにより駆動されるタービンと、を備え、冷却水ポンプはタービンのみ又は冷却水ポンプ駆動用電気モータ及びタービン両方により駆動される、燃料電池システムが公知である(特許文献1参照)。
上述の燃料電池システムでは、カソードオフガスの全量が常時タービンに流入し、常時タービンが駆動される。このため、コンプレッサが駆動されたときには、タービンにより冷却水ポンプを駆動する必要がなくても、タービンが駆動されてしまう。あるいは、カソードオフガス量が多いときにはタービンが必要以上に駆動され、冷却水量が必要以上に多くなるおそれがある。ところが、カソードオフガスがタービンに流入してタービンを駆動する場合には、例えばカソードオフガスがタービンに流入しない場合に比べて、カソードオフガス通路の圧力損失が増大するので、コンプレッサの負荷すなわち消費エネルギ量が増大する。したがって、上述の燃料電池システムでは、燃料電池システムの消費エネルギ量が多いという問題点がある。
本発明によれば、燃料電池セルと、燃料電池セル内に形成された酸化剤ガス通路の入口に連結された酸化剤ガス供給路と、酸化剤ガス供給路内に配置されて酸化剤ガスを圧送するコンプレッサと、酸化剤ガス通路の出口に連結されたカソードオフガス通路と、燃料電池セル内に形成された冷却水通路の入口に連結された冷却水供給路と、冷却水供給路内に配置されて冷却水を圧送する冷却水ポンプと、カソードオフガス通路内に配置されてカソードオフガス通路内を流れるカソードオフガスにより駆動されるタービンと、を備え、冷却水ポンプは冷却水ポンプ駆動用電気モータ及びタービンの一方又は両方により駆動される、燃料電池システムであって、タービンを迂回してタービン上流のカソードオフガス通路とタービン下流のカソードオフガス通路とを互いに連結するタービンバイパス通路と、タービンバイパス通路内を流れるカソードオフガスの量を制御するタービンバイパス制御弁と、を更に備え、カソードオフガス通路内を流れるガスの少なくとも一部がタービンバイパス通路を介しタービンを迂回できるようにした、燃料電池システムが提供される。
燃料電池システムの消費エネルギ量を低減することができる。
図1を参照すると、燃料電池システムAは燃料電池セル1を備える。燃料電池セル1は膜電極接合体(図示しない)を有する。膜電極接合体は膜状の電解質と、電解質の一側に形成されたアノード極と、電解質の他側に形成されたカソード極とを備える。これらアノード極及びカソード極は一方ではDC/DCコンバータ及びインバータ2を介して例えば車両駆動用の電気モータ3に電気的に接続され、他方ではDC/DCコンバータ4を介して蓄電器5に電気的に接続される。図1に示される燃料電池システムAでは蓄電器5はバッテリから構成される。また、燃料電池セル1内には、アノード極に燃料ガスを供給するための燃料ガス通路10と、カソード極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス通路20とが形成される。燃料電池セル1内には更に、燃料電池セル1に冷却水を供給するための冷却水通路30が形成される。
なお、図1に示される燃料電池システムAでは、複数の燃料電池セル1が設けられ、これら燃料電池セル1が互いに直列的に積層されることにより燃料電池スタックが形成されている。この場合、上述の燃料ガス通路10、酸化剤ガス通路20、冷却水通路30、アノード極及びカソード極はそれぞれ互いに連結される。
燃料ガス通路10の入口には燃料ガス供給路11が連結され、燃料ガス供給路11は燃料ガス源12に連結される。本発明による実施例では燃料ガスは水素から形成され、燃料ガス源12は水素タンクから形成される。燃料ガス供給路11内には燃料ガス供給路11内を流れる燃料ガスの量を制御する燃料ガス制御弁13が配置される。一方、燃料ガス通路10の出口にはアノードオフガス通路14が連結され、アノードオフガス通路14内にはアノードオフガス通路14内を流れるアノードオフガスの量を制御するアノードオフガス制御弁15が配置される。燃料ガス制御弁13が開弁されると、燃料ガス源12内の燃料ガスが燃料ガス供給路11を介して燃料電池セル1内の燃料ガス通路10内に供給される。このとき燃料ガス通路10から流出するガス、すなわちアノードオフガスはアノードオフガス通路14内に流入する。
