JP2010097209A - トナー濃度検出方法、反射型光学センサ及び画像形成装置 - Google Patents

トナー濃度検出方法、反射型光学センサ及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】反射型光学センサにおける全受光部の出力をトナー濃度検出の演算に反映できる
ようにし、トナー濃度検出精度を向上させる。
【解決手段】照射手段のM(≧3)個の発光部を発光させ、受光手段のN(≧3)個の受
光部の各々の出力を、正反射光の検出による正反射寄与分と拡散反射光の検出による拡散
反射寄与分とに分割し、受光部の出力の正反射寄与分および/または拡散反射寄与分の総
和に基づき、トナー濃度を演算的に検出する。
【選択図】図6

Description

本発明は、トナー濃度検出方法、該トナー濃度検出方法に用いられる反射型光学センサ、該反射型光学センサを用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
トナーによる画像を形成する画像形成装置は、アナログ方式やデジタル方式のモノクロあるいはカラー複写機やプリンタ、プロッタ、ファクシミリ装置、近来はマルチファンクションプリンタ(MFP)等として広く実施されている。
このような画像形成装置により形成される画像はトナー画像であるが、よく知られたように、良好な画像を得るためには、静電潜像の現像に供されるトナー量が適正でなければならない。現像方式にはトナーとキャリアを含む2成分系の現像剤を用いる方式や、トナーのみで構成された現像剤を用いるモノトナー現像方式等、種々の方式が知られているが、静電潜像が現像される現像部へ供給されるトナー量の多寡を「トナー濃度」と呼ぶことにする。
トナー濃度が低すぎるときは、静電潜像に十分な量のトナーが供給されず、得られるトナー画像は濃度の不十分な画像となってしまう。また、トナー濃度が高すぎるときは、形成されるべき画像の濃度分布が高濃度側に偏り、やはり見づらいトナー画像となってしまう。このように、適正なトナー画像が形成されるためにはトナー濃度が適正な範囲になければならない。
トナー濃度を適正な範囲に制御するため、従来から、トナー濃度検出用のトナーパターンを形成し、これに検出光を照射し、反射光の変化を検出する方法が広く行われている。
トナーパターンに検出光を照射し、反射光を受光する光学装置は反射型光学センサと呼ばれる。
反射型光学センサは古くから種々のものが提案され知られている(特許文献1〜6)。
これら従来から知られた反射型光学センサは、1個または2個の発光部、あるいは波長特性の異なる3個の発光部(LED)と、反射光を受光するための1個または2個の受光部(フォトダイオードもしくはフォトトランジスタ)から構成されている。
発光部としては上記の如くLEDが用いられるのが一般的であるが、LEDから放射される検出光は、トナー濃度検出用のトナーパターンにトナーパターンよりも小さいサイズのスポットとして照射される。
トナーパターンは、例えば、転写ベルト上に形成され、転写ベルトの回転に伴い移動する。このときトナーパターンの移動する方向を「副方向」と呼ぶ。転写ベルト上で、副方向に直交する方向を「主方向」と呼ぶ。トナー画像として可視化される静電潜像を光走査により形成する場合であれば、上記主方向は光走査における主走査方向に対応し、副方向は副走査方向に対応する。
トナーパターンは光走査等による静電潜像形成部において書き込まれ、現像により可視化されてトナーパターンとなり、上記の場合であれば転写ベルト上に転写され、副方向に移動して反射型光学センサによる検出部に移動して検出光のスポットにより照射される。
検出光のスポットの大きさは、通常、直径:2〜3mm程度である。
反射型光学センサによる検出光のスポットが照射される主方向の位置は、トナーパターンの主方向中央部であることが理想である。しかしながら、静電潜像形成部における光走査領域の変動や、転写ベルトの蛇行、さらには、反射型光学センサの取り付け位置の主方向の位置ずれや、主方向における取り付け位置の経時的変化等が原因し、トナーパターンと反射型光学センサの主方向における位置関係は、必ずしも理想状態とはならない。
トナーパターンと反射型光学センサの主方向における位置関係のずれにより、検出光のスポットがトナーパターンからはみ出して照射されれば、受光手段により受光される反射光は適正なものではなく、トナー濃度の適正な検出はできない。
例えば、1個のスポットを照射して、反射光を1個の受光部で受光し、正反射光と拡散反射光の差によりトナー濃度を検出する場合、スポットがトナーパターンの外側にはみ出して照射された場合、スポットの一部はトナーパターンのない部分で正反射され、トナーパターンの部分では拡散反射されるから、受光部が正反射光を受光するように配置されているとすれば、受光部の受光する正反射光の強度は拡散反射により低減するが、このような正反射光強度の低下は、トナーパターンにおけるトナー量が少ない場合にも起こりうるものであり、正反射光強度の低下がトナー量の少なさに起因するものなのか、スポットがトナーパターンからはみ出していることに起因するものかを区別できないのである。
このような問題を避けるため、従来は、トナーパターンと反射型光学センサの主方向における位置関係のずれの存在に拘わらず、検出光のスポットが主方向においてトナーパターン内に位置するように、トナーパターンの主方向幅・副方向幅を15mm程度〜25mm程度の大きさに設定し、上記位置関係のずれが生じても、検出光のスポットがトナーパターンの外側にはみ出さないようにしていた。
反射型光学センサとトナーパターンによる濃度検出は、画像形成装置、特にカラー画像形成装置においては高画質を確保・維持するために、画像形成プロセスが適正に行われるように画像形成装置を調整すべく、形成すべき画像の出力とは別個に行われることから、トナー濃度検出が行われている間は本来の画像形成を行うことができない。
トナーパターンとなるべき静電潜像を光走査で書き込む場合であると、トナーパターンの大きさに比例して光走査の時間が大きくなり、本来の画像形成に対する作業効率を低下させる原因となる。
また、トナーパターンを形成するトナーは、本来の画像形成に寄与しない不寄与トナーとして消費され、パターンの大きさ(面積)に比例して不寄与トナーの消費量も大きくなる。即ち、従来から知られたトナー濃度検出方式には、作業の向上を困難とするという問題と、不寄与トナーの消費量が大きいという問題とがある。
上述した事情を鑑み、本出願人は、特願2008−070198号にて、アレイ方式の反射型光学センサを提案した。
この反射型光学センサは、検出光を放射する検出光用の発光部をM(≧3)個、支持部材に検出光のスポットをM箇所で照射できるように、且つ、副方向に直交する方向において、隣接するスポットの間が上記直交する方向におけるトナーパターンの大きさ以下となるように、副方向に交わる1方向に配置して照射手段とし、N(≧3)個の受光部を支持部材および/またはトナーパターンによる検出光の反射光を受光できるように、照射手段に対応させ、且つ、支持部材に対向させて1方向に配列して受光手段としている。
受光手段のM個の発光部を発光させ、受光手段のN個の受光部の出力に基づきトナー濃度を演算的に検出するものである。
一般的に、支持部材は表面が滑らかである転写ベルトが用いられるため、転写ベルトによる検出光の反射光は正反射光となる。また、トナーパターンによる検出光の反射光は、トナーパターンによる正反射光と拡散反射光が両方含まれる。
特願2008−070198号では、任意の発光部を点灯させた時、転写ベルトによる検出光の反射光(正反射光)は、前記発光部に対応する受光部でしか受光されないという実施が開示されている。
つまり、任意の発光部を点灯させた時、トナーパターンによる検出光の反射光のうち正反射光は、前記発光部に対応する受光部でしか受光されず、残りのM−1個の受光部ではトナーパターンによる検出光の反射光のうち拡散反射光しか受光されない。
したがって上記条件において、正反射光の出力に基づいてトナー濃度を演算的に検出したい場合は、転写ベルトとトナーパターンについて点灯させる任意の発光部に対応する受光部の出力だけを見ればよく、拡散反射光の出力に基づいてトナー濃度を演算的に検出したい場合は、トナーパターンについて、点灯させる任意の発光部に対応する受光部を除くM−1個の受光部の出力を見ればよい。
しかし、転写ベルトによる検出光の反射光(正反射光)が、上記発光部に対応する受光部に加え、上記受光部の周辺に位置する受光部(発光部に対応しない残りの受光部)でも受光される場合がある。
同様に、トナーパターンによる検出光の正反射光も、上記発光部に対応する受光部に加え、発光部に対応しない残りの受光部でも受光される場合がある。
