JP2010163023A - 車両の開閉体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 剛性を確保する機能と接合面に働く力を低減させる機能を併せ持ったラッチリンフォースを備えたドアパネル構造を提供する。
【解決手段】 ベース面補強部31に対して端縁壁面補強部32を屈曲許容部33の第1節38および第2節39の部位で屈曲させるようにし、インナーパネル11の端縁壁面部22が撓んだ際に端縁壁面部22の動きに端縁壁面補強部32を追従させ、インナーパネル11の端縁壁面部22とラッチリンフォース30の端縁壁面補強部32との接合面(スポット溶接点)に働く剥離力を低減する。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えば、車両のテールゲートに適用される車両の開閉体構造に関する。
車両の開閉体の一つにテールゲートが挙げられ、テールゲートは荷室の開口部を開閉するようになっている。例えば、ヒンジ部がドア枠の上部に設けられたテールゲートは、アウターパネルとインナーパネルが接合されて形成され、テールゲートの下部にはラッチ部材が取り付けられている。ラッチ部材は車体側のストライカに係合してテールゲートをロックする機能と、ロックを解除するための機能が備えられた部材であり、重量が嵩む部材となっている。このため、テールゲートのインナーパネルにはラッチ部材が取り付けられる部位に補強用のラッチリンフォースが接合されている(例えば、特許文献1参照)。
一般的に、テールゲートには、ゲートの開閉に際して、その下部側(ヒンジ部と反対の端部側)に慣性力が働く。特にゲート閉操作時には、テールゲートの自重等も合わされて非常に大きな慣性力(ゲート閉方向の力)が作用するとともに、テールゲートが閉まった時の反動による反力(ゲート開方向の力)もテールゲートの下部側端部に作用される。従って、ラッチ部材の取付け部位やラッチリンフォースにもこれらの力が大きく影響を及ぼしている。
ラッチリンフォースはインナーパネルに溶接等により接合されているが、ラッチリンフォースにはテールゲートの開閉の都度、上記のような開閉方向の力だけでなく、ラッチ部材の重量も作用するためテールゲートの開閉による慣性力等の力が働いても破損しないよう剛性が保たれている。また、テールゲートの閉操作時には、テールゲートの端部側におけるアウターパネル及びインナーパネルには、上記慣性力および反力の影響により開閉方向の撓みが生じる。
つまり、ゲートが閉じられるとまずインナーパネルが慣性力によってゲート閉方向に移動しようとして撓み、その直後、ゲートが閉じられた反動による反力よってゲート開方向にインナーパネルが撓むこととなる。このため、剛性が保たれたラッチリンフォースがインナーパネルの撓みの影響を大きく受けるため、ラッチリンフォースとインナーパネルとの接合面(溶接部等)に応力が集中し剪断力及び剥離力が加わる。
テールゲートのラッチリンフォースは、剛性を確保することでラッチ部材の取り付きによる破損を防止することができる反面、剛性が高すぎるとテールゲートの開閉に伴うインナーパネルの撓みにより、接合面(溶接部等)に加わる剪断力及び剥離力が大きくなる。ラッチリンフォースの全体の剛性を最小限に抑制し、テールゲートの開閉に伴うインナーパネルの撓みにラッチリンフォースを追従させるようにすると、ラッチ部材の取り付き部に応力が集中して破損が生じやすくなる。
このように、テールゲートに備えられるラッチリンフォースには、剛性を確保する機能と接合面に働く力を低減させる機能といった、相反する機能が求められているのが現状である。特に、溶接は剪断力に比べて剥離力に対する剛性が低いので、ラッチリンフォースの剛性を確保した状態で、テールゲートの開閉に伴って生じるインナーパネルの撓みによる接合面(溶接部等)の剥離力を低減することが求められている。
このような状況は、ヒンジ部がドア枠の側部に設けられた車両のテールゲートも同じであり、また、ラッチ部材が設けられたドアパネル等の開閉体にも同様な状況が生じているのが現状である。
特開2003−166371号公報