また、酸化剤ガス通路20の入口には酸化剤ガス供給路21が連結され、酸化剤ガス供給路21は酸化剤ガス源22に連結される。本発明による実施例では酸化剤ガスは空気から形成され、酸化剤ガス源22は大気から形成される。酸化剤ガス供給路21内には酸化剤ガスを圧送するコンプレッサ23が配置される。一方、酸化剤ガス通路20の出口にはカソードオフガス通路24が連結される。コンプレッサ23が駆動されると、酸化剤ガス源22内の酸化剤ガスが酸化剤ガス供給路21を介して燃料電池セル1内の酸化剤ガス通路20内に供給される。このとき酸化剤ガス通路20から流出するガス、すなわちカソードオフガスはカソードオフガス通路24内に流入する。
更に、冷却水通路30の入口には冷却水供給路31の一端が連結され、冷却水供給路31の出口には冷却水供給路31の他端が連結される。冷却水供給路31内には冷却水を圧送する冷却水ポンプ32と、ラジエータ33とが配置される。ラジエータ33上流の冷却水供給路31と、ラジエータ33と冷却水ポンプ32間の冷却水供給路31とはラジエータバイパス通路34により互いに連結される。また、ラジエータバイパス通路34内を流れる冷却水量をそれぞれ制御するラジエータバイパス制御弁35が設けられる。図1に示される燃料電池システムAではラジエータバイパス制御弁35は三方弁から形成され、ラジエータバイパス通路34の入口に配置される。冷却水ポンプ32が駆動されると、冷却水ポンプ32から吐出された冷却水は冷却水供給路31を介して燃料電池セル1内の冷却水通路30内に流入し、次いで冷却水通路30を通って冷却水供給路31内に流入し、ラジエータ33又はラジエータバイパス通路34を介して冷却水ポンプ32に戻る。なお、通常は、冷却水がラジエータバイパス通路34に送られるようにラジエータバイパス制御弁35が制御される。冷却水温をラジエータ33により低下させる必要があるときには冷却水の一部又は全部がラジエータ33に送られるようにラジエータバイパス制御弁35が制御される。
また、カソードオフガス通路24内にはタービン32tが配置される。このタービン32tはタービン32tに送られたカソードオフガスによって駆動される。
上述した冷却水ポンプ32は冷却水ポンプ駆動用電気モータ32m及びタービン32tの一方又は両方により駆動される。
図1に示される燃料電池システムAには更に、タービン32tを迂回してタービン32t上流のカソードオフガス通路24とタービン32t下流のカソードオフガス通路24とを互いに連結するタービンバイパス通路25と、タービンバイパス通路25内を流れるカソードオフガスの量を制御するタービンバイパス制御弁26とが設けられる。図1に示される燃料電池システムAではタービンバイパス制御弁26は三方弁から形成され、タービンバイパス通路25の入口に配置される。その結果、カソードオフガス通路24内を流れるカソードオフガスの少なくとも一部がタービンバイパス通路25を介してタービン32tを迂回することができる。
電子制御ユニット50はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス51によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)52、RAM(ランダムアクセスメモリ)53、CPU(マイクロプロセッサ)54、入力ポート55及び出力ポート56を具備する。燃料電池セル1内の冷却水通路30に隣接する冷却水供給路31には冷却水の温度を検出する温度センサ40が取り付けられる。温度センサ40により検出される冷却水温は燃料電池セル1の温度を表している。温度センサ40の出力信号は対応するAD変換器57を介して入力ポート55に入力される。一方、出力ポート56は対応する駆動回路58を介して燃料ガス制御弁13、アノードオフガス制御弁15、コンプレッサ23、タービンバイパス制御弁26、冷却水ポンプ駆動用電気モータ32m、及びラジエータバイパス制御弁35に接続される。
燃料電池セル1で発電すべきときには、燃料ガス制御弁13が開弁されて燃料ガスが燃料電池セル1に供給されると共に、コンプレッサ23が駆動されて酸化剤ガスが燃料電池セル1に供給される。その結果、燃料電池セル1において燃料ガス及び酸化剤ガスの電気化学反応(O2+4H++4e−→2H2O)が生じ、それにより電気エネルギが発生される。この発生された電気エネルギは車両駆動用電気モータ3に送られ、それによりモータ3が駆動される。あるいは、発生された電気エネルギは蓄電器5に送られ、蓄えられる。