この場合、点灯させる任意の発光部に対応する受光部での出力のみを、従来と同様に転写ベルトおよび/またはトナーパターンによる正反射光の出力とし、照射対象物がトナーパターンである時に、発光部に対応しない幾つかの受光部での出力を、トナーパターンによる拡散反射光の出力とすると、発光部に対応しない残りの受光部での出力の一部はトナー濃度の検出には用いられないという問題が生じる。
換言すれば、反射型光学センサの感度を向上させ、ひいてはトナー濃度検出精度の向上を図り得る出力値(検知情報)が存在するにも拘わらず、これを無駄に捨てることとなる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、全受光部の出力をトナー濃度検出の演算に反映させることができ、トナー濃度検出精度を向上させることができるトナー濃度検出方法、反射型光学センサ及び画像形成装置の提供を、その目的とする。
また、トナーパターンの濃度変化に拡散反射寄与分の検知出力を「単調な関数により1対1対応」させることにより、反射型光学センサによる検出結果からトナー濃度を容易に求めることができるようにすることを課題とする。
上記目的を達成するために、本発明は、反射型光学センサにおける各々の受光部の出力を正反射寄与分と拡散反射寄与分とに分割し、受光部の出力内容(検知情報)を明確に分離してそのほぼ全てをトナー濃度検出の演算に利用できるようにした。
具体的には、請求項1記載の発明では、トナーによる画像を形成する画像形成装置において、所定の副方向へ移動する支持部材の表面に所定のトナーパターンを形成し、上記支持部材に照射手段により検出光を照射し、上記支持部材および/またはトナーパターンによる反射光を受光手段により受光し、上記検出光に対する上記支持部材の反射特性と上記トナーパターンの反射特性の差に基づきトナー濃度を検出する方法であって、検出光を放射する検出光用の発光部をM(≧3)個、上記支持部材に検出光のスポットをM箇所で照射できるように、且つ、副方向に直交する方向において隣接するスポットの間が、上記直交する方向における上記トナーパターンの大きさ以下となるように、副方向に交わる1方向に配置して照射手段とするとともに、N(≧3)個の受光部を上記支持部材および/またはトナーパターンによる検出光の反射光を受光できるように、上記照射手段に対応させ、且つ、上記支持部材に対向させて1方向に配列して受光手段とし、上記照射手段のM個の発光部を発光させ、上記受光手段のN個の受光部の各々の出力を、正反射光の検出による正反射寄与分と拡散反射光の検出による拡散反射寄与分とに分割し、その分割出力に基づき、トナー濃度を演算的に検出することを特徴とする。
請求項2記載の発明では、請求項1記載のトナー濃度検出方法において、上記N個の受光部の出力の正反射寄与分および/または拡散反射寄与分の総和に基づき、トナー濃度を演算的に検出することを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載のトナー濃度検出方法において、上記N個の受光部の出力のうち、発光部に対応する受光部の出力は正反射寄与分のみとし、発光部に対応しない幾つかの受光部の出力は拡散反射寄与分のみとし、発光部に対応しない受光部のうち上記幾つかの受光部を除いた残りの受光部の出力は正反射寄与分と拡散反射寄与分の混合としたことを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項3記載のトナー濃度検出方法において、発光部に対応しない幾つかの受光部の上記支持部材による出力は、ゼロとなることを特徴とする。
請求項5記載の発明では、請求項3記載のトナー濃度検出方法において、発光部に対応する受光部の上記支持部材による出力と、発光部に対応しない残りの受光部の上記支持部材による出力とを基に、正反射寄与分と拡散反射寄与分の混合の比率を決定することを特徴とする。
請求項6記載の発明では、請求項3記載のトナー濃度検出方法において、発光部に対応しない残りの受光部の数を2または4としたことを特徴とする
請求項7記載の発明では、請求項1〜6の任意の1に記載のトナー濃度検出方法において、上記トナーパターンが上記副方向およびこれに直交する主方向に幅を有する矩形状のパターンであり、この矩形状のパターンが、上記副方向において検出光の照射領域を通過する時間内に、上記照射手段のM個の発光部を順次に発光させることを特徴とする。
請求項8記載の発明では、請求項1〜6の任意の1に記載のトナー濃度検出方法において、上記トナーパターンが、上記副方向およびこれに直交する主方向に幅を有する矩形状のパターンであり、m(≧3)個の発光部と、n(≧3)個の受光部とにより発光部・受光部対を構成し、発光部・受光部対をP(≧2)対、上記主方向に平行もしくは交わる一方向に配置して照射手段とし、上記矩形状のパターンが、上記副方向において検出光の照射領域を通過する時間内に、照射手段の各受光部・受光部対において、対応する発光部が同時に発光するようにして、各発光部を順次に点灯させることを特徴とする。
請求項9記載の発明では、トナーによる画像を形成する画像形成装置において、所定の副方向へ移動する支持部材の表面に所定のトナーパターンを形成し、上記支持部材に照射手段により検出光を照射し、上記支持部材および/または上記トナーパターンによる反射光を上記受光手段により受光し、上記検出光に対する上記支持部材の反射特性と上記トナーパターンの反射特性の差に基づきトナー濃度を検出するのに用いる反射型光学センサであって、独立してもしくは同時に点滅可能なM(≧3)個の発光部を1方向に配列してなる照射手段と、N(≧3)個の受光部を上記照射手段に対応させて1方向に配列してなる受光手段とを有し、上記照射手段のM個の発光部を発光させ、上記受光手段のN個の受光部の各々の出力を、正反射光の検出による正反射寄与分と拡散反射光の検出による拡散反射寄与分とに分割することを特徴とする。
請求項10記載の発明では、請求項9記載の反射型光学センサにおいて、発光部の配列する1方向および受光部の配列する1方向が、トナー濃度検知を行う状態において、上記副方向に直交する主方向に略平行となることを特徴とする。
請求項11記載の発明では、請求項9記載の反射型光学センサにおいて、発光部の配列する1方向および受光部の配列する1方向が、トナー濃度検知を行う状態において、上記副方向に直交する主方向に対し、上記支持部材の上記副方向への移動速度に応じた所定の角だけ傾いていることを特徴とする。
請求項12記載の発明では、請求項9記載の反射型光学センサにおいて、発光部および受光部の配列が1方向に複数分割され、分割された各部分が、トナー濃度検知を行う状態において、上記支持部材の上記副方向への移動速度に応じた所定のずれ幅で上記副方向にずれていることを特徴とする。
請求項13記載の発明では、請求項9記載の反射型光学センサにおいて、m(≧3)個の発光部と、n(≧3)個の受光部とにより発光部・受光部対が構成され、P(≧2)対の発光部・受光部対を1方向に同列的もしくは並列的に配列されており、トナー濃度検知を行う状態において、P対の発光部・受光部対における互いに対応するP個の発光部が同時、且つ、順次に点滅されることを特徴とする。
請求項14記載の発明では、請求項9〜13の任意の1に記載の反射型光学センサにおいて、1個の発光部に複数個の受光部が対応することを特徴とする。
請求項15記載の発明では、請求項9〜13の任意の1に記載の反射型光学センサにおいて、1個の受光部に複数個の発光部が対応することを特徴とする。
請求項16記載の発明では、請求項9〜15の任意の1に記載の反射型光学センサにおいて、上記照射手段の発光部から放射される検出光を、上記支持部材の表面に向けて集光的に導光する照明用光学系および/または上記支持部材の表面からの反射光を上記受光手段に向けて集光的に導光する受光用光学系を有することを特徴とする。
請求項17記載の発明では、トナーによる画像を形成する画像形成装置において、トナー濃度を検出するための反射型光学センサとして、請求項9〜17の任意の1に記載の反射型光学センサを有することを特徴とする。
請求項18記載の発明では、請求項17記載の画像形成装置において、形成される画像が、色の異なる複数種のトナーによる多色画像もしくはカラー画像であり、色ごとのトナー濃度が検出されることを特徴とする。
