JP2017019055A - チャックテーブル及びチャックテーブルを備えた加工装置 - Google Patents

チャックテーブル及びチャックテーブルを備えた加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ウエーハの厚み精度の悪化を防止すること。【解決手段】チャックテーブル(41)は、ウエーハ(W)と同面積の保持面(42a)を有する円形状の吸引板(42)と、吸引板より大径の基台プレート(43)とを備える。吸引板は、多孔質部材で形成され、側面が封止被膜(42b)によって封止されている。基台プレートは、上面中央に吸引板を接合し、吸引板に連通する貫通孔(44)を有している。また、吸引板の外側に位置する基台プレートの上面は、ウエーハの厚み測定の基準となる測定面(43a)を構成する。【選択図】図3

Description

本発明は、ウエーハを保持するチャックテーブル及びチャックテーブルを備えた加工装置に関し、特に、研削加工や研磨加工に用いられるチャックテーブル及びチャックテーブルを備えた加工装置に関する。
近年、ウエーハを研削する研削手段と、研削後のウエーハを研磨する研磨手段とを備えた加工装置(研削研磨装置)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の加工装置では、複数のチャックテーブルがターンテーブル上に周方向に並んで配設されており、ターンテーブルの周囲に研削手段及び研磨手段が設けられている。ターンテーブルが間欠的に回転されることにより、チャックテーブル上のウエーハが研削手段及び研磨手段の直下に順番に位置付けられる。研削加工では、ウエーハの半径範囲内に研削砥石を接触させてウエーハの片面を研削するいわゆるインフィード研削が実施される。一方、研磨加工では、研削されたウエーハの全面に研磨パッドを接触させることでウエーハの研磨が実施される。
特開2012−76171号公報
ところで、研削加工においては、ウエーハの厚みを監視しながら所定の厚みまでウエーハが研削される。ウエーハの厚みは、例えばウエーハの上面高さとチャックテーブルの保持面高さを測定し、それぞれの測定値の差から算出することができる。上面高さ及び保持面高さの測定には、接触式のゲージが用いられる。この場合、ゲージの接触箇所を確保するため、チャックテーブルがウエーハの外径より大きく形成される。
しかしながら、上記チャックテーブルを用いると、研削加工によって生じた研削屑や研削砥粒が、ウエーハの外周からはみ出た保持面上に付着して残ってしまうことがある。そして、そのまま研磨加工に移行すると、保持面上に付着した研削屑等が研磨砥粒と一緒になって、研磨パッドとウエーハとの間に巻き込まれる。この結果、ウエーハの外周部分が研磨され易くなってしまい、ウエーハの厚み精度が悪化するという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ウエーハの厚み精度を悪化させることがないチャックテーブル及びチャックテーブルを備えた加工装置を提供することを目的とする。
本発明のチャックテーブルは、ウエーハを吸引して保持するチャックテーブルであって、ウエーハの面と同面積の保持面を有する多孔質部材からなる円板状の吸引板と、吸引板の側面を封止する封止被膜と、吸引板を上面の中央に接合する円板状の基台プレートと、から構成され、基台プレートは、上面と下面とを貫通する貫通孔と、上面に吸引板の側面からはみ出した環状の測定面と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、ウエーハの厚み測定の基準となる測定面が、ウエーハと同面積の保持面に対して下がった位置に設けられるため、ウエーハの外周から保持面がはみ出ることがない。よって、加工で生じた加工屑等が保持面上に残り難くなり、後に同一のチャックテーブルで加工を行う際に、加工屑等が加工手段とウエーハとの間に入り込むのを防止することができる。さらに、加工中においては、ウエーハの上面高さと測定面の高さを用いてウエーハの厚みを測定することができる。以上により、加工屑の影響を受けることなく適切に厚み測定をしながら加工を実施することができるため、ウエーハの厚み精度の悪化が防止される。