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、剛性を確保する機能と接合面に働く力を低減させる機能を併せ持ったラッチリンフォースを備えた車両の開閉体構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の車両の開閉体構造は、インナーパネルとアウターパネルとが接合されて構成され、車両の開口部を開閉する開閉体と、前記インナーパネルのラッチ取り付き部に設けられて前記開口部周縁に設けたストライカに係合されるラッチ機構と、前記インナーパネルに接合されて前記ラッチ取り付き部を補強するラッチリンフォースとを備える車両の開閉体構造において、前記ラッチ取り付き部は、前記ラッチ機構が挿通されるラッチ収容孔を有する取り付きベース面部と、前記取り付きベース面部から屈曲されて前記アウターパネルの端部側に延びる端縁壁面部とを有し、前記ラッチリンフォースは、前記取り付きベース面部の内側の面に沿って接合されるベース面補強部と、前記ベース面補強部に連続して形成され前記端縁壁面部の内側の面に沿って接合される端縁壁面補強部とを有し、前記ベース面補強部と前記端縁壁面補強部との間には、前記ベース面補強部から前記アウターパネル側に延出されて前記インナーパネルとの間に空間を有するよう前記ベース面補強部と前記端縁壁面補強部との両者を連結し、前記ベース面補強部に対する前記端縁壁面補強部の屈曲を許容するよう構成された屈曲許容部を設けたことを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、ラッチリンフォースのベース面補強部の端部と端縁壁面補強部との間においてインナーパネルと空間を有するよう形成された屈曲許容部を設けたことにより、端縁壁面補強部がベース面補強部に対して屈曲しやすくなり、インナーパネルの端縁壁面部の撓みに対して端縁壁面補強部を積極的に追従させることができ、ラッチリンフォースの剛性を確保した状態でも接合面に働く力を低減させることができる。
従って、剛性を確保する機能と接合面に働く力を低減させる機能を併せ持ったラッチリンフォースを備えた車両の開閉体構造とすることができる。
そして、請求項2に係る本発明の車両の開閉体構造は、請求項1に記載の車両の開閉体構造において、前記屈曲許容部は、前記ベース面補強部が前記アウターパネル側に延ばされ、更に、前記端縁壁面部に向かって折り返されて前記端縁壁面補強部に連続するよう形成された部位であり、前記ラッチ取り付き部の前記端縁壁面部と前記屈曲許容部とで、略三角形状の閉断面からなる空間を形成するよう構成されていることを特徴とする。
請求項2に係る本発明では、ベース面補強部が、インナーパネルの取り付きベース面部からアウターパネル側に延びて折り返されることで節が形成され、更に、端縁壁面部に連続する部位で節が形成され、節を変形させることでより確実に端部壁面補強部がベース面補強部に対して屈曲しやすくなり、インナーパネルの端縁壁面部の撓みに対して端部壁面補強部が追従し、接合面に働く力を低減させることができる。
また、請求項3に係る本発明の車両の開閉体構造は、請求項2に記載の車両の開閉体構造において、前記ラッチリンフォースの前記ベース面補強部の両側縁には、前記端縁壁面部に向かって折り返される部位まで、前記ベース面補強部の面に対して交差する方向に起立するフランジ部が形成されていることを特徴とする。
請求項3に係る本発明では、ベース面補強部の両側縁のフランジ部によりベース面補強部の剛性をより一層強固に保つことができる。従って、ラッチ部材の取り付き部での破損を抑制することができる。
また、請求項4に係る本発明の車両の開閉体構造は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両の開閉体構造において、前記ベース面補強部の前記屈曲許容部側とは反対側の端部には、前記インナーパネルの形状に沿って延設されて前記インナーパネルの内面に接合される延設壁部が形成されていることを特徴とする。
請求項4に係る本発明では、ベース面補強部の屈曲許容部側とは反対側の端部にインナーパネルの形状に沿って延設されてインナーパネルの内面に接合される延設壁部が形成されているので、より広い範囲でラッチ取り付き部周辺の剛性を保つことができる。
また、請求項5に係る本発明の車両の開閉体構造は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両の開閉体構造において、前記開閉体はテールゲートであることを特徴とする。
請求項5に係る本発明では、剛性を確保する機能と接合面に働く力を低減させる機能を併せ持ったラッチリンフォースを備えたテールゲートとすることができる。
