JP7106974B2 - 車両の側部車体構造 - Google Patents

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この発明は、例えばリヤホイールハウスの下部前端を補強する補強部材を備えたような車両の側部車体構造に関する。
自動車などの車両の車体構造として、例えば、特許文献1には、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で車両前後方向に延びる左右一対のサイドシルと、車両の後輪を覆うとともに、サイドシルの後端に下部前端が接合された左右一対のリヤホイールハウスとを備え、リヤホイールハウスが、車両後部の側壁をなすクォータパネルに一体形成されたホイールハウスアウタと、クォータパネルに接合されたホイールハウスインナとで構成されたものがある。
さらに、特許文献1は、ドア開口の後端縁をなすクォータパネルの前端縁と、ホイールハウスアウタとに接合されるとともに、車両上下方向に延びる閉断面をなす補強部材(サイドシルレインフォースメント)によって、リヤホイールハウスの下部前端近傍の剛性を向上している。
ところで、特許文献1の車体構造において、サイドシルの後端に比較的高い入力荷重が加わった場合、サイドシルの後端に加わった入力荷重が、ホイールハウスアウタの下部前端とホイールハウスインナの下部前端との連結を解除させるような荷重として作用し易くなる。
この際、特許文献1の補強部材は、ホイールハウスアウタの下部前端とホイールハウスインナの下部前端との連結箇所を跨いで配設されているため、ホイールハウスアウタの下部前端とホイールハウスインナの下部前端との連結解除を阻止する手段として機能し難いという問題があった。
このため、例えば、特許文献1の車体構造において、リヤサスペンションが取付けられるサスペンション取付け部を、サイドシルの後端に連結した場合、サイドシルの後端に加わった比較的高い入力荷重によって、ホイールハウスアウタの下部前端とホイールハウスインナの下部前端との連結が解除されるように、リヤホイールハウスの下部前端が口開き変形して、車両の操安性が低下するおそれがあった。
実開平2-143370号公報
本発明は、上述の問題に鑑み、サイドシルの後端に比較的大きな入力荷重が加わった場合であっても、リヤホイールハウスの下部前端における口開き変形を抑制できる車両の側部車体構造を提供することを目的とする。
この発明は、車両の車幅方向に所定間隔を隔てて車両前後方向に延びる左右一対のサイドシルと、該サイドシルの後端に下部前端が接合されるとともに、後輪を覆う左右一対のリヤホイールハウスと、該リヤホイールハウスよりも車両前方で、前記サイドシルに下端が接合されるとともに、前記リヤホイールハウスとで車両後部の側壁をなす左右一対のリヤサイドパネルとを備えた車両の側部車体構造であって、前記リヤサイドパネルの車幅方向外側に配設されるとともに、車両のサイドドアで覆われるサイドドア開口の後端縁となる前記リヤサイドパネルの前端縁に沿って車両上下方向に延びる閉断面を形成する左右一対の補強部材を備え、該補強部材が、車幅方向に沿った水平断面において、車幅方向外側に突出した断面略門型形状の突出部と、該突出部の後端に対して略フランジ状に設けるとともに、前記リヤホイールハウスを構成するホイールハウスインナ、及びホイールハウスアウタの接合部分に連結された後側フランジ部とを備え、前記補強部材の前記後側フランジ部が、前記突出部における下部後端に対して車両前方へ延設されるとともに、ホイールハウスインナとホイールハウスアウタとの接合部分に共締めされたことを特徴とする。
この発明により、サイドシルの後端に比較的大きな入力荷重が加わった場合であっても、リヤホイールハウスの下部前端における口開き変形を抑制することができる。
具体的には、リヤサイドパネルと補強部材とで車両上下方向に延びる閉断面を形成しているため、車両の側部車体構造は、サイドドア開口の後端縁に沿ったリヤサイドパネルの剛性を向上することができる。
さらに、補強部材の後側フランジ部が、ホイールハウスインナとホイールハウスアウタとの接合部分に連結されているため、車両の側部車体構造は、ホイールハウスアウタとホイールハウスインナとを溶着しただけの場合に比べて、ホイールハウスアウタとホイールハウスインナとの連結強度を向上することができる。
これにより、車両の側部車体構造は、ホイールハウスアウタの下部前端とホイールハウスインナの下部前端との連結を解除させるような入力荷重に対する機械的強度を向上することができる。
従って、車両の側部車体構造は、サイドシルの後端に比較的大きな入力荷重が加わった場合であっても、リヤホイールハウスの下部前端における口開き変形を抑制することができる。
しかも、前記補強部材の前記後側フランジ部が、前記突出部における下部後端に対して車両前方へ延設されるとともに、ホイールハウスインナとホイールハウスアウタとの接合部分に共締めされているので、次の如き効果がある。
すなわち、車両の側部車体構造は、後側フランジ部が突出部の後端に対して車両後方側へ延設された場合に比べて、突出部の下部後端を、リヤホイールハウスの下部前端に容易に近接させることができる。
これにより、車両の側部車体構造は、リヤホイールハウスの下部前端近傍において、補強部材の下部とリヤサイドパネルとで形成される閉断面の断面積を大きく確保することができる。
さらに、ホイールハウスインナとホイールハウスアウタとの接合部分に、補強部材の後側フランジ部が共締めされているため、車両の側部車体構造は、ホイールハウスインナの下部前端とホイールハウスアウタの下部前端との連結強度をより向上することができる。
