JP2010134127A - トナー情報検出方法および反射型光学センサ装置および画像形成装置 - Google Patents

トナー情報検出方法および反射型光学センサ装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トナーパターンの位置やトナー濃度の検出を行う際に、本来の画像形成の作業効率を低下させず、検出の際のトナー消費量・発光部の発光エネルギを低減する。
【解決手段】発光部E1〜E9を有する照射手段と、受光部D1〜D9を有する受光手段を用い、照射手段におけるr(≦9)個の発光部を発光させてトナーパターンYP1の位置範囲情報を予備的に検出する予備検出工程を行ない、予備検出工程による検出結果に基づき、照射手段において発光させるs(<r)個の発光部を選択して発光させ、トナーパターンの位置および/またはトナー濃度に関する情報を検出する本検出工程を行なう。
【選択図】図1

Description

この発明は、トナー情報検出方法、反射型光学センサおよび画像形成装置に関する。
トナーによる画像を形成する画像形成装置は、アナログ方式やデジタル方式の「モノクロあるいはカラー複写機」やプリンタ、プロッタ、ファクシミリ装置、近来はマルチファンクションプリンタ(以下「MFP」と略記する。)等として広く実施されている。
このような画像形成装置により形成される画像は「トナー画像」であるが、よく知られたように、良好な画像を得るためには、静電潜像の現像に供されるトナー量が適正でなければならない。現像方式には「トナーとキャリアを含む2成分系の現像剤」を用いる方式や、トナーのみで構成された現像剤を用いるモノトナー現像方式等、種々の方式が知られているが、静電潜像が現像される現像部へ供給されるトナー量の多寡を「トナー濃度」と呼ぶことにする。
トナー濃度が低すぎるときは、静電潜像に十分な量のトナーが供給されず、得られるトナー画像は濃度の不十分な画像となってしまう。
また、トナー濃度が高すぎるときは、形成されるべき画像の濃度分布が「高濃度側」に偏り、やはり見づらいトナー画像となってしまう。このように、適正なトナー画像が形成されるためには「トナー濃度が適正な範囲」になければならない。
また、良好なトナー画像を得るためには、記録紙等の画像担持媒体上におけるトナー画像の位置を正確に把握する必要がある。
例えば、光導電性の感光体上に形成されたトナー画像を、記録紙上に転写・定着して画像形成する場合、感光体上のトナー画像は「記録紙上の所望の位置(例えば中央部)」に正しく転写される必要がある。
トナー画像の「適正位置への転写」は、感光体上におけるトナー画像の「転写されるべき記録紙に対する位置」が適正に把握されていなければ実現できない。
また、互いに色の異なる複数のトナー画像を重ね合わせて、多色画像やカラー画像を形成する場合においては、色の異なるトナー画像ごとに位置を把握して、適正な重ね合わせを行わねばならない。
重ね合わせられるトナー画像相互の位置関係を適切に調整できないと、「画像の書き出し側が相互にずれるレジストずれ」、「画像長さの誤差となる倍率ずれ」、さらにこれらが各色トナー画像間で相対的にずれることによる「色ずれ」など、様々な異常画像を生じる原因となる。
従来から、トナー濃度やトナー画像位置の適正制御のため「トナー濃度検出用のトナーパターン」や「トナー位置検出用のトナーパターン」を形成し、これに検出光を照射し、反射光の変化を検出して、トナーパターンのトナー濃度や位置を検出する方法が広く行われている。トナーパターンに検出光を照射し、反射光を受光する光学装置は「反射型光学センサ」と呼ばれる。
反射型光学センサは古くから種々のものが提案され知られている(特許文献1〜6)。
これら従来から知られた反射型光学センサは、1個または2個の発光部、あるいは「波長特性の異なる3個の発光部(LED)」と、反射光を受光するための1個または2個の受光部(フォトダイオードもしくはフォトトランジスタ)から構成されている。
発光部としては上記の如くLEDが用いられるのが一般的であるが、LEDから放射される検出光は、トナー濃度検出用あるいはトナー位置検出用のトナーパターンに「トナーパターンよりも小さいサイズのスポット」として照射される。
トナーパターンは、例えば、転写ベルト上に形成され、転写ベルトの回転に伴い移動する。このときトナーパターンの移動する方向を、この明細書においては「副方向」と呼び、転写ベルト上で、副方向に直交する方向を「主方向」と呼ぶ。トナー画像として可視化される静電潜像を「光走査」により形成する場合であれば、上記主方向は光走査における主走査方向に対応し、副方向は副走査方向に対応する。
トナーパターンは光走査等による静電潜像形成部において書き込まれ、現像により可視化されてトナーパターンとなり、上記の場合であれば転写ベルト上に転写され、副方向に移動して反射型光学センサによる検出部に移動して検出光のスポットにより照射される。
検出光のスポットの大きさは、通常、直径:2〜3mm程度である。
反射型光学センサによる検出光のスポットが照射される「主方向の位置」は、トナーパターンの「主方向中央部」であることが理想である。
しかしながら、静電潜像形成部における光走査領域や反射型光学センサの取り付け位置が「主方向に経時的に変動」したり、転写ベルトが蛇行したりすることにより、トナーパターンと反射型光学センサの「主方向における位置関係」は、必ずしも理想状態とはならない。
トナーパターンと反射型光学センサとの「主方向における位置関係」がずれ、検出光のスポットがトナーパターンから「はみ出して照射」されると、受光手段が受光する反射光は適正なものではなく、トナーパターンのトナー濃度や位置を適正に検出できない。
例として、検出光を1個のスポットとして照射し、反射光を1個の受光部で受光し、正反射光(転写ベルト表面の反射特性に相当)と拡散反射光(トナーパターンの反射特性に相当)の差によりトナー濃度を検出する場合について説明する。
受光部が「転写ベルト表面での正反射光を受光する」ように配置されている場合、検出光のスポットがトナーパターンから「はみ出す」ことなくトナーパターンを適正に照射している場合には、受光部の受光する光量は「転写ベルト表面での正反射光を受光するときよりも小さく」なり、正反射光を受光する場合との受光量の差によって、トナーパターンのトナー濃度を適正に検出できる。
しかし、検出光のスポットが「トナーパターンの外側にはみ出して照射」されると、スポットの一部はトナーパターンの部分を照射して拡散反射されるが、トナーパターンの外側にはみ出したスポット部分の検出光は「トナーパターンの無い転写ベルト表面」を照射して正反射される。従って、この場合、受光部が受光する光量は「トナーパターンのみによる拡散反射光を受光する場合」よりも大きくなる。
このような「受光結果」は、トナーパターンにおける「トナー量が少ない場合」にも起こりうるものであるから、上記の場合、トナーパターンの有するトナー濃度が、実際よりも低く検出されてしまうことになる。
また、トナーパターンの位置を検出する場合、一般に、受光部が受光する「正反射光の強度」にスレッシュレベルを設定し、このスレッシュレベルを基準にしてトナーパターン位置を決定する。
即ち、受光量が「設定されたスレッシュレベル」より低いときに「トナーパターンが有る」とするので、上記の受光結果は検出信号の変動となり、トナーパターン位置の正しい検出に悪影響を及ぼす。
このような問題を避けるため、従来は、トナーパターンと反射型光学センサの「主方向における位置関係」のずれの存在に拘わらず、検出光のスポットが「主方向に於いてトナーパターン内に位置する」ように、トナーパターンの主方向幅を15mm程度〜25mm程度の大きさに設定し、上記「位置関係のずれ」が生じても、検出光のスポットがトナーパターンの主方向外側にはみ出さないようにしていた。
トナー濃度を検出する場合には、トナーパターンから十分な拡散反射が生じるように、トナーパターンの副方向幅も、検出光のスポットの大きさよりも十分大きくされていた。
ところで、画像形成装置、特にカラー画像形成装置において、反射型光学センサとトナーパターンによるトナー濃度やトナーパターン位置の検出は、画像形成プロセスを適正化して「高画質を確保・維持」できるように行われ、形成すべき画像の出力とは別個に行われるため、トナーパターンのトナー濃度や位置の検出を行っている間は「本来の画像形成プロセス」を行うことができない。
トナーパターンとなるべき静電潜像を光走査で書き込む場合であると、トナーパターンの大きさに比例して光走査のパターン書き込み時間が大きくなり、本来の画像形成に対する作業効率を低下させる原因となる。
また、検出用のトナーパターンを形成するトナーは、本来の画像形成に寄与しない「不寄与トナー」として消費され、パターンの大きさ(面積)に比例して不寄与トナーの消費量も大きくなる。即ち、従来から知られた検出方式は、作業効率の向上を困難とするという問題と、不寄与トナーの消費量が大きいという問題とを抱えている。
特開昭64− 35466号公報 特開2004−309292号公報 特開2004− 21164号公報 特開2002− 72612号公報 特開2003− 84530号公報 特開2002− 23458号公報
この発明は、画質を維持するための画像形成装置の調整を行う際に、本来の画像形成の作業効率を低下させないようにすること、また、上記画像形成装置の調整の際のトナー消費量を低減し、発光部の発光エネルギを低減することを課題とする。
この発明のトナー情報検出方法は「トナーによる画像を形成する画像形成方法において、所定の副方向へ移動する支持部材の表面に所定のトナーパターンを1以上形成し、支持部材に照射手段により検出光を照射し、支持部材および/またはトナーパターンによる反射光を受光手段により受光し、検出光に対する支持部材の反射特性とトナーパターンの反射特性の差に基づきトナーパターンの位置および/またはトナー濃度に関する情報を検出するトナー情報検出方法」である。
「トナーによる画像を形成する画像形成方法」は、前述の、複写機やプリンタ、プロッタ、ファクシミリ装置、MFP等の画像形成装置において実行される画像形成方法であり、「静電潜像を形成するプロセス」と「形成された静電潜像をトナーにより可視化するプロセス」とを有する。
静電潜像の形成は、均一帯電した光導電性の潜像担持体に対して「光走査等の露光プロセス」を実行することにより行われる。
「トナーパターン」は、トナー情報の検出に用いられるための「トナー画像」で、「トナーパターンとなるべく形成された静電潜像がトナー画像として可視化されたもの」であり、検出されるときには支持部材上に形成されている。即ち、トナーパターンは支持部材上に形成され、支持部材の「副方向への移動」により検出部(検出光の照射と反射光の受光が行なわれる部位)へ持ち来たされる。
「トナーパターンとなるべき静電潜像」は、所定の濃度パターンの像を露光して形成することもできるし、光走査による書き込みにより形成することもできる。
「支持部材」は、上記の如く、トナー情報の検出が行なわれる際に、トナーパターンを保持して副方向に移動する部材であり、具体的には、例えば「静電潜像が形成される潜像担持体自体」や「トナー画像の転写に用いる転写ベルトや中間転写ベルト」であることができる。場合によっては、例えば、再生紙や片面を使用された転写紙等にトナーパターンを転写し、このように転写されたトナーパターンを対象としてトナー情報の検出を行なうこともできる。
「トナーパターンが所定である」とは、トナーパターンが定形、即ち「一定の形状を有する」ことを意味する。
検出の対象である「トナー情報」は、トナーパターンの位置および/またはトナー濃度に関する情報である。即ち、検出されるべきトナー情報は、トナーパターンの位置に関する情報、トナーパターンにおけるトナー濃度に関する情報、トナーパターンの位置とトナー濃度とに関する情報の3種のうちの何れかである。
請求項1記載のトナー情報検出方法は、以下の如き特徴を有する。
即ち、トナー情報の検出に用いられる手段として、照射手段と受光手段とを有する。
「照射手段」は、検出光を放射する検出光用の発光部をM(≧3)個、支持部材に検出光のスポットをM箇所で照射できるように、且つ、副方向に直交する方向において隣接するスポットの間が、上記直交する方向におけるトナーパターンの大きさ以下となるように、副方向に交わる1方向に配置して構成される。
「受光手段」は、照射手段とするとともに、N(≧3)個の受光部を、支持部材および/またはトナーパターンによる検出光の反射光を受光できるように、照射手段に対応させ、且つ、支持部材に対向させて1方向に配列して構成される。
N個の受光部が「支持部材および/またはトナーパターンによる検出光の反射光を受光できる」とは、検出光が照射されたとき、N個の受光部が、支持部材からの反射光、トナーパターンによる反射光、支持部材とトナーパターンによる反射光の何れをも受光できることを意味する。
請求項1記載のトナー情報検出方法は、予備検出工程と、本検出工程とを有する。
「予備検出工程」は、照射手段におけるr(≦M)個の発光部を発光させてトナーパターンの位置範囲情報を予備的に検出する工程である。
即ち、予備検出工程では、照射手段を構成するM個の発光部の全て、もしくはM個の発光部に含まれるr(<M)個の発光部が発光される。そして、支持部材上のトナーパターンの「位置範囲情報」が検出される。
トナーパターンの「位置範囲情報」は、トナーパターンが位置する支持部材上の「主として主方向における大まかな範囲」を表す情報である。
「本検出工程」は、予備検出工程による検出結果に基づき、照射手段において発光させるs(<r)個の発光部を選択して発光させ、トナーパターンの位置および/またはトナー濃度に関する情報を検出する工程である。即ち「s」は必ず「M」より小さい。
即ち、予備検出工程によりトナーパターンの支持部材上の大まかな位置を「位置範囲情報」として検出したのち、本検出工程で、検出範囲を「s(<r)個の発光部」による検出範囲に絞り込んで検出を行なう。このときの検出対象は「トナーパターンの位置および/またはトナー濃度に関する情報」である。これらトナー情報は、受光手段のN個の受光部の出力に基づき演算的に検出される。
なお、予備検出工程で「位置範囲情報の検出」に供されるトナーパターンと、本検出工程で検出に供されるトナーパターンとは異なるパターンとすることもできるが、本検出工程用のトナーパターンの一部を用いて予備検出工程を行なうこともできる。
予備検出工程において発光させるr個の発光部は同時に発光させても良いし、順次に発光させてもよい。同様に、本検出工程で発光させるs個の発光部も、同時に発光させても良いし、順次に発光させてもよい。
