JP4226161B2 - 液体ディスペンサーとそれに使用するカートリッジ式容器 - Google Patents
液体ディスペンサーとそれに使用するカートリッジ式容器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4226161B2 JP4226161B2 JP24089699A JP24089699A JP4226161B2 JP 4226161 B2 JP4226161 B2 JP 4226161B2 JP 24089699 A JP24089699 A JP 24089699A JP 24089699 A JP24089699 A JP 24089699A JP 4226161 B2 JP4226161 B2 JP 4226161B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spout
- cartridge
- liquid
- liquid dispenser
- type container
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Packages (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体ディスペンサーとそれに使用するカートリッジ式容器、特に液体が充填された柔軟性袋状のカートリッジ容器を保持して該カートリッジ式容器から任意量の液体を分与することができる液体ディスペンサー、及び該液体ディスペンサー用のカートリッジ式容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ミネラルウォーターや清涼飲料水等の飲料液体あるいは液体洗剤等非飲料液体は、流通過程での容器強度の確保、内溶液の注出等の取扱い易さ等から、一般的にPETボトルやガラスビン又は缶等の比較的剛性を有し保形性のある容器に充填して流通しているが、近時省資源、環境問題等の観点からこれらの剛性を有する容器に代えて、例えば詰替用等に柔軟性のある安価な袋状容器が代替されてきている。しかしながら、詰替用袋の場合は、使用に際して剛性のある容器に移し替えなければならず、移し替えが面倒であると共に、移し替える容器の清潔さ等で衛生上又は内容液の品質保持上の問題点があり、使用する分野が限られている。
【0003】
一方、上記詰替式袋の欠点を解消するものとして、柔軟な合成樹脂袋に充填し、使用時には該袋を剛性のある保持用の外套容器に保持して、内溶液の注出性、開封後の容器の保持等を図るようにしたものも提案されている(例えば、特開平10−218236号公報、特開平10−101140号公報、特開平10−101139号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来提案されている外套容器は何れも柔軟袋を保持するだけの機能のみを有するものであり、袋の注出口を開閉して内溶液を分与するディスペンサーとしての機能を有していない。そのため、袋から内溶液を少量づつ分与して使用し、不使用時には袋を密封状態に保持するためには、ネジキャップ付きスパウト等の注出口付き袋を使用しなければならず、袋が高価である上、成形された硬質なスパウトを使い捨てで使用するため、省資源、環境問題に対して満足するものではない。また、液体注出時はその都度ネジキャップの螺合を解いてキャップを除去しなければならず、ワンタッチで内容液を注出することはできない。一方、キャップ付き注出口のない袋の場合は、袋の上角部を切断して開口して液体を注出するが、開口後は不使用時にも注出口は開いたままである。そのため、例えば外套容器は常時直立状態にして置かなければならず、冷蔵庫の棚に横倒しの状態で保管できない等問題点がある。あるいは、開口した注出口をクリップ等で挟むことによって、注出口を閉塞することができるが、取扱が面倒である等の問題点を有している。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑み創案されたものであって、キャップ付き注出口の付いていない柔軟袋から内容液をワンタッチで注出することができ、しかも切断開口した注出口を簡易に開閉できる構造簡単な開閉手段を有して、横倒しの状態でも保管することができ、安価な柔軟袋の使用を可能にし且つ省資源・環境問題に有効な液体ディスペンサー及び内容液を充填して該ディスペンサーに装着して使い捨てカートリッジとして使用することができる液体充填用の安価なカートリッジ式容器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記問題点を解決するために種々研究した結果、キャップ付きスパウトに代えて、柔軟性袋の表壁と裏壁を延長して柔軟性の扁平な注出口を形成し、該注出口を扁平面に平行に緊張又は弛緩を与えることによって、簡単に注出口を開閉できることを着想し、さらに研究した結果非常に単純な構造で注出口をワンタッチで開閉できるディスペーンサーとそれに装着する柔軟性袋状のカートリッジ容器を見出し、本発明に到達したものである。