従って、車両の側部車体構造は、車両前方へ延設された後側フランジ部によって、サイドシルの後端に比較的大きな入力荷重が加わった場合であっても、リヤホイールハウスの下部前端における口開き変形をより抑制することができる。
またこの発明の態様として、前記サイドドア開口の後部を覆う後部サイドドアを備え、前記補強部材の前記突出部が、車両上下方向に所定間隔を隔てて配設されるとともに、前記後部サイドドアを開閉自在に支持する2つのドアヒンジを備えてもよい。
この発明により、車両の側部車体構造は、リヤサイドパネルとで閉断面をなす補強部材でドアヒンジを支持できるため、後部サイドドアを安定して支持することができる。
このため、車両の側部車体構造は、部品点数の増加を抑えて、後部サイドドアの支持剛性の確保できるとともに、リヤホイールハウスの下部前端における口開き変形を抑制することができる。
またこの発明の態様として、前記2つのドアヒンジのうち、車両下方側のドアヒンジが、前記補強部材の前記後側フランジ部と前記リヤホイールハウスとの締結位置と略同じ車両上下方向の位置において、前記補強部材の前記突出部に連結されてもよい。
この発明により、車両の側部車体構造は、後部サイドドアの支持剛性をより安定して確保することができる。
さらに、車両の側部車体構造は、車両下方側のドアヒンジに作用する荷重を、補強部材、及びリヤホイールハウスを介して、効率よく分散伝達することができる。このため、例えば、車両の側部車体構造は、部品点数の増加を抑えて、側突時における後部サイドドアの車室内への侵入を抑制することができる。
またこの発明の態様として、前記サイドシルの後端に、前記後輪を支持するリヤサスペンションが取付けられるサスペンション取付け部を備えてもよい。
この発明により、車両の側部車体構造は、サスペンション取付け部に入力された入力荷重を、サイドシル、リヤホイールハウス、及び補強部材を介して分散伝達することができる。
この際、補強部材の後側フランジ部が、ホイールハウスインナ、及びホイールハウスアウタの双方に連結されているため、車両の側部車体構造は、サスペンション取付け部に比較的大きな入力荷重が加わった場合であっても、ホイールハウスアウタの下部前端とホイールハウスインナの下部前端との連結の解除を阻止することができる。
従って、車両の側部車体構造は、サイドシルの後端にサスペンション取付け部を設けた場合であっても、リヤホイールハウスの下部前端における口開き変形を抑制することができる。
またこの発明の態様として、前記補強部材の前記後側フランジ部が、前記サイドシルと、前記ホイールハウスインナと、前記ホイールハウスアウタとの接合部分に共締めされてもよい。
この発明により、車両の側部車体構造は、ホイールハウスインナの下部前端とホイールハウスアウタの下部前端との連結強度をより確実に向上することができる。このため、車両の側部車体構造は、リヤホイールハウスの下部前端における口開き変形をより確実に抑えることができる。
またこの発明の態様として、前記サイドシルの間に配設されるとともに、車両の床面をなすフロアパネルと、該フロアパネルの車両下方に配設された車載バッテリと、該車載バッテリが載置固定されるとともに、前記サイドシルに連結されたバッテリトレイとを備えてもよい。
この発明により、車両の側部車体構造は、重量物である車載バッテリ、及びバッテリトレイの重量がサイドシルを介して、リヤホイールハウスの下部前端に作用した場合であって、リヤホイールハウスの下部前端における口開き変形を抑制することができる。
またこの発明の態様として、前記サイドシルの車両上方で車両前後方向に延びる左右一対のルーフサイドレールと、該ルーフサイドレールの前端から車両前方下方へ延びる左右一対のフロントピラーと、前記サイドシルの前端、及び前記フロントピラーの下端を車両上下方向に連結する左右一対のヒンジピラーとを備え、前記補強部材が、前記ルーフサイドレールと前記サイドシルとを車両上下方向に連結する形状に形成され、前記補強部材、前記ルーフサイドレール、前記フロントピラー、前記ヒンジピラー、及び前記サイドシルで、前記サイドドア開口に沿って側面視略環状となる環状車体骨格が構成されてもよい。
この発明により、車両の側部車体構造は、サイドシルの後端に入力された荷重を、側面視略環状となる環状車体骨格を介して分散伝達することができる。
さらに、補強部材の下部とリヤサイドパネルとで形成される閉断面の断面積が大きく確保されているため、車両の側部車体構造は、断面積が部分的に極端に小さくなるのを抑えた環状車体骨格を構成することができる。
これにより、車両の側部車体構造は、より安定した側面視略環状となる環状車体骨格を構成することができる。
従って、車両の側部車体構造は、側面視略環状の環状車体骨格によって、リヤホイールハウスの下部前端における口開き変形をさらに抑制することができる。
本発明により、サイドシルの後端に比較的大きな入力荷重が加わった場合であっても、リヤホイールハウスの下部前端における口開き変形を抑制できる車両の側部車体構造を提供することができる。
車両の側部車体における右側面視を示す右側面図。 底面視における車両の外観を示す底面図。 後部サイドドアを取外した状態における車両の右側面を示す右側面図。 図2中のA-A矢視断面図。 図3及び図4中のB-B矢視断面図。 図3中のC-C矢視断面図。 図3中のD-D矢視断面図。 車幅方向内側から見たサイドピラーの外観を示す側面図。 車幅方向内側、かつ車両後方から見たサイドピラーの下部外観を示す外観斜視図。 図5中における要部の拡大断面を示す要部拡大断面図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
