JP2010184307A - 切削インサート - Google Patents

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Abstract

【課題】切屑の先端を逃げ面に係止させてその動きを拘束することで、被削材の種類や切り込み量あるいは送り速度等の加工条件が変わる場合でも好適に切屑処理が行える切削インサートを提供する。
【解決手段】平板状のインサート本体1の表裏面がすくい面2とされるとともに、インサート本体の周側面が逃げ面3とされ、すくい面の周縁部であってすくい面と逃げ面との交差稜線部に切刃4が形成される切削インサートである。逃げ面には、凹凸部、凸部、または凹部のうち少なくとも一種類が互いの間に平坦部を形成することなく複数連続して形成されている。切刃により生成される切屑Wは、その先端が逃げ面の係止用凹部あるいは係止用凸部に係止することとなり、この先端のそれ以上の移動を拘束される。このため、螺旋状あるいは円弧状の切屑Wには強い曲げ力や剪断力が作用し、結果的に分断される。
【選択図】図1

Description

本発明は、インサート着脱式の旋削工具に取り付けられ、切り込み量の比較的大きい中切削から切り込み量の小さい仕上げ切削までの軽切削においても、切屑を確実に処理することが可能な切削インサートに関するものである。
このような中切削から仕上げ切削までの幅広い範囲にわたり切屑処理が可能となる、すくい面を利用した切削インサートとして、例えば下記の特許文献1には、すくい面に切刃に沿うブレーカ溝を形成するとともに、切刃のコーナ部にボス面の突起を延在させ、この突起の先端を平面視においてコーナ部を囲む凹状とし、この凹状を呈する突起の2つの頂部から切刃近くに張り出して最長となる起立角度10°〜30°の起立面を形成し、この起立面がコーナ部から離れるに従い切刃より遠くなるように形成したものが提案されている。
特許文献1に記載された切削インサートにおいては、上記起立面が突起の2つの頂部から切刃近くのすくい面に張り出しているため、上記突起の頂部までの突出高さと頂部から切刃までの間隔によっては、起立面の勾配が急になって上述のような起立角度に形成することが困難となり、切り込み量が比較的大きい中切削においては切屑との接触により起立面が早期に摩耗してインサート寿命が短縮してしまう不具合がある。その一方で、起立角度を上記範囲とするために突起の頂部までの突出高さ自体を小さくすると、切り込み量の小さい仕上げ切削において生成された切屑がこの突起を乗り越えて流出し、円滑な切屑処理を損なう不具合がある。
また、切削インサートにおける切屑処理の他の方法として、切屑の先端を切削インサートの側面に形成される逃げ面に押し当てて切屑先端の動きを拘束し、これにより切屑に剪断力や曲げ力を加えて分断処理するものが知られている。
なお、下記の特許文献2には、切屑処理ではなく放熱効果の向上を目的として、切削インサートの側面の逃げ面に、複数の凹部が互いに間隔をあけながら縦横に配列されたものが提案されている。
特開2006−272548号公報 国際公開第2004−050314号パンフレット
特許文献2に記載された切削インサートにあっては、側面の逃げ面に形成される凹部が互いに間隔をあけて配置されており、側面の表面積が広がった分良好な放熱効果が得られるものの、切屑処理を良好に行えないという課題があった。
すなわち、前記切削インサートにあっては、凹部が互いに間隔をかけて配置されており、それら凹部の間に平坦部分が形成されている。このため、切屑の先端が逃げ面の凹部底部に最初に当たるときには、切屑の先端を係止できるものの、切り込み量や送り速度等の加工条件が変わり、切屑の先端が平坦部分にあたる際には、この切屑の先端が平坦部分上をすべって移動してしまい、切屑の先端の動きを拘束することができない。この場合、切屑の分断が行えないばかりか、逆に、逃げ面が切屑排出のガイドとして機能し、切屑を安定した形で長く伸びるのを助長してしまう課題があった。
