JP6681193B2 - 見切りシール及び見切り部のシール構造 - Google Patents
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Description
これは、見切り部を断面略舌状のシールリップ40で塞ぐもので、前記した機能だけでなく、その付け根41b側に折れ点200を設けて、洗車による放水時などに高圧水Wがシールリップ40にかかった場合にシールリップ40を車内側に向けて膨出湾曲させその先端41a側をボディパネルとなるセンターピラー4に弾接させることで、高圧水Wの進入方向の角度を積極的に変えてフロントドア2に取付けられたフロント側ウェザーストリップ20に高圧水Wが直撃することを避けるようにしたものである。シールリップ40は、リヤドア1の周縁に取付けられたリヤ側ウェザーストリップ10の前端上部から分岐して下方に延びるものである。
シールリップ40の先端41aの形状としては、図8に示すように、付け根41bから滑らかに延びて先細形状にしたものや、図9に示すように、シールリップ40の先端41aを車外側に向けて折り曲げたものが知られている。
また、特許文献2に記載の発明は、可動しない車体にウェザーストリップが取り付けられている。このようにドアが閉まる対象物が可動しない場合は、ウェザーストリップをしっかり固定させ、位置づれなどを生じさせないことが好ましいので芯材を中空シール部の先端まで延長させている。特に芯材を設けたものはその分、重量が大きくなるとともにコスト高にもなる。
しかし、これは取付基部を屈曲成形させ、弾性を利用して中空シール部を車外側(ドア側)に押し当てて浮き上がりを防止するものであるので、車外側から中空シール部に高圧水がかかった場合には逆側、すなわち車内側に向けて中空シール部は取付基部とともに湾曲あるいは屈曲するように動いてしまう。
このため、見切り部にかかった高圧水は、斜め前方に真っ直ぐ進みフロント側ウェザーストリップを直撃して、フロント側ウェザーストリップとセンターピラーの間から車内側に侵入し水漏れが発生するおそれがある。
前記シール部(52)は中空形状で、前記組付部(51)から前記見切り部側に相対向して前記フロントドア(2)側に延びる第一中空壁(521)と、前記組付部(51)から前記見切り部の背面側でボディパネル(4)に相対向して前記フロントドア(2)側に延びる第二中空壁(522)から成り、
前記第一中空壁(521)と前記第二中空壁(522)が前記フロントドア(2)側で交わる位置に、車外側に向けて突出したリップ片(53)が設けられるとともに、
前記第一中空壁(521)はスポンジ製で、かつ前記第二中空部(522)及び前記組付部(51)はソリッド製で、
前記組付部(51)は、芯材を使用することなく前記リヤドア(1)に不動状態で組付けられ、
前記第二中空壁(522)は、前記組付部(51)から前記フロントドア(2)側に断面略直線状に延びていて、中央部の肉厚をフロントドア(2)側となる先端側及びリヤドア(1)側となる後端側に比較して厚くしていることを特徴とする。
前記シール部(52)は中空形状で、前記組付部(51)から前記見切り部側に相対向して前記フロントドア(2)側に延びる第一中空壁(521)と、前記組付部(51)から前記見切り部の背面側でボディパネル(4)に相対向して前記フロントドア(2)側に延びる第二中空壁(522)から成り、
前記第一中空壁(521)と前記第二中空壁(522)が前記フロントドア(2)側で交わる位置に、車外側に向けて突出したリップ片(53)が設けられるとともに、
前記第一中空壁(521)はスポンジ製で、かつ前記第二中空部(522)及び前記組付部(51)はソリッド製で、
前記組付部(51)は、芯材を使用することなく前記リヤドア(1)に不動状態で組付けられ、
前記第二中空壁(522)は、前記組付部(51)から前記フロントドア(2)側に断面略直線状に延びていて、中央部の肉厚をフロントドア(2)側となる先端側及びリヤドア(1)側となる後端側に比較して厚くして、