r個あるいはs個の発光部を順次に発光させるとは、発光部を個別的に順次に点滅させることを意味する。この場合、r個の発光部のうちに「同時に点滅するものが複数存在」する場合もある。
説明を補足すると、上の説明において「副方向に交わる1方向」は、副方向に直交する方向、即ち「主方向」も含む。
「副方向に直交する方向において隣接するスポットの間」は、M個の発光部のそれぞれから放射される検出光が支持部材表面に形成する「M個のスポットの1方向の配列」を、副方向に直交する方向、即ち「主方向」に射影したとき、この射影状態において隣接するスポットの間を意味する。
「スポットの間」は、スポットの中心間の距離ではなく、射影状態において隣接するスポットが互いに重なり合わない場合には、隣接スポットの「縁から縁までの、主方向における距離」を言う。
若干、具体的に説明すると、例えば、M個の発光部が主方向に3mmピッチで配列し、各発光部が形成する「検出光のスポット」が、直径:2mmの円形であるとする。
このとき、支持部材上において、M個のスポットは主方向に3mmピッチで配列するが、隣接するスポットの間は「主方向に1mm」であって、この1mmの領域は検出光により照射されることがない。
しかし、トナーパターンの主方向の大きさが「隣接するスポットの間」である1mmよりも大きければ、トナーパターンが「検出光のスポットが配列する領域」を通過する際に、トナーパターンの少なくとも一部は必ず検出光のスポットに照射される。
従って、この場合に「トナーパターンが、検出光のスポットにより照射される」ためには、トナーパターンの主方向の大きさが1mmより若干大きければよく、主方向に15mm〜25mmを必要としていた従来のトナーパターンの大きさを有効に小さくできる。
副方向に直交する方向において隣接するスポットの間は「主方向におけるトナーパターンの大きさ以下」となることが条件であるから、隣接するスポットの間は上記の場合、1mmよりも小さくてもよく、隣接するスポットが主方向において互いにオーバラップしても良い。この場合「隣接するスポットの間」は負の値となる。
隣接するスポットが主方向に於いて互いにオーバラップする場合には、検出光のスポットが照射される領域は「主方向に於いて連続した領域」となるので、トナーパターンの主方向の大きさは原理的にはいくらでも小さくできる。
また、スポット自体の大きさが「トナーパターンの主方向における長さよりも小さく」ても、隣接するスポットの主方向のピッチが「トナーパターンの主方向における長さよりも小さ」ければ、主方向における隣接するスポットの間は当然に「トナーパターンの主方向における長さよりも小さい」ので、トナーパターンを確実に検出光で照射することができる。
検出光は支持部材に照射されると「支持部材および/またはトナーパターン」により反射され、反射光は受光手段により受光される。受光手段は3個以上の受光部を有し、検出光のスポットとトナーパターンとの位置関係に応じて、各受光部の受光する光量が変化する。従ってこれら3個以上の受光部の出力に基づき、トナーパターンの位置やトナー濃度を検出できる。
従来から知られているように「トナーパターン」に検出光を照射すると、検出光は「拡散反射」される。一方、支持部材の表面は、例えば、支持部材が光導電性の潜像担持体である場合には、支持部材表面は滑らかで検出光は正反射される。
従って、検出光が支持部材表面に照射されるときと、トナーパターンに照射されるときとでは、反射特性に「正反射と拡散反射」の差があり、この差が「3個以上の受光部の検出する光量に変化を齎す」ので、3個以上の受光部の出力によりトナーパターンに関するトナー情報を検出できる。
また、支持部材が転写ベルトや中間転写ベルトである場合、支持部材の表面は「鏡面に近く検出光を実質的に正反射させる場合」もあれば「検出光を拡散反射させる場合」もあるが、支持部材表面が検出光を拡散反射させるものであっても、支持部材表面での検出光の拡散反射と、トナーパターンによる拡散反射とに「反射特性の差」があれば、検出光が拡散反射して複数の受光部に受光されるとき「複数受光部に配分される受光量の分布」が、支持媒体での拡散反射とトナーパターンによる拡散反射とで異なるので、トナー情報の検出が可能である。
上記の如く、照射手段を構成する発光部の個数:Mは3以上であり、受光手段を構成する受光部の数:Nも3以上である。MとNとは互いに等しくても(M=N)よいし、異なっても(M≠N)よい。また、M>NであることもN>Mであることも可能である。
「照射手段」は、発光部としてLEDを用い、3個以上のLEDを1方向に配列して構成することができる。この場合、LEDが「放射光を集光させるレンズ機能を持つ」ものであるならば、LEDを配列し、放射される光が「検出光として支持部材上に所望の大きさのスポット」を形成するように、支持部材に対する位置関係を定めれば良い。
発光部としてはまた3以上の発光部を持つ「LEDアレイ」を用いることができる。この場合には、LED発光部から照射される光を支持部材上に集光させるような適当な集光光学系を組合せて照射手段とすることができる。
「受光手段の受光部」としてはPD(フォトダイオード)を用いることができるが、3以上のPD素子をアレイ配列したPDアレイを受光手段として用いることができる。
上記予備検出工程あるいは本検出工程において、発光部を順次に発光(点滅)させる場合は、予備検出もしくは本検出の検出対象となっているトナーパターンが「副方向において検出光の照射領域を通過する時間内」に検出のためのr個もしくはs個の発光部の点滅を終了させる必要がある。
このような場合には「トナーパターンが副方向において検出光の照射領域を通過する時間内」に、r個の発光部および/またはs個の発光部を順次に発光させる(請求項2)。
請求項1または2記載のトナー情報検出方法においては「予備検出工程に際して、トナーパターンの位置範囲情報を検出できるr(<M)個の発光部を選択する」ことができる(請求項3)。
即ち、照射手段におけるM個の発光部を同時に発光させたとき、支持部材は、検出光のM個のスポットで同時に照射されることになるが、このときM個のスポットにより照射される「主方向の照射範囲(以下、便宜的に「主方向検出可能範囲」と言う。)」は、一般に、支持部材上に形成されるトナーパターンの位置が主方向に変動しても、トナーパターンの位置が上記主方向検出可能範囲をはみ出さないように「検出されるべきトナーパターンの主方向のサイズに対して十分大きく設定」される。
仮に、形成されたトナーパターンの主方向の位置が、主方向検出可能範囲をはみ出すような場合には、トナーパターンの形成位置を調整して、主方向検出可能範囲をはみ出さないようなトナーパターンを形成して、予備検出工程・主検出工程を行えばよい。
支持部材上に形成されるトナーパターンが主方向検出範囲をはみ出すことが無ければ、トナーパターンの形成位置が「主方向検出範囲内で変動する範囲」がある程度分かっていれば、予備検出工程において上記「主方向検出範囲内で変動する範囲」を検出範囲としてカバーできる範囲を照射できるr(<M)個の発光部を選択すれば、予備検出工程の際に、M個の発光部全てを発光させる必要が無く、特に「発光部を順次点滅させる場合」であれば、M個の発光部を全て点滅させる場合に比して短い時間にr個の点滅を完了できるので「予備走査工程の時間」を短縮できる。
前述の如く、支持部材上に形成するトナーパターンは1以上であり、予備検出工程で位置範囲情報の検出に供されるトナーパターンと、本検出工程で検出に供されるトナーパターンとは、同一のパターンとすることもできるが、請求項1〜3の任意の1に記載のトナー情報検出方法において「予備検出工程により位置範囲情報を検出するための予備検出工程専用のトナーパターン」を支持部材表面に形成することは好ましい。
この場合、トナーパターンの位置情報やトナー濃度情報の検出に用いるトナーパターンは、予備検出工程専用のトナーパターンと別個に形成されることになる。即ち、この場合には、予備検出工程専用のトナーパターンと本検出工程用のトナーパターンによる複数のトナーパターンが支持体上に形成され、支持体表面は副方向に変位し、予備検出工程は本検出工程に先立って行なわれるので、予備検出工程専用のトナーパターンは、他のトナーパターン(本検出工程用のトナーパターン)よりも「副方向の先頭」に形成する(請求項4)。
逆に、請求項1〜3の任意の1に記載のトナー情報検出方法において、本検出工程によりトナーパターンの位置および/またはトナー濃度に関する情報を検出するためのトナーパターンが「予備検出工程で位置範囲情報を検出するためのトナーパターンを兼ねる」こともできる(請求項5)。トナーパターンの数に関しては、具体的な実施の形態に即して後述する。
請求項1〜5の任意の1に記載のトナー情報検出方法における「検出対象としてのトナー情報」は、少なくとも「トナーパターンの支持部材上における位置情報」であることができる(請求項6)が、この場合、検出対象としてのトナー情報が「トナー濃度と位置情報とであり、本検出工程において、発光させるs個の発光部の個数を、検出対象がトナー濃度である場合と位置情報である場合とに応じて異ならせることができる(請求項7)。
請求項6または7記載のトナー情報検出方法において「検出対象としてのトナー情報が位置情報である」ときには、発光させる発光部の数:s=1とすることができる(請求項8)。また、請求項6〜8の任意の1に記載のトナー情報検出方法において「検出対象としてのトナー情報がトナー濃度」であるときには、発光させる発光部の数:s>1とすることが好ましい(請求項9)。
この発明の反射型光学センサ装置は、上記請求項1〜9の任意の1に記載のトナー情報検出方法の実施に用いられる反射型光学センサ装置であって、照射手段と、受光手段と、制御手段とを有する(請求項10)。
「照射手段」は、独立してもしくは同時に点滅可能なM(≧3)個の発光部を1方向に配列してなる。照射手段は、M個の独立したLED素子を配列して構成することもできるし、M個のLED発光部をアレイ配列したLEDアレイを用いることもできる。
「受光手段」は、N(≧3)個の受光部を、照射手段に対応させて1方向に配列してなる。受光手段はN個の独立したPDを配列して構成することもできるし、N個のPD受光部を配列一体化したPDアレイを用いることもできる。
「制御手段」は、M個の発光部の発光を予備検出工程および本検出工程に応じて制御する手段である。制御手段はマイクロコンピュータあるいはCPU等として構成できる。
この発明の画像形成装置は「トナーによる画像を形成する画像形成装置」であって、トナー情報を検出するための反射型光学センサ装置として、請求項10記載の反射型光学センサ装置を有することを特徴とする(請求項11)。
請求項11記載の画像形成装置は「形成される画像が、色の異なる複数種のトナーによる多色画像もしくはカラー画像であり、色ごとのトナー情報が検出される」ものであることができる(請求項12)。
前述の如く、MおよびNの下限は3であるが、上限は、トナー情報検出用の反射型光学センサの実用的な大きさにより適宜に定めることができる。個数:MおよびNは、発光部・受光部を1列に配列するのであれば、これらの配列ピッチに依存し、反射型光学センサが主方向にカバーする検出領域を、配列ピッチで除した数になる。たとえば、主方向に25mmの検出領域をカバーするのであれば、発光部および受光部を0.5mmピッチで配列したとして、M=N=50である。
さらに高密度に配列したり、受光部の数を発光部の2倍としたり(N=2×M)、カバーする検出領域が大きくなったりすれば、M、Nは大きくなる。実用的な値としては、MおよびNは数10〜数100程度である。
照射手段を構成するM個の発光部におけるr個、s個の発光は、前述の如く、これらの発光部を「同時もしくは順次に点滅させる」ようにしても良いが、M個の発光部を幾つかのグループに分け、発光部の配列における一端側からグループ順次に点滅させてもよい。 「グループ順次の点滅」については後述する。
また、請求項1記載のトナー情報検出方法において、トナー濃度検出用のトナーパターンが「主方向および副方向に幅を有する矩形状のパターン」である場合、m(≧3)個の発光部と、n(≧3)個の受光部とにより発光部・受光部対を構成し、発光部・受光部対をP(≧2)対、主方向に平行もしくは交わる一方向に配置して照射手段とし、矩形状のパターンが、副方向において検出光の照射領域を通過する時間内に、照射手段の各発光部・受光部対において、対応する発光部が同時に発光するようにして、各発光部を順次に発光させることができる。
「トナーパターン」について付言すると、トナーパターンはトナー情報を検出するべく、定形に形成されたトナー画像であるが、トナー濃度をトナー情報として検出する場合には「ある代表的なトナー濃度を表すように形成された単一のトナー画像」とすることもできるし、後述するように「複数のトナー画像」として形成される場合もある。
このように複数のトナー画像として形成される場合には、一つ一つのトナー画像がトナーパターンであるが、これら複数のトナー画像の集合を「トナーパターン」と呼ぶ場合もある。また、上記複数のトナー画像によるトナーパターンは「全体として単一のパターンとして形成」される場合もある(この場合には単一のトナーパターンの内部でトナーの色やトナー濃度、トナー画像の位置が副方向に変化している)。
以上に説明したように、この発明によれば新規なトナー情報検出方法、この方法の実施に用いる反射型光学センサおよびこの反射型光学センサを用い、上記トナー情報検出方法を実施する画像形成装置を実現できる。
以下に詳細に説明するように、この発明によれば、トナー情報検出に用いるトナーパターンのサイズを従来のものに比して有効に小さくできるので、トナー情報検知に要する時間を短縮でき、本来の画像形成に対する作業効率を向上させることができる。
また、トナーパターンのサイズを小さくできるので、不寄与トナーの消費量を軽減できる。さらに、発光部の点滅回数を減少させることが可能となり、トナー情報検出に対する省エネルギ化を図ることが可能である。
以下、発明の実施の形態を説明する。
先ず、図1を参照して、画像形成装置の実施の形態を説明する。
図1に示す画像形成装置は「カラー画像」を形成するものである。カラー画像はイエロー:Y、マゼンタ:M、シアン:C、黒:Kの4色のトナーにより形成される。
図1において、符号20で示す部分は「光走査装置」である。光走査装置20は、従来から知られた公知の種々のものを用いることができる。
符号11Y〜11Kは「光導電性の潜像担持体」であるドラム状の感光体であり、感光体11Yはイエロートナーによるトナー画像の形成に用いられ、感光体11M、11C、11Kはそれぞれ、マゼンタトナー、シアントナー、黒トナーによるトナー画像の形成に用いられる。