請求項19記載の発明では、トナーによる画像を形成する画像形成方法において、所定の副方向へ移動する支持部材の表面に所定のトナーパターンを形成し、支持部材に照射手段により検出光を照射し、支持部材および/またはトナーパターンによる反射光を受光手段により受光し、検出光に対する支持部材の反射特性とトナーパターンの反射特性の差に基づきトナー濃度を検出する方法であって、検出光を放射する検出光用の発光部をM(≧3)個、支持部材に検出光のスポットをM箇所で照射できるように、且つ、副方向に直交する方向において隣接するスポットの間が、直交する方向におけるトナーパターンの大きさ以下となるように、副方向に交わる1方向に配置して照射手段とするとともに、N(≧3)個の受光部を上記支持部材および/またはトナーパターンによる検出光の反射光を受光できるように、照射手段に対応させ、且つ、支持部材に対向させて1方向に配列して受光手段とし、照射手段のM個の発光部を発光させ、受光手段のN個の受光部の各々の出力を、正反射光の検出による正反射寄与分と拡散反射光の検出による拡散反射寄与分とに分割し、拡散反射光の検出に基づくトナー濃度は「拡散反射寄与分の分割出力:D(拡)を正反射寄与分の分割出力:D(正)で除した値:D(拡)/D(正)から求める」ことを特徴とする。
請求項20記載の発明では、請求項19記載のトナー濃度検出方法において、正反射光の検出に基づくトナー濃度は、正反射寄与分の分割出力:D(正)のみから求めることを特徴とする。
請求項21記載の発明では、請求項19又は20記載のトナー濃度検出方法において、N個の受光部の出力の正反射寄与分および/または拡散反射寄与分の総和に基づき、トナー濃度を演算的に検出することを特徴とする。
請求項22記載の発明では、請求項19〜21記載のトナー濃度検出方法において、N個の受光部の出力のうち、発光部に対応する受光部の出力は正反射寄与分のみとし、発光部に対応しない幾つかの受光部の出力は拡散反射寄与分のみとし、発光部に対応しない受光部のうち上記幾つかの受光部を除いた残りの受光部の出力は正反射寄与分と拡散反射寄与分の混合としたことを特徴とする。
請求項23記載の発明では、請求項22記載のトナー濃度検出方法において、発光部に対応しない幾つかの受光部の支持部材による出力は、ゼロとなることを特徴とする。
請求項24記載の発明では、請求項22記載のトナー濃度検出方法において、発光部に対応する受光部の支持部材による出力と、発光部に対応しない残りの受光部の支持部材による出力とを基に、正反射寄与分と拡散反射寄与分の混合の比率を決定することを特徴とする。
請求項25記載の発明では、請求項22記載のトナー濃度検出方法において、発光部に対応しない残りの受光部の数を2または4としたことを特徴とする。
請求項26記載の発明では、請求項19〜25の任意の1に記載のトナー濃度検出方法において、トナーパターンが副方向およびこれに直交する主方向に幅を有する矩形状のパターンであり、この矩形状のパターンが、副方向において検出光の照射領域を通過する時間内に、照射手段のM個の発光部を順次に発光させることを特徴とする。
請求項27記載の発明では、請求項19〜25の任意の1に記載のトナー濃度検出方法において、トナーパターンが、副方向およびこれに直交する主方向に幅を有する矩形状のパターンであり、m(≧3)個の発光部と、n(≧3)個の受光部とにより発光部・受光部対を構成し、発光部・受光部対をP(≧2)対、主方向に平行もしくは交わる一方向に配置して照射手段とし、矩形状のパターンが、副方向において検出光の照射領域を通過する時間内に、照射手段の各受光部・受光部対において、対応する発光部が同時に発光するようにして、各発光部を順次に点灯させることを特徴とする。
請求項28記載の発明では、トナーによる画像を形成する画像形成装置において、所定の副方向へ移動する支持部材の表面に所定のトナーパターンを形成し、支持部材に照射手段により検出光を照射し、支持部材および/または上記トナーパターンによる反射光を受光手段により受光し、検出光に対する支持部材の反射特性とトナーパターンの反射特性の差に基づきトナー濃度を検出するのに用いる反射型光学センサであって、独立してもしくは同時に点滅可能なM(≧3)個の発光部を1方向に配列してなる照射手段と、N(≧3)個の受光部を照射手段に対応させて1方向に配列してなる受光手段とを有し、照射手段のM個の発光部を発光させ、受光手段のN個の受光部の各々の出力を、正反射光の検出による正反射寄与分と拡散反射光の検出による拡散反射寄与分とに分割し、拡散反射寄与分の分割出力:D(拡)を正反射寄与分の分割出力:D(正)で除した値:D(拡)/D(正)を求める演算を行なうことを特徴とする。
請求項29記載の発明では、請求項28記載の反射型光学センサにおいて、発光部の配列する1方向および受光部の配列する1方向が、トナー濃度検知を行う状態において、副方向に直交する主方向に略平行となることを特徴とする。
請求項30記載の発明では、請求項28記載の反射型光学センサにおいて、発光部の配列する1方向および受光部の配列する1方向が、トナー濃度検知を行う状態において、副方向に直交する主方向に対し、支持部材の副方向への移動速度に応じた所定の角だけ傾いていることを特徴とする。
請求項31記載の発明では、請求項28記載の反射型光学センサにおいて、発光部および受光部の配列が1方向に複数分割され、分割された各部分が、トナー濃度検知を行う状態において、支持部材の副方向への移動速度に応じた所定のずれ幅で副方向にずれていることを特徴とする。
請求項32記載の発明では、請求項28記載の反射型光学センサにおいて、m(≧3)個の発光部と、n(≧3)個の受光部とにより発光部・受光部対が構成され、P(≧2)対の発光部・受光部対を1方向に同列的もしくは並列的に配列されており、トナー濃度検知を行う状態において、P対の発光部・受光部対における互いに対応するP個の発光部が同時、且つ、順次に点滅されることを特徴とする。
請求項33記載の発明では、請求項28〜32の任意の1に記載の反射型光学センサにおいて、1個の発光部に複数個の受光部が対応することを特徴とする。
請求項34記載の発明では、請求項28〜32の任意の1に記載の反射型光学センサにおいて、1個の受光部に複数個の発光部が対応することを特徴とする。
請求項35記載の発明では、請求項28〜34の任意の1に記載の反射型光学センサにおいて、照射手段の発光部から放射される検出光を、支持部材の表面に向けて集光的に導光する照明用光学系および/または上記支持部材の表面からの反射光を、受光手段に向けて集光的に導光する受光用光学系を有することを特徴とする。
請求項36記載の発明では、トナーによる画像を形成する画像形成装置において、トナー濃度を検出するための反射型光学センサとして、請求項28〜35の任意の1に記載の反射型光学センサを有することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、すべての受光部の出力を正反射寄与分と拡散反射寄与分の何れかに分割することができ、発光部の出力を無駄なくトナー濃度検出に用いることができる。
これにより、トナー濃度検出の精度を高めることができる。
請求項2、21記載の発明によれば、複数の受光部に渡る正反射寄与分および拡散反射寄与分の総和を取ることで、検出精度を向上させることができる。
請求項3、22記載の発明によれば、発光部の位置に応じて簡便に受光部の出力を正反射寄与分と拡散反射寄与分とに切り分けられ、演算を容易に行うことができる。また、発光部に対応しない残りの受光部での出力も正反射寄与分と拡散反射寄与分とに分割することにより、発光部の出力を有効にトナー濃度検出に用いることができる。
請求項4、23記載の発明によれば、支持部材が滑らかであり、実質的に正反射する場合において、発光部に対応しない幾つかの受光部を容易に同定することができる。
請求項5、24記載の発明によれば、支持部材が滑らかであり、実質的に正反射する場合において、正反射寄与分と拡散反射寄与分の混合の比率を容易に決定することができる。
請求項6、25記載の発明によれば、正反射寄与分を含む、発光部に対応しない残りの受光部の数を少なくすることで、拡散反射寄与分のみとなる受光部の数を増やすことができ、拡散反射寄与の検出精度を向上させることができる。
請求項7、26記載の発明によれば、発光部を順次に発光させることで、同時に発光させる時に比べて消費電力を少なくできる。
請求項8、27記載の発明によれば、対応する発光部を同時に発光させ、尚かつ各発光部を順次に発光させることで、スキャン時間を短くできる。
請求項9記載の発明によれば、従来よりも小さなトナーパターンによりトナーの濃度の検出を可能とし、またアルゴリズムの搭載によって、トナー濃度検出効率を向上させることができる反射型光学センサを実現できる。
請求項10、29記載の発明によれば、アルゴリズムの搭載によって、トナー濃度検出効率を向上させることができる反射型光学センサを実現できる。
請求項11、12、13、30、31,32記載の発明によれば、アルゴリズムの搭載によって、トナー濃度検出効率を向上させることができる反射型光学センサを実現でき、尚且つスキャン時間を短くできる。
