JP2005160638A - パチンコ遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 盤面部品を配置した遊技領域11を有した遊技盤4と、弾発した遊技球36を遊技領域内で流下させることによって遊技が興じられる様に構成されたパチンコ遊技機において、遊技領域を、遊技領域仕切部材40によって、部分的に連通部31a、31bを残した状態で仕切ることによって主遊技領域Aと副遊技領域Bとに区画形成し、副遊技領域には遊技球検出手段36を配置し、遊技球検出手段による遊技球の検出を契機として、主遊技領域内で行われる遊技態様が、遊技球検出手段に遊技球が検出される前とは異なった遊技態様に変更されるように構成した。
【選択図】 図1
Description
例えば、非特許文献1(「パチンコ勝」Vol.48 2003年6月1日発行 株式会社竹書房 第40、41頁)の第40頁には、図柄表示装置の右側に「CHANCE」という文字によって遊技球検出スイッチの存在が明示された遊技盤の図が表示され(40頁)、更に第41頁には「右打ちでモード選択好きなのはどっち?」というタイトルの下に、この「CHANCE」ゲートを遊技球が通過した際にモード切換(1ラインモード、5ラインモード、Tラインモード)が行われることにより、持ち玉を交換することなく、別の機種のモードが楽しめる旨が記載されている。
しかしながら、このように遊技領域内に表示遊技切換を目的とした遊技球検出スイッチが設けられていると、遊技者が希望していないにも拘わらず遊技球検出スイッチにより遊技球が検出されて、表示遊技の切換が発生してしまい、遊技者の興趣を削いでしまう虞がある。
「パチンコ勝」Vol.48 2003年6月1日発行 株式会社竹書房 第40、41頁
役物装置、障害釘等を装備した遊技領域内の特定箇所に遊技球検出手段を配置した場合には、遊技者の意図に反して遊技球検出手段によって遊技球が検出されて遊技態様が変更される虞が多々ある一方で、遊技態様の変更を意図して遊技球検出手段を狙い打ちすることは少数の上級者を除けば困難な技術である。
そこで、本発明では、役物装置等を配置する主遊技領域とは別に、遊技球検出手段だけを配置した副遊技領域を設けることにより、現状の遊技態様での遊技を希望する場合に遊技者の意図に反して遊技状態が変更される事態の発生を大幅に低減すると共に、遊技態様の変更を希望する場合には、発射ハンドルを用いた弾発力を最大強さに設定して遊技領域の右端縁(奥部)にまで打球が到達するように操作するか、或いは手前側に位置する副遊技領域に到達するように最弱に設定することにより誰でも容易に副遊技領域に打ち込むことが可能となる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記遊技態様の変更は、前記主遊技領域内に配置される図柄表示装置にて表示される図柄変動遊技の表示態様の変更、又はこの図柄表示装置における図柄変動の時間の変更であることを特徴とする。
遊技球検出手段によって遊技球が検出された場合には、遊技状態を種々変更させることが可能である。請求項2は、図柄変動装置による遊技状態の変更に係る。
例えば、入賞口の開放、開放時間の延長等である。
請求項4の発明は、請求項1、2又は3において、前記副遊技領域は、前記主遊技領域の左側又は右側の少なくとも一方の端縁に沿って形成されることを特徴とする。
副遊技領域は、遊技球誘導経路から遊技領域内に打ち出された遊技球が、遊技領域の奥部にまで所定の勢いで達した場合に遊技球を受け入れるように遊技領域の右端縁に設けても良いし、最も弱い勢いで遊技領域内に打ち出された遊技球が流下し易い手前側(左端縁)に設けても良い。
請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4において、前記主遊技領域と副遊技領域は、少なくとも各遊技領域の上方部、及び下方部に遊技球の直径よりも幅の大きい連通部を有していることを特徴とする。
上側の連通部は遊技球を振り分ける機能を有する一方で、下側の連通部は遊技球が各遊技領域における遊技終了前に他の遊技領域へ移動する不具合を事前に防止できる。
請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5において、前記遊技領域仕切手段は、専用のレール、役物装置、或いは障害釘によって構成されることを特徴とする。