即ち、光走査装置20は、4個の感光体11Y、11M、11C、11Kに対して「光走査による画像書き込み」を行う。
感光体11Y〜11Kは何れも時計回りに等速回転され、帯電手段をなす帯電ローラTY、TM、TC、TKにより均一帯電され、光走査装置20により「それぞれ対応する光走査」を受けてイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色画像を書き込まれ対応する静電潜像(ネガ潜像)を形成される。
これら静電潜像はそれぞれ現像装置GY、GM、GC、GKにより反転現像され、感光体11Y、11M、11C、11K上にそれぞれイエロートナー画像、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、黒トナー画像が形成される。
これら各色トナー画像は、図示されない記録シート(転写紙やオーバヘッドプロジェクタ用のプラスチックシート)に転写される。転写には転写ベルト17が用いられる。
記録シートは、転写ベルト17の下部に設けられた「図示されないシート載置部」から給送され、図1において転写ベルト17の右側の上周面に供給され、転写ベルト17に静電吸着され、転写ベルト17が反時計回りに回転することにより図の左方へ搬送される。
このように搬送されつつ、記録シートは、転写器15Yにより感光体11Y上からイエロートナー画像を転写され、転写器15M、15C、15Kによりそれぞれ、感光体11M、11C、11Kから、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、黒トナー画像を順次に転写される。
このようにして、記録シート上でイエロートナー画像〜黒トナー画像が重ね合わせられてカラー画像を合成的に構成する。
記録シートは、担持したカラー画像を定着装置19により定着されて装置外へ排出される。
上記のようにすることに代えて、中間転写ベルトを用い、上記4色のトナー画像を中間転写ベルト上に重ね合わせて転写してカラー画像を得、このカラー画像を記録シートに転写し、定着するようにしても良い。
図2は、「支持部材」である転写ベルト17上に形成されたトナーパターンと、反射型光学センサOS1〜OS4との位置関係を説明図的に示している。
図1に示す画像形成装置では、上記の如く画像の書き込みは光走査により行われ、光走査における主走査方向は図1の図面に直交する方向で、この方向が「主方向」である。
図2では上下方向が主方向で、図1における「図面に直交する方向」に対応する。
また、図2の左右方向の左向きが副方向であり、転写ベルト17の表面の移動方向(図中に矢印Aで示す。)である。
図2において、符号YP1〜KP1、PP1〜PP4、DP1〜DP4は、トナー情報検出に用いられるトナーパターンを示す。トナーパターンYP1〜KP1は、それぞれ単一のパターンとして形成されているが、トナーパターンPP1〜PP4、DP1〜DP4は、それぞれが「複数のトナーパターンの集合」として形成されている。
これらのトナーパターンについて説明すると、トナーパターンYP1〜KP1は「予備検出工程専用のトナーパターン」であり、支持部材である転写ベルトの表面に、他のトナーパターンPP1〜PP4、DP1〜DP4に対し「副方向の先頭」に形成されている。
トナーパターンYP1はイエロートナーにより形成され、トナーパターンMP1〜KP1はそれぞれ、マゼンタトナー、シアントナー、黒トナーによって形成されている。
トナーパターンPP1〜PP4はそれぞれが「主方向に平行な4本のライン状パターンと、主方向に対して傾いた4本のライン状パターン」により構成され、各色トナー画像の位置を主方向および副方向に対して、主方向の4箇所で位置情報として検出するためのものである。
これらトナーパターンPP1〜PP4のそれぞれにおいて、ライン状パターンは「主方向に平行なものと主方向に対して傾いたものが1本ずつ」ペアをなし、各ペアはイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各トナーで形成される。
トナーパターンDP1〜DP4は、各色トナーの濃度を検出するためのパターンであり、トナーパターンDP1はイエロートナーにより形成され、トナーパターンDP2〜DP4はそれぞれ、マゼンタトナー、シアントナー、黒トナーによって形成されている。
トナーパターンDP1〜DP4は上記4色のトナーにより、濃度の異なる複数のトナーパターン(図では5種のパターン)が「副方向に近接」して配列形成されている。
即ち、トナーパターンDP1はイエロートナーの濃度を検出するためのパターンであり、トナーパターンDP2、DP3、DP4はそれぞれマゼンタトナー、シアントナー、黒トナーの濃度を検出するためのパターンである。
これら、トナーパターンは、図1に示した光走査装置20により感光体11Y〜11Kに個別に書き込まれて形成された「トナーパターンとなるべき静電潜像」が、各現像装置GY、GM、GC、GKにより反転現像されてトナー画像となり、さらに転写ベルト17の表面に直接的に転写されて形成される。
上記の如く、説明中の実施の形態において転写ベルト17が「支持部材」であり、以下、転写ベルト17を「支持部材17」とも言う。トナーパターンは支持部材たる転写ベルト17に形成され、転写ベルト17の回転により「副方向」に移動し、反射型光学センサOS1〜OS4よりトナー情報の検出が行われる。
転写ベルト17上に形成された各種トナーパターンは、図1において反射型光学センサOS1〜OS4よりも右側、即ち、これらセンサの下流側で、図示されないクリーニング装置により転写ベルト17の表面から除去される。
ここで、イエロートナーにより形成されるトナーパターンYP1、DP1を例にとると、これらはともに「イエロートナーにより現像される静電潜像」として同じ感光体11Y上に、一連の光書き込みにより形成され、図2に示すように、トナーパターンYP1の主方向の中央部と、トナーパターンDP1の主方向の中央部とを一致させて形成することができる。他のトナーパターンMP1〜KP1、DP2〜DP4の位置関係も同様である。
なお、変形例として、トナーパターンDP2〜DP4を、例えば、図2のトナーパターンDP1に続けて「副方向の上流側」に形成し、4つのトナーパターンDP1〜DP4が副方向に連続するようにして、これらを反射型光学センサOS1により順次にトナー濃度検出に供することもできる。この場合には、例えば、反射型光学センサOS4を省略し、トナーパターンKP1の形成を省略して、3個の反射型光学センサOS1〜OS3で、主走査方向の3箇所において、トナーパターンYP1〜CP1、位置検出パターンPP1〜PP3の検出を行っても良い。
上には、検出するトナーパターンを「記録シートを搬送して転写するための転写ベルト17上に形成」する例を説明したが、画像形成装置の形態によっては、潜像担持体としての感光体や中間転写ベルト(または中間転写体)上に形成される上記各トナーパターンを反射型光学センサによって検出することもできる。
以下、反射型光学センサとトナーパターンによる「トナー情報」の検出を、実施の形態を通じて説明する。
図3(a)において、符号OS1は上に説明した反射型光学センサを示している。先に説明した4個の反射型光学センサOS1〜OS4は構造的には同一のものであるので、反射型光学センサOS1による検出を例にとって説明する。
図3(a)において上下方向が「主方向」、左右方向の左向きが「副方向」である。
反射型光学センサOS1は、図3(a)に示すように、検出光を放射する検出光用の発光部E1〜E9(M=9)を主方向に平行に所定ピッチ等間隔に配置して「照射手段」とするとともに、支持部材・トナーパターンによる反射光を受光する受光部D1〜D9(N=9)を主走査方向に平行に所定ピッチ等間隔に配置して「受光手段」とし、これら照射手段と受光手段とを対応させて、適宜のハウジングに一体的に組み付けた構成である。
そしてハウジングは、図1に示した「転写ベルト17の下方の位置」に所定の位置関係で配置される。
照射手段をなす発光部E1〜E9と、受光手段をなす受光部D1〜D9とは、主方向において同じ位置に位置し、図3(b)に示すように、発光部E1〜E9を支持部材である転写ベルト17の表面に照射したとき、転写ベルト17による反射光が発光部の各々に対応する受光部D1〜D9に入射するように、即ち、発光部Ei(i=1〜9)を発光させたとき、転写ベルト17による反射光が受光部Diに入射するように、位置関係を定められている。従って、受光部D1〜D9の配列ピッチは、発光部E1〜E9の配列ピッチと等しい。
ここでは発光部および受光部の数をM=N=9としたが、これは説明を簡便にするためであり、実用的には上述したように、MおよびNは数10〜数100程度(例えば50〜500)の値をとることが一般的である。
説明の具体性のため、転写ベルト17の表面が滑らかで、個々の発光部Eiから放射された検出光の転写ベルト表面での「正反射光」が対応する受光部Diに入射するようになっているものとする。
従って、図3(b)において、受光部D1〜D9に入射している反射光は、転写ベルト17の表面による正反射光である。
発光部E1〜E9は具体的にはLEDであり、受光部D1〜D9は具体的にはPD(フォトダイオード)である。
発光部E1〜E9の配列ピッチは、各発光部から放射される検出光が転写ベルト17の表面に、主走査方向に配列する9箇所をスポットとして照射し、隣接するスポットの間がトナーパターンYP1、PP1およびDP1の「主方向の幅」より小さくなるように定められている。
図3(a)に示された例においては、発光部E1〜E9から放射された検出光が転写ベルト17の表面に形成するスポットの大きさは、発光部E1〜E9のピッチ(1例として0.5mmとする。)よりも小さく(例えば、0.3mmとする。)、転写ベルト17上で9つのスポットが「主方向に互いに隣接して」配列するようになっている。
予備検出工程専用のトナーパターンYP1は「主方向の大きさ」が発光部Eiのピッチ(0.5mm)と等しく形成されている。
このとき主方向に隣接するスポットの間は0.2mmで、トナーパターンYP1の主方向の大きさ:0.5mmよりも小さい。
トナーパターンYP1、PP1、DP1は、副方向の下流側から上流側へ向かってこの順序に形成されている。
即ち、予備検出工程専用のトナーパターンYP1は、このトナーパターン列における副方向の先頭に形成され、支持部材である転写ベルト17の表面が副方向へ変位するにつれて、他のトナーパターンPP1、DP1に先立って、反射型光学センサOS1の検出領域に近づいていく。
トナーパターンYP1は「形成される時点」が定まっており、形成されてから上記検出領域に到達する時間も略定まっている。そこで、トナーパターンYP1が検出領域に近づく適当なタイミングで発光部(LED)E1〜E9を点滅制御する。
発光部の点滅は、発光部E1から発光部E9に向かって順次に行われる(r=9)。
即ち、先ず、発光部E1が点灯して消灯し、続いて発光部E2が点灯して消灯する。次いで発光部E3の点灯・消灯が続き、さらに発光部E4、発光部E5、発光部E6、発光部E7、発光部E8、発光部E9の順に点灯・消灯が行われる。
これら発光部E1〜E9の点灯・消灯は高速で繰り返される。従って、転写ベルト17の表面は、検出光の9つのスポットで「主方向に繰り返して走査」される。これを、以下「検出光によるスポット走査」と謂う。
前述の如く、転写ベルト17の表面は滑らかで、トナーパターンが形成されていない部分に検出光が照射されたときは、反射光は正反射光である。
説明の簡単のため、受光部D1〜D9は、発光部Ei(i=1〜9)からの検出光がトナーパターン以外の部分に照射されたとき、受光部Di(i=1〜9)が、発光部Eiからの検出光の正反射光のみを受光するようになっているとする。
勿論、反射型光学センサの構成によっては、発光部Ei(i=2〜8)からの検出光がトナーパターン以外の部分に照射されたとき、受光部Diとその隣りの受光部であるDi−1とDi+1(i=2〜8)の3つの受光部が、発光部Eiからの検出光の正反射光のみを受光するようになる場合もあるし、さらに多くの受光部で受光する場合もあるが、ここでは説明の簡単のため、発光部Eiからの検出光の「支持部材表面での正反射光」を受光部Diのみで受光するものとする。
このような条件で、例えば、トナーパターンYP1の主方向の中心部が「発光部E5からの検出光のスポットで照射される位置」にある場合、発光部E1、E2、E3、E4、E6、E7、E8、E9から放射された検出光は、転写ベルト17の表面で正反射し、それぞれ受光部D1、D2、D3、D4、D6、D7、D8、D9で受光される。
これに対し、発光部E5が点灯して検出光がトナーパターンYP1を照射すると、図3(c)に示すように、検出光はトナーパターンYP1により正反射されると共に拡散反射される。
拡散反射の影響で、受光部D5が受光する正反射光成分が減少する一方、拡散反射光成分は他の受光部D1〜D9でも受光される。
発光部E5が発光した「この状態」における受光部D1〜D9の出力を見ると、発光部E5に対応する受光部D5の受光量は低くなり、他の受光部Di(i≠5)での出力は0以外の値になる。
反射型光学センサの構成によっては、受光部D5から大きく離れた受光部(受光部D1やD9等)では拡散反射光を受光しない場合もあり得るが、ここでは簡単のため、これらの受光部でも受光できるものとする。
受光部D5の受光量が「トナーパターンYP1がないときに比して、トナーパターンYP1があるときの方が低くなる」ことが本質であって、他の受光部の受光量は問題ではない。
このような受光部Di(i=1〜9)の受光出力の結果から、トナーパターンYP1が、主方向において発光部E5の位置にあることが分る。
トナーパターンYP1が、主方向において発光部E5とE6との間にある場合には、発光部E5が点灯するときに受光部D5の出力が低くなり、発光部E6が点灯するときには受光部D6の出力も低くなる。
これにより、トナーパターンYP1が主方向に於いて、発光部E5とE6の間にあることが分る。このとき、受光部D5の出力の方が受光部D6の出力よりも小さければ、トナーパターンYP1は「発光部E5に寄った側」にあることが分る。
このように、副方向に移動する予備検出工程専用のトナーパターンYP1が反射型光学センサOS1の検出領域を通過する時間内に、9個(r=9)の発光部により「主方向に少なくとも1回はスポット走査」することにより、どの発光部Ei(i=1〜9)の検出光によって、トナーパターンYP1の反射光を受光できたかを選択できる。