この場合、図1に示される燃料電池システムAでは、発電すべきときには、例えばアクセルペダルの踏み込み量により表される車両駆動用電気モータ3の負荷及び蓄電器5の蓄電量に応じて燃料電池セル1の目標電流値が求められる。次いで、燃料電池セル1の出力電流値を目標電流値にするのに必要な燃料ガス量及び酸化剤ガス量、すなわち目標燃料ガス量及び目標酸化剤ガス量が求められる。次いで、燃料電池セル1に送られる燃料ガス量及び酸化剤ガス量がそれぞれ目標燃料ガス量及び目標酸化剤ガス量になるように燃料ガス制御弁13及びコンプレッサ23がそれぞれ制御される。言い換えると、コンプレッサ23からの酸化剤ガス量が目標酸化剤ガス量に維持されるようにコンプレッサ23が駆動される。
一方、上述したように、冷却水ポンプ32は冷却水ポンプ駆動用電気モータ32m及びタービン32tの一方又は両方により駆動される。電気モータ32mにより冷却水ポンプ32を駆動すべきときには電気モータ32mに電力が供給される。タービン32tにより冷却水ポンプ32を駆動すべきときには、タービン32tにカソードオフガスが送られるようにタービンバイパス制御弁26の弁位置ないし開度が制御される。ここで、タービン32tに送られるカソードオフガス量が多くなるにつれてタービン32tによる冷却水量が多くなる。なお、冷却水ポンプ32からの冷却水量は電気モータ32mによる冷却水量とタービン32tによる冷却水量との合計と考えることができる。
次に、タービンバイパス制御弁26の制御の基本的な考え方について説明する。
燃料電池セル1で発電作用が行われると上述の電気化学反応により水分が発生する。このため、発電作用が停止されたとき、すなわち燃料電池システムAが停止されたときに燃料電池セル1内に水分が残存し、この残存水分が凍結するおそれがある。
そこで図1に示される燃料電池システムAでは、燃料電池システムAの停止処理時に一定時間だけコンプレッサ23が駆動され、燃料電池セル1に送られる酸化剤ガスにより燃料電池セル1が掃気される。その結果、燃料電池セル1内に残存する水分が低減され、残存水分が燃料電池セル1内で凍結するのが抑制される。
このようにコンプレッサ23が駆動されると、カソードオフガスがカソードオフガス通路24内に流入する。ここで、タービン32tの流路抵抗ないし圧力損失はタービンバイパス通路25の流路抵抗ないし圧力損失よりも大きい。したがって、カソードオフガス通路24内のカソードオフガスがタービン32tに送られると、コンプレッサ23からの酸化剤ガス量を一定量に維持するために必要なコンプレッサ23の負荷すなわち消費電力量が増大してしまう。
そこで、図1に示される燃料電池システムAでは、コンプレッサ23が駆動されているときにタービン32tを駆動すべきでないときには、カソードオフガスの全量がタービンバイパス通路25に送られるようにタービンバイパス制御弁26が制御される。その結果、コンプレッサ23の消費電力量が少なく維持される。したがって、燃料電池システムA1が効率的に作動される。
これに対し、コンプレッサ23が駆動されているときにタービン32tを駆動すべきときには、カソードオフガスの一部又は全部がタービンバイパス通路25に送られるようにタービンバイパス制御弁26が制御される。その結果、タービン32tが駆動され、それにより冷却水ポンプ32が駆動される。
図2はタービンバイパス制御弁26の制御例を実行するルーチンを示している。このルーチンは一定時間ごとの割り込みによって実行される。
図2を参照すると、ステップ100ではコンプレッサ23が駆動されているか否かが判別される。コンプレッサ23が駆動されていないときには処理サイクルを終了する。コンプレッサ23が駆動されているときにはステップ101に進み、タービン32tを駆動すべきか否かが判別される。タービン32tを駆動すべきときにはステップ102に進み、カソードオフガス通路24内を流れるカソードオフガスの一部又は全部がタービン32tに送られ、残りがタービンバイパス通路25に送られるようにタービンバイパス制御弁26が制御される。これに対し、タービン32tを駆動すべきでないときにはステップ101からステップ103に進み、カソードオフガス通路24内を流れるカソードオフガスの全部がタービンバイパス通路25に送られるようにタービンバイパス制御弁26が制御される。
