JP2010170117A - 着色感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】着色剤、バインダー樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤及び溶剤を含み、式(A−I)で表される着色剤及び黄色染料を含む着色感光性樹脂組成物。[R1〜R18は、水素原子、ハロゲン原子、C1-8脂肪族炭化水素基、ニトロ基、フェニル基、−SO2NHR21、−SO3 -又は−COOR22を表し、少なくとも一つは−SO3 -を表す。R19及びR20は、水素原子、メチル基、エチル基又はアミノ基を表す。Mは、Cr又はCoを表す。nは、2〜5の整数を表す。Dは、水素原子、1価の金属カチオン又はキサンテン骨格を有する化合物に由来する1価のカチオンを表す。]
【選択図】なし
Description
また、着色感光性樹脂組成物中の着色剤として、カラーフィルタのコントラストを高くするために、染料を用いることが知られている。例えば特許文献2には、赤色染料としてVALIFAST Red 1308を含む着色感光性樹脂組成物が記載されている。
R19及びR20は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はアミノ基を表す。
R211及びR212は、それぞれ独立に、水素原子、C1-8脂肪族炭化水素基、シクロヘキシル基、C7-10アルキルシクロヘキシル基、C2-15アルコキシアルキル基、−R31−CO−O−R32、−R31−O−CO−R32、又はC7-10アラルキル基を表す。
R31は、2価のC1-8脂肪族炭化水素基を表し、R32は、1価のC1-8脂肪族炭化水素基を表す。
Mは、Cr又はCoを表す。
nは、2〜5の整数を表す。
Dは、ヒドロン、1価の金属カチオン又はキサンテン骨格を有する化合物に由来する1価のカチオンを表す。]
R45〜R52は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1-10飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン化C1-10飽和脂肪族炭化水素基、C1-8アルコキシ基、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基、又はN−置換スルファモイル基を表す。
R53及びR54は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、カルバモイル基、又はN−置換カルバモイル基を表す。]
R19及びR20は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はアミノ基を表す。
R21及びR22は、それぞれ独立に、水素原子、C1-8脂肪族炭化水素基、シクロヘキシル基、C7-10アルキルシクロヘキシル基、C2-15アルコキシアルキル基、−R31−CO−O−R32、−R31−O−CO−R32、又はC7-10アラルキル基を表す。
R31は、2価のC1-8脂肪族炭化水素基を表し、R32は、1価のC1-8脂肪族炭化水素基を表す。
Mは、Cr又はCoを表す。
nは、2〜5の整数を表す。
Dは、ヒドロン、1価の金属カチオン又はキサンテン骨格を有する化合物に由来する1価のカチオンを表す。]
なお本明細書において、Ca-bとは、炭素数がa以上、b以下であることを意味する。
前記のカルボキシ基を有するC2-9脂肪族炭化水素基としては、前記のカルボキシ基を有するC2-9脂肪族炭化水素から水素原子を1個除いたものが挙げられる。
前記のヒドロキシ基を有するC1-8脂肪族炭化水素基は、前記のヒドロキシ基を有するC1-8脂肪族炭化水素から水素原子を1個除いたものが挙げられる。
前記のカルボキシ基を有するC2-9脂肪族炭化水素基と、ヒドロキシ基を有するC1-8脂肪族炭化水素との脱水縮合により得られるエステル結合を有する炭素数4〜10の基としては、酢酸プロピル基、酢酸ブチル基、酢酸ペンチル基、酢酸へキシル基、酢酸へプチル基、酪酸エチル基、酪酸イソプロピル基、酪酸ブチル基、酪酸ペンチル基、酪酸へキシル基、酪酸へプチル基、酪酸オクチル基、吉草酸メチル基、吉草酸エチル基、吉草酸イソプロピル基、吉草酸イソブチル基、吉草酸ペンチル基、吉草酸ヘキシル基、吉草酸へプチル基、カプロン酸メチル基、カプロン酸エチル基、カプロン酸プロピル基、カプロン酸ブチル基、カプロン酸ヘキシル基、エナント酸メチル基、エナント酸エチル基、エナント酸イソプロピル基、エナント酸イソブチル基、エナント酸ペンチル基、カプリル酸メチル基、カプリル酸エチル基、カプリル酸プロピル基、カプリル酸イソプロピル基、カプリル酸ブチル基、カプリル酸イソブチル基、ペラルゴン酸メチル基、ペラルゴン酸エチル基、ペラルゴン酸プロピル基、ペラルゴン酸イソプロピル基などが挙げられ、好ましくは酢酸プロピル基、酢酸ブチル基、酪酸エチル基、酪酸ブチル基、酪酸ペンチル基、酢酸へキシル基、吉草酸メチル基、吉草酸エチル基、吉草酸イソプロピル基、吉草酸イソブチル基が挙げられる。