これが「予備検出工程」である。
上の例においては、予備検出工程で「順次に点滅させる発光部」の個数:rがM個である場合を説明したが、トナーパターンYP1の形成位置が「主方向に大きく変動する」ことが無く、予め、反射型光学センサOS1の端部の発光部E1、E9による検出光のスポット位置には無いことが知られていれば、上記個数:r=M−2とする(発光部E2〜E8を点滅させる。)ことが可能であるし、発光部E3〜E7の配列領域にあることが知れている場合であれば、点滅させる発光部の個数:r=M−4とする(発光部E3〜E7を点滅させる。)ことも可能である。
次に、予備検出工程に続く本検出工程を説明する。
説明の具体性のため、反射型光学センサOS1の9個の発光部のうち3個を点滅させてトナー情報検出を行なう場合を例にとって説明する。
予備検出工程では、トナーパターンYP1が反射型光学センサOS1の検出領域を通過する。そして、これに続いて、トナーパターンPP1、DP1が検出領域を通過することになる。
通常、トナーパターンYP1、PP1およびDP1は「主方向において同位置にある」ことが望ましいが、これらの主方向の位置が同位置でないとしても、各トナーパターンは光走査により形成されるので、これらの主方向の相対的な位置関係は既知である。
ここでは、トナーパターンPP1、DP1の主方向の中心部が「トナーパターンYP1の主方向の中心部と略同位置」にある場合を考える。
先の説明に従い、予備検出工程により、トナーパターンYP1の主方向の位置が「発光部E5の位置(発光部E5からの検出光のスポットが照射される位置)」にあることが分っているものとする。
このとき、トナーパターンPP1およびDP1の主方向の位置も「発光部E5の位置」の近傍に位置することになる。
即ち、予備検出工程により、トナーパターンPP1、DP1が「主方向において存在する位置の目安」である「位置範囲情報」が検出されたことになる。
トナーパターンPP1およびDP1の主方向の大きさとして「トナーパターンYP1の主方向の大きさ(0.5mm)の3倍」を想定する。即ち、トナーパターンPP1およびDP1の主方向の大きさを1.5mmであるとする。厳密には、{(s−1)×(発光部のピッチ)+スポットの大きさ}以上とすればよく、1.3mm以上であればスポットはトナーパターンを照射することができる。
前述のように、発光部Eiのピッチ:0.5mm、発光部から放射された検出光が転写ベルト17の表面に形成するスポットの大きさ:0.3mmである。
予備検出工程でトナーパターンYP1の主方向の位置が「発光部E5の位置」にあることが位置範囲情報として分かっており、トナーパターンPP1、DP1の主方向の中心部が「トナーパターンYP1の主方向の中心部と略同位置」であることが、トナーパターンYP1、PP1、DP1の主方向の位置関係として分かっている。
従って本検出工程では、トナーパターンPP1、DP1がそれぞれ検出領域を通過する間に、発光部E5とその両側の発光部E4、E6との3個の発光部の点滅により「検出光によるスポット走査」を繰り返せば、図3(d)に示すように、トナーパターンPP1、DP1は、これら3個の発光部から放射された検出光が転写ベルト17の表面に形成するスポットS4、S5、S6により照射されて拡散反射光を発生させる。
したがって、支持部材である転写ベルト17の反射特性(ここでは正反射)と、トナーパターンによる反射特性(ここでは拡散反射)の差に基づいて、トナー情報を検出することができる。
このように、予備検出工程によるトナーパターンYP1の検出結果として、トナーパターンPP1、DP1の「主方向の位置範囲」が絞り込まれるので、反射型光学センサにおける全ての発光部E1〜E9を順次点滅せずに、絞り込まれた位置範囲に応じて、上記の例の場合であれば3個の発行部E4〜E6によるスポット走査を行なうことにより、トナーパターンPP1、DP1によるトナー情報を得ることができる。
例えば、トナーパターンPP1、DP1が反射型光学センサOS1の検出領域を副方向に通過する間に、スポット走査を仮に60回行なう必要があり、トナーパターンYP1による予備検出工程に30回のスポット走査を必要とする場合を考えてみる。
予備検出工程ではM=9個の発光部を全て使ってスポット走査を行うものとすると、予備検出工程における発光部の総発光回数は270回である。また、予備検出工程に続く本検出工程における発光部(3個)の総発光回数は、60回のスポット走査に対して180回となり、予備検出工程・本検出工程を通じて発光回数は450回となる。
これに対し、予備検出工程を行なうことなく、60回のスポット走査によりトナーパターンPP1、DP1からトナー情報を検出する場合、各スポット走査において発光部の発光回数は9回であるから、トナー情報の検出に必要な発光回数は540回となる。
即ち、予備検出工程を行って、トナーパターンの位置範囲情報を得、その検出結果に基づき本検出工程における発光部数(=s)を設定することにより、上の例では、トナー情報検出に要する発光回数を540回から450回に低減させることができるのである。
勿論、トナーパターンYP1が検出領域で検出されてからトナーパターンPP1、PP1が検出領域に移動する間に、反射型光学センサOS1の取り付け状態が変わったり、環境条件の変化により反射型光学センサの移動や支持部材の斜行や蛇行したりするなど、様々な要因によりトナーパターンPP1やDP1の主方向の位置ずれが発生する可能性はあるが、このような位置ずれは「発光部の配列ピッチよりも小さい」ことが一般的である。 もし、それよりも大きくなることがある場合には、その位置ずれ量を見込んで、発光させる発光部の数s個を決定できる。
上記例からも分かるように、トナーパターンの主方向の位置ずれがあったとしても、トナーパターンの主方向の大きさが「{(s−1)×(発光部のピッチ)+スポットの大きさ}」より大きければ、転写ベルトの表面に形成されるS個のスポットのスポット走査から外れることはない。
以上、図1、図2に示した形態に関して「検出光によるスポット走査による、予備検出工程用のトナーパターンYP1の検出」について説明した。
以下、トナーパターンPP1、DP1等を用いる各色トナー画像相互の副方向・主方向の位置関係の検出、即ち、トナーパターンの位置情報・トナー濃度情報の検出について説明する。
図3(e)〜(g)は「トナーパターンPP1による位置情報の検出」を説明図的に示している。
前述の如く、トナーパターンPP1は、図3(e)に示す如く、主方向に平行なライン状パターンLPY1、LPM1、LPC1、LPB1と、主方向に対して斜めに傾斜したライン状パターンLPY2、LPM2、LPC2、LPB2とにより構成されている。
ライン状パターンLPY1とLPY2はペアをなし、イエロートナーで形成される。
同様に、ライン状パターンLPM1とLPM2はペアをなしてマゼンタトナーで形成され、ライン状パターンLPC1とLPC2はペアをなしてシアントナーで形成され、ライン状パターンLPB1とLPB2はペアをなして黒トナーで形成される。
これらの各トナーによるライン状パターンのペアは、副方向(図3(e)〜(g)において上下方向)に一定の間隔をなすように形成される。
即ち「これらのペアが副方向に一定間隔で配列形成」される状態であれば、画像形成に供されるイエロー〜黒の各トナー画像は「副方向に適正な位置関係」をなすように形成される。
副方向の位置関係が適正であるか否かの検出には、図3(e)に示すように、位置検出パターンPP1が反射型光学センサに近づくタイミングを計って、適当なタイミングで、例えば発光部E5をパルス点灯させる。
位置検出パターンPP1が移動するのに従って、発光部E5からの検出光によるスポットは支持部材に対して副方向に変位し、まず、ライン状パターンLPY1〜LPB1を順次に照射する。発光部E5のパルス発光は「周期を十分に短く」し、これらライン状パターンをもれなく照射できるようにする。
そして検出光がこれらライン状パターンの個々を照射するとき、正反射光を受光する受光部D5の出力が低下し、拡散反射光を受光する他の受光部の出力が上昇する。
従って、受光部D1〜D9の出力を時間的に追跡することにより、検出光が4本のライン状パターンを照射する時間の間隔を検出することができる。説明中の例では、予備検出工程によりトナーパターンLPY1〜LPB1は、発光部E5からの検出光のスポットにより確実に照射されることが分かっており、検出光がトナーパターンを照射するときに、受光部D5の出力が減少することが分かっているので、基本的には受光部D5の出力を追跡するのみに出十分である。
上記時間間隔が等間隔であれば、トナー画像相互の副方向の位置関係は適正であり、等間隔でなければ相互の位置関係にずれがあり、そのずれ量を知ることもでき、このずれを補正するように画像形成用の光走査開始のタイミングを制御できる。
「トナー画像相互の主方向のずれ」は、以下のようにして検出できる。この場合の検出をイエロートナー画像の場合につき、図3(f)、(g)に即して説明する。
図3(f)は、イエロートナー画像が主方向(図の左右方向)に適正な位置にある場合を示し、このとき発光部E3からの検出光のスポットがライン状パターンLPY1を照射してからライン状パターンLPY2を照射するまでの時間をTとする。
図3(g)は、イエロートナー画像が「主方向に於いてΔSだけずれた場合」を示している。ライン状パターンLPY2はLPY1に対して傾いているので、このとき発光部E5からの検出光のスポットがライン状パターンLPY1を照射してからライン状パターンLPY2を照射するまでの時間はT+ΔTとなり、適正な位置にあるときの時間:Tとの時間差:ΔTにより「主方向におけるずれ量」を知ることができる。
即ち、ライン状パターンLPY2が主方向になす角を「θ」とし、支持部材である転写ベルト17の副方向への移動速度をVとすれば、
ΔS・tanθ=V・ΔT
であるから、主方向のずれ量:ΔSは、
ΔS=V・ΔT・cotθ
として知ることができる。
上に説明したトナーパターンの「位置情報」の検出で、副方向の位置情報検出に用いられるトナーパターンLPY1〜LPB1は「主方向に平行」に形成されているので、副方向の位置情報の検出の際には、上記発光部E5以外の発光部を発光させても、発光させた発光部Ei(i≠5)の検出光のスポットが上記トナーパターンLPY1〜LPB1を照射できる位置にあれば問題は無い。
また「主方向に関する位置情報」を検出する場合に、例えば、上記の如く発光部E5をパルス発光させる場合であれば、この発光部E5に応じて前記時間:ΔTが定まり、これに応じて、トナーパターンLPY1、LPY2の主方向の位置が、発光部E5の主方向の位置を基準として定まることになる。
しかしながら、反射型光学センサに対して「トナーパターンLPY1、LPY2の主方向の位置ずれ」が大きい場合には、発光部E5を発光させても、この発光部E5からの検出光のスポットがトナーパターンLPY1、LPY2を照射しない場合も考えられる。
この場合、トナーパターンLPY1、LPY2に対しても「発光部E1〜E9によるスポット走査」を行なえば、上記主方向の位置ずれが大きい場合でもこれらトナーパターンLPY1、LPY2を確実に検出できるが、その場合には、発光部の発光回数は大きくなってしまう。
このような場合であっても、この発明の場合には、予備検出工程により予備検出工程用のトナーパターンYP1が検出されており、トナーパターンYP1とトナーパターンLPY1、LPY2は「主方向に関しては実質的に同位置に形成される」ことが分かっているから、本検出工程においてトナーパターンLPY1、LPY2を確実に照射できるスポットを形成できる発光部Eiを選択して発光させることにより、トナーパターンPP1による位置検出を確実に行なうことができる。
上には、位置検出用のトナーパターンPP1の位置情報の検出に、1個の発光部(上の説明例で発光部E5)を用いる場合を説明したが、以下に説明するトナーパターンDP1の濃度情報の検出の場合と同様、3個(s=3)の発光部を発光させることもできる。
即ち、位置検出用のトナーパターンPP1が反射型光学センサOS1に近づくタイミングを計って、適当なタイミングで3個の発光部、例えば発光部E4、E5、E6を順次点灯させてスポット走査を行なう。
勿論、副方向に移動するトナーパターンPP1の個々のライン状パターンが、反射型光学センサOS1の検出領域を通過する時間内に、3個(s=3)の発光部からの検出光のスポットにより「主方向に少なくとも1回は走査」することが必要である。
各発光部に着目したときの動作は上記と同様であるので、各発光部に対応して、3つの主方向のずれ量:ΔSを知ることにより、例えば、この3つの平均値を求めるなどして検出精度を向上させることも可能である。
なお、後述するように、上記の例において「予備検出工程で9個の発光部E1〜E9を同時に間欠発光」させ、本検出工程において上記3個の発光部(例えばE4〜E6)を同時に間欠発光させることもできる。
次に、反射型光学センサにより、トナー濃度検出用のトナーパターンDP1等を用いて、トナー濃度の検出を行う場合を説明する。
前述の如く、トナー濃度検知用のトナーパターンDP1〜DP4は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒のトナーの色ごとに形成される。
1例として図3(a)に示されているトナーパターンDP1はイエロートナーにより形成されている。
トナーパターンDP1は、濃度を複数階調(図の例で5階調)に変化させて濃度ごとの各パターンを矩形状に形成したものである。
即ち、トナーパターンDP1は、濃度階調の異なる5個の「矩形状のトナーパターン」の集合である。これら濃度階調の異なる矩形状のトナーパターンは、光走査におけるレーザパワーまたは発光デューティの調整や現像バイアスの調整によって形成できる。
図3(a)、(b)に示すように、トナーパターンDP1は支持部材である転写ベルト17の表面に形成されて副方向に移動しつつ、反射型光学センサOS1の検出領域に近づいていく。
トナーパターンDP1も「形成される時点」が定まっており、形成されてから上記検出領域に到達する時間も略定まっている。そこで、トナーパターンDP1が検出領域に近づいた適当なタイミングで3個(s=3)の発光部を順次点滅制御する。
勿論、副方向に移動するトナーパターンDP1の「個々の矩形状のトナーパターン」が反射型光学センサOS1の検出領域を通過する時間内に、3個(s=3)の発光部を「主方向に少なくとも1回は走査」することが必要である。
