JP5723636B2 - タイヤ - Google Patents
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Description
第1実施形態においては、(1.1)空気入りタイヤの構成、(1.2)主溝50の詳細構成、(1.3)気室部80a及び狭窄部80b、(1.4)作用・効果について説明する。
図1は、本実施形態において空気入りタイヤ1を構成するトレッドの展開図である。空気入りタイヤ1におけるトレッド表面に形成される各部位について説明する。具体的には、(1.1.1)陸部、(1.1.2)主溝について説明する。
空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延び、路面と接地する陸部10、陸部20及び陸部30とを備える。
空気入りタイヤ1は、陸部10と陸部20との間にタイヤ周方向に延びる主溝50を備える。空気入りタイヤ1は、陸部10と陸部30との間にタイヤ周方向に延びる主溝60を備える。空気入りタイヤ1は、陸部20と陸部30との間にタイヤ周方向に延びる主溝60を備える。
主溝50の詳細構成について、説明する。具体的には、(1.2.1)溝壁、(1.2.2)溝幅、(1.2.3)主溝の振幅と周期の詳細構成について、図1から図3を用いて説明する。図2は、空気入りタイヤ1を構成するトレッドにおいて、主溝50を拡大した斜視図である。図3は、空気入りタイヤ1を構成するトレッドにおいて、主溝50を拡大した展開図である。
主溝50は、陸部10の溝壁10a及び陸部20の溝壁20aにより形成される。溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、蛇行しながらタイヤ周方向に延びる。トレッド面視において、主溝50の溝幅のトレッド幅方向中心を通り、タイヤ周方向に沿った直線を対称軸として、溝壁10aと溝壁20aとは対称である。本実施形態において、主溝50の溝幅のトレッド幅方向中心を通り、タイヤ周方向に沿った直線は、タイヤ赤道線CLと一致する。
主溝50の溝幅は、トレッド幅方向に沿って所定の周期で変化する溝幅を有する。従って、主溝50の溝幅は、タイヤ周方向に進むにつれ溝幅が周期的に変化する。このため、溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、波状である。主溝50の溝幅は、トレッド幅方向に沿った溝幅であり、溝壁10a上の任意の点から、溝壁20aまでのトレッド幅方向の距離を示す。
図3に示すように、主溝50の溝幅は、タイヤ周方向に沿って周期λで変化する。溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド幅方向に沿って振幅aを有する。
陸部10には、気室部80aと狭窄部80bとが形成される。気室部80aは、タイヤ径方向に向かって凹んでいる。すなわち、気室部80aは、陸部10のタイヤ径方向表面に開口する。本実施形態において、気室部80aは、直方体に形成される。トレッド面視において、気室部80aは、最大幅部分上に形成される。これは、気室部80aは、最大幅部分にのみ形成されることだけを意味しているのではなく、図1に示すように、気室部80aは、最大幅部分を含んで形成されればよい。逆に言えば、気室部80aは、陸部10のトレッド幅方向長さが最小となる最小幅部分に形成されないことが好ましい。このため、気室部80aのタイヤ周方向長さの中心と最大幅部分とが一致していることがより好ましい。
k=(2πf0) ・・・式(2)
(1.4)作用・効果
以上説明したように、本実施形態に係る空気入りタイヤ1によれば、陸部10には、気室部80aと狭窄部80bとが形成され、狭窄部80bの容積は、気室部80aと路面とによって形成される空間の容積よりも小さい。このため、気室部80aと狭窄部80bとによって共鳴器80が形成されるため、タイヤ転動時に発生する騒音や振動を低減できる。主溝50の容積は、変化していないため、排水性能を低下させることもない。
第2実施形態では、タイヤ径方向外側に向かって隆起する隆起部70を備える構成について説明する。