置換されていてもよいC6-10芳香族炭化水素としては、フェニル基、o−トルイル基、m−トルイル基、p−トルイル基、ナフチル基などが挙げられる。
式(A−II)中、R22〜R26は任意に組合せることができるが、好ましくはR22及びR24が水素原子、R23及びR25がエチル基、R26がメチル基である組合せ、R22及びR24が水素原子、R23及びR25がエチル基、R26がエチル基である組合せが挙げられる。
黄色染料が、アゾ骨格を有する化合物を含む染料であることが好ましい。
[式(I)中、R41〜R44は、それぞれ独立に、水素原子、C1-10飽和脂肪族炭化水素基又はカルボキシ基を表す。
R45〜R52は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1-10飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン化C1-10飽和脂肪族炭化水素基、C1-8アルコキシ基、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基、又はN−置換スルファモイル基を表す。
R53及びR54は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、カルバモイル基、又はN−置換カルバモイル基を表す。]
飽和脂肪族炭化水素基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。その炭素数は、1〜10、好ましくは2〜8、より好ましくは3〜6である。飽和脂肪族炭化水素基には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが含まれる。
R45〜R52のうち2つ以上(例えばR45〜R48から1つ以上(特に1つ)と、R49〜R52から1つ以上(特に1つ))前記の基であることが好ましく、前記の基の置換位置は、アゾ基に対してメタ位又はオルト位であることがより好ましい。
嵩高い基であると、アゾ色素のビフェニル部位のスタッキングを低減でき、油溶性を高めることができる。さらに置換位置がアゾ基に対してオルト位であると、アゾ基を保護でき、耐光性を高めることもできる。
この置換飽和脂肪族炭化水素基としては、プロポキシプロピル基(3−(イソプロポキシ)プロピル基など)などが例示できる。
アラルキル基の炭素数は、7〜20、好ましくは7〜10である。このアラルキルとしては、ベンジル基、フェニルプロピル基(1−メチル−3−フェニルプロピル基など)、フェニルブチル基(3−アミノ−1−フェニルブチル基など)などのフェニルアルキル基が挙げられる。
H2N−R55の具体例には、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、ジメチルヘキシルアミン(1,5−ジメチルヘキシルアミンなど)、テトラメチルブチルアミン(1,1,3,3−テトラメチルブチルアミンなど)、エチルヘキシルアミン(2−エチルヘキシルアミンなど)、アミノフェニルブタン(3−アミノ−1−フェニルブタンなど)、イソプロポキシプロピルアミンなどが含まれる。反応性アミンの使用量は、スルホニルハライド化合物1モルに対して、3モル以上、10モル以下(好ましくは7モル以下)程度である。
〔式(II)中、Z61は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
A61は、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基及びN−置換スルファモイル基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基を1個又は2個有するフェニル基、或いはスルホ基、スルファモイル基及びN−置換スルファモイル基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基を1〜3個有するナフチル基を表す。
R61及びR62は、それぞれ独立して、水素原子、C1-10飽和脂肪族炭化水素基、ヒドロキシ基が置換しているC1-10飽和脂肪族炭化水素基、C1-8アルコキシ基が置換しているC1-10飽和脂肪族炭化水素基、C1-8チオアルコキシ基が置換しているC1-10飽和脂肪族炭化水素基、C6-20アリール基、C7-20アラルキル基、又はC2-10アシル基を表す。
R63〜R66は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-10飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン化C1-10飽和脂肪族炭化水素基、C1-8アルコキシ基、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基又はN−置換スルファモイル基を表す。〕
R67のアリール基は、無置換であってもよく、アルキル基又はヒドロキシ基などの置換基を有していてもよい。前記アリール基の炭素数は、置換基の炭素数を含めて数えられ、6〜20、好ましくは6〜10である。