【0007】
即ち、上記問題点を解決する本発明の液体ディスペンサーは、液体が充填されたカートリッジ式容器を保持して該カートリッジ式容器から任意量の液体を分与することができる液体ディスペンサーであって、前記カートリッジ式容器の注出口を緊張状態と弛緩状態に変位させることにより注出口を開閉する注出口開閉手段を有し、該注出口開閉手段は、前記カートリッジ式容器の注出口周縁シール部に形成された注出口係止手段に係合するスライドピンを有するスライダを、前記液体ディスペンサーの固定部にスライド自在に設けてなることを特徴とするものである。そして、袋状柔軟性のカートリッジ式容器を正立状態に保持する手段として、ディスペンサー内部上方に前記カートリッジ式容器を係合支持するカートリッジ係止手段を設けた。
【0008】
そして、前記スライダを、指当て面を有するスライダ本体と、該スライダ本体の裏面に突出形成され液体ディスペンサーの周壁に形成されたガイド孔に嵌合するガイド突片、及びスライダ本体裏面から略水平方向に突出形成されたスライドピンとを一体に構成することによって、より簡単に構成することができる。
【0009】
また、上記液体ディスペンサーに適用される本発明のカートリッジ式容器は、液体ディスペンサーに装着して内容液を分与する液体ディスペンサー用のカートリッジ容器であって、カートリッジ本体の表壁と裏壁を延長して一体に形成された所定長さの注出口を有し、該注出口の両側周縁に注出口係止手段が形成され、且つ前記カートリッジ本体の上部外周縁に、カートリッジ本体を前記液体ディスペンサーに正立状態で係止するためのカートリッジ本体係止手段が形成されてなり、前記注出口係止手段が、注出口の両側周縁に形成された一対の注出口開閉用孔であり、該一対の注出口開閉用孔のうち、注出口の下方部に形成された注出口開閉用孔がカートリッジ本体係止手段を兼ねるようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
前記注出口係止手段は、適用するディスペンサーの係止手段に適合させて、例えばディスペンサーの係止手段に係合するフックや係合環等種々の手段が採用できるが、もっとも簡単な手段としては、注出口の両側周縁に一対の注出口開閉用孔を形成することができる。そして、該一対の注出口開閉用孔のうち、注出口の下方部に形成された注出口開閉用孔が袋係止用孔を兼ねるようにするとより構成が単純になり望ましい。また、カートリッジ本体が自立性のない場合には、前記カートリッジ本体の上部外周縁に、カートリッジ本体をディスペンサーに正立状態で係止するためのカートリッジ本体係止手段を形成するのが望ましい。
【0011】
また、前記注出口の入口近傍に裏壁と表壁の剥離性を高める易剥離手段を形成することによって、液注出時に注出口への液の流入が容易でスムーズに注出でき望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限るものではない。図1〜図7は本発明の実施形態に係る液体ディスペンサーを示し、図8は本発明の実施形態に係るカートリッジ式容器(以下、単にカートリッジという)を示している。まず、本実施形態の液体ディスペンサーに適用するカートリッジの実施形態から説明する。
【0013】
本実施形態のカートリッジ50は、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のプラスチック材を主材とし、それらのフィルムを単層又は内容液の種類に応じてガスバリヤ性の高いアルミ箔等との多層複合フィルム材から形成され、図8に示すように、少なくとも内面がヒートシール性を有する2枚のフィルムの周縁部をヒートシールすることによって、柔軟性袋状に構成されている。底端縁51は内容液充填後にヒートシールされて密閉される。該カートリッジ50は、上部が若干先細状に傾斜し、その一側に内容液の注出を容易にするために、カートリッジ本体の頂端縁53を延長して片側に嘴状に突出させて注出口52が形成されている。
【0014】