ところで、カソードオフガス通路24を流れるカソードオフガス量に対するタービンバイパス通路25に送られるカソードオフガス量の割合をタービンバイパス割合と称すると、図3は、種々のタービンバイパス割合rTBのもとでコンプレッサ23からの酸化剤ガス量を一定量に維持するのに必要なコンプレッサ23の消費電力量QECを示している。タービンバイパス割合rTBが小さくなるにつれてタービン32tに送られるカソードオフガス量が多くなり、タービン32tの流路抵抗はタービンバイパス通路25の流路抵抗よりも大きい。したがって、図3からわかるように、タービンバイパス割合rTBが小さくなるにつれて消費電力量QECが大きくなる。
次に、図1に示される燃料電池システムAにおける燃料電池セル1の冷却制御について説明する。
図1に示される燃料電池システムAでは、燃料電池セル1の温度を表す冷却水温があらかじめ定められた目標温度範囲内に維持されるように冷却水ポンプ32からの冷却水量が制御される。すなわち、図1に示される燃料電池システムAでは、まず、冷却水温をあらかじめ定められた目標温度範囲内に維持するのに必要な冷却水量、すなわち目標冷却水量QWXが冷却水温の目標値と、燃料電池セル1から流出する冷却水と燃料電池セル1に流入する冷却水の温度差の目標値とから求められる。ここで、燃料電池セル1で発電すべきときにはコンプレッサ23が駆動されており、このときコンプレッサ23からの酸化剤ガス量、すなわちカソードオフガス通路24内に流入するカソードオフガス量は目標電流値に応じてあらかじめ決まっている。
ここで、カソードオフガス量の全部がタービン32tに送られるようにタービンバイパス制御弁26を制御したと仮定したときのタービン32tによる冷却水量を仮定タービン冷却水量QWTAと称すると、目標冷却水量QWXが仮定タービン冷却水量QWTA以下のときには、タービン32tによる冷却水量QWTを目標冷却水量QWXにするのに必要なタービンバイパス割合rTBが算出される。次いで、実際のタービンバイパス割合が算出されたタービンバイパス割合rTBになるようにタービンバイパス制御弁26が制御される。この場合、冷却水ポンプ駆動用電気モータ32mによる冷却水量の目標量QWMXはゼロに設定され、したがって冷却水ポンプ駆動用電気モータ32mは停止される。
これに対し、目標冷却水量QWXが仮定タービン冷却水量QWTAよりも多いときには、カソードオフガスの全部がタービン32tに送られるように、すなわちタービンバイパス割合rTBがゼロになるように、タービンバイパス制御弁26が制御される。また、電気モータ32mによる冷却水量の目標値QWMXが、目標冷却水量QWXからタービン32tによる冷却水量QWTを差し引いた残り(QWX−QWT)に設定される。なお、この場合のタービン32tによる冷却水量QWTは仮定タービン冷却水量QWTAに等しい。次いで、電気モータ32mによる冷却水量がその目標量QWMXとなるように電気モータ32mが制御される。
すなわち、タービン32tのみで目標冷却水量QWXを賄うことができるときには、タービン32tのみが駆動され、冷却水ポンプ駆動用電気モータ32mは停止される。この場合、タービン32tによる冷却水量QWTが目標冷却水量QWXになるようにタービン32tに送られるカソードオフガス量が制御される。一方、タービン32tのみで目標冷却水量QWXを賄うことができないときには、タービン32tに加えて冷却水ポンプ駆動用電気モータ32mが駆動され、冷却水ポンプ駆動用電気モータ32mによる冷却水量の目標量QWMXが目標冷却水量QWXに対するタービン32tによる冷却水量QWTの不足分(QWX−QWT)に設定される。
したがって、概念的に表現すると、燃料電池セル1で発電すべきときには、コンプレッサ23が駆動されると共に、タービン32tのみで目標冷却水量を賄うことができるときにはタービン32tによる冷却水量QWTが目標冷却水量QWXとなるようにタービン32tに送られるカソードオフガス量を制御すべくタービンバイパス制御弁26が制御されると共に、冷却水ポンプ駆動用電気モータ32mが停止され、タービン32tのみで目標冷却水量QWXを賄うことができないときには、カソードオフガスの全量がタービン32tに送られるようにタービンバイパス制御弁26が制御されると共に、冷却水ポンプ駆動用電気モータ32mによる冷却水量の目標値QWMXが目標冷却水量QWXからタービン32tによる冷却水量QWTを差し引いた残り(QWX−QWT)に設定され、冷却水ポンプ駆動用電気モータ32mによる冷却水量がその目標量QWMXとなるように冷却水ポンプ駆動用電気モータ32mが制御されるということになる。