洗車による放水時などに高圧水(W)が前記シール部(52)にかかった場合に、前記第一中空壁(521)を、前記第二中空壁(522)及び前記組付部(51)に対して大きく撓ませるようにしたことを特徴とする。
しかも、前記リヤドア(1)の車外側には、前記第一組付壁(511)を前記リヤドア(1)との間で固定するガーニッシュ(57)が設けられていることを特徴とする。
よって、高圧水が、フロント側ウェザーストリップを直撃して、フロント側ウェザーストリップとセンターピラーの間から車内側に侵入し水漏れが発生するおそれは防止される。
このとき、組付部は不動状態でリヤドアに組付けられ、第二中空壁とともにソリッド製であるので、従来例(特許文献1,2)で示したように、シール部がセンターピラーなどのボディパネルに弾接することはない。また、従来例(特許文献3)で示したように、組付部及び第二中空壁が車内外方向に大きく振動することもないので、これにより高圧水の導かれる方向は定まり最終的にはリップ片の突出方向になる。
図1は、本発明の実施形態に係る見切り部のシール構造を示すもので、図6のA−A線拡大断面図に相当する。なお、従来例で示したものと同一部分には同一符号を付した。
本発明の実施形態に係る見切り部のシール構造では、洗車による放水時や雷雨時などに高圧水Wが車外側から見切り部を通して三角隙9にかかり、車内側に浸入することを防止するものである。
第一組付壁511は断面略L字状で、図2及び図3に示すように、リヤドア1の先端に当接する短辺部511aとリヤドア1の車外側面に当接する長辺部511bからなる。また、長辺部511bの前方車外側及び後方車外側には突部511ba,511bbが形成されている。
また、第二組付壁512は、頂点512a側となる車内側に向かって肉盛された断面略山型状(三角形状)にされその底辺部512bの略中央に、第一組付壁511の短辺部511aが接続されている。そして、その接続位置から後方に延びる第二組付壁512の底辺部512bにリヤドア1の車内側面が当接するようになっている。
第二中空壁522は、組付部51の第二組付壁512の頂点512aからフロントドア2側でかつ車内側に向けた斜め方向に断面略直線状に延びていて、中央部の肉厚をフロントドア2側となる先端側及びリヤドア1側となる後端側に比較して厚くしている。
また、第一中空壁521は、車外側に向けて突出するように膨出湾曲されたもので、フロントドア2側となる先端側は第二中空壁522の先端側に接続され、リヤドア1側となる後端側は、組付部51の第二組付壁512の底辺部512bの先端側にその先端側から車外側に立ち上がるように接続されている。
そして上述したように、リヤドア1の前端を、組付部51の第一組付壁511と第二組付壁512で挟み込んだときに芯材を使用しなくても組付部51を撓ませることを前提としない不動状態で強固にリヤドア1に組付けている。
よって、高圧水Wが、フロント側ウェザーストリップ60を直撃して、フロント側ウェザーストリップ60とセンターピラー4の間から車内側に侵入し水漏れが発生するおそれは防止される。
このとき、組付部51は不動状態でリヤドア1に組付けられ、第二中空壁522とともにソリッド製であるので、シール部52がセンターピラー4に弾接することはない。また、組付部51及び第二中空壁522が車内外方向に大きく振動することもないので、これにより高圧水Wの導かれる方向は定まり最終的にはリップ片53の突出方向になる。
このように、従来の断面略舌状のシールリップ40では、見切り部を塞ぐと同時にセンターピラー4に弾接することも考慮する必要があったが、この必要が無く、従来の断面略舌状に相当する第一中空壁521の長さや形状はドアの開閉に支障がなく、見切り部を塞ぐ機能に専念した設計が可能となる。
2 フロントドア
4 センターピラー(ボディパネル)
9 三角隙
10 リヤ側ウェザーストリップ
20 フロント側ウェザーストリップ
40 シールリップ
41a 先端
41b 付け根
50 見切りシール
51 組付部
52 シール部