また、本発明の加工装置は、上記チャックテーブルで保持したウエーハを研削および研磨する加工装置であって、チャックテーブルを回転可能に装着する保持手段と、研削砥石を回転可能に装着する研削手段と、チャックテーブルの保持面の高さを測定する第1のゲージと、チャックテーブルの測定面の高さを測定する第2のゲージと、第1のゲージの値と第2のゲージの値との差を記憶する記憶部と、第1のゲージでチャックテーブルが保持するウエーハの上面の高さを測定したウエーハ上面高さ値から第2のゲージの値と記憶部に記憶した差とを引き算してウエーハの厚みを算出する算出部と、を備える。
本発明によれば、ウエーハと同面積の保持面に対してウエーハの厚み測定の基準となる測定面を下げたことにより、ウエーハの厚み精度の悪化を防止することができる。
本実施の形態に係るチャックテーブルが適用される加工装置の斜視図である。 従来のチャックテーブルが適用される加工装置の説明図である。 本実施の形態に係るチャックテーブルの斜視図である。 本実施の形態に係るチャックテーブルの分解斜視図である。 本実施の形態に係るチャックテーブルが適用される加工装置の動作図である。
添付図面を参照して、本実施の形態に係る加工装置及び従来の加工装置について説明する。図1は、本実施の形態に係るチャックテーブルが適用される加工装置の斜視図である。図2は、従来のチャックテーブルが適用される加工装置の説明図である。図2Aは研削加工の様子を示し、図2Bは研磨加工の様子を示している。なお、本実施の形態では、加工装置として研削研磨装置を例にして説明するが、この構成に限定されない。加工装置は、ウエーハに対して所定の加工を実施するものであれば、どのように構成されてもよい。
図1に示すように、研削研磨装置1は、フルオートタイプの加工装置であり、ウエーハWに対して搬入処理、粗研削加工、仕上げ研削加工、研磨加工、洗浄処理、搬出処理からなる一連の作業を全自動で実施するように構成されている。ウエーハWは、略円板状に形成されており、カセットCに収容された状態で研削研磨装置1に搬入される。なお、ウエーハWは、研削対象及び研磨対象になる板状のワークであればよく、シリコン、ガリウムヒ素等の半導体基板でもよいし、セラミック、ガラス、サファイア等の無機材料基板でもよいし、さらに半導体製品のパッケージ基板等でもよい。
研削研磨装置1の基台11の前側には、複数のウエーハWが収容された一対のカセットCが載置されている。一対のカセットCの後方には、カセットCに対してウエーハWを出し入れするカセットロボット16が設けられている。カセットロボット16の両斜め後方には、加工前のウエーハWを位置決めする位置決め機構21と、加工済みのウエーハWを洗浄する洗浄機構26とが設けられている。位置決め機構21と洗浄機構26の間には、加工前のウエーハWをチャックテーブル41に搬入する搬入手段31と、チャックテーブル41から加工済みのウエーハWを搬出する搬出手段36とが設けられている。
カセットロボット16は、多節リンクからなるロボットアーム17の先端にハンド部18を設けて構成されている。カセットロボット16では、カセットCから位置決め機構21に加工前のウエーハWが搬送される他、洗浄機構26からカセットCに加工済みのウエーハWが搬送される。
位置決め機構21は、仮置きテーブル22の周囲に、仮置きテーブル22の中心に対して進退可能な複数の位置決めピン23を配置して構成される。位置決め機構21では、仮置きテーブル22上に載置されたウエーハWの外周縁に複数の位置決めピン23が突き当てられることで、ウエーハWの中心が仮置きテーブル22の中心に位置決めされる。
搬入手段31は、基台11上で旋回可能な搬入アーム32の先端に搬入パッド33を設けて構成される。搬入手段31では、搬入パッド33によって仮置きテーブル22からウエーハWが持ち上げられ、搬入アーム32によって搬入パッド33が旋回されることでチャックテーブル41にウエーハWが搬入される。
搬出手段36は、基台11上で旋回可能な搬出アーム37の先端に搬出パッド38を設けて構成される。搬出手段36では、搬出パッド38によってチャックテーブル41からウエーハWが持ち上げられ、搬出アーム37によって搬出パッド38が旋回されることでチャックテーブル41からウエーハWが搬出される。