前述の如く、転写ベルト17の表面は滑らかで、トナーパターンが形成されていない部分に検出光が照射されたときは、反射光は正反射光であり、前述の如く、発光部Ei(i=1〜9)からの検出光がトナーパターン以外の部分に照射されたとき、受光部Di(i=1〜9)が、発光部Eiからの検出光の正反射光のみを受光するようになっている。
説明中の例では、前述の如く、位置情報検出用のトナーパターンYP1の予備検出工程を通じて、トナーパターンDP1の「個々の矩形状パターン」の主方向の中心部が「発光部E5からの検出光のスポットで照射される位置」にあることが分かっている。
そこで、トナーパターンDP1が検出領域に近づいた適当なタイミングで3個の発光部E4、E5、E6を順次点滅制御すると、発光部E4、E5、E6から放射された検出光がトナーパターンDP1を照射しない状態では、検出光は転写ベルト17の表面で正反射し、それぞれ受光部D4、D5、D6で受光される。このとき、発光されない発光部に対応する受光部Dj(j=1、2、3、7、8、9)の受光量は0である。
図3(c)に示すように、発光部E5が点灯して検出光がトナーパターンDP1(の何れか1つの矩形状パターン)を照射すると、検出光はトナーパターンDP1により正反射されると共に拡散反射される。
拡散反射の影響で、受光部D5が受光する正反射光成分が減少する一方で、拡散反射光成分は他の受光部D1〜D9でも受光されるようになる。発光部E4、E6からの検出光でトナーパターンDP1が照射された場合も同様である。
そこで、受光部D1〜D9の出力を見ると、発光部E5(または発光部E4もしくはE6)が発光した状態では、発光部E5(または発光部E4もしくはE6)に対応する受光部D5(または発光部D4もしくはD6)の受光量は低いものとなり、他の受光部(Dj、j≠4,5,6)での出力は0以外の値になる。
トナーパターンDP1は、濃度を複数階調に変化されており、階調に対応して、この受光部D5の受光量、および他の受光部の受光量が変化する(矩形状パターンのトナー濃度が高いほど拡散反射量が増大する。)のでこの変化からトナー濃度を得ることができる。
即ち、トナーパターンのトナー濃度と、このトナーパターンに検出光のスポットを照射したときの各受光部の受光量のデータの関係をテーブルあるいは数式化して記憶しておき、各受光部の出力とトナー濃度の対応関係に応じてトナーパターンのトナー濃度を決定できる。
先に説明したように、発光部E1〜E9、受光部D1〜D9を0.5mmピッチで配列する場合の例として、トナーパターンPP1(の各ライン状パターン)およびDP1(の各矩形状パターン)の主方向の大きさを1.5mmとした。
このような小さい反射型光学センサを用いることにより、トナーパターンPP1およびDP1の「副方向の大きさ」を従来と同じとしたとしても、従来の主方向幅が15mm〜25mmであるので、トナーパターンの面積は1/10〜1/16となり、トナーパターンに消費される不寄与トナー量も面積に応じて減少できる。
もちろん、発光部E1〜E9から放射された検出光が転写ベルト17の表面に形成するスポットの大きさ(上記実施例では0.3mm)も従来のセンサに対して1/5〜1/10程度に小さくできるので、当然のように副方向のトナーパターンの大きさも小さくすることができる。
例えば、トナー位置検出用のトナーパターンPP1であれば、副方向の大きさを従来の1mmから、新たに0.5mm以下へ、またトナー濃度検出用のトナーパターンDP1であれば、従来15mm〜25mmから、新たに2mm程度に小さくできる。したがって、トナーパターンとしての面積比は1/20〜1/200程度へ小さくすることができる。
上の実施の形態においては、予備検出工程用のトナーパターンYP1の主方向の大きさを、トナーパターンPP1、DP1の主方向の大きさよりも小さく設定している。
予備検出工程用のトナーパターンYP1は「トナーパターンが通過する主方向の位置」がどの発光部位置に近いかを決めるためのものであるので、その大きさは「隣接発光部が形成するスポット間」よりも大きければよく、少なくとも何れか1つの発光部が転写ベルトの表面に形成するスポットに照射されれば十分であるので小さくできる。
これに対し、トナーパターンPP1およびDP1はトナー情報検出のためのトナーパターンであるので、小さくし過ぎるよりは「余裕をもった大きさ」とした方がよい。
なお、トナーパターンYP1の主方向(および/または副方向)の大きさは、トナーパターンPP1およびDP1の大きさと等しくしてもよい。
また、上の形態例では、予備検出工程での発光部E1〜E9の点滅制御を「発光部が順次に点灯消灯する」ように行なった。この場合、各受光部の受光状態は、常に1個の発光部の点灯によるので、受光信号のSN比がよくなる。
しかし、これに限らず、複数の発光部(上の例では発光部E1〜E9)の断続的な発光を同時に行なうこともできる。
説明の具体性のため、トナーパターンYP1の主方向の中心部が「発光部E5からの検出光のスポットで照射される位置」にある場合を考える。
各受光部Di(i=1〜9)は、発光部Ei(i=1〜9)からの検出光がトナーパターン以外の部分に照射されたとき、発光部Eiからの検出光の正反射光のみを受光するようになっているので、発光部E1が点灯した場合には受光部D1のみが受光し、発光部E2、E3、E4、E6、E7、E8、E9についても同様に、受光部D2、D3、D4、D6、D7、D8、D9のみが受光する。
発光部E5が点灯すると、トナーパターンYP1による拡散反射光のため、受光部D5の受光量は他の受光部より小さくなる。
発光部E1〜E9を同時に発光させた場合には、各受光部Diにおける受光量は「支持部材による正反射部分とトナーパターンによる拡散反射部分」の和になる。
即ち、各受光部が受光する受光量は、スポット走査において「各発光部が個別に発光しているときの受光量を全発光部について重ね合わせた」ものである。
この場合、トナーパターンYP1の主方向の中心部が「発光部E5からの検出光のスポットで照射される位置」にある場合であれば、受光部D5の受光する正反射光が「最も大きく減少する」ので、受光部D1〜D9のうち、受光部D5の受光量が最も小さくなる。
各受光部の受光量は、発光部を順次点滅させるスポット走査の場合に比してSN比においては劣るけれども、トナーパターンYP1の位置を決定して、トナーパターンの位置範囲情報を得ることは可能である。そして、個々の発光部を順次に点滅してスポット走査を行なう場合よりも、予備検出工程の実行に要する時間を短縮できる利点がある。
即ち、発光部Ei(i=1〜9)を同時に点滅させたとき、受光部Di(i=1〜9)の出力をSi(i=1〜9)とすると、検出光のスポットが何れもトナーパターンを照射していないときには、出力Siは互いに等しい。
検出光の出力Sjがもっとも小さくなるときには、トナーパターンYP1は受光部Djの位置にあることが分かる。出力Sk、Sk±1が小さくなった場合には、トナーパターンが主方向において受光部DkとDk±1との間にあることが分かる(SkとSk±1の大小関係により、受光部DkとDk±1のどちらよりにあるかも分かる。)。
上には、位置情報用のトナーパターンPP1、濃度情報用のトナーパターンDP1の他に「予備検出工程専用のトナーパターンYP1」を形成し、このトナーパターンYP1に対して予備検出工程を実行する形態例を説明した。
別の例として、図3の形態例において、トナーパターンYP1を除き、トナーパターンPP1の副方向先頭のトナーパターン(ライン状パターンLPY1)を対象として予備検出工程を行なうようにすることもできる。
即ち、ライン状パターンLPY1が検出領域に近づくタイミングで、r個の発光部(例えば発光部E1〜E9)を順次に点滅させてスポット走査を行い、あるいはこれら発光部を同時に点滅させる方法によりライン状パターンLPYに対する予備検出工程を行なって位置範囲情報を得、このようにして得られた位置範囲情報に基づき、ライン状パターンLPM1以降の各トナーパターンを対象として、s(<r)個の発光部を用いて本検出工程を行なうようにすることができる。
このようにすれば、予備検出工程に専用のトナーパターンYP1を必要としないので、全体としてトナー情報の取得に要する時間を短縮できる。
トナーパターンPP1よりも、トナーパターンDP1の方が副方向の下流側に位置する場合には、トナーパターンDP1のうちで副方向の先頭部にある矩形状パターンに対して予備検出工程を実行するようにすればよい。
上に説明した形態例では、検出の前提として、反射型光学センサの発光部Ei(i=1〜9)からの検出光がトナーパターン以外の部分に照射されたとき、受光部Di(i=1〜9)が「発光部Eiからの検出光の正反射光のみ」を受光するようになっている場合を説明した。
即ち、反射型光学センサの互いに同数の発光部・受光部の対応関係において、1つの発光部Eiから放射された検出光が「トナーパターンが存在しない支持部材表面」に照射されたとき、この発光部に対応する受光部Diのみが「正反射された検出光」を検出する。
例えば、発光部E5から放射された検出光は、その照射部にトナーパターンが存在しない場合には受光部D5のみに受光され、他の受光部には受光されない。
発光部E5から放射された検出光がトナーパターンを照射すると、検出光はトナーパターンにより拡散反射され、他の受光部D1、D2、D3、D4、D6、D7、D8、D9にも受光される。
この状態を説明図として図4に示す。
図4(a)は、発光部E5から放射された検出光が、トナーパターンが存在しない支持部材表面を照射して正反射されて受光部D5のみに受光され、他の受光部D1、D2、D3、D4、D6、D7、D8、D9には受光されない場合における「受光部Di(i=1〜9)の出力分布」を示している。
図4(b)は、発光部E5から放射された検出光が、トナーパターンを照射して拡散反射され、受光部D5のみならず他の受光部D1、D2、D3、D4、D6、D7、D8、D9にも受光されているときの「受光部Di(i=1〜9)の出力分布」を示している。
トナーパターンによる反射の際の「正反射光」は、トナー濃度の増加に対して単調に減少し、「拡散反射光」はトナー濃度の増加に対して単調に増大するので、正反射光を受光する受光部D5の出力と、他の受光部D1、D2、D3、D4、D6、D7、D8、D9の出力とは「トナーパターンの有するトナー濃度を決定するための情報」として用いることができ、予め設定されている「トナー濃度の値を導くための演算処理」のアルゴリズムによりトナー濃度を検出することができる。
例えば、上の場合に、受光部D5での出力の低下によりトナーパターンが主方向に「発光部D5」の位置にあることが知られるので、このときに他の受光部Di(i≠5)の出力の和をとると、これはトナーパターンのトナー濃度に比例的に変化する。従って、上記出力の和によりトナー濃度を検出することができる。このとき、受光部D5での出力の低下もトナー濃度決定のデータとして用いることができ、これを用いることにより、より精度よいトナー濃度検知が可能となる。
上記のような場合、「支持部材による反射光」と「トナーパターンによる反射光」とは、発光部Ei(上の例でi=5)に対応する受光部Diが受光する「正反射に起因する出力」である「正反射寄与出力」と、発光部Eiに対応しない受光部Dj(j≠i)が受光する「拡散反射に起因する出力」である「拡散反射寄与出力」とに明確に分類できるので「トナー濃度の値を導くための演算処理」のアルゴリズムも簡単化される。
しかしながら、反射型光学センサの形態によっては、各受光部の出力が「正反射寄与出力」と「拡散反射寄与出力」とに単純に分類できず、トナーパターンによる正反射光寄与出力と拡散反射寄与出力が混合してしまう可能性もある。
例えば、図3に即して説明した反射型光学センサのように「9つの発光部E1〜E9とこれらに対応する受光部D1〜D9を有するもの」の場合でも、「発光部E1〜E9の配列ピッチ」が小さくなり、それに対応して「受光部D1〜D9の配列ピッチ」も小さくなった場合や、「発光部Eiから照射される検出光が発散性で、支持部材表面で正反射された後も発散しつつ受光部に向かい、受光部の配置位置では受光部の配列ピッチ以上の光束幅に広がっている場合」、さらには、これら2つの場合が混合した場合などである。
このような場合を、図3(a)〜(c)に即して説明した場合を例として説明する。
前述の如く、図3において、転写ベルト17の表面は滑らかで、トナーパターンが形成されていない部分に検出光が照射されたときの反射光は正反射光であるとする。
また、順次に発光する発光部Ei(i=1〜9)からの検出光が、トナーパターン以外の部分に照射されたとき、正反射光は、発光部Eiに対応する受光部Diとこれに隣接する受光部Dj(j=i±1)とにより受光されるものとする。
図5(a)は、発光部E5が点灯して「トナーパターン以外の部分」に検出光が照射されたときの「各受光部Di(i=1〜9)の出力」の様子を示している。
受光部D4、D5、D6は「転写ベルト17による正反射光」を受光しているが、受光部D1、D2、D3、D7、D8、D9の出力はゼロである。
上記の如く「発光部Ei(i=1〜9)からの検出光が、トナーパターン以外の部分に照射されたとき、正反射光が、発光部Eiに対応する受光部Diとこれに隣接する受光部Dj(j=i±1)により受光される」という条件で、1例として、トナーパターンDP1の主方向の中心部が「発光部E5からの検出光のスポットで照射される位置」にある場合を考える。
この場合、発光部E1から放射された検出光は転写ベルト17の表面で正反射し、受光部D1とD2で受光され、発光部E2から放射された検出光は受光部D1とD2とD3で受光される。発光部E3から放射された検出光は受光部D2とD3とD4で受光され、発光部E4から放射された検出光は受光部D3とD4とD5で受光される。
同様に、発光部E8から放射された検出光は転写ベルト17の表面で正反射して、D7とD8とD9で受光され、発光部E9から放射された検出光は、受光部D8とD9で受光される。発光部E6から放射された検出光は受光部D5とD6とD7で受光され、発光部E7から放射された検出光は受光部D6とD7とD8で受光される。
発光部E5が点灯して検出光がトナーパターンDP1を照射すると、検出光はトナーパターンDP1により「正反射されると共に拡散反射」される。
そしてトナーパターンDP1による拡散反射の影響により「受光部D4とD5とD6が受光する正反射光成分」が減少する一方、拡散反射光は受光部D5以外の他の受光部D1、D2、D3、D4、D6、D7、D8、D9によっても受光される。
この状態における「各受光部D1〜D9の出力」の様子は、図5(b)に示す如くになる。