これに対し、燃料電池セル1で発電すべきでないときに冷却水ポンプ32を駆動するときには、タービンバイパス割合rTBはゼロに設定され、すなわちカソードオフガスの全量がタービン32tに送られるようにタービンバイパス制御弁26が制御される。その上で、目標冷却水量QWXが求められ、次いで冷却水ポンプ32からの冷却水量を目標冷却水量QWXにするのに必要な電気モータ32mによる冷却水量の目標量QWMXとタービン32tによる冷却水量の目標量QWTXとの組み合わせが求められる。次いで、電気モータ32mによる冷却水量がその目標量QWMXとなるように電気モータ32mが制御される。また、タービン32tによる冷却水量をその目標量QWTXにするのに必要な、タービン32tに送られるカソードオフガス量の目標量QCGTXが求められ、タービン32tに送られるカソードオフガス量がその目標量QCGTXとなるようにコンプレッサ23からの酸化剤ガス量が制御される。
図1に示される燃料電池システムAにおいて、燃料電池セル1で発電すべきでないときに冷却水ポンプ32を駆動するときの、電気モータ32mによる冷却水量の目標量QWMXとタービン32tによる冷却水量の目標量QWTXとの組み合わせは例えば次のようにして求められる。目標冷却水量QWXに対する電気モータ32mによる冷却水量の目標量QWMXの割合をモータ冷却水量割合rQWMと称すると、電気モータ32mによる冷却水量の目標量QWMXはQWX・rQWMで表され、タービン32tによる冷却水量の目標値QWTXはQWX・(1−rQWM)で表される。図1に示される燃料電池システムAでは、電気モータ32の消費電力量とコンプレッサ23の消費電力量の合計を最適値、例えば最小値にするモータ冷却水量割合rQWMが目標冷却水量QWXの関数としてあらかじめ求められており、図4に示されるマップの形であらかじめROM52内に記憶されている。
すなわち、目標冷却水量QWXが求められると、図4に示されるマップからモータ冷却水量割合rQWMが求められ、次いでモータ冷却水量割合rQWMを用いて、電気モータ32mによる冷却水量の目標量QWMX(=QWX・rQWM)及びタービン32tによる冷却水量の目標値QWTX(=QWX・(1−rQWM))がそれぞれ求められる。
なお、求められたモータ冷却水量割合rQWMが1のときには電気モータ32のみが駆動されることになり、求められたモータ冷却水量割合rQWMがゼロのときにはコンプレッサ23のみが駆動されることになる。また、求められたモータ冷却水量割合rQWMが0から1のときには電気モータ32及びコンプレッサ23の両方が駆動される。
したがって、概念的に表現すると、燃料電池セル1で発電すべきでないときに冷却水ポンプ32を駆動するときには、カソードオフガスの全量がタービンに送られるようにタービンバイパス制御弁26が制御され、更に、冷却水温を目標温度範囲内に維持しながら、冷却水ポンプ駆動用電気モータ32mの消費電力量とコンプレッサ23の消費電力量との合計が最適値になるように、コンプレッサ23及び冷却水ポンプ駆動用電気モータ32mが制御されるということになる。
図5及び図6は図1に示される燃料電池システムAの冷却制御を実行するルーチンを示している。このルーチンは一定時間ごとの割り込みによって実行される。
図5及び図6を参照すると、ステップ150では目標冷却水量QWXが算出される。続くステップ151では燃料電池セル1で発電すべきか否かが判別される。燃料電池セル1で発電すべきときには次いでステップ152に進み、仮想タービン冷却水量QWTAが算出される。続くステップ153では目標冷却水量QWXが仮想タービン冷却水量QWTA以下であるか否かが判別される。QWX≦QWTAのとき、すなわちタービン32tのみで目標冷却水量QWXを賄うことができるときには次いでステップ154に進み、タービン32tによる冷却水量QWTを目標冷却水量QWXにするのに必要なタービンバイパス割合rTBが算出され、実際のタービンバイパス割合が算出されたタービンバイパス割合rTBになるようにタービンバイパス制御弁26が制御される。続くステップ155では電気モータ32mによる冷却水量の目標量QWMXがゼロに設定される。一方、QWX>QWTAのとき、すなわちタービン32tのみで目標冷却水量QWXを賄うことができないときにはステップ153からステップ156に進み、タービンバイパス割合rTBがゼロになるように、すなわちカソードオフガスの全量がタービン32tに送られるように、タービンバイパス制御弁26が制御される。続くステップ157では、電気モータ32mによる冷却水量の目標量QWMXが算出される(QWMX=QWX−QWT)。続くステップ158では、電気モータ32mによる冷却水量がその目標量QWMXとなるように電気モータ32mが制御される。
