JP2010186776A - ウエーハの研削方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ボンド剤の空洞に起因するウエーハの破損を防止可能なウエーハの研削方法を提供することである。
【解決手段】 表面に複数のデバイスが形成されたウエーハの裏面を研削するウエーハの研削方法であって、ハードプレートの支持面とウエーハの表面とを対面させボンド剤を介在してウエーハをハードプレートに貼着するウエーハ貼着工程と、超音波探傷装置によってウエーハとハードプレートとの密着状態を検査する超音波探傷工程と、ウエーハの裏面を研削するウエーハ研削工程とを含み、該超音波探傷工程において、ウエーハとハードプレートとの密着状態が不良と検出された際は、該ウエーハ貼着工程及び超音波探傷工程を再び実施し、該超音波探傷工程において、ウエーハとハードプレートとの密着状態が良好と検出された際は、前記ウエーハ研削工程を実施する。
【選択図】図3
【解決手段】 表面に複数のデバイスが形成されたウエーハの裏面を研削するウエーハの研削方法であって、ハードプレートの支持面とウエーハの表面とを対面させボンド剤を介在してウエーハをハードプレートに貼着するウエーハ貼着工程と、超音波探傷装置によってウエーハとハードプレートとの密着状態を検査する超音波探傷工程と、ウエーハの裏面を研削するウエーハ研削工程とを含み、該超音波探傷工程において、ウエーハとハードプレートとの密着状態が不良と検出された際は、該ウエーハ貼着工程及び超音波探傷工程を再び実施し、該超音波探傷工程において、ウエーハとハードプレートとの密着状態が良好と検出された際は、前記ウエーハ研削工程を実施する。
【選択図】図3
Description
本発明は、シリコンウエーハ、サファイアウエーハ等の裏面を研削するウエーハの研削方法に関する。
IC、LSI等の複数のデバイスが分割予定ラインによって区画されて表面に形成されたウエーハは、裏面が研削装置により研削されて所定の厚みに形成された後、ダイシング装置によって個々のデバイスに分割され、分割されたデバイスは携帯電話、パソコン等の電気機器に広く利用されている。
ウエーハは、シリコンウエーハ、サファイアウエーハ、SiC(炭化珪素)ウエーハ等とデバイスの特性に応じて選択されるが、ウエーハを100μm、更には50μm以下と薄く研削するとウエーハの取り扱いが困難になる。
そこで、剛性の高いガラス、PET(ポリエチレンテレフタレート)等からなるハードプレートにボンド剤によりウエーハを貼着し、この状態でウエーハを研削して、その後の搬送等の取り扱いを容易にするという技術が提案されている(例えば、特開2004−296839号公報参照)。
しかし、ハードプレートにウエーハを貼着してウエーハの裏面を研削する際、ウエーハとハードプレートとの密着状態が悪いとウエーハが研削中に破損するという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ウエーハの破損を防止可能なウエーハの研削方法を提供することである。
本発明によると、表面に複数のデバイスが形成されたウエーハの裏面を研削するウエーハの研削方法であって、ハードプレートの支持面とウエーハの表面とを対面させボンド剤を介在してウエーハをハードプレートに貼着するウエーハ貼着工程と、超音波探傷装置によってウエーハとハードプレートとの密着状態を検査する超音波探傷工程と、ウエーハの裏面を研削するウエーハ研削工程とを含み、該超音波探傷工程において、ウエーハとハードプレートとの密着状態が不良と検出された際は、該ウエーハ貼着工程及び超音波探傷工程を再び実施し、該超音波探傷工程において、ウエーハとハードプレートとの密着状態が良好と検出された際は、前記ウエーハ研削工程を実施することを特徴とするウエーハの研削方法が提供される。
好ましくは、ハードプレートは、ガラス又はPET(ポリエチレンテレフタレート)から構成される。
本発明によると、ウエーハ貼着工程の後に超音波探傷工程を実施して、ウエーハとハードプレートとの密着状態が良好な場合に限りウエーハ研削工程を実施するので、研削中にウエーハが破損することはない。
以下図面を参照して、本発明実施形態に係るウエーハの研削方法を詳細に説明する。まず図1を参照して、液状樹脂のスピンコート方法について説明する。回転可能な保持テーブル4上に半導体ウエーハ(以下ウエーハと略称する)2が吸引保持されている。