本実施形態の車両1は、乗員が乗降する車室の車両後方に荷室が設けられるとともに、荷室の車両後方がバックドア(リフトゲートともいう)により開閉可能に覆われた、所謂ハッチバック型の車両である。このような車両1の側部車体構造について、図1から図10を用いて説明する。
なお、図1は車両1の側部車体における右側面図を示し、図2は底面視における車両1の底面図を示し、図3は後部サイドドア9を取外した状態における車両1の右側面図を示し、図4は図2中のA-A矢視断面図を示し、図5は図3及び図4中のB-B矢視断面図を示し、図6は図3中のC-C矢視断面図を示し、図7は図3中のD-D矢視断面図を示し、図8は車幅方向内側から見たサイドピラー8の側面図を示し、図9は車幅方向内側、かつ車両後方から見たサイドピラー8の下部の外観斜視図を示し、図10は図5中における要部の拡大断面を示す要部拡大断面図を示している。
また、図示を明確にするため、図中において、リヤサイドパネル7に対して車幅方向外側で対向するとともに、車両1の外観意匠面をなすアウタパネルの図示を省略している。さらに、図1中において、後部サイドドア9をインナパネルのみ図示している。
また、図中において、矢印Fr及びRrは前後方向を示しており、矢印Frは前方を示し、矢印Rrは後方を示している。
さらに、矢印Rh及びLhは幅方向を示しており、矢印Rhは右方向を示し、矢印Lhは左方向を示している。加えて、矢印INは車幅方向内側を示し、矢印OUTは車幅方向外側を示している。
車両1の側部車体は、図1及び図2に示すように、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で車両前後方向に延びる左右一対のサイドシル2と、サイドシル2の後端から車両後方へ延びる左右一対のリヤサイドフレーム3と、サイドシル2の車両上方で車両前後方向に延びる左右一対のルーフサイドレール4と、ルーフサイドレール4の後端から車両後方下方へ延びる左右一対のリヤピラー5とを備えている。
さらに、車両1の側部車体は、図1及び図3に示すように、後輪を車両上方から覆う左右一対のリヤホイールハウス6と、リヤホイールハウス6とともに、車両後部の側壁をなす左右一対のリヤサイドパネル7と、リヤサイドパネル7とで車両上下方向に延びる閉断面をなす左右一対のサイドピラー8とを備えている。
なお、詳細な図示を省略するが、車両1の側部車体は、ルーフサイドレール4の前端から車両後方下方へ延びる左右一対のフロントピラーと、サイドシル2の前端、及びフロントピラーの端を車両上下方向に連結する左右一対のヒンジピラーとを備えている。
そして、車両1の側部車体は、図1及び図3に示すように、サイドシル2と、ルーフサイドレール4と、サイドピラー8と、フロントピラーと、ヒンジピラーとで囲われた開口を、乗員が乗降するサイドドア開口Sとして構成している。なお、サイドドア開口Sは、車両後方側に配設された後部サイドドア9と、後部サイドドア9の車両前方に配設された前部サイドドア(図示省略)とによって覆われている。
さらに、車両1の側部車体は、図3に示すように、サイドシル2、ルーフサイドレール4、サイドピラー8、フロントピラー、及びヒンジピラーで、車両前後方向に略環状となる側面視略環状の環状車体骨格Wを構成している。
また、本実施形態の車両1は、図2及び図4に示すように、左右のサイドシル2を連結して、車両1の床面をなすフロアパネル10の車両下方に、例えば、走行用モータに電力を供給する車載バッテリ11と、車載バッテリ11が載置固定されるバッテリトレイ12とが配設されている。
車載バッテリ11は、図2及び図4に示すように、左右のサイドシル2の間におけるフロアパネル10の前端から後端に至る車両前後方向の長さと、サイドシル2の車両前後方向略中央と略同じ車両前後方向の位置よりも車両後方部分が最もサイドシル2に近接する車幅方向の長さを有する底面視略矩形に構成されている。
一方、バッテリトレイ12は、図2及び図4に示すように、底面視において、車載バッテリ11よりも大きい面積を有する底面視略多角形状であって、車両上方が開口した略ボックス状に形成されている。
このバッテリトレイ12は、図2に示すように、左右一対の第1連結ブラケット13、左右一対の第2連結ブラケット14、及び左右一対の第3連結ブラケット15を介して、左右のサイドシル2に連結されている。
具体的には、左右の第1連結ブラケット13は、図2に示すように、サイドシル2の車両前後方向略中央よりも車両前方の位置において、バッテリトレイ12とサイドシル2(後述するサイドシルインナ22の下面)とを車幅方向に連結している。
また、左右の第2連結ブラケット14は、図2に示すように、サイドシル2の車両前後方向略中央の位置において、バッテリトレイ12とサイドシル2(後述するサイドシルインナ22の下面)とを車幅方向に連結している。
また、左右の第3連結ブラケット15は、図2に示すように、サイドシル2の後端近傍の位置において、バッテリトレイ12とサイドシル2(後述するサイドシルインナ22における車幅方向内側の側面)とを、第4連結ブラケット16を介して車幅方向に連結している。
なお、第4連結ブラケット16は、正面視略L字状のブラケットであって、後述するサスペンション取付けブラケット17(図5参照)とサイドシル2とに接合されている。