これに対し、燃料電池セル1で発電すべきでないときにはステップ151からステップ159に進み、図4のマップからモータ冷却水量割合rQWMが算出される。続くステップ160では電気モータ32mによる冷却水量の目標量QWMXとタービン32tによる冷却水量の目標量QWTXとの組み合わせが算出される。続くステップ161では、タービン32tに送られるカソードオフガス量の目標量QCGTXが算出される。続くステップ162では、タービンバイパス割合rTBがゼロになるように、すなわちカソードオフガスの全量がタービン32tに送られるように、タービンバイパス制御弁26が制御される。続くステップ163では電気モータ32mによる冷却水量がその目標量QWMXとなるように電気モータ32mが制御されると共に、タービン32tに送られるカソードオフガス量がその目標量QCGTXとなるようにコンプレッサ23が制御される。
A 燃料電池システム
1 燃料電池セル
20 酸化剤ガス通路
21 酸化剤ガス供給路
23 コンプレッサ
24 カソードオフガス通路
25 タービンバイパス通路
26 タービンバイパス制御弁
30 冷却水通路
31 冷却水供給路
32 冷却水ポンプ
32m 冷却水ポンプ駆動用電気モータ
32t タービン
1 燃料電池セル
20 酸化剤ガス通路
21 酸化剤ガス供給路
23 コンプレッサ
24 カソードオフガス通路
25 タービンバイパス通路
26 タービンバイパス制御弁
30 冷却水通路
31 冷却水供給路
32 冷却水ポンプ
32m 冷却水ポンプ駆動用電気モータ
32t タービン
Claims (3)
- 燃料電池セルと、燃料電池セル内に形成された酸化剤ガス通路の入口に連結された酸化剤ガス供給路と、酸化剤ガス供給路内に配置されて酸化剤ガスを圧送するコンプレッサと、酸化剤ガス通路の出口に連結されたカソードオフガス通路と、燃料電池セル内に形成された冷却水通路の入口に連結された冷却水供給路と、冷却水供給路内に配置されて冷却水を圧送する冷却水ポンプと、カソードオフガス通路内に配置されてカソードオフガス通路内を流れるカソードオフガスにより駆動されるタービンと、を備え、冷却水ポンプは冷却水ポンプ駆動用電気モータ及びタービンの一方又は両方により駆動される、燃料電池システムであって、
タービンを迂回してタービン上流のカソードオフガス通路とタービン下流のカソードオフガス通路とを互いに連結するタービンバイパス通路と、タービンバイパス通路内を流れるカソードオフガスの量を制御するタービンバイパス制御弁と、を更に備え、カソードオフガス通路内を流れるガスの少なくとも一部がタービンバイパス通路を介しタービンを迂回できるようにした、
燃料電池システム。 - 燃料電池セルで発電すべきときには、コンプレッサが駆動され、更に、タービンのみで目標冷却水量を賄うことができるときにはタービンによる冷却水量が目標冷却水量となるようにタービンに送られるカソードオフガス量を制御すべくタービンバイパス制御弁が制御されると共に、冷却水ポンプ駆動用電気モータが停止され、タービンのみで目標冷却水量を賄うことができないときには、カソードオフガスの全量がタービンに送られるようにタービンバイパス制御弁が制御されると共に、冷却水ポンプ駆動用電気モータによる冷却水量の目標値が目標冷却水量からタービンによる冷却水量を差し引いた残りに設定され、冷却水ポンプ駆動用電気モータによる冷却水量がその目標量となるように冷却水ポンプ駆動用電気モータが制御される、請求項1に記載の燃料電池システム。
- 燃料電池セルで発電すべきでないときに冷却水ポンプを駆動するときには、カソードオフガスの全量がタービンに送られるようにタービンバイパス制御弁が制御され、更に、冷却水温を目標温度範囲内に維持しながら、冷却水ポンプ駆動用電気モータの消費電力量とコンプレッサの消費電力量との合計が最適値になるように、コンプレッサ及び冷却水ポンプ駆動用電気モータが制御される、請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014043755A JP2015170440A (ja) | 2014-03-06 | 2014-03-06 | 燃料電池システム |
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