R67のアラルキル基(アリールアルキル基)のアルキル部分は、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよい。アラルキル基の炭素数は、通常、7〜20、好ましくは7〜10である。
R67のアシル基は、無置換であってもよく、飽和脂肪族炭化水素基、アルコキシ基などの置換基を有していてもよい。アシル基の炭素数は、置換基の炭素数を含めて数えられ、その数は、2〜10、好ましくは6〜10である。
R67の具体例としては、R55について上述したものと同じものが挙げられる。
R67としては、色濃度、油溶性などをより一層高めるために、分枝鎖状飽和脂肪族炭化水素基、又はアラルキル基が好ましい。
前記アリール基の炭素数は、置換基の炭素数を含めて数えられ、6〜20、好ましくは6〜10である。これらアリール基としては、例えばフェニル基、2−、3−、4−メチルフェニル基、2−、3−、4−スルホフェニル基などの置換又は無置換フェニル基などが挙げられる。
R63〜R66の飽和脂肪族炭化水素基は、R61及びR62の場合と同様に、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよく、その炭素数は、1〜10、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜4である。R63〜R66の飽和脂肪族炭化水素基の具体例は、R61及びR62と同じものが挙げられる。R63〜R66の飽和脂肪族炭化水素基は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子により置換されていてもよい。ハロゲン化飽和脂肪族炭化水素基の具体例としては、トリフルオロメチル基などが挙げられる。
R63〜R66のN−置換スルファモイル基としては、式(II)中のA61と同じものが挙げられる。
嵩高い基であると、アゾ色素のスタッキングを低減でき、油溶性を高めることができる。さらに置換位置がアゾ基に対してオルト位であると、アゾ基を保護でき、耐光性を高めることもできる。
〔式(III)中、Z71及びZ72は、それぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子を表す。
R71〜R74は、それぞれ独立して、水素原子、C1-10飽和脂肪族炭化水素基、ヒドロキシ基が置換しているC1-10飽和脂肪族炭化水素基、C1-8アルコキシ基が置換しているC1-10飽和脂肪族炭化水素基、C1-8チオアルコキシ基が置換しているC1-10飽和脂肪族炭化水素基、C6-20アリール基、C7-20アラルキル基、又はC2-10アシル基を表す。
R75〜R82は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-10飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン化C1-10飽和脂肪族炭化水素基、C1-8アルコキシ基、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基又はN−置換スルファモイル基を表す。〕
該飽和脂肪族炭化水素基の具体例としては、上述したR61及びR62におけるものと同じものが挙げられる。
R75〜R82の飽和脂肪族炭化水素基は、R71〜R74の場合と同様に、直鎖状、分枝鎖状または環状のいずれでもよく、その炭素数は、1〜10、好ましくは2〜8、より好ましくは3〜6である。R75〜R82の飽和脂肪族炭化水素基の具体例は、R71〜R74の場合と同じである。R75〜R82の飽和脂肪族炭化水素基は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子により置換されていてもよい。ハロゲン化飽和脂肪族炭化水素基の具体例としては、トリフルオロメチル基などが挙げられる。
R75〜R82のうち2つ以上(例えばR75〜R82から1つ以上(特に1つ)と、R75〜R82から1つ以上(特に1つ))前記の基であることが好ましく、前記の基の置換位置は、アゾ基に対してメタ位又はオルト位であることがより好ましい。
嵩高い基であると、アゾ色素のビフェニル部位のスタッキングを低減でき、油溶性を高めることができる。さらに置換位置がアゾ基に対してオルト位であると、アゾ基を保護でき、耐光性を高めることもできる。
R83のアリール基は、無置換であってもよく、飽和脂肪族炭化水素基又はヒドロキシ基などの置換基を有していてもよい。前記アリール基の炭素数は、置換基の炭素数を含めて数えられ、6〜20、好ましくは6〜10である。
R83のアラルキル基のアルキル部分は、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよい。アラルキル基の炭素数は、7〜20、好ましくは7〜10である。
R83のアシル基は、無置換であってもよく、飽和脂肪族炭化水素基、アルコキシ基などの置換基を有していてもよい。アシル基の炭素数は、置換基の炭素数を含めて数えられ、その数は、2〜10、好ましくは6〜10である。
R83の具体例としては、R55について上述したものと同じものが挙げられる。
