JP2010162946A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトで後席側の温調性能を向上でき、しかも開発費を少なくできる構成が簡素な4席独立方式の車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
【解決手段】エバポレータ下流の空気流路が、仕切板により4流路に仕切られ、該4流路に独立して作動されるエアミックスダンパが配設されるとともに、4流路に仕切られたフェイス吹出し流路7Aないし7Dおよびフット吹出し流路8Aないし8Dの中央部の2流路が、リアダクト23A,23B,27A,27Bを介して後席側の右席、左席用のフェイス吹出し口24A,24Bおよびフット吹出し口28A,28Bに接続され、両側部の2流路が、フロントダクト21A,21B,25A,25Bを介して運転席および助手席用のフェイス吹出し口22Aないし22Dおよびフット吹出し口26A,26Bに接続されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、前席側の運転席および助手席、ならびに後席側の右席および左席の計4席をそれぞれ独立して空調することができる4席独立方式の車両用空気調和装置に関するものである。
前席側の運転席および助手席と後席側の右席および左席の計4席を各々独立して温調可能としているシングルユニット型の4席独立方式車両用空気調和装置(HVAC;Heating Ventilation and Air Conditioning Unit)の1つとして、HVAC内に前席用の温調ゾーンと後席用の温調ゾーンとを別領域に設け、各温調ゾーンから前席側のフェイス吹出し流路およびフット吹出し流路と後席側のフェイス吹出し流路およびフット吹出し流路とに各々ダクトを介して個別に空調風を導くように構成したものが、例えば特許文献1に示されている。
また、他の1つとして、HVAC内のエバポレータ下流側の空気流路を仕切板によって4つの流路に仕切り、各々の流路に独立して作動されるエアミックスダンパを設けて個別に温調された空調風を前席側のフェイス吹出し流路およびフット吹出し流路と後席側のフェイス吹出し流路およびフット吹出し流路とに各々ダクトを介して導くように構成したものが、例えば特許文献2,3に示されている。さらに、左右に並設されている2枚のエアミックスダンパを、同一軸上において一側から二重軸を介して2つの電動アクチュエータにより個別に駆動可能としている車両用空調装置のダンパ駆動構造が、例えば特許文献4に示されている。
特開2004−114889号公報 特開2002−211228号公報 特開2008−100630号公報 実開平6−48366号公報
しかしながら、特許文献1に示されているものでは、HVAC内に温調ゾーンおよび空気流路をそれぞれ前席用と後席用とに分けて2つ形成する必要があった。このため、空気流路の構成が複雑化するとともに、HVACのユニット自体が如何しても大型化してしまうことは避けられず、車両へ搭載性に制約が生じるという問題点を有している。
また、特許文献2,3に示されるものでは、エバポレータ下流側の空気流路を4流路に略等分に仕切っており、かつ4流路のうち、中央部の2流路を前席用、両側部の2流路を後席用の流路としている。このため、車室内前方のインパネ内部に左右方向に配設されるフロントダクトと、車室内の中央部を通して後席側に配設されるリアダクトとが交差することになり、ダクトの取り回しが複雑化するとともに、暖房時に温度が若干低くなる傾向にあるHVAC両側部の空気流を長くて放熱し易いリアダクトを介して後席側に導くことから、後席側の温調性能(暖房性能)が低下し易いという問題を有している。なお、特許文献4は、ダンパ駆動構造を示しているにすぎず、4席独立方式のHVAC構造を具体的に開示するものではない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、シングルゾーンHVAC並みにコンパクト化できるとともに、後席側の温調性能を向上でき、しかも開発費を少なくできる構成が簡素な4席独立方式の車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用空気調和装置は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる車両用空気調和装置は、ブロアユニットからの空気が流通されるエバポレータの下流に、温調用のエアミックスダンパにより調整された流量割合の空気流が流通されるバイパス流路とヒータコアが配設された加熱流路とが形成され、前記バイパス流路および前記加熱流路を経た空気流が前記エアミックスダンパの下流域で混合された後、フェイス吹出し流路およびフット吹出し流路を介して車室内に吹出されるように構成されている車両用空気調和装置において、前記エバポレータ下流側の空気流路が、仕切板により4つの流路に仕切られ、該4流路に各々独立して作動されるエアミックスダンパが配設されているとともに、前記仕切板により4流路に仕切られた前記フェイス吹出し流路および前記フット吹出し流路のうちの中央部の2流路が、各々リアダクトを介して後席側の右席および左席用のフェイス吹出し口およびフット吹出し口に接続され、両側部の2流路が、各々フロントダクトを介して前席側の運転席および助手席用のフェイス吹出し口およびフット吹出し口に接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、エバポレータ下流側の空気流路が、仕切板により4つの流路に仕切られ、該4流路に各々独立して作動されるエアミックスダンパが配設されているとともに、仕切板により4流路に仕切られたフェイス吹出し流路およびフット吹出し流路のうちの中央部の2流路が、各々リアダクトを介して後席側の右席および左席用のフェイス吹出し口およびフット吹出し口に接続され、両側部の2流路が、各々フロントダクトを介して前席側の運転席および助手席用のフェイス吹出し口およびフット吹出し口に接続されているため、前席側の運転席および助手席と後席側の右席および左席の4席に対応して設けられているフェイス吹出し口およびフット吹出し口から、各々独立して作動されるエアミックスダンパを介して好みの温度に調整された空調風を吹出すことができる。