図4に示すように、主溝50は、主溝50のトレッド幅方向が最大となる最大溝幅部分WMAXを含む幅広溝部50Aを有する。同様に、主溝50は、主溝50のトレッド幅方向が最小となる最小溝幅部分WMINを含む幅狭溝部50Bを有する。主溝50は、タイヤ周方向に幅広溝部50Aと、幅狭溝部50Bとを交互に形成する。幅広溝部50Aは、主溝50の溝幅の平均値の3分の2〜平均値以上の溝幅を有する部分であり、幅狭溝部50Bは、主溝50の溝幅の平均値の3分の2〜平均値以下の溝幅を有する部分である。幅広溝部50A及び幅狭溝部50Bの範囲は、主溝50の溝幅等を考慮して、適宜調整できる。
以上説明したように、本実施形態では、隆起部70は、最大溝幅部分WMAXを含む幅広溝部50Aの底部50btmに、タイヤ径方向外側に向かって隆起するように形成されるため、幅広溝部50A内を流れる水は、隆起部70により、溝壁10a及び溝壁20aに沿って流れやすくなる。つまり、隆起部70により、主溝50の外側に排水でき、排水性の低下をさらに抑制できる。
次に、本発明の効果をさらに明確にするために、以下の比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(3.1)評価方法、(3.2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
2種類の空気入りタイヤを用いて、騒音試験及び加速ハイドロプレーニング試験を行った。実施例のトレッドパターンは、第2実施形態で示されたトレッドパターンを用いた。比較例のトレッドパターンは、第2実施形態と同様のトレッドパターンであるが、共鳴器80及び隆起部70が形成されていないものを用いた。
・ リムサイズ :7.5J×17
(騒音試験)
・ 内圧 :180kPa
・ 速度 :80km/h
・ 荷重条件 :4.52kN
・ 測定方法 :台上騒音試験(室内)
(加速ハイドロプレーニング試験)
・ 内圧 :車両指定内圧
・ 測定方法 :ドライバーによる走行試験
なお、評価結果については、比較例の空気入りタイヤにおいて、ハイドロプレーニングが発生した速度を100として、指数化して表示した。
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
Claims (4)
- タイヤ周方向に延び、路面と接地する第1陸部と、
前記タイヤ周方向に延び、前記路面と接地する第2陸部とを備え、
前記第1陸部と前記第2陸部との間に前記タイヤ周方向に延びる主溝が形成され、
前記第1陸部は、前記主溝を形成する第1溝壁を有し、
前記第2陸部は、前記主溝を形成する第2溝壁を有し、
前記第1溝壁及び前記第2溝壁は、トレッド面視において、蛇行しながら前記タイヤ周方向に延び、
トレッド幅方向に沿った前記主溝の溝幅は、前記トレッド幅方向に沿って所定の周期で変化するタイヤであって、
前記第1陸部には、タイヤ径方向に向かって凹んだ気室部と、前記気室部と前記主溝とに連通する狭窄部と、が形成され、
前記狭窄部の容積は、前記気室部と前記路面とによって形成される空間の容積よりも小さく、
前記主溝は、前記主溝のトレッド幅方向溝幅が最大となる最大溝幅部分を含む幅広溝部を有し、
前記主溝の溝底には、タイヤ径方向外側に向かって隆起する隆起部が形成され、
前記隆起部は、前記幅広溝部に形成され、
前記主溝の前記最大幅部分の前記タイヤ周方向位置と、前記隆起部の前記タイヤ周方向長さの中心の前記タイヤ周方向位置は一致し、
前記所定の周期の1周期の前記タイヤ周方向長さをL 0 とし、
前記隆起部の前記タイヤ周方向の一方の端部から前記タイヤ周方向の他方の端部までのタイヤ周方向長さをLとし、
前記溝底から前記隆起部のタイヤ径方向外側端部までの前記タイヤ径方向高さをhとすると、
h≦1.6mm、及び、L 0 ×30%≦L≦L 0 ×60%、を満たすタイヤ。 - 前記第1陸部は、トレッド幅方向長さが最大となる最大幅部分を有し、
前記トレッド面視において、前記気室部は、前記最大幅部分上に形成される請求項1に記載のタイヤ。 - 前記トレッド面視において、前記主溝の溝幅のトレッド幅方向中心を通り前記タイヤ周方向に沿った直線を対称軸として、前記第1溝壁と前記第2溝壁とは対称である請求項1又は2に記載のタイヤ。
- 前記隆起部は、前記トレッド面視において、前記タイヤ周方向の一方の端部及び前記タイヤ周方向の他方の端部に進むにつれて細くなり、
前記隆起部の前記タイヤ径方向外側は、平らな面であり、
前記隆起部は、前記溝底から前記平らな面に向かうにつれ、前記トレッド幅方向長さが短くなる請求項1から3の何れか1項に記載のタイヤ。
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