遊技領域仕切手段は、どのような構成であってもよい。専用のレール以外であっても、2つの領域間の相互移動を防止し得る専用の仕切部材であってもよい。
請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6において、前記遊技領域仕切手段が形成する上側の連通部に、進入球選別手段を配置したことを特徴とする。
これによれば、遊技者の意図に反して、偶発的なバウンド等によって上側の連通部に遊技球が進入することを防止できる。
請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6又は7において、前記遊技領域仕切手段が形成する上側の連通部の打球受入れ幅を、遊技球の直径よりも僅かに大きく設定したことを特徴とする。
これによれば、遊技者の意図に反して打球が副遊技領域に進入することを更に確実に防止できる。
図1は本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
このパチンコ遊技機は、木枠1と、木枠1に対して蝶番によって一側端縁を前後方向へ開閉自在に軸支された前面枠2と、前面枠2によって前後方向へ開閉自在に軸支されたガラス扉3と、前面枠2の内側に着脱自在に取り付けられた遊技盤4と、遊技盤4の背面側に蝶番を介して開閉自在に取り付けられた図示しない合成樹脂製の機構板と、を備えている。
ガラス扉3の下方には、前板6が図示しない発射レールや打球杆を覆うように開閉可能に取り付けられ、前板6の前面には打球供給皿7が設けられる。前面枠2の下部には、遊技球発射装置の一部を構成する遊技球発射ハンドル8が配置されると共に、打球供給皿7上に貯留し切れなくなった遊技球やファール球を貯留する下皿9が配置されている。
遊技盤4の前面を構成する遊技領域11には、例えば中央に複数の図柄を順次上下に移動(回動)させながら表示する図柄変動表示装置(図柄表示装置)12が配置され、その周囲には風車14などの盤面部品、障害釘15が配置される。更に、遊技領域11の最下部には遊技球の排出口16が配置されている。
遊技盤4の左側縁には、遊技機の下部に配置された遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技領域11内に導くための遊技球誘導経路21が上下方向へ延びて形成されている。遊技球誘導経路21は、遊技盤4の左側縁に沿って円弧状に配設された外レール22と、この外レール22の内側(遊技領域側)の遊技盤面上に突設される内レール23との間に形成される遊技球の通路である。外レール22及び内レール23は、一定幅の帯状金属薄板を所定のR形状に湾曲させたものを、遊技盤面に立設固定した構成を備えている。また、遊技球誘導経路21の上部には遊技球誘導経路内を上方へ移動する遊技球を遊技盤4の遊技領域11内に放出する出口部24が配置されている。
また、遊技球発射装置から遊技球誘導経路内へ発射された後で球戻り防止部材25を越えずに下方へ戻ってきたファール球を受け入れる図示しないファール球排出口が遊技球誘導経路21の下部に配置されている。
遊技者が遊技球発射ハンドル8の回動角度を調整することにより着弾ポイントを任意に調節することができる。
遊技領域11内における打球の着弾ポイントは、例えば、大別して、左寄り位置、中央左寄り位置、中央右寄り位置、及び右寄り位置等に分類することができ、夫々の着弾ポイントに対しては左打ち、中央左打ち、中央右打ち、右打ち等によって打ち分けることが可能である。
しかし、このような4種類の打ち分けを正確に行う技術をもつ遊技者は相当経験を積んだ者に限られ、初心者、中級者にとって着弾ポイントの正確な打ち分けは極めて困難な作業である。従って、例えば背景技術で言及した非特許文献1に開示されている遊技モード切換のための遊技球検出スイッチを遊技領域内の所定箇所に配置した場合に、遊技者の意図に反して該検出スイッチ内を遊技球が通過して図柄変動表示装置12における表示遊技の切換や図柄変動時間の短縮が発生してしまう。
なお、主遊技領域Aと、副遊技領域Bとは、部分的に連通部31a、31bによって連通している。上側の連通部31aは、遊技領域内に弾発されてきた遊技球を主遊技領域Aと副遊技領域の何れかに振り分ける部分であり、何れかの遊技領域に振り分けられた遊技球は夫々の遊技領域での遊技後に各領域の下方に配置された連通部31bにて合流され、排出口16へ導かれる。つまり、下側の連通部31bは、何れか一方の遊技領域を流下する遊技球が、当該領域内での遊技が終了する前に他方の領域内へ移動することを未然に防止できるような適所に配置される。