引き続き、上述した車両1の側部車体を構成する各構成要素について、さらに詳述すると、左右のサイドシル2は、図2及び図5に示すように、車幅方向に沿った縦断面における断面形状が、車幅方向外側に突出した断面略ハット状のサイドシルアウタ21と、車幅方向内側に突出した断面略ハット状のサイドシルインナ22とを、車幅方向に接合して、車両前後方向に延びる閉断面を形成している。
なお、サイドシルインナ22の後端近傍は、図5に示すように、車両上方へ立設したインナフランジ部22aが、サイドシルアウタ21よりも車両上方に位置するよう形成されている。このサイドシルインナ22のインナフランジ部22aには、車幅方向外側の面にリヤホイールハウス6の下部前端が接合されている。
さらに、サイドシルインナ22の後端には、図2に示すように、サイドシルアウタ21の後端よりも車両後方、かつ車幅方向内側へ向けて延設された略平板状の左右一対のサスペンション取付け部23が一体形成されている。なお、サスペンション取付け部23は、底面視において、後述するホイールハウスインナ61のインナ本体61aに沿うように、車両後方、かつ車幅方向内側へ向けて延設されている。
このサスペンション取付け部23は、図2、図4、及び図5に示すように、サイドシルインナ22における車幅方向内側の面に接合されたサスペンション取付けブラケット17とで、トーションビーム式サスペンション18におけるトレーリングアームの前端を揺動自在に支持している。
なお、サスペンション取付けブラケット17は、図5に示すように、車幅方向に沿った縦断面における断面形状が、車両上方が開口した断面略逆門型形状であって、フロアパネル10の下面と、サイドシルインナ22における車幅方向内側の面とに接合されている。
また、左右のリヤサイドフレーム3は、詳細な図示を省略するが、車幅方向に沿った縦断面における断面形状が、車両下方へ突出した断面略ハット状のサイドフレームロアと、断面略板状のサイドフレームアッパとで構成されている。
このリヤサイドフレーム3は、車両下方に位置するサイドフレームロアに対して、車両上方に位置するサイドフレームアッパを、車両上下方向に接合することで、車両前後方向に延びる閉断面を形成している。
また、左右のルーフサイドレール4は、詳細な図示を省略するが、車幅方向に沿った縦断面において、車幅方向外側に突出した断面形状のルーフサイドレールアウタと、ルーフサイドレールアウタに対して車幅方向内側に位置するとともに、車幅方向内側に突出した断面形状のルーフサイドレールインナとを接合することで、車両前後方向に延びる閉断面を形成している。
そして、ルーフサイドレール4は、ルーフサイドレールアウタとルーフサイドレールインナとで車両前後方向に延びる閉断面を形成することで、車両前後方向に延びる車体骨格を構成している。
また、左右のリヤピラー5は、詳細な図示を省略するが、車幅方向に沿った縦断面において、車両上方に突出した断面形状のリヤピラーアッパと、リヤピラーアッパに対して車両下方に位置するとともに、車両下方に突出した断面形状のリヤピラーロアとで構成されている。
このリヤピラー5は、リヤピラーアッパとリヤピラーロアとを接合することで、ルーフサイドレール4の閉断面に連続するように、ルーフサイドレール4の後端から車両後方下方へ延びる閉断面を形成している。
また、左右のリヤホイールハウス6は、図3に示すように、サイドドア開口Sの後端縁よりも車両後方に配設されている。このリヤホイールハウス6は、図3及び図4に示すように、リヤサイドパネル7に対して、車幅方向内側に位置するホイールハウスインナ61と、リヤサイドパネル7に対して車幅方向外側に位置するホイールハウスアウタ62とを車幅方向に接合して、後輪を車両上方から覆う略ドーム状に形成されている。
ホイールハウスインナ61は、図4及び図6に示すように、リヤサイドパネル7に対して車幅方向内側へ略ドーム状に膨出したインナ本体61aと、インナ本体61aの前端縁、上端縁、及び後端縁に沿ってフランジ状に突設されたインナフランジ61bとで一体形成されている。
インナ本体61aの上部には、図4に示すように、図示を省略したリヤサスダンパの上端を支持するリヤダンパ支持部61cが凹設されている。
なお、インナ本体61aの下端は、リヤサイドフレーム3、及びサスペンション取付け部23の上端縁に接合されている。
インナフランジ61bは、図4に示すように、ホイールハウスアウタ62、サイドシルインナ22のインナフランジ部22a、及びリヤサイドフレーム3に接合可能な形状に形成されている。さらに、インナフランジ61bの下部前端近傍には、図4及び図5に示すように、サイドピラー8に螺合する締結ボルトTを挿通するためのボルト挿通孔が開口形成されている。
一方、ホイールハウスアウタ62は、図3及び図6に示すように、リヤサイドパネル7に対して車幅方向外側へ略ドーム状に膨出した形状であって、リヤサイドパネル7に一体形成されている。このため、ホイールハウスアウタ62は、ホイールハウスインナ61のインナフランジ61bが接合されるアウタフランジが、リヤサイドパネル7に一体形成されている。
また、左右のリヤサイドパネル7は、図3から図5に示すように、車幅方向に厚みを有するパネル部材であって、上述したホイールハウスアウタ62が一体形成されている。
さらに、リヤサイドパネル7におけるホイールハウスアウタ62の下部前端近傍、すなわち、ホイールハウスアウタ62におけるアウタフランジの下部前端近傍には、図4及び図5に示すように、ホイールハウスインナ61のボルト挿通孔に連通するボルト挿通孔が開口形成されている。
加えて、リヤサイドパネル7の上部には、図3及び図4に示すように、ウインドウガラス(図示省略)が装着される側面視略三角形状のウインドウ開口部7aが、開口形成されている。
