JP2010179892A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】主溝と交差する横溝の数を減らした場合でも、排水性の低下を抑制できる空気入りタイヤの提供
【解決手段】本発明に係る空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向Rに沿って延び、路面と接地する陸部10と、タイヤ周方向Rに沿って延び、路面と接地する陸部20とを備え、陸部10と陸部20の間にタイヤ周方向に沿って延びる主溝50が形成された空気入りタイヤであって、陸部10は、主溝50を形成する溝壁10aを有し、陸部20は、主溝50を形成する溝壁20aを有し、溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、タイヤ周方向に沿って蛇行し、トレッド幅方向WTRに沿った主溝50の溝幅は、タイヤ周方向Rに沿って所定の繰り返し周期で変化し、溝幅の最小幅部分WMINと、溝幅の最大幅部分WMAXとの比WMIN/WMAXは、35%〜85%の範囲である。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ周方向に沿って延びる主溝が形成された空気入りタイヤに関し、特に、排水性の低下を抑制した空気入りタイヤに関する。
従来、空気入りタイヤでは、ハイドロプレーニングを抑制するため、路面とトレッドとの間に入り込んだ水の排水性を向上させる様々な方法が用いられている。例えば、タイヤ周方向に沿って設けられた主溝の溝壁に、トレッド面視において流線型である窪みを形成する方法が知られている(例えば、特許文献1)。このような空気入りタイヤによれば、主溝内を流れる水の乱流を抑制でき、排水性が向上する。
特開2006−205824号公報(第5頁、第1図)
しかしながら、上述した従来の空気入りタイヤには、次のような問題があった。すなわち、主溝によって区画される陸部、具体的にはブロックの剛性を向上させるため、主溝と交差する横溝の数を減らすと、排水性が低下し、ハイドロプレーニングが発生し易くなる問題がある。
そこで、本発明は、主溝と交差する横溝の数を減らした場合でも、排水性の低下を抑制できる空気入りタイヤの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、タイヤ周方向(タイヤ周方向R)に沿って延び、路面と接地する第1陸部(例えば、陸部10)と、タイヤ周方向に沿って延び、路面と接地する第2陸部(例えば、陸部20)とを備え、第1陸部と第2陸部の間にタイヤ周方向に沿って延びる主溝(例えば、主溝50)が形成された空気入りタイヤであって、第1陸部は、主溝を形成する第1溝壁(例えば、溝壁10a)を有し、第2陸部は、主溝を形成する第2溝壁(例えば、溝壁20a)を有し、第1溝壁及び第2溝壁は、トレッド面視において、タイヤ周方向に沿って蛇行し、トレッド幅方向(トレッド幅方向WTR)に沿った主溝の溝幅は、タイヤ周方向に沿って所定の繰り返し周期(周期λ)で変化し、溝幅の最小幅部分WMINと、溝幅の最大幅部分WMAXとの比WMIN/WMAXは、35%〜85%の範囲であることを要旨とする。
このような空気入りタイヤによれば、主溝内には、第1溝壁及び第2溝壁に沿った水の流れが発生する。第1溝壁及び第2溝壁に沿って流れる水は、最大幅部分WMAXを通過後、主溝の溝幅の減少に伴い、最小幅部分WMINで第1溝壁及び第2溝壁に沿った流線の延長線方向へ排水される。
また、このような空気入りタイヤによれば、トレッド幅方向の主溝の溝幅は、所定の繰返し周期で変わるため、主溝内を流れる水の流れは、所定の繰返し周期でトレッド幅方向の幅が変わる。
つまり、主溝内の水は、所定の繰返し周期で脈動し、最小幅部分WMINで、第1溝壁及び第2溝壁に沿った流れの延長線方向へ排水される。
従って、このような空気入りタイヤによれば、主溝と交差する横溝の数を減らした場合でも、主溝内を流れる水を周期的に主溝の外側に排水できるため、排水性の低下を抑制できる。
なお、比WMIN/WMAXが、35%を満たさない場合、最小幅部分WMINで、第1溝壁及び第2溝壁に沿った流れと、周方向の流れが過剰に集中するため、排水性の低下を十分に抑制できない。