副遊技領域Bは、特にねらい打ちしない限り、打球が到達することがない遊技領域、例えば遊技盤の右、又は左端縁に沿った位置に上下方向に細長く配置し、更に副遊技領域B内の適所に遊技球検出スイッチ35を配置して、副遊技領域B内に進入して流下してきた遊技球36のみが通過を検出されるように構成する。図1のように右端縁に沿った領域に副遊技領域Bを設けた場合、発射ハンドル8によって強く弾発することにより副遊技領域B内に打ち込むことが容易であるため、初心者であっても操作が容易である。遊技領域11の左端縁に副遊技領域Bを配置する場合とは、例えば内レール23に沿った領域に配置する場合である。この場合も、発射ハンドル8による弾発力を弱く調整することにより副遊技領域内に打ち込むことは、初心者にとっても容易である。
なお、副遊技領域Bを遊技領域11の右、及び左端縁の双方に同時に配置してもよい。
図1中に模式的に図示した制御部100は、遊技球検出スイッチ35から遊技球通過検出信号を入力したときに、制御対象物101としての図柄変動表示装置12、入賞口13、18が遊技態様を変更(所定の動作が開始或いは、停止)するように制御する。
遊技態様の変更とは、例えば主遊技領域A内に配置される図柄変動表示装置12にて表示される図柄変動遊技の表示態様の変更、又はこの図柄変動表示装置における図柄変動の時間の変更(短縮)、或いは入賞口13の開放、或いは開放動作の停止(閉止)である。
図1の実施形態では、遊技領域仕切手段Sとして、遊技領域11に通常装備される盤面部品(役物装置、障害釘)を兼用している例を示したが、以下の実施形態では、遊技領域仕切手段Sとして盤面部品以外の格別(専用)の仕切部材を使用した例を示している。
なお、図示しないが、この実施形態の変形例として、レール40に代えて、障害釘15をレール40に沿った位置に緊密に配置することによって遊技領域仕切手段として兼用してもよい。
なお、図2の実施形態では、図中に点線で示すように連通部31aの直前に植設された遊技釘15などに一旦当たった遊技球がバウンドして方向転換して連通部31a内に入り込む虞があり、遊技者の意図に反して副遊技領域B内に打球が入り込む事態が発生しないとは言えない。
なお、図3の実施形態では、バックストップ部材41を構成する進入阻止片41bの弾性復帰力を調整することによって、打球を副遊技領域に進入させるか否かを選別できるようにしていたが、障害釘にて弾んで方向転換した遊技球の勢いが進入阻止片41bの阻止力を上回ることも有り得る。
そこで、図4では、進入球選別手段としてバックストップ部材に代えて、風車45を連通部31a内に回転自在に配置した。風車45は、周知の風車と同様に、遊技球の直径よりも大きい周方向ピッチにて配置された複数の羽根を備えることによって遊技球を羽根間に通過させるように構成されている。弾発されて遊技球誘導経路21から遊技領域11内に出射されてきた遊技球が所定以上の勢いで風車45に当接した場合には風車45が何れかの方向に回転することによって遊技球を副遊技領域B内に導くことができる。
一方、打球の勢いが所定値を越えていない場合や、一旦手前の障害釘等にバウンドして風車45に進入、当接する角度が変わったり、勢いが減殺された場合には、風車45が障害となって当該遊技球を副遊技領域B内に進入させることが困難となる。従って、遊技者の意図に反して副遊技領域B内に打球が進入することが更に確実に防止される。
なお、打球が副遊技領域B内に進入した後の挙動は上記実施形態の場合と同様である。
つまり、この実施形態では、遊技領域11の盤面にレール40を取り付けることによって画成される上側の連通部31aの幅w1は図2の場合と同等に広く設定しつつ、連通部31aの手前側において障害釘(列)15を遊技球の移動経路内に入り込ませることによって打球受入れ幅w2を遊技球の直径よりも僅かに大きく設定することにより、外レール22の内壁に沿って接触移動しつつ連通部31aに進入してくる十分に強い打球である遊技球36のみが副遊技領域B内に進入し得るように構成している。
従って、外レール22の内壁から少しでも下方に離間した状態で連通部31a内に進入しようとしてくる弱い遊技球は障害釘15に当たって跳ね返り、進入することができない。
遊技者が副遊技領域内に打球を打ち込むためには、発射ハンドル8によって弾発力が所定以上に強くなるように操作すればよく、この操作は初心者にとっても容易である。