そして、注出口52の両側縁のシール部の適宜個所(本実施形態では注出口基部が位置する個所)に幅広シール部54、55を形成して、該幅広シール部に注出口を挟むように注出口係止手段である一対の注出口開閉用孔57、58を形成してある。また、注出口52と反対側にも前記幅広シール部54と対向するように幅広シール部59を形成し、該幅広シール部59にカートリッジ本体係止手段であるカートリッジ係止用孔60が穿設されている。本実施形態では、幅広シール部54に穿設した注出口開閉用孔57がカートリッジ係止用孔60を兼用している。
【0015】
注出口の入口近傍には、前後壁又は何れか一方の壁に複数のリブ状の易剥離手段60を注出口に向けて形成して、液分与時に袋の前後壁が分離してスムーズに注出できるようにしてある。該易剥離手段は、必ずしもリブ状でなくても粗面加工など適宜の手段が採用できる。該易剥離手段は、注出口閉鎖状態では内容液が安易に洩れるのを防ぐために、注出口内部には設けないのが望ましい。なお、注出口先端部は、未開封状態では図8に示すようにシールされており、使用に際して仮想線62で示す位置から切断して開封する。
【0016】
次に以上のように構成されたカートリッジを装着して内容液を注出するための液体ディスペンサーについて説明する。図1は液体ディスペンサー(以下、単にディスペンサーという)の一部断面正面図であり、図2は側面図、図3は正面からみた縦断面図である。
【0017】
本実施形態のディスペンサー1は、PETやポリプロピレン等の適宜の合成樹脂材料で一体成形、又は複数に分割して成形して一体に組立構成されている。その全体形状は胴部2が断面略4角形状で上部が略4角錐台形状を呈し、4角錐台部を含む上部3が開閉可能な蓋部7と固定部8から構成され、該固定部にカートリッジ係止手段と注出口開閉手段が設けられている。胴部2を構成する各壁には適宜の透孔5が設けられ、内容液が充填されたカートリッジの内容液量を外部から見えるようにすると共に、冷蔵庫に保管する場合内容液が冷え易いようにし、且つ液注出時に必要に応じてカートリッジを指で押圧可能にしてある。本実施形態では、胴部の幅広壁である前後壁に透孔を形成してあるが、必要に応じて全周壁の任意の位置に設けて良い。
【0018】
蓋部7は、図2及び図3に明示するように、胴部前壁9の頂部にヒンジ6を介して揺動自在に設けられ、蓋部7を開くことによって内容液の入ったカートリッジ(以下、実カートリッジという)の装填及び注出が終了した空カートリッジの取り出しが自在にできるようになっている。蓋部7は、蓋閉鎖状態で胴部左側壁11及び胴部右側壁12と接触して連通する蓋部左側壁14及び蓋部右側壁15と、蓋部前壁13及び蓋部頂壁16を有し、蓋部頂壁16の前縁中央部には、該蓋部を固定部に係止して閉鎖状態に維持するための係止鉤17がヒンジ18を介して揺動自在に設けられている。そして、固定部8の頂壁20の内側端縁には、前記係止鉤15と係止する係止凸条19が対向して設けられている。
【0019】
蓋部7と対向する固定部8に設けられたカートリッジ係止手段は、図1及び図3に明示するように、固定部の後壁の両端部付近から一対の係止杆21、21を突出形成してなる。一対の係止杆21、21のうち図1おいて右側に設けられた係止杆21は、注出口開閉手段も兼ねるものであり、カートリッジに形成された注出口開閉用孔57が嵌合し、他方の係止杆21にはカートリッジ係止用孔60が嵌合できるように構成されている。係止杆21、21にカートリッジ上部に設けられた一対の注出口開閉用孔57とカートリッジ係止用孔60が係止することによって、柔軟なカートリッジを正立状態に吊持することができる。また、前記蓋部7には、液注出時等において係止杆21、21に嵌合したカートリッジが離脱するのを防ぐために、前記係止杆21、21と対向する位置に一対のカートリッジ押え杆22が設けられているが、該カートリッジ押え杆22は必ずも必要なものではなく、また別の手段を採用しても良い。
【0020】
一方、注出口開閉手段は、その詳細な構造が図5及び図6に示されている。本発明の注出口開閉手段は、カートリッジの注出口先端部を切断して開口状態で装着された注出口の先端部を上下両側からひっぱって注出口を緊張させることによって注出口の上下壁を密着させて注出口を閉じ、注出口を上下より押し込むことによって注出口が弛んで開口して、注出できるようにしたものであり、カートリッジの注出口基部に形成した注出口開閉用孔58に係合するスライドピン26を備えたスライダ24から構成されている。スライダ24は図6(b)に示す形状に形成され、スダイダ本体25の裏面に固定部8の傾斜右壁に形成されたガイド孔27に嵌合して、該ガイド孔27に沿って上下にスライドするガイド突片28が突出形成されている。また、スダイダ本体25の側縁には傾斜右壁の内側側縁から内方に突出するように突片29が設けられ、該突片に前記スライドピン26が突出形成されている。スライダ本体の表面はスライダをスライドさせるための指当て面を構成し、指が滑らないようにローレット等の適宜粗面33に形成されている。