図5(a)と(b)の対比から理解されるように、発光部E5に対応する受光部D5の出力は「支持部材またはトナーパターンによる正反射」に起因する出力のみ(図5(a)に示す「正反射光による出力」が、(b)では拡散反射により減少している。)である。 また、発光部E5に対応しない8つの受光部Dj(j≠5)のうちの6つの受光部D1、D2、D3、D7、D8、D9の出力は「トナーパターンによる拡散反射」に起因する出力のみである。
これに対し、発光部E5に対応しない8つの受光部Dj(j≠5)のうち、発光部E5の両側の2つの受光部D4とD6の出力は、支持部材による正反射成分(図5(a))と、トナーパターンによる拡散反射成分(図5(b))とが混在したものとなる(受光部D4、D6の出力は、拡散反射成分を受光することにより図5(a)の状態より大きくなっている。)。
図5(a)と(b)との対比から明らかなように、受光部D1〜D9の出力の分布は、発光部E5からの検出光が「支持部材を照射しているか、トナーパターンを照射しているか」に応じて異なっているので、これら出力の差異をトナー情報として「トナーパターンにおけるトナー濃度」を演算することが可能である。
しかし、演算のアルゴリズムを簡単化する観点からすれば、上記の如き「支持部材による正反射成分と、トナーパターンによる拡散反射成分とが混在する受光部(上の例で、受光部D4、D6)の出力」を演算に用いる情報から除去するのがよい。
すなわち、受光手段のN個の受光部の出力を「各発光部Eiに対応する受光部Diの出力は正反射寄与出力」とし「各発光部Eiに対応しない受光部(Dj j≠iかつj≠i±1)の出力は拡散反射寄与出力」として分類し、これらの出力に基づきトナー濃度を演算的に検出できる。
これを上に説明した発光部Ei(i=1〜9)、受光部Di(i=1〜9)の場合に当て嵌めて説明すると、発光部Eiを発光させたときの受光部Dj(j=1〜9)の出力のうち、発光部Eiからの検出光の正反射成分のみを受光する受光部Diを「発光部Eiに対応する受光部」とし、その出力を「正反射寄与出力」とする。
また、発光部Eiを発光させたとき、拡散反射成分のみを受光する受光部Dj(j≠iかつj≠i±1)を「発光部Eiに対応しない受光部」とし、それらの出力を「拡散反射寄与成分」とする。
上の例で、発光部E5を発光させた場合であれば、発光部E5に対応するD5の出力が「正反射寄与出力」であり、発光部E5に対応しない受光部D1、D2、D3、D7、D8、D9の出力が「拡散反射寄与出力」である。
受光部D4、D6は「正反射光と拡散反射光とを受光」し、受光の対象が「正反射光のみでなく、拡散反射光のみでもない」ので、これら受光部D4、D6の出力は「正反射寄与出力」「拡散反射寄与出力」の何れにも分類しない。
このようにして、受光部D1〜D9の出力を「正反射寄与出力と拡散反射寄与出力」とに分類し、正反射寄与出力・拡散反射寄与出力によりトナー濃度算出の演算を行うようにすれば、支持部材表面による正反射の影響と、トナーパターンによる拡散反射の影響とが分離しているので、演算のアルゴリズムを簡単化できる。
即ち、発光部E5を点灯させた場合に付いて説明を補足すれば、発光部E5に対応する受光部D5の出力は「正反射寄与出力」であるが、発光部E5に対応しない6つの受光部D1、D2、D3、D7、D8、D9の「支持部材での正反射に起因する出力」はゼロであり、これは「正反射寄与出力がゼロ」即ち「拡散反射寄与出力」であり、受光部D5の出力は「拡散反射寄与出力が0」と捉えることができる。
ここで一般に、発光部Eiに対応しない受光部Ejは2以上あるので、これら受光部Ejの「出力の和」を取ることにより、広く拡散されて複数の受光部に渡る拡散反射寄与出力が得られるので「拡散反射光の検出精度」を向上できる。
例えば、発光部E5からの検出光によりトナーパターンDPIが照射されているとき、発光部E5に対応する受光部D5の正反射寄与出力と、発光部E5に対応しない受光部D1、D2、D3、D7、D8、D9の出力のうち、受光部D1、D2、D3、D7、D8、D9からの出力は、トナーパターンによる拡散反射のみに関する拡散反射寄与出力であるので、これらを加算することにより、トナー濃度情報に対する情報量を大きくして濃度検出の制度を高めることができる。
7つの受光部D1、D2、D3、D5、D7、D8、D9の出力を用いると、支持部材の反射特性(正反射寄与出力である受光部D5の出力)と、トナーパターンの反射特性(正反射寄与出力である受光部D5の出力と、拡散反射寄与出力である受光部D1、D2、D3、D7、D8、D9の出力)の差(正反射寄与出力の差と拡散反射出力の差)に基づき、トナー濃度を検出できる。
演算に関連して、簡単に説明する。
反射特性として「正反射寄与出力のみ」に着目し、「支持部材による受光部D5の出力とトナーパターンによる受光部D5の出力との差」と「トナーパターンの画像濃度」との相関関係を算出したり、別例として、反射特性として「拡散反射寄与出力のみ」に着目し、「支持部材による受光部D1、D2、D3、D7、D8、D9の出力和(=0)とトナーパターンによる受光部D1、D2、D3、D7、D8、D9の出力和との差」と「トナーパターンの画像濃度」との相関関係を算出したりすることによりトナー濃度を検出することができる。
また、反射特性として「正反射寄与出力と拡散反射寄与出力の両方」に着目すれば、より高精度にトナー濃度を演算算出することも可能である。ここで、上記「差」は、所謂引き算だけを意図するものではなく「差異」の意味である。
発光部E5に対応しない2つの受光部D4とD6の出力は「正反射の寄与による出力と拡散反射の寄与による出力とが混合」しているので、これらの受光部D4とD6からの出力を演算情報から除外することにより、演算のアルゴリズムの簡単化が図られ、より効率的な処理が可能となる。
上記の如く、発光部E5に対応しない2つの受光部D4とD6の出力は「正反射の寄与による出力と拡散反射の寄与による出力とが混合」しているが、以下に説明する方法により、受光部D4とD6の出力を「正反射の寄与による出力成分と拡散反射の寄与による出力成分」とに分離できる。
この方法によれば、演算のアルゴリズムは若干複雑になるが、全ての受光部の信号を有効に活用できる。
上記の如く、発光部E5からの検出光によりトナーパターンDPI(矩形状パターンの何れか)が照射されているとき、トナーパターンからの正反射寄与出力は受光部D5の出力であるとした。
一方、上記検出光が支持部材表面を照射しているとき、支持部材表面からの正反射光は図5(a)に示すような出力分布で受光部D4、D5、D6により受光される。
即ち、トナーパターンの反射特性(図5(b)に示す出力分布)および支持部材の反射特性(即ち「正反射特性」 図5(a)に示す出力分布)をそれぞれ、受光部D5の出力で規格化したものを図6に示す。
図6において「白い棒」はトナーパターンの反射特性(図5(b))、「黒棒」はトナーパターンの反射特性のうちの「正反射寄与分」と考えることができる。規格化により、受光部D5の出力は、正反射特性の値と拡散反射特性の値とが等しくなっている。
図6の出力分布において、白棒の大きさから黒棒の大きさを差し引くことにより、すなわち、トナーパターンの反射特性から、その正反射寄与分を差し引くことで、拡散反射寄与分を求めることができる。
即ち、図5(b)の「トナーパターンの反射特性」を、正反射寄与分と拡散反射寄与分に分けると図7に示すようになる。図7に「白棒」で示す拡散反射寄与分は、図6における各「白棒」から「黒棒」を差し引いたものであり、図7における「黒棒」は、図6における「黒棒」と同一である。
即ち、図7に示すように、発光部E5に対応しない2つの受光部D4とD6の出力は、「正反射の寄与による出力(黒棒)と拡散反射の寄与による出力(白棒)」とに分離されている。
9つの受光部Di(i=1〜9)の出力を用い、支持部材の反射特性(正反射寄与出力である受光部D4、D5、D6の出力(黒棒))と、トナーパターンの反射特性(正反射寄与出力である受光部D4、D5、D6の出力と、拡散反射寄与出力である受光部D1、D2、D3、D4、D6、D7、D8、D9の出力(白棒))の差(正反射寄与出力の差と拡散反射出力の差)に基づき、トナー濃度を検出できる。
今まで説明してきた例では、個々の発光部Eiから放射された検出光の転写ベルト表面での正反射光が、対応する受光部Diと、これに隣接する受光部Dj(j=i±1)とで受光されるものとした。
前述したように、支持部材が中間転写ベルト等の場合には「支持体表面で検出光を拡散反射させる場合」もある。
しかし、支持体による拡散反射と「トナーパターンによる拡散反射」とに、反射特性の差があれば「複数受光部の出力の分布」が、支持体での拡散反射とトナーパターンによる拡散反射に応じて異なるので、上記出力の分布の差異から「トナー濃度の検出」が可能である。
「支持部材表面が検出光を拡散反射する場合」の1例を説明する。
図8に示す例では、反射型光学センサの発光部Eiの数:M=受光部Diの数=N=7の場合を示している。
発光部と受光部の数が7であることと、支持部材が「表面が滑らかでなく、検出光を拡散反射させる中間転写ベルト」であること以外は、図5の場合と同様である。
なお、図示の簡単のため「中間転写ベルトよりもトナーパターンの方が拡散反射による拡散の度合いが大きい」場合を想定している。逆の場合、即ち「中間転写ベルトの方がトナーパターンよりも拡散反射による拡散の度合いが大きい」場合には、以下の説明において「中間転写ベルトとトナーパターンを入れ替えて」考えればよい。
図8(a)は、発光部E4が点灯した状態で、トナーパターン以外の部分(中間転写ベルト)に照射されたときの受光部Di(i=1〜7)の出力の様子を示す。
受光部D2〜D6では「中間転写ベルトによる正反射光および拡散反射光」を受光しているが、受光部D1、D7の出力はゼロである。
発光部E4が点灯して「検出光がトナーパターンを照射したとき」の受光部Di(i=1〜7)の出力の様子を図8(b)に示す。
このときは、受光部D1〜D7で「トナーパターンによる正反射光および拡散反射光」を受光している。
この例では「中間転写ベルトよりもトナーパターンの方が拡散反射光の拡散の度合いが大きいと」しているため、図8(a)よりも図8(b)の方が「受光部の出力分布の拡がり」が大きくなっている。
図8(a)において、受光部の出力がゼロでない受光部D2〜D6のうち「拡散反射光による寄与が含まれる受光部」を特定したい。もちろん、発光部E4に対応する受光部D4の出力は正反射寄与出力である。
中間転写ベルトの表面が滑らかであると仮定した場合に「正反射光を受光する受光部の範囲がどこまで及ぶか」については、反射型光学センサをモデリングした光学シミュレーションや、実際の反射型光学センサと表面が滑らかな転写ベルトを用いた実験によって別途同定することは容易である。
したがって、予め正反射光による寄与が含まれる受光部を同定しておくことにより、図8(a)における受光部D2〜D6の出力のうち「拡散反射光による寄与のみが含まれる受光部」を特定できる。
図8(c)は「表面が滑らかな転写ベルトを用いた実験」により得られた「正反射光による寄与」をハッチングを付して示している。
図8の(a)と(c)を比較することにより、図8(a)における受光部D4の出力は「中間転写ベルトによる正反射に起因する正反射寄与出力」を表し、受光部D2とD6の出力は「中間転写ベルトによる拡散反射に起因する拡散反射寄与出力」である。
また、図8(a)において受光部D1とD7の出力はゼロであるが、これは「拡散反射に起因する出力」がゼロと捉えることもできる。受光部D3とD5の出力は「正反射と拡散反射に起因する出力」が混合している。
このことから、図8(b)においても、受光部D4の出力は「トナーパターンによる正反射に起因する出力のみ」、受光部D1とD2とD6とD7の出力は「トナーパターンによる拡散反射に起因する出力のみ」であり、受光部D3とD5の出力は正反射と拡散反射に起因する出力が混合されている。
即ち、発光部E4に対応する受光部D4の出力は正反射寄与出力、発光部E4に対応しない4つの受光部D1、D2、D6、D7の出力は拡散反射寄与出力として分類可能である。
また、発光部E4に対応しない2つの受光部D3とD5の出力は「正反射成分と拡散反射成分」が混合しているのでトナー濃度の演算に取り入れない。
上には、M=N=9の反射型センサと、支持部材として「表面が滑らかで検出光の反射が実質的に正反射である」と見なせる転写ベルトの組み合わせ(図5)の場合および、M=N=7の反射型センサと、支持部材として「表面が滑らかでなく,検出光を拡散反射させる」中間転写ベルトの組み合わせ(図8)の場合を説明したが、このような考え方は勿論「MやNの数には依らず、また、いずれの種類の支持部材にも対応できる」ことは言うまでもない。
図5や図8に示したように、正反射光を受光する受光部が「発光部に対応する受光部とその両隣りの受光部のみ」である場合においては、該「両隣りの受光部」には拡散反射の寄与が混合される。
この場合、拡散反射の寄与する受光部の数は(N−3)個(両端部の発光部では(N−2)個)となる。すなわち、特に「発光部や受光部のピッチが小さく」なり、支持部材により反射された検出光のスポット径が受光部のピッチより大きくなった場合でも「支持部材による正反射光が入射するのは「発光部に対応する受光部とその両隣りのみ」であり、拡散反射寄与出力となる受光部の数を最大とすることができ「拡散反射寄与の検出効率」を向上させることができる。
上に、図4〜図8に即して説明した例は、トナーパターンDP1に対して、反射型光学センサOS1を用いて「トナー濃度情報」を本検出工程として検出する場合であり、説明例での前提として、予備検出工程によりトナーパターンの主方向の位置が、発光部E5からの検出光のスポットで照射される位置にあり、正反射光は受光部D5により受光されるとした。
この例のように、予備検出工程により得られた位置範囲情報から、トナーパターンDP1の主方向の位置が、受光部D5に対応する位置であることが分かっているような場合には、上記の如く、本検出工程で発光させる発光部を一つの発光部E5としてトナー濃度情報の検出を本検出として行なうことができる。
敷衍すれば、予備検出工程によりトナーパターンDP1の主方向の位置が、受光部Di(i=1〜9、またはi=1〜7)に対応する位置であることが分かっている場合には、上記の如く、本検出工程で発光させる発光部を一つの発光部Eiとしてトナー濃度情報の検出を本検出として行なうことができる。
予備検出された位置範囲情報がもう少し広い場合には、1個の発光部の発光部のみをもちいるのでなく、例えば3個の発光部Ei、Ei±1(上記の例の場合であれば、発光部E4、E5、E6)を発光させて、本検出工程を行なえばよく、トナー濃度検出の考え方は上記の場合と同様である。濃度検出に用いる信号量が増えることにより、精度のよい検出が可能である。