以上の如く、本発明の各実施形態に係るパチンコ遊技機にあっては、遊技領域11を、通常の盤面部品群が搭載された主遊技領域Aと、主遊技領域の側方の比較的狭い領域に配置され且つ流下する遊技球を検出する遊技球検出スイッチ35を備えた副遊技領域Bとに区画形成し、遊技者が意図して副遊技領域Bを狙って弾発遊技を行った場合のみに、検出スイッチ35によって遊技球が検出されるように構成している。検出スイッチ35によって遊技球が検出された場合には、制御部100は、図柄変動表示装置12によって展開される表示遊技の内容を変更させたり、図柄変動時間を短縮させるように制御するため、遊技者が希望しない時に、検出スイッチ35に遊技球が検出されて遊技態様が勝手に変更されてしまうという不具合がほとんど起こりえないようにすることができる。
また、検出スイッチ35が遊技球を検出したことによる遊技状態の変更の他の例としては、例えば入賞口の開閉動作等を挙げることができる。
さらに、遊技領域11の左・右端縁の少なくとも一方に沿った領域に広範囲に渡って、盤面部品を搭載した主遊技領域Aとは遊技進行上の役割が異なる副遊技領域Bを併設したので、単一の遊技領域内の特定箇所に設けた遊技球検出スイッチ35を狙って正確に打球しない限り遊技態様の変更を行うことができない従来のパチンコ遊技機と異なり、遊技領域を効果的に活用でき、しかも遊技領域のあらゆる箇所を狙って遊技が進行されるため、弾発遊技としての興趣を増大させることができる。
また、主遊技領域A内に打ち込まれた遊技球を副遊技領域B内に進入させるか否かを振り分ける振り分け部としての上側連通部31aを設け、夫々の遊技領域A、Bでの遊技が行われた後で遊技領域11の下方で合流し、排出口16へと導かれるように構成したので、遊技球が各遊技領域A、Bにおける遊技終了前に他方の遊技領域に移動してしまう不具合を未然に防止でき、本発明の遊技性を明確に遊技内容に反映させることができる。
Claims (8)
- 盤面部品を配置した遊技領域を有した遊技盤と、弾発した遊技球を遊技領域内で流下させることによって遊技が興じられる様に構成されたパチンコ遊技機において、
前記遊技領域を、遊技領域仕切部材によって、部分的に連通部を残した状態で仕切ることによって主遊技領域と副遊技領域とに区画形成し、
前記副遊技領域には遊技球検出手段を配置し、該遊技球検出手段による遊技球の検出を契機として、前記主遊技領域内で行われる遊技態様が、遊技球検出手段に遊技球が検出される前とは異なった遊技態様に変更されるように構成したことを特徴とするパチンコ遊技機。 - 前記遊技態様の変更は、前記主遊技領域内に配置される図柄表示装置にて表示される図柄変動遊技の表示態様の変更、又はこの図柄表示装置における図柄変動の時間の変更であることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
- 前記遊技態様の変更は、前記主遊技領域内に配置される入賞装置を遊技者に有利な状態に変化させる変更であることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
- 前記副遊技領域は、前記主遊技領域の左側又は右側の少なくとも一方の端縁に沿って形成されることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のパチンコ遊技機。
- 前記主遊技領域と副遊技領域は、少なくとも各遊技領域の上方部、及び下方部に遊技球の直径よりも幅の大きい連通部を有していることを特徴とする請求項1、2、3又は4の何れか一項に記載のパチンコ遊技機。
- 前記遊技領域仕切手段は、専用のレール、役物装置、或いは障害釘によって構成されることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5の何れか一項に記載のパチンコ遊技機。
- 前記遊技領域仕切手段が形成する上側の連通部に、進入球選別手段を配置したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6の何れか一項に記載のパチンコ遊技機。
- 前記遊技領域仕切手段が形成する上側の連通部の打球受入れ幅を、遊技球の直径よりも僅かに大きく設定したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7の何れか一項に記載のパチンコ遊技機。
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