さらにまた、リヤサイドパネル7には、図4及び図6に示すように、後述する上側ドアヒンジ85、及び下側ドアヒンジ84を車幅方向内側からサイドピラー8に締結固定するための開口である2つ開口部7bが、上側ドアヒンジ85、及び下側ドアヒンジ84と対向する部分に開口形成されている。
このリヤサイドパネル7は、図3から図5に示すように、ルーフサイドレール4、及びリヤピラー5に上端が接合され、ホイールハウスアウタ62よりも車両前方側の下端がサイドシルインナ22のインナフランジ部22aに接合されるとともに、ホイールハウスアウタ62よりも車両後方側の下端がリヤサイドフレーム3に接合されている。
また、左右のサイドピラー8は、図3及び図4に示すように、サイドドア開口Sの後端縁となるリヤサイドパネル7の前端縁に沿って、サイドシル2とルーフサイドレール4とを略車両上下方向に連結している。このサイドピラー8は、図6及図7に示すように、車幅方向に沿った水平断面における断面形状が、リヤサイドパネル7とで車両上下方向に延びる閉断面をなす形状に形成されている。
より詳しくは、サイドピラー8は、図3、及び図6から図8に示すように、車幅方向に沿った水平断面における断面形状が、車幅方向内側が開口した断面略ハット状の部分を含むピラー本体81と、ピラー本体81における車幅方向内側の面に接合されたピラーレインフォースメント82と、ピラー本体81の下部後端に接合されたフランジ状の後側別体フランジ83とで構成されている。
ピラー本体81は、図3、及び図6から図8に示すように、車幅方向外側へ突出した突出部811と、突出部811の前端縁に設けた略フランジ状の前側一体フランジ部812と、突出部811の後端縁に設けた略フランジ状の後側一体フランジ部813とで一体形成されている。
突出部811は、図6及び図7に示すように、車幅方向に沿った水平断面における断面形状が、車幅方向内側が開口した断面略門型形状に形成されている。
この突出部811の前端縁は、図3及び図8に示すように、側面視において、リヤサイドパネル7の前端縁に対して車両後方に所定間隔を隔てた位置で、リヤサイドパネル7の前端縁に沿うように車両前後方向に延びる形状に形成されている。
一方、突出部811の後端縁は、図3及び図8に示すように、側面視において、ウインドウ開口部7aの前端縁をなすように車両上下方向に延びるとともに、リヤサイドパネル7とホイールハウスアウタ62との境界に沿った形状に形成されている。
具体的には、突出部811の後端縁は、図3に示すように、側面視において、リヤホイールハウス6における車両上下方向略中央と略同じ車両上下方向位置よりも車両下方の部分が、リヤサイドパネル7とホイールハウスアウタ62との境界に沿った形状となるように形成されている。
つまり、突出部811は、図3に示すように、リヤサイドパネル7に接合された状態において、リヤホイールハウス6の車両上下方向略中央よりも車両下方における車両前後方向の長さが、リヤホイールハウス6の車両上下方向略中央よりも車両上方における車両前後方向の長さよりも幅狭となるように形成されている。この突出部811の幅狭部分を、後端縁がリヤホイールハウス6に近接した近接部分811aとする(図8参照)。
前側一体フランジ部812は、図3、及び図6から図8に示すように、ルーフサイドレール4からサイドシル2に至る車両上下方向の範囲において、突出部811の前端縁から車両前方へ向けて折返すように延設されている。なお、前側一体フランジ部812の前端縁は、リヤサイドパネル7の前端縁に沿った形状に形成されている。
後側一体フランジ部813は、図3、及び図6から図8に示すように、ルーフサイドレール4から近接部分811aの上端に至る車両上下方向の範囲において、突出部811の後端縁から車両後方へ向けて折返すように延設されている。
また、ピラーレインフォースメント82は、図6及び図8に示すように、車幅方向に沿った水平断面における断面形状が、突出部811に対して略相似形の断面略門型形状であって、後述する上側ドアヒンジ85よりも車両上方の位置から、近接部分811aにおける車両上下方向略中央に至る車両上下方向の長さを有する形状に形成されている。
また、後側別体フランジ83は、図6、図8、及び図9に示すように、ピラー本体81とは別体で構成されるとともに、ピラー本体81に接合されることで、近接部分811aにおける車両後方側のフランジ部となるように構成されている。
換言すると、後側一体フランジ部813をサイドピラー8の後側上方フランジ部とした場合、後側別体フランジ83は、サイドピラー8の後方上方フランジ部の車両下方に位置する後方下方フランジ部となるように構成されている。
より詳しくは、後側別体フランジ83は、図6、図8、及び図9に示すように、突出部811における近接部分811aの後面に対して車両前方側から当接するとともに、近接部分811aの後面に接合されている。
この後側別体フランジ83は、図6及び図9に示すように、車幅方向に沿った水平断面における断面形状が断面略L字状であって、近接部分811aの後面に接合される接合面部831と、接合面部831における車幅方向内側の縁端から車両前方へ向けて略フランジ状に延設されるとともに、リヤサイドパネル7、及びサイドシル2に当接する当接面部832とで一体形成されている。
後側別体フランジ83の当接面部832は、図5及び図9に示すように、側面視において、車両前方側へ突出した側面視略円弧状の円弧部分を、車両上下方向に所定間隔を隔てて4つ設けた形状に形成されている。
この当接面部832の円弧部分は、リヤサイドパネル7、及びサイドシル2に対する連結部分であって、車両下方から第1連結部分832a、第2連結部分832b、第3連結部分832c、及び第4連結部分832dとする。