これによって、4席を個別に空調できる4席独立方式の車両用空気調和装置(HVAC;Heating Ventilation and Air Conditioning Unit)を得ることができる。また、この4席独立方式のHVACを、通常の前席側を対象としたシングルゾーンHVACに対して、エバポレータ下流側の空気流路に仕切板を設けて4流路を形成し、この4流路に各々独立して作動されるエアミックスダンパを設けるとともに、該4流路を前後左右の4席に対応して設けられているフェイス吹出し口およびフット吹出し口に各々ダクトを介して接続することによって構成することができる。従って、4席独立方式のHVACを一般的なシングルゾーンHVACと略同等の大きさで小型コンパクトにかつ簡素に構成することができる。更に、HVACとしての温度コントロール特性や配風特性について、シングルゾーンHVACの特性を殆んどそのまま適用できるため、4席独立方式のHVACをその開発工数を大幅に削減して開発することができ、低コスト化することができる。また、仕切板により仕切られた4流路のうち、中央部の2流路が後席側の左右席用の流路とされ、両側部の2流路が運転席および助手席用の流路とされているため、一般にダクト長が前席側に比べ長くなり放熱し易い後席用のリアダクトに対して、暖房モード時に温度が高くなるHVACの中央領域の空気流を導くことができ、従って、後席側の温調性能(暖房性能)を高めることができる。更に、後席用のリアダクトを中央部の2流路に接続し、その両側部の2流路に前席用のフロントダクトを接続することによりダクトの取り回しが容易となるため、HVACのユニット全体をコンパクトに纏めることができる。
さらに、本発明の車両用空気調和装置は、上記の車両用空気調和装置において、前記4流路に仕切られている前記フェイス吹出し流路および前記フット吹出し流路の前記後席側の流路に接続されている前記右席および左席用のリアフェイスダクトおよびリアフットダクトは、上下に積層されて配設されていることを特徴とする。
本発明によれば、4流路に仕切られているフェイス吹出し流路およびフット吹出し流路の後席側の流路に接続されている右席および左席用のリアフェイスダクトおよびリアフットダクトが、上下に積層されて配設されているため、後席側の右席および左席用に対応して配設されているリアフェイスダクトおよびリアフットダクトが占有するスペースを小さくすることができる。従って、その分だけ車室内空間の有効利用スペースを広くすることができる。
さらに、本発明の車両用空気調和装置は、上述のいずれかの車両用空気調和装置において、前記4流路に仕切られている前記フェイス吹出し流路および前記フット吹出し流路の各流路は、前記前席側の前記運転席および助手席用の流路開口をA、前記後席側の前記右席および左席用の流路開口をBとしたとき、A>Bとされていることを特徴とする。
本発明によれば、4流路に仕切られているフェイス吹出し流路およびフット吹出し流路の各流路が、前席側の運転席および助手席用の流路開口をA、後席側の右席および左席用の流路開口をBとしたとき、A>Bとされているため、流路開口が大きくされている前席側の運転席および助手席に対し、より多くの量の空気流を流すことができる。従って、乗車率の高い前席側の運転席および助手席を後席側の左右席に対して優先的に空調することができる。
さらに、本発明の車両用空気調和装置は、上記の車両用空気調和装置において、前記前席側の前記運転席および助手席用の流路開口Aと、前記後席側の前記右席および左席用の流路開口Bとの流路断面積比A:Bは、概ねA:B=6:4とされていることを特徴とする。
本発明によれば、前席側の運転席および助手席用の流路開口Aと、後席側の右席および左席用の流路開口Bとの流路断面積比A:Bが、概ねA:B=6:4とされているため、流路断面積比が大きくされている前席側の運転席および助手席側に対し、流路断面積比の比率に対応したより多くの量の空気流を流すことができる。従って、乗車率の高い前席側の運転席および助手席を後席側の左右席に対し優先して空調することができる。
また、本発明の車両用空気調和装置は、上記の車両用空気調和装置において、前記前席側の前記運転席および助手席用の流路開口Aと、前記後席側の前記右席および左席用の流路開口Bとの流量配分比A:Bは、概ねA:B=7:3とされていることを特徴とする。
本発明によれば、前席側の運転席および助手席用の流路開口Aと、後席側の左右席用の流路開口Bとの流量配分比A:Bが、概ねA:B=7:3とされているため、流量配分比が大きくされている前席側の運転席および助手席側に対し、流量配分比の比率に対応したより多くの量の空気流を流すことができる。これによって、乗車率の高い前席側の運転席および助手席を後席側の左右席に対し優先して空調することができる。
さらに、本発明の車両用空気調和装置は、上述のいずれかの車両用空気調和装置において、前記4流路に配設されている4つのエアミックスダンパは、同軸上に配設され、各々独立した4つの駆動源を介して駆動可能とされていることを特徴とする。