洗浄機構26は、スピンナーテーブル27に向けて洗浄水及び乾燥エアーを噴射する各種ノズル(不図示)を設けて構成される。洗浄機構26では、ウエーハWを保持したスピンナーテーブル27が基台11内に降下され、基台11内で洗浄水が噴射されてウエーハWがスピンナー洗浄された後、乾燥エアーが吹き付けられてウエーハWが乾燥される。
搬入手段31及び搬出手段36の後方には、4つの保持手段4が周方向に均等間隔で配置されたターンテーブル40が設けられている。各保持手段4は、チャックテーブル41を回転可能に装着する。各チャックテーブル41の上面には、ウエーハWの下面を保持する保持面42aが形成されている。また、詳細は後述するが、チャックテーブル41には、保持面42aに対して一段下がった測定面43a(図3A参照)が形成されている。
ターンテーブル40が90度間隔で間欠回転することで、ウエーハWが搬入及び搬出される搬入出位置、粗研削手段46に対峙する粗研削位置、仕上げ研削手段51に対峙する仕上げ研削位置、研磨手段56に対峙する研磨位置に順に位置付けられる。
粗研削位置及び仕上げ研削位置の近傍にはそれぞれ、ウエーハWの厚みを測定する厚み測定手段9が設けられている。厚み測定手段9は、接触式のゲージで構成され、保持面42aの高さ又はウエーハWの上面高さを測定する第1のゲージ90(図5参照)と、測定面43aの高さを測定する第2のゲージ91(図5参照)とを有している。第1のゲージ90及び第2のゲージ91によって得られた各値(測定値)は、制御手段92に入力される。
制御手段92は、研削研磨装置の各部を統括制御するものであり、各種処理を実行するプロセッサやメモリ等により構成される。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成される。また、制御手段92は、第1のゲージ90及び第2のゲージ91によって得られた各値等を記憶する記憶部93と、上記した値等からウエーハWの厚みを算出する算出部94とを有している。制御手段92は、厚み測定手段9の一部を構成し、第1のゲージ90、第2のゲージ91の測定値に基づいてウエーハWの厚みを算出する。なお、ウエーハWの厚みの算出方法については後述する。
粗研削位置では、厚み測定手段9でウエーハWの厚みを監視しながら粗研削手段46によってウエーハWが所定の厚みまで粗研削される。仕上げ研削位置においても同様に、厚み測定手段9でウエーハWの厚みを監視しながら仕上げ研削手段51によってウエーハWが仕上げ厚みまで仕上げ研削される。そして、研磨位置では、研磨手段56によってウエーハWが研磨される。
また、ターンテーブル40の周囲には、コラム12、13、14が立設されている。コラム12には、粗研削手段46を上下動させる移動機構61が設けられている。移動機構61は、コラム12の前面に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール62と、一対のガイドレール62にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸テーブル63とを有している。
Z軸テーブル63の前面には、ハウジング64を介して粗研削手段46が支持されている。Z軸テーブル63の背面側にはボールネジ65が螺合されており、ボールネジ65の一端には駆動モータ66が連結されている。駆動モータ66によってボールネジ65が回転駆動され、粗研削手段46がガイドレール62に沿ってZ軸方向に移動される。
同様に、コラム13には、仕上げ研削手段51を上下動させる移動機構71が設けられている。移動機構71は、コラム13の前面に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール72と、一対のガイドレール72にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸テーブル73とを有している。