以下、実施の別形態を説明する。
前述の如く、図3(a)〜(c)に即して説明したトナーパターンの検出では、反射型光学センサOS1において、発光部E1〜E9が順次に点滅した。この場合、発光部E1が点灯・消灯してから発光部E9が点灯して消灯するまでには有限の時間がかかる。
この時間を「スキャン時間」と呼ぶことにする。
上には、予備検出工程を行なう際、発光部E1〜E9を順次点滅してトナーパターンYP1に対するスポット走査を行う場合を説明したが、この場合、スキャン時間中、トナーパターンYP1は、反射型光学センサによるスポット走査領域(検出光のスポットによる順次の点滅でスポット走査が行われる領域であり、前述の検出領域である)に存在しなければならない。換言すれば、発光部E1〜E9は、トナーパターンYP1が上記スポット走査領域内に存在する間に、順次の点灯・消灯を完了させなければならない。
スキャン時間は、反射型光学センサに含まれる発光部の数:Mが少なければ短時間であり、殆んど瞬時である。
しかし、上述したように、トナーパターンの形成時間を小さくして画像形成作業の作業効率を低下させないようにし、且つ、不寄与トナーの消費量を有効に軽減するには、トナーパターンを小サイズ化する必要がある。
小サイズのトナーパターンに適正に検出光を照射してトナー濃度を検出できるためには、トナーパターンが主方向に小さくなるほど、発光部・受光部の配列ピッチを小さくしなければならない。
トナーパターンと反射型光学センサとの「主方向の相対的位置ずれ」に対する許容量として10mm程度以上を取ると、配列ピッチが小さくなれば、配列する発光部の数:Mも相当数(例えば200個)に増大する。
そして、発光部の数:Mが大きくなると上記スキャン時間も長くなる。
この発明では、本検出工程において位置検出用のトナーパターンPP1や、トナー濃度検出用のトナーパターンDP1に対するトナー情報を検出する際には、これらトナーパターンの支持部材上の位置が、予備検出工程により得られた位置範囲情報に基づき、予めある程度絞り込まれており、それに応じて少数のS個の発光部を発光させるのみであるので、トナー情報を検出する本検出工程ではスキャン時間を有効に短縮できる。
しかし、位置範囲情報を得るための予備検出工程では、発光部数:Mの増加に伴い、スキャン時間が長くなることは否めない。
スキャン時間を「st」とし、トナーパターンを形成されて副方向へ移動する支持部材の速度を「V」とすれば、スキャン時間内に支持部材は「V・st」だけ副方向に変位することになる。
そうすると、発光部の数:Mが大きくなってスキャン時間が長くなると、支持部材の移動速度:Vによっては、予備検出工程でトナーパターン(上の例ではトナーパターンYP1)がスポット走査領域を通過する時間が、スキャン時間よりも短くなってしまう場合もあり、このような場合には適正な予備検出工程が困難になってしまう。
図9(a)、(b)は、このような問題を解消できる実施の形態を示す図である。
図9(a)、(b)に示す実施の形態では、反射型光学センサは15個の発光部E1〜E15と、これに1:1で対応する15個の受光部D1〜D15を有している。
なお、発光部・受光部の数を15個としたのは図が複雑になるのを避けるためであり、15個という個数は単に説明の便宜上のものである。実際には発光部・受光部の個数として数10〜数100を想定している。
予備検出工程は、図3に示したトナーパターンYP1に対して行なうものとして説明する。
図9(a)に示す実施の形態では、発光部E1〜E15および受光部D1〜D15の配列が1方向(図の上下方向)に3分割され、分割された各部分、即ち、発光部E1〜E5・受光部D1〜D5の部分、発光部E6〜E10・受光部D6〜D10の部分、発光部E11〜E15・受光部D11〜D15の部分が、支持部材の副方向(図の左右方向)への移動速度に応じた所定のずれ幅(ΔLとする。)で副方向にずれている。
発光部E1〜E15は、E1からE15まで順次に点灯・消灯を行うが、このとき、図示されないトナーパターンYP1は副方向へ速度:Vで移動している。
この場合、スキャン時間を「st」とすれば、発光部E1〜E5が順次の点灯・発光を完了するのに要する時間は「st/3」であり、発光部E6〜E10が順次の点灯・発光を完了するのに要する時間も、発光部E11〜E15が順次の点灯・発光を完了するのに要する時間も「st/3」である。
この時間:st/3の間に、図示されないトナーパターンYP1は「V・st/3」だけ副方向へ変位するので、上記ずれ量:ΔLを
ΔL=V・st/3
を満足するように設定すれば、発光部E1〜E15によるトナーパターンYP1のスポット走査をスキャン時間内に適正に終了させることができる。
図9(b)に示す実施の形態では、15個の発光部・受光部は、その配列する1方向が、主方向(図9(b)において上下方向)に対し、支持部材の副方向(図の左方向)への移動速度(Vとする。)に応じた所定の角(αとする。)だけ傾いている。
この場合、スキャン時間を「st」とし、発光部E1〜E15・受光部D1〜D15の主方向の配列長を「Z」とすれば、
Z・tanα=V・st
を満足するように、角:αを設定すれば、発光部E1〜E15によるトナーパターンYP1(図示されず)のスポット走査をスキャン時間内に適正に終了させることができる。
図10に示す実施の形態では、以下のようにして予備検出工程におけるスポット走査の適正化を図っている。
この図においても、反射型光学センサは15個の発光部5と、これに1:1で対応する15個の受光部を有している。発光部・受光部の数を15個としたのは図が複雑になるのを避けるためであり、15個という個数は単に説明の便宜上のものである。実際には発光部・受光部の個数として数10〜数100を想定している。
図10の実施の形態における15個の発光部・受光部は、発光部の配列する1方向および受光部の配列する1方向が、主方向(図面の上下方向)に略平行となっている。
15個の発光部と15個の受光部は、5個の発光部と5個の受光部とが発光部・受光部対を構成し、受光部・発光部対が3対、主方向に同列的に配置している。
受光部・発光部対G1は、発光部E11〜E15の5個の発光部と、これに1:1で対応する5個の受光部D11〜D15により構成され、受光部・発光部対G2は、発光部E21〜E25の5個の発光部と、これに1:1で対応する5個の受光部D21〜D25により構成され、受光部・発光部対G3は、発光部E31〜E35の5個の発光部と、これに1:1で対応する5個の受光部D31〜D35により構成されている。
受光部・発光部対G1〜G3は構造的には同一である。
そして、15個の発光部はトナー濃度検知を行う状態において、3対の発光部・受光部対G1〜G3における互いに対応する3個の発光部が同時、且つ、順次に点滅される。
即ち、予備検出工程でスポット走査が行われるとき、先ず、受光部・発光部対G1〜G3における1番目の発光部E11、E21、E31が同時に点灯・消灯し、続いて、発光部E12、E22、E32が同時に点灯・消灯し、以下、発光部E13、E23、E33の同時の点灯・消灯、発光部E14、E24、E34の同時の点灯・消灯、発光部E15、E25、E35の同時の点灯・消灯が行われる。
このようにすると、スキャン時間を図4の場合に比してst/3に短縮することができ、トナーパターンYP1(図示されず)がスポット走査領域内を通過している間にスポット走査を完了できる。
なお、図10に示す発光部・受光部対G1〜G3における発光部E11、E21、E31の位置、受光部D11、D21、D31の位置を「図10に示す位置」に残し、他の発光部・受光部を図9(b)の実施の形態のように「支持部材の副方向(図の左方)への移動速度に応じた角」で傾けて配列してもよい。
図9、図10に示す実施の形態のように、発光部および受光部の数を増やすことによって、配列ピッチが等しい場合には、反射型光学センサの主方向の長さが大きくなりセンシング領域が長くなるので「主方向に対するトナーパターンYP1の位置ずれ」に対する許容量が大きくなる。また、反射型光学センサの長さが等しい場合には、発光部および受光部の配列ピッチが短くなり「主方向の空間分解能」が高くなる。
これら図9、図10に示す例で、15個の発光部による上記の如きスポット走査で、トナーパターンYP1に対する予備検出工程で位置範囲情報が知られたら、この位置範囲情報に基づき、位置情報検出用のトナーパターンPP1やトナー濃度検出用のトナーパターンDP1のスポット検出を確実に行ない得るs個の発光部によるスポット走査による本検出を行なえばよい。
前述の如く、この発明の実施に用いられる反射型光学センサを構成する、発光部の数:Mと、受光部の数:Nとは同数であることを要しない。
即ち、M≠Nであることができる。
このような場合の実施の形態を3例、図11に示す。
図11(a)に示す形態例は、N=15とし、M=30とした例である。
発光手段は発光部E11〜E1i〜E115が主方向(図面の上下方向)に1列等ピッチで配列され、発光部E21〜E2i〜E215が主方向に1列等ピッチで配列され、これら2列の発光部の配列は、主方向においては対応するもの同士が同じ位置にある。
15個の受光部D1〜Di〜D15は、上記2列の発光部列に挟まれるようにして主方向に1列等ピッチで配列され、各受光部は対応する発光部と「主走査方向に同一位置に位置する」ようになっている。
i=1〜15について、主走査方向に同一位置にある発光部E1iとD2iとを各列において、同時且つ順次に点灯・消灯させることにより、支持部材およびトナーパターンを照射する検出光の出力を約2倍にできる。
発光部として一般に用いられるLEDの発光出力は発光部面積には依らず、注入電流密度に依存する。
発光出力を増大させるために注入電流密度を大きくすると、LEDの短寿命化が生じることから、注入電流密度をあるレベル以上に大きくすることはできない。この場合、発光部面積を大きくして(注入電流密度を大きくせずに)、注入電流量を増やすこともできるが、発光部面積の拡大は「支持部材・トナーパターンに照射するスポットの増大を招く。
このような場合、図11(a)に示すように、発光部面積を大きくせず、発光部を2列にして、電流密度は変えずに、光の出力を2倍にすることが好ましい。
図11(b)の形態例は、逆にM=15、N=30とした例である。
15個の発光部E1〜Ei〜E15は主方向に1列等ピッチで配列し、30個の受光部は15個ずつの2グループにわけ、受光部D11〜D1i〜D115を主方向に1列等ピッチで配列し、受光部D21〜D2i〜D215を主方向に1列等ピッチで配列し、これら2列の受光部列で、発光部列を副方向に挟むようにしている。
i=1〜15として、対応する発光部Eiと受光部D1i、D2iとは、主走査方向において同一位置に位置する。
このように受光手段を構成するPDを2列にして検出光(反射光)を受光することにより、受光感度を2倍に高めることができる。PDを1列配列のままで、受光部面積を副走査方向に2倍とすることでも受光感度向上は望めるが、支持部材やトナーパターンから反射した反射光のスポットサイズによっては(そのスポットサイズが小さい場合は特に)受光感度の向上率は小さい。それよりも図11(b)に示すように、LEDの配列を挟むようにして、副方向に対称な位置に2列配列するほうが受光感度の向上を期待できる。
先に図2〜図11(b)に即して説明した実施の形態では、発光部・受光部の配列ピッチは等ピッチであり、発光部の配列ピッチと受光部の配列ピッチは互いに等しい。
しかし、発光部の配列ピッチと受光部の配列ピッチとは、互いに異ならせることもできる。
図11(c)はこのような場合の形態例である。
この形態例では、7つの発光部E1〜Ei〜E7に対し、14個の受光部D1〜Dj〜D14を対応させており、受光部の配列ピッチを発光部の配列ピッチの1/2にすることにより、各発光部Ei(i=1〜7)にそれぞれ2個の受光部が対応するようになっている。このように、LEDの配列ピッチに対して、PDの配列ピッチを小さくすることにより「主方向の空間分解能を高める」ことが可能である。
なお、反射型光学センサを主走査方向に対して、ある角度傾けて配置することにより、主方向の空間分解能を高めることが可能である。
即ち、主走査方向に対する反射型光学センサの傾き(発光部・受光部の配列方向の傾き)の角を「β」とすれば、反射型光学センサにおける受光部・発光部の配列ピッチ:ptは、主方向への射影が「tp・cosβ」に小さくなって空間分解能が高まる。
発光部や受光部の配列ピッチが比較的大きい場合には、発光部や受光部を各々独立したLEDやPD、例えば樹脂モールドタイプや表面実装タイプのものを高密度に集積して構成することができる。
超小型のLEDやPDを用いれば各々の素子サイズは「ミリオーダ」であり、配列ピッチとしては1mm程度の実装が可能である。
空間分解能を高めるには、基本的に発光部・受光部の配列ピッチを小さくする必要があるが、これはLEDやPDが一体的にアレイ配列する「LEDアレイやPDアレイ」を用いることで実現できる。この場合の実施の形態を図12に2例示す。
図12(a)に示す形態例は、6個の発光部E1〜E6として「6個のLEDを同一基板上に一体的に等ピッチで1列に配列」したLEDアレイEA(照射手段)と、6個の受光部D1〜D6として「6個のPDを同一基板上に一体的に等ピッチで配列」したPDアレイDA(受光手段)を、同一のハウジングに組み込んだ反射型光学センサOS11を示している。
図12(b)に示す形態例は同一の基板上に、6個の発光部E1〜E6として「6個のLEDを等ピッチで1列にアレイ配列」するとともに、6個の受光部D1〜D6として「6個のPDを等ピッチで1列にアレイ配列」して照射手段と受光手段を同一基板に形成して発光部・受光部アレイDEAとし、この発光部・受光部アレイDEAを、同一のハウジングに組み込んだ反射型光学センサOS12を示している。
図12に示すように、発光部の配列ピッチと受光部の配列ピッチは等しく、対応する発光部・受光部は主方向において同一位置にある。しかし、これに限らず、図11に示した各形態例のように「発光部数と受光部数は異ならせる」ことができ、配列ピッチを異ならせることもできる。
なお、図12において、受光部・発光部を6個としたのも、図の複雑化を避け、説明の便宜上の理由による。
このように照射手段・受光手段として、LEDアレイやPDアレイを用いれば、発光部・受光部の配列ピッチとして、数10μm〜数100μmオーダーのピッチが可能であり、予備検出工程や「位置情報を得るための本検出工程」において、空間分解能を大きく向上させることが可能となる。
