JP2010187912A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可動羽根11は、遊技盤に枢着される支点部11aを中心に先端部11bが入賞領域12内方に回動する。開放時における遊技球の転動面11cの特定位置11c’に遊技球を案内する遊技球案内手段13と、開放時に可動羽根を入賞領域内方に回動させて、特定位置に案内された遊技球が転動面上を転動して入賞領域内に進入可能となる位置に保持する可動羽根回動手段と、遊技球が特定位置から転動面の端部11bまで流下するに要する時間を限界値とし、可動羽根の開放時間を、限界値以上の開放時間aと限界値未満の開放時間bとにより制御する可動羽根開放制御手段と、を有する弾球遊技機。
【選択図】図2
Description
遊技球は、遊技者が球発射ハンドル3を操作することにより、レール4で囲まれた遊技領域5内に放出される。
このような、いわゆる羽根物と呼ばれる遊技機では、図8に示すように、該可動羽根1は、常態において遊技球が入賞口2内へ侵入することを防ぐ位置にあるので、上方から流下する遊技球pは該可動羽根1の外側面1cにより弾かれ、入賞口2へ入賞することはない。
そして、始動入賞口6に遊技球が入賞したなどの該入賞口2を開放する条件が成立することにより、該可動羽根1は、その回動支点1aを中心に、先端部1bを入賞口に対し外側方向に回動する開放動作が開始され、図8に示す点線位置において、所定時間の開放状態が維持される。そして、該所定時間の開放状態が終了すると、可動羽根1の先端部1bを元に戻すように回動する閉鎖動作が開始され、常態に戻るように構成されている。このような回動動作は、遊技盤内に設けられた図示しないソレノイド等からなる周知の回動手段によってなされる。
したがって、該可動羽根1が開放動作を開始して閉鎖動作を終了するまでの間は、遊技球pが入賞口2の内部に侵入できる開口が生じると共に、可動羽根1の内側面1dが遊技球を入賞口内へガイドすることとなり、しかも閉鎖動作においては該内側面1dが入賞口2の内方へ回動するので、上方から流下する遊技球pを回動羽根1の該内側面1dに受けられれば、遊技者は当該遊技球pをほぼ確実に入賞口2に入賞させることが可能となる。
また、該規則によれば、そのような開放動作や閉鎖動作を、「ゆっくり」にする等、意図的に行うことも禁止されている。
このような弾球遊技機の場合、最小開放時間0.3秒で該入賞確率を1Uaとすると、最大開放時間1.8秒での該入賞確率は6Ua(=1.8/0.3 Ua)となる。
したがって、可動羽根の開放動作を、最も長い(1.8秒)開放動作を行うものと、最も短い(0.3秒)開放動作を行うものとの2種類設け、入賞口2を開放する条件に基づいてその内のどちらかを抽選するように構成すれば、該入賞確率を最大6倍程度に拡張したゲームを設計することができる。
このような構成により、長く延出した場合には該入賞確率を実質的に向上させることができるので、該入賞確率の最大幅を更に拡張することが可能となる。
これに対し、一定の開放時間以上の開放動作でなければ入賞口に入賞することができないようにすれば、入賞確率の最大幅を飛躍的に向上させ、いわばデジタル的に入賞確率を制御することができるので、羽根物遊技機をゲーム性を多様にした仕様にすることができる。
しかしながら、上記した従来例のものでは、いずれもこのような要求には応えられない。
また、回動羽根の開放から、該回動羽根に遊技球が到達し、入賞領域内へ進入するまでの遊技球の挙動に変化を与えることができるので、遊技球を該回動羽根に受けたとしても入賞するか否かは定かではないことになるので、遊技者の興趣を一層高めることができる。
本第1の実施例によれば、遊技領域40のほぼ中央部に演出役物装置50が配置されている。該演出役物装置50は、液晶表示装置からなる演出表示部51、遊技球の流下に変化を与えるステージ部52、及び該演出表示部52における表示に連動して動作する演出役物53等からなり、遊技者に対し興趣ある演出を提供するものである。
また、該演出役物装置51の下方には、第1始動入賞口21及び第2始動入賞口22が配置されている。このうち、第1始動入賞口21は、前記ステージ部53の凹部52’の下方に位置し、該凹部52’からこぼれる遊技球が入賞しやすくなっている。
また、該第1始動入賞口21及び第2始動入賞口22への遊技球の入賞に伴う抽せん結果を表示する特別図柄表示装置25及び普通図柄表示装置26が遊技領域40の右下方に配置されている。
また、該第2始動入賞口22の下方には、羽根物装置10が配置されている。該羽根物装置の詳細については、後述する。