なお、第3連結部分832c、及び第4連結部分832dには、図4から図6、及び図9に示すように、締結ボルトTが挿通されるボルト挿通孔Hが開口形成されるとともに、車幅方向外側の面に締結ボルトTが螺合するウェルドナットNが溶着されている。
このような構成のサイドピラー8は、図3、図5、及び図7に示すように、上端がルーフサイドレール4における車幅方向外側の面に接合され、下端がサイドシル2の車幅方向外側の面に接合されるとともに、前側一体フランジ部812、及び後側一体フランジ部813がリヤサイドパネル7に接合されている。
さらに、サイドピラー8の後側別体フランジ83は、図5及び図6に示すように、第1連結部分832a、及び第2連結部分832bが、サイドシル2にスポット溶接によって接合され、第3連結部分832c、及び第4連結部分832dが、リヤホイールハウス6に締結ボルトTによって共締めされている。
具体的には、第1連結部分832a、及び第2連結部分832bは、サイドシルアウタ21よりも車両上方へ突設されたサイドシルインナ22のインナフランジ部22aに対して、車幅方向外側から当接するとともに、サイドシルインナ22のフランジ部に接合されている。
また、第3連結部分832cは、図5及び図10に示すように、車幅方向内側からサイドシルインナ22のインナフランジ部22a、ホイールハウスインナ61、ホイールハウスアウタ62の順に重ね合せて接合した接合部分に対して、車幅方向外側から当接するとともに、締結ボルトTによってサイドシルインナ22のインナフランジ部22a、ホイールハウスインナ61、及びホイールハウスアウタ62に共締めされている。
また、第4連結部分832dは、図5及び図10に示すように、車幅方向内側からホイールハウスインナ61、ホイールハウスアウタ62の順に重ね合せて接合した接合部分に対して、車幅方向外側から当接するとともに、締結ボルトTによってホイールハウスインナ61、及びホイールハウスアウタ62に共締めされている。
このような構成のサイドピラー8には、図1及び図3に示すように、後部サイドドア9を開閉自在にする下側ドアヒンジ84、及び上側ドアヒンジ85が、車両上下方向に所定間隔を隔てた位置で、突出部811における車幅方向外側の面に締結固定されている。
下側ドアヒンジ84は、図6に示すように、サイドピラー8の突出部811に締結されるピラー側基部84aと、後部サイドドア9に締結されるドア側基部84bと、ピラー側基部84a、及びドア側基部84bを回動自在に支持するヒンジピン84cとで構成されている。
この下側ドアヒンジ84は、図3、図6、及び図8に示すように、サイドピラー8の第4連結部分832dと略同じ車両上下方向の位置において、サイドピラー8の近接部分811aに締結固定されている。
一方、上側ドアヒンジ85は、図3に示すように、下側ドアヒンジ84と略同じ構成であって、サイドピラー8における近接部分811aよりも車両上方で、かつサイドピラー8における車両上下方向略中央よりも僅かに車両上方の突出部811に締結固定されている。
以上のように、車両1の車幅方向に所定間隔を隔てて車両前後方向に延びる左右一対のサイドシル2と、サイドシル2の後端に下部前端が接合されるとともに、後輪を覆う左右一対のリヤホイールハウス6と、リヤホイールハウス6よりも車両前方で、サイドシル2に下端が接合されるとともに、リヤホイールハウス6とで車両後部の側壁をなす左右一対のリヤサイドパネル7とを備えた車両1の側部車体構造は、リヤサイドパネル7の車幅方向外側に配設されるとともに、車両1のサイドドアで覆われるサイドドア開口Sの後端縁となるリヤサイドパネル7の前端縁に沿って車両上下方向に延びる閉断面を形成する左右一対のサイドピラー8を備え、サイドピラー8が、車幅方向に沿った水平断面において、車幅方向外側に突出した断面略門型形状の突出部811と、突出部811の後端に対して略フランジ状に設けるとともに、リヤホイールハウス6を構成するホイールハウスインナ61、及びホイールハウスアウタ62の接合部分に連結された後側別体フランジ83とを備えたことにより、サイドシル2の後端に比較的大きな入力荷重が加わった場合であっても、リヤホイールハウス6の下部前端における口開き変形(図6中の矢印Yで示した方向への変形)を抑制することができる。
具体的には、リヤサイドパネル7とサイドピラー8とで車両上下方向に延びる閉断面を形成しているため、車両1の側部車体構造は、サイドドア開口Sの後端縁に沿ったリヤサイドパネル7の剛性を向上することができる。
さらに、サイドピラー8の後側別体フランジ83が、ホイールハウスインナ61とホイールハウスアウタ62との接合部分に連結されているため、車両1の側部車体構造は、ホイールハウスアウタ62とホイールハウスインナ61とを溶着しただけの場合に比べて、ホイールハウスアウタ62とホイールハウスインナ61との連結強度を向上することができる。
これにより、車両1の側部車体構造は、ホイールハウスアウタ62の下部前端とホイールハウスインナ61の下部前端との連結を解除させるような入力荷重に対する機械的強度を向上することができる。
従って、車両1の側部車体構造は、サイドシル2の後端に比較的大きな入力荷重が加わった場合であっても、リヤホイールハウス6の下部前端における口開き変形を抑制することができる。
また、サイドピラー8の後側別体フランジ83が、突出部811における下部後端に対して車両前方へ延設されるとともに、ホイールハウスインナ61とホイールハウスアウタ62との接合部分に共締めされたことにより、車両1の側部車体構造は、後側別体フランジ83が突出部811の後端から車両後方側へ延設された場合に比べて、突出部811の下部後端を、リヤホイールハウス6の下部前端に容易に近接させることができる。
