JP2010159072A - パウチ容器及びパウチホルダー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内容液を収容可能な胴部31を可撓性のフィルム材で構成したパウチ容器1であって、前記フィルム材をサイドシールしたサイドシール部5、6を有し、前記胴部31から突出した内容液注出用の注出ノズル部12を有し、パウチホルダ2ーに係止される係止手段が前記注出ノズル部12の両側のサイドシール部17、18に形成されている。
【選択図】図2
Description
この詰め替え用の内容液を充填する容器としては、環境対応、廃棄物削減に優れたパウチ容器の利用が広まっている。
しかしながら詰め替え用大口径スパウト付きパウチは、持ち手位置が定まらない上、胴部の剛性が低く、しっかりと持てないために、注出操作が不安定になっている。またパウチに付けられた大口径スパウトは、プラスチックの使用量が多い上、パウチ破棄毎に捨てる廃棄物となっている。
このようなパウチ容器をホルダーに保持させるものとしては次のようなものがある。
またこの発明のパウチホルダーは、パウチ容器の注出ノズル部を囲んで収容可能なノズル保持部と、前記パウチ容器の注出ノズル部と連通して前記パウチ容器の注出ノズル部からの注出流れを案内するアダプターを有し、前記ノズル保持部に前記パウチ容器の注出ノズル部を解除可能に係止する係止部とを有することを特徴としている。
パウチ容器1は図1に示すように、可撓性のフィルム材からなる正面片3、背面片4を重ね両側部にサイドシール部5、6が形成されるようにヒートシール等によってサイドシール部を形成し、正面片3、背面片4の間に内容液充填用の空間7をもつパウチ胴部9を形成して、そこに内容液を充填する構造をなしている。
注出ノズル部12は両側部がサイドシール部17、18に閉じられてパウチ胴部9から上方に突出して形成され、内部にノズル孔21を有する。ノズル孔21はノズル上端15からノズル下端22に達するが、ノズル下端22でパウチ胴部9の空間7に連通している。
サイドシール部17、18にはそれぞれ横長の係止穴25が形成される。
パウチホルダー2は図2に示すように、ノズル保持部32と、ノズル保持部32と一体に形成された胴部31と、アダプター33と、アダプター33の係止部材34とを有する。
胴部31は胴部殻壁35とその上に設けられている掛け止め機構44とを有している。
胴部殻壁35は本体殻壁36と扉殻壁37とからなっている。
本体殻壁36は胴部殻壁35の大部分を構成する筒状の殻壁で、下端は底殻壁38で閉じている。筒状の本体殻壁36はこの実施形態ではパウチ容器1の形状に対応して八角筒状をなしている。また本体殻壁36の上端近傍の一方の側面にはパウチ容器1を出し入れする出入口41が開口している。
出入口41の近傍には扉殻壁37がヒンジ42を介して連結し、扉殻壁37はヒンジ42で回動して出入口41を開閉する。
本体殻壁36と扉殻壁37との連結構造は前述のヒンジ42による他、スライド機構やその他の任意の連結機構を採ることができる。
ノズル保持部材48の内面はパウチ容器1の注出ノズル部12を囲んで収容可能なノズル保持面47を有する。
ノズル保持部材48はノズル保持面47の中心線を含む断面で分割したノズル保持部材片51、52が合わさって協働して構成する。
それぞれのノズル保持部材片51、52は内面に協働して1個のノズル保持面47を構成する半割ノズル保持面53、54を有しており、またノズル保持部材片51、52がノズル保持部材48を構成するときに合わさる端面は後に述べるパウチ容器1の注出ノズル部12のサイドシール部17、18を挟む挟持面55,56を構成する。
ノズル保持部材片51は胴部31の本体殻壁36の上端から突出し、ノズル保持部材片52は扉殻壁37の上端から突出して形成されている。
装着部外筒68はノズル保持部材48の外側に円滑に嵌合する内径をなし、かつリンク機構64のリンク72に回動可能に連結している。
胴部73の上部をなすアダプター通液部62の前方の側面には通液孔74に通じる通液口69(図4)が貫通して形成されていて胴部73の内外が連通している。
アダプター通液部62には注出案内部63が回転摺動可能に嵌合している。
注出案内部63は弁筒81と注出案内筒82とからなっていて、弁筒81は筒状をなしてアダプター通液部62に対して液密に摺動回動可能に嵌合している。
弁筒81には注出案内筒82の基部に液案内孔83が貫通形成されていて、この弁筒81は液案内孔83がアダプター通液部62の通液口69と一致して開口する位置と通液口69を閉じる位置との間に回動することができる。