〔式(IV)中、A91は、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基及びN−置換スルファモイル基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基を1個又は2個有するフェニル基、或いはスルホ基、スルファモイル基及びN−置換スルファモイル基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基を1〜3個有するナフチル基を表す。
R91は、水素原子、カルバモイル基、N−置換カルバモイル基又はシアノ基を表す。
R92及びR93は、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6飽和脂肪族炭化水素基を表す。
R94〜R97は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-10飽和脂肪族炭化水素基、ハロゲン化C1-10飽和脂肪族炭化水素基、C1-8アルコキシ基、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基又はN−置換スルファモイル基を表す。〕
A91の具体例としては、A61について上述したものと同じものが挙げられる。
R98としては、R55について上述したものと同じものが挙げられる。
R94〜R97の飽和脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよく、その炭素数は、1〜10、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜4である。
R94〜R97のアルコキシ基の炭素数は、1〜8、好ましくは1〜4である
R94〜R97の具体例としては、R63〜R66について上述したものと同じものが挙げられる。
嵩高い基であると、アゾ色素のスタッキングを低減でき、油溶性を高めることができる。さらに置換位置がアゾ基に対してオルト位であると、アゾ基を保護でき、耐光性を高めることもできる。
〔式(V)中、A101は、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基及びN−置換スルファモイル基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基を1個又は2個有するフェニル基、或いはスルホ基、スルファモイル基及びN−置換スルファモイル基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基を1〜3個有するナフチル基を表す。
R101及びR102は、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6飽和脂肪族炭化水素基を表す。
R103及びR104は、それぞれ独立して、水素原子、C1-10飽和脂肪族炭化水素基、C1-8アルコキシ基が置換しているC1-10飽和脂肪族炭化水素基、C6-20アリール基、C7-20アラルキル基、又はC2-10アシル基を表す。〕
前記R105としては、色濃度、油溶性などをより一層高めるために、分枝鎖状飽和脂肪族炭化水素基、又はアラルキル基が好ましい。
A101−NH2 (Va)
で示されるアミン類(ジアゾ成分)を、亜硝酸、亜硝酸塩又は亜硝酸エステルによりジアゾ化することによって得られる式(Vb)
A101−N≡N+ (Vb)
の化合物を、前記ジアゾニウム塩として使用できる(式(Va)及び(Vb)中、A101は前記と同じ意味を表す)。
本発明の効果に影響を与えない範囲であれば、他の色素を併用してもよい。
着色剤(A)の含有量が前記の範囲にあると、カラーフィルタとしたときの色濃度が十分であり、かつ組成物中にバインダー樹脂(B)を必要量含有させることができるので、機械的強度が十分なパターンを形成することができることから好ましい。
側鎖に重合性不飽和結合を有する樹脂を用いると、得られる塗膜において、耐溶剤性が高くなる傾向があり、好ましい。
前記の光重合性化合物(C)は、単独でも2種以上を組合せて用いてもよい。
光重合性化合物(C)の含有量は、着色感光性樹脂組成物に対して質量分率で、好ましくは5〜90質量%であり、より好ましくは10〜80質量%であり、さらに好ましくは20〜70質量%であり、特に好ましくは、20〜50質量%であり、とりわけ好ましくは20〜35質量%である。光重合性化合物(C)の含有量が前記の範囲にあると、塗膜の硬化が十分におこり、現像前後での膜厚比率が向上し、パターンにアンダーカットが入りにくくなって密着性が良好になる傾向があることから好ましい。
前記のアセトフェノン系化合物としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーなどが挙げられ、好ましくは2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オンなどが挙げられる。
光重合開始助剤(G)としては、アミン系化合物、アルコキシアントラセン系化合物、チオキサントン系化合物などが挙げられる。