請求項14、15、33、34記載の発明によれば、アルゴリズムの搭載によってトナー濃度検出効率を向上させることができる反射型光学センサを実現できる。さらに、1個の発光部に複数の受光部、または1個の受光部に複数の発光部を対応させることで光量を稼ぐことができる。
請求項16、35記載の発明によれば、アルゴリズムの搭載によってトナー濃度検出効率を向上させることができる反射型光学センサを実現できる。さらに、照明用および/または受光用光学系を設けることで、反射型光学センサにビーム径の制御や反射光の光量制御などが可能になる等の機能を付けることができる。
請求項17、36記載の発明によれば、アルゴリズムの搭載によってトナー濃度検出効率を向上させることができる反射型光学センサを画像形成装置に搭載することで、画質調整による画像形成に対する作業効率を低下させず、画質調整時におけるトナー消費量を抑えることができる。
請求項18記載の発明によれば、アルゴリズムの搭載によってトナー濃度検出効率を向上させることができる反射型光学センサをカラー画像形成装置に搭載することで、画質調整による画像形成に対する作業効率を低下させず、画質調整時における各色のトナー消費量を抑えることができる。
また、請求項19、20、28記載の発明によれば、トナーパターンの濃度変化と拡散反射寄与分の検知出力を「単調な関数により1対1対応させる」ことにより、反射型光学センサでの検出結果から容易に濃度を求めることができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の1形態を説明するための図である。 反射型光学センサによるトナーパターンの検出を説明するための図である。 反射型光学センサによるトナーパターンの検出を説明するための図である。 反射型光学センサによる検出を説明するための図で、転写ベルトからの正反射光の検知出力を示す図である。 反射型光学センサによる検出を説明するための図で、トナーパターンからの正反射光と拡散反射光の検知出力を示す図である。 図5の検出における各受光部の出力を、正反射光の検出による正反射寄与分と拡散反射光の検出による拡散反射寄与分とに分割した状態を示す図である。 図4の検出と図5の検出における正反射寄与分と拡散反射寄与分の総和を示す図である。 支持部材が拡散体の場合のトナーパターン検出を説明するための平面図である。 支持部材が拡散体の場合のトナーパターン検出を説明するための縦断面図である。 支持部材が拡散体の場合のトナーパターン検出を説明するための図で、検出光の反射状態を示す図である。 支持部材が拡散体の場合の出力分布を示す図である。 支持部材が正反射体である転写ベルトの場合の出力分布を示す図である。 支持部材が拡散体の場合にその上のトナーパターンに照射した時の出力分布を示す図である。 反射型光学センサにおける発光部・受光部の配列形態の2例を示す図である。 請求項8記載の発明を説明するための図である。 反射型光学センサにおける発光部・受光部の配列形態の3例を示す図である。 反射型光学センサの実施の形態を2例示す図である。 請求項16記載の発明の実施の1形態を説明するための図である。 請求項16記載の発明の実施の別の形態を説明するための図である。 請求項16記載の発明の実施の別の形態を説明するための図である。 請求項19記載の発明の実施の1形態を説明するための図である。 図21の実施の形態を説明するための図である。 図21の実施の形態を説明するための図である。 図21の実施の形態を説明するための図である。 図21の実施の形態を説明するための図である。 図21の実施の形態を説明するための図である。 図21の実施の形態を説明するための図である。 図21の実施の形態を説明するための図である。 図21の実施の形態を説明するための図である。 図21の実施の形態を説明するための図である。
この発明の濃度検出方法はトナーによる画像を形成する画像形成方法において、所定の副方向へ移動する支持部材の表面に所定のトナーパターンを形成し、支持部材に照射手段により検出光を照射し、支持部材および/またはトナーパターンによる反射光を受光手段により受光し、検出光に対する支持部材の反射特性とトナーパターンの反射特性の差に基づきトナー濃度を検出する方法である。
トナーによる画像を形成する画像形成方法は、前述の複写機やプリンタ、プロッタ、ファクシミリ装置、MFP等において実行される画像形成方法であり、静電潜像を形成するプロセスと形成された静電潜像をトナーにより可視化するプロセスとを有する。静電潜像の形成は、均一帯電した光導電性の潜像担持体に対して光走査等の露光プロセスを実行することにより行われる。
トナーパターンは、トナー濃度の検出に用いられるためのトナー画像で、トナーパターンとなるべく形成された静電潜像がトナー画像として可視化されたものであり、検出されるときには支持部材上に形成されている。即ち、トナーパターンは支持部材上に形成され、支持部材の副方向への移動により検出部へ持ち来たされる。
トナーパターンとなるべき静電潜像は、所定の濃度パターンの像を露光して形成することもできるし、光走査による書き込みにより形成することもできる。
「支持部材」は、上記の如く、トナー濃度検出時にトナーパターンを保持して副方向に移動する部材であるが、具体的には、例えば、静電潜像が形成される潜像担持体自体であることや、トナー画像の転写に用いる転写ベルトや中間転写ベルトであることができる。
また「所定のトナーパターン」は、トナーパターンが定形であること、即ち一定の形状であることを意味する。
本発明のトナー画像検出方法は、以下の如き特徴を有する。
即ち、検出光を放射する検出光用の発光部をM(≧3)個、支持部材に「検出光のスポットをM箇所で照射できる」ように、且つ、副方向に直交する方向において隣接するスポットの間が上記直交する方向におけるトナーパターンの大きさ以下となるように、副方向に交わる1方向に配置して照射手段とし、N(≧3)個の受光部を「支持部材および/またはトナーパターンによる検出光の反射光を受光できるように、照射手段に対応させ、且つ、支持部材に対向させて1方向に配列して「受光手段」とする。
そして、受光手段のM個の発光部を発光させ、受光手段のN個の受光部の出力に基づきトナー濃度を演算的に検出する。
ここで、上記受光手段のN個の受光部の各々の出力を、正反射光の検出による正反射寄与分と拡散反射光の検出による拡散反射寄与分とに分割し、その分割出力をトナー濃度演算に反映させるものである。
上において「副方向に交わる1方向」は、副方向に直交する方向、即ち「主方向」も含む。また「副方向に直交する方向において隣接するスポットの間」は、M個の発光部のそれぞれから放射される検出光が支持部材表面に形成するスポットの1方向の配列を、副方向に直交する方向、即ち主方向に射影したとき、この射影状態において、隣接するスポットの間を意味する。また「スポットの間」は、スポットの中心間の距離(上記主方向への射影された状態での距離)ではなく、射影状態において隣接するスポットが互いに重なり合わない場合には、隣接スポットの縁から縁までの、主方向における距離を言う。
若干、具体的に説明すると、例えば、M個の発光部が主方向に3mmピッチで配列し、各発光部が形成する検出光のスポットが、直径:2mmの円形であるとする。このとき、支持部材上において、M個のスポットは主方向に3mmピッチで配列するが、隣接するスポットの間は主方向に1mmであって、この1mmの領域は検出光により照射されることがない。
しかし、トナーパターンの主方向の大きさが「隣接するスポットの間」である1mmよりも大きければ、トナーパターンが検出光のスポットが配列する領域を通過する際に、トナーパターンの少なくとも一部は必ず検出光のスポットに照射される。従って、この場合にトナーパターンが、検出光のスポットにより照射されるためには、トナーパターンの主方向の大きさが1mmより若干大きければよく、主方向に15mm〜25mmを必要としていた従来のトナーパターンの大きさを有効に小さくできる。
副方向に直交する方向において隣接するスポットの間は主方向におけるトナーパターンの大きさ以下となることが条件であるから、隣接するスポットの間は上記の場合、1mmよりも小さくてもよく、隣接するスポットが主方向において互いにオーバラップしても良い。この場合「隣接するスポットの間」は負の値となる。隣接するスポットが主方向において互いにオーバラップする場合には、検出光のスポットが照射される領域は主方向において連続した領域となるので、トナーパターンの主方向の大きさは原理的にはいくらでも小さくできる。