Z軸テーブル73の前面には、ハウジング74を介して仕上げ研削手段51が支持されている。Z軸テーブル73の背面側にはボールネジ75が螺合されており、ボールネジ75の一端には駆動モータ76が連結されている。駆動モータ76によってボールネジ75が回転駆動され、仕上げ研削手段51がガイドレール72に沿ってZ軸方向に移動される。
粗研削手段46及び仕上げ研削手段51は、円筒状のスピンドルの下端にマウント47、52を設けて構成されている。粗研削手段46のマウント47の下面には、複数の粗研削砥石48が環状に配設された研削ホイール49が回転可能に装着される。粗研削砥石48は、例えば、ダイヤモンド砥粒をレジンボンドやビトリファイドボンド等の結合剤で固めたダイヤモンド砥石で構成される。
また、仕上げ研削手段51のマウント52の下面には、複数の仕上げ研削砥石53が環状に配設された仕上げ研削用の加工具としての研削ホイール54が装着される。仕上げ研削砥石53は、粗研削砥石48よりも粒径が細かい砥粒で形成される。粗研削加工及び仕上げ研削加工ではウエーハWが所定厚みまで薄化される。
コラム14には、研磨手段56をウエーハWに対して所定の研磨位置に位置付ける移動機構80が設けられている。移動機構80は、チャックテーブル41の保持面42aに対して垂直方向に研磨手段56を移動させる第1の加工送り機構81と、保持面42aに対して水平方向に研磨手段56を移動させる第2の加工送り機構82とで構成される。
第2の加工送り機構82は、コラム14の前面に配置されたY軸方向に平行な一対のガイドレール83と、一対のガイドレール83にスライド可能に設置されたモータ駆動のY軸テーブル84とを有している。Y軸テーブル84の背面側にはボールネジ(不図示)が螺合されており、ボールネジの一端には駆動モータ85が連結されている。駆動モータ85によってボールネジが回転駆動され、Y軸テーブル84は、ガイドレール83に沿って水平方向(Y軸方向)に移動される。
第1の加工送り機構81は、Y軸テーブル84の前面に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール86と、一対のガイドレール86にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸テーブル87とを有している。Z軸テーブル87の背面側にはボールネジ(不図示)が螺合されており、ボールネジの一端には駆動モータ88が連結されている。
Z軸テーブル87の前面には、ハウジング89を介して研磨手段56が支持されている。駆動モータ88によってボールネジが回転駆動され、研磨手段56は、ガイドレール86に沿って垂直方向(Z軸方向)に移動される。このように、研磨手段56は、第1の加工送り機構81及び第2の加工送り機構82によって、垂直方向及び水平方向に移動される。
研磨手段56は、円筒状のスピンドルの下端にマウント57を設けて構成されている。マウント57の下面には発泡材や繊維質等で形成された研磨パッド58が回転可能に装着されている。研磨加工では、ウエーハWの上面が僅かに研磨されることで、粗研削加工及び仕上げ研削加工でウエーハWに残された研削ダメージが除去される。
このような研削研磨装置1では、カセットC内からウエーハWが位置決め機構21に搬送されて、位置決め機構21でウエーハWがセンタリングされる。次に、チャックテーブル41上にウエーハWが搬入され、ターンテーブル40の回転によってウエーハWが粗研削位置、仕上げ研削位置、研磨位置の順に位置付けられる。粗研削位置ではウエーハWが粗研削加工され、仕上げ研削位置ではウエーハWが仕上げ研削加工され、研磨位置ではウエーハWが研磨加工される。そして、洗浄機構26でウエーハWが洗浄され、洗浄機構26からカセットCへウエーハWが搬出される。
ところで、上記したように、粗研削加工及び仕上げ研削加工は、接触式のゲージでウエーハの厚みを測定しながら行われる。例えば図2に示すように、通常、ウエーハWの厚みを測定する場合は2つのゲージ101、102を用い、一方のゲージ101でウエーハWの上面高さを測定し、他方のゲージ102でチャックテーブル103の保持面高さ(上面高さ)を測定する。そして、それぞれの測定値の差からウエーハWの厚みを算出することができる。