また、比WMIN/WMAXが、85%を越える場合、主溝内の水は、脈動せず、排水性の低下を充分に抑制できない。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、第1溝壁及び第2溝壁は、トレッド幅方向に沿って所定の振幅(振幅a)を有し、所定の繰り返し周期は、所定の振幅の15倍〜100倍であることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1又は2の特徴に係り、主溝は最大幅部分WMAXを含む幅広溝部(幅広部51A)を形成し、主溝の底部(底部50btm)には、タイヤ径方向外側に向かって隆起する隆起部(隆起部70)が形成され、隆起部は、幅広溝部に形成されることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第3の特徴に係り、第1溝壁と対向する前記隆起部の第1側部(側部70a)は、第1溝壁に沿って延びるとともに、第2溝壁と対向する前記隆起部の第2側部(側部70b)は、第2溝壁に沿って延びることを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第4の特徴に係り、隆起部は、トレッド面視において、隆起部の前端部分(前端70f)及び後端部分(後端70r)に行くに連れて細くなることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第3乃至5の特徴の何れかに係り、隆起部の高さ(隆起高さH70)は、主溝の深さ(主溝深さH10)未満であることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、主溝と交差する横溝の数を減らした場合でも、排水性の低下を抑制できる空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤを構成するトレッドの展開図である。 本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤを構成するトレッドの展開図の一部拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤを構成するトレッドの展開図である。 本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤを構成するトレッドの斜視図の一部拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤを構成するトレッドの一部断面図である。 本発明の比較例における空気入りタイヤにおけるトレッドの展開図である。
次に、本発明に係る第1実施形態、第2実施形態、比較評価、その他の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[第1実施形態]
第1実施形態においては、(1.1)空気入りタイヤの構成、(1.2)主溝の詳細構成、(1.3)作用・効果について説明する。
(1.1)空気入りタイヤの構成
図1は、本実施形態において空気入りタイヤ1を構成するトレッドの展開図である。空気入りタイヤ1におけるトレッド表面に形成される各部位について説明する。具体的には、(1.1.1)陸部、(1.1.2)主溝について説明する。
(1.1.1)陸部
空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向Rに沿って延び、路面と接地する陸部10と、陸部20と、陸部30とを備える。
陸部10は、トレッド幅方向WTR端部に主溝50を形成する溝壁10a(後述)を有する。陸部20は、トレッド幅方向WTR端部に主溝50を形成する溝壁20a(後述)を有する。陸部30は、トレッド幅方向WTR外側に開口する横溝110を有する。
陸部10及び陸部20には、主溝50と交差する横溝は、形成されていない。陸部10及び陸部30には、主溝60と交差する横溝は、形成されていない。
(1.1.2)主溝
空気入りタイヤ1は、陸部10と陸部20との間にタイヤ周方向Rに沿って延びる主溝50を備える。空気入りタイヤ1は、陸部10と陸部30との間にタイヤ周方向Rに沿って延びる主溝60を備える。
主溝50は、タイヤの赤道線CL上に設けられる。主溝60は、タイヤの赤道線CLからトレッド幅方向WTR外側に設けられる。
なお、第1実施形態においては、タイヤの赤道線CLを境に、トレッド幅方向WTRの一方側についての構成を説明した。赤道線CLからトレッド幅方向WTRの他方側についての構成は、上述した構成と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
(1.2)主溝の詳細構成
主溝50の詳細構成について、説明する。具体的には、(1.2.1)溝壁、(1.2.2)溝幅、(1.2.3)主溝の振幅と周期の詳細構成について、図1及び図2を用いて説明する。図2は、空気入りタイヤ1を構成するトレッドにおいて、主溝50を拡大した展開図を示す。