また、スポット自体の大きさがトナーパターンの主方向における長さよりも小さくても、隣接するスポットの主方向におけるピッチがトナーパターンの主方向における長さよりも小さければ、主方向における隣接するスポットの間は当然に、トナーパターンの主方向における長さよりも小さいので、トナーパターンを確実に検出光で照射することができる。
検出光は支持部材に照射されると支持部材および/またはトナーパターンにより反射され、反射光は受光手段により受光される。受光手段は3個以上の受光部を有し、検出光のスポットとトナーパターンとの位置関係に応じて、各受光部の受光する光量が変化する。
従ってこれら3個以上の受光部の出力に基づき、トナー濃度が検出される。
従来から知られているようにトナーパターンに検出光を照射すると、検出光は拡散反射される。一方、支持部材の表面は、例えば、支持部材が光導電性の潜像担持体である場合には、支持体表面は滑らかで検出光は正反射される。従って、検出光が支持体表面に照射されるときと、トナーパターンに照射されるときとでは、反射特性に正反射と拡散反射の差があり、この差が3個以上の受光部の検出する光に変化をもたらすので、3個以上の受光部の出力によりトナーパターンを構成するトナーの濃淡(トナー濃度に対応する。)を検出できる。
また、支持部材が転写ベルトや中間転写ベルトである場合、支持体の表面は「鏡面に近く検出光を実質的に正反射させる場合」もあれば「検出光を拡散反射させる場合」もあるが、支持体表面が検出光を拡散反射させるものであっても、支持体表面での検出光の拡散反射と、トナーパターンによる拡散反射とに反射特性の差があれば、検出光が拡散反射して複数の受光部に受光されるとき複数受光部に配分される受光量の分布が、支持媒体での拡散反射とトナーパターンによる拡散反射で異なり、トナー濃度の検出が可能である。
上記の如く、照射手段を構成する発光部の個数:Mは3以上であり、受光手段を構成する受光部の数:Nも3以上である。MとNとは互いに等しくても(M=N)よいし、異なっても(M≠N)よい。
照射手段は、発光部としてLEDを用い、3個以上のLEDを1方向に配列して構成することができる。この場合、LEDが放射光を集光させるレンズ機能を持つものであるならば、LEDを配列し、放射される光が検出光として支持部材上に所望の大きさのスポットを形成するように、支持部材に対する位置関係を定めればよい。
発光部としてはまた3以上の発光部を持つLEDアレイを用いることができる。この場合には、LED発光部から照射される光を支持部材上に集光させるような適当な集光光学系を組合せて照射手段とすることができる。
受光手段の受光部としてはPD(フォトダイオード)を用いることができるが、3以上のPD素子をアレイ配列したPDアレイ(例えば、CCDラインセンサ)を受光手段として用いることができる。
MおよびNの下限は上記の如く3であるが、上限は、トナー濃度検出用の反射型光学センサ(反射型光学素子)の実用的な大きさにより適宜に定めることができる。好適な値としてはMの最大値は500程度である。Nについては、前述のPDアレイのように数1000であってもよい。
照射手段を構成するM個の発光部の発光は、M個の発光部を同時に点滅させるようにしても良いし、M個の発光部を幾つかのグループに分け、発光部の配列における一端側からグループ毎順次に点滅させてもよく、さらには、M個の発光部を1個づつ順次に点滅させるようにしてもよい。
以下、発明の実施の形態を具体的に説明する。
先ず、図1を参照して、画像形成装置の実施の形態を説明する。図1に示す画像形成装置は「カラー画像」を形成するものである。カラー画像はイエロー:Y、マゼンタ:M、シアン:C、黒:Kの4色のトナーにより形成される。
図1において、符号20で示す部分は「光走査装置」である。光走査装置20は、従来から知られた公知の種々のものを用いることができる。
符号11Y〜11Kは「光導電性の潜像担持体」であるドラム状の感光体であり、感光体11Yはイエロートナーによるトナー画像の形成に用いられ、感光体11M,11C、11Kはそれぞれ、マゼンタトナー、シアントナー、黒トナーによるトナー画像の形成に用いられる。
即ち、光走査装置20は、4個の感光体11Y、11M、11C、11Kに対して「光走査による画像書き込み」を行う。感光体11Y〜11Kは何れも時計回りに等速回転され、帯電手段をなす帯電ローラTY,TM,TC,TKにより均一帯電され、光走査装置20により「それぞれ対応する光走査」を受けてイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色画像を書き込まれ対応する静電潜像(ネガ潜像)を形成される。
これら静電潜像はそれぞれ現像装置GY,GM、GC、GKにより反転現像され、感光体11Y、11M、11C、11K上にそれぞれイエロートナー画像、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、黒トナー画像が形成される。
これら各色トナー画像は、図示されない記録シート(転写紙やオーバヘッドプロジェクタ用のプラスチックシート)に転写される。転写には転写ベルト17が用いられる。
記録シートは図示されないシート載置部(転写ベルト17の下部に設けられている。)
から給送され、図1において転写ベルト17の右側の上周面に供給され、転写ベルト17に静電吸着され、転写ベルト17が反時計回りに回転することにより図の左方へ搬送される。このように搬送されつつ記録シートは、転写器15Yにより感光体11Y上からイエロートナー画像を転写され、転写器15M、15C、15Kによりそれぞれ、感光体11M、11C、11Kから、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、黒トナー画像を順次に転写される。
このようにして、記録シート上においてイエロートナー画像〜黒トナー画像が重ね合わせられてカラー画像を合成的に構成する。記録シートは、担持したカラー画像を定着装置19により定着されて装置外へ排出される。なお、上記のようにすることに代えて、中間転写ベルトを用い、上記4色のトナー画像を中間転写ベルト上に重ね合わせて転写してカラー画像を得、このカラー画像を記録シートに転写し、定着してもよい。
図1において、符号OS1〜OS4は、この発明の反射型光学センサを示す。図1に示す画像形成装置では、上記の如く画像の書き込みは光走査により行われ、光走査における主走査方向は図1の図面に直交する方向であり、この方向を「主方向」という。トナー濃度検出は、反射型光学センサOS1〜OS4を用いて以下の如くに行われる。
即ち、トナー濃度検出用のトナーパターンは、光走査装置20により感光体11Y〜11Kに個別に書き込まれて形成されたトナーパターンとなるべき静電潜像が、各現像装置GY、GM、GC、GKにより反転現像されてトナー画像となり、さらに転写ベルト17の表面に直接的に転写されてトナーパターンとなる。
この説明から明らかなように、説明中の実施の形態において転写ベルト17が支持部材である。したがって、以下、転写ベルト17を「支持部材17」とも言う。トナーパターンは支持部材たる転写ベルト17に形成され、転写ベルト17の回転により移動し、反射型光学センサOS1〜OS4によりトナー濃度検出が行われる。
なお、転写ベルト17上に形成されたトナーパターンは、図1において反射型光学センサOS1〜OS4よりも右側、即ち、これらセンサの下流側で、図示されないクリーニング装置により転写ベルト17の表面から除去される。
図2は、支持部材である転写ベルト17上に形成されたトナーパターンと、反射型光学センサOS1〜OS4との関係を説明図的に示している。図の如く、図の上下方向が主方向であって、図1における図面に直交する方向に対応する。また、図の左右方向の左向きが副方向であり、転写ベルト17の表面の移動方向(図中に矢印Aで示す。)である。
図2において、符号PP1〜PP4は転写ベルト17上におけるイエロートナー画像〜黒トナー画像の位置を検出するための位置検出パターンを示し、符号DP1〜DP4は、トナー濃度検出用のトナーパターンを示す。
トナーパターンDP1はイエロートナーの濃度を検出するためのパターンであり、トナーパターンDP2、DP3、DP4はそれぞれマゼンタトナー、シアントナー、黒トナーの濃度を検出するためのパターンである。
即ち、反射型光学センサOS1〜OS4は、主走査方向における4箇所で、各色トナー画像の位置を検出するとともに、反射型光学センサOS1はイエロートナーの濃度を検出し、反射型光学センサOS2〜OS4はマゼンタトナー〜黒トナーの濃度を検出する。
なお、変形例として、トナーパターンDP1〜DP4を、例えば、図2のトナーパターンDP1に続けて、副方向の上流側に4パターン形成し、これらを反射型光学センサOS1により順次にトナー濃度検出に供することもできる。その場合には、例えば、反射型光学センサOS4を省略して、3個の反射型光学センサOS1〜OS3で、主走査方向の3箇所において位置検出パターンPP1〜PP3の検出を行っても良い。