本発明によれば、4流路に配設されている4つのエアミックスダンパが、同軸上に配設され、各々独立した4つの駆動源を介して駆動可能とされているため、独立した4つの流路の断面を略同一とすることができ、各流路に配設されている4つのエアミックスダンパによる温度コントロール特性を略同一とすることができる。従って、前後左右4席に対する温調特性を略均一化することができる。
さらに、本発明の車両用空気調和装置は、上記の車両用空気調和装置において、前記4つのエアミックスダンパは、左右各2つのエアミックスダンパのうち、中央側のエアミックスダンパの第1駆動軸が外側のエアミックスダンパの中空とされている第2駆動軸内に貫通され、各駆動軸の端部が各々左右ケースの外部に突出されて前記4つの駆動源に連結されていることを特徴とする。
本発明によれば、4つのエアミックスダンパにおける左右各2つのエアミックスダンパのうち、中央側のエアミックスダンパの第1駆動軸が外側のエアミックスダンパの中空とされている第2駆動軸内に貫通され、各駆動軸の端部が各々左右ケースの外部に突出されて4つの駆動源に連結されているため、同軸上に配設されている4つの独立したエアミックスダンパを左右ケースの外部に設けられている各2個の駆動源により、各々第1駆動軸および第2駆動軸を介して各々独立して駆動することができる。従って、同軸上に設けられている4つの独立したエアミックスダンパを簡素な二重軸構造の駆動機構により独立して駆動することが可能となる。
さらに、本発明の車両用空気調和装置は、上記の車両用空気調和装置において、前記第1駆動軸および前記第2駆動軸の端部には、各々歯車が設けられ、該歯車が前記4つの駆動源の出力軸にそれぞれ設けられている歯車と噛合わされていることを特徴とする。
本発明によれば、第1駆動軸および前記第2駆動軸の端部に各々歯車が設けられ、該歯車が4つの駆動源の出力軸にそれぞれ設けられている歯車と噛合わされているため、4つの駆動源により歯車列を介して同軸上に設けられている4つの独立したエアミックスダンパを各々独立して駆動することができる。従って、4つの独立したエアミックスダンパを簡素な歯車列構造の駆動機構を介して個別に駆動することが可能となる。
さらに、本発明の車両用空気調和装置は、上記の車両用空気調和装置において、前記第1駆動軸および前記第2駆動軸の端部には、各々レバーが設けられ、該レバーが4つの駆動源の出力軸にそれぞれ設けられているレバーとリンクを介して連結されていることを特徴とする。
本発明によれば、第1駆動軸および第2駆動軸の端部に各々レバーが設けられ、該レバーが4つの駆動源の出力軸にそれぞれ設けられているレバーとリンクを介して連結されているため、4つの駆動源によりレバーおよびリンクからなるクランク機構を介して同軸上に設けられている4つの独立したエアミックスダンパを各々独立して駆動することができる。従って、4つの独立したエアミックスダンパを簡素なクランク構造の駆動機構を介して個別に駆動することが可能となる。
さらに、本発明の車両用空気調和装置は、上記の車両用空気調和装置において、前記第1駆動軸および前記第2駆動軸の端部には、中空の出力軸を備えた駆動源の中空出力軸が前記第2駆動軸に直結されているとともに、該駆動源の前記中空出力軸に貫通された前記第1駆動軸に対して他の駆動源の出力軸が直結されていることを特徴とする。
本発明によれば、第1駆動軸および第2駆動軸の端部に、中空の出力軸を備えた駆動源の中空出力軸が第2駆動軸に直結されているとともに、該駆動源の中空出力軸に貫通された第1駆動軸に他の駆動源の出力軸が直結されているため、4つの独立したエアミックスダンパを各々左右の第1駆動軸および第2駆動軸を介して4つの駆動源の出力軸により直結駆動することができる。従って、4つの独立したエアミックスダンパを簡素な直結構造の駆動機構を介して個別に駆動することが可能となる。
本発明によると、運転席および助手席と後席側の右席および左席の4席に対応して設けられているフェイス吹出し口およびフット吹出し口から、各々独立して作動されるエアミックスダンパを介して好みの温度に調整された空調風を吹出すことができるため、4席を個別に空調できる4席独立方式の車両用空気調和装置を得ることができる。また、この4席独立方式のHVACを、一般的なシングルゾーンHVACと略同等の大きさで小型コンパクトにかつ簡素に構成することができる。さらに、HVACとしての温度コントロール特性や配風特性について、シングルゾーンHVACの特性を殆んどそのまま適用できるため、4席独立方式のHVACをその開発工数を大幅に削減して開発することができ、低コスト化することができる。また、仕切板により仕切られた4流路のうち、中央部の2流路が後席側の左右席用の流路とされ、両側部の2流路が運転席および助手席用の流路とされているため、一般にダクト長が前席側に比べ長くなり放熱し易い後席用のリアダクトに対して、暖房モード時に温度が高くなるHVACの中央領域の空気流を導くことができ、従って、後席側の温調性能(暖房性能)を高めることができる。さらに、後席用のリアダクトを中央部の2流路に接続し、その両側部の2流路に前席用のフロントダクトを接続することによりダクトの取り回しが容易となるため、HVACのユニット全体をコンパクトに纏めることができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用空気調和装置の斜視図である。 図1に示す車両用空気調和装置の一部を透視して示す斜視図である。 図1に示す車両用空気調和装置のユニット本体の分解斜視図である。 図1に示す車両用空気調和装置の空気流方向に沿う内部構造図である。 図1に示す車両用空気調和装置の空気流方向と直交する方向のエアミックスダンパ駆動軸位置での縦断面図である。 図1に示す車両用空気調和装置に組み込まれるエアミックスダンパ駆動機構の斜視図(A)ないし(D)である。 本発明の第2実施形態に係る車両用空気調和装置に組み込まれるエアミックスダンパ駆動機構の斜視図(A)および(B)である。 本発明の第3実施形態に係る車両用空気調和装置に組み込まれるエアミックスダンパ駆動機構の斜視図(A)ないし(D)である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1ないし図6を用いて説明する。
