JP2010143288A - カウルトップ構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カウルトップ構造11は、車両12の正面44から車両後方(矢印a1の方向)へ延びるフード21とフード21より下位に下端を配置したフロントガラス13との間に取付けられている。フロントガラス13の下端14に当接するガラス当接部51と、フード21の外面52と略面一に延ばした外観部54と、外観部54の後端55とガラス当接部51とを接続している接続部56と、外観部54の後端55から車両後方(矢印a1の方向)へ向かって突出しているつば部57とが一体成形され、ガラス当接部51の上面61とつば部57の下面62が、平行または互いの距離が車両後方(矢印a1の方向)へ向かって漸増している。
【選択図】図2
Description
カウル構造(カウルルーバ)12は、フード10と略面一に延びる前部12D(図5参照)と、その前部12Dの後端部に連なるひさし部12C(図5参照)と、ひさし部12Cのワイパーピボット18と対向する部位に樹脂材からなるパネル70を設けている。この結果、パネル70(つば部)でワイパーピボット18を覆い隠せるので、ワイパー格納時の見栄えを向上させることができ、また上方から衝突体60(図1参照)が衝突した際に衝突体60とワイパーピボット18との直接の接触を防止することができる。
そこで、パネル70をその他の部位と一体成形することも考えられるが、図8の構成ではパネル70とガラス当接部(12符号の矢印で指している部位)とが車両後方に向かって互いに距離が縮まるように配置されているので、射出成形で成形することは困難である。
フロントガラスの下端に当接するガラス当接部と、フードの外面と略面一に延ばした外観部と、外観部の後端とガラス当接部とを接続している接続部と、を備え、ガラス当接部の下面を形成する第1の型と、第1の型に対向して、外観部の外面を形成する第2の型と、ガラス当接部の上面及び接続部の外面を形成するとともに、充填した樹脂が固化した後、第1の型と第2の型の間からガラス当接部の上面に沿って外方へスライドさせる第3の型とによって成形されることを特徴とする。
また、外観部に通気孔を設ける必要がなくなり、外観面がフラット(平坦)になり、外観が向上するという利点がある。
図1は、本発明のカウルトップ構造を採用した車両の車両前部の斜視図である。
カウルトップ構造11は、車両12に採用され、フロントガラス13の下端14に設けられている。以降で具体的に説明していく。
左フードヒンジ26から右フードヒンジ27までの距離は、Lhである。
フロントワイパ装置23は、既存の構成であり、助手席用の回動する左ワイパピポット34、左ワイパアーム35、左ブレード36と、運転席用の回動する右ワイパピポット37、右ワイパアーム41、右ブレード42と、を備える。
カウルトップ構造11は、車両12の正面44から車両12後方(矢印a1の方向)へ延びるフード21とフード21の後端45より距離Hgだけ下位に下端14を配置したフロントガラス13との間に取付けられている。フロントガラス13の下端14に当接するガラス当接部51と、フード21の外面52と略面一にフード21の後端45からフロントガラス13の下端14までの間の中央まで延ばした外観部54と、外観部54の後端55とガラス当接部51とを接続し立設されている接続部56と、外観部54の後端55から車両後方(矢印a1の方向)へ向かって突出しているつば部57とが一体成形され、ガラス当接部51の上面61とつば部57の下面62が、平行または互いの距離Eが車両後方(矢印a1の方向)へ向かって漸増している。
外観部54の前端65に接続部(後接続部)56に対向する前接続部66が接続部(後接続部)56からの距離E1を下方に向かって漸増させて延ばし、前接続部66の高さ方向の中央にシール支持部67が形成されている。71はシール支持部67に嵌めたシール部材である。
図4は、本発明のカウルトップ構造の分解図である。
図5は、本発明のカウルトップ構造の斜視図である。図1〜図2を併用して説明する。
つば部57は、湾曲凹部93の範囲に配置され、中央(中心線Cの位置)を湾曲凹部93から最大に出して左右に向かって漸減させて収束(収束部94)させている。
フロントボデー17にフロントワイパ装置23を組み付け、フロントボデー17にフード21に予め固定した左フードヒンジ26、右フードヒンジ27を組み付ける。その次に、フード21を開けた状態でエンジンルーム18内からカウルトップ構造11を挿入して取付ける。その際、右ワイパピポット37を右挿通孔78に通し、左ワイパピポット34を左挿通孔74に通し、左フードヒンジ26と右フードヒンジ27との間にカウルトップ構造11を入れる。その次に、左蓋部材75、右蓋部材81を取付け、これらを取り付けることで左挿通孔74(特に第1逃げ凹部91)、右挿通孔78(特に第2逃げ凹部92)をカバーする。