また、請求項6に係る本発明の車両の開閉体構造は、請求項5に記載の車両の開閉体構造において、前記テールゲートは、ヒンジの回転部がゲート枠の上部に備えられ、前記インナーパネルの前記ラッチ取り付け部が前記ゲート枠の下部に対応する部位に備えられていることを特徴とする。
請求項6に係る本発明では、下部を上方に回動させるテールゲートに適用することができる。
本発明の車両の開閉体構造は、剛性を確保する機能と接合面に働く力を低減させる機能を併せ持ったラッチリンフォースを備えたものとすることが可能になる。
本発明の一実施形態例に係る開閉体構造が適用されるテールゲートを備えた車両の外観図である。 テールゲートのパネルの外観図である。 テールゲートのインナーパネルの内側(アウターパネルの対向面)の外観図である。 ラッチ取り付き部の詳細図である。 ラッチ取り付き部の断面図である。 テールゲートの要部断面図である。 ラッチリンフォースの外観図である。
図1(a)、図1(b)には本発明の一実施形態例に係る車両の開閉体構造が適用されるテールゲートを備えた車両の外観、図2にはテールゲートのパネルの外観、図3にはテールゲートのインナーパネルの内側(アウターパネルの対向面)の外観、図4にはラッチ取り付き部の詳細、図5にはラッチ取り付き部の断面、図6にはテールゲートの要部断面、図7にはラッチリンフォースの外観を示してある。
図1に示すように、車両1の後部には荷室の開口部5が開口され、開口部5には開閉体としてのテールゲート2が開閉自在に設けられている。テールゲート2は、ヒンジの回転部がドア枠の上部に備えられて下部が上下に回動する状態で開閉される。車両1の開口部5周縁のフロア側にはストライカ3が設けられ、テールゲート2の下部にはラッチ部材4が取り付けられている。ラッチ部材4は、ストライカ3に対して係合して、テールゲート2をロックする機能と、ロックを解除するための機能が備えられた部材である。
図2〜図6に示すように、テールゲート2は、インナーパネル11とアウターパネル12が接合された開閉体であり、これらインナーパネル11とアウターパネル12とで中空状に形成されている。インナーパネル11の下部にはラッチ取り付き部20が設けられ、ラッチ取り付き部20にはラッチ部材4が固定されている。そして、インナーパネル11のラッチ部材4のラッチ取り付き部20にはラッチリンフォース30が接合されている。インナーパネル11は、下端部側が屈曲してアウターパネル12側に延びテールゲート2の下面を構成する下端面部13を有している。
インナーパネル11の下端面部13は、さらに下方側に折り曲げられて段状に形成され、アウターパネル12の下端部と接合されている。下端面部13の車幅方向略中央の位置には、開口部5側のストライカ3に対向するようにラッチ取り付き部20が設けられ、ラッチ取り付き部20の外側の面(下方側の面)にラッチ部材4が取付けられている。ラッチ取り付き部20の内側の面(上方側の面)には、ラッチ取り付き部20に重なるようにラッチリンフォース30が接合され、ラッチリンフォース30によりラッチ取り付き部20を補強している。
ラッチ取り付き部20は、下端面部13と同様に段状に形成され、アウターパネル12側に略水平に延びる取り付きベース面部21と、取り付きベース面部21から屈曲されてアウターパネル12の下端部側に延びる端縁壁面部22とを有している。また、取り付きベース面部21にはラッチ収容孔23が形成されており、このラッチ収容孔23にラッチ部材4が挿通されてラッチ部材4の一部をテールゲート2内に収容している。
図4〜図7に示すように、ラッチリンフォース30は、インナーパネル11の内側(アウターパネル12と対向する側)において、ラッチ取り付き部20の取り付きベース面部21に沿って接合されるベース面補強部31と、ベース面補強部31に連続して形成されてラッチ取り付き部20の端縁壁面部22に沿って接合される端縁壁面補強部32とを備えている。ベース面補強部31と端縁壁面補強部32のとの間にはベース面補強部31から延出して屈曲許容部33が形成され、屈曲許容部33によりベース面補強部31に対する端縁壁面補強部32の屈曲が許容されるようベース面補強部31と端縁壁面補強部32とが連結されている。
また、ベース面補強部31の屈曲許容部33と反対側の端部には、インナーパネル11の形状に沿って上方側に延出されインナーパネル11の内面に接合される延設壁部34が形成されており、ラッチ取り付き部20におけるラッチリンフォース30の補強がより強固となるように構成されている。