【0021】
なお、図中30は液注出時にカートリッジの注出口52が開くのを許容するために、傾斜右壁35に切欠き形成された注出用凹部であり、蓋部7にも同様に対称的に注出用凹部31が形成されている。そして、前記スライダ本体25の側縁も注出用凹部30に面する位置は図6(b)に示すように、切欠き32が形成されている。また、40は前後の傾斜壁に形成された把手用孔であり、該把手用孔に両側から指を挿入することによって、ディスペンサー1を容易に持ち上げることができる。なお、把手用孔40は、指挿入孔としての機能と共に、冷蔵庫に保管した場合には、胴部に形成した透孔と同様に内容液の冷却効果を高める機能も果たす。
【0022】
本実施形態の液体ディスペンサーは、以上のように構成され、図3に仮想線で示すように蓋部7を開き、実カートリッジ50をディスペンサー内に挿入して、図1に示すように注出口開閉用孔54とカートリッジ係止用孔60をディスペンサー本体に設けられた係止杆21、21に嵌合すると共に、注出口開閉用孔58をスライダ24に設けられたスライドピン26に嵌合して係止させる。そして、カートリッジ50の注出口先端部を、図1に仮想線で示すように、ディスペンサーの固定部右側壁から外部に突出させた状態に設定して蓋部7を閉じ、係止鉤17を固定部の係止凸条19に係止させて、蓋を閉止状態に固定する。その状態で、カートリッジの注出口先端部を仮想線61で示す位置から切断して注出口を開口してセットを終了する。
【0023】
その状態で、スライダ24を最上位置までスライドさせることによって、スライドピン26がカートリッジの注出口開閉用孔58を介して注出口周壁の上側を上方にひっぱるので、注出口壁は、注出口基部下方に設けられた注出口開閉用孔57に係合している係止杆21との間で張力が作用して緊張する結果、図7(a)に示すように、注出口の前後壁が密着した状態となる。従って、この状態で注出口部に内圧が作用しない限り開くことがなく、例えば、冷蔵庫の棚に該注出口部が上側となるように横倒し状態に保管しても注出口から内容液が漏れることはない。
【0024】
内容液の注出の際には、スライダ24を下方にスライドさせ、スライドピン26が注出口の上部を押下げることによって、図7(b)に模式的に示すように、注出口の前後壁が弛んで注出口が開口する。従って、この状態で図4に示すように、ディスペンサーを傾けることによって、コップ41等に内容液を所望量注出することができる。そして、所望量注出すると、スライダ24を図4に仮想線で示す元の位置にスライドさせれば注出口が閉じ、液垂れすることなく内容液の注出を終了することができる。また、カートリッジは、注出口部がディスペンサーに係止されているので、注出中に注出口が移動することがなく、内容液を効率良く最後まで注出できる。以上のように、本発明によれば、注出口の開閉がワンタッチででき、所望量の内容液を簡単に注出することができ、且つ袋の残液も殆どなく最後まで良好に注出することができる。
【0025】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限るものでなく、その技術的思想の範囲内で種々の設計変更が可能である。例えば、上記実施形態で液体ディスペンサーを断面略長方形状に形成したが、円形状等任意の形状に形成することができる。また、その材質も剛性のあるものであれば良く、プラスチックに限らず、金属、木製、紙製又はそれらの複合材等任意のものが採用できる。また、上記実施形態では、スライダを先細部の傾斜壁に設けて液を上部側方から注出するようにしたが、スライダを頂壁に設けて通常のボトルのように、頂部から注出するようにすることも可能である。その場合、カートリッジ式容器は、それに対応して図9に示すカートリッジ容器70のように、頂部から注出口71が突出するように形成すれば良い。さらに、前記実施形態では、一方の注出口開閉用孔をカートリッジ係止用孔と兼用したが、兼用しないで図9に示すように注出口開閉用孔72、72とカートリッジ係止用孔73、73を別に形成しても良い。そして、注出口の開閉は、必ずしもどちらか一方側から押し込む場合に限らず、両側から押し込むようにしても良い。また、カートリッジ係止用孔は必ずしも一対に限らず、任意の個数設けることができる。それに対応して、ディスペンサーの係止杆も設ければ良い。さらに、注出口係止手段及びカートリッジ本体係止手段は、上記実施形態のように必ずしも注出口開閉用孔及びカートリッジ係止用孔に限らず、例えば該位置にフックや係合環等の適宜の係止手段を採用しても良い。