本発明は、このような背景の下になされたもので、切屑の先端を逃げ面に係止させてその動きを拘束することで、被削材の種類や切り込み量あるいは送り速度等の加工条件が変わる場合でも好適に切屑処理が行える切削インサートを提供する。
上記課題を解決するために、本発明は、平板状のインサート本体の表裏面のうち少なくとも一面がすくい面とされるとともに、該インサート本体の周側面が逃げ面とされ、前記すくい面の周縁部であって該すくい面と前記逃げ面との交差稜線部に切刃が形成される切削インサートにおいて、前記逃げ面には、凹凸部、凸部、または凹部のうち少なくとも一種類のものが複数互いの間に隙間を形成することなく連続して形成されていることを特徴とする。すなわち、本発明では、逃げ面に形成される、凹凸部、凸部、または凹部のうち少なくとも一種類のものが連続して形成されていて、それらの間に逃げ面の加工前の表面部分である平坦部は形成されない。また、逃げ面に形成される凹凸部、凸部、または凹部のうち少なくとも一種類のものは、必ずしも、逃げ面全域にわたって形成される必要がなく、逃げ面のうちの切屑の先端が当たる可能性の高い部分にのみ形成されていてもよい。
このように構成された切削インサートにおいて、切り込み量が比較的大きい中切削の際に、切刃により生成される切屑はカールされながらすくい面上に延びる。中切削時の切屑は、それ自体が大きな厚みとなって比較的高い剛性をもつからカールする際に折れて分断される場合が多い。
一方、切り込み量が小さい仕上げ切削の場合には切刃で生成される切屑は、それ自体の厚みが薄く剛性が比較的低い。このため、カールしても折れにくくそのまま螺旋状を描くように延びる傾向にある。そして、切屑はカールされながら大きな円弧を描くように延びて、その先端が切削インサートの逃げ面に当たる。この場合、逃げ面には、凹凸部、凸部、または凹部のうち少なくとも一種類のものが複数互いの間に隙間を形成することなく連続して形成され、結果的に逃げ面は、凹凸状が連続して連なる形状になっている。このため、切屑の先端が逃げ面のいずれかの係止用凹部あるいは係止用凸部に係止することとなり、先端が係止された切屑は、それ以上先端側の移動を拘束される。この結果、螺旋状あるいは円弧状の切屑には強い曲げ力や剪断力が作用し、結果的に分断される。
本発明の切削インサートでは、前記逃げ面に凹部が連続して形成され、該凹部は前記インサート本体の厚さ方向及び該厚さ方向に直交する周方向に沿ってそれぞれ縦横に配列されているのが好ましい。
この場合、切屑の先端が逃げ面上を、前記インサート本体の厚さ方向及び該厚さ方向に直交する周方向にそれぞれ交差する方向へ移動する際に、逃げ面の表面に形成された係止用凹部の配列方向に対して交差するように移動することとなり、結果的に切屑の先端が、移動方向に互いにオーバーラップしながら幾重にも重なって配置されるいずれかの係止用凹部に係止されやすくなる。
本発明の切削インサートでは、前記逃げ面には凹部が連続して形成され、該凹部は前記インサート本体の厚さ方向及び該厚さ方向に直交する周方向に対して交差する方向に沿って縦横に配列されているのが好ましい。
この場合、切屑の先端が逃げ面上を、前記インサート本体の厚さ方向あるいは該厚さ方向に直交する周方向へ移動する際に、逃げ面の表面に形成された係止用凹部の配列方向に対して交差するように移動することとなり、結果的に切屑の先端が、移動方向に互いにオーバーラップしながら幾重にも重なって配置されるいずれかの係止用凹部に係止されやすくなる。
本発明の切削インサートでは、前記すくい面には切屑の先端を前記逃げ面に導く案内部が形成されているのが好ましい。
この場合、切刃によって生成された切屑は、案内部により案内されて、その先端が逃げ面に導かれる。そして、該切屑の先端が前記逃げ面の表面に形成された係止用凹溝または係止用凸部に係止され、結果的に,切屑は分断される。
インサート本体のすくい面に形成される凹部としては、4角錐や6角錐等の角錐状のものや4角錐台や6角錐台のような角錐台状のものが考えられる。
なお、円錐や円錐台状のものも考えられるが、それらの円錐状等の凹部が連続するとき、間に平坦部が形成されないように配列するには、円錐状等の凹部の根本部分を、4角や6角の多角形状にすることが必要となり、一つの凹部を見た場合には、断面多角形状と断面円形状とが混在することとなり製作は面倒になる。
以上説明したように、本発明によれば、切り込み量が比較的大きい中切削における切屑の先端を係止できるのは勿論、切り込み量が比較的小さい仕上げ切削の際にも切屑の先端を係止してその動きを拘束し、切屑を好適に分断することができる。
図1は本発明の実施形態の切削インサートの斜視図である。 図2は同実施形態の切削インサートの平面図である。 図3は同実施形態の切削インサートの正面図である。 図4は同実施形態の切削インサートの一部の拡大斜視図である。 図5は本発明の他の実施形態の切削インサートの斜視図である。 図6は本発明の他の実施形態の切削インサートの斜視図である。 図7は本発明のさらに他の実施形態の切削インサートの斜視図である。
図1ないし図4は本発明の実施形態を示すものであって、図1は本発明の実施形態の切削インサートの斜視図、図2は同実施形態の切削インサートの平面図、図3は同実施形態の切削インサートの正面図、図4は同実施形態の切削インサートの一部の拡大斜視図である。
本実施形態において、インサート本体1は超硬合金等の硬質材料により多角形平板状に形成されて、特に菱形平板状とされており、その上下一対の菱形面にすくい面2が形成されるとともに、このすくい面2の周囲に配置される逃げ面3がインサート本体1の厚さ方向(図1における上下方向)に平行に延びるネガティブタイプのインサートとされている。なお、このインサート本体1は、上記一対の菱形面が表裏反転対称とされるとともに、この菱形面の中心線に対しても180°回転対称に形成され、さらに該菱形の鋭角角部同士および鈍角角部同士をそれぞれ結ぶ厚さ方向に平行な平面にも対称に形成されている。
そして、これらすくい面2と逃げ面3との交差稜線部となるすくい面2の周縁には切刃4が形成され、この切刃4はすくい面2がなす菱形の鋭角角部にコーナ部4Aを有している。コーナ部4Aは、本実施形態では上記厚さ方向に見た平面視において凸円弧状をなして、前記厚さ方向に所定高さをもって延びて形成されている。また、切刃4は、このコーナ部4Aの両端に、上記平面視に該コーナ部4Aの接線として延びる一対の傾斜部4Bと、これらの傾斜部4Bの上記コーナ部4Aとは反対側に、上記平面視において傾斜部4Bに一直線上に連なるとともに上記厚さ方向には垂直に上記菱形の鈍角角部に向けて延びる直線部4Cとを備えている。
図4にも示すように、前記コーナ部4Aを含めた切刃4の内側のすくい面2上には、切刃4と間隔をあけて、上記厚さ方向に該すくい面2に対して突出する突起部5が形成されている。この突起部5は、上記厚さ方向に垂直な平坦面とされて切刃4及び後述する凸部7よりも該厚さ方向に突出する突出高さの高い頂部5Aと、この頂部5Aに向けてすくい面2の内側に向かうに従い厚さ方向に漸次隆起するように傾斜した壁面5Bとを備えており、上記頂部5Aには、すくい面2の中央においてインサート本体1を厚さ方向に貫通するように形成された取付孔6が開口している。
すくい面2は、上記コーナ部4Aの内側では、切刃4側の部分が、切刃4に直交する断面において内側に向かうに従い漸次後退するポジすくい面2Aとされている。また、切刃4の上記直線部4Cに連なる部分のすくい面2には、該切刃4から内側に向けて順に、逃げ面3と鈍角に交差する極幅狭のネガランド部と、これよりは幅広で上記厚さ方向に垂直に延びる幅狭のフラットランド部とを介して、やはり上記コーナ部4A内側における切刃4側のポジすくい面部と等しいすくい角の前記ポジすくい面2Aと、さらにその内側に該直線部4C内側の突起部5の壁面5Bに滑らかに接するフラットすくい面2Bが形成されている。
上記コーナ部4Aの周辺において、突起部5の壁面5Bからすくい面2にかけては、すくい面がなす菱形の鋭角角部の二等分線Lを挟んで両側に一対の凸部7が切刃4側に延出するように形成されている。これらの凸部7は、切刃4のコーナ部4A側を向き、突起部5の壁面5Bから切刃4側に向かうに従い互いに離間してコーナ部4Aのそれぞれ両端部側に延びる第1壁面7Aと、この第1壁面7Aに交差稜線Mにおいて交差して互いに反対向きにそれぞれ切刃4の上記傾斜部4B側を向く第2壁面7Bとから構成されていて、上記交差稜線M部分には丸めつけをした面取りが施されている。
ここで、前記突起部5及び凸部7は、切り込み量が小さい仕上げ切削時あるいは切り込み量が大きい中切削時においても、切屑Wをカールさせながらその先端を前記逃げ面3に導く案内部10を構成している。
一方、前記逃げ面3には、複数の凹部11が切削インサートの厚さ方向または周方向に対して適宜角度(この実施形態では45度)をもって斜めに交差するように、かつ互いに縦横に配列された状態で形成されている。凹部11は、この実施形態では2種類形成されている。すなわち、逃げ面のコーナ部には、正方形の頂点を結ぶ稜線に沿って所定角度折り曲げることに得られる一対の3角形の傾斜面を有する係止用凹部11Aが形成され、コーナ部どうしをつなぐ大略フラット部分には、正4角錐状の係止用凹部11Bが形成されている。これら係止用凹部11A、11Bは、それぞれ互いの間に隙間を形成することなく、互いに密着した状態で連続して形成されている。したがって、これら係止用凹部11A、11Bの間には、逃げ面の加工前の表面部分である平坦部が形成されない。
係止用凹部11A、11Bは、切屑Wの先端を係止可能な大きさとなるように、その大きさが設定されている。例えば、係止用凹部11Bの場合、その縦寸法La及び横寸法Lbは、0.1mm〜3.0mmに、また、深さDは0.02mm〜3.0mmに設定されている。
なお、逃げ面3に凹部11を形成する方法としては、例えば、当該切削インサートを形成する型の内面に予め凸部を形成しておき、切削インサートをプレス成形するまたは射出成形する際に、インサート本体1の側面に凹凸を転写する方法が考えられる。勿論、このような型の内面を用いた凹凸の転写方法に限られることなく、切削や研削等の機械加工によって凹部11形成しても良く、放電加工や成膜技術を利用することも考えられる。
次に、上記構成の切削インサートの作用について説明する。
切刃4のコーナ部4Aからその一端に連なる上記傾斜部4Bまで使用するような切り込み量が比較的大きい中切削の場合、切削により生成され切屑Wは、これらコーナ部4Aおよび傾斜部4Bからすくい面2の内側に流出して、まず凸部7の上記第2壁面7Bに接触する。そして切屑Wは、この凸部7の第2壁面7Bに摺接して案内されながら、突起部5の壁面5Bに衝突し、この壁面5Bから抵抗を受けてカールさせられて分断される。
このとき、切屑Wの中には、カールされながらも分断されずそのまま延びる場合があるが、この場合、切屑Wは、案内部を構成する壁面5Bから抵抗を受けてカールさせられて、図1に示すように、大きな円弧を描くように延びて、その先端が切削インサートの逃げ面3に接触する。ここで、逃げ面3には予め係止用凹部11A、11Bが形成されており、切屑Wの先端は、これら係止用凹部11A、11Bの中央部分近傍あるいは係止用凹部11A、11Bの境界部分近傍に接触する。
切屑Wの先端が、係止用凹部11A、11Bの中央部分近傍に接触するときには、係止用凹部11A、11Bを形成する傾斜面に沿って案内されながら該係止用凹部11A、11Bの奥方の底部に至り、そこで係止される。
