JP2010185170A - 道路用標示体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベース部2の底面に、下方に開口する複数個のくぼみ部24と、隣り合うくぼみ部24を連通させる周向連結溝部25とを、底面の側縁に沿う列状に連設させて環状の収容部28を構成させる。周向連結溝部25を通じて隣接するくぼみ部24に接着剤が流れ込み均一に付着されるとともに、くぼみ部24内の空気も移動してベース部2の底面と施工面との間の隙間から道路用標示体の外側の空間に逃げやすくなるため、環状の収容部28内の接着剤の内部に気泡として残留しにくくなり、より大きな接着強度を得ることが出来る。
【選択図】 図3
Description
すなわち本発明に係る道路用標示体は、ベース部と、前記ベース部から上方に突設された本体部とを備えた道路用標示体であって、
前記ベース部の底面には、下方に開口する複数個のくぼみ部と、
隣り合うくぼみ部を連通させる周向連結溝部とが、
前記底面の側縁に沿う列状に連設されて環状の収容部が構成されていることを特徴としている。
また、周向連結溝部を通じて隣接するくぼみ部に接着剤が流れ込み均一に付着されるとともに、くぼみ部内の空気も移動してベース部の底面と施工面との間の隙間から道路用標示体の外側の空間に逃げやすくなるため、環状の収容部内の接着剤の内部に気泡として残留しにくくなり、より大きな接着強度を得ることが出来る。
また、環状の収容部をベース部の底面の側縁に沿うように設けるので、道路用標示体に車両などが接触した際に、設置面からベース部が引き剥がされる力が最も小さく働く側縁付近の接着強度をより大きくでき、接着面の剥がれなどによって道路用標示体の固定が外れる問題の発生が抑制される。
ベース部の底面の側縁付近の接着強度をより大きくできるので好ましい。
また、隣り合う各環状の収容部の間に各々のくぼみ部を繋げる径向連結溝部を形成すれば、環状の収容部内の空気がこの径向連結溝部内を移動し道路用標示体の外側の空間に逃げやすくなるため、環状の収容部内の接着剤の内部に気泡として残留しにくくなるので、より大きな接着強度を得ることができ、好ましい。
まず最初に、図1と図2によって、本発明に係る道路用標示体の全体的な構成について説明する。
図面において、1は道路用標示体の本体部であり、2はベース部であり、本発明に係る道路用標示体は、ベース部2の上端面に本体部1を突設させて構成されている。
本体部1は車両などに踏み倒された後に元の状態に復元する可撓性を有するように、柱部11を熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成しているが、これに限らず、軟質ポリオレフィン、エラストマーなどを好適に用いることができる。
補強筒4の材質は、成型の容易さおよび車両等の踏みつけに対する復元性、耐久性等を考慮すると、熱可塑性ポリウレタンや軟質ポリオレフィン、エラストマーなどが好適である。
柱部11および補強筒4は、それぞれ柱部挿入環状溝22および補強筒挿入環状溝21に挿入され融着されて固定されている。
柱部11とともに補強筒4をベース部2に融着させることで、道路用標示体の上を車両が通過するなどして本体部1が折れ曲がる場合に、柱部11の根本部分にかかる応力を補強筒4に分散させることができる。
ベース部2の材質は、柱部11や補強筒4と同様に、成型の容易さおよび車両等の踏みつけに対する復元性に優れる熱可塑性ポリウレタンや軟質ポリオレフィン、エラストマーなどを好適に用いることができ、また、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ASA樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂などの硬質な合成樹脂も好適に用いることができる。本実施形態では耐候性の良いASA樹脂を用いて形成している。
反射部材3は、帯状の形状をした基材32に適宜間隔をおいてガラスビーズ製の反射器31が配設されている。反射器31は入射光に対して平行に光を反射する再帰反射性が高く、かつ汚れにくく、劣化しにくいガラスビーズ製のものを用いるのが好ましいが、基材32の表面に反射テープなどを貼着してもよい。基材32の材質は、鉄鋼、ステンレス、アルミニウムなどの金属などを用いてもよいが、反射器31を埋め込み形成することを容易にするためにゴム、ウレタン系樹脂、エラストマーなどの弾性の高い合成樹脂を用いるのが好ましく、反射器31が外れにくくなるように、ポリエチレンやポリプロピレン等、ある程度高い硬度を有する熱可塑性合成樹脂を用いるのがより好ましい。
帯状の反射部材3は、ベース部2の側壁溝部23に巻回されて取り付けられている。反射部材3は、側壁溝部23に巻回させることで外れにくくなると共に、反射器31を側壁溝部23の分だけベース部2の外面から突設させることなく設けることができ、また上下方向への位置ずれを防ぐことができ好ましい。また、ベース部2の外周への反射部材3の取り付けは、側壁溝部23を設けずに行っても良い。また、反射部材3は、反射テープをそのまま貼着してもよく、ガラス製の反射器をそのままベース部2の外周に埋め込むように取り付けてもよい。
ベース部2の底面には、下方に開口するくぼみ部24が形成されている。
本実施形態のくぼみ部24は、底面視の形状を四隅の角部を丸めた台形状に形成しており、ベース部2の底面において、下底よりも小さく形成した上底をベース部2の側縁方向に向けて、この側縁に沿うように並設させている。本実施形態では、くぼみ部24が24個で一つの環状の列を構成するように並設させており、ベース部2の側縁に沿わせて二つの環状の列を構成するように合計48個のくぼみ部24を形成している。
また本実施形態のくぼみ部24は、ベース部2の径方向に切断した断面において、図4(ロ)に示すように半円形の断面形状に形成している。
また、くぼみ部24の中に接着剤が入り込むので、くぼみ部24の上底、下底と、これらの間の辺を構成する内側壁面において、固化した接着剤が当接していることによるアンカー効果によって、道路用標示体を上方向に引き剥がす力だけでなく、横方向に押す力に対しても対抗する強度を向上させることができる。