ウエーハ2の表面2aには複数のストリート(分割予定ライン)3が格子状に形成されているとともに、該複数のストリート3によって区画された複数の領域にIC、LSI等のデバイス5が形成されている。ウエーハ2はその表面2aに複数のデバイス5が形成されたデバイス領域6と、デバイス領域6を囲繞する外周余剰領域7を有している。
液状樹脂をウエーハ2の表面2a上にスピンコートするには、保持テーブル4を矢印A方向に例えば300rpm程度で回転しながら、樹脂滴下部8から液状樹脂10をウエーハ2の上面2a上に滴下する。保持テーブル4を少なくとも5秒以上回転させると、滴下された液状樹脂10がウエーハ2の表面2a上に均一にスピンコーティングされ、粘着層(ボンド剤層)11が形成される。
液状樹脂10としては、例えば紫外線照射により発泡して粘着力が低下するキノンジアジド系化合物と樹脂との組成物を使用することができる。樹脂は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等から選択される。
ウエーハ2の表面2a上にスピンコーティングにより粘着層11を形成後、図2に示すように透明なハードプレート12の支持面とウエーハ2の表面2aとを対面させ、粘着層11を介してハードプレート12をウエーハ2の表面2aに貼着する。貼着後、50〜150℃で30秒〜20分間ベーキングすることにより、ウエーハ2とハードプレート12とが一体的に固定される。
ハードプレート12としては、ガラス又はPET(ポリエチレンテレフタレート)が採用可能である。ガラスの場合はその厚さが2〜3mmが好ましく、PETの場合にはその厚さが約0.5mm程度が好ましい。
ウエーハ2とハードプレート12を一体化後、図3に示す超音波探傷工程を実施する。この超音波探傷工程では、ウエーハ2の直径と概略同程度の長さを有する超音波探傷装置16を使用する。
超音波探傷工程では、超音波探傷装置16の例えば1〜10の10点から超音波パルスを発振しながら、ウエーハ2とハードプレート12との一体化物14を矢印B方向にスキャンする。そして、ウエーハ2とハードプレート12の界面の粘着層11からの反射波を受け、この反射波を電気信号に変えてケーブル18を介して図4に示すモニタ20上に表示する。
粘着層11にボイド(空洞)があると変化波形21として検出される。このような変化波形21が所定数以上(例えば5個以上)あるとウエーハ2とハードプレート12との密着状態が不良と判定する。
密着状態が不良と判定された場合には、ハードプレート12の上方から紫外線を照射して粘着層11の粘着力を低下させ、ハードプレート12をウエーハ2から剥離する。そして再び、ウエーハ2の表面2a上に液状樹脂をスピンコートして、図2に示すウエーハ2をハードプレート12に貼着するウエーハ貼着工程を実施する。
図3及び図4に示す超音波探傷工程において、ボイドの数が所定数以下となり、ウエーハ2とハードプレート12との密着状態が良好と判定されるまでウエーハ貼着工程及び超音波探傷工程を繰り返す。
ウエーハ2とハードプレート12との密着状態が良好と判定された場合には、例えば図5に示すような研削装置22を使用してウエーハ2の裏面2bを研削して、ウエーハ2を所望の厚さに加工する。図5において、研削装置22のハウジング24は、水平ハウジング部分26と、垂直ハウジング部分28から構成される。
垂直ハウジング部分28には上下方向に伸びる一対のガイドレール32,34が固定されている。この一対のガイドレール32,34に沿って研削手段(研削ユニット)36が上下方向に移動可能に装着されている。研削ユニット36は支持部40を介して一対のガイドレール32,34に沿って上下方向に移動する移動基台38に取り付けられている。
研削ユニット36は、支持部40に取り付けられたスピンドルハウジング42と、スピンドルハウジング42中に回転可能に収容されたスピンドル44と、スピンドル44を回転駆動するサーボモータ46を含んでいる。
図6に示されるように、スピンドル44の先端部にはホイールマウント48が固定されており、このホイールマウント48には研削ホイール50が螺子51で装着されている。研削ホイール50は環状基台52の自由端部に粒径0.3〜1.0μmのダイアモンド砥粒をビトリファイドボンド等で固めた複数の研削砥石54が固着されて構成されている。
再び図5を参照すると、研削手段(研削ユニット)36にはホース56を介して研削水が供給される。好ましくは、研削水としては純水が使用される。ホース56から供給された研削水は、研削砥石54とチャックテーブル70に保持されたウエーハ2に供給される。
研削装置22は、研削ユニット36を一対の案内レール32,34に沿って上下方向に移動する研削ユニット送り機構64を備えている。研削ユニット送り機構64は、ボール螺子66と、ボール螺子66の一端部に固定されたパルスモータ68から構成される。パルスモータ68をパルス駆動すると、ボール螺子66が回転し、移動基台38の内部に固定されたボール螺子66のナットを介して移動基台38が上下方向に移動される。
70は研削すべきウエーハ2を吸引保持するチャックテーブルであり、図示しないチャックテーブル移動機構によりY軸方向に移動可能に構成されている。即ち、チャックテーブル70は図示したウエーハ搬入・搬出位置と、研削ホイール50に対向する研削位置との間でY軸方向に移動される。72,74は蛇腹である。
このように構成された研削装置22の研削作業について以下に説明する。ハードプレート12を下にしてチャックテーブル70に吸引保持されたウエーハ2が図6に示す研削位置に位置づけられると、チャックテーブル70を矢印a方向に例えば300rpmで回転しつつ、研削ホイール50をチャックテーブル70と同一方向に、即ち矢印b方向に例えば6000rpmで回転させるとともに、研削ユニット送り機構64を作動して研削砥石54をウエーハ2の裏面2bに接触させる。
そして、研削ホイール50を所定の研削送り速度(例えば3〜5μm/秒)で下方に所定量研削送りして、ウエーハ2の研削を実施する。図示しない接触式の厚み測定ゲージによってウエーハの厚みを測定しながらウエーハを所望の厚み、例えば70μmに仕上げる。
研削工程終了後、ウエーハ2とハードプレート12の一体化物14を反転して、外周に環状フレームが装着されたダイシングテープの粘着面にウエーハ2の裏面2bを貼着し、ハードプレート2を通してウエーハ2に紫外線を照射する。
これにより、粘着層11の粘着力を低下させてハードプレート12をウエーハ2から剥離する。次いで、よく知られたダイシング装置を使用して、ウエーハ2を個々のチップ(デバイス)5に分割する。
以上説明した実施形態によれば、ウエーハ貼着工程の後に超音波探傷工程を実施して、ウエーハ2とハードプレート12との密着状態が良好な場合に限りウエーハ研削工程を実施するので、研削中にウエーハ2が破損することを防止できる。
2 半導体ウエーハ
4 保持テーブル
10 液状樹脂
11 粘着層(ボンド剤層)
12 ハードプレート
16 超音波探傷装置
20 モニタ
22 研削装置
36 研削ユニット
50 研削ホイール
54 研削砥石
70 チャックテーブル
4 保持テーブル
10 液状樹脂
11 粘着層(ボンド剤層)
12 ハードプレート
16 超音波探傷装置
20 モニタ
22 研削装置
36 研削ユニット
50 研削ホイール
54 研削砥石
70 チャックテーブル
Claims (2)
- 表面に複数のデバイスが形成されたウエーハの裏面を研削するウエーハの研削方法であって、
ハードプレートの支持面とウエーハの表面とを対面させボンド剤を介在してウエーハをハードプレートに貼着するウエーハ貼着工程と、
超音波探傷装置によってウエーハとハードプレートとの密着状態を検査する超音波探傷工程と、
ウエーハの裏面を研削するウエーハ研削工程とを含み、
該超音波探傷工程において、ウエーハとハードプレートとの密着状態が不良と検出された際は、該ウエーハ貼着工程及び超音波探傷工程を再び実施し、
該超音波探傷工程において、ウエーハとハードプレートとの密着状態が良好と検出された際は、前記ウエーハ研削工程を実施することを特徴とするウエーハの研削方法。 - 前記ハードプレートは、ガラス又はPET(ポリエチレンテレフタレート)の何れかから構成される請求項1記載のウエーハの研削方法。
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2009
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