カウルトップ構造11は、樹脂成形金型115で成形される。すなわち、ガラス当接部51の下面116及び下面116に連なる残りの下面(外観部54の下面、接続部56の内面、前接続部66の内面)を形成する第1の型117と、第1の型117に対向して、外観部54の外面118及び外面118に連なる残りの外面(つば部57の外面、前接続部66の外面、シール支持部67の外面)を形成する第2の型121と、ガラス当接部51の上面61及び接続部56の外面122を形成するとともに、充填した樹脂が固化した後、第1の型117と第2の型121の間からガラス当接部51の上面61に沿って外方(矢印a3の方向)へスライドさせる第3の型123とによって成形される。
樹脂成形金型115は、既に述べた第2の型121(例えば固定金型)と、第2の型121に対向し、第2の型121とでキャビティ127を形成する第1の型117(例えば可動金型)と、を備える。第2の型121(例えば固定金型)は、油圧シリンダ128でスライドする第3の型(スライド金型)123と、油圧シリンダ131でスライドする第4の型(スライド金型)132とを備える。
まず、射出成形機が昇温したシリンダやスクリュでペレットを可塑化し、可塑化した樹脂を計量した後、樹脂成形金型115のスプール137に射出成形機のノズル138を密着させ、溶融した樹脂を射出することで、キャビティ127に充填する。所定時間(固化する時間)が経過したら、樹脂成形金型115を型開き(矢印a4の方向)し、続けて、第3の型(スライド金型)123及び第4の型(スライド金型)132を油圧シリンダ128、131の後退でスライドさせることで離型し、抜き、さらに、図に示していない押し出しピンで第2の型(例えば固定金型)121からカウルトップ構造11を離型し、取り出す。これでカウルトップ構造11の成形且つ、成形の1サイクルが完了する。
樹脂成形金型115には、必要に応じて温度調節用のヒータ、温度調節用の媒体を循環させる流路を形成してもよい。
左挿通孔74(座ぐり含む)、右挿通孔78(座ぐり含む)を図に示していないが構成は任意である。
樹脂成形金型115は、横に型開きするものであるが、上下に型開きする構成でもよい。
図6に示したカウルトップ構造11を成形する樹脂成形金型115は、成形時に接続部56に略直交する方向(矢印a3の方向)にスライドして抜ける第3の型123によってつば部57をガラス当接部51及び接続部56と一体成形できるので、例えば、つば部57に相当する別体のパネルを外観部54に取付ける場合に比べて、部品数を削減でき、且つ、生産コストを削減できる。
カウルトップ構造11では、走行風Wがつば部57によって、ガラス当接部51に対して平行または、車両後方(矢印a1の方向)へ向かってフロントガラス13から離れる方向に曲げられるので、フロントガラス13の下端14に設けられたフロントワイパ装置23の左ブレード36、右ブレード42に走行風が当たることによる風きり音を抑制することができる。
別の実施の形態では、接続部(後接続部)56に湾曲凹部93を形成しないで、接続部(後接続部)56の全体に通気孔64を開けることを特徴とする。
また、つば部57を、外観部54の左端部73、右端部77を除いた外観部54まで延ばして形成する。
その結果、通気孔64の全体の面積を大きくすることができる。また、つば部57を車幅方向へ延ばしたことで、障害物を保護する保護能力をより向上させることができる。
Claims (5)
- 車両の正面から車両後方へ延びるフードとフロントガラスとの間に取付けられているカウルトップ構造であって、
前記フロントガラスの下端に当接するガラス当接部と、前記フードの外面と略面一に延ばした外観部と、該外観部の後端と前記ガラス当接部とを接続している接続部と、前記外観部の後端から車両後方へ向かって突出しているつば部とが一体成形され、
前記ガラス当接部の上面と前記つば部の下面が、平行または互いの距離が車両後方へ向かって漸増していることを特徴とするカウルトップ構造。 - 前記接続部には、該接続部を貫通している通気孔が設けられていることを特徴とする請求項1記載のカウルトップ構造。
- 車両の正面から車両後方へ延びるフードとフロントガラスとの間に取付けられているカウルトップ構造であって、
前記フロントガラスの下端に当接するガラス当接部と、前記フードの外面と略面一に延ばした外観部と、該外観部の後端と前記ガラス当接部とを接続している接続部と、を備え、
前記ガラス当接部の下面を形成する第1の型と、該第1の型に対向して、前記外観部の外面を形成する第2の型と、前記ガラス当接部の上面及び前記接続部の外面を形成するとともに、充填した樹脂が固化した後、前記第1の型と前記第2の型の間から前記ガラス当接部の上面に沿って外方へスライドさせる第3の型とによって成形されることを特徴とするカウルトップ構造。 - 前記外観部の後端から車両後方へ、ガラス当接部の上面と平行に又は互いの距離が車両後方へ向かって漸増して延びるつば部が設けられ、該つば部を前記第2の型と前記第3の型との間で形成することを特徴とする請求項3記載のカウルトップ構造。
- 前記接続部を貫通させた通気孔が設けられ、該通気孔を、前記第3の型に設けた前記接続部の外面を形成する型面にスライド方向に突出して前記第1の型に密着する突起部によって形成することを特徴とする請求項3記載のカウルトップ構造。
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