【0026】
また、注出口開閉手段は、前記実施形態のものに限らず、注出口を緊張及び弛緩できるものであれば良く、任意の手段が採用できる。また、カートリッジ式容器は、前後壁のみを有するものに限らず、未開封状態で自立して展示可能にするために、底壁を有して自立性袋状に形成することも可能である。また、本発明は、ミネラルウォーター等の飲用液の注出用に好適であるが、非飲用液の分与にも適用できるものである。なお、上記実施形態の説明において、左右又は前後の用語は説明の便宜上図示の形態に沿って使用したものであり、その方向に限定されるものではない。
【0027】
また、以上の説明は、カートリッジがプラスチックフィルム又は複合材フィルム等の柔軟性材料で形成されている場合について説明したが、本発明のカートリッジは、必ずしも柔軟性フィルム材で形成されている袋に限らず、例えば牛乳パック等のような内面がラミネート等耐水処理された紙製のパックから内容液を分与する場合にも適用でき、注出口の両壁が比較的剛性のある場合には、注出口の中央部に両壁に沿って折り目を形成して、注出口開閉手段が注出口を押し下げるときに、注出口が断面菱形状に開くようにすることによって、ワンタッチで紙製容器から内容液を分与することができる。図10は、その場合の注出口の開閉状態を示し、(a)が閉じている状態、(b)が開いている状態を示している。図中80が剛性のある厚紙等で形成されたカートリッジの注出口であり、該注出口は両壁81、81が屈曲して開閉するものであり、屈曲位置には屈曲し易いように、折れ目82〜84が適宜形成されている。なお、図中85、86は、ディスペンサーのスライドピン及び係止杆をそれぞれ示している。なお、カートリッジが自立性がある場合は、必ずしもカートリッジ本体をディスペンサーに正立状態で係止するためのカートリッジ本体係止用孔を設ける必要はない。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、本発明の液体ディスペンサー及びカートリッジ式容器によれば、キャップを備えてない柔軟な注出口を有する安価なカートリッジ式容器から、内容液をワンタッチで任意量を安定して注出することができ、柔軟袋を従来の剛性容器と同様に取扱うことができる。しかも、切断開口した注出口を簡易に開閉できるので、不使用時には特別なクリップ等の閉止具を必要とすることなく、内容液の漏れを防ぐことができる。従って、横倒しの状態でも保管することができ、従来のPETボトル等と同様に冷蔵庫の棚にも収納することができる。また、従来の剛性容器に代えて安価な柔軟袋をカセット式に使用可能であり、経済的でありしかも省資源・環境問題にも有効である。
【0029】
また、本発明のカートリッジ式容器は、液体ディスペンサーに簡単に装着でき、しかも注出口は袋の前後壁を延長して形成できるから、プラスチックを主材とする柔軟材料で簡単に製造でき、安価な使い捨てのカートリッジ式容器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る液体ディスペンサーの一部破断正面図である。
【図2】該液体ディスペンサーの右側面図である。
【図3】図2のA−A断面矢視図である。
【図4】液注出状態における液体ディスペンサーの一部破断正面図である。
【図5】(a)は液体ディスペンサーの固定部の要部断面図、(b)はその側面図である。
【図6】(a)は注出口開閉手段を除去した状態での液体ディスペンサーの固定部の側面図、(b)はスライダの斜視図である。
【図7】注出口開閉手段による注出口開閉駆動を示す固定部の側面図であり、(a)は注出口を閉じた状態、(b)は注出口を開いた状態を示している。
【図8】本発明の実施形態に係るカートリッジ式容器の正面図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るカートリッジ式容器の正面図である。
【図10】本発明の他の実施形態のカートリッジ式容器における注出口の開閉状態を示す模式図であり、(a)は閉じた状態、(b)は開いた状態を示している。
【符号の説明】
1 液体ディスペンサー 2 胴部
3 上部 5 透孔
6 ヒンジ 7 蓋部
8 固定部 17 係止鉤
21 係止杆 24 スライダ
26 スライドピン 27 ガイド孔
30、31 注出用凹部 50、70 カートリッジ式容器
52、71、80 注出口 54、55、59 幅広シール部
57、58 注出口開閉用孔 60 カートリッジ係止用孔
Claims (5)
