JP5723636B2 - タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ周方向に延びる主溝が形成されたタイヤに関し、特に、排水性の低下を抑制したタイヤに関する。
従来、タイヤ周方向に延びる周方向主溝のトレッド幅方向における溝幅が、所定の周期で連続的に変化するタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、周方向主溝の溝壁の間隔が広い部分と狭い部分とが連続的に繰り返す。このようなタイヤによれば、周方向溝の溝壁に沿って周方向主溝内に存在する水が、タイヤ転動時に脈動しながら流れるため、排水性能、ひいてはハイドロプレーニング性能の向上が図られる。
特開2010−179892
近年、乗用自動車などでは、車両騒音(風切り音や機械音など)の低減化が一層進展したことや、環境へのさらなる配慮に伴って、タイヤ騒音の低減化の要求が以前にも増して高まっている。
上述した従来のタイヤでは、周方向主溝のトレッド幅方向における溝幅が、所定の繰り返し周期で連続的に変化する。このため、タイヤ転動時に、溝幅の連続的な変化に伴った周波数成分に起因して騒音や振動が生じる問題があった。
そこで、本発明は、周方向主溝のトレッド幅方向の溝幅が、所定の繰り返し周期で変化するタイヤにおいて、排水性能を低下させることなく、タイヤ転動時に発生する騒音や振動を低減させたタイヤの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。本発明の特徴は、タイヤ周方向に延び、路面と接地する第1陸部と、前記タイヤ周方向に延び、前記路面と接地する第2陸部とを備え、前記第1陸部と前記第2陸部との間に前記タイヤ周方向に延びる主溝が形成され、前記第1陸部は、前記主溝を形成する第1溝壁を有し、前記第2陸部は、前記主溝を形成する第2溝壁を有し、前記第1溝壁及び前記第2溝壁は、トレッド面視において、蛇行しながら前記タイヤ周方向に延び、トレッド幅方向に沿った前記主溝の溝幅は、前記トレッド幅方向に沿って所定の周期で変化するタイヤであって、前記第1陸部には、タイヤ径方向に向かって凹んだ気室部と、前記気室部と前記主溝とに連通する狭窄部と、が形成され、前記狭窄部の容積は、前記気室部と前記路面とによって形成される空間の容積よりも小さいことを要旨とする。
なお、狭窄部の容積とは、狭窄部が第1陸部のタイヤ径方向表面に開口する場合は、狭窄部と路面とによって形成される空間の容積であり、狭窄部が第1陸部のタイヤ径方向表面に開口しない場合は、狭窄部自身の容積である。
また、前記第1陸部は、トレッド幅方向長さが最大となる最大幅部分を有し、前記トレッド面視において、前記気室部は、前記最大幅部分上に形成されていても良い。
また、前記トレッド面視において、前記主溝の溝幅のトレッド幅方向中心を通り前記タイヤ周方向に沿った直線を対称軸として、前記第1溝壁と前記第2溝壁とは対称であっても良い。
また、前記主溝は、前記主溝のトレッド幅方向溝幅が最大となる最大溝幅部分を含む幅広溝部を有し、前記主溝の溝底には、タイヤ径方向外側に向かって隆起する隆起部が形成され、前記隆起部は、前記幅広溝部に形成されていても良い。
また、前記隆起部は、前記トレッド面視において、前記タイヤ周方向の一方の端部及び前記タイヤ周方向の他方の端部に進むにつれて細くなり、前記隆起部の前記タイヤ径方向外側は、平らな面であり、前記隆起部は、前記溝底から前記平らな面に向かうにつれ、前記トレッド幅方向長さが短くなっても良い。
また、前記主溝の前記最大幅部分の前記タイヤ周方向位置と、前記隆起部の前記タイヤ周方向長さの中心の前記タイヤ周方向位置は一致し、前記所定の周期の1周期の前記タイヤ周方向長さをLとし、前記隆起部の前記タイヤ周方向の一方の端部から前記タイヤ周方向の他方の端部までのタイヤ周方向長さをLとし、前記溝底から前記隆起部のタイヤ径方向外側端部までの前記タイヤ径方向高さをhとすると、h≦1.6mm、及び、L×30%≦L≦L×60%、を満たしても良い。
本発明の特徴によれば、周方向主溝のトレッド幅方向の溝幅が、所定の繰り返し周期で変化するタイヤにおいて、排水性能を低下させることなく、タイヤ転動時に発生する騒音や振動を低減できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤを構成するトレッドの展開図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤを構成するトレッドの斜視図の一部拡大図である。 図3は、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤを構成するトレッドの展開図の一部拡大図である。 図4は、本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤを構成するトレッドの展開図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤを構成するトレッドの斜視図の一部拡大図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤを構成するトレッドの一部断面図である。 図7は、本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤを構成するトレッドの展開図の一部拡大図である。
次に、本発明に係る第1実施形態、第2実施形態、比較評価、その他の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[第1実施形態]
第1実施形態においては、(1.1)空気入りタイヤの構成、(1.2)主溝50の詳細構成、(1.3)気室部80a及び狭窄部80b、(1.4)作用・効果について説明する。
(1.1)空気入りタイヤの構成
図1は、本実施形態において空気入りタイヤ1を構成するトレッドの展開図である。空気入りタイヤ1におけるトレッド表面に形成される各部位について説明する。具体的には、(1.1.1)陸部、(1.1.2)主溝について説明する。
(1.1.1)陸部
空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延び、路面と接地する陸部10、陸部20及び陸部30とを備える。
陸部10は、トレッド幅方向端部内側に主溝50を形成する溝壁10aを有する。陸部10は、トレッド幅方向外側端部に主溝60を形成する溝壁10bを有する。陸部20は、トレッド幅方向内側端部に主溝50を形成する溝壁20aを有する。陸部20は、トレッド幅方向外側端部に主溝60を形成する溝壁20bを有する。陸部30は、トレッド幅方向内側端部に主溝60を形成する溝壁30aを有する。陸部30は、トレッド幅方向外側に開口する横溝110を有する。
陸部10は、トレッド幅方向長さが最大となる最大幅部分を有する。図1において、最大幅部分とは、トレッド幅方向最大長さLMAXが表示されている部分である。
陸部10及び陸部20には、主溝50と交差する横溝は、形成されていない。陸部10、陸部20及び陸部30には、主溝60と交差する横溝は、形成されていない。
(1.1.2)主溝
空気入りタイヤ1は、陸部10と陸部20との間にタイヤ周方向に延びる主溝50を備える。空気入りタイヤ1は、陸部10と陸部30との間にタイヤ周方向に延びる主溝60を備える。空気入りタイヤ1は、陸部20と陸部30との間にタイヤ周方向に延びる主溝60を備える。
主溝50は、タイヤ赤道線CL上に設けられる。主溝60は、タイヤ赤道線CLからトレッド幅方向外側に設けられる。
主溝60は、タイヤ周方向に沿って直線状に延びる。すなわち、陸部10の溝壁10b、陸部20の溝壁20b、陸部30の溝壁30aは、タイヤ周方向に沿って直線状に延びる。
(1.2)主溝50の詳細構成
主溝50の詳細構成について、説明する。具体的には、(1.2.1)溝壁、(1.2.2)溝幅、(1.2.3)主溝の振幅と周期の詳細構成について、図1から図3を用いて説明する。図2は、空気入りタイヤ1を構成するトレッドにおいて、主溝50を拡大した斜視図である。図3は、空気入りタイヤ1を構成するトレッドにおいて、主溝50を拡大した展開図である。
(1.2.1)溝壁
主溝50は、陸部10の溝壁10a及び陸部20の溝壁20aにより形成される。溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、蛇行しながらタイヤ周方向に延びる。トレッド面視において、主溝50の溝幅のトレッド幅方向中心を通り、タイヤ周方向に沿った直線を対称軸として、溝壁10aと溝壁20aとは対称である。本実施形態において、主溝50の溝幅のトレッド幅方向中心を通り、タイヤ周方向に沿った直線は、タイヤ赤道線CLと一致する。
(1.2.2)溝幅
主溝50の溝幅は、トレッド幅方向に沿って所定の周期で変化する溝幅を有する。従って、主溝50の溝幅は、タイヤ周方向に進むにつれ溝幅が周期的に変化する。このため、溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、波状である。主溝50の溝幅は、トレッド幅方向に沿った溝幅であり、溝壁10a上の任意の点から、溝壁20aまでのトレッド幅方向の距離を示す。
主溝50の溝幅の最小溝幅部分WMINと、主溝50の溝幅の最大溝幅部分WMAXとの比WMIN/WMAXは、35%〜85%の範囲である。なお、溝幅の最小溝幅部分WMINと陸部10の最大幅部分とのタイヤ周方向位置は、一致している。
(1.2.3)主溝50の振幅と周期
図3に示すように、主溝50の溝幅は、タイヤ周方向に沿って周期λで変化する。溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド幅方向に沿って振幅aを有する。
溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、タイヤ周方向に沿って周期λで変化する。溝壁10a及び溝壁20aは、最小溝幅部分WMINを周期λの開始点とした場合、最大溝幅部分WMAXを境に、前側と、後側とで対称の形状に設けられる。
主溝50の溝幅におけるタイヤ周方向の周期であり、溝壁10a及び溝壁20aのタイヤ周方向の周期である周期λと、振幅aとの関係は、周期λが、振幅aの15倍〜100倍である。
タイヤ転動時に、路面と接地するトレッドのタイヤ周方向の長さであるトレッド長と、主溝50の周期λとの関係は、トレッド長が、周期λの0.5〜20倍である。
(1.3)気室部80a及び狭窄部80b
陸部10には、気室部80aと狭窄部80bとが形成される。気室部80aは、タイヤ径方向に向かって凹んでいる。すなわち、気室部80aは、陸部10のタイヤ径方向表面に開口する。本実施形態において、気室部80aは、直方体に形成される。トレッド面視において、気室部80aは、最大幅部分上に形成される。これは、気室部80aは、最大幅部分にのみ形成されることだけを意味しているのではなく、図1に示すように、気室部80aは、最大幅部分を含んで形成されればよい。逆に言えば、気室部80aは、陸部10のトレッド幅方向長さが最小となる最小幅部分に形成されないことが好ましい。このため、気室部80aのタイヤ周方向長さの中心と最大幅部分とが一致していることがより好ましい。
狭窄部80bは、気室部80aと主溝50とに連通する。具体的には、狭窄部80bのトレッド幅方向一方の端部は、主溝50に開口し、狭窄部80bのトレッド幅方向他方の端部は、気室部80aに開口する。トレッド面視において、狭窄部80bは、気室部80aの一角から主溝50に直線状に延びている。狭窄部80bは、陸部10のタイヤ径方向表面に開口する。狭窄部80bの容積は、気室部80aと路面とによって形成される空間の容積よりも小さい。なお、本実施形態において、狭窄部80bの容積とは、狭窄部80bと路面とによって形成される空間である。
気室部80aと狭窄部80bとは、共鳴器80を構成する。この共鳴器80は、いわゆるヘルムホルツ共鳴器である。この共鳴器80によって、気柱共鳴音の共鳴周波数付近エネルギーを吸収することにより、気柱共鳴音を低減する。気柱共鳴音とは、タイヤ周方向に延びる主溝と、トレッド踏面接地域内の路面とによって囲繞される管内の空気の共鳴によって発生する騒音である。この気柱共鳴音を低減させるために、共鳴器80の備える周波数fを700〜1800Hzに設定することが好ましい。本実施形態において、狭窄部80bと主溝50の境界から狭窄部80bと気室部80aまでの狭窄部80bの長さl1に沿った狭窄部80bの断面積S1及び気室部80aのタイヤ周方向長さl2に沿った気室部80aの断面積S2は、一定であるため、以下の式(1)及び式(2)を用いて共鳴器の寸法を決定することができる。
tan(kl1)・tan(kl2)−(S1/S2) = 0 ・・・式(1)
k=(2πf0) ・・・式(2)
(1.4)作用・効果
以上説明したように、本実施形態に係る空気入りタイヤ1によれば、陸部10には、気室部80aと狭窄部80bとが形成され、狭窄部80bの容積は、気室部80aと路面とによって形成される空間の容積よりも小さい。このため、気室部80aと狭窄部80bとによって共鳴器80が形成されるため、タイヤ転動時に発生する騒音や振動を低減できる。主溝50の容積は、変化していないため、排水性能を低下させることもない。
また、本実施形態では、トレッド面視において、気室部80aは、最大幅部分上に形成される。陸部10は、最大幅部分を有するため、タイヤ周方向において、ブロック剛性が均一でない。気室部80aを最大幅部分上に形成することによって、ブロック剛性を均一に近づけることができる。その結果、操縦安定性の低下を抑制することができる。
なお、溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、蛇行しながらタイヤ周方向に延び、主溝50の溝幅は、トレッド幅方向に沿って所定の周期で変化するため、溝壁10a及び溝壁20aに沿って主溝50に存在する水が、タイヤ転動時に脈動しながら流れる。これにより、排水性能、ひいてはハイドロプレーニング性能の向上が図られる。
[第2実施形態]
第2実施形態では、タイヤ径方向外側に向かって隆起する隆起部70を備える構成について説明する。
具体的には、第2実施形態においては、(2.1)主溝50の詳細構成、(2.2)作用・効果、について、図4から図7を参照しながら説明する。
図4は、第2実施形態において、空気入りタイヤ2を構成するトレッドの展開図である。また、図4は、第2実施形態に係る空気入りタイヤ2を示す一部断面斜視図である。また、図6は、第2実施形態に係る空気入りタイヤ2を示す断面図(図4のA−A断面図)である。図7は、第2実施形態において、空気入りタイヤ2を構成するトレッドの拡大展開図である。
なお、以下の第2実施形態においては、第1実施形態と異なる点を主に説明し、重複する説明を省略する。
(2.1)主溝50の詳細構成
図4に示すように、主溝50は、主溝50のトレッド幅方向が最大となる最大溝幅部分WMAXを含む幅広溝部50Aを有する。同様に、主溝50は、主溝50のトレッド幅方向が最小となる最小溝幅部分WMINを含む幅狭溝部50Bを有する。主溝50は、タイヤ周方向に幅広溝部50Aと、幅狭溝部50Bとを交互に形成する。幅広溝部50Aは、主溝50の溝幅の平均値の3分の2〜平均値以上の溝幅を有する部分であり、幅狭溝部50Bは、主溝50の溝幅の平均値の3分の2〜平均値以下の溝幅を有する部分である。幅広溝部50A及び幅狭溝部50Bの範囲は、主溝50の溝幅等を考慮して、適宜調整できる。
図4から図6に示すように、主溝50の溝底である底部50btmには、タイヤ径方向外側に向かって隆起する隆起部70が形成される。隆起部70は、幅広溝部50Aに形成される。主溝50の最大幅部分のタイヤ周方向位置と、隆起部70タイヤ周方向長さLの中心のタイヤ周方向位置は一致する。
隆起部70は、トレッド面視において、タイヤ周方向に沿って、縦長に形成されている。具体的には、隆起部70は、トレッド面視において、タイヤ周方向の一方の端部である前端70f及びタイヤ周方向の他方の端部である後端70rに行くに連れて細くなる。
主溝50を形成する溝壁10aと対向する隆起部70の側部70aは、溝壁10aに沿って延びる。同様に、主溝50を形成する溝壁20aと対向する隆起部70の側部70bは、溝壁20aに沿って延びる。
隆起部70は、トレッド面視において、主溝50のトレッド幅方向における中心線を軸に対称に設けられる。
図6に示すように、隆起部70のタイヤ径方向外側は、平らな面(平面70u)である。隆起部70は、底部50btmから平面70uに向かうにつれ、トレッド幅方向長さが短くなる。隆起部70の高さである隆起高さhは、底部50btmからタイヤ径方向に沿った高さである。本実施形態において、底部50btmから平面70uまでのタイヤ径方向高さである。隆起高さhは、主溝50の深さである主溝深さH未満である。
図7に示すように、所定の周期の1周期のタイヤ周方向長さをLとする。図7において、1周期長さLは、一の最小溝幅部分WMINからタイヤ周方向に隣接する次の最小溝幅部分WMINまでのタイヤ周方向長さに等しい。なお、第1実施形態における周期λとも等しい。前端70fから後端70rまでのタイヤ周方向長さをLとすると、h≦1.6mm、及び、L×30%≦L≦L×60%、を満たすことが好ましい。
(2.2)作用・効果
以上説明したように、本実施形態では、隆起部70は、最大溝幅部分WMAXを含む幅広溝部50Aの底部50btmに、タイヤ径方向外側に向かって隆起するように形成されるため、幅広溝部50A内を流れる水は、隆起部70により、溝壁10a及び溝壁20aに沿って流れやすくなる。つまり、隆起部70により、主溝50の外側に排水でき、排水性の低下をさらに抑制できる。
本実施形態では、側部70aは、溝壁10aに沿って延び、側部70bは、溝壁20aに沿って延びるため、幅広溝部50A内を流れる水は、溝壁10a及び溝壁20aに沿ってさらに流れやすくなる。このため、排水性の低下をさらに抑制できる。
本実施形態では、隆起部70は、トレッド面視において、前端70f及び後端70rに行くに連れて細くなるため、幅広溝部50A内を流れる水は、隆起部70により急激に流れを変更されることなく、効果的に、溝壁10a及び溝壁20aに沿って流れやすくなる。
本実施形態では、隆起部70は、トレッド面視において、主溝50の中心線を軸に対称に設けられるため、幅広溝部50A内を流れる水は、隆起部70により溝壁10a及び溝壁20aに沿って均等に流れやすくなる。
本実施形態では、隆起部70のタイヤ径方向外側は、平面70uであるため、主溝50の中心を流れる水は、そのまま主溝50の中心を通って流れやすくなる。このため、排水性の低下をさらに抑制できる。
本実施形態では、h≦1.6mm、及び、L×30%≦L≦L×60%、を満たす。h≦1.6mmとすることにより、幅広溝部50A内には、タイヤ周方向に沿った水の流れが、充分に確保される。L×30%≦Lとすることにより、隆起部70により、溝壁10a及び溝壁20aに沿って流れやすくなる。L≦L×60%を満たすことにより、タイヤ周方向に沿った水の流れが、充分に確保される。その結果、排水性の低下をさらに抑制できる。
[比較評価]
次に、本発明の効果をさらに明確にするために、以下の比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(3.1)評価方法、(3.2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(3.1)評価方法
2種類の空気入りタイヤを用いて、騒音試験及び加速ハイドロプレーニング試験を行った。実施例のトレッドパターンは、第2実施形態で示されたトレッドパターンを用いた。比較例のトレッドパターンは、第2実施形態と同様のトレッドパターンであるが、共鳴器80及び隆起部70が形成されていないものを用いた。
空気入りタイヤに関するデータは、以下に示す条件において測定された。
・ タイヤサイズ :225/45R17
・ リムサイズ :7.5J×17
(騒音試験)
・ 内圧 :180kPa
・ 速度 :80km/h
・ 荷重条件 :4.52kN
・ 測定方法 :台上騒音試験(室内)
(加速ハイドロプレーニング試験)
・ 内圧 :車両指定内圧
・ 測定方法 :ドライバーによる走行試験
なお、評価結果については、比較例の空気入りタイヤにおいて、ハイドロプレーニングが発生した速度を100として、指数化して表示した。
(3.2)評価結果
各空気入りタイヤの評価結果について、表1を参照しながら説明する。
Figure 0005723636
この結果、実施例の空気入りタイヤは、比較例の空気入りタイヤに比べて、排水性能を低下させずに、タイヤ転動時に発生する騒音や振動を低減できることが分かった。
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。
上述した実施形態では、溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、タイヤ周方向に沿って繰り返し蛇行しているが、溝壁10a及び溝壁20aは、繰り返し蛇行している必要はなく、例えば、一部がタイヤ周方向に沿って直線状に設けられていてもよい。
上述した実施形態では、溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、タイヤ周方向に沿って所定の繰り返し周期で変化し、一周期内において、最大溝幅部分WMAXを境にした場合、前側と、後側とで対称の形状に設けられている。しかしながら、溝壁10a及び溝壁20aは、一周期内において、最大溝幅部分WMAXを境にした場合、前側と、後側とで対称の形状に設けられている必要はなく、例えば、後側で溝幅が急激に狭くなるような形状に設けられていてもよい。
上述した実施形態では、気室部80aは、直方体に形成されていたが、これに限られない。例えば、気室部80aの形状は、底面及び側壁に凹凸を有していてもよいし、底面及び側壁が曲面により形成されていても良い。気室部80aの形状は、特に限定されない。なお、気室部80aの形状をブロック剛性が均一となるように形成することが好ましい。また、狭窄部80bは、陸部10のタイヤ径方向表面に開口していたが、これに限られない。狭窄部80bは、陸部10のタイヤ径方向表面に開口しなくても良い。例えば、狭窄部80bは、気室部80a及び主溝50に開口する端部が円形状である円柱形状であっても良い。この場合、共鳴周波数fは、以下の式(3)を用いて決定することができる。
Figure 0005723636
rは、狭窄部80bの半径である。lは、狭窄部80bの円柱の長さ(気室部80aに開口する一端部から主溝50に開口する他端部までの長さ)である。Sは、狭窄部80bの円柱の中心軸に沿った断面積である。Vは、気室部80aの容積である。cは、音速である。rに係る係数は、文献により異なり、一般的に実験式から求められる。本明細書においては、rに係る係数を1.3としている。これにより、共鳴器の寸法を決定しても良い。
上述した実施形態では、トレッド面視において、狭窄部80bは、気室部80aの一角から主溝50に直線状に延びていたが、これに限られない。例えば、狭窄部80bは、気室部80aのタイヤ周方向中心からトレッド幅方向に延びて主溝50に開口しても良い。すなわち、狭窄部80bの一端部は、気室部80aに開口しさえすれば良い。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1,2…タイヤ、 10,20,30…陸部、 10a,10b,20a,20b,30a…溝壁、 50btm…底部、 50,60…主溝、 50A…幅広溝部、 50B…幅狭溝部、 50btm…底部、 70…隆起部、 70a,70b…側部、 70f…前端、 70r…後端、 70u…平面、 80…共鳴器、 80a…気室部、 80b…狭窄部、 110…横溝

Claims (4)

  1. タイヤ周方向に延び、路面と接地する第1陸部と、
    前記タイヤ周方向に延び、前記路面と接地する第2陸部とを備え、
    前記第1陸部と前記第2陸部との間に前記タイヤ周方向に延びる主溝が形成され、
    前記第1陸部は、前記主溝を形成する第1溝壁を有し、
    前記第2陸部は、前記主溝を形成する第2溝壁を有し、
    前記第1溝壁及び前記第2溝壁は、トレッド面視において、蛇行しながら前記タイヤ周方向に延び、
    トレッド幅方向に沿った前記主溝の溝幅は、前記トレッド幅方向に沿って所定の周期で変化するタイヤであって、
    前記第1陸部には、タイヤ径方向に向かって凹んだ気室部と、前記気室部と前記主溝とに連通する狭窄部と、が形成され、
    前記狭窄部の容積は、前記気室部と前記路面とによって形成される空間の容積よりも小さく、
    前記主溝は、前記主溝のトレッド幅方向溝幅が最大となる最大溝幅部分を含む幅広溝部を有し、
    前記主溝の溝底には、タイヤ径方向外側に向かって隆起する隆起部が形成され、
    前記隆起部は、前記幅広溝部に形成され、
    前記主溝の前記最大幅部分の前記タイヤ周方向位置と、前記隆起部の前記タイヤ周方向長さの中心の前記タイヤ周方向位置は一致し、
    前記所定の周期の1周期の前記タイヤ周方向長さをL とし、
    前記隆起部の前記タイヤ周方向の一方の端部から前記タイヤ周方向の他方の端部までのタイヤ周方向長さをLとし、
    前記溝底から前記隆起部のタイヤ径方向外側端部までの前記タイヤ径方向高さをhとすると、
    h≦1.6mm、及び、L ×30%≦L≦L ×60%、を満たすタイヤ。
  2. 前記第1陸部は、トレッド幅方向長さが最大となる最大幅部分を有し、
    前記トレッド面視において、前記気室部は、前記最大幅部分上に形成される請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記トレッド面視において、前記主溝の溝幅のトレッド幅方向中心を通り前記タイヤ周方向に沿った直線を対称軸として、前記第1溝壁と前記第2溝壁とは対称である請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記隆起部は、前記トレッド面視において、前記タイヤ周方向の一方の端部及び前記タイヤ周方向の他方の端部に進むにつれて細くなり、
    前記隆起部の前記タイヤ径方向外側は、平らな面であり、
    前記隆起部は、前記溝底から前記平らな面に向かうにつれ、前記トレッド幅方向長さが短くなる請求項1から3の何れか1項に記載のタイヤ。
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