一方、切屑Wの先端が、これら係止用凹部11A、11Bの境界部分近傍に接触する場合には、切屑Wの先端は、直ちに、係止用凹部11A、11Bに係止されることはなく、そのまま境界部分に沿って滑りながら所定方向例えば図1にXで示すように厚さ方向へ移動することがある。このとき、この実施形態では、係止用凹部11A、11Bが厚さ方向に対して例えば45度の角度をもって斜めに交差するように配置されており、したがって、これら係止用凹部11A、11Bは、厚さ方向に対して互いにオーバーラップしながら配置されていることになる。このため、切屑Wの先端が最初の係止用凹部11A、11Bに係止されない場合でも、移動方向下流側に向かうに従い、移動方向に互いにオーバーラップしながら幾重にも重なって配置される何れかの係止用凹部11A、11Bに係止される。
切屑Wの先端が係止用凹部11A、11Bに係止されると、先端が係止された切屑Wは、先端側のそれ以上の移動を拘束される。この結果、螺旋状あるいは円弧状の切屑Wには強い曲げ力や剪断力が作用することとなり、結果的に分断される。
他方、切り込み量の小さい仕上げ切削の場合には、切刃4のコーナ部4Aで生成される切屑Wは、このコーナ部4Aの内側のすくい面2を擦過して一対の凸部7の両第1壁面7A間に流出して、上記二等分線Lに沿ってそのまま、あるいはこの第1壁面7Aに摺接して案内されるようにして、突起部5のコーナ部4Aを臨む壁面5Bの凸曲面に衝突させられ、この壁面5Bから抵抗を受けてカールさせられる。このとき、壁面5Bの凸曲面に稜線に沿ってエッジ部を形成し、切屑Wをエッジ部に当てることによって、左右いずれかに振らせながらカールさせてもよい。
このようにカールされた切屑Wは、それ自体の厚みが薄く剛性が比較的低いため、カールしても折れにくくそのまま螺旋状を描くように延びる傾向が強い。この場合にも、切屑Wはカールされながら大きな円弧を描くように延びて、その先端が切削インサートの逃げ面3に接触する。そして、切屑Wは、前記中切削の場合の切屑Wと同様に、その先端が逃げ面3に予め形成された係止用凹部11A、11Bに係止され、先端側のそれ以上の移動を拘束されることとなり、強い曲げ力や剪断力を受けて、結果的に分断される。
以上説明したように、この実施形態の切削インサートによれば、切り込み量が比較的大きい中切削における切屑Wを分断できるのは勿論、切り込み量が比較的小さい仕上げ切削においても切屑Wの先端を逃げ面に係止させてその動きを拘束し、切屑Wを好適に分断することができる。
また、この実施形態の切削インサートによれば、逃げ面3に複数の凹部11を形成しているので、その分表面積を増すことができ、この結果、良好な放熱性が得られる。
加えて、作業者が切削インサートを指でつかむ際に、通常、切削インサートの側面である逃げ面3を把持するのが通例であるが、この逃げ面3に予め複数の凹部11を形成しているため、この凹部11が滑り止めとして機能する。このため、作業者が切削インサートを指でつかんでホルダに固定する際に、その作業性が向上する。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、本発明は、この実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、前記した実施形態では、平板状の切削インサートの逃げ面3の大略平坦部分に、正四角錐状の係止用凹部11Bを複数形成したものを例に挙げて本発明を説明したが、これに限られることなく、凹部としては、図5に示すように、平面視菱形の四角錐状の凹部20であっても、また、図6に示すように平面視正六角形の六角錐状の凹部30であっても、さらに図7に示すように、角錐台状の凹部40であってもよい。これら図5〜図7において、切削インサートの上面の細かな形状については省略してある。