位置検出パターンPP1〜PP4は、図2に示すように、転写ベルト17上における反射型光学センサOS1〜OS4に対応する位置に形成され、主方向に平行なライン状パターンと、主方向に対して斜めに傾斜したライン状パターンとにより構成されている。これらライン状パターンは、主方向に平行なものと主方向に対して傾いたものが1本づつペアをなし、各ペアはイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各トナーで形成される。
上には、記録シートを搬送して転写するための転写ベルト17上に形成されるトナーパターンを検出する例を説明したが、画像形成装置の形態によっては潜像担持体として感光体や中間転写ベルト(または中間転写体)上に形成されるトナーパターンを反射型光学センサによって検出することもできる。
以下、反射型光学センサとトナーパターンの検出を、実施の形態を通じて説明する。
図3(a)において、符号OS1は上に説明した反射型光学センサを示している。先に説明した4個の反射型光学センサOS1〜OS4は構造的には同一のものであるので、反射型光学センサOS1を例にとって説明する。
図3(a)において上下方向が「主方向」、左右方向の左向きが「副方向」である。反射型光学センサOS1は、図3(a)に示すように、検出光を放射する検出光用の発光部E1〜E5(M=5個)、主方向に平行に所定ピッチで等間隔に配置して「照射手段」とする一方、反射光を受光する受光部D1〜D5(N=5個)、主走査方向に平行に所定ピッチで等間隔に配置して「受光手段」とし、照射手段と受光手段とを対応させて、適宜のハウジングに一体的に組み付けた構成である。そしてハウジングは、図1に示した「転写ベルト17の下方の位置」に所定の位置関係で配置される。
照射手段をなす発光部E1〜E5と、受光手段をなす受光部D1〜D5とは、主方向において同じ位置に位置している。即ち、受光部D1〜D5の配列ピッチは、発光部E1〜E5の配列ピッチと等しい。
転写ベルト17の表面は滑らかであって、個々の発光部から放射された検出光の転写ベルト表面での正反射光は、対応する受光部と、対応する受光部に隣接する2つの受光部の計3個の受光部で受光するようになっているものとする。従って、図3(b)において、発光部E3が点灯した場合、発光部E3から放射された検出光の転写ベルト表面での正反射光は、E3に対応する受光部D3とD3に隣接するD2とD4には受光されるが、D1とD5には受光されない。つまり、D2、D3、D4の3つの受光部における出力は0ではないが、D1とD5の2つの受光部における出力は0となる。
発光部E1〜E5は具体的にはLEDであり、受光部D1〜D5は具体的にはPD(フォトダイオード)である。
発光部E1〜E5の配列ピッチは、各発光部から放射される検出光が転写ベルト17の表面に、主走査方向に配列する5箇所をスポットとして照射し、隣接するスポットの間がトナーパターンDP1の「主方向の幅」より小さくなるように定められている。
前述の如く、トナー濃度検知用のトナーパターンDP1は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色トナーごとに形成されるが、図3(a)に示すトナーパターンDP1はイエロートナーにより構成される。トナーパターンDP1は、濃度を複数階調(図の例で5階調)に変化させて個々のパターンを矩形状に形成したものである。即ち、トナーパターンDP1は、濃度階調の異なる5個の「矩形状のトナーパターン」の集合である。これら濃度階調の異なる矩形状のトナーパターンは、光走査におけるレーザパワーまたは発光デューティの調整や現像バイアスの調整によって形成できる。
図3(a)、(b)に示すように、トナーパターンDP1は支持部材である転写ベルト17の表面に形成されて副方向に移動しつつ、反射型光学センサOS1の検出距離に近づいていく、トナーパターンDP1は形成される時点が定まっており、形成されてから上記検出領域に到達する時間も略定まっている。そこで、トナーパターンDP1が検出距離に近づいた適当なタイミングで、発光部(LED)E1〜E5を点滅制御する。実際には、トナーパターンDP1の検出に先立って、位置検出パターンPP1の検出が行われるが、これについては後述する。
発光部E1〜E5から放射された検出光が転写ベルト17の表面に形成するスポットの大きさは、発光部E1〜E5のピッチ(例えば3mmとする。)よりも小さく(例えば2mmとする。)転写ベルト上で5つのスポットが主方向に互いに接して配列するようになっている。
そして、トナーパターンDP1における「個々の矩形のトナーパターン」は、主方向の大きさが発光部のピッチ(3mm)よりも小さく(例えば、2.5mmとする)形成されている。このとき主方向に隣接するスポットの間は2mmであるから、トナーパターンの主方向の大きさ:2.5mmよりも小さい。
発光部の点灯は、発光部E1から発光部E5に向かって順次に行われる。即ち、先ず、発光部E1が点灯して消灯し、続いて発光部E2が点灯して消灯する。次いで発光部E3の点灯・消灯が続き、さらに発光部E4、発光部E5の順に点灯・消灯が行われる。これら発光部の点灯・消灯は高速で繰り返される。従って、転写ベルト17の表面は、検出光の5つのスポットで主方向に繰り返して走査される。これを以下「検出光によるスポット走査」という。
前述の如く、転写ベルト17の表面は滑らかで、トナーパターンが形成されていない部分に検出光が照射されたときは、反射光は正反射光である。
そして、個々の発光部から放射された検出光の転写ベルト表面での正反射光は、対応する受光部とそれに隣接する2つの受光部(発光部に対応しない残りの受光部)にのみ入射するようになっている。これを図4で説明する。図4は、発光部E3だけが点灯した時、発光部E3から放射した検出光の転写ベルト17による正反射光の各受光部における検知出力を示している。横軸は受光部、縦軸は検知出力の大きさを示している。ここで、受光部D1と受光部D5の検知出力は0である。
このような条件下で、例えば、トナーパターンDP1の主方向の中心部が発光部E3からの検出光のスポットで照射される位置にある場合を考えてみると、発光部E1から放射された検出光は、転写ベルト17の表面で正反射し受光部D1と受光部D2で受光される。この時、発光部E1だけが点滅している場合、対応する受光部D1における検知出力は、受光部D3の検知出力と同程度となり、受光部D2における検知出力は、受光部D4の検知出力と同程度である。
同様に、発光部E2から放射された検出光は転写ベルト17の表面で正反射し受光部D1と受光部D2と受光部D3で受光され、発光部E4から放射された検出光は転写ベルト17の表面で正反射し受光部D3と受光部D4と受光部D5で受光され、発光部E5から放射された検出光は転写ベルト17の表面で正反射し受光部D4と受光部D5で受光される。発光部E2だけが点灯している場合、対応する受光部D2における検知出力は、受光部D3の検知出力と同程度となり、受光部D1における検知出力は、受光部D2と同程度であり、受光部D3における検知出力は、受光部D4の検知出力と同程度となる。発光部E4だけが点滅している場合、対応する受光部D4における検知出力は、受光部D3の検知出力と同程度となり、受光部D3における検知出力は、受光部D2と同程度であり、受光部D5における検知出力は、受光部D4の検知出力と同程度となる。
発光部E5だけが点滅している場合、対応する受光部D5における検知出力は、受光部D3の検知出力と同程度となり、受光部D4における検知出力は、受光部D2の検知出力と同程度である。
これに対し、発光部E3が点灯して検出光がトナーパターンDP1を照射すると、図3(c)に示すように、検出光はトナーパターンDP1により正反射されるとともに拡散反射される。
この時、各受光部における検知出力分布を図5に示す。D1とD5における検知出力は、トナーパターンによる拡散反射寄与分のみ、D3における検知出力はトナーパターンによる正反射寄与分のみであるが、D2とD4における検知出力は、トナーパターンによる拡散反射寄与分と正反射寄与分が混在している。
そこで、検出光の照射対象物が転写ベルト上のトナーパターンDP1である場合の受光部D1〜D5の出力を見ると、受光部D3の受光量は照射対象物が転写ベルト17単体である場合に比べて低いものとなり、他の受光部での出力は0以外の値になる。この結果から、トナーパターンDP1(の1つの矩形状のトナーパターン)は、発光部E3の位置にあることがわかる。また、トナーパターンが発光部E3とE4との間にある場合には、発光部E3が点灯するときに受光部D3の出力が低くなり、発光部E4が点灯するときには受光部D4の出力も低くなる。これにより、トナーパターンが主方向において、発光部E3とE4の間にあることがわかる。また、発光部E4を点灯させた時、受光部D3の出力の方が受光部D5の出力よりも小さければ、トナーパターンは「発光部E4に寄った側」にあることがわかる。