車両用空気調和装置(HVAC;Heating Ventilation and Air Conditioning Unit)1は、車室内前方のインストルメントパネル内の略中央部に車両の前後方向に空気流を流通するように配設されている。HVAC1の上流側には、外気または車室内の空気を取り込んでHVAC1に供給するブロアユニット2が接続されている。ブロアユニット2は通常助手席側(右ハンドル車の場合は、HVAC1の左側、左ハンドル車の場合は、HVAC1の右側)に配設され、HVAC1に対して側方から空気を送風している。
HVAC1は、複数に分割して成形されたケースを一体に組み付けて構成されるケース3を備えている。ケース3の上流部には、ブロアユニット2が接続される開口部4が形成され、その内部には、ケース3の下流部に形成されているデフ吹出し流路6、フェイス吹出し流路7およびフット吹出し流路8に連なる空気流路5が形成されている。空気流路5には、開口部4の直後に図示省略の冷凍サイクルを構成し、冷媒が循環されるエバポレータ9が配設され、ブロアユニット2から送られてくる空気を冷媒との熱交換により冷却できるように構成されている。
エバポレータ9の下流側で空気流路5は、エンジン冷却水が循環されるヒータコア10が配設されている加熱流路11と、ヒータコア10をバイパスするバイパス流路12とに分かれており、これらの流路11,12には、分岐部に設けられているエアミックスダンパ13により調整された流量割合の空気流が流通されるように構成されている。加熱流路11とバイパス流路12は、エアミックスダンパ13下流のエアミックス域14で合流された後、エアミックス域14を経てその下流側のデフ吹出し流路6、フェイス吹出し流路7およびフット吹出し流路8に連なっている。
デフ吹出し流路6およびフェイス吹出し流路7の間には、デフ吹出し流路6とフェイス吹出し流路7とを開閉するデフ/フェイスダンパ15が回動自在に設けられ、フット吹出し流路8の入り口部には、フット吹出し流路8とデフ吹出し流路6およびフェイス吹出し流路7への流路とを開閉するフットダンパ16が回動自在に設けられている。以上の構成は、前席側(運転席と助手席)を空調する一般的なシングルゾーンタイプのHVACと略同等とされており、特に変わっている点はない。
本実施形態では、空気流路5のエバポレータ9下流側に、空気の流通方向に沿って縦方向に3枚の仕切板17A,17B,17Cが設置され、エバポレータ9下流側の空気流路5が4つの空気流路5A,5B,5C,5Dに仕切られている。これによって、空気流路5のエバポレータ9下流側に形成されている加熱流路11、バイパス流路12、エアミックス域14、フェイス吹出し流路7およびフット吹出し流路8も各々4つの流路、すなわち加熱流路11Aないし11D、バイパス流路12Aないし12D、エアミックス域14Aないし14D、フェイス吹出し流路7Aないし7Dおよびフット吹出し流路8Aないし8Dに仕切られている。なお、デフ流路6は、特に4つの流路に仕切る必要はなく、ここでは左右2つの流路6A,6Bに仕切られている。
4つの空気流路5A,5B,5C,5Dに仕切られた空気流路5は、中央部の2つの流路5A,5Bが、後席側の右席および左席用の流路とされ、両側部の2つの流路5C,5Dが前席側の運転席および助手席用の流路とされており、空気流路5A,5B,5C,5Dの下流側は、4流路に仕切られてフェイス吹出し流路7Aないし7Dおよびフット吹出し流路8Aないし8Dに連なっている。これら4流路において、運転席および助手席に対応して設けられている吹き出し口に連なる空気流路の開口をA、後席側の右席および左席に対応して設けられている吹き出し口に連なる空気流路の開口をBとしたとき、その大きさは、A>Bとされている(図3および図5参照)。
具体的には、4流路に仕切られているフェイス吹出し流路7Aないし7Dおよびフット吹出し流路8Aないし8Dの流路開口A,Bの大きさを、流路断面積比により比較したとき、その比は概ねA:B=6:4とされている。また、空気流の流量配分比により比較したとき、その比は概ねA:B=7:3とされており、後席側の右席および左席に比べ前席側の運転席および助手席に対して、より多くの量の空気流を流すことができるように構成されている。
エバポレータ9の下流側で空気流路5が4流路に仕切られることにより、エアミックスダンパ13、デフ/フェイスダンパ15およびフットダンパ16も各流路に対応して各々エアミックスダンパ13Aないし13D、デフ/フェイスダンパ15Aないし15Dおよびフットダンパ16Aないし16Dの4つに分割されて配設されている。デフ/フェイスダンパ15Aないし15Dおよびフットダンパ16Aないし16Dは、公知の如く、互いに連動して開閉され、デフモード、フェイスモード、フットモード、バイレベルモードおよびデフ/フットモード等のいずれかの吹出しモードが選択可能とされている。なお、フットダンパ16Aないし16Dについては、4流路について独自にフェイスモード、バイレベルモードおよびフットモードが選択可能とされている。
また、4つの空気流路5Aないし5Dに設けられたエアミックスダンパ13は、後述の駆動機構を介して各々が独立して作動可能とされており、これによって、4つの流路を経て前後左右の4席に対応して設けられている後述のフェイス吹出し口22A,22B,22C,22D,24A,24Bおよびフット吹出し口26A,26B,28A,28Bから車室内へと吹出される空気流の温度が個別に調整できるようになっている。
HVAC1のデフ吹出し流路6A,6B、フェイス吹出し流路7Aないし7Dおよびフット吹出し流路8Aないし8Dには、図1および図2に示されるように、それぞれダクトが接続されており、このダクトを介して以下に説明の如く、車室内に設けられている吹出し口に連通されている。デフ吹出し流路6A,6Bには、デフダクト18A,18Bが接続されており、このデフダクト18A,18Bは、左右2箇所に設けられているフロントガラスに対応した2つの吹出し口19A,19Bと、サイドウインドガラスに対応した2つの吹出し口20A,20Bに連通されている。
4つのフェイス吹出し流路7Aないし7Dの中の両側部に配置されている前席側のフェイス吹出し流路7C,7Dには、フロントフェイスダクト21A,21Bが接続され、このフロントフェイスダクト21A,21Bは、運転席用の中央およびサイドフェイス吹出し口22A,22Bと助手席用の中央およびサイドフェイス吹出し口22C,22Dとに連通されている。また、4つのフェイス吹出し流路7Aないし7Dの中の中央部に配置されている後席側のフェイス吹出し流路7A,7Bには、リアフェイスダクト23A,23Bが接続され、このリアフェイスダクト23A,23Bは、後席側の右席および左席用フェイス吹出し口24A,24Bに連通されている。
同様に、フット吹出し流路8Aないし8Dの中の両側部に配置されている前席側のフット吹出し流路8C,8Dには、フロントフットダクト25A,25Bが接続され、このフロントフットダクト25A,25Bは、運転席用のフット吹出し口26Aおよび助手席用のフット吹出し口26Bに連通されている。また、フット吹出し流路8Aないし8Dの中の中央部に配置されている後席側のフット吹出し流路8A,8Bには、リアフットダクト27A,27Bが接続され、このリアフットダクト27A,27Bは、後席側の右席および左席用フット吹出し口28A,28Bに連通されている。
上記のフロントフェイスダクト21A,21Bおよびフロントフットダクト25A,25Bは、HVAC1の両側部に配置されているフェイス吹出し流路7C,7Dおよびフット吹出し流路8Aないし8Dから、そのまま左右方向および上下方向に延長されるように配設されている。そして、その中間において、中央部に配置されているフェイス吹出し流路7A,7Bおよびフット吹出し流路8A,8Bから、リアフェイスダクト23A,23Bおよびリアフットダクト27A,27Bが前後および上下に積層状態とされて上下方向および前後方向に延長され、後席側の右席および左席へと配設されている。
さらに、4つの流路に対応して設けられているエアミックスダンパ13Aないし13Dは、それぞれ同一軸上において独立して作動可能に設置されている。このエアミックスダンパ13Aないし13Dは、図6に示されるように、4つの流路に仕切られている右側の2つの空気流路5A,5Cに対応して設けられているエアミックスダンパ13A,13Cが、ケース3の右側面に設置されているアクチュエータ(駆動源)30A,30Cによって駆動され、左側の2つの空気流路5B,5Dに対応して設けられているエアミックスダンパ13B,13Dが、ケース3の左側面に設置されているアクチュエータ(駆動源)30B,30Dによって駆動能されるように構成されている。
エアミックスダンパ13Aないし13Dのうち、外側の2つのエアミックスダンパ13C,13Dの駆動軸は、中空駆動軸(第2駆動軸)31C,31Dとされ、この中空駆動軸31C,31Dに、中央側の2つのエアミックスダンパ13A,13Bの駆動軸(第1駆動軸)31A,31Bが貫通されている。これら駆動軸31A,31Bおよび中空駆動軸31C,31Dは、仕切板17A,17B,17Cとケース3との間に回転自在に支持され、その軸端がケース3の右および左側面の外部に突出されている。駆動軸31A,31Bおよび中空駆動軸31C,31Dの軸端には、歯車32A,32B,32C,32Dが設けられ、この歯車32Aないし32Dに、ケース3の右および左側面に設置されているアクチュエータ(駆動源)30Aないし30Dの出力軸33Aないし33Dに設けられている歯車34Aないし34Dが噛合わされ、駆動軸31A,31Bおよび中空駆動軸31C,31Dが独立して駆動されるようになっている。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
ブロアユニット2からHVAC1に送風された空気は、ケース3内の空気流路5を流通される間にエバポレータ9および/またはヒータコア10により冷却および/または加熱され、更にはその割合がエアミックスダンパ13Aないし13Dを介して調整されることにより設定温度に温調される。
この空調風は、吹出しモードに応じて開閉されるデフ/フェイスダンパ15Aないし15Dおよびフットダンパ16Aないし16Dによって、デフ吹出し流路6A,6B、フェイス吹出し流路7Aないし7D、およびフット吹出し流路8Aないし8Dのいずれかに選択的に流通され、各流路に接続されているダクト18A,18B,21A,21B,23A,23B,25A,25B,27A,27Bを介して車室内への吹出し口19A,19B,20A,20B,22A,22B,22C,22D,24A,24B,26A,26B,28A,28Bのいずれかから車室内へと吹出される。
すなわち、デフモード時、空調風はダクト18A,18Bを経て吹出し口19A,19B,20A,20Bからフロントガラス、サイドウインドガラスに向けて吹出され、フェイスモード時、空調風はフロントフェイスダクト21A,21Bを介してフェイス吹出し口22A,22B,22C,22Dから運転席および助手席の乗員に向けて吹出されるとともに、リアフェイスダクト23A,23Bを介してフェイス吹出し口24A,24Bから後席側の右席および左席の乗員に向けて吹出される。また、フットモード時、空調風はフロントフットダクト25A,25Bを介してフット吹出し口26A,26Bから運転席および助手席の乗員の足元に向けて吹出されるとともに、リアフットダクト27A,27Bを介してフット吹出し口28A,28Bから後席側の右席および左席の乗員の足元に向けて吹出される。
さらに、バイレベルモード時、空調風は各ダクトを介して前席側のフェイス吹出し口22A,22B,22C,22Dおよびフット吹出し口26A,26Bの双方から吹出されるとともに、後席側のフェイス吹出し口24A,24Bおよびフット吹出し口28A,28Bの双方から吹出される。また、デフ/フットモード時、空調風はフロントガラスおよびサイドウインドガラスに向けた吹出し口19A,19B,20A,20Bと、乗員の足元に向けたフット吹出し口26A,26B,28A,28Bとの双方から吹出される。
したがって、本実施形態によれば、エバポレータ9下流側の空気流路5が、3枚の仕切板17A,17B,17Cにより4つの流路5Aないし5Dに仕切られており、これら4流路に配設されているエアミックスダンパ13Aないし13Dを介して好みの温度に調整された空調風を、前席側の運転席および助手席と後席側の右席および左席との4席に対応して設けられているフェイス吹出し口22Aないし22Dおよび24A,24Bとフット吹出し口26A,26Bおよび28A,28Bから車室内へと吹出すことができる。これによって、4席を個別に空調することができる4席独立方式の車両用空気調和装置(HVAC)1を得ることができる。
また、上記4席独立方式のHVAC1を、通常の前席側を対象としたシングルゾーンHVACに対して、エバポレータ9の下流側の空気流路5に仕切板17A,17B,17Cを設けて4つの空気流路5Aないし5Dを形成し、この4流路5Aないし5Dに各々独立して作動されるエアミックスダンパ13Aないし13Dを設けるとともに、この4流路が連なる4つのフェイス吹出し流路7Aないし7Dおよびフット吹出し流路8Aないし8Dを、それぞれ前後左右の4席に対応して設けられているフェイス吹出し口22Aないし22Dおよび24A,24Bとフット吹出し口26A,26Bおよび28A,28Bに、各々ダクト21A,21B,23A,23B,25A,25B,27A,27Bを介して接続することによって構成することができる。従って、4席独立方式のHVAC1を一般的なシングルゾーンHVACと略同等の大きさで小型コンパクトにかつ簡素に構成することができる。
さらに、HVAC1としての温度コントロール特性や配風特性について、シングルゾーンHVACの特性を殆んどそのまま適用できるため、4席独立方式のHVAC1をその開発工数を大幅に削減して開発することができ、低コスト化することができる。また、仕切板17A,17B,17Cにより仕切られた4つの空気流路5Aないし5D(加熱流路11Aないし11D、バイパス流路12Aないし12D、エアミックス域14Aないし14B、フェイス吹出し流路7Aないし7Dおよびフット吹出し流路8Aないし8Dを含む)のうち、中央部5A,5Bの2流路が後席側の左右席用の流路とされ、両側部の2流路5C,5Dが運転席および助手席用の流路とされているため、一般にダクト長が前席側に比べ長くなり放熱し易い後席用のリア側ダクト27A,27Bに対して、暖房モード時に温度が高くなるHVAC1の中央領域の空気流を導くことができ、従って、後席側の温調性能(暖房性能)を高めることができる。
また、後席用のリア側ダクト23A,23B,27A,27Bを中央部に配置されている2つのフェイス吹出し流路7A,7Bおよびフット吹出し流路8A,8Bに接続し、その両側部に配置されている2つのフェイス吹出し流路7C,7Dおよびフット吹出し流路8C,8Dに前席用のフロント側ダクト21A,21B,25A,25Bを接続しているため、ダクトが交差することがなく、従って、ダクトの取り回しが容易となり、HVACのユニット全体をコンパクトに纏めることができる。
また、4流路に仕切られているフェイス吹出し流路7Aないし7Dおよびフット吹出し流路8Aないし8Dの中の後席側の流路7A,7Bおよび8A,8Bに接続されている右席および左席用のリアフェイスダクト23A,23Bおよびリアフットダクト27A,27Bが、上下に積層されて配設されているため、後席側の右席および左席用に対応して配設されているリアフェイスダクト23A,23Bおよびリアフットダクト27A,27Bが占有するスペースを小さくすることができる。従って、その分だけ車室内空間の有効利用スペースを広くすることができる。
さらに、4流路に仕切られている空気流路5Aないし5Dを含むフェイス吹出し流路7Aないし7Dおよびフット吹出し流路8Aないし8Dの各流路が、前席側の運転席および助手席用の流路開口をA、後席側の右席および左席用の流路開口をBとしたとき、A>Bとされている。具体的には、流路断面積比A:Bが概ねA:B=6:4とされ、流量配分比A:Bが概ねA:B=7:3とされている。このため、流路開口Aが大きくされている前席側の運転席および助手席に対して、より多くの量の空気流を流すことができる。従って、乗車率の高い前席側の運転席および助手席を後席側の左右席に対して優先的に空調することができる。
また、4つの空気流路5Aないし5Dに配設されている4つのエアミックスダンパ13Aないし13Dが、同軸上に配設され、各々独立した4つのアクチュエータ(駆動源)30Aないし30Dを介して駆動可能とされているため、独立した4つの空気流路5Aないし5Dの断面を略同一とすることができ、各流路5Aないし5Dに配設されている4つのエアミックスダンパ13Aないし13Dによる温度コントロール特性を略同一とすることができる。従って、前後左右の4席に対する温調特性を略均一化することができる。
さらに、4つのエアミックスダンパ13Aないし13Dの右側および左側の各2つのエアミックスダンパ13A,13Cおよび13B,13Dのうち、中央側のエアミックスダンパ13A,13Bの駆動軸31A,31Bが外側のエアミックスダンパ13C,13Dの中空駆動軸31C,31D内に貫通され、各駆動軸31Aないし31Dの端部が各々左右ケース3の外部に突出されて4つの駆動源30Aないし30Dに連結されている。このため、同軸上に配設されている4つの独立したエアミックスダンパ13Aないし13Dを左右ケース3の外部に設けられている各2個の駆動源30A,30Cおよび30B,30Dにより、駆動軸31Aないし31Dを介して各々独立して駆動することができる。従って、同軸上に設けられている4つの独立したエアミックスダンパ13Aないし13Dを簡素な二重軸構造の駆動機構により独立して駆動することが可能となる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図7を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、エアミックスダンパ13Aないし13Dの駆動機構の構成が異なっている。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態では、エアミックスダンパ13Aないし13Dの駆動軸31A,31Bおよび中空駆動軸31C,31Dの軸端に、レバー35Aないし35Dを設けるとともに、アクチュエータ(駆動源)30Aないし30Dの出力軸33Aないし33Dにレバー36Aないし36Dを設け、レバー35Aないし35Dとレバー36Aないし36Dとの間をリンク37Aないし37Dで接続することによりクランク構造の駆動機構を構成している。
上記のように、駆動軸31A,31Bおよび中空駆動軸31C,31Dの軸端に設けられたレバー35Aないし35Dを、アクチュエータ30Aないし30Dの出力軸33Aないし33Dに設けられているレバー36Aないし36Dにリンク37Aないし37Dを介して連結した構成とすることにより、4つのアクチュエータ30Aないし30Dによりレバー35Aないし35Dおよび36Aないし36Dとリンク37Aないし37Dとからなるクランク機構を介して、同軸上に設けられている4つのエアミックスダンパ13Aないし13Dを各々独立して駆動することができる。従って、4つの独立したエアミックスダンパ13Aないし13Dを簡素なクランク構造の駆動機構を介して個別に駆動することが可能となる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について、図8を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、エアミックスダンパ13Aないし13Dの駆動機構の構成が異なっている。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態では、エアミックスダンパ13Aないし13Dの駆動軸31A,31Bおよび中空駆動軸31C,31Dの軸端に、駆動軸31A,31Bが貫通される中空出力軸38C,38Dを備えたアクチュエータ(駆動源)30C,30Dおよび出力軸38A,38Bを備えたアクチュエータ(駆動源)30A,30Bを各々直結した構成としている。
上記のように、中空出力軸38C,38Dを備えたアクチュエータ30C,30Dを用いることにより、アクチュエータ30C,30Dの中空出力軸38C,38Dをエアミックスダンパ13C,13Dの中空駆動軸31C,31Dの軸端に直結し、アクチュエータ30C,30Dの中空出力軸38C,38Dに貫通されるエアミックスダンパ13A,13Bの駆動軸31A,31Bの軸端にアクチュエータ30A,30Bの出力軸38A,38Bを直結することができる。このため、4つの独立したエアミックスダンパ13Aないし13Dを駆動軸31A,31Bおよび中空駆動軸31C,31Dを介して4つのアクチュエータ30Aないし30Dにより直結駆動することができ、従って、4つの独立したエアミックスダンパ13Aないし13Dを簡素な直結構造の駆動機構を介して個別に駆動することが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、吹出し口19A,19B,20A,20B,22A,22B,22C,22D,24A,24B,26A,26B,28A,28Bの配置位置や数は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。また、デフ/フェイスダンパ15およびフットダンパ16も、2つにする必要はなく、デフ吹出し流路6、フェイス吹出し流路7およびフット吹出し流路8に対応して個別に設けてもよい。
1 車両用空気調和装置(HVAC)
2 ブロアユニット
3 ケース
5,5A,5B,5C,5D 空気流路
7,7A,7B,7C,7D フェイス吹出し流路
8,8A,8B,8C,8D フット吹出し流路
9 エバポレータ
10 ヒータコア
11,11A,11B,11C,11D 加熱流路
12,12A,12B,12C,12D バイパス流路
13,13A,13B,13C,13D エアミックスダンパ
14,14A,14B,14C,14D エアミックス域
17A,17B,17C 仕切板
21A,21B フロントフェイスダクト
22A,22B,22C,22D 運転席および助手席用フェイス吹出し口
23A,23B リアフェイスダクト
24A,24B 後席側の右席および左席用フェイス吹出し口
25A,25B フロントフットダクト
26A,26B 運転席および助手席用フット吹出し口
27A,27B リアフットダクト
28A,28B 後席側の右席および左席用フット吹出し口
30A,30B,30C,30D アクチュエータ(駆動源)
31A,31B 駆動軸(第1駆動軸)
31C,31D 中空駆動軸(第2駆動軸)
32A,32B,32C,32D 歯車
33A,33B,33C,33D 出力軸
34A,34B,34C,34D 歯車
35A,35B,35C,35D レバー
36A,36B,36C,36D レバー
37A,37B,37C,37D リンク
38A,38B 出力軸
38C,38D 中空出力軸

Claims (10)

  1. ブロアユニットからの空気が流通されるエバポレータの下流に、温調用のエアミックスダンパにより調整された流量割合の空気流が流通されるバイパス流路とヒータコアが配設された加熱流路とが形成され、前記バイパス流路および前記加熱流路を経た空気流が前記エアミックスダンパの下流域で混合された後、フェイス吹出し流路およびフット吹出し流路を介して車室内に吹出されるように構成されている車両用空気調和装置において、
    前記エバポレータ下流側の空気流路が、仕切板により4つの流路に仕切られ、該4流路に各々独立して作動されるエアミックスダンパが配設されているとともに、
    前記仕切板により4流路に仕切られた前記フェイス吹出し流路および前記フット吹出し流路のうちの中央部の2流路が、各々リアダクトを介して後席側の右席および左席用のフェイス吹出し口およびフット吹出し口に接続され、両側部の2流路が、各々フロントダクトを介して前席側の運転席および助手席用のフェイス吹出し口およびフット吹出し口に接続されていることを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 前記4流路に仕切られている前記フェイス吹出し流路および前記フット吹出し流路の前記後席側の流路に接続されている前記右席および左席用のリアフェイスダクトおよびリアフットダクトは、上下に積層されて配設されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空気調和装置。
  3. 前記4流路に仕切られている前記フェイス吹出し流路および前記フット吹出し流路の各流路は、前記前席側の前記運転席および助手席用の流路開口をA、前記後席側の前記右席および左席用の流路開口をBとしたとき、A>Bとされていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空気調和装置。
  4. 前記前席側の前記運転席および助手席用の流路開口Aと、前記後席側の前記右席および左席用の流路開口Bとの流路断面積比A:Bは、概ねA:B=6:4とされていることを特徴とする請求項3に記載の車両用空気調和装置。
  5. 前記前席側の前記運転席および助手席用の流路開口Aと、前記後席側の前記右席および左席用の流路開口Bとの流量配分比A:Bは、概ねA:B=7:3とされていることを特徴とする請求項3に記載の車両用空気調和装置。
  6. 前記4流路に配設されている4つのエアミックスダンパは、同軸上に配設され、各々独立した4つの駆動源を介して駆動可能とされていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用空気調和装置。
  7. 前記4つのエアミックスダンパは、左右各2つのエアミックスダンパのうち、中央側のエアミックスダンパの第1駆動軸が外側のエアミックスダンパの中空とされている第2駆動軸内に貫通され、各駆動軸の端部が各々左右ケースの外部に突出されて前記4つの駆動源に連結されていることを特徴とする請求項6に記載の車両用空気調和装置。
  8. 前記第1駆動軸および前記第2駆動軸の端部には、各々歯車が設けられ、該歯車が前記4つの駆動源の出力軸にそれぞれ設けられている歯車と噛合わされていることを特徴とする請求項7に記載の車両用空気調和装置。
  9. 前記第1駆動軸および前記第2駆動軸の端部には、各々レバーが設けられ、該レバーが4つの駆動源の出力軸にそれぞれ設けられているレバーとリンクを介して連結されていることを特徴とする請求項7に記載の車両用空気調和装置。
  10. 前記第1駆動軸および前記第2駆動軸の端部には、中空の出力軸を備えた駆動源の中空出力軸が前記第2駆動軸に直結されているとともに、該駆動源の前記中空出力軸に貫通された前記第1駆動軸に対して他の駆動源の出力軸が直結されていることを特徴とする請求項7に記載の車両用空気調和装置。
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