53 リップ片
53L リップ片の突出量
53T リップ片の幅
55 凹部
57 ガーニッシュ
57a 押え片
58 ガーニッシュ
60 フロント側ウェザーストリップ
61 取付部
62 中空シール部
62a 頂部
70 フロント側ウェザーストリップ
71 取付部
72 中空シール部
200 折れ点
511 第一組付壁
511a 短辺部
511b 長辺部
511ba,511bb 突部
512 第二組付壁
512a 頂点
512b 底辺部
512bL 底辺部の長さ
512T 第二組付壁の肉厚
521 第一中空壁
521S 膨出量
521T 第一中空壁の肉厚
522 第二中空壁
522T 第二中空壁の肉厚
522L 第二中空壁の断面形状における長さ
W 高圧水
Claims (6)
- リヤドアに組付けられる組付部と、その組付部に一体成形され、フロントドアの後端と前記リヤドアの前端との間の見切り部を塞ぐシール部を備える見切りシールであって、
前記シール部は中空形状で、前記組付部から前記見切り部側に相対向して前記フロントドア側に延びる第一中空壁と、前記組付部から前記見切り部の背面側でボディパネルに相対向して前記フロントドア側に延びる第二中空壁から成り、
前記第一中空壁と前記第二中空壁が前記フロントドア側で交わる位置に、車外側に向けて突出したリップ片が設けられるとともに、
前記第一中空壁はスポンジ製で、かつ前記第二中空部及び前記組付部はソリッド製で、
前記組付部は、芯材を使用することなく前記リヤドアに不動状態で組付けられ、
前記第二中空壁は、前記組付部から前記フロントドア側に断面略直線状に延びていて、中央部の肉厚をフロントドア側となる先端側及びリヤドア側となる後端側に比較して厚くしていることを特徴とする見切りシール。 - 前記第一中空壁は、車外側に向けて膨出湾曲してなり、前記第一中空壁の肉厚は、前記第二中空壁の肉厚よりも薄いことを特徴とする請求項1に記載の見切りシール。
- 前記組付部は、前記リヤドアの前端を車外側の第一組付壁と車内側の第二組付壁で挟み込む二又形状で、前記第二組付壁は車内側に向かって肉盛され、その車幅方向の肉厚は、前記第二中空壁の肉厚よりも厚いことを特徴とする請求項1又は2に記載の見切りシール。
- リヤドアに組付けられる組付部に一体成形されたシール部で、フロントドアの後端と前記リヤドアの前端との間の見切り部を塞ぐ見切り部のシール構造であって、
前記シール部は中空形状で、前記組付部から前記見切り部側に相対向して前記フロントドア側に延びる第一中空壁と、前記組付部から前記見切り部の背面側でボディパネルに相対向して前記フロントドア側に延びる第二中空壁から成り、
前記第一中空壁と前記第二中空壁が前記フロントドア側で交わる位置に、車外側に向けて突出したリップ片が設けられるとともに、
前記第一中空壁はスポンジ製で、かつ前記第二中空部及び前記組付部はソリッド製で、
前記組付部は、芯材を使用することなく前記リヤドアに不動状態で組付けられ、
前記第二中空壁は、前記組付部から前記フロントドア側に断面略直線状に延びていて、中央部の肉厚をフロントドア側となる先端側及びリヤドア側となる後端側に比較して厚くしていて、
洗車による放水時などに高圧水が前記シール部にかかった場合に、前記第一中空壁を、前記第二中空壁及び前記組付部に対して大きく撓ませるようにしたことを特徴とする見切り部のシール構造。 - 前記組付部は、前記リヤドアの前端を車外側の第一組付壁と車内側の第二組付壁で挟み込む二又形状で、
しかも、前記リヤドアの車外側には、前記第一組付壁を前記リヤドアとの間で固定するガーニッシュが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の見切り部のシール構造。 - 前記高圧水が前記シール部にかかった場合、前記シール部は自動車のボディパネルに弾接しないようにしたことを特徴とする請求項4又は5に記載の見切り部のシール構造。
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