なお、各々独立したLEDやPDを集積するよりも、半導体プロセスで製造されるLEDアレイやPDアレイの方が、発光部・受光部の位置精度を大きく向上させることができる。
図12(b)の形態例では、LEDアレイがPDアレイと共に同一基板上に一体的に形成されるので、照射手段・受光手段相互の位置精度も大きく向上させることができる。
ところで、トナーパターンの反射特性は、トナーパターンを構成するトナーの色により異なる波長依存性を有するが、近赤外から赤外の波長、特に、800nm〜1000nmの波長領域では反射特性に対する波長依存性が殆んど無い。
従って、反射型光学センサにおける照射手段の発光部は上記波長領域の光を放射するものが好ましく、また、反射型光学センサにおいて照射手段を構成する複数のLEDが同一の発光波長で発光するのが好ましい。
照射手段としてLEDアレイを用いる場合は、加工プロセス上から同一波長となるので好都合である。
また、受光手段を構成するN個の受光部の「波長感度特性」が相互に異なると、同じトナーパターンからの反射光を受光しても、受光部ごとに出力が変化してトナー濃度検出のための演算処理に対して誤差になる。
従って、受光手段の受光部を構成するPDのピーク感度波長が「受光手段内の受光部ごとにばらつかない」ことが好ましいが、これは受光手段として、ピーク感度波長が加工プロセス上から同一になる「PDアレイ」を用いることにより実現できる。
また、照射手段から放射される検出光が受光手段により効率よく受光されるためには、発光部を構成するLEDの発光波長と、受光部を構成するPDのピーク感度波長が「数10nmレベルの範囲で略同一」であることが好ましい。一般に、発光素子として用いられるGaAs系LEDの発光波長は950nm程度、受光素子として用いられるSi系PDのピーク感度波長は800nm〜1000nmであるので、発光素子や受光素子を選択して用いることが好ましい。
また、LEDやPDの組成やデバイス構造を調整することによって波長帯域をシフトさせることができるので、LEDの発光波長とPDのピーク感度波長を略同一とすることもできる。
前述の如く、反射型光学センサにおける照射手段の個々の発光部から放射される検出光は支持部材やトナーパターンにスポット状に照射される。
発光部の具体例である「独立したLED」には「放射光を集束させるレンズ機能を持つ部分」が一体化されており、上記レンズ機能によりスポットを形成することもできる。
「素子自体としてはこのような機能を持たないLEDアレイ」を照射手段に用いる場合には、反射型光学センサは、発光部から放射される検出光を、支持部材表面に向けて集光的に導光する照明用光学系および/または支持部材表面からの反射光を受光手段に向けて集光的に導光する受光用光学系を有することで、検出光のスポット照射を実現できる。
勿論、独立したLEDを配列して発光部を形成する場合、各LEDが照射光を集光する機能を持っていても、上記照明用光学系を用いて、検出光の照射部に「より有効」に照射を行うことができる。
このような場合の実施の形態を以下に説明する。
図13に示す実施の形態について説明すると、図13(a)は実施形態の反射型光学センサOSを主方向から見た構造を説明図的に示している。
照射手段は、独立した5個の発光部E1〜E5を主方向に等ピッチで1列に配列してなり、照射手段は、独立した5個の受光部D1〜D5を、発光部の配列と同ピッチで配列してなる。
発光部E1〜E5の個々はLED、受光部D1〜D5の個々はPDである。発光部をなすLEDは「放射光を集束させるレンズ機能」を備えている。
図13(a)、(b)、(c)において、符号LEは「照明用光学系」、符号LDは受光用光学系を示す。図13(a)〜(c)に示すように、照明用光学系LE、受光用光学系LDは共にシリンドリカルレンズであり「副方向に正のパワー」をもつ。
符号17は支持部材、具体的には転写ベルトを示し、符号DPはトナー濃度検出用のトナーパターンを示す。
トナー濃度検出の動作は、図2、図3に即して説明したとおりであり「図示されない予備検出工程用のトナーパターンに対して予備検出工程」を行なって、トナーパターンDPに対する主方向の位置範囲情報を得たのち、少数の発光部(例えば、発光部E3あるいは発光部E2〜E4)の発光により本検出工程を行なう。
個々の発光部(LED)Ei(i=1〜5)が点灯・消灯を行うとき、放射される検出光は、照明用光学系LEにより副方向に「より集光性を高められ」て、支持部材17またはトナーパターンDPに照射される。そして反射光は、受光用光学素子LDにより副方向に集光性を高められて受光部Di(i=1〜5)に向かい受光される。
なお、照明用光学系、受光用光学系は、支持部材やトナーパターンへ照射する検出光のスポットの適切形状、受光部が受光する受光スポットの適切形状を実現できる形態にすることができる。
照明用光学系と受光用光学系を同一形状とすれば、これら光学系のコストダウンが図れる。図13において、受光部・発光部を5個としたのも、図の複雑化を避け、説明の便宜上の理由による。
照明用光学系・受光用光学系を用いる他の実施形態を説明する。
図14に示す実施の形態では、反射型光学素子OSAは、(a)に示すように、5個の発光部(LED)E1〜E5を配列した発光部の各発光部Eiに1:1に対応させて、照明用集光レンズLEi(i=1〜5)を設け、発光部Eiから照射された発散光の集光度合いを変え、支持部材17への照明効率を高める機能を有する。
図14に示した照明用光学系であるシリンドリカルレンズの場合に対し、主走査方向の集光用のパワーを持たせることにより「さらなる照明効率の向上」が可能である。
また、照明用集光レンズLEi(i=1〜5)は「主方向と副方向のパワーが異なるアナモフィックレンズ」としてもよい。
また、照明用光学系は、図14(a)に示すように、各発光部Eiに1対1対応するアナモフィックレンズLEiを用い、受光用光学系には、図13(c)に示すような、副方向にのみパワーを持つシリンドリカルレンズを用いることもできる。照明用光学系の形態と受光用光学系の形態の組み合わせは、所望の照明効率や「検出光のスポット形状」、所望の受光効率や「受光スポット形状」に応じて選択できる。図9において、受光部・発光部を5個としたのも、図の複雑化を避け、説明の便宜上の理由による。
図15には、さらに、別の形態例を2例示す。
図15(a)に示す例では、反射型光学センサOSBは、照射手段が6個の発光部(LEDである。)E1〜E6を有し、これら発光部の個々に対応して集光パワーを持つ凸レンズ面をアレイ配列して一体化した照明用光学系LEAを有する例である。
照明用光学系LEAではLED側のみに集光パワーを持たせ、射出側は平面としているが、勿論、射出側面にもパワーを持たせることも可能である。この例の照明用光学系LEAは一体構造であるので、発光部ごとに別個のレンズを反射型光学センサ本体に組付けるよりも、組みつけが容易であり、またレンズ面間の配置精度を高めることができる。
図15(a)には図示されていないが、受光用光学系も同様に「受光用のレンズを一体化した構成」とすることができる。
図15(b)は、照明用光学系をなす6個の集光レンズLE1〜LE6と、受光用光学系をなす6個の集光レンズLD1〜LD6を、相互の位置関係を適切に定めて一体化した照明受光用光学系LEDAを示している。
このような照明受光用光学系LDEAを用いることにより、照明用の各集光レンズと、受光用の各集光レンズの配置精度をさらに高めることが可能となる。図15に示すような集光レンズの配列は、フォトリソグラフィーやナノインプリントなどの加工法を用いてガラス基板や樹脂基板上に形成できる。
図15において受光部・発光部を6個としたのも、図の複雑化を避け、説明の便宜上の理由による。
照明用光学系や受光用光学系は、図9や図10のような発光部・受光部配列の場合には、発光部・受光部の配列に応じて適宜の形態をとることは言うまでも無い。
照明用光学系や受光用光学系をレンズアレイもしくはレンズ面アレイで形成する場合、レンズやレンズ面の配列ピッチは等しいことが好ましいことは言うまでも無い。
図16に即して、反射型光学センサ装置を説明する。
反射型光学センサ装置は、反射型光学センサ141と演算処理部142とを有する。
反射型光学センサ141は、先に図3、図4、図6、図7等に即して説明した物を用いることができる。
演算処理部142は、反射型光学センサ141のM個の発光部の発光を、上に説明した予備検出工程および本検出工程、さらには検出に必要な演算を実行するように制御する。
画像形成装置の1形態を説明するための図である。 反射型光学センサによるトナーパターンの検出を説明するための図である。 反射型光学センサによるトナーパターンの検出を説明するための図である。 反射型光学センサの受光部の出力パターンを説明するための図である。 反射型光学センサの受光部の出力パターンの別例を説明するための図である。 図5の出力パターンにおけるトナーパターンによる反射特性と正規反射寄与分を説明するための図である。 正規化された反射寄与分と拡散反射寄与分とを説明するための図である。 反射型光学センサの出力パターンを説明するための図である。 反射型光学センサの発光部・受光部の配列例を説明するための図である。 反射型光学センサの発光部・受光部の別配列例を説明するための図である。 反射型光学センサの発光部・受光部の別配列例を説明するための図である。 反射型光学センサの他の例を説明するための図である。 反射型光学センサの他の例を説明するための図である。 反射型光学センサの他の例を説明するための図である。 反射型光学センサの他の例を説明するための図である。 反射型光学センサ装置を説明するための図である。
符号の説明
OS1 反射型光学センサ
E1〜E5 発光部(LED)
D1〜D5 受光部(PD)
YP1 予備検出工程用のトナーパターン
DP1 トナー濃度検出用のトナーパターン
17 支持部材(転写ベルト)

Claims (12)

  1. トナーによる画像を形成する画像形成方法において、所定の副方向へ移動する支持部材の表面に所定のトナーパターンを1以上形成し、上記支持部材に照射手段により検出光を照射し、上記支持部材および/またはトナーパターンによる反射光を受光手段により受光し、上記検出光に対する上記支持部材の反射特性と上記トナーパターンの反射特性の差に基づき上記トナーパターンの位置および/またはトナー濃度に関する情報を検出するトナー情報検出方法であって、
    検出光を放射する検出光用の発光部をM(≧3)個、上記支持部材に検出光のスポットをM箇所で照射できるように、且つ、副方向に直交する方向において隣接するスポットの間が、上記直交する方向における上記トナーパターンの大きさ以下となるように、副方向に交わる1方向に配置して照射手段とするとともに、N(≧3)個の受光部を上記支持部材および/またはトナーパターンによる検出光の反射光を受光できるように、上記照射手段に対応させ、且つ、上記支持部材に対向させて1方向に配列して受光手段とし、
    上記照射手段におけるr(≦M)個の発光部を発光させてトナーパターンの位置範囲情報を予備的に検出する予備検出工程と、
    この予備検出工程による検出結果に基づき、上記照射手段において発光させるs(<r)個の発光部を選択して発光させ、トナーパターンの位置および/またはトナー濃度に関する情報を検出する本検出工程と、を行なうことを特徴とするトナー情報検出方法。
  2. 請求項1記載のトナー情報検出方法において、
    トナーパターンが副方向において検出光の照射領域を通過する時間内に、r個の発光部および/またはs個の発光部を順次に発光させることを特徴とするトナー情報検出方法。
  3. 請求項1または2記載のトナー情報検出方法において、
    予備検出工程に際して、トナーパターンの位置範囲情報を検出できるr(<M)個の発光部を選択することを特徴とするトナー情報検出方法。
  4. 請求項1〜3の任意の1に記載のトナー情報検出方法において、
    予備検出工程により位置範囲情報を検出するための予備検出工程専用のトナーパターンを、支持部材表面に、他のトナーパターンよりも副方向の先頭に形成することを特徴とするトナー情報検出方法。
  5. 請求項1〜3の任意の1に記載のトナー情報検出方法において、
    本検出工程によりトナーパターンの位置および/またはトナー濃度に関する情報を検出するためのトナーパターンが、予備検出工程で位置範囲情報を検出するためのトナーパターンを兼ねていることを特徴とするトナー情報検出方法。
  6. 請求項1〜5の任意の1に記載のトナー情報検出方法において、
    検出対象としてのトナー情報が、少なくとも、トナーパターンの支持部材上における位置情報であることを特徴とするトナー情報検出方法。
  7. 請求項6記載のトナー情報検出方法において、
    検出対象としてのトナー情報が、トナー濃度と位置情報とであり、
    本検出工程において、検出対象としてのトナー情報が、トナー濃度のときと位置情報のときとで、発光させるs個の発光部の個数を異ならせることを特徴とするトナー情報検出方法。
  8. 請求項6または7記載のトナー情報検出方法において、
    検出対象としてのトナー情報が位置情報であるとき、発光させる発光部の数:s=1であることを特徴とするトナー情報検出方法。
  9. 請求項6〜8の任意の1に記載のトナー情報検出方法において、
    検出対象としてのトナー情報がトナー濃度であるとき、発光させる発光部の数:s>1であることを特徴とするトナー情報検出方法。
  10. 請求項1〜9の任意の1に記載のトナー情報検出方法の実施に用いられる反射型光学センサ装置であって、
    独立してもしくは同時に点滅可能なM(≧3)個の発光部を1方向に配列してなる照射手段と、
    N(≧3)個の受光部を上記照射手段に対応させて1方向に配列してなる受光手段と、
    上記M個の発光部の発光を予備検出工程および本検出工程に応じて制御する制御手段と、を有する反射型光学センサ装置。
  11. トナーによる画像を形成する画像形成装置において、
    トナー情報を検出するための反射型光学センサとして、請求項10に記載の反射型光学センサ装置を有することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項11記載の画像形成装置において、
    形成される画像が、色の異なる複数種のトナーによる多色画像もしくはカラー画像であり、色ごとのトナー情報が検出されることを特徴とする画像形成装置。
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