前記のアミン系化合物としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられ、中でも4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
前記の架橋向上剤(E)としては、エポキシ系化合物、メラミン誘導体などが挙げられ、好ましくはエポキシ系化合物が挙げられる。
前記のエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などの芳香族系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル型樹脂、グリシジルアミン型樹脂、エポキシ化などのエポキシ樹脂、前記各エポキシ樹脂の臭素化誘導体、脂肪族化合物のエポキシ化物、脂環式化合物のエポキシ化物、芳香族化合物のエポキシ化合物、ブタジエンの(共)重合体のエポキシ化物、イソプレンの(共)重合体のエポキシ化物、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体、トリグリシジルイソシアヌレートなどが挙げられ、好ましくはビスフェノールA型エポキシ樹脂、芳香族系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂が挙げられる。
本発明の着色感光性樹脂組成物における架橋向上剤(E)の含有量は、バインダー樹脂(B)及び光重合性化合物(C)の合計量100質量部に対して、2質量部以上、好ましくは4質量部以上、さらに好ましくは10質量部以上、特に好ましくは20質量部以上であり、また、40質量部以下、好ましくは35質量部以下である。
前記の芳香族炭化水素類としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどが挙げられる。
前記のケトン類としては、例えば、アセトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
前記のアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリン、ヒドロキシメチルペンタノン、メトキシブタノールなどが挙げられる。
前記のエステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
前記のアミド類としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。
これらの中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンが好ましく、これらを併用することがより好ましい。
さらに前記の溶剤は、単独でも2種類以上を組合せて用いてもよい。
前記のシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(商品名:トーレシリコーン;東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)などが挙げられる。
前記のフッ素系界面活性剤としては、フルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、フロラード(商品名)FC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファック(商品名)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同R30(DIC(株)製)、エフトップ(商品名)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、サーフロン(商品名)S381、同S382、同SC101、同SC105(旭硝子(株)製)、E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)、BM−1000、BM−1100(いずれも商品名:BM Chemie社製)などが挙げられる。
前記のフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合及びフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、メガファック(登録商標)R08、同BL20、同F475、同F477、同F443(DIC(株)製)などがあげられる。
これらの界面活性剤は、単独でも2種類以上を組合せて用いてもよい。
界面活性剤(H)の含有量は、着色感光性樹脂組成物に対し質量分率で、好ましくは0.0005〜0.6質量%であり、より好ましくは0.001〜0.5質量%である。界面活性剤(H)の含有量が、前記の範囲にあると、着色感光性樹脂組成物を塗布した際に、得られる塗膜の平坦性が良好になる傾向があり好ましい。
前記の塗布に用いる装置としては、スピンコーター、スリットコーター、カーテンフローコーター、流延塗布装置、インクジェット装置などが挙げられる。
溶剤などの揮発成分を除去するためには、例えば、加熱したり、減圧することにより除去することができる。
フォトマスクには、必要とされるパターンの形状に応じて、遮光部と非遮光部が形成されている。