端縁壁面補強部32と延設壁部34は、それぞれインナーパネル11側にスポット溶接により接合されている。そしてベース面補強部31には、図示しないウエルドナットが設けられ、ベース面補強部31は、ラッチ取り付き部20の取り付きベース面部21の内側の面(上方側の面)に重ねられてウエルドナットに螺合されるボルトによってラッチ部材4とともに結合される。
ラッチ部材4は、取り付きベース面部21の外側の面(下方側の面)にボルトを介して固定される。つまり、ラッチリンフォース30のベース面補強部31とラッチ部材4とは、ラッチ取り付き部20の取り付きベース面部21を挟み込んだ状態でボルトにより結合されている。また、ベース面補強部31の中央部には、挿通孔40が取り付きベース面部21のラッチ収容孔23と重なる位置に形成されており、ラッチ部材4が挿通される。
図4、図5に示すように、ラッチ部材4は、係合部7と係合部7を駆動する駆動機構部8とで構成される。ラッチ部材4は、係合部7がラッチ取り付き部20の取り付きベース面部21の外側の面(下方側の面)にボルトを介して固定されることでインナーパネル11に取り付けられる。駆動機構部8は、ラッチ取り付き部20のラッチ収容孔23とラッチリンフォース30の挿通孔40に挿入されてインナーパネル11の内側に配置される。
すなわち、ラッチ部材4は、係合部7がテールゲート2の外側となる下端面部13の下方側に配置され、駆動機構部8がテールゲート2の内側となる下端面部13の上方側に配置されるよう取り付けられている。ラッチ部材4は、駆動機構部8にアクチュエータが設けられ、ゲートハンドル6の操作に応じて作動されることで係合部7のロックが解除される構成とされている。
尚、図5中の符号で、52は車体51に設けられたウエザーストリップ、53は車両後部のバンパである。
図6、図7に基づいてラッチリンフォース30の詳細を説明する。
前述したように、ラッチリンフォース30は、インナーパネル11の下端面部13に設けたラッチ取り付き部20の内側の形状に沿うように、ベース面補強部31及び端縁壁面補強部32が連続して形成されており、ベース面補強部31と端縁壁面補強部32のとの間には、ベース面補強部31から延出して両者を連結する屈曲許容部33が形成され、ベース面補強部31の屈曲許容部33と反対側の端部には、インナーパネル11の形状に沿って上方に起立する延設壁部34が形成されている。
屈曲許容部33は、ベース面補強部31がラッチ取り付き部20の取り付きベース面部21よりもアウターパネル12側に延出された水平部位36と、さらに、インナーパネル11のラッチ取り付き部20の端縁壁面部22に向かって折り返されて端縁壁面補強部32と連続する折り返し部位37とで形成されている。屈曲許容部33は、インナーパネル11のラッチ取り付き部20と屈曲許容部33の水平部位36と折り返し部位37とで略三角形状の閉断面を形成することで、インナーパネル11との間に空間を有するようベース面補強部31と端縁壁面補強部32の両者を連結している。
そして、屈曲許容部33は、水平部位36と折り返し部位37との連続部位で第1節38が形成され、さらに、折り返し部位37と端縁壁面補強部32との連続部位で第2節39が形成されるように構成されている。
ラッチリンフォース30は、屈曲許容部33のようにインナーパネル11との間に空間を有して接合されない部位を設けることでベース面補強部31と端縁壁面補強部32との間に遊びができる構成としたことにより、ベース面補強部31に対する端縁壁面補強部32の撓みを許容することができる。しかも第1節38、第2節39を形成して屈曲許容部33を変形し易い形状とすることにより、端縁壁面補強部32が積極的にインナーパネル11の撓みに追従できるようにしている。
また、ラッチリンフォース30の延設壁部34からベース面補強部31そして屈曲許容部33の水平部位36に亘る両側縁には、フランジ部35が連続して形成されている。フランジ部35は延設壁部34、ベース面補強部31、屈曲許容部33の水平部位36の面に対して交差する方向に起立する状態に形成されている。
ラッチリンフォース30の延設壁部34からベース面補強部31そして屈曲許容部33の水平部位36に亘る両側縁にフランジ部35が連続して形成されていることにより、延設壁部34からベース面補強部31、屈曲許容部33の水平部位36に亘るまでの部位の剛性を高く保つことができる。このため、ラッチ部材4(図3〜図5参照)が固定された状態でテールゲート2(図1、図2参照)が開閉されても、ラッチ部材4の慣性力により固定部に亀裂等の破損が生じることがない。