このようにして、トナーパターンDP1の主方向の位置を「発光部Ei(i=1〜5)の配列ピッチ」の精度で検出することができる。
これを敷衍すると、Mを例えば100として100個の発光部E1〜EMを例えば100μmピッチで主方向に配列すると、配列幅は10mmになる。同様に、N=100として100個の受光部D1〜DNを100μmピッチで主方向に配列し、発光部Ei(i=1〜100)からの検出光が支持部材の表面に形成するスポットの大きさが80μmであり、支持部材で正反射されて受光部Dj(j=i−1,i,i+1)に受光されるものとし、トナーパターンの主方向の大きさを発光部ピッチ:100μmと等しくするとき、発光部Eiをi=1から100まで順次に点滅しつつ、受光部Di(i=1〜100)の出力の変化を調べ、発光部EiとEi+1が点灯したとき、受光部DiとDi+1の出力が低いものであったとすれば、トナーパターンは主方向において「発光部EiとEi+1との間の位置」にあることがわかる。即ち、副方向の大きさ:100μmのトナーパターンの、主方向の位置を100μmの精度で検出することができる。
上記のように、例えば100個の発光部を100μmピッチで主方向に配列することはLEDアレイを用いれば容易に実現できるし、100個の受光部を100μmピッチで主方向に配列することはPDアレイを用いれば容易に実現でき、LEDアレイやPDアレイによっては数10μm〜数100μmの配列ピッチを容易に実現できる。
図3に即して説明した例の反射型光学センサは、発光部E1〜E5として独立したLED,受光部D1〜D5として独立したPD、例えば、樹脂モールドタイプや表面実装タイプのものを高密度に集積して構成できる。超小型のLEDやPDを用いれば、各々の素子のサイズはmmオーダであり、配列ピッチとしては1mm程度の実装が可能となる。従って、その場合には「主方向の大きさ:1mm程度のトナーパターン」の主方向の位置を1mm精度で検出できる。
上述の如く、トナーパターンDP1はイエロートナーの濃度を検出するためのパターンで濃度が5段階に階調変化する矩形形状のトナーパターンが副方向に所定のピッチで配列形成されている。
上記の如く、発光部E1〜E5を順次に点滅し、例えば、発光部E3からの検出光の光スポットがトナーパターンを照射したとすると、受光部D3では正反射光の入射量が低くなって出力が小さく、他の受光部では拡散反射光の入射により出力が大きくなる。トナーパターンの反射における正反射光はトナー濃度の増加に単調に減少し、拡散反射光はトナー濃度の増加に単調に増大する。
トナー濃度検出方法は、転写ベルトとトナーパターンとの反射特性の差に基づくものであるため、前述した正反射光や拡散反射光に着目する。仮に、拡散反射光に着目した時、トナーパターンの反射における拡散反射光はトナー濃度の増加に単調に増大する。また、転写ベルトの反射における反射光は全て正反射光であるため、反射光の拡散反射光による寄与分は0である。
したがって、トナー濃度が低いパターンと転写ベルトとの反射特性の差は小さく、トナー濃度が高いパターンと転写ベルトとの反射特性の差は大きくなる。
ここで、上で示したトナーパターンDP1によるトナー濃度検出方法において、トナー濃度検出効率を向上させるアルゴリズムを、図4と図5を用いて説明する。
転写ベルト上にトナーパターンが存在しない場合、発光部E3が点灯して検出光が転写ベルト17の表面を照射した時の転写ベルト17の表面からの反射光をD1〜D5の5個の受光部で検出すると、D2〜D4の3つの受光部における検知出力は0ではないが、D1とD5における検知出力は0となっている。ここで、D2における検知出力をa、D3における検知出力をb、D4における検知出力をcと置くと、転写ベルトの反射特性は(a+b+c)と表すことができる。
また、点灯している発光部E3に対応する受光部D3における検知出力と、受光部D3を除く転写ベルトからの正反射光の到達範囲内に位置する各受光部(ここでは、受光部D2と受光部D4)の検知出力との比を導くことができる。D3とD2との比:VはV=a/b、D3とD4との比:V’はV’=c/bとなる。
転写ベルト上にトナーパターンが存在する場合、発光部E3が点灯して検出光が転写ベルト上のトナーパターンDP1を照射すると、検出光はトナーパターンによって正反射されるとともに、拡散反射される。D3の受光部は照射対象物の正反射光しか検出しないため、正反射光寄与分しか含んでいないが、D3を除く4つの受光部における検知出力は全て、拡散反射光による寄与分を含んでいる。
但し、D1とD5の2つの受光部における検知出力は、拡散反射光による寄与分しか含んでいない。これは、照射対象物を転写ベルトとした時に、転写ベルトによる正反射光が、D2〜D4の3個の受光部でしか受光されてない結果から容易にわかる。それに対し、受光部D2とD4の2つの受光部における検知出力は、トナーパターンによる正反射寄与分と拡散反射寄与分とが混合している。
この混合の比率を計算するために、図6を用いて説明する。発光部E3からの検出光が転写ベルト上のトナーパターンによって反射された時の受光部D2における検知出力をd、受光部D3における検知出力をe、D4における検知出力をfとすると、D2における検知出力dのうち、V・eがトナーパターンによる正反射寄与分、残りの(d−V・e)がトナーパターンによる拡散反射寄与分となる。同様に、D4における検知出力fのうち、V’・eがトナーパターンによる正反射寄与分、残りの(f−V’・e)がトナーパターンによる拡散反射寄与分となる。このように、D2とD4における検知出力は、正反射寄与分と拡散反射寄与分に分割できる。
そこで、発光部E3だけを点灯させた場合、照射される検出光の対象物がトナーパターンであるとすると、D1〜D5の全受光部のトナーパターンによる正反射光寄与分の和は、e・(1+V+V’)となり、D3における受光部のみしかトナー濃度検出のために用いない場合に比べて、出力値がe・(V+V’)増える。同様に、D1〜D5の全受光部のトナーパターンによる拡散反射寄与分の和は、D1における検知出力をg、D5における検知出力をhとすると、(g+h+(d−V・e)+(f−V’・e))となり、D1とD5における「受光部のみ」しかトナー濃度検出のために用いない場合に比べて、出力値が(d−V・e)+(f−V’・e)増える。
つまり、D2とD4における検知出力を正反射寄与分と拡散反射寄与分に分割し、図7で示すようにD1〜D5の全受光部でのトナーパターンによる正反射寄与分の和と拡散反射寄与分の和を求め、各受光部における検知出力の正反射寄与分を全受光部にわたって足し合わせた総和と、各受光部における検知出力の拡散反射寄与分を全受光部にわたって足し合わせた総和それぞれをトナーパターンによる反射特性とし、これら2つの反射特性と上述した転写ベルトによる反射特性との差に基づいてトナー濃度を演算的に検出した方が、反射光を有効に使える。
したがって、上記アルゴリズムをトナー濃度検出方法に適用すれば、受光部の出力が向上する。結果として、発光部の低電力化や長寿命化につながる。
上では、説明の便宜上のため、M=N=5の例を用いてアルゴリズムを説明したが、Mを例えば100として100個の発光部をE1〜E100とし、N=100として100個の受光部をD1〜D100とした場合でも、上述のアルゴリズムを説明できる。
例えば、トナーパターンDP1の主方向の中心部が発光部E50からの検出光のスポットで照射される位置にある場合を考えてみる。
まず、上記トナーパターンが上記発光部E50からの検出光のスポットで照射されない位置、つまり発光部E50からの検出光の照射対象物が転写ベルト17単体である時の各受光部における検知出力から、転写ベルトからの正反射光を検出できる受光部と検出できない受光部を特定する。そして、発光部E50に対応する受光部D50の検知出力と、転写ベルトからの正反射光を検出できる受光部のうち受光部D50を除く全ての受光部の検知出力との比率(上述のVやV’)を算出する。
その後、トナーパターンDP1の主方向の中心部が発光部E50からの検出光のスポットで照射される位置にある場合に、転写ベルト上のトナーパターンからの正反射光と拡散反射光を各受光部で検出する。この時、発光部E50に対応する受光部D50における検知出力は、トナーパターンによる正反射寄与分のみであるため、D50における検知出力、それ以外の受光部における検知出力、上述した比率を用いることで、転写ベルトからの正反射光を検出できる受光部のうち受光部D50を除く全受光部における検知出力を、トナーパターンによる正反射寄与分とトナーパターンによる拡散反射寄与分に分割できる。