- 液体が充填されたカートリッジ式容器を保持して該カートリッジ式容器から任意量の液体を分与することができる液体ディスペンサーであって、前記カートリッジ式容器の注出口を緊張状態と弛緩状態に変位させることにより注出口を開閉する注出口開閉手段を有し、該注出口開閉手段は、前記カートリッジ式容器の注出口周縁シール部に形成された注出口係止手段に係合するスライドピンを有するスライダを、前記液体ディスペンサーの固定部にスライド自在に設けてなることを特徴とする液体ディスペンサー。
- 前記液体ディスペンサー内部上方に前記カートリッジ式容器を係合支持するカートリッジ係止手段が設けられている請求項1に記載の液体ディスペンサー。
- 前記スライダは、指当て面を有するスライダ本体、該スライダ本体の裏面に突出形成され液体ディスペンサーの周壁に形成されたガイド孔に嵌合するガイド突片、及びスライダ本体裏面から略水平方向に突出形成されたスライドピンとからなる請求項1又は2記載の液体ディスペンサー。
- 液体ディスペンサーに装着して内容液を分与する液体ディスペンサー用のカートリッジ容器であって、カートリッジ本体の表壁と裏壁を延長して一体に形成された所定長さの注出口を有し、該注出口の両側周縁に注出口係止手段が形成され、且つ前記カートリッジ本体の上部外周縁に、カートリッジ本体を前記液体ディスペンサーに正立状態で係止するためのカートリッジ本体係止手段が形成されてなり、前記注出口係止手段が、注出口の両側周縁に形成された一対の注出口開閉用孔であり、該一対の注出口開閉用孔のうち、注出口の下方部に形成された注出口開閉用孔がカートリッジ本体係止手段を兼ねるようにしたことを特徴とする液体ディスペンサー用のカートリッジ式容器。
- 前記注出口の入口近傍に裏壁と表壁の剥離性を高める易剥離手段が形成されている請求項4記載のカートリッジ式容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24089699A JP4226161B2 (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | 液体ディスペンサーとそれに使用するカートリッジ式容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24089699A JP4226161B2 (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | 液体ディスペンサーとそれに使用するカートリッジ式容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001063760A JP2001063760A (ja) | 2001-03-13 |
JP4226161B2 true JP4226161B2 (ja) | 2009-02-18 |
Family
ID=17066305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24089699A Expired - Fee Related JP4226161B2 (ja) | 1999-08-27 | 1999-08-27 | 液体ディスペンサーとそれに使用するカートリッジ式容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4226161B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0524789D0 (en) * | 2005-12-05 | 2006-01-11 | Myerscough Martin | Container |
JP5181177B2 (ja) * | 2007-08-07 | 2013-04-10 | 克規 二瀬 | 液状物包装体用組立て容器 |
JP5337985B2 (ja) * | 2007-08-07 | 2013-11-06 | 株式会社悠心 | 液状物充填包装体用組み立て容器 |
JP5337986B2 (ja) * | 2007-12-18 | 2013-11-06 | 株式会社悠心 | 液状物充填包装体用容器 |
JP4490493B2 (ja) | 2008-07-11 | 2010-06-23 | 株式会社悠心 | 逆止機能ノズルを備えるフレキシブル包装袋 |
JP5786353B2 (ja) * | 2011-02-16 | 2015-09-30 | 大日本印刷株式会社 | 複合包装体 |
JP6111631B2 (ja) * | 2012-12-06 | 2017-04-12 | 東洋製罐株式会社 | 開閉機構付きパウチ |