図2に示すチャックテーブル103は、ウエーハWより大径の円板部104の中央にウエーハWと略同径の多孔質部材105を埋め込んで形成される。この場合、チャックテーブル103の上面と保持面106とが面一になっており、ウエーハWの外側に位置するチャックテーブル103の上面がウエーハWの厚みを測定する際の基準となる測定面を構成する。
このチャックテーブル103で研削加工する場合、図2Aに示すように、加工によって生じる研削屑や研削砥粒は、チャックテーブル103の遠心力によって研削水と共にチャックテーブル103の外周側へ流されるものの、一部の研削屑等がウエーハWの外側の保持面106上(チャックテーブル103の上面)に残ってしまうことがある。保持面106上に残ったこれらの研削屑等は、後の工程でウエーハWの厚み測定精度に影響を与えるだけでなく、ウエーハWの加工精度にも影響を与える可能性がある。
また、チャックテーブル103で研磨加工をする場合、図2Bに示すように、マウント107の下面に装着された研磨パッド108にはスラリーが供給される。より具体的にスラリーは、マウント107内に形成されるスラリー供給路109を通じて研磨パッド108に供給される。そして、回転接触する研磨パッド108とウエーハWとの間にスラリーが行き渡り、ウエーハWが研磨される。研磨加工によって生じる研磨屑110は、ウエーハWの外周より外側の保持面106に付着したのち、再び研磨パッド108に付着してウエーハWと保持面106との間に巻き込まれる。この場合、研磨屑110が砥粒として作用し、ウエーハWの外周部分が余計に研磨されてしまう。この結果、ウエーハWが一様に研磨されず仕上げ厚みにムラが生じてしまうという問題がある。
そこで、本発明者は、ウエーハの上面と保持面の外周部分との段差に着目して本発明に想到した。ウエーハと保持面との段差(ウエーハの厚み)が小さいために、ウエーハを研磨する際に研磨屑等が研磨パッドとウエーハとの間に巻き込まれると考えたからである。すなわち、本発明の骨子は、チャックテーブルの保持面をウエーハの外径に合わせ、保持面(ウエーハ)の外周側を一段下げて厚み測定の基準面(測定面)とすることで、ウエーハの厚みを測定しながら加工を可能とすると共に、加工で生じた加工屑の巻き込みを防止することである。
次に、図3及び図4を参照して、本実施の形態に係るチャックテーブルについて説明する。図3は、本実施の形態に係るチャックテーブルの斜視図である。図4は、本実施の形態に係るチャックテーブルの分解斜視図である。
図3及び図4に示すように、本実施の形態に係るチャックテーブル41は、ウエーハW(図1参照)を吸引して保持するものであり、円板状の吸引板42と、吸引板42より大径で円板状の基台プレート43とを有している。吸引板42は基台プレート43の上面中央に接着剤によって接合されている。
吸引板42は、ポーラスセラミックス等の多孔質部材で形成され、ウエーハWと略同径を有している。吸引板42の上面は、ウエーハWの面と同面積の保持面42aとなっている。また、吸引板42の側面は、樹脂やガラス等の材質で形成された封止被膜42bによって封止されている。これにより、側面からの吸引漏れが防止される。
基台プレート43は、例えば金属板で形成され、中央に上面と下面とを貫通する貫通孔44が形成されている。また、基台プレート43の上面には、貫通孔44を中心とした環状溝43bと、貫通孔44を通り、環状溝43bに繋がる直線溝43cとが形成されている(いずれも図4のみ図示)。環状溝43bは、吸引板42の外径より小さい径を有している。また、吸引板42の取付面より外周側には、チャックテーブル41を保持手段4に取り付けるための複数の取付穴45(本実施の形態では6つ)が形成されている。
このように構成されるチャックテーブル41では、貫通孔44が図示しない吸引源に接続され、保持面42aに生じる負圧によってウエーハWを保持することができる。また、保持面42aの外側に露出された基台プレート43の上面は、保持面42aに対して一段下がっている。詳細は後述するが、露出された基台プレート43の上面(吸引板42の側面からはみ出した環状面)は、ウエーハWの厚みを測定する際の基準となる測定面43aを構成する。