したがって、発光部と受光部が100個の場合でも、上記アルゴリズムは適用できる。また、説明は省略するが、M≠Nの場合でも上記アルゴリズムは適用できる。
さらに、上記アルゴリズムは、転写ベルトが正反射体ではなく、拡散体の場合でも適用できる。このことを以下で説明する。説明の便宜上、M=N=7とする。
図8に発光部と受光部数が7つである反射型光学センサを示す。先に示した図3(a)の反射型光学センサと、発光部と受光部の数が異なることだけを除けば、特性は同じである。図9は、図3(b)と同様に、図8に示した反射型光学センサの側面図を示している。また、図10は、トナーパターンDP1の主方向の中心部が発光部E4からの検出光のスポットで照射される位置にある場合のトナーパターンによる検出光の反射を示している。
説明の具体性のため、転写ベルト17は拡散体であって、個々の発光部から放射された検出光の転写ベルト表面での反射光は、点灯させる発光部に対応する受光部と、それに隣接する2つの受光部、さらに発光部に対応する受光部に隣接する受光部に隣接する受光部では、検出されるようになっているものとする。
従って、図9において、発光部E4が点灯した場合、発光部E4から放射された検出光の転写ベルト表面での反射光は、E4に対応する受光部D4とD4に隣接するD3とD5に加え、D2とD6の計5個の受光部では受光されるが、D1とD7には受光されない。
つまり、D2〜D6の5つの受光部における出力は0ではないが、D1とD7の2つの受光部における出力は0となる。発光部E1〜E7は具体的にはLEDであり、受光部D1〜D7は具体的にはPD(フォトダイオード)である。
拡散体である転写ベルト(以下、弾性転写ベルト)上にトナーパターンが存在しない場合、発光部E4が点灯して検出光が弾性転写ベルトの表面を照射し、弾性転写ベルトの表面からの反射光をD1〜D7の7個の受光部で検出すると、図11に示すように、D2〜D6の5つの受光部における検知出力は0ではないが、D1とD7における検知出力は0となる場合がある。ここで、D4における出力は、弾性転写ベルトによる正反射寄与分のみであることが分かるが、D2、D3、D5、D6の4つの受光部での検知出力は、弾性転写ベルトによる正反射寄与分のみであるのか、拡散反射寄与分のみであるのか、正反射寄与分と拡散反射寄与分の混合であるのかが判別できない。
そこで、弾性転写ベルトを照射対象物にした時のPD出力分布を取得する前に、参照試料として正反射体である転写ベルト(以下、単に転写ベルト)を照射対象物にして、PD出力分布を取る必要がある。この時のPD出力分布が図12に示すようになったとすると、図11におけるD2とD6での検知出力は、弾性転写ベルトによる拡散反射寄与分のみであることがわかる。
したがって、図11におけるD3とD5における出力が、弾性転写ベルトによる正反射寄与分と拡散反射寄与分の混合となる。図11におけるD3とD5における検知出力は、照射対象物が転写ベルトの場合における受光部D2の出力をa’、受光部D3の出力をb’、受光部D4の出力をc’とすれば、図3に即した説明の場合と同様に、正反射寄与分と拡散反射寄与分に容易に分割できる。さらに、照射対象物を弾性転写ベルト上のトナーパターンにした時のPD出力分布が図13のようになったとしても、照射対象物が転写ベルトの場合のPD出力分布(図12)を用いれば、各受光部におけるトナーパターンによる正反射寄与分と拡散反射寄与分の混合比率が容易に求まる。
このように、参照試料として正反射体のPD出力分布を取る必要はあるが、転写ベルトを拡散体にしても、先述したアルゴリズムは適用できる。
上には、反射型光学センサを用いてトナー濃度検出用のトナーパターンに的確に検出光を照射でき、トナー濃度を精度よく検出できることに加え、トナー濃度検出効率を向上させるアルゴリズムについて説明した。また、発光部・受光部の配列ピッチを細かくすることにより、主方向の幅が小さいトナーパターンの主方向の位置を発光部・受光部の配列ピッチと同程度の精度で検出できることを説明した。
図15の実施形態の場合でいうと、発光部E1〜E5、受光部D1〜D5として、独立した超小型のLEDやPDを用いこれらを1mm程度の配列ピッチで実装したとすると、トナー検出用の検出パターンDP1の主方向の大きさは1mm程度でよく、図3(a)に示すようにトナーパターンDP1を5個の矩形状のトナーパターンで形成する場合、個々の矩形状のトナーパターンの「副方向幅」は1mm程度以下で十分であり、そうすると、トナーパターンDP1の占める面積は、5mm2となる。
従来の25mm×25mmのトナーパターンの場合からすると、トナーパターンの面積は1/125ですむ。このような小面積のトナーパターンは短時間で形成できるから、本来の画像形成作業の作業効率を低下させることがない。また、トナーパターン用に消費される不寄与トナー量も面積比に応じて1/125と消費量を極めて大きく減少させることができる。
図3(d)〜(f)は、「位置検出パターンPP1による位置検出」を説明図的に示している。
位置検出パターンPP1は、図に示すように、主方向に平行なライン状パターンLPY1、LPM1、LPC1、LPB1と、主方向に対して斜めに傾斜したライン状パターンLPY2、LPM2、LPC2、LPB2とにより構成されている。ライン状パターンLPY1とLPY2はペアをなし、イエロートナーで形成される。同様に、ライン状パターンLPM1とLPM2はペアをなし、マゼンタトナーで形成され、ライン状パターンLPC1とLPC2はペアをなし、シアントナーで形成され、ライン状パターンLPB1とLPB2はペアをなし、黒トナーで形成される。
これらの各トナーによるライン状パターンのペアは、副方向(図3(d)〜(f)において上下方向)に一定の間隔をなすように形成される。即ち、これらのペアが副方向に一定間隔で配列形成されれば、イエロー〜黒の各トナー画像は副方向に適正な位置関係をなす。
副方向の位置関係が適正であるか否かを検出するには、図3(f)に示すように、位置検出パターンPP1が反射型光学センサに近づくタイミングを計って、適当なタイミングで例えば、発光部E3を連続点灯させる。位置検出パターンPP1が移動するのに従って、発光部E3からの検出光は、支持部材に対して副方向に変位し、検出光のスポットは、ライン状パターンLPY1〜LPB1を順次に照射する。
そして検出光がライン状パターンを照射するとき、受光部D1〜D5の出力を時間的に追跡することにより、検出光が4本のライン状パターンを照射する時間の間隔を検出することができ、この時間間隔が等間隔であれば、トナー画像相互の副方向の位置関係は適正であり、等間隔でなければ相互の位置関係にずれがあり、そのずれ量を知ることもでき、このずれを補正するように光走査開始のタイミングを制御できる。
またトナー画像相互の主方向のずれは、以下のようにして検出できる。この場合の検出をイエロートナー画像の場合につき、図3(e)、(f)に即して説明する。
図3(e)は、イエロートナー画像が主方向(図の左右方向)に適正な位置にある場合を示し、このとき発光部E3からの検出光のスポットライン状パターンLPY1を照射してからライン状パターンLPY2を照射するまでの時間をTとする。図3(f)は、イエロートナー画像が「主方向に於いてΔSだけずれた場合」を示している。ライン状パターンLPY2はLPY1に対して傾いているので、このとき発光部E3からの検出光のスポットがライン状パターンLPY1を照射してからライン状パターンLPY2を照射するまでの時間はT+ΔTとなり、適正な位置にあるときの時間:Tとの差:ΔTにより主方向におけるずれ量を知ることができる。
即ち、ライン状パターンLPY2が主方向になす角をθとし、支持部材である転写ベルト17の副方向への移動速度をVとすれば、
ΔS・tanθ=V・ΔT
であるから、主方向のずれ量:ΔSは、
ΔS=V・ΔT・cotθ
として知ることができる。
上述の如く、図3(a)〜(c)に即して説明したトナーパターンの検出では、反射型光学センサOS1において、発光部E1〜E5が順次に点滅した。この場合、発光部E1が点灯・消灯してから発光部E5が点灯して消灯するまでには有限の時間がかかる。この時間を仮に「スキャン時間」と呼ぶことにする。
上記の例では、発光部E1〜E5が順次点滅するスキャン時間中、トナーパターン(個々の矩形形状のトナーパターン)は、反射型光学センサのスポット走査領域(検出光のスポットによる順次の点滅でスポット走査が行われる領域)に存在しなければならない。換言すれば、発光部E1〜E5は