なお、主溝60の構成は、主溝50と同様であるため、詳細な説明は省略する。
(1.2.1)溝壁
主溝50は、陸部10の溝壁10a及び陸部20の溝壁20aにより形成される。溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、タイヤ周方向Rに沿って蛇行する。溝壁10a及び溝壁20aは、主溝50の中心線を軸に対称に設けられる。
(1.2.2)溝幅
主溝50は、トレッド幅方向WTRに沿って所定の周期で変化する溝幅を有する。具体的には、主溝50の溝幅は、溝壁10a上の任意の点から、溝壁20aまでのトレッド幅方向WTRの距離を示す。
主溝50の溝幅の最小幅部分WMINと、主溝50の溝幅の最大幅部分WMAXとの比WMIN/WMAXは、35%〜85%の範囲である。
(1.2.3)主溝の振幅と周期
図2に示すように、主溝50の溝幅は、タイヤ周方向Rに沿って周期λで変化する。溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド幅方向WTRに沿って振幅aを有する。
溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、タイヤ周方向Rに沿って周期λで変化する。溝壁10a及び溝壁20aは、最小幅部分WMINを周期λの開始点とした場合、最大幅部分WMAXを境に、前側と、後側とで対称の形状に設けられる。
主溝50の溝幅におけるタイヤ周方向Rの周期であり、溝壁10a及び溝壁20aのタイヤ周方向Rの周期である周期λと、振幅aとの関係は、周期λが、振幅aの15倍〜100倍である。
主溝50の周期λと、主溝60の周期λとは、半周期ずれている。
タイヤ転動時に、路面と接地するトレッドのタイヤ周方向Rの長さであるトレッド長と、主溝50の周期λとの関係は、トレッド長が、周期λの0.5〜20倍である。
(1.3)作用・効果
以上説明したように、本実施形態に係る空気入りタイヤ1によれば、主溝50内には、溝壁10a及び溝壁20aに沿った水の流れである流線S10a及び流線S20aが発生する。溝壁10a及び溝壁20aに沿って流れる水は、最大幅部分WMAXを通過後、主溝50の溝幅の減少に伴い、最小幅部分WMINにおいて流線S10a及び流線S20aの延長線方向へ排水される。
また、このような空気入りタイヤ1によれば、トレッド幅方向WTRの主溝50の溝幅は、周期λで変わるため、主溝50内を流れる水は、周期λでトレッド幅方向WTRの幅を変えながらながら流れる。
つまり、主溝50内の水は、周期λで脈動し、最小幅部分WMINにおいて、流線S10a及び流線S20aの延長線方向へ排水される。
従って、このような空気入りタイヤ1によれば、主溝と交差する横溝の数を減らした場合でも、主溝50内を流れる水を主溝50の外側に排水できるため、排水性の低下を抑制できる。
なお、比WMIN/WMAXが、35%を満たさない場合、最小幅部分WMINで、溝壁10a及び溝壁20aに沿った流れと、タイヤ周方向Rに沿った流れが過剰に集中するため、排水性の低下を十分に抑制できない。
また、比WMIN/WMAXが、85%を越える場合、主溝50内の水は、脈動せず、排水性の低下を充分に抑制できない。
本実施形態では、溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド幅方向WTRに沿って振幅aを有し、周期λは、振幅aの15倍〜100倍であるため、主溝50内を流れる水を効果的に主溝50の外側に排水できるため、排水性の低下を更に抑制できる。
なお、周期λは、振幅aの2倍以上であることにより最小幅部分WMINで、溝壁10a及び溝壁20aに沿った流れと、周方向の流れが過剰に集中することを充分に抑制できる。また、周期λは、振幅aの100倍以下であることにより、主溝50内の水は、充分に脈動することができ、主溝50内を流れる水を効果的に主溝50の外側に排水できる。
本実施形態では、主溝50の周期λと、主溝60の周期λとは、半周期ずれているため、タイヤ転動時に、主溝50及び主溝60を流れる水は、交互に脈動し、交互に排水される。
本実施形態では、トレッド長は、主溝50の周期λの0.5倍以上であることにより、主溝50は、タイヤ転動時に、タイヤ周方向Rに沿って、脈動するのに充分な数だけ接地する。このため、主溝50内を流れる水を効果的に主溝50の外側に排水できる。
また、トレッド長は、主溝50の周期λの20倍以下であることにより、主溝50内には、溝壁10a及び溝壁20aに沿った水の流れが発生するため、主溝50内を流れる水を効果的に主溝50の外側に排水できる。
[第2実施形態]
上述した第1実施形態では、空気入りタイヤ1の主溝50において、溝壁10a及び溝壁20aが、タイヤ周方向に沿って蛇行し、比WMIN/WMAXは、35%〜85%の範囲であることにより、主溝50内を流れる水を周期的に主溝50の外側に排水できるため、空気入りタイヤ1は、排水性の低下を抑制していた。
第2実施形態では、主溝において、幅広部を形成し、幅広部にタイヤ径方向外側に向かって隆起する隆起部を備える構成について説明する。
具体的には、第2実施形態においては、(2.1)主溝の詳細構成、(2.2)作用・効果、について、図3乃至5を参照しながら説明する。
図3は、第2実施形態において、空気入りタイヤ2を構成するトレッドの展開図である。また、図4は、第2実施形態に係る空気入りタイヤ2を示す一部断面斜視図である。また、図5は、第2実施形態に係る空気入りタイヤ2を示す断面図(図3及び図4のA−A’断面図)である。
なお、以下の第2実施形態においては、第1実施形態と異なる点を主に説明し、重複する説明を省略する。
(2.1)主溝の詳細構成
図3に示すように、主溝50は、最大幅部分WMAXを含む幅広部50Aを形成する。同様に、主溝50は、最小幅部分WMINを含む幅狭部50Bを形成する。主溝50は、タイヤ周方向Rに幅広部50Aと、幅狭部50Bとを交互に形成する。
図4に示すように、主溝50の底部である底部50btmには、タイヤ径方向外側に向かって隆起する隆起部70が形成される。隆起部70は、幅広部50Aに形成される。
隆起部70は、トレッド面視において、タイヤ周方向Rに沿って、縦長に形成されている。具体的には、隆起部70は、トレッド面視において、タイヤ周方向Rの端部である前端70f及び後端70rに行くに連れて細くなる。
主溝50を形成する溝壁10aと対向する隆起部70の側部70aは、溝壁10aに沿って延びる。
同様にして、主溝50を形成する溝壁20aと対向する隆起部70の側部70bは、溝壁20aに沿って延びる。
隆起部70は、トレッド面視において、主溝50の中心線を軸に対称に設けられる。
図5に示すように、隆起部70の高さである隆起高さH70は、底部50btmからタイヤ径方向に沿った高さである。隆起高さH70は、主溝50の深さである主溝深さH10未満である。
(2.2)作用・効果
以上説明したように、本実施形態では、隆起部70は、最大幅部分WMAXを含む幅広部50Aの底部50btmに、タイヤ径方向外側に向かって隆起するように形成されるため、幅広部50A内を流れる水は、隆起部70により、溝壁10a及び溝壁20aに沿って流れやすくなる。つまり、隆起部70により、主溝50の外側に排水でき、排水性の低下を更に抑制できる。
本実施形態では、側部70aは、溝壁10aに沿って延び、側部70bは、溝壁20aに沿って延びるため、幅広部50A内を流れる水は、溝壁10a及び溝壁20aに沿って更に流れやすくなる。このため、排水性の低下を更に抑制できる。
本実施形態では、隆起部70は、トレッド面視において、前端70f及び後端70rに行くに連れて細くなるため、幅広部50A内を流れる水は、隆起部70により急激に流れを変更されることなく、効果的に、溝壁10a及び溝壁20aに沿って流れやすくなる。
本実施形態では、隆起部70は、トレッド面視において、主溝50の中心線を軸に対称に設けられるため、幅広部50A内を流れる水は、隆起部70により溝壁10a及び溝壁20aに沿って均等に流れやすくなる。
本実施形態では、隆起高さH70は、主溝深さH10未満であるため、幅広部50A内には、タイヤ周方向Rに沿った水の流れが、充分に確保される。
[比較評価]
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(3.1)評価方法、(3.2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(3.1)評価方法
3種類の空気入りタイヤを用いて、ハイドロプレーニング性能について評価を行った。
空気入りタイヤに関するデータは、以下に示す条件において測定された。
・ タイヤサイズ :225/45R17
・ リム・ホイールサイズ :17×7J
・ タイヤの種類 :ノーマルタイヤ(スタッドレスタイヤ以外のタイヤ)
・ 車種 :国産車セダン
・ 荷重条件 :600N+ドライバーの体重
・ 測定方法 :水深10mmにおいて、ハイドロプレーニングが発生した速度を測定
なお、評価結果については、比較例の空気入りタイヤにおいて、ハイドロプレーニングが発生した速度を100として、指数化して表示した。
比較例で用いた空気入りタイヤのトレッドの展開図を図6に示す。
図6に示すように、比較例の空気入りタイヤ3は、実施例の空気入りタイヤと比較して、主溝100及び主溝101の構成が異なる。具体的には、主溝100及び主溝101を形成する溝壁は、蛇行しておらず、タイヤ周方向Rに沿って略直線状に形成されている点で、図1に示す実施例の空気入りタイヤ1の主溝50の溝壁10aと異なる。
(3.2)評価結果
各空気入りタイヤの評価結果について、表1を参照しながら説明する。
Figure 2010179892
この結果、実施例1及び2に係る空気入りタイヤ1及び空気入りタイヤ2は、比較例に係る空気入りタイヤ3と比べて、優れたハイドロプレーニング性能を備えることが分かる。
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。
上述した実施形態では、溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、タイヤ周方向Rに沿って繰り返し蛇行しているが、溝壁10a及び溝壁20aは、繰り返し蛇行している必要はなく、例えば、一部がタイヤ周方向Rに沿って直線状に設けられていてもよい。
上述した実施形態では、溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、タイヤ周方向Rに沿って所定の繰り返し周期で変化し、一周期内において、最大幅部分WMAXを境にした場合、前側と、後側とで対称の形状に設けられている。しかしながら、溝壁10a及び溝壁20aは、一周期内において、最大幅部分WMAXを境にした場合、前側と、後側とで対称の形状に設けられている必要はなく、例えば、後側で溝幅が急激に狭くなるような形状に設けられていてもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1、2、3…空気入りタイヤ、 10、20、30…陸部、10a、、20a…溝壁
50、60…主溝、 50btm…底部、 110…横溝、51A…幅広部、51B…幅狭部、
70…隆起部、 70a、70b…側部 70f…前端 70r…後端

Claims (6)

  1. タイヤ周方向に沿って延び、路面と接地する第1陸部と、
    前記タイヤ周方向に沿って延び、前記路面と接地する第2陸部と
    を備え、
    前記第1陸部と前記第2陸部の間に前記タイヤ周方向に沿って延びる主溝が形成された空気入りタイヤであって、
    前記第1陸部は、前記主溝を形成する第1溝壁を有し、
    前記第2陸部は、前記主溝を形成する第2溝壁を有し、
    前記第1溝壁及び前記第2溝壁は、トレッド面視において、前記タイヤ周方向に沿って蛇行し、
    トレッド幅方向に沿った前記主溝の溝幅は、前記タイヤ周方向に沿って所定の繰り返し周期で変化し、
    前記溝幅の最小幅部分WMINと、前記溝幅の最大幅部分WMAXとの比WMIN/WMAXは、35%〜85%の範囲である空気入りタイヤ。
  2. 前記第1溝壁及び前記第2溝壁は、前記トレッド幅方向に沿って所定の振幅を有し、前記所定の繰り返し周期は、前記所定の振幅の15倍〜100倍である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記主溝は、前記最大幅部分WMAXを含む幅広溝部を形成し、
    前記主溝の底部には、タイヤ径方向外側に向かって隆起する隆起部が形成され、
    前記隆起部は、前記幅広溝部に形成される請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1溝壁と対向する前記隆起部の第1側部は、前記第1溝壁に沿って延びるとともに、
    前記第2溝壁と対向する前記隆起部の第2側部は、前記第2溝壁に沿って延びる請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記隆起部は、前記トレッド面視において、前記隆起部の前端部分及び後端部分に行くに連れて細くなる請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記隆起部の高さは、前記主溝の深さ未満である請求項3乃至5の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
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