JP2010161134A - 貼り合わせウェーハの製造方法 - Google Patents

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【課題】イオン注入剥離法により得られた貼り合わせウェーハのシリコン薄膜を、膜厚均一性高く平坦化することができるSOIウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】シリコン薄膜を有する貼り合わせウェーハの製造方法であって、ボンドウェーハの表面から水素イオン、希ガスイオンの少なくとも一種類のガスイオンをイオン注入してイオン注入層を形成し、ボンドウェーハのイオン注入した表面とベースウェーハの表面とを直接あるいは絶縁膜を介して貼り合わせた後、イオン注入層でボンドウェーハを剥離させることによって、ウェーハの中心部より周辺部が厚い凹状膜厚分布のシリコン薄膜を有する貼り合わせウェーハを作製し、貼り合わせウェーハに水素もしくは塩化水素を含む雰囲気で平坦化熱処理を行う貼り合わせウェーハの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、イオン注入剥離法により作製される貼り合わせウェーハの製造方法に関する。
貼り合わせウェーハ作製方法として、2枚のウェーハを貼り合せた後、一方のウェーハの薄膜化を研削・研磨で行う方法とイオン注入剥離法(スマートカット(登録商標)法とも呼ばれる。)が一般的に知られている。
まず、研削・研磨で行う方法であるが、これは、2枚のシリコンウェーハを直接あるいはシリコン酸化膜等の絶縁膜を介して接着剤を用いることなく結合し、熱処理(1000〜1200℃)により結合強度を高めた後、片方のウェーハを研削・研磨により薄膜化する方法である。本手法の利点は、薄膜化されたシリコンの結晶性や埋め込み酸化膜等の信頼性が通常のシリコンウェーハと同等であることであり、欠点は薄膜化されたシリコンの膜厚均一性に限界(高々±0.3μm程度)があること、および1枚の貼り合わせウェーハの製造には2枚のシリコンウェーハが使用されるため材料コストが高い点である。
一方、イオン注入剥離法は、2枚のシリコンウェーハの少なくとも一方のウェーハ(ボンドウェーハ)の一主面に水素イオン、希ガスイオンの少なくとも一種類を注入し、ウェーハ内部にイオン注入層(剥離層)を形成させた後、該イオン注入した面と他方のシリコン単結晶ウェーハ(ベースウェーハ)の一主面を直接あるいは絶縁膜を介して密着させ、その後500℃以上の熱処理を加えて剥離する方法であり、±10nm以下の膜厚均一性のシリコン薄膜を有する貼り合わせウェーハを容易に作製できる優位性と、剥離したボンドウェーハを複数回再利用し材料コストの低減が図れる優位性を有している。
ところで、絶縁膜を介して貼り合わせた場合のSOI層(シリコン薄膜)の膜厚が、数μmから数10μmの厚膜SOIウェーハは、バイポーラデバイスやパワーデバイス用として極めて有用なウェーハであるが、低コストでかつ高品質のSOIウェーハを作製することは、上述の研削・研磨で行う方法及びイオン注入剥離法を用いても比較的困難であることが知られている。
その理由は、ボンドウェーハの薄膜化を研削・研磨で行う方法の場合、絶縁膜付ウェーハとベアウェーハを貼り合せ、1100℃以上の接合熱処理を行い、研削および研磨処理して所望のSOI層厚さになるように造りこまなければならず、工程が複雑でかつSOI膜厚均一性を良くすることは極めて困難であること、一方、イオン注入剥離法の場合は、SOI層の厚さはイオン注入できる深さ(すなわちイオン注入装置の加速電圧)で決まってしまい、一般的な注入装置の場合、最大加速電圧は200keV程度であり、最大でも2μm程度のSOI層しか得ることができず、この方法で2μmより厚い厚膜SOI層は得られないということである。
このようなSOI層が厚い厚膜SOIウェーハを得る方法として、上述のイオン注入剥離法により得られたSOIウェーハのSOI層上にエピタキシャル層を成長させてSOI層を厚くする方法がある。しかし、イオン注入剥離法で得られた剥離直後のSOI層表面はラフネスが悪く(P−V値:〜50nm)、そのような表面にエピタキシャル成長を行うとラフネスやパーティクルレベルの悪い粗悪なエピタキシャル層となってしまうために、何らかの工夫が必要である。