このようにくぼみ部24の上底、下底と、これらの間の辺を構成する内側壁面を活用できるので、環状の凹溝を全周に亘って形成させるよりも、複数のくぼみ部24を並設させて環状の列を構成させる本実施形態の方が、より大きな接着強度を得ることができる。
このとき、車両の進行方向と反対側のベース部2の底面の側縁の端部が、支点から最も離れた箇所となり、ベース部2を引き剥がす上向きの力が最も小さくなる。
この箇所の接着強度を強めることで、ベース部2の底面と設置面との接着剥がれを効率的に抑制することが可能となるが、本実施形態の道路用標示体はくぼみ部24をベース部2の側縁に沿わせ環状の列を構成するように並設させているので、周囲のどの方向から車両が衝突した場合でも、この効果を得ることができる。
また、本実施形態ではくぼみ部24が二つの列を構成するように並設させているが、一つの列でもよく、三つ以上の列を構成させてもよい。
周向連結溝部25は、くぼみ部24よりも幅狭で底浅の半円形の断面形状に形成されている。
周向連結溝部25を設けることで、くぼみ部24に接着剤が流れ込む際に、くぼみ部24内の空気が周向連結溝部25を通って隣接するくぼみ部24へ移動することができるので、くぼみ部24の内側壁面と接着剤との間に閉じこめられた空気が気泡となって残留しにくくなり、より大きな接着強度を得ることができる。
このうち、底面の側縁側に形成された環状の収容部28aを構成する各くぼみ部24と、底面の側縁との間には、くぼみ部24と道路用標示体の外側の空間とを繋げるように側縁溝部26が形成されている。この側縁溝部26は、周向連結溝部25と同程度の幅と深さの半円形の断面形状に形成されている。
側縁溝部26を設けることで、環状の収容部28aに接着剤が流れ込む際に、環状の収容部28a内の空気が側縁溝部26を通って外側に逃げやすくなるので、環状の収容部28aの内側壁面と接着剤との間に閉じこめられた空気が気泡となって残留しにくくなり、より大きな接着強度を得ることができる。
径向連結溝部27を設けることで、周向連結溝部25や側縁溝部26と同様の効果を奏し、環状の収容部28bの内側壁面と接着剤との間に閉じこめられた空気が気泡となって残留しにくくなり、より大きな接着強度を得ることができる。
また、同様にくぼみ部24や周向連結溝部25、側縁溝部26,径向連結溝部27の大きさや深さ、数などについても、同様に適宜変更してもよい。
11 柱部
12 キャップ部
13 空気抜き孔
14 反射シート
15 本体中空部
2 ベース部
21 補強筒挿入環状溝
22 柱部挿入環状溝
23 側壁溝部
24 くぼみ部
25 周向連結溝部
26 側縁溝部
27 径向連結溝部
28 環状の収容部
3 反射部材
31 反射器
32 基材
4 補強筒
Claims (3)
- ベース部と、前記ベース部から上方に突設された本体部とを備えた道路用標示体であって、
前記ベース部の底面には、下方に開口する複数個のくぼみ部と、
隣り合うくぼみ部を連通させる周向連結溝部とが、
前記底面の側縁に沿う列状に連設されて環状の収容部が構成されていることを特徴とする道路用標示体。 - 前記ベース部の底面の側縁と前記環状の収容部との間には、該環状の収容部と外側の空間とを繋げる側縁溝部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の道路用標示体
- ベース部の底面の側縁に沿うように設けられた前記環状の収容部の内側に、更に異なる環状の収容部が並設され、
隣り合う各環状の収容部の間には両者を繋げる径向連結溝部が形成されていることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の道路用標示体。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2009027947A JP5302035B2 (ja) | 2009-02-10 | 2009-02-10 | 道路用標示体 |
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ID=42765990
Family Applications (1)
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Citations (3)
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JPH09279525A (ja) * | 1996-04-20 | 1997-10-28 | Eui Sig Ahn | 表面装着及び原状復帰形デリネエーター |
JP2000144655A (ja) * | 1998-11-12 | 2000-05-26 | Nippon Mektron Ltd | 道路標識 |
JP2002363931A (ja) * | 2001-06-08 | 2002-12-18 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 道路標識柱 |
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2009
- 2009-02-10 JP JP2009027947A patent/JP5302035B2/ja active Active
Patent Citations (3)
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JPH09279525A (ja) * | 1996-04-20 | 1997-10-28 | Eui Sig Ahn | 表面装着及び原状復帰形デリネエーター |
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---|---|
JP5302035B2 (ja) | 2013-10-02 |
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