これにより、車両1の側部車体構造は、リヤホイールハウス6の下部前端近傍において、サイドピラー8の下部とリヤサイドパネル7とで形成される閉断面の断面積を大きく確保することができる。
さらに、ホイールハウスインナ61とホイールハウスアウタ62との接合部分に、サイドピラー8の後側別体フランジ83が共締めされているため、車両1の側部車体構造は、ホイールハウスインナ61の下部前端とホイールハウスアウタ62の下部前端との連結強度をより向上することができる。
従って、車両1の側部車体構造は、車両前方へ延設された後側別体フランジ83によって、サイドシル2の後端に比較的大きな入力荷重が加わった場合であっても、リヤホイールハウス6の下部前端における口開き変形をより抑制することができる。
また、サイドドア開口Sの後部を覆う後部サイドドア9を備え、サイドピラー8の突出部811が、車両上下方向に所定間隔を隔てて配設されるとともに、後部サイドドア9を開閉自在に支持する上側ドアヒンジ85、及び下側ドアヒンジ84を備えたことにより、車両1の側部車体構造は、リヤサイドパネル7とで閉断面をなすサイドピラー8で上側ドアヒンジ85、及び下側ドアヒンジ84を支持できるため、後部サイドドア9を安定して支持することができる。
このため、車両1の側部車体構造は、部品点数の増加を抑えて、後部サイドドア9の支持剛性確保できるとともに、リヤホイールハウス6の下部前端における口開き変形を抑制することができる。
また、下側ドアヒンジ84が、サイドピラー8の第4連結部分832dと略同じ車両上下方向の位置において、サイドピラー8の突出部811に連結されたことにより、車両1の側部車体構造は、後部サイドドア9の支持剛性をより安定して確保することができる。
さらに、車両1の側部車体構造は、下側ドアヒンジ84に作用する荷重を、サイドピラー8、及びリヤホイールハウス6を介して、効率よく分散伝達することができる。このため、例えば、車両1の側部車体構造は、部品点数の増加を抑えて、側突時における後部サイドドア9の車室内への侵入を抑制することができる。
また、サイドシル2の後端に、後輪を支持するトーションビーム式サスペンション18が取付けられるサスペンション取付け部23を備えたことにより、車両1の側部車体構造は、サスペンション取付け部23に入力された入力荷重を、サイドシル2、リヤホイールハウス6、及びサイドピラー8を介して分散伝達することができる。
この際、サイドピラー8の後側別体フランジ83が、ホイールハウスインナ61、及びホイールハウスアウタ62の双方に連結されているため、車両1の側部車体構造は、サスペンション取付け部23に比較的大きな入力荷重が加わった場合であっても、ホイールハウスアウタ62の下部前端とホイールハウスインナ61の下部前端との連結の解除を阻止することができる。
従って、車両1の側部車体構造は、サイドシル2の後端にサスペンション取付け部23を設けた場合であっても、リヤホイールハウス6の下部前端における口開き変形を抑制することができる。
また、サイドピラー8の後側別体フランジ83が、サイドシル2と、ホイールハウスインナ61と、ホイールハウスアウタ62との接合部分に共締めされたことにより、車両1の側部車体構造は、ホイールハウスインナ61の下部前端とホイールハウスアウタ62の下部前端との連結強度をより確実に向上することができる。このため、車両1の側部車体構造は、リヤホイールハウス6の下部前端における口開き変形をより確実に抑えることができる。
また、サイドシル2の間に配設されるとともに、車両1の床面をなすフロアパネル10と、フロアパネル10の車両下方に配設された車載バッテリ11と、車載バッテリ11が載置固定されるとともに、サイドシル2に連結されたバッテリトレイ12とを備えたことにより、車両1の側部車体構造は、重量物である車載バッテリ11、及びバッテリトレイ12の重量がサイドシル2を介して、リヤホイールハウス6の下部前端に作用した場合であって、リヤホイールハウス6の下部前端における口開き変形を抑制することができる。
また、サイドシル2の車両上方で車両前後方向に延びる左右一対のルーフサイドレール4と、ルーフサイドレール4の前端から車両前方下方へ延びる左右一対のフロントピラーと、サイドシル2の前端、及びフロントピラーの下端を車両上下方向に連結する左右一対のヒンジピラーとを備え、サイドピラー8が、ルーフサイドレール4とサイドシル2とを車両上下方向に連結する形状に形成され、サイドピラー8、ルーフサイドレール4、フロントピラー、ヒンジピラー、及びサイドシル2で、サイドドア開口Sに沿って側面視略環状となる環状車体骨格Wが構成されたことにより、車両1の側部車体構造は、サイドシル2の後端に入力された荷重を、側面視略環状となる環状車体骨格Wを介して分散伝達することができる。
さらに、サイドピラー8の下部とリヤサイドパネル7とで形成される閉断面の断面積が大きく確保されているため、車両1の側部車体構造は、断面積が部分的に極端に小さくなるのを抑えた環状車体骨格Wを構成することができる。
これにより、車両1の側部車体構造は、より安定した側面視略環状となる環状車体骨格Wを構成することができる。
従って、車両1の側部車体構造は、側面視略環状の環状車体骨格Wによって、リヤホイールハウス6の下部前端における口開き変形をさらに抑制することができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の左右一対の補強部材は、実施形態の左右一対のサイドピラー8に対応し、