これに対して、研磨のみでラフネスを改善しようとすると、イオン注入剥離法で得られた膜厚均一性が悪化してしまう。一方、特許文献1では、SOIウェーハに水素を含む還元性雰囲気もしくは塩化水素ガスを含む雰囲気で熱処理を行って平坦化した後にエピタキシャル成長させる方法が記載されている。
しかし、上記のような方法でも、平坦化する際の膜厚均一性の悪化防止には不十分であり、これはイオン注入剥離法により作製される貼り合わせウェーハのシリコン薄膜全般に言えることであった。
特開2000−30995号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、イオン注入剥離法により得られた貼り合わせウェーハのシリコン薄膜を、膜厚均一性高く平坦化することができるSOIウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、シリコン薄膜を有する貼り合わせウェーハの製造方法であって、少なくとも、ボンドウェーハの表面から水素イオン、希ガスイオンの少なくとも一種類のガスイオンをイオン注入してイオン注入層を形成し、前記ボンドウェーハのイオン注入した表面とベースウェーハの表面とを直接あるいは絶縁膜を介して貼り合わせた後、前記イオン注入層でボンドウェーハを剥離させることによって、ウェーハの中心部より周辺部が厚い凹状膜厚分布のシリコン薄膜を有する貼り合わせウェーハを作製し、該貼り合わせウェーハに水素もしくは塩化水素を含む雰囲気で平坦化熱処理を行うことを特徴とする貼り合わせウェーハの製造方法を提供する。
このように、平坦化熱処理時に他の領域よりも優先的にエッチングされるシリコン薄膜のウェーハ周辺部を、中心部より厚めに形成して、凹状膜厚分布のシリコン薄膜を形成することによって、平坦化熱処理によりシリコン薄膜の表面のラフネスが平坦化されると同時に膜厚分布が均一になる。これにより、膜厚均一性が高く、高平坦度のシリコン薄膜を有する貼り合わせウェーハを効率的に製造することができる。
このとき、前記イオン注入するボンドウェーハの表面に、ウェーハの中心部より周辺部が薄い凸状膜厚分布の酸化膜を形成し、該凸状膜厚分布の酸化膜を通してイオン注入してイオン注入層を形成することにより、前記凹状膜厚分布のシリコン薄膜を形成することが好ましい。
このように、凸状膜厚分布の酸化膜を通してイオン注入することにより、ボンドウェーハ内に凸状のイオン注入層を容易に形成することができる。これにより、あとは通常の工程を行い貼り合わせて剥離することで凹状膜厚分布のSOI層が形成されるため、簡易な方法で、より効率的に本発明の製造方法を実施することができる。
このとき、前記凸状膜厚分布の酸化膜を、熱酸化膜形成後にCMPを行うことによって形成することができる。
このように、熱酸化膜形成後にCMPを行うことで、簡易な方法で、より確実に所望の凸状膜厚分布の酸化膜を形成することができる。
このとき、前記凸状膜厚分布の酸化膜を、CVD法によって形成することができる。
このように、CVD法によれば、一工程で効率的に、より確実に所望の凸状膜厚分布の酸化膜を形成することができる。
また、前記平坦化熱処理を行った貼り合わせウェーハのシリコン薄膜上に、シリコンエピタキシャル層を成長させることが好ましい。
このように、平坦化熱処理により高平坦度で、高い膜厚均一性のシリコン薄膜を得ることができるため、その上には欠陥が少なく、平坦度の高いエピタキシャル層を成長させることができ、高品質の厚膜シリコン層を有する貼り合わせウェーハを製造することができる。
以上のように、本発明の貼り合わせウェーハの製造方法によれば、イオン注入剥離法により得られた貼り合わせウェーハのシリコン薄膜を、平坦化熱処理により膜厚均一性高く、高い平坦度にすることができる。
イオン注入剥離法により得られた貼り合わせウェーハのシリコン薄膜を平坦にするために熱処理を行うと、膜厚均一性が悪化してしまう問題があった。