露光は、例えば、g線、h線、i線などの光源を用いて、ステッパやマスクアライナーなどの装置を用いて行われる。
露光後の着色層は、現像処理され、パターンが形成される。
現像処理は、現像装置を用いて行われ、通常、アルカリ性溶液中に浸漬するか、着色層にアルカリ性溶液を噴射して行われる。現像後、通常、リンス処理が行われ、着色層に接触したアルカリ性溶液が除去される。
リンス処理の後、通常、ドライヤー等の乾燥装置を用いて、着色層は乾燥される。
乾燥後の着色層は、加熱又は露光されることによって、硬化させられ、パターンが得られる。
なお、赤色層の形成は、他の色の層と、その形成順序が異なってもよい。
得られたカラーフィルタは、耐熱性が良好であることから、例えば、優れた品質のイメージセンサや表示装置のカラーフィルタを製造することができる。
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート182gを導入し、フラスコ内雰囲気を空気から窒素にした後、100℃に昇温した。ベンジルメタクリレート70.5g(0.40モル)、メタクリル酸43.0g(0.5モル)、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート(日立化成(株)製FA−513M)22.0g(0.10モル)及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート136gからなる混合物に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3.6gを添加した溶液を、ベンジルメタクリレートに滴下し、さらに100℃で撹拌し続けた。次に、フラスコ内雰囲気を窒素から空気にし、グリシジルメタクリレート35.5g[0.25モル、(本反応に用いたメタクリル酸のカルボキシ基に対して50モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9g及びハイドロキノン0.145gをフラスコ内に投入し、110℃で反応を続け、固形分酸価が79mgKOH/gの樹脂溶液B1を得た。GPCにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は3.0×104であった。
カラム ;TSK−GELG2000HXL
カラム温度 ;40℃
溶媒 ;THF(テトラヒドロフラン)
流速 ;1.0mL/min
被検液固型分濃度;0.001〜0.01質量%
注入量 ;50μL
検出器 ;RI
校正用標準物質 ;TSK STANDARD POLYSTYRENE
F−40、F−4、F−1、A−2500、A−500
(東ソー(株)製)
式(a−1)で表される2−アミノ−4−ニトロフェノール10.5部に水80部を加えた後、氷冷下、35%塩酸16.3部を少しずつ加えて溶解させ、20%亜硝酸ナトリウム水溶液24.7部を加え、2時間撹拌し、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を得た。
得られた式(A−I−0)で表されるクロム錯塩9.1部にメタノール200部とジメチルホルムアミド100部を加え溶解した後、式(II−113)で表されるローダミン化合物4.8部を加え、30分間撹拌することで暗赤色溶液を得た。減圧下50℃で濃縮し、暗色固体を得た。得られた暗色固体に水250部を加え、濾過して得た暗色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(A−I−1)で表される化合物を10.6部(収率76%)得た。式(e−1)で表される化合物の透過率を、紫外可視分光光度計(V‐650DS;日本分光社製)(石英セル、光路長;1cm)を用いて測定した。図1は、式(A−I−1)で表される化合物の透過率を示すグラフである。縦軸は透過率(%)を、横軸は波長(nm)を表す。
C58.0 H5.1 N9.7 Cr1.11
[着色感光性樹脂組成物1の調製]
(A)着色剤:式(A−I−1)で表される化合物 66 部
(A)着色剤:式(Ia)で表される化合物 17 部
(A)着色剤:C.I.ソルベントレッド125
(オラゾールレッドG;チバ・ジャパン社製) 17 部
(B)樹脂:樹脂溶液B1 157 部
(C)光重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 50 部
(D)光重合開始剤:イルガキュアOXE01
(チバ・ジャパン社製) 15 部
(E)溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 189 部
(E)溶剤:ジアセトンアルコール 100 部
を混合して着色感光性樹脂組成物1を得た。
2インチ角のガラス基板(イーグル2000;コーニング社製)上に、着色感光性樹脂組成物1をスピンコート法で塗布したのち、100℃で3分間プリベークした。冷却後、この着色感光性樹脂組成物を塗布した基板とパターンを有する石英ガラス製フォトマスクとの間隔を100μmとして、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cm2の露光量(365nm基準)で光照射した。光照射後、上記塗膜を、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液に23℃で80秒間浸漬現像し、水洗後、オーブン中、220℃で20分間ポストベークを行い、硬化パターンを得た。放冷後、得られた硬化パターンの膜厚を、膜厚測定装置(DEKTAK3;日本真空技術(株)製))を用いて測定したところ、2.2μmであった。
フォトマスクを用いない以外はパターン形成と同じ操作を行い、硬化塗膜を得た。得られた硬化塗膜について、測色機(OSP−SP−200;オリンパス(株)製)にてC光源を用いてCIEのXYZ表色系におけるxy色度座標(Rx、Ry)を測定し、コントラスト計(色彩色差計BM−5A;トプコン社製)を用いてコントラストを測定した。結果を表1に示す
[比較着色感光性樹脂組成物1の調製]
(A)着色剤:C.I.ピグメントレッド177 46 部 (A)着色剤:C.I.ピグメントレッド254 43 部
(A)着色剤:ゲスト化合物としてメラミンを含有する下記式(6)で表される化合物 (通称ピグメントイエロー150) 11 部
アクリル系顔料分散剤 5 部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 137 部を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させ、ついで、
(B)樹脂:樹脂溶液B1 157 部 (C)光重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 50 部
(D)光重合開始剤:OXE−01
(チバ・ジャパン社製) 15 部
(E)溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 289 部を混合して比較着色感光性樹脂組成物1を得た。実施例1と同様にして膜厚2.2μmのパターンを形成し、評価した。結果を表1に示す。
[比較着色感光性樹脂組成物2の調製]
(A)着色剤:式(A−I−1)で表される化合物 9 部 (A)着色剤:式(7)で表される化合物(VALIFAST Red 1308;
オリエント化学工業(株)製) 24 部 (B)樹脂:樹脂溶液B1 143 部 (C)光重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製) 50 部
(D)光重合開始剤:OXE−01
(チバ・ジャパン社製) 15 部
(E)溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 189 部
(E)溶剤:ジアセトンアルコール 100 部を混合して比較着色感光性樹脂組成物2を得た。実施例1と同様にして膜厚2.2μmのパターンを形成し、評価した。結果を表1に示す。
Claims (8)
- 着色剤(A)、バインダー樹脂(B)、光重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)及び溶剤(F)を含み、着色剤(A)が、式(A−I)で表される化合物及び黄色染料を含む着色剤である着色感光性樹脂組成物。
[式(A−I)中、R1〜R18は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1-8脂肪族炭化水素基、ニトロ基、フェニル基、−SO2NHR211、−SO3 -又は−COOR212を表し、少なくとも一つは−SO3 -を表す。
R19及びR20は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はアミノ基を表す。
R211及びR212は、それぞれ独立に、水素原子、C1-8脂肪族炭化水素基、シクロヘキシル基、C7-10アルキルシクロヘキシル基、C2-15アルコキシアルキル基、−R31−CO−O−R32、−R31−O−CO−R32、又はC7-10アラルキル基を表す。
R31は、2価のC1-8脂肪族炭化水素基を表し、R32は、1価のC1-8脂肪族炭化水素基を表す。
Mは、Cr又はCoを表す。
nは、2〜5の整数を表す。
Dは、ヒドロン、1価の金属カチオン又はキサンテン骨格を有する化合物に由来する1価のカチオンを表す。] - R1〜R18が、それぞれ独立に、水素原子、塩素原子、メチル基、ニトロ基、−SO2NHR211、−SO3 -又は−COOR212を表し、少なくとも一つは−SO3 -を表す請求項1記載の着色感光性樹脂組成物。
- 黄色染料が、アゾ骨格を有する化合物を含む染料である請求項1又は2記載の着色感光性樹脂組成物。
- バインダー樹脂(B)が、側鎖に重合性不飽和結合を有する樹脂である請求項1〜4のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物から形成されるパターン。
- 請求項6記載のパターンを含んでなるカラーフィルタ。
- カラーフィルタを製造するための請求項1〜5のいずれか記載の着色感光性樹脂組成物の使用。
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