以下同様に、
後側フランジ部は、後側別体フランジ83に対応し、
ドアヒンジは、上側ドアヒンジ85、及び下側ドアヒンジ84に対応し、
車両下方側のドアヒンジは、下側ドアヒンジ84に対応し、
リヤサスペンションは、トーションビーム式サスペンション18に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述した実施形態において、トーションビーム式サスペンション18を備えた車両1としたが、これに限定せず、サイドシル2に設けたサスペンション取付け部23にアーム部材が連結されるようなサスペンション形式であれば、適宜の形式のサスペンションを備えた車両としてもよい。
また、ホイールハウスアウタ62とリヤサイドパネル7とを一体形成したが、これに限定せず、ホイールハウスアウタ62とリヤサイドパネル7とを別体で構成してもよい。あるいは、ホイールハウスインナ61とリヤサイドパネル7とを一体形成し、ホイールハウスアウタ62を別体で構成してもよい。
また、サイドピラー8の後側別体フランジ83を、ピラー本体81とは別体で構成したが、これに限定せず、ピラー本体81に一体形成してもよい。
また、リヤサイドパネル7とで閉断面をなすサイドピラー8を用いて説明したが、これに限定せず、リヤサイドパネル7とで閉断面をなす部材であれば、サイドピラーとは別体の補強部材であってもよい。
1…車両
2…サイドシル
4…ルーフサイドレール
6…リヤホイールハウス
7…リヤサイドパネル
8…サイドピラー(補強部材)
9…後部サイドドア
10…フロアパネル
11…車載バッテリ
12…バッテリトレイ
18…トーションビーム式サスペンション(リヤサスペンション)
23…サスペンション取付け部
61…ホイールハウスインナ
62…ホイールハウスアウタ
83…後側別体フランジ(後側フランジ部)
84…下側ドアヒンジ(ドアヒンジ)
85…上側ドアヒンジ(ドアヒンジ)
811…突出部
S…サイドドア開口
W…環状車体骨格

Claims (7)

  1. 車両の車幅方向に所定間隔を隔てて車両前後方向に延びる左右一対のサイドシルと、
    該サイドシルの後端に下部前端が接合されるとともに、後輪を覆う左右一対のリヤホイールハウスと、
    該リヤホイールハウスよりも車両前方で、前記サイドシルに下端が接合されるとともに、前記リヤホイールハウスとで車両後部の側壁をなす左右一対のリヤサイドパネルとを備えた車両の側部車体構造であって、
    前記リヤサイドパネルの車幅方向外側に配設されるとともに、車両のサイドドアで覆われるサイドドア開口の後端縁となる前記リヤサイドパネルの前端縁に沿って車両上下方向に延びる閉断面を形成する左右一対の補強部材を備え、
    該補強部材が、
    車幅方向に沿った水平断面において、車幅方向外側に突出した断面略門型形状の突出部と、
    該突出部の後端に対して略フランジ状に設けるとともに、前記リヤホイールハウスを構成するホイールハウスインナ、及びホイールハウスアウタの接合部分に連結された後側フランジ部とを備え
    前記補強部材の前記後側フランジ部が、
    前記突出部における下部後端に対して車両前方へ延設されるとともに、ホイールハウスインナとホイールハウスアウタとの接合部分に共締めされた
    車両の側部車体構造。
  2. 前記サイドドア開口の後部を覆う後部サイドドアを備え、
    前記補強部材の前記突出部が、
    車両上下方向に所定間隔を隔てて配設されるとともに、前記後部サイドドアを開閉自在に支持する2つのドアヒンジを備えた
    請求項に記載の車両の側部車体構造。
  3. 前記2つのドアヒンジのうち、車両下方側のドアヒンジが、
    前記補強部材の前記後側フランジ部と前記リヤホイールハウスとの締結位置と略同じ車両上下方向の位置において、前記補強部材の前記突出部に連結された
    請求項に記載の車両の側部車体構造。
  4. 前記サイドシルの後端に、前記後輪を支持するリヤサスペンションが取付けられるサスペンション取付け部を備えた
    請求項1~3の何れか1項に記載の車両の側部車体構造。
  5. 前記補強部材の前記後側フランジ部が、
    前記サイドシルと、前記ホイールハウスインナと、前記ホイールハウスアウタとの接合部分に共締めされた
    請求項に記載の車両の側部車体構造。
  6. 前記サイドシルの間に配設されるとともに、車両の床面をなすフロアパネルと、
    該フロアパネルの車両下方に配設された車載バッテリと、
    該車載バッテリが載置固定されるとともに、前記サイドシルに連結されたバッテリトレイとを備えた
    請求項1~5の何れか1項に記載の車両の側部車体構造。
  7. 前記サイドシルの車両上方で車両前後方向に延びる左右一対のルーフサイドレールと、
    該ルーフサイドレールの前端から車両前方下方へ延びる左右一対のフロントピラーと、
    前記サイドシルの前端、及び前記フロントピラーの下端を車両上下方向に連結する左右一対のヒンジピラーとを備え、
    前記補強部材が、
    前記ルーフサイドレールと前記サイドシルとを車両上下方向に連結する形状に形成され、
    前記補強部材、前記ルーフサイドレール、前記フロントピラー、前記ヒンジピラー、及び前記サイドシルで、前記サイドドア開口に沿って側面視略環状となる環状車体骨格が構成された
    請求項1~6の何れか1項に記載の車両の側部車体構造。
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