次に、テールゲート2の閉操作時に発生する力の作用とラッチリンフォース30の屈曲許容部33の働きを図5、図6で詳しく説明する。
テールゲート2の閉操作(図5中矢印方向の回動)によりテールゲート2が閉じられると、テールゲート2の端部側には、まず慣性力(図6中矢印A方向の力)が作用し、その直後、テールゲート2が閉じた時の反動により慣性力とは反対方向への反力(図6中矢印B方向の力)が作用する。これらの作用により、インナーパネル11の端縁壁面部22は、アウターパネル12とともに図6中矢印A方向(ゲート閉方向)に撓んだ後、図6中矢印B方向(ゲート開方向)に撓む。
端縁壁面部22が図6中矢印A方向(ゲート閉方向)に撓むと、端縁壁面部22とラッチリンフォース30の端縁壁面補強部32との接合面(溶接部)に剥離力が発生し、端縁壁面部22が図6中矢印B方向(ゲート開方向)に撓むと、端縁壁面部22により端縁壁面補強部32が押されるためインナーパネル11の取り付きベース面部21とラッチリンフォース30のベース面補強部31との接合部位(ウェルドナット周辺)に応力が集中する。
このようなインナーパネル11の撓みによる影響に対して、ラッチリンフォース30では、ベース面補強部31と端縁壁面補強部32との間に屈曲許容部33を設け、屈曲許容部33によりベース面補強部31に対する端縁壁面補強部32の屈曲を許容させることで対応している。
つまり、端縁壁面部22が図6中矢印A方向(ゲート閉方向)に撓んだ時には、屈曲許容部33が第1節38および第2節39の部位で変形して屈曲され、端縁壁面補強部32が端縁壁面部22の動きに追従して図6中矢印A方向(ゲート閉方向)へ動くことができるようになっている。これにより端縁壁面部22と端縁壁面補強部32との接合面(溶接部)に生じる剥離力を抑制することができる。
また、端縁壁面部22が図6中矢印B方向(ゲート開方向)に撓んだ時にも屈曲許容部33が第1節38および第2節39の部位で変形されて端縁壁面補強部32が図6中矢印B方向(ゲート開方向)へ追従できるようになっている。これにより端縁壁面部22からの入力を吸収してベース面補強部31側の接合面(ウェルドナット周辺)に応力が集中するのを抑えることができる。
以上説明したように、本発明のテールゲート構造では、インナーパネル11の撓みに対して柔軟に追従できるような構成とされているので、剛性が高いラッチリンフォース30であっても、インナーパネル11とラッチリンフォース30との接合面(スポット溶接点やボルト結合部)に働く剥離力(スポット溶接部やボルト結合部への応力)が低減される。
従って、ラッチ部材4(図3〜図5参照)が取り付けられる部位の亀裂等の損傷を抑制できる剛性が確保された状態で、インナーパネル11とラッチリンフォース30の接合面に働く剥離力(スポット溶接部やボルト結合部への応力)を大幅に低減することができる。
また、本発明のラッチリンフォース30では、延設壁部34からベース面補強部31そして屈曲許容部33の水平部位36に亘る両側縁にフランジ部35を連続して形成することで、ベース面補強部31の剛性を向上させて、ラッチ部材4が取り付けられる部位の剛性をより一層向上させることができる構成としている。
これにより、剛性を確保する機能と接合面に働く力を低減させる機能を併せ持ったラッチリンフォース30を備えたテールゲート2とすることができる。インナーパネル11の撓みに対する端縁壁面補強部32の剛性を必要以上に高くしなくてもよいため、ラッチリンフォース30の板厚を最小限の厚さに抑制することができ、軽量化を図ることができる。また、剥離方向に対する応力を減少することができるので、接着剤等で接合面の溶接部を補強する必要がない。
尚、屈曲許容部33は、インナーパネル11との間に空間を有し、ベース面補強部31に対して端縁壁面補強部32が屈曲しやすい形状であれば図示例の形状には限定されない。例えば、インナーパネル11とアウターパネル12の形状や互いの位置関係により、ベース面補強部31の端部の上面よりも高い位置に節を形成したり、ベース面補強部31の端部をアウターパネル12側に延設してベース面補強部31の上面よりも低い位置に第1節38を形成する等の形状を適用することができる。また、第1節38の部位を折り返した形状でなく屈曲許容部33が全体的に湾曲したような形状であってもよい。