なお、逃げ面3に形成する凹部や凸部は、図5〜図7に示すように、切刃4を支持するためある程度の強度が供給されるコーナ部を避けて、コーナ部どうしをつなぐフラット部分にのみ設けても良い。
また、前記実施形態では、平面視菱形の平板状の切削インサートを例に挙げて本発明を説明したが、本発明が適用される切削インサートの形状としては、平面視菱形の平板状のものの他に、平面視三角形、正方形、長方形、あるいは五角形等の平面視多角形の平板状のものであってもよく、このように平面視多角形の平板状の切削インサートの場合、角部は必ずしも鋭角あるいは鈍角に尖っている必要はなく、アールをつけたものであっても良い。さらに、本発明が適用される切削インサートの形状としては、平面視円形や楕円形の平板状のものであってもよい。
また、前記実施形態では、逃げ面に複数の凹部11を形成したが、これに限られることなく、凹部の他に、凸部でも良く、さらに凹部と凸部が互いに対をなすよう隣接して形成される凹凸部とされて一ユニットを構成し、これらユニットをなす凹凸部が複数形成されたものであっても良い。
これら凸部あるいは凹凸部の形状は、前述した凹部と同様に、平面視菱形の四角錐状であっても、また、平面視正六角形の六角錐状であっても、角錐台状であってもよい。
また、前記実施形態では、平板状のインサート本体の表裏面それぞれに切刃4とすくい面2を形成しているが、これに限られることなく、表裏面のうち何れか一方にのみ切刃4とすくい面2を形成したものにも本発明は適用可能である。
さらに、前記実施形態では、逃げ面3に、複数の凹部11を切削インサートの厚さ方向または周方向に対して適宜角度をもって斜めに交差するように、かつ互いに縦横に配列させた状態で形成しているが、これに限られることなく、複数の凹部あるいは凸部または凹凸部を、インサート本体1の厚さ方向及び厚さ方向に直交する周方向に沿ってそれぞれ縦横に配列させた状態で形成してもよい。
1 インサート本体、2 すくい面、3 逃げ面、4 切刃、4A コーナ部、4B
傾斜部、4C 直線部、5 突起部、5A 頂部、5B 壁面、7 凸部、10 案内部、11 凹部、11A、11B 係止用凹部、W 切屑。

Claims (6)

  1. 平板状のインサート本体の表裏面のうち少なくとも一面がすくい面とされるとともに、該インサート本体の周側面が逃げ面とされ、前記すくい面の周縁部であって該すくい面と前記逃げ面との交差稜線部に切刃が形成される切削インサートにおいて、
    前記逃げ面には、凹凸部、凸部、または凹部のうち少なくとも一種類のものが複数互いの間に隙間を形成することなく連続して形成されていることを特徴とする切削インサート。
  2. 前記逃げ面には複数の凹部が連続して形成され、該凹部は前記インサート本体の厚さ方向及び該厚さ方向に直交する周方向に沿ってそれぞれ縦横に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記逃げ面には複数の凹部が連続して形成され、該凹部は前記インサート本体の厚さ方向及び該厚さ方向に直交する周方向に対して交差する方向に沿って縦横に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  4. 前記すくい面には切屑の先端を前記逃げ面に導く案内部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の切削インサート。
  5. 前記凹部は角錐状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の切削インサート。
  6. 前記凹部は角錐台状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記記載の切削インサート。
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