本発明者らは、このような問題について鋭意検討した結果、エピタキシャル成長前に、平坦化熱処理を図4に示すような一般的なエピタキシャル装置で行うと、ガス導入口がウェーハ周辺部付近に設けられているために、貼り合わせウェーハの周辺部が優先的にエッチングされて、周辺部のシリコン薄膜が薄くなる傾向がみられ、それによってシリコン薄膜の膜厚均一性が悪化することを見出した。
図3は、従来のイオン注入剥離法による貼り合わせウェーハの製造方法により製造したSOIウェーハの(a)剥離後と、(b)その後平坦化熱処理した後のSOI層の膜厚分布を観察した図である。
図3からわかるように、(a)剥離後のSOI層は膜厚均一性が良いが、(b)塩化水素ガス雰囲気で平坦化熱処理すると周辺部が薄くなっていることがわかる。
以上より、平坦化熱処理時に優先的にエッチングされるウェーハ周辺部が厚くなるようにシリコン薄膜を形成することで、平坦化熱処理により平坦化と同時に膜厚分布を均一にすることができることを見出して、本発明を完成させた。
以下、本発明の貼り合わせウェーハの製造方法について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明の貼り合わせウェーハの製造方法の実施態様の一例を示すフロー図である。
まず、図1(a)に示すように、ボンドウェーハ10とベースウェーハ13として、例えばシリコン単結晶ウェーハを準備する。この際、図1ではベースウェーハ13にシリコン酸化膜等の絶縁膜12が形成されているが、絶縁膜は形成されていなくともよい。
このとき、イオン注入するボンドウェーハ10の表面に、ウェーハの中心部より周辺部が薄い凸状膜厚分布の酸化膜18を形成することが好ましい。
この凸状膜厚分布の酸化膜を通して後工程でイオン注入することにより、ボンドウェーハ内に同様の凸状のイオン注入層を容易に形成することができる。このため、あとは通常の工程を行うことで貼り合わせて剥離後には凹状膜厚分布のSOI層が形成されるため、簡易な方法で、より効率的に本発明の製造方法を実施することができる。
この凸状膜厚分布の酸化膜18を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、熱酸化膜形成後に条件を調整してCMP(化学的機械研磨)を行うことによって形成したり、CVD法(熱CVD、プラズマCVD)によって基板温度やガス流量を調整して形成することが好ましい。
このような、簡易な方法で、確実に所望の凸状膜厚分布の酸化膜を形成することができるため、より効率的に本発明の製造方法を実施することができる。
次に、図1(b)に示すように、ボンドウェーハ10の表面から水素ガスイオン、希ガスイオンの少なくとも一種類のガスイオンをイオン注入してイオン注入層11を形成する。
このとき、凸状膜厚分布の酸化膜18を通してイオン注入を行うことが好ましく、酸化膜18が薄いウェーハ周辺部はボンドウェーハ10内の深い位置に、酸化膜18が厚いウェーハ中心部はボンドウェーハ10内の浅い位置にイオン注入されて、凸状のイオン注入層11を容易に形成することができる。
次に、図1(c)に示すように、ボンドウェーハ10に形成されている酸化膜18を除去することができる。
除去する方法としては、特に限定されず、フッ酸(HF水溶液)等により容易に除去することができる。ただし、SOIウェーハを作製する場合には、このとき酸化膜を除去せずに研磨等により凸状分布を均一な分布に修正して、貼り合わせの際の絶縁膜(BOX層)として用いてもよく、また除去後にボンドウェーハに改めて厚さの均一な酸化膜を絶縁膜(BOX層)として形成してもよい。
次に、図1(d)に示すように、ボンドウェーハ10のイオン注入した表面とベースウェーハ13の表面とを絶縁膜12を介して貼り合わせる。このとき、どちらのウェーハにも絶縁膜が形成されていない場合には、直接貼り合わせることもできる。
次に、図1(e)に示すように、イオン注入層11でボンドウェーハ10を剥離させることによって、ウェーハの中心部より周辺部が厚い凹状膜厚分布のシリコン薄膜(SOI層)14を有する貼り合わせウェーハ15を作製する。剥離させる方法としては、特に限定されないが、例えば不活性ガス雰囲気下約500℃以上の温度で剥離熱処理を加えれば、結晶の再配列と気泡の凝集によってイオン注入層で剥離される。
次に、剥離されたままのシリコン薄膜の表面は荒れているので、図1(f)に示すように、水素もしくは塩化水素を含む雰囲気で平坦化熱処理を行うことによりラフネスを改善する。