上述した実施形態例では、ヒンジ部がドア枠の上部に設けられ水平軸回りで開閉されるテールゲートに適用した例を挙げて説明したが、ヒンジ部がドア枠の側部に設けられ鉛直軸周りで開閉されるテールゲートに適用することも可能である。また、インナーパネルにラッチリンフォースが接合された車両の開閉体であれば、テールゲート以外のドアパネル等の開閉体に適用することも可能である。また、ラッチ部材4は、ゲートハンドル6の操作に応じてアクチュエータを駆動することで電気的に係合部7のロックを解除する構成とされているが、ワイヤーやロッドでゲートハンドル6と駆動機構部8を連結する構成であってもよい。
本発明は、例えば、車両のテールゲート等に適用される車両の開閉体構造の産業分野で利用することができる。
1 車両
2 テールゲート
3 ストライカ
4 ラッチ部材
6 ゲートハンドル
7 係合部
8 駆動機構部
11 インナーパネル
12 アウターパネル
13 下端面部
20 ラッチ取り付き部
21 取り付きベース面部
22 端縁壁面部
23 ラッチ収容孔
30 ラッチリンフォース
31 ベース面補強部
32 端縁壁面補強部
33 屈曲許容部
34 延設壁部
35 フランジ部
37 折り返し部位
38 第1節
39 第2節
40 挿通孔

Claims (6)

  1. インナーパネルとアウターパネルとが接合されて構成され、車両の開口部を開閉する開閉体と、
    前記インナーパネルのラッチ取り付き部に設けられて前記開口部周縁に設けたストライカに係合されるラッチ機構と、
    前記インナーパネルに接合されて前記ラッチ取り付き部を補強するラッチリンフォースと
    を備える車両の開閉体構造において、
    前記ラッチ取り付き部は、
    前記ラッチ機構が挿通されるラッチ収容孔を有する取り付きベース面部と、
    前記取り付きベース面部から屈曲されて前記アウターパネルの端部側に延びる端縁壁面部とを有し、
    前記ラッチリンフォースは、
    前記取り付きベース面部の内側の面に沿って接合されるベース面補強部と、
    前記ベース面補強部に連続して形成され前記端縁壁面部の内側の面に沿って接合される端縁壁面補強部とを有し、
    前記ベース面補強部と前記端縁壁面補強部との間には、前記ベース面補強部から前記アウターパネル側に延出されて前記インナーパネルとの間に空間を有するよう前記ベース面補強部と前記端縁壁面補強部との両者を連結し、前記ベース面補強部に対する前記端縁壁面補強部の屈曲を許容するよう構成された屈曲許容部を設けた
    ことを特徴とする車両の開閉体構造。
  2. 請求項1に記載の車両の開閉体構造において、
    前記屈曲許容部は、前記ベース面補強部が前記アウターパネル側に延ばされ、更に、前記端縁壁面部に向かって折り返されて前記端縁壁面補強部に連続するよう形成された部位であり、
    前記ラッチ取り付き部の前記端縁壁面部と前記屈曲許容部とで、略三角形状の閉断面からなる空間を形成するよう構成されている
    ことを特徴とする車両の開閉体構造。
  3. 請求項2に記載の車両の開閉体構造において、
    前記ラッチリンフォースの前記ベース面補強部の両側縁には、前記端縁壁面部に向かって折り返される部位まで、前記ベース面補強部の面に対して交差する方向に起立するフランジ部が形成されている
    ことを特徴とする車両の開閉体構造。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両の開閉体構造において、
    前記ベース面補強部の前記屈曲許容部側とは反対側の端部には、前記インナーパネルの形状に沿って延設されて前記インナーパネルの内面に接合される延設壁部が形成されている
    ことを特徴とする車両の開閉体構造。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両の開閉体構造において、
    前記開閉体はテールゲートである
    ことを特徴とする車両の開閉体構造。
  6. 請求項5に記載の車両の開閉体構造において、
    前記テールゲートは、ヒンジの回転部がゲート枠の上部に備えられ、前記インナーパネルの前記ラッチ取り付け部が前記ゲート枠の下部に対応する部位に備えられている
    ことを特徴とする車両の開閉体構造。
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