パウチホルダー2の胴部31の扉殻壁37を開く。扉殻壁37を開くと、これと一体になっている掛け止め機構44の掛け止め片46及びノズル保持部材48のノズル保持部材片52も開く。扉殻壁37を開くと出入口41が開くのでここからパウチ容器1を胴部31に入れ、それからパウチ容器1の注出ノズル部12のサイドシール部17、18をノズル保持部材片51の挟持面55に当接させ、かつ係止穴25に係止用ピン57を通す。
この状態でパウチ容器1の注出ノズル部12の先端を閉じているタブ88を易開封線16から切って注出ノズル部12を開口させる。ノズル保持部材48の上端面を切り離しの案内とできるので開封が容易である。
最後に注出案内筒82を回転させて内容液の流路を開き、パウチホルダー2を傾ければ、内容液が注出される。
この発明は上記の実施形態に限定されず、様々な形態を取ることができる。すなわち、パウチ容器の注出ノズル部のサイドシール部に設ける係止手段は、上記実施形態では横長の係止穴で示したが、C字状の切れ目などでもよい。また係止位置が注出ノズル部の基端部近傍であれば、真円状の係止穴としてもよいし、サイドシール部に拡張部や滑り止め加工などを設けてパウチホルダーで強固に把持するようにしてもよい。基端部近傍でサイドシール部が拘束されても、先端寄りの部分は内側へ押圧可能にできる。
なお、注出ノズル部のサイドシール部に係止手段を設ける主な目的は、パウチホルダーにセットする際の注出ノズル部の位置決めを良好にすることと、アダプターを挿入する際の荷重に耐えうるようにすることであり、必ずしも内容液を充填したパウチ容器の重量を支えなくてもよい。パウチ容器自体の保持は胴部殻壁によってもよいし、パウチ容器胴部のサイドシール部や充填口側のトップシール部を挟持ないし係止穴などで支えてもよい。
注出ノズル部の突出方向は上向きが流路の閉塞を避ける上で好適だが、その他に斜めや横向きでもよい。
胴部殻壁はパウチ容器全体を覆わなくてもよい。胴部殻壁を有しないパウチホルダーとして、ノズル保持部にスタンド、ハンドル、吊り具などが組み合わされたもので構成してもよい。
胴部殻壁を構成する本体殻壁と扉殻壁の形態は、上述した本体殻壁の側面上方を扉殻壁が閉じるものに留まらず、本体殻壁と扉殻壁の大きさがほぼ等しい左右分割や、上下あるいは前後分割でもよいし、扉殻壁がノズル保持部の2つの挟持片の双方をなすように2パーツ構成とするなど、適宜の構造を採用することができる。
アダプターとノズル保持部を連結する場合、上述の回転可能な形態の他、アダプターの挿入方向へのスライド、回転と前後スライドの組み合わせでもよい。スライド動作を本体殻壁と扉殻壁の係止め機構と兼用することもできる。
アダプターは注出案内部を用いずに直接注出口を設けてもよく、この場合は別体のキャップで閉じるようにするとよい。またポンプ(手動、電動を問わない)を装着すれば、注出の際にパウチホルダーを持ち上げて傾ける必要がなく、大型のパウチ容器も容易に利用できる。
アダプターの係止機構も胴部殻壁に係止するものに限らず、ノズル保持部にネジ、バヨネット、ラチェットなどでロックする、かんぬきなどのパーツで抜け止めとするなど、何でもよい。
2 パウチホルダー
3 正面片
4 背面片
5 サイドシール部
6 サイドシール部
7 内容液充填用の空間
8 ボトムシール部
9 パウチ胴部
11 底面片
12 注出ノズル部
13 充填口
14 トップシール部
15 ノズル上端
16 易開封線
17 サイドシール部
18 サイドシール部
21 ノズル孔
22 ノズル下端
23 トップシール部
24 シール後退部
25 係止穴
31 胴部
32 ノズル保持部
33 アダプター
34 係止部材
35 胴部殻壁
36 本体殻壁
37 扉殻壁
38 底殻壁
41 出入口
42 ヒンジ
43 パウチ収容用空間
44 掛け止め機構
45 掛け止め片
46 掛け止め片
47 ノズル保持面
48 ノズル保持部材
51 ノズル保持部材片
52 ノズル保持部材片
53 半割りノズル保持面
54 半割りノズル保持面
55 挟持面
56 挟持面
57 係止用ピン
61 装着部
62 アダプター通液部
63 注出案内部
64 リンク機構
67 装着部内筒
68 装着部外筒
69 通液口
71 天板
72 リンク
73 胴部
74 通液孔(内筒)
81 弁筒
82 注出案内筒
83 液案内孔
86 係止ロッド
87 係止溝
88 タブ
Claims (16)
- 内容液を収容可能な胴部を可撓性のフィルム材で構成したパウチ容器であって、前記フィルム材をサイドシールしたサイドシール部を有し、前記胴部から突出した内容液注出用の注出ノズル部を有し、パウチホルダーに係止される係止手段が前記注出ノズル部の両側のサイドシール部に形成されていることを特徴とするパウチ容器。
- 前記係止手段は横長の縁部の輪郭形状をなす係止穴で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパウチ容器。
- 前記注出ノズル部は前記胴部側の基端部から先端部に行くほど末広がり状に広がっていることを特徴とする請求項1または2に記載のパウチ容器。
- 前記注出ノズル部はパウチ容器の上方に向けて形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のパウチ容器。
- 前記注出ノズル部の上端部は切り離し可能なタブで閉じられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のパウチ容器。
- パウチ容器の注出ノズル部を囲んで収容可能なノズル保持部と、前記パウチ容器の注出ノズル部と連通して前記パウチ容器の注出ノズル部からの注出流れを案内するアダプターを有し、前記ノズル保持部に前記パウチ容器の注出ノズル部を解除可能に係止する係止部とを有することを特徴とするパウチホルダー。
- 前記ノズル保持部は前記パウチ容器の注出ノズル部のサイドシール部を協働して挟持可能な挟持面を持つ2つの保持片を有し、前記挟持面の間で前記パウチ容器の注出ノズル部のサイドシール部の少なくとも一部が摺動可能に挟持されることを特徴とする請求項6に記載のパウチホルダー。
- 前記アダプターは、同心状に位置する装着部内筒と装着部外筒を有する装着部とを有し、前記装着部内筒は軸方向に貫通する通液孔を有していて、前記装着部外筒は前記ノズル保持部の2つの保持片の外側に嵌合し、前記装着部内筒は前記ノズル保持部に保持された前記パウチ容器の注出ノズル部に挿入可能に構成されていることを特徴とする請求項7に記載のパウチホルダー。
- 前記装着部内筒は先端に向かって次第に先細状となる形状をなすことを特徴とする請求項8に記載のパウチホルダー。
- 前記両保持片は前記パウチ容器の注出ノズル部のサイドシール部の少なくとも一部分が前記両保持片の挟持面の外方に出る状態で挟持するように構成され、前記装着部外筒は、前記パウチ容器の注出ノズル部のサイドシール部を内方へ押圧するように構成されていることを特徴とする請求項8または9に記載のパウチホルダー。
- 前記パウチ容器の前記注出ノズル部のサイドシール部に形成された係止穴に挿通する係止用ピンを前記両保持片のうちの少なくとも一方の保持片の挟持面から突出させて備えることを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載のパウチホルダー。
- 前記係止部は前記パウチ容器の注出ノズル部の上端を閉じる切り離し可能なタブが前記ノズル保持部の上端に露出する位置に前記パウチ容器の注出ノズル部を係止するように構成されていることを特徴とする請求項6から11のいずれかに記載されているパウチホルダー。
- 前記ノズル保持部は前記パウチ容器を立てた状態で収容可能なパウチ収容用空間を囲む胴部殻壁を有し、前記胴部殻壁は前記パウチ容器を前記パウチ収容空間に出し入れ可能な開口を形成してある本体殻壁と前記本体殻壁に係合して前記開口を開閉可能な扉殻壁とを有することを特徴とする請求項6から12のいずれかに記載のパウチホルダー。
- 前記アダプターは前記ノズル保持部に変位可能に連結されていることを特徴とする請求項6から13のいずれかに記載のパウチホルダー。
- 前記アダプターは、前記アダプター上方に突出し側面の所定位置に通液口を有するアダプター通液部と、前記アダプター通液部を覆って側方に突出する注出案内部とを有し、前記注出案内部は前記アダプター通液部に対して回動変位して前記注出案内部の基部の液案内孔が前記アダプター通液部の前記通液口と連通する姿勢とその連通を遮断する姿勢とをとることが可能に構成されていることを特徴とする請求項6から14のいずれかに記載のパウチホルダー。
- 前記アダプターを前記ノズル保持部に鎖錠する解除可能な係止機構を有することを特徴とする請求項6から15のいずれかに記載のパウチホルダー。
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