US10370167B2 (en) | 2015-01-06 | 2019-08-06 | Conopco, Inc. | Cleaning liquid dispensing system |
US10294009B2 (en) | 2015-01-16 | 2019-05-21 | Conopco, Inc. | Cleaning liquid dispensing system |
-
1999
- 1999-08-27 JP JP24089699A patent/JP4226161B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001063760A (ja) | 2001-03-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6250346B1 (en) | Device for maintaining separate ingredients in liquid food products | |
US5454483A (en) | Holder for containing flexible container | |
JP4226161B2 (ja) | 液体ディスペンサーとそれに使用するカートリッジ式容器 | |
JP4785035B2 (ja) | 容器 | |
JP3055120B2 (ja) | 詰替式容器 | |
KR20040023841A (ko) | 음료 포장용 파우치 | |
JPH10500084A (ja) | 軽量のふたを有するパッケージ | |
JP3155716B2 (ja) | 袋包装された流動物の外套容器 | |
JP2564044Y2 (ja) | 開栓部材付き詰め替え用液体収納袋 | |
JP2000255636A (ja) | 内容物付替え容器 | |
JP7310106B2 (ja) | パウチ | |
JP2933588B1 (ja) | 袋包装された流動物の外套容器 | |
JP4022057B2 (ja) | 合成樹脂製密封容器 | |
KR200386535Y1 (ko) | 주류 포장용 파우치 | |
JP2584063Y2 (ja) | 液体収納袋 | |
JP2002087443A (ja) | 包装袋 | |
KR200416561Y1 (ko) | 액체 넘침 방지 용기 | |
JPH10101140A (ja) | 袋包装された流動物の外套容器 | |
EP0689998B1 (en) | A refillable container | |
KR200236154Y1 (ko) | 액체충전용기의배출대와삽입유출대구조 | |
JP6114344B2 (ja) | 注出口及びジッパー付き容器 | |
KR200140902Y1 (ko) | 리필용 비닐용기의 뚜껑 | |
JP3841875B2 (ja) | 扱き機能を有する液体注出容器用中蓋 | |
KR200212959Y1 (ko) | 파우치 음료용기용 스파우트 | |
JP4013039B2 (ja) | 二剤混合滴下容器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050928 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080325 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080415 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080613 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081112 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081126 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4226161 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205 Year of fee payment: 4 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205 Year of fee payment: 4 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131205 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |