JP2010149323A - 積層フィルムの製造方法及び積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】メタクリル酸アルキルエステル樹脂重合体組成物Iからなる層b1、スチレン重合体樹脂組成物からなる層a、メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物IIからなる層b2とがこの順で積層された多層フィルムが、高温下に曝された熱履歴を有しても、光学材料としての特性を維持しつつ、他の光学フィルム、特に偏光子に積層して使用されたときに、積層されたフィルムとの接着性が良好である積層フィルムを製造する方法及びこの方法により製造される積層フィルムの提供。
【解決手段】メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物からなる層b1、b2の少なくともいずれか一方の外表面に、酸構造含有水系ウレタン樹脂に含まれる酸構造の少なくとも一部を不揮発性塩基により中和してなる水系ウレタン樹脂を含む水分散体を、塗布する工程を含む製造方法により製造される積層フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、積層フィルムの製造方法及びこの方法により製造される積層フィルムに関し、更に詳しくは、液晶表示装置、有機EL表示装置、プラズマディスプレイ等の各種画像表示装置に使用可能であり、光学材料としての特性を維持しつつ、他の光学フィルム、特に偏光子との接着性が良好な積層フィルムの製造方法及びこの方法により製造される積層フィルムに関する。
本発明は、積層フィルム及びその製造方法に関する。さらに詳細には、偏光板との接着性が良好で、高温高湿環境下でバックライトを長時間連続点灯した後でも、均一な表示ができる液晶表示装置を提供可能にする積層フィルム及びその製造方法に関する。
液晶表示装置は、液晶セルの上下に透過軸が直交するように2枚の偏光子を配置し、液晶セルに電圧を印加することにより液晶分子の配向を変化させて、画面に画像を表示させる装置である。ツイステッドネマチックモードの液晶表示装置では、電圧印加時に液晶分子が垂直配向状態となり、黒表示となる構成が多い。インプレーンスイッチングモードの液晶表示装置では、電圧無印加時に液晶分子が一定の方向に配向し、電圧印加時に配向方向が45度回転して、白表示となる構成が多い。
2枚の偏光子の透過軸が上下方向と左右方向を指して直交するように配置された液晶表示装置では、上下左右の斜め方向から画面を見たときでも、十分なコントラストが得られる。しかし、上下左右から外れた斜め方向から画面を見ると、入射側偏光子の透過軸と出射側偏光子の透過軸が、見かけ上直交でなくなるために、直線偏光が完全に遮断されずに光洩れが発生し、十分な黒が得られず、コントラストが低下してしまう。このために、液晶表示装置に光学補償手段を加えて、画面のコントラストの低下を防止する試みがなされている。
特許文献1には、固有複屈折値が負の樹脂(例えば、スチレン重合体樹脂)からなる層(A層)の少なくとも片面に、透明な樹脂からなる実質的に無配向の層(B層)を少なくとも1層積層してなる光学積層体(C)において、波長400〜700nmの光で測定したA層の面内方向レターデーション及びB層の面内方向レターデーションをそれぞれRe(A)、Re(B)としたとき、|Re(A)|>|Re(B)|を満たすことを特徴とする光学積層体が開示されている。特許文献1には、各樹脂層には酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、塩素捕捉剤、難燃剤、結晶化核剤、ブロッキング防止剤、防曇剤、離型剤、顔料、有機又は無機の充填剤、中和剤、滑剤、分解剤、金属不活性化剤、汚染防止剤、抗菌剤や、その他の樹脂、熱可塑性エラストマーなどの公知の添加剤が添加できることが記載されている。
特許文献2には、2層の外層の間に内層を有する位相差フィルムであって、両外層はそれぞれ非スチレン系重合材料からなり、内層は負の固有複屈折値を有する重合材料からなり、該位相差フィルムの固有複屈折値が負であり、かつヘイズが0〜1%である位相差フィルムが開示されている。
特許文献3には、スチレン系樹脂からなり、厚みが10〜100μmである第1層と、ゴム粒子が配合されたアクリル系樹脂組成物からなり、厚みが10〜100μmである第2層とが積層されていることを特徴とする樹脂多層フィルムが開示されている。
特許文献4にはメタクリル酸アルキルエステル樹脂重合体Iからなる層aからなる層に直径0.001〜0.1μmの突起を、50〜500個/30μm2の割合で設けることによって、偏光板との接着性が良好となる積層フィルムが得られることが開示されている。
特開2005−274725号公報 特開2006−30982号公報 特開2006−192637号公報 特開2008−073890号公報
本発明者の検討によると、上記特許文献1〜3に記載の多層フィルムは、接着性が弱く、特に高温高湿環境下で偏光板が剥離しやすくなることがあった。
そのため、特許文献4のように接着性の良好になるための検討がされてきたが、さらに接着性の良好なフィルムが求められていた。
本発明の課題は、メタクリル酸アルキルエステル樹脂重合体Iからなる層b1、スチレン重合体樹脂組成物からなる層a、メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物IIからなる層b2とがこの順で積層された多層フィルムが、高温下に曝された熱履歴を有しても、光学材料としての特性を維持しつつ、他の光学フィルム、特に偏光子に積層して使用されたときに、積層された多層フィルムとの接着性が良好である積層フィルムを製造する方法及びこの方法により製造される積層フィルムを提供することである。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
(1)メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物Iからなる層b1、スチレン重合体樹脂組成物からなる層a、メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物IIとからなるb2層がこの順で積層され多層フィルムの、
メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物からなる層b1、b2の少なくともいずれか一方の外表面に
酸構造含有水系ウレタン樹脂に含まれる酸構造の少なくとも一部を不揮発性塩基により中和してなる水系ウレタン樹脂を含む水分散体を、塗布する工程を含むことを特徴とする積層フィルムの製造方法、
(2)メタクリル酸アルキルエステル樹脂重合体樹脂組成物IまたはIIの少なくとも一方にゴム粒子を含む、上記(1)に記載の積層フィルムの製造方法、
(3)多層フィルムが延伸フィルムであることを特徴とする上記(1)〜(2)のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法、
(4)前記酸構造含有水系ウレタン樹脂における酸構造の20%以上が不揮発性塩基により中和されることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法、
(5) 前記不揮発性塩基が、沸点100℃以上の有機塩基であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法、
(6) 前記酸構造含有水系ウレタン樹脂が、自己乳化型水系ウレタン樹脂であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法、
(7) 前記水分散体が、架橋剤を含むことを特徴とする上記(1)〜(6)に記載の積層フィルムの製造方法、
(8)上記(7)〜(8)に記載の製造方法によって製造される積層フィルム。
本発明の積層フィルムの製造方法によると、メタクリル酸アルキルエステル樹脂重合体組成物Iからなる層b1、スチレン重合体樹脂組成物からなる層a、メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物IIからなる層b2とがこの順で積層された多層フィルムが、高温下に曝された熱履歴を有しても、光学材料としての特性を維持しつつ、他の光学フィルム、特に偏光子に積層して使用されるときに、積層された多層フィルムとの接着性が良好である積層フィルムを提供することができる。したがって、本発明の製造方法により製造された積層フィルムは、液晶表示装置などの光学機器に好適に使用することができる。
本発明に使用される多層フィルムは、メタクリル酸アルキルエステル樹脂重合体組成物Iからなる層b1と、スチレン重合体樹脂組成物からなる層a、メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物IIからなる層b2とが、この順で積層された多層フィルムである。
スチレン重合体樹脂組成物からなる層aに用いられるスチレン重合体樹脂は、芳香族ビニル単量体由来の構造を繰り返し単位の一部又は全部に有する重合体樹脂である。
具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、p−ニトロスチレン、p−アミノスチレン、p−カルボキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−メトキシスチレン、p−t−ブトキシスチレンなどの芳香族ビニル単量体の単独重合体; または、芳香族ビニル単量体と、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、イソプレン、メタクリロニトリル、アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸、マレイミド、N−フェニルマレイミド、酢酸ビニル、塩化ビニルなどの芳香族ビニル単量体以外のエチレン性不飽和単量体との共重合体を挙げることができる。これらは一種単独で又は2 種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中で、スチレン単独重合体、及びスチレンと無水マレイン酸との共重合体が好適である。
スチレン重合体樹脂は分子量によって特に制限されないが、重量平均分子量が、通常、10,000〜300,000、好ましくは15,000〜250,0 00、より好ましくは20,000〜200,000である。
また、本発明に用いるスチレン重合体樹脂のガラス転移温度Tg(a)は、好ましくは110℃以上、より好ましくは110〜200℃、特に好ましくは110〜140℃である。
スチレン重合体樹脂は、その製造方法によって、特に制限されず、懸濁重合法、乳化重合法、塊状重合法、溶液重合法などで得ることができる。
スチレン重合体樹脂には、耐久性を持たせるなどのために、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、ブルーイング剤などが添加されていてもよい。
本発明のメタクリル酸アルキルエステル樹脂重合体組成物I、及びIIに使用されるメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂は、メタクリル酸アルキルエステルを主なモノマー単位とする重合体樹脂である。
具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルの単独重合体;アルキル基の水素がOH基、COOH基もしくはNH2基などの官能基によって置換された炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルの単独重合体;またはメタクリル酸アルキルエステルと、スチレン、酢酸ビニル、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、アクリル酸アルキルエステルなどのメタクリル酸アルキルエステル以外のエチレン性不飽和単量体との共重合体を挙げることができる。これらは一種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうちアクリル酸アルキルエステルがメタクリル酸アルキルエステルとの共重合に好適である。
メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂は、その製造方法によって、特に制限されず、懸濁重合法、乳化重合法、塊状重合法、溶液重合法などで得ることができる。好適なガラス転移温度を持ち、フィルム成形性に優れたメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂を得るために、連鎖移動剤を重合時に使用することが好ましい。連鎖移動剤の量は、単量体の種類及び組成に応じて適宜決定する。
メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂には、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、界面活性剤、滑剤などが添加されていてもよい。
紫外線吸収剤は400nm以下の紫外線を吸収することで、耐久性を向上させるために添加される。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、アクリロニトリル系紫外線吸収剤等公知のものが使用可能である。中でも、2,2’−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α、α−ジメチルベンジル)フェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−クロロベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン;p−tert−ブチルフェニルサリチル酸エステル、p−オクチルフェニルサリチル酸エステル等が好適に用いられる。これらの中でも、特に2,2’−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)が好ましい。紫外線吸収剤の濃度は、波長370nm以下の透過率が、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下、更に好ましくは2%以下となる範囲で選択することができる。紫外線吸収剤を含有させる方法としては、紫外線吸収剤を予め熱可塑性樹脂中に配合する方法;溶融押出成形時に直接供給する方法などが挙げられ、いずれの方法が採用されてもよい。
紫外線吸収剤の量は、紫外線吸収剤の種類によってその効果が異なるので、フィルムの色調を悪化させること無く紫外線を効率的に遮断することができる量に適宜調整すればよい。
本発明に用いるメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組I及びメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物IIのガラス転移温度Tg(b)は、好ましくは40℃以上、より好ましくは60℃以上である。さらにメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物I及びメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物IIのガラス転移温度Tg(b)は、スチレン重合体樹脂のガラス転移温度Tg(a)よりも低いことが好ましく、Tg(a)よりも10℃以上低いことがより好ましい。なお、低いガラス転移温度を有する重合体、例えばゴム粒子を配合して成るメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物では2以上のガラス転移温度を示す場合がある。メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物が2以上のガラス転移温度を示す場合には、高い方の値をTgとする。
本発明ので用いる多層フィルムは、層I又は層IIの少なくとも一方の外表面に、突起があってもよい。突起がある場合、該突起の直径は、0.001〜0.1μmである。突起の個数割合は、50〜500個/30μm2、好ましくは100〜450個/30μm2である。なお、突起の直径及び個数割合は、フィルム表面に白金を蒸着させ、それを走査型電子顕微鏡(例えば、SEM、FE−SEM等)で観察し、観察された突起像から求めることができる。
該突起を形成させるために、前記メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物に、ゴム粒子を含有させ、下記の条件で共押出成形し延伸することが好ましい。
ゴム粒子の含有量は、該樹脂組成物の1〜80重量%であることが好ましく、5〜35重量%であることがさらに好ましい。
ゴム粒子としては、アクリル酸エステル重合体ゴム、ブタジエンを主成分とする重合体ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ゴム等で構成されている粒子が挙げられる。アクリル酸エステル重合体ゴムとしてはブチルアクリレ−ト、2−エチルヘキシルアクリレ−ト等を単量体単位の主成分とするものがある。これらの内、ブチルアクリレ−トを主成分としたアクリル酸エステル重合体ゴム及びブタジエンを主成分とする重合体ゴムが好ましい。ゴム粒子は、二種の重合体が層状になったものであってもよく、その代表例としては、ブチルアクリレ−ト等のアルキルアクリレ−トとスチレンのグラフト化ゴム弾性成分と、ポリメチルメタクリレ−ト及び/又はメチルメタクリレ−トとアルキルアクリレ−トの共重合体からなる硬質樹脂層とがコア−シェル構造で層を形成している粒子が挙げられる。
ゴム粒子は、波長380nm〜780nmにおける屈折率np(λ)が、マトリックスとなるメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂の波長380nm〜780nmにおける屈折率nm(λ)との間に、|np(λ)−nm(λ)| ≦ 0.05の関係を満たすことが好ましい。特に、|np(λ)−nm(λ)| ≦ 0.045であることがより好ましい。なお、np(λ)及びnm(λ)は、波長λにおける主屈折率の平均値である。|np(λ)−nm(λ)|の値が上記値を超える場合には、界面での屈折率差によって生じる界面反射により、透明性を損なうおそれがある。
本発明に用いられるメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物I及びメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物IIは、温度250℃、せん断速度150sec-1における溶融粘度が400〜1000Pa・sのものが好ましく、450〜900Pa・sのものがより好ましい。
本発明で用いる多層フィルムは、層I又は層IIの少なくとも一方の配向度ΔPが0.1×10-4以上9.0×10-4以下であることが好ましく、0.3×10-4以上6.0×10-4以下であることがより好ましい。前記ΔPは、層b1及び層b2の両方とも上記範囲であることが特に好ましい。前記ΔPが上記範囲にあることによって、偏光板との接着性がより良好となる。なお、配向度は式〔1〕で定義される値である。
ΔP=(nx+ny)/2−nz 〔1〕
ここで、nx:面内の遅相軸方向の屈折率、
y:面内の遅相軸に直交する方向の屈折率、
z:厚さ方向の屈折率である。
本発明で用いる多層フィルムは、層b1又は層b2の少なくとも一方の、面内方向レターデーションが1nm超10nm未満であることが好ましく、層b1及び層b2の両方の面内方向レターデーションが1nm超10nm未満であることがより好ましい。前記面内方向レターデーションが上記範囲を満たすことにより、本発明の多層フィルムを位相差フィルム等に用いた場合、良好な光学特性を得ることができる。前記面内レタデーションReの測定は、幅方向に50mm間隔、流れ方向に長さ1000mmの範囲で50mm間隔で自動複屈折計にて行う。そして全測定結果を平均して各層の面内レタデーションとする。
スチレン重合体樹脂組成物からなる層aの平均厚さは、好ましくは5〜300μm、より好ましくは8〜90μmである。
層b1及び/または層b2の各平均厚さは、好ましくは3〜400μm、より好ましくは4〜90μmである。各層の厚さは、以下の手順で測定する。まず、多層フィルムの幅方向に50mm間隔で反射分光膜厚計を操作して、多層フィルムの各層の厚さを測定する。次に、この操作を多層フィルムの流れ方向に50mm間隔で、長さ1000mmに亙って行う。そして全測定結果を平均して各層の厚さとする。
層b1の平均厚さ/スチレン重合体樹脂組成物からなる層aの平均厚さ/層b2の平均厚さの比は、好ましくは5/1/5〜1/5/1である。なお、層b1と層b2とは同じ平均厚さでなくても良いが、反りなどを防止するためにほぼ同じ平均厚さにするのが好ましい。
本発明で用いる多層フィルムは、スチレン重合体樹脂組成物からなる層aの面内方向レターデーション、及び厚さ方向レターデーションによって、特に制限されない。本発明で用いる多層フィルムを光学補償フィルムとして使用する場合に、多層フィルムは、面内方向レターデーションReが、好ましくは20〜600nm、より好ましくは30〜400nmであり、厚さ方向レターデーションが、好ましくは−600〜−20nm、より好ましくは−400〜−30nmである。
本発明で用いる多層フィルムを、IPS(インプレーンスイッチング)液晶表示装置用の光学補償フィルムとして使用する場合には、厚さ方向レターデーションRth/面内方向レターデーションReの比が−1〜−0.5であることが好ましい。また本発明で用いる多層フィルムを、VA(バーチカルアラインメント)液晶表示装置用の光学補償フィルムとして使用する場合には、厚さ方向レターデーションRth/面内方向レターデーションReの比が−1.3〜−1であることが好ましい。なお、面内方向レターデーションは、(nx−ny)×dによって定義される値であり、厚さ方向レターデーションは((nx+ny)/2−nz)×dによって定義される値である。なお、dはフィルム又は層の平均厚さである。
多層フィルムは、メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物I、スチレン重合体樹脂組成物、及びメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物IIを共押出して、速度V1[m/min]でダイスリップを通過させて溶融フィルムを得、 該溶融フィルムを前記V1の2.5〜20倍の周速度V2[m/min]で回転する第一冷却ロールで引き取って原反フィルムを得、次いで延伸する場合、該原反フィルムを延伸する工程を含む製造方法によって好適に得られる。前記速度V1は押出レートQ1〔kg/min〕を加工温度での比容積v1〔m3/kg〕で割り、得られた数値をダイスリップギャップ〔m2〕で割ることにより得られる。
メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物I、スチレン重合体樹脂組成物及びメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物IIは、先ず、余分な水分や有機揮発分が、真空乾燥等によって除去され、それぞれ別々に、一軸押出機や二軸押出機等によって溶融され、共押出成形用のダイに供給される。ダイとしては、フィードブロック方式や、マルチマニホールド方式などがあり、適宜選択することができる。
樹脂の溶融温度は、押出成形ができる温度であれば、特に制限されず、通常180〜350℃である。
ダイに供給された溶融樹脂は、ダイスリップを通過し、溶融フィルムとして押し出される。ダイから押し出された溶融フィルムは、第一冷却ロール(キャストロールとも言うことがある。)で引き取られ、冷やされ、原反フィルムになる。
本発明においては、第一冷却ロールの周速度V2/前記ダイスリップを通過する溶融樹脂の速度V1の比を、2.5〜20、好ましくは3〜17にする。V2/V1を、この範囲にすることによって、層b1又はb2の外表面に前記のごとき突起を形成することができる。
得られた原反フィルムは必要に応じて延伸される。この原反フィルムを延伸する条件は特に制限されないが、延伸温度をメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物I及びメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物IIのガラス転移温度Tg(b)よりも20℃〜60℃高い温度にし、延伸倍率を1.1〜6倍にすることが好ましい。
このような条件で延伸を行うと、層b1及び層b2の配向度及び面内方向レターデーションを上記した範囲に調整することができる。延伸方向は、フィルム流れ方向(MD方向)、フィルム幅方向(TD方向)、フィルム流れ方向に平行でも直交でもない斜め方向のいずれでも良い。また同時又は逐次の二軸延伸を行ってもよい。
本発明に用いるメタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層b1、スチレン重合体樹脂からなる層a、メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層b2とがこの順で積層された多層フィルムは長尺状であることが好ましい。長尺状とは、フィルムの幅方向に対し少なくとも5倍程度以上の長さを有するものを言い、好ましくは10倍もしくはそれ以上の長さを有し、具体的にはロール状に巻回されて保管または運搬される程度の長さを有するものを言う。
本発明に用いるメタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層(延伸されたメタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層も含む)は、ウレタン樹脂を塗布する前に表面改質処理を施し、メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層の表面の平均水接触角を、20〜75度の範囲内に、水接触角の標準偏差を0.01〜5度にするのが好ましい。なお、本発明における標準偏差は、標本標準偏差である。水接触角は、接触角計を用いてθ/2法により求める。平均水接触角は、表面改質処理を施した、メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層において、100cm範囲内で無作為に選んだ20点の水接触角を測定し、この測定値の加算平均により算出される。水接触角の標準偏差は、この測定値から算出される。表面改質処理を行うことにより、メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層の表面に、ヒドロキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、アミノ基、スルホン基等の官能基を導入することができる。したがって、水系ウレタン樹脂の水分散体をメタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層の表面に塗工する際に、水系ウレタン樹脂の水分散体がメタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層の表面になじみ、均一に塗工することができるので、均一な厚さのウレタン樹脂層をメタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層の表面に形成させることができる。表面改質処理としては、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、ケン化処理等が挙げられる。処理効率の点等から、コロナ処理が特に好ましい。
コロナ処理の電極の材質としては、鉄、銅、アルミ、ステンレス等の金属を用いることができ、電極形状としては薄板状、ナイフエッジ状、ブラシ状等の電極を用いることができる。
フィルム表面と電極との間隔は、0.5〜10mmであることが好ましい。0.5mm未満ではフィルムの厚みが薄い物しか通せなくなり、継ぎ目がある場合通過する際に電極に当たり、フィルムが傷つく場合がある。また、10mmを超えると印加電圧が高くなるので、電源が大きくなり放電がストリーマ状になる。
本発明で用いるコロナ処理の出力は、メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層の表面のダメージをできるだけ少なく処理する条件が好ましく、具体的には、0.02〜5kWであることが好ましく、0.04〜2kWであることがより好ましい。また、前記範囲内で、可能な限り低出力で、数回コロナ処理を施すことが最良のコロナ処理方法である。
本発明で用いるコロナ処理の密度は、メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層の平均水接触角が20〜75度、また水接触角の標準偏差を0.01〜5度の範囲内にすることができればよい。具体的には、1〜1000W・min/m2であることが好ましく、5〜800W・min/m2であることがより好ましく、10〜700W・min/m2であることがさらに好ましい。処理密度が低い場合は、水系ウレタン樹脂の水分散体の塗布性が低下する。また、高い場合は、メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層の表面が破壊されてしまい、接着性が低下してしまう。
本発明で用いるコロナ処理の周波数は、5〜100kHzであることが好ましく、10〜50kHzであることがより好ましい。周波数が低下するとコロナ放電処理の均一性が劣化し、コロナ放電処理のムラが発生する。また、周波数が大きくなると、高出力のコロナ放電処理を行う場合には、特に問題ないが、低出力のコロナ放電処理を実施する場合には、安定した処理を行うことが難しくなり、その結果処理ムラが発生する。
本発明で用いるコロナ処理は電極周辺をケーシングで囲い、ケーシングの内部に不活性ガスを入れ、電極部にガスをかけるようにすると、放電をより細かい状態で発生させることができる。不活性ガスとしては、ヘリウム、アルゴン、窒素を用いることができる。
本発明で用いるプラズマ処理としては、グロー放電処理、フレームプラズマ処理等が挙げられる。グロー放電としては、真空下で行う真空グロー放電処理、大気圧下で行う大気圧グロー放電処理のいずれも用いることができるが、生産性の観点から大気圧下で行う大気圧グロー放電処理が好ましい。なお、本発明における大気圧とは、700〜780Torrの範囲である。グロー放電処理は、相対する電極の間にフィルム層(A)を置き、装置中にプラズマ励起性気体を導入し、電極間に高周波電圧を印加することにより、該気体をプラズマ励起させ、電極間においてグロー放電を行うものである。これにより、メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層の表面が処理されて、メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層の表面の親水性が高められる。
前記プラズマ励起性気体とは、上記のような条件においてプラズマ励起される気体をいう。プラズマ励起性気体としては、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、窒素、二酸化炭素、テトラフルオロメタンの様なフロン類及びそれらの混合物や、アルゴン、ネオン等の不活性ガスに、カルボキシル基や水酸基、カルボニル基等の極性官能基を付与し得る反応性ガスを加えたものなどが挙げられる。
前記高周波電圧の周波数は、1kHz〜100kHzの範囲が好ましく、電圧の大きさは、電極に印加した時の電界強度が1〜100kV/cmとなる範囲になるようにすることが好ましい。
本発明に用いるケン化処理は、アルカリケン化処理である。処理方法として浸漬法、アルカリ液塗布法が挙げられるが、生産性の観点から、浸漬法が好ましい。
前記浸漬法は、アルカリ液の中に基材フィルムを適切な条件で浸漬し、基材フィルム全表面のアルカリと反応性を有する全ての面をケン化処理する手法であり、特別な設備を必要としないため、コストの観点で好ましい。アルカリ液は、水酸化ナトリウム水溶液であることが好ましい。濃度は0.5〜3mol/lが好ましく、1〜2mol/lがより好ましい。アルカリ液の液温は25〜70℃が好ましく、30〜60℃がより好ましい。処理時間は、メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層の平均水接触角が20〜75度、また水接触角の標準偏差を0.01〜5度の範囲内にできれば良く、適宜調整することができる。
アルカリ液に浸漬した後は、基材フィルムの中にアルカリ成分が残留しないように、水で十分に水洗したり、希薄な酸に浸漬してアルカリ成分を中和することが好ましい。
本発明におけるウレタン樹脂層は、好ましくは表面改質処理されたメタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層(表面改質処理された延伸メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層も含む)の表面に、中和処理後の水系ウレタン樹脂の水分散体を直接に塗工することにより得られる。中和処理後の水系ウレタン樹脂の水分散体は、中和処理後の水系ウレタン樹脂が水に分散されて成り、エマルション、コロイド分散系などの形態をとることができる。
中和処理後の水系ウレタン樹脂は、酸構造含有水系ウレタン樹脂に含有されている酸構造の少なくとも一部を不揮発性塩基で中和することにより、得ることができる。中和処理後の水系ウレタン樹脂を含む水分散体を使用して製造された本発明の積層フィルムは、高温下に曝された熱履歴を有しても、光学材料としての特性を維持しつつ、他の光学フィルム、特に偏光子に積層して使用されるときに、多層フィルムと他の光学フィルムとの接着性を良好に保つことができる。水系ウレタン樹脂としては、例えば(i)1分子中に平均2個以上の活性水素を含有する成分と(ii)多価イソシアネート成分とを反応させて得られる水系ウレタン樹脂、または、上記(i)成分及び(ii)成分をイソシアネート基過剰の条件下で、反応に不活性で水との親和性の大きい有機溶媒中でウレタン化反応させイソシアネート基含有プレポリマーとし、次いで、該プレポリマーを中和、鎖延長剤を用いて鎖延長し、水を加えて分散体とすることによって製造される水系ウレタン樹脂等が挙げられる。
なお、イソシアネート基含有プレポリマーの鎖伸長方法は公知の方法によればよく、例えば、鎖伸長剤として、水、水溶性ポリアミン、グリコール類などを使用し、イソシアネート基含有プレポリマーと鎖伸長剤成分とを、必要に応じて触媒の存在下で反応させればよい。
前記(i)成分の1分子中に平均2個以上の活性水素を含有する成分としては、特に限定されるものではないが、水酸基性の活性水素を有するものが好ましい。このような化合物の具体例としては、次のようなものが挙げられる。
(1)ジオール化合物:
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサングリコール、2,5−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、トリシクロデカンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ジメチルプロパンジオール、1,4−ブタンジオール等。
(2)ポリエーテルジオール:
前記のジオール化合物のアルキレンオキシド付加物、アルキレンオキシドや環状エーテル例えばテトラヒドロフランなどの開環(共)重合体、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール−プロピレングリコールの共重合体、グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリオクタメチレングリコール等。
(3)ポリエステルジオール:
アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等のジカルボン酸又はその無水物と上記(1)で挙げられたようなエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタメチレンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール化合物とを水酸基過剰の条件で重縮合させて得られたものが挙げられる。具体的には、エチレングリコール−アジピン酸縮合物、ブタンジオール−アジピン縮合物、ヘキサメチレングリコール−アジピン酸縮合物、エチレングリコール−プロピレングリコール−アジピン酸縮合物、或いはグリコールを開始剤としてラクトンを開環重合させたポリラクトンジオール等が例示できる。
(4)ポリエーテルエステルジオール:
エーテル基含有ジオール(前記(2)のポリエーテルジオールやジエチレングリコール等)または、これと他のグリコールとの混合物を上記(3)で例示したようなジカルボン酸又はその無水物に加えてアルキレンオキシドを反応させてなるもの、例えば、ポリテトラメチレングリコール−アジピン酸縮合物等。
(5)ポリカーボネートジオール:
一般式HO−R−(O−C(O)−O−R)x−OH(ただし、式中、Rは炭素原子数1〜12の飽和脂肪酸ジオール残基、xは分子の繰り返し単位の数を示し、通常5〜50の整数である。)で示される化合物等。これらは、飽和脂肪族ジオールと置換カーボネート(炭酸ジエチル、ジフェニルカーボネートなど)とを水酸基が過剰となる条件で反応させるエステル交換法、前記飽和脂肪族ジオールとホスゲンを反応させるか、または必要に応じて、その後さらに飽和脂肪族ジオールを反応させる方法などにより得ることができる。
上記の(1)から(5)に例示したような化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記(i)成分と反応させる(ii)多価イソシアネート成分としては、1分子中に平均2個以上のイソシアネート基を含有する脂肪族、脂環族または芳香族の化合物が使用できる。
脂肪族ジイソシアネート化合物としては、炭素原子数1〜12の脂肪族ジイソシアネートが好ましく、例えば、ヘキサンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネートなどが挙げられる。脂環式ジイソシアネート化合物としては、炭素原子数4〜18の脂環式ジイソシアネートが好ましく、例えば、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。芳香族イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
また、本発明の製造方法においては、酸構造含有水系ウレタン樹脂の少なくとも一部の酸構造を、不揮発性塩基により中和した中和処理後水系ウレタン樹脂を使用する。酸構造含有水系ウレタン樹脂の酸構造を、塩基により中和した樹脂は、界面活性剤(以下において、乳化剤と称されるものも含む。)を使用せずにもしくはその量が少なくても水中に分散させることが可能となるので、塗膜の耐水性が向上し、接着性に優れ、かつ高い透明性を維持できるため好ましい。酸構造の含有量としては、水系ウレタン樹脂中の酸価として、20〜250mgKOH/g、好ましくは、25〜150mgKOH/gの範囲であるのが好適である。酸価が20未満では水分散性が不十分となりやすく、界面活性剤の併用が必要となることが多い、一方、酸価が250mgKOH/gより大きいと塗膜の耐水性が劣る傾向となる。
本発明に使用される酸構造含有水系ウレタン樹脂中の酸構造としては、カルボキシル基(−COOH)、スルホ基(−SOH)を初めとする酸基などを挙げることができる。
酸構造は、酸構造含有水系ウレタン樹脂における側鎖又は末端に存在していてもよい。
水系ウレタン樹脂中に酸構造を導入する方法は、従来から用いられている方法が特に制限なく使用できるが、例えばジメチロールアルカン酸を前記(2)から(4)に記載したグリコール成分の一部もしくは全部と置き換えることによって予めポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリエーテルエステルジオールなどにカルボキシル基を導入しておくことにより、酸構造を導入する方法が好ましい。ここで用いられるジメチロールアルカン酸としては、例えば、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸などを挙げることができる。
また、本発明に使用される中和処理後水系ウレタン樹脂は、酸構造含有水系ウレタン樹脂の少なくとも一部の酸構造が、不揮発性塩基により中和されている。酸構造含有水系ウレタン樹脂の酸構造のうちの20%以上が不揮発性塩基により中和されているのが好ましく、50%以上が不揮発性塩基により中和されているのが特に好ましい。酸構造のうちの20%以上が不揮発性塩基により中和されることにより、本発明の積層フィルムが高温下に曝された熱履歴を有しても、光学材料としての特性を維持しつつ、他の光学フィルム、特に偏光子に積層して使用されるときに、多層フィルムとの接着性をより一層維持することができる。なお、本発明に使用される中和処理後水系ウレタン樹脂は、酸構造含有水系ウレタン樹脂の少なくとも一部の酸構造が、不揮発性塩基により中和されていれば良く、残りの酸構造は中和されていなくても良く、又は揮発性塩基により中和されていても良い。
前記不揮発性塩基としては、本発明に使用される中和処理後水系ウレタン樹脂の水分散体を基材フィルムの表面に塗布した後に乾燥させる際の処理条件下、例えば80℃で1時間放置した場合において実質的に不揮発性である無機塩基及び有機塩基を挙げることができる。実質的に不揮発性である無機塩基及び有機塩基としては、前記処理後に不揮発性塩基の減少分が80%以下である場合を挙げることができる。このような不揮発性塩基としては、有機塩基が好ましく、沸点100℃以上の有機塩基、特にアミノ化合物がより好ましく、沸点150℃以上のアミノ化合物がよりこの好ましく沸点200℃以上のアミン化合物が特に好ましい。また、有機塩基は低分子化合物でも重合体でも良い。
前記不揮発性塩基としては、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムのような無機塩基、あるいは2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン(TIPA)、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ[(2−ヒドロキシ)−1−プロピル]アミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(AMPD)及び2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパン水酸化カリウム、亜鉛アンモニウム錯体、銅アンモニウム錯体、銀アンモニウム錯体、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア、3−ウレイドプロピルトリメトシキシシラン、3−アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ−エトキシ)シラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシカルボン酸ジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタール酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、キノリン、ピコリン、ピリジン、モルホリン、ピペラジン、シクロヘキシルアミン、ヘキサメチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンペンタミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、イロプロパノールアミン、N,N−ジエチルメタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N−N−ジエタノールアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’−ジメチル−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、アミノプロピルエタノールアミン、アミノヘキシルエタノールアミン、アミノエチルプロパノールアミン、アミノプロピルプロパノールアミン、アミノヘキシルプロパノールアミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアイミダゾール、1−(2−アミノエチル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−アミノエチル)−2−エチルイミダゾール、2−アミノイミダゾールサルフェート、2−(2−アミノエチル)−ベンゾイミダゾール、ピラゾール、5−アミノピラゾール、1−メチル−5−アミノピラゾール、1−イソプロピル−5−アミノピラゾール、1−ベンジル−5−アミノピラゾール、1,3−ジメチル−5−アミノピラゾール、1−イソプロピル−3−メチル−5−アミノピラゾール、1−ベンジル−3−メチル−5−アミノピラゾール、1−メチル−4−クロロ−5−アミノピラゾール、1−メチル−4−アシノ−5−アミノピラゾール、1−イソプロピル−4−クロロ−5−アミノピラゾール、3−メチル−4−クロロ−5−アミノピラゾール、1−ベンジル−4−クロロ−5−アミノピラゾール、1,3−ジメチル−4−クロロ−メラミン樹脂、ユリア樹脂、グアナミン樹脂等のアミノ樹脂を挙げることができる。
本発明に用いる中和処理後水系ウレタン樹脂としては、数平均分子量が1,000以上が好ましく、より好ましくは20,000以上である。但し1,000,000以下が好ましく、より好ましくは200,000以下である。前記範囲の数平均分子量を有する酸構造含有水系ウレタン樹脂を前記中和処理して得られる中和処理後水系ウレタン樹脂の数平均分子量も、前記範囲内にある。
本発明における水分散体中に分散する中和処理後水系ウレタン樹脂粒子の粒径は、フィルム光学特性の観点から、0.01μm〜0.4μmであることが好ましい。中和処理後水系ウレタン樹脂粒子の粒径は、動的光散乱法により測定することができ、例えば、大塚電子(株)製の光散乱光度計DLS−8000シリーズにより測定することができる。本発明における中和処理後水系ウレタン樹脂の水分散体には、水溶性の溶剤が含まれていてもよい。水溶性の溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
本発明における中和処理後水系ウレタン樹脂の水分散体の粘度は、20mPa・s以下であることが好ましく、15mPa・s以下であるのが特に好ましい。水分散体の粘度が前記範囲内にあると、メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層の表面に前記水分散体を薄くかつ均一に塗工することができる。前記水分散体の粘度は、音叉型振動式粘度計により25℃の条件下で測定した値であり、前記水分散体中の中和処理後水系ウレタン樹脂の割合及び中和処理後水系ウレタン樹脂の粒径などを変化させることにより、前記水分散体の粘度を調整することが
できる。
上記酸構造含有水系ウレタン樹脂としては、市販されている水系ウレタン樹脂に、上述した不揮発性塩基を添加し、水系ウレタン樹脂の酸構造の中和に使用されている塩基を交換してもよい。塩基交換の確認は、交換処理を施した樹脂を単離した後、1H−NMR、13C−NMR等の分析法を用いることにより、容易に確認することができる。前記市販されている水系ウレタン樹脂としては、例えば、旭電化工業(株)製の「アデカボンタイター」シリーズ、三井東圧化学(株)製の「オレスター」シリーズ、大日本インキ化学工業(株)製の「ボンディック」シリーズ、「ハイドラン」シリーズ、バイエル製の「インプラニール」シリーズ、日本ソフラン(株)製の「ソフラネート」シリーズ、花王(株)製の「ポイズ」シリーズ、三洋化成工業(株)製の「サンプレン」シリーズ、保土谷化学工業(株)製の「アイゼラックス」シリーズ、第一工業製薬(株)製の「スーパーフレックス」シリーズ、ゼネカ(株)製の「ネオレッツ」シリーズ等を用いることができる。
メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層上に形成するウレタン樹脂層の厚みが1μm以下の場合、該ウレタン樹脂層の機械強度を向上させる目的で、架橋剤を前記ウレタン樹脂層に含めることが好ましい。本発明に使用できる架橋剤としては、中和処理後水系ウレタン樹脂が有する反応性基と反応する官能基を有する化合物であれば、特に制限なく使用することができるが、エポキシ化合物、アミノ化合物、イソシアネート化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物等を使用することが、材料の汎用性の観点から好ましく、特にエポキシ化合物、アミノ化合物、オキサゾリン化合物を使用することが、接着性の観点から好ましい。
前記エポキシ化合物としては、2個以上のエポキシ基を有する化合物であればよい。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール;1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類1モルとエピクロルヒドリン2モルとのエーテル化によって得られるジエポキシ化合物、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール類1モルとエピクロルヒドリン2モル以上とのエーテル化によって得られるポリエポキシ化合物、フタル酸、テレフタル酸、シュウ酸、アジピン酸等のジカルボン酸1モルとエピクロルヒドリン2モルとのエステル化によって得られるジエポキシ化合物等のエポキシ化合物が挙げられる。
前記アミノ化合物としては、2個以上のアミノ基を有する化合物であればよい。例えば、カルボジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタール酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、グリコリック酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸ジヒドラジド等のヒドラジド化合物、メラミン樹脂、ユリア樹脂、グアナミン樹脂等が挙げられる。
前記イソシアネート化合物としては、2個以上の非ブロック型のイソシアネート基、ブロック型のイソシアネート基を有する化合物であればよい。非ブロック型のイソシアネート化合物としては、多官能イソシアネート化合物と一価又は多価のノニオン性ポリアルキレンエーテルアルコールと反応させて得られる化合物が挙げられる。ブロック型イソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチルシクロヘキシルジイソシアネート(H6TDI)、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、2,4,6−トリイソプロピルフェニルジイソシアネート(TIDI)、1,12−ジイソシアネートドデカン(DDI)、2,4,−ビス−(8−イソシアネートオクチル)−1,3−ジオクチルシクロブタン(OCDI)、n−ペンタン−1,4−ジイソシアネートおよびこれらのイソシアヌレート変性体、アダクト変性体、ビュレット変性体、アロファネート変性体、これらの重合体で1個以上のイソシアネート基を有するものをポリオキシアルキレン基、カルボキシル基等で変性し、水溶性およびまたは水分散性にし、イソシアネート基をブロック剤(フェノール、ε−カプロラクタム等)でマスクすることにより得られる化合物が挙げられる。
前記カルボジイミド化合物としては、2個以上のカルボジイミド結合(−N=C=N−)を有する化合物であればよい。2個以上のカルボジイミド結合を有する化合物は、2分子以上のポリイソシアネートとカルボジイミド化触媒とを用いて、2個のイソシアネート基を脱炭酸反応させて−N=C=N−を形成させる方法によって得ることができる。2個以上のカルボジイミド結合を有する化合物を作製する際に使用されるポリイソシアネートおよびカルボジイミド化触媒は特に制限されず、従来公知のものを使用することができる。
前記オキサゾリン化合物としては、2個以上のオキサゾリン基を有する化合物であればよい。
前記中和処理後水系ウレタン樹脂と架橋剤の割合は、中和処理後水系ウレタン樹脂100重量部(固形分)に対して、前記架橋剤を1〜70重量部、好ましくは5〜60重量部(固形分)配合することが好ましい。前記配合にすることにより、水分散体で形成された塗膜の強度と塗工液の安定性を両立できることが可能となる。
水系ウレタン樹脂を含む水分散体は、必要に応じて、耐熱安定剤、耐候安定剤、レベリング剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックスのその他の配合剤を適量添加してもよい。
本発明の製造方法は、好ましくは表面改質処理が施されている多層フィルム層の片面又は両面に、前記水分散体を塗布工程を含む。
中和処理後水系ウレタン樹脂を含有する水分散体をメタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層上に塗布する方法は特に限定されず、公知の塗布法を採用することができる。具体的な塗布法としては、ワイヤーバーコート法、ディップ法、スプレー法、スピンコート法、ロールコート法、グラビアコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、スライドコート法、エクストルージョンコート法等が挙げられる。中和処理後水系ウレタン樹脂の水分散体の塗布量は特に限定されないが、乾燥後の厚みとして、0.01〜5μmが好ましく、0.02〜4μmがより好ましく、0.03〜3μmが特に好ましい。前記範囲内にあると、メタクリル酸アルキル樹脂組成物からなる層とウレタン樹脂層との十分な接着強度が得られ、かつ、フィルムのそり等の欠陥のない積層フィルムを提供することができる。
本発明におけるウレタン樹脂層は、厚み20μmにおける鉛筆硬度がH以上であることが好ましい。前記範囲にすることにより、積層フィルムに耐擦傷性を付与することができる。
本発明におけるウレタン樹脂層は、表面の静摩擦係数、及び動摩擦係数が0.6以下、好ましくは0.4であることが好ましい。前記範囲にすることにより、積層フィルムに耐擦傷性を付与することができる。
本発明におけるメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物からなる層とウレタン樹脂層とは、界面屈折率差が0.05以下であるのが好ましい。界面屈折率の差が前記範囲内にあると、本発明の積層フィルムを光が透過する際の光の損失を抑えることができる。
前記ウレタン樹脂層は、メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物Iからなる層IまたはIIの一方に設けられていてもよく、(メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物Iからなる層IまたはIIの両方に設けることもできる。両面に設けることによって、長尺フィルムとした場合にウェブハンドリングをよくすることができる。
本発明に係る積層フィルムは、この積層フィルムにおけるウレタン樹脂層の表面に偏光子を更に積層することにより、偏光板に製造され、又、偏光子の少なくとも一方の面に接着剤を介して本発明の積層フィルムを積層することにより製造することができる。本発明に係る積層フィルムは、高温下に曝された熱履歴を有しても、光学材料としての特性を維持しつつ、偏光子との接着性が良好であるので、耐久性に優れる偏光板を提供することができる。偏光子の片面のみに本発明の積層フィルムが積層される場合には、偏光子における他方の面には、透明性の高いフィルムを積層してもよい。なお、偏光板は偏光フィルム又は偏光シートとも称される。
前記偏光子は、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素若しくは二色性染料を吸着させた後、ホウ酸浴中で一軸延伸することによって得ることができ、又、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素もしくは二色性染料を吸着させ延伸し、さらに分子鎖中のポリビニルアルコール単位の一部をポリビニレン単位に変性することによって得ることができる。また、偏光子として、グリッド偏光子、多層偏光子、コレステリック液晶偏光子などの、偏光を反射光と透過光に分離する機能を有する偏光子を、用いることもできる。この中でも、ポリビニルアルコールを含んでなる偏光子が好ましい。偏光子の偏光度は、好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上である。偏光子の厚さ(平均厚さ)は、好ましくは5μm〜80μmである。
偏光子と本発明の積層フィルムとを接着するための接着剤としては、光学的に透明であれば特に限定されず、水性接着剤、溶剤型接着剤、二液硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤、感圧性接着剤などが挙げられる。この中でも、水性接着剤が好ましく、特にポリビニルアルコール系の水性接着剤が好ましい。
この接着層の平均厚みは、0.05〜5μmが好ましく、0.1〜1μmであるのがより好ましい。
偏光子に本発明の積層フィルムを積層する方法しては、通常の方法を使用することができ、偏光子の一方の面に接着剤を塗布した後、ロールラミネーターを用いて偏光子と本発明の積層フィルムにおけるウレタン樹脂層が設けられている面とを貼り合せ、乾燥させる方法が好ましい。乾燥時間と乾燥温度とは、接着剤の種類に応じて適宜選択される。
本発明の積層フィルムは、例えば、UV硬化樹脂、若しくはプリズム形状などが形成されてなる光学フィルム、シート又は基板との接着性が良好であるので、種々の光学材料と組み合わせることにより、前記偏光板以外にも耐久性に優れた、反射防止膜付フィルム、保護フィルム、位相差フィルム、視野角拡大フィルム及び輝度向上フィルム等を形成することができる。
本発明の積層フィルムは、有機EL表示装置、プラズマディスプレイ等の各種画像表示装置に好適に使用される。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例中の試験及び評価は以下の方法で行った。
(評価方法)
<積層フィルムの光学特性>
作製した積層フィルムを、JIS K7361−1997に準拠して、日本電色工業(株)製「濁度計NDH−300A」を用いて、積層フィルムの全光線透過率、ヘイズを測定した。
<偏光板のピール強度>
作製した偏光板を幅10mmに切断し、フィルム側をガラス板に粘着剤No.5601(日東電工(株)製)で貼り付け、偏光子をオートグラフAGS−5kNG(島津製作所(株)製)の上部チャックで掴み、20mm/minの速度で90°ピール試験を実施した。ピール強度は安定した50mm長さの平均値を使用した。
<フィルム製造例1>
(1)メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂(メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル(質量比)=97.8/2.2、ガラス転移温度105℃)70部と、前記ゴム粒子30部とを混練してメタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物(以下PMMAと記す。ゴム粒子30%含有)を得た。
スチレン重合体樹脂組成物(ダイラークD332、ノヴァケミカルジャパン社製、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ガラス転移温度125℃、以下PSTと記す。)と、前記メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物とを、それぞれ押出機で溶融させ、共押出用のダイに供給した。供給された溶融樹脂はダイスリップを通過し、PMMA/PST/PMMAの三層構造の溶融フィルムに成形された。溶融フィルムを第一冷却ロールに引き取り原反フィルム1(PMMA層の平均厚さ40μm/PST層の平均厚さ70μm/PMMA層の平均厚さ40μm)にした。第一冷却ロールの周速度V2と溶融樹脂のダイスリップ通過速度V1との比を5.1に調整した。
原反フィルム1をテンター延伸機で、延伸温度145℃で、横一軸に3.0倍延伸し、基材フィルム1(PMMA層の平均厚さ13μm/PST層の平均厚さ23μm/PMMA層の平均厚さ13μm)を得た。
<フィルム製造例2>
(2)スチレン重合体樹脂組成物(ダイラークD332、ガラス転移温度125℃、以下PSTと記す。)と、前記メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物とを、それぞれ押出機で溶融させ、共押出用のダイに供給した。供給された溶融樹脂はダイスリップを通過し、PMMA/PST/PMMAの三層構造の溶融フィルムに成形された。溶融フィルムを第一冷却ロールに引き取り原反フィルム2(PMMA層の平均厚さ40μm/PST層の平均厚さ130μm/PMMA層の平均厚さ40μm)にした。第一冷却ロールの周速度V2と溶融樹脂のダイスリップ通過速度V1との比を5.3に調整した。
原反フィルム2をテンター延伸機で、延伸温度135℃で、横一軸に3.0倍延伸し、基材フィルム2(PMMA層の平均厚さ13μm/PST層の平均厚さ43μm/PMMA層の平均厚さ13μm)を得た。
<偏光子の製造>
厚さ80μmのポリビニルアルコールフイルムを0.3%のヨウ素水溶液中で染色した後、4%のホウ酸水溶液、2%のヨウ化カリウム水溶液中で5倍まで延伸した後、50℃で4分間乾燥させて偏光子を得た。
<製造例1(水系ウレタン樹脂水分散体1)>
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管の備えた2000mlの四つ口フラスコに、ポリエステルポリオールであるマキシモールFSK−2000(川崎化成工業(株)製、水酸基価56mgKOH/g)840g、トリレンジイソシアネート119g、メチルエチルケトンを200g入れ、窒素を導入しながら75℃で1時間反応させた。反応終了後、60℃まで冷却し、ジメチロールプロピオン酸35.6gを加え、75℃で反応させて、NCO(イソシアネート基)が0.5%の酸構造含有水系ウレタン樹脂溶液を得た。次いで、この酸構造含有水系ウレタン樹脂溶液を40℃にまで冷却し、水1500g、水酸化ナトリウム10.6gとを加え、ホモミキサーで高速撹拌することにより乳化を行った。この乳化液から加熱減圧下によりメチルエチルケトンを留去し、固形分40%の中和処理後水系ウレタン樹脂の水分散体1を得た。
<製造例2(水系ウレタン樹脂水分散体2)>
製造例1で作製した中和処理後水系ウレタン樹脂1を含有する水分散体の中和剤である水酸化ナトリウムを、モノエタノールアミン(沸点:171℃、配合量:16.1g)に変えた以外は、水系ウレタン樹脂水分散体製造例1と同様の操作により、固形分40%の中和処理後の水系ウレタン樹脂の水分散体2を得た。
<製造例3(水系ウレタン樹脂水分散体3)>
実施例1で作製した中和処理後水系ウレタン樹脂1を含有する水分散体の中和剤である水酸化ナトリウムを、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(沸点:217℃、配合量:58.4g)に変えた以外は、実施例1と同様の操作により、固形分41%の中和処理後水系ウレタン樹脂の水分散体3を得た。
<製造例4(水系ウレタン樹脂水分散体4)>
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管の備えた2000mlの四つ口フラスコに、5−ノルボルネン−2,3−ジメタノール200g、1,6−ヘキサンジオール613gとアゼライン酸376g、ジフェニルカーボネート642g(エステル基とカーボネート基のモル比:57/43)およびヒドロキノンモノメチルエーテル0.6gよりなる混合物を加熱し、160℃で反応系よりフェノール、水を留去した。酸価が0.3mgKOH/g以下になったところで真空にしてさらに縮合を進めることにより、水酸基価56mgKOH/gのポリエステルポリカーボネートジオールを得た。次いで、温度計、攪拌機、窒素
導入管、冷却管の備えた2000mlの四つ口フラスコに、先に作製したポリエステルカーボネートジオール840g、トリレンジイソシアネート119g、メチルエチルケトンを200g入れ、窒素を導入しながら75℃で1時間反応させた。反応終了後、60℃まで冷却し、ジメチロールプロピオン酸を35.6gを加え、75℃で反応させて、NCO(イソシアネート基)が0.5%の酸構造含有水系ウレタン樹脂溶液を得た。次いで、この酸構造含有水系ウレタン樹脂を40℃まで冷却し、水1500g、エチレンジアミン(沸点:117℃)15.9gとを加え、ホモミキサーで高速撹拌することにより乳化を行った。この乳化液から加熱減圧下によりメチルエチルケトンを留去し、固形分40%の中和処理後水系ウレタン樹脂の水分散体4を得た。
<製造例5(水系ウレタン樹脂水分散体5)>
温度計、攪拌機、窒素導入管、冷却管の備えた2000mlの四つ口フラスコに、ポリエーテルポリオールであるエクセノール2020(旭硝子(株)製、水酸基価56mgKOH/g)840g、トリレンジイソシアネート119g、メチルエチルケトンを200g入れ、窒素を導入しながら75℃で1時間反応させた。反応終了後、60℃まで冷却し、ジメチロールプロピオン酸35.6gを加え、75℃で反応させて、NCO(イソシアネート基)が0.5%の末端イソシアネート基を有する酸構造含有水系ウレタン樹脂の溶液を得た。次いで、この酸構造含有水系ウレタン樹脂を40℃まで冷却し、水1500g、モノエタノールアミン(沸点:171℃)3.3g、及びトリエチルアミン(沸点:89℃)21.3gを加え、ホモミキサーで高速撹拌することにより乳化を行った。この乳化液から加熱減圧下によりメチルエチルケトンを留去し、固形分40%の中和処理後水系ウレタン樹脂5の水分散体を得た。なお、水系ウレタン樹脂5は、樹脂中の酸構造の20.4%がモノエタノールアミンで中和されている樹脂である。
<比較製造例1(比較水系ウレタン樹脂水分散体1)>
実施例1で作製した酸含有水系ウレタン樹脂を中和する中和剤である水酸化ナトリウムを、トリエチルアミン(沸点:89℃、配合量:26.7g)に変えた以外は、実施例1と同様の操作により、固形分40%の比較例用水系ウレタン樹脂1の水分散体を得た。
<接着剤製造例>
100gガラス容器に純水を66.5g量り取り、その純水を80℃に加温し、撹拌子で撹拌した。そこへ3.5gのゴーセファイマーZ200(日本合成化学(株)製)をゆっくり加えて完全に溶解させて、5%のPVA溶液を得た。その後、室温まで戻し、その溶液に架橋剤グリオキザールをPVAに対して1%添加してよく撹拌し、接着剤を得た。
(実施例1)
基材フィルム1を出力150W、電極長2mm、ワーク電極間2.0mm、搬送速度1m/minの条件でコロナ放電処理して、その表面に水系ウレタン樹脂水分散体1をバーコーターを用いて塗布した。その後、80℃の乾燥機で10分間乾燥してウレタン樹脂層厚100nmの積層フィルム1−1を得た。また、耐熱性確認の為、更に80℃で1週間乾燥させウレタン樹脂層の厚さ100nmの積層フィルム1−2を得た。
次に、積層フィルム1−1と1−2のウレタン樹脂層に接着剤製造例で製造した接着剤をバーコーターで塗布し、その上におのおの偏光子製造例で作製した偏光子を載せ、ロールラミネーターで積層フィルム1−1または1−2と偏光子を貼り合せ、偏光板1−1と1−2を得た。偏光板1−1のピール強度を初期ピール強度、偏光板1−2のピール強度を耐熱試験後ピール強度として結果を表1に示す。
(実施例2)
基材フィルム1の代わりに基材フィルム2を使用した以外は実施例1と同様にして、偏光板2−1と2−2を得た。偏光板2−1のピール強度を初期ピール強度、偏光板2−2のピール強度を耐熱試験後ピール強度としてその結果を表1に示す。
(実施例3)
水系ウレタン樹脂水分散体1の代わりに水系ウレタン樹脂水分散体2を使用した以外は実施例1と同様にして、偏光板3−1と3−2を得た。偏光板3−1のピール強度を初期ピール強度、偏光板3−2のピール強度を耐熱試験後ピール強度としてその結果を表1に示す。
(実施例4)
水系ウレタン樹脂水分散体1の代わりに水系ウレタン樹脂水分散体3を使用した以外は実施例1と同様にして、偏光板4−1と4−2を得た。偏光板4−1のピール強度を初期ピール強度、偏光板4−2のピール強度を耐熱試験後ピール強度としてその結果を表1に示す。
(実施例5)
水系ウレタン樹脂水分散体1の代わりに水系ウレタン樹脂水分散体4を使用した以外は実施例1と同様にして、偏光板5−1と5−2を得た。偏光板5−1のピール強度を初期ピール強度、偏光板5−2のピール強度を耐熱試験後ピール強度としてその結果を表1に示す。
(実施例6)
水系ウレタン樹脂水分散体1の代わりに水系ウレタン樹脂水分散体5を使用した以外は実施例1と同様にして、偏光板6−1と6−2を得た。偏光板6−1のピール強度を初期ピール強度、偏光板6−2のピール強度を耐熱試験後ピール強度としてその結果を表1に示す。
(比較例1)
水系ウレタン樹脂水分散体1の代わりに比較水系ウレタン樹脂水分散体1を使用した以外は実施例1と同様にして、比較例用偏光板1−1と比較例用偏光板1−2を得た。比較例用偏光板1−1のピール強度を初期ピール強度、比較例用偏光板1−2のピール強度を耐熱試験後ピール強度としてその結果を表1に示す。

Claims (8)

  1. メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物Iからなる層b1、スチレン重合体樹脂組成物からなる層a、メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物IIとからなる層b2がこの順で積層された多層フィルムの、
    メタクリル酸アルキルエステル重合体樹脂組成物からなる層b1、b2の少なくともいずれか一方の外表面に
    酸構造含有水系ウレタン樹脂に含まれる酸構造の少なくとも一部を不揮発性塩基により中和してなる水系ウレタン樹脂を含む水分散体を、塗布する工程を含むことを特徴とする積層フィルムの製造方法。
  2. メタクリル酸アルキルエステル樹脂重合体樹脂組成物IまたはIIの少なくとも一方にゴム粒子を含む、請求項1に記載の積層フィルムの製造方法。
  3. 多層フィルムが延伸フィルムであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
  4. 前記酸構造含有水系ウレタン樹脂における酸構造の20%以上が不揮発性塩基により中和されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの請求項に記載の積層フィルムの製造方法。
  5. 前記不揮発性塩基が、沸点100℃以上の有機塩基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの請求項に記載の積層フィルムの製造方法。
  6. 前記酸構造含有水系ウレタン樹脂が、自己乳化型水系ウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層フィルムの製造方法。
  7. 前記水分散体が、架橋剤を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層フィルムの製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかの製造方法によって製造される積層フィルム。
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