貼り合わせウェーハ作製において、平坦化熱処理時に他の領域よりも優先的にエッチングされるシリコン薄膜のウェーハ周辺部を、中心部より厚めに形成して、凹状膜厚分布のシリコン薄膜を形成しているため、平坦化熱処理によりシリコン薄膜表面が平坦化されると同時に膜厚分布が均一になる。これにより、膜厚均一性が高く、高平坦度のシリコン薄膜を有する貼り合わせウェーハを効率的に製造することができる。
この平坦化熱処理の温度としては、特に限定されないが、例えば1000℃以上であれば、シリコン薄膜の平坦化を十分に行うことができ、また貼り合わせ面の接合強度も同時に高めることができるため好ましい。
また、平坦化熱処理に用いる熱処理装置としては、特に限定されず、例えば図1に示す工程の場合には後工程でエピタキシャル成長させるため、そのエピタキシャル成長工程に用いるエピタキシャル成長装置で平坦化熱処理を行い、連続してエピタキシャル成長させることができる。
平坦化熱処理に用いることができるエピタキシャル成長装置としては、一般的な装置を用いることができ、例えば、図4に示すような、石英チャンバー40内の回転可能なサセプター43上に載置したウェーハWをハロゲンランプ42で加熱してパイロメーター41によりウェーハWの温度を測定して温度制御しながら熱処理できる枚葉式ランプ加熱エピタキシャル装置を用いることができる。
また、平坦化熱処理の後にCMP(化学的機械研磨)を行い、シリコン薄膜表面をより平坦にすることもできる。この場合は、前工程の平坦化熱処理によりある程度平坦にされているため、少ない研磨代で十分に平坦化され、研磨により膜厚均一性をそれほど悪化させることもない。
次に、図1(g)に示すように、平坦化熱処理を行った貼り合わせウェーハ15のシリコン薄膜14上にシリコンエピタキシャル層16を成長させて、厚膜SOI層17を形成することが好ましい。
このように、平坦化熱処理により高平坦度で、高い膜厚均一性のシリコン薄膜を得ることができるため、その上には欠陥が少なく、平坦度の高いエピタキシャル層を成長させることができ、高品質の厚膜シリコン層(厚膜SOI層)を有する貼り合わせウェーハを製造することができる。
以上のように、本発明の貼り合わせウェーハの製造方法によれば、貼り合わせウェーハのシリコン薄膜を高い膜厚均一性でかつ高平坦度にすることができ、その上に欠陥の少ない高平坦度で良質なエピタキシャル層を成長させて厚膜のシリコン層を形成することができるため、厚膜SOIウェーハの製造に好適である。
なお、図1の工程では、凸状膜厚分布の酸化膜を形成してイオン注入することで、本発明の凹状膜厚分布のシリコン薄膜を形成したが、形成方法としては特に限定されず、例えば、通常の方法で形成したシリコン薄膜に研磨やエッチング等を行うことによっても凹状膜厚分布のシリコン薄膜とすることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
ボンドウェーハおよびベースウェーハとして、直径300mm、結晶方位<100>のシリコン単結晶ウェーハを用意し、ボンドウェーハ及びベースウェーハの表面に熱酸化により150nmのシリコン酸化膜を形成した。その後CMPを行う際の研磨圧力を調整してボンドウェーハ酸化膜の周辺部が中央部に比べて10nm程度薄くなる条件で研磨し、次にその研磨したシリコン酸化膜を介してHイオン注入(50keV、5×1016/cm)を行った。つづいてボンドウェーハのシリコン酸化膜を除去し、ベースウェーハと室温で貼り合せた後、剥離温度500℃で剥離し、SOIウェーハを作製した。
この剥離SOIウェーハを枚葉式エピタキシャル装置を用いて、下記条件にて熱処理を行った。
1.圧力:常圧(1013hPa(760torr))
2.温度:1050℃
3.H:80slm、HCl:400sccm
4.時間:10分間
図2(a)は上記のように作製した剥離後のSOI層の厚さ分布を観察したものであり、(b)はその剥離後のSOIウェーハを平坦化熱処理した後のSOI層の厚さ分布を観察したものである。
図2(a)に示すように、周辺部の厚さが薄い酸化膜を通してイオン注入を行うことでウェーハ周辺部の注入深さが深くなり、貼り合わせ、剥離プロセス後に周辺部のSOI層の厚さが厚いSOIウェーハが得ることができた。このSOIウェーハに対して、枚葉式エピタキシャル装置を用い塩化水素ガスを含む雰囲気で熱処理(HCl熱処理)を行うと、図2(b)に示すように、ウェーハ全域にわたってほぼ均一な厚さのSOI層を得ることができた。さらに、このSOIウェーハの上に所望のエピタキシャル層を成長させることにより膜厚均一性の良い高品質の厚膜SOIウェーハが得られた。
(実施例2)
ボンドウェーハおよびベースウェーハとして、直径300mm、結晶方位<100>のシリコン単結晶ウェーハを用意し、ボンドウェーハ表面に150nmのシリコン酸化膜をCVD法(ホットウォールLPCVD)にて形成した。このとき、基板温度、ガス流量を調整してウェーハ周辺部が中央部に比べて10nm程度薄くなる条件に調整した。次にシリコン酸化膜を介してHイオン注入(50keV、5×1016/cm)を行った。つづいてボンドウェーハのシリコン酸化膜を除去し、シリコン酸化膜付きのベースウェーハと室温で貼り合せた後、剥離温度500℃で剥離し、SOIウェーハを作製した。剥離後のSOIウェーハのSOI層の形状は実施例1と同様のものが得られた。
その後、実施例1と同様に、塩化水素ガスを含む雰囲気で熱処理を行い、エピタキシャル層を成長させた。
この場合にも熱処理後のSOI層の厚さは均一で、その後のエピタキシャル成長により膜厚均一性の良い高品質の厚膜SOIウェーハが得られた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明の貼り合わせウェーハの製造方法の実施態様の一例を示すフロー図である。 実施例1における(a)剥離後と(b)平坦化熱処理後のSOI層膜厚分布を観察した図である。 従来の貼り合わせウェーハの製造における(a)剥離後と(b)平坦化熱処理後のSOI層膜厚分布を観察した図である。 一般的な枚葉式ランプ加熱エピタキシャル装置を示す概略図である。
10…ボンドウェーハ、 11…イオン注入層、 12…絶縁膜、
13…ベースウェーハ、 14…シリコン薄膜(SOI層)、
15…貼り合わせウェーハ、 16…シリコンエピタキシャル層、
17…厚膜SOI層、 18…酸化膜、 40…石英チャンバー、
41…パイロメーター、 42…ハロゲンランプ、 43…サセプター、
W…ウェーハ。

Claims (5)

  1. シリコン薄膜を有する貼り合わせウェーハの製造方法であって、少なくとも、
    ボンドウェーハの表面から水素イオン、希ガスイオンの少なくとも一種類のガスイオンをイオン注入してイオン注入層を形成し、
    前記ボンドウェーハのイオン注入した表面とベースウェーハの表面とを直接あるいは絶縁膜を介して貼り合わせた後、
    前記イオン注入層でボンドウェーハを剥離させることによって、ウェーハの中心部より周辺部が厚い凹状膜厚分布のシリコン薄膜を有する貼り合わせウェーハを作製し、
    該貼り合わせウェーハに水素もしくは塩化水素を含む雰囲気で平坦化熱処理を行うことを特徴とする貼り合わせウェーハの製造方法。
  2. 前記イオン注入するボンドウェーハの表面に、ウェーハの中心部より周辺部が薄い凸状膜厚分布の酸化膜を形成し、該凸状膜厚分布の酸化膜を通してイオン注入してイオン注入層を形成することにより、前記凹状膜厚分布のシリコン薄膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の貼り合わせウェーハの製造方法。
  3. 前記凸状膜厚分布の酸化膜を、熱酸化膜形成後にCMPを行うことによって形成することを特徴とする請求項2に記載の貼り合わせウェーハの製造方法。
  4. 前記凸状膜厚分布の酸化膜を、CVD法によって形成することを特徴とする請求項2に記載の貼り合わせウェーハの製造方法。
  5. 前記平坦化熱処理を行った貼り合わせウェーハのシリコン薄膜上に、シリコンエピタキシャル層を成長させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の貼り合わせウェーハの製造方法。
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