また、遊技領域40の左下方にはスルーゲート23及び複数の一般入賞口24が配置され、中央右には大入賞口(アタッカ)27が配置されている。
さらに、最下方には、上記したどの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30が配置されている。
その他、風車31や障害釘32等も、適宜配置されている。
第1始動入賞口21あるいは第2始動入賞口22に遊技球が入賞すると、特別図柄表示装置25の図柄変動表示が開始されるとともに、所定個数の賞球が払い出される。この特別図柄表示装置25の変動表示に合わせ、演出表示部52による演出表示も開始される。
そして、該特別図柄表示装置25の変動表示が特定の図柄の組み合わせで停止した場合に、前記した羽根物装置10の可動羽根11の駆動条件が成立することとなる。
該可動羽根11は、それぞれ該下枠部10’の左右の上端部に枢着される支点部11a’を有する基端部11a、常態において上部枠部10’’の左右の下端部に当接あるいは相対する先端部11b、及びその中間の本体部11dを有している。
これら下部枠部10’、上部枠部10’’及び可動羽根11によって囲まれた空間部は、該常態において、遊技領域40から画成された入賞領域12として形成される。
また、該可動羽根11は、上記した駆動条件が成立すると、該支点部11aを回動中心としてその先端部11bを、図2において実線で示す常態位置(入賞領域12の閉鎖位置)から、該入賞領域12内方側に傾けるように回動され、図2において一点鎖線で示す開放位置に所定時間保持された後、もとの常態位置に復帰するように構成されている。
したがって、常態において該可動羽根11の本体部11dの遊技領域40に面した側(入賞領域12に面した側とは反対側)は、常態位置(入賞領域12が閉鎖されている位置)にあるときには、遊技球が入賞領域12内へ進入することを阻止する阻止面となるが、該可動羽根11が開放位置にある時には、遊技球がその面上を遊技領域内に向かって転動する転動面11cともなる。
該可動羽根11のこのような回動動作は、可動羽根11に固定された支点部11a’を回動すべく遊技盤20の内部に設けられる図示しない可動羽根回動手段によってなされる。
さらに、該可動羽根11の上方には、遊技球を該可動羽根11上の特定位置11c’に案内する遊技球案内手段13が、多数の障害釘32により形成されて、配置されている。
前記した可動羽根11の駆動条件が成立すると、該可動羽根11は、該可動羽根回動手段により、図2に実線で示す常態位置(閉鎖位置)から、一点鎖線で示す開放位置へ移動する。その結果、遊技領域12の一部が遊技領域40に対し開放される。
このように開放している可動羽根11の状態を図3に示す。この開放状態は、従来の可動羽根が図8に示すようにその先端部を遊技領域40側に開くように回動させたのに対し、反対に入賞領域12内方側に回動させた状態である。
続いて、該可動羽根11は、該開放位置に所定時間(開放時間)保持された後、該可動羽根回動手段により速やかに常態位置(閉鎖位置)に戻される。
可動羽根11が前記した開放位置に位置しているときに該遊技球案内手段13によって特定位置11c’上に案内された遊技球は、その特定位置11c’から転動面11c上での転動を開始し、開放時間が終了するまでに距離Lを転動することができれば、先端部11bを経て入賞領域12内に進入することができる。
該遊技球案内手段13から該特定位置11c’に落下してくる遊技球が該距離Lを転動するに要する時間(要転動時間)をtとすると、該要転動時間tは、遊技球の落下速度が該遊技球案内手段13によってどの遊技球もおおよそ一定にされているので、該要転動時間tもどの遊技球もほぼ一定である。
したがって、可動羽根11が開放位置にある所定時間(開放時間)Tが、T>tである場合には、遊技球は、距離Lを転動することが可能となるので、先端部11bを通って入賞領域12内に落下し、進入することが可能になる。一方、T<tである場合には、遊技球が距離Lを転動し切らないうちに可動羽根11が常態位置(閉鎖位置)に移動するので、転動面上11c上に残された遊技球は、この常態位置へもどる動作によって入賞領域12外方へ戻され、入賞領域12内に進入することができない(なお、このような常態位置に移動する動作が瞬時に行われるとしても、実際上は、遊技球の運動量との関係で、T≒tであれば入賞することが可能となる場合があるが、原理的にはこのような条件に設定できる。)。
本実施例においては、小当りでは開放時間T=0.3秒とし、大当りでは開放時間T=1.8秒とするように、当りに応じて可動羽根11の開放時間(T)を制御する可動羽根開放制御手段が設けられている。
そして、羽根物装置10の構成を、上記した要転動時間tが1.0秒となるように設計する。
このように構成すると、該小当りの開放時間T=0.3秒ではT<tとなるため、遊技球は、該可動羽根11上から落下して入賞領域12内に進入することが極めて困難であるが、大当りの開放時間T=1.8秒ではT>tとなるため、開放状態になってから0.8秒以内に所定位置11c’に案内される遊技球であれば、残り時間内で入賞領域12内に進入することが可能となる。
つまり、本実施例における羽根物装置10の入賞確率(U)と開放時間(T)との関数は、図4に示すように、開放時間T=1.0秒以下では殆ど入賞することができないので、該開放時間(T=1.0)を限界値として、それ以下では従来例における点線で示すような比例関数ではなくなり、実線で示すようなデジタル的な相関になる。
これにより、遊技球を転動面11c上で円滑に転動させることができるので、要転動時間をtとした設計に対して、実際上の遊技球の挙動のバラツキが解消できる。
磁石部材を設けると、遊技球の転動速度を調整することもできるので、好ましい。
該振り分け装置14は、図2に示すように、所定の周期でシーソー状に上下に揺動しており、その上に乗せられた遊技球を、V入賞口15かハズレ入賞口16へ入賞させる。本実施の形態では、該振り分け装置14におけるV入賞口15に入賞させることができる確率は、比較的高確率な1/2に設定されている。
該振り分け装置14により、運良くV入賞口15に遊技球が入賞すると、当該遊技機は、遊技者に利益となる特定遊技状態となる。これにより、大入賞口(アタッカ)27が所定ラウンド数(例えば15ラウンド)開放されることとなるので、1ラウンド当り所定個数(例えば10個)の遊技球を入賞させれば、多くの賞球が遊技者に払い出されることとなる。
従来例では、前記したように、小当りでの開放時間(b)を0.3秒、大当りでの開放時間aを1.8秒としても6倍程度にしか進入する確率を拡張することができなかったが、本発明では、小当りでの開放時間bでは入賞させることが殆ど不可能なので、進入する確率を飛躍的に拡張することができる。
したがって、本来アナログ的な第2種の羽根物遊技機にデジタル的な要素を付加することができる。つまり、可動羽根11を回動させるにしても、長時間開放(大当りでの開放)でなければ遊技球を入賞領域に進入させることができないが、入賞領域に進入すれば特定遊技状態となるチャンスが飛躍的に高く設定されるゲーム、いわば第3種の権利物遊技機と同様なゲームを構築することができるので、羽根物遊技機を、ゲーム性を多様にした仕様にすることができる。
また、従来例における羽根物装置では、遊技球を可動羽根に受ければ当該遊技球はほ確実に入賞することができるが、本発明では、回動羽根に遊技球が到達し入賞領域内へ進入するまで間の遊技球の挙動に変化を与えることができるので、遊技球を該回動羽根に受けたとしても入賞するか否かは定かではないこととなり、遊技者の興趣を一層高めることができる。
第2の実施例に係る羽根物装置60は、第1の実施例における演出役物装置50と同様な位置に配置される。
該羽根物装置60は、図5に示すように、遊技盤20上に固定される下部枠部60’、該下部枠部60’の上方にあって同様に遊技盤20上に固定される上部枠部60’’、及び該下部枠部60’に回動自在に軸支された一対の可動羽根61によって構成され、それらによって囲まれた内部空間部は、遊技領域40から画成された入賞領域62となっている。
該可動羽根61は、遊技者側から見て略直角三角形状に形成されており、該略直角三角形の両短辺61eの交点近傍に固設された支点部61が、下部枠部60’に回動自在に軸支されている。
また、該可動羽根61は、常態時(つまり該可動羽根61により入賞領域62が閉鎖されているとき)においては、その該直角三角形の短辺部61eが下部枠部60’上に載置されるとともに、斜辺部61cが遊技領域40側に面し、先端部61bが上部枠部60’’の左右端部に当接あるいは相対するように配置されている。
該可動羽根回動手段は、該可動羽根61を、図5に示す常態位置(入賞領域62の閉鎖位置)から、その先端部61bを入賞領域62内方側に傾けるように回動して、図6に示す開放位置に所定時間保持し、該所定時間経過後は速やかにもとの常態位置に復帰させるように構成されている。
したがって、該可動羽根61の本体部61dの斜辺部61cは、該可動羽根61が常態位置(入賞領域62を閉鎖している位置)にあるときには、遊技球が入賞領域62内へ進入することを阻止する阻止面となるとともに、該可動羽根61が開放位置にある時には、遊技球がその面上を遊技領域内に向かって転動する転動面ともなっている。