次に、図5を参照して、本実施の形態に係る加工装置の動作について説明する。図5は、本実施の形態に係るチャックテーブルが適用される加工装置の動作図である。図5Aはウエーハを保持する前の加工装置の動作を示し、図5Bはウエーハを保持してウエーハの厚みを測定する際の加工装置の動作を示している。なお、図5においては、説明の便宜上、チャックテーブル周辺の一部の構成のみを図示している。また、以下に示す動作は、粗研削位置及び仕上げ研削位置のどちらで行われてもよい。
図5Aに示すように、チャックテーブル41でウエーハW(図5B参照)を保持する前に、予め保持面42aの上面高さと測定面43aの上面高さが測定される。具体的には、第1のゲージ90の先端を保持面42aに接触させ、第2のゲージ91の先端を測定面43aに接触させ、チャックテーブル41を一回転させる。
これにより、チャックテーブル41の全周にわたって保持面高さ及び測定面高さが測定され、各測定値は制御手段92に入力される。制御手段92は、算出部94において第1のゲージ90の値と第2のゲージ91の値との差、すなわち保持面42aと測定面43aとの高さ差Dを算出し、その差Dを記憶部93に記憶する。この差Dは、各チャックテーブル41固有の値(吸引板42の厚み)であり、後述するウエーハWの厚み測定のときに用いられる。
図5Bに示すように、加工を行う際には、保持面42aの上にウエーハWが載置され、ウエーハWは保持面42aに生じる負圧によって吸引保持される。このとき、吸引板42の側面が封止被膜42bによって封止されているため、吸引板42の側面から吸引漏れを起こすことなく、ウエーハWと同面積の保持面42aを活用してウエーハWを吸引保持することができる。
加工中は、ウエーハWの上面高さと測定面43aの上面高さが測定される。具体的には、第1のゲージ90の先端を保持面42a上のウエーハWの上面に接触させ、第2のゲージ91の先端を測定面43aに接触させる。そして、チャックテーブル41を回転させながら、ウエーハWの上面に対して研削砥石(粗研削砥石48又は仕上げ研削砥石53(図1参照))を回転接触させる。これにより、ウエーハWの上面を研削加工しながら、ウエーハWの上面高さ及びチャックテーブル41の測定面43aの高さを測定することができる。
第1のゲージ90の値(ウエーハWの上面高さ)及び第2のゲージ91の値(測定面43aの高さ)は制御手段92に入力される。制御手段92(算出部94)では、予め記憶部93で記憶した保持面42aと測定面43aとの高さ差Dが読み出され、ウエーハWの上面高さの値(第1のゲージ90の値)から測定面43aの高さの値(第2のゲージ91の値)と予め記憶部93で記憶した差Dとを引き算することでウエーハWの厚みTが算出される。
より具体的には、第1のゲージ90の値から第2のゲージ91の値を引き算するとウエーハWの厚みTと吸引板42の厚み(上記した高さ差D)とを足し合わせた値が算出される。そして、その値からさらに予め記憶した高さ差Dを引き算することにより、間接的にウエーハWの厚みTが算出される。
このように、保持面42aに対して測定面43aが一段下がるようにチャックテーブル41を構成したため、その段差(差D)を予め記憶しておき、厚み算出の際にこの段差(差D)を引き算することで測定面43aを基準にウエーハWの厚みを算出することができる。以上により、本実施の形態では、厚み測定手段9でウエーハWの厚みを監視しながらウエーハWが所定厚みまで研削加工される。
また、上記したように、ウエーハWの厚み測定の基準となる測定面43aが、ウエーハWと同面積の保持面42aに対して一段下がった位置に設けられるため、ウエーハWの外周から保持面42aがはみ出ることがない。よって、研削加工で生じた研削屑等が保持面42a上に残り難くなっている。より具体的には、加工で生じる研削屑等は、チャックテーブル41の遠心力によって研削水と共にウエーハWの外周側へ流され、測定面43aを伝ってチャックテーブル41の外側に吹き飛ばされる。このように、後の工程でウエーハWの厚み精度悪化の原因となる研削屑等が保持面42a上に残るのを防止することができる。
このため、後に研磨位置で同一のチャックテーブル41を用いて研磨加工を行う際に、前段の研削加工で生じた研削屑や研磨加工で生じる研磨屑等が研磨パッド58(図1参照)とウエーハWとの間に入り込むのを防止することができる。よって、ウエーハWの外周部分が余計に研磨される等の不具合が防止される。なお、上記した保持面42aと測定面43aとの高さ差Dは、測定面43aに残った研削屑等をウエーハW側に巻き込まない程度、例えば、研磨パッド58がウエーハWの上面に押し付けられたときに研磨パッド58の一部が測定面43aに接触しない程度の大きさであることが好ましい。
また、研磨加工では、前段の研削加工で第2のゲージ91が測定した値(測定面43aの高さ)と、記憶部93が記憶した値(保持面42aと測定面43aとの高さ差D)とを用いることにより、ウエーハWの上面に研磨パッド58の研磨面を接触させる研磨準備を迅速に行うことができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ウエーハWと同面積の保持面42aに対してウエーハWの厚み測定の基準となる測定面43aの高さを下げたことにより、研削屑等の影響を受けることなく適切に厚み測定をしながら研磨加工を実施することができる。このため、ウエーハWの厚み精度の悪化が防止される。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した実施の形態において、研磨加工では、スラリーを用いた化学機械研磨の他に、スラリー等を用いないドライポリッシュが実施されてもよい。上記したように、前段の研削加工で使用した研削水がウエーハWの上面や保持面42a上に残り難くなっているため、ドライポリッシュの場合には、研磨パッド58に対する研削水の付着が防止される。さらに、チャックテーブル41の乾燥時間が短縮され、加工時間の短縮にも効果がある。
また、上記した実施の形態では、粗研削加工及び仕上げ研削加工で接触式の厚み測定手段9を用いてウエーハWの厚みを測定する構成としたが、この構成に限定されない。粗研削加工及び仕上げ研削加工のいずれか一方のみで厚み測定手段9を用いてもよい。
また、上記した実施の形態において、チャックテーブル41が研削研磨装置1に適用される場合について説明したが、これに限定されない。本発明に係るチャックテーブル41は、研削加工のみを実施する研削装置、研磨加工のみを実施する研磨装置等、その他の加工装置に適用可能である。
以上説明したように、本発明は、ウエーハの厚み精度の悪化を防止することができるという効果を有し、特に、研削加工や研磨加工に用いられるチャックテーブル及びチャックテーブルを備えた加工装置に有用である。
W ウエーハ
1 研削研磨装置(加工装置)
4 保持手段
41 チャックテーブル
42 吸引板
42a 保持面
42b 封止被膜
43 基台プレート
43a 測定面
44 貫通孔
46 粗研削手段(研削手段)
51 仕上げ研削手段(研削手段)
90 第1のゲージ
91 第2のゲージ
93 記憶部
94 算出部

Claims (2)

  1. ウエーハを吸引して保持するチャックテーブルであって、
    ウエーハの面と同面積の保持面を有する多孔質部材からなる円板状の吸引板と、
    該吸引板の側面を封止する封止被膜と、
    該吸引板を上面の中央に接合する円板状の基台プレートと、から構成され、
    該基台プレートは、上面と下面とを貫通する貫通孔と、該上面に該吸引板の側面からはみ出した環状の測定面と、を備えるチャックテーブル。
  2. 請求項1記載のチャックテーブルで保持したウエーハを研削および研磨する加工装置であって、
    該チャックテーブルを回転可能に装着する保持手段と、
    研削砥石を回転可能に装着する研削手段と、
    該チャックテーブルの該保持面の高さを測定する第1のゲージと、
    該チャックテーブルの該測定面の高さを測定する第2のゲージと、
    該第1のゲージの値と該第2のゲージの値との差を記憶する記憶部と、
    該第1のゲージで該チャックテーブルが保持するウエーハの上面の高さを測定したウエーハ上面高さ値から該第2のゲージの値と該記憶部に記憶した該差とを引き算して該ウエーハの厚みを算出する算出部と、を備える加工装置。
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