さらに、該可動羽根61の上方には、遊技球を該可動羽根61上の特定位置61c’に案内する遊技球案内手段63が配置されている。
上方から流下する遊技球は、該障害釘32によって案内されて該クルーン64内に浸入すると、該クルーン64の内周面で回転しつつ次第に失速して、その底部の孔65から前記した特定位置61c’上に落下する。したがって、該遊技球案内手段63により、遊技球の落下位置は概ね上記特定位置61c’のみとされるとともに、その落下速度もおおよそ一定にされる。
該第1始動入賞口21あるいは第2始動入賞口22に遊技球が入賞すると、該特別図柄表示装置25の図柄変動表示が開始されるとともに、所定個数の賞球が払い出される。この特別図柄表示装置25の変動表示に合わせ、演出表示部80による演出表示も開始される。
そして、該特別図柄表示装置25の変動表示が特定の図柄の組み合わせで停止した場合に、可動羽根61の駆動条件が成立する。
したがって、可動羽根61が開放位置に位置している間に特定位置61c’に案内された遊技球は、その特定位置61c’から転動面61c上での転動を開始し、開放時間が終了するまでに先端部61bまで転動することができれば、該先端部61bを経て入賞領域62内に進入することとなる。
該特定遊技状態では、大入賞口(アタッカ)27が所定ラウンド数(例えば15ラウンド)開放されることとなるので、1ラウンド当り所定個数(例えば10個)の遊技球を入賞させれば、多くの賞球を得ることができる。
つまり、入賞領域62の開放時において遊技球が特定位置61c’から転動面の端部61bまで流下するに要する時間(t)を限界値とし、前記限界値(t)以上の開放時間aとする大当りと、前記限界値(t)未満の開放時間bとする小当りとに、入賞領域62を開放させる当たりを設定することにより、該小当り(開放時間b)では遊技球を入賞領域62内に進入させることが殆ど不可能であり、該大当り(開放時間a)でのみ、遊技球を入賞領域62内に進入させることが可能となる。
また、この第2の実施例における遊技球案内手段63によれば、クルーン64上で遊技球が比較的長時間保持されたのち特定位置61c’に落下することとなるから、クルーン64内に遊技球がある間は、可動羽根61の開放タイミングと遊技球が落下するタイミングとが一致することを遊技者はハラハラドキドキして期待することとなるので、遊技者に対し入賞への期待感を一層醸成させる構成とすることができる。
また、可動羽根11,61の形状については、上記の実施例に限ることなく、開放時における転動面の距離をより大きく確保することができるように、例えば上記実施例2における略直角三角形の長辺61cをより略L字状に形成するなど、種々、設計することができる。
10’、60’下部枠部
10’’、60’’上部枠部
11、61 可動羽根
11a、61a 支点部
11b、61b 先端部
11c、61c 転動面
11c’、61c’特定位置
12、62 入賞領域
13、63 遊技球案内手段
14 振り分け装置
15、71 V入賞口
16、72 ハズレ入賞口
21 第1始動入賞口
22 第2始動入賞口(電動チューリップ)
23 スルーゲート
24 一般入賞口
25 特別図柄表示装置
26 普通図柄表示装置
27 大入賞口(アタッカ)
32 障害釘
40 遊技盤
50 演出役物装置
64 クルーン
70 回転振り分け装置
80 演出表示部
Claims (2)
- 遊技盤上を流下する遊技球から入賞領域を常態で閉鎖する可動羽根を有する弾球遊技機であって、
前記可動羽根は、前記遊技盤に回動可能に枢着される支点部と、前記入賞領域の開放時において遊技球が転動する転動面を有する本体部と、を有し、
開放時における前記転動面の特定位置に遊技球を案内する遊技球案内手段と、
前記入賞口の開放時に、前記可動羽根を、前記支点部を中心に入賞領域内方に回動させて、前記特定位置に案内された遊技球が前記転動面上を転動して入賞領域内に進入可能となる開放位置に保持する可動羽根回動手段と、
前記入賞領域の開放時において遊技球が前記特定位置から前記転動面の端部まで流下するに要する時間を限界値とし、前記入賞領域の開放時間を、前記限界値以上の開放時間aと前記限界値未満の開放時間bとにより制御する可動羽根開放制御手段と、を有することを特徴とする弾球遊技機。 - 前記転動面に衝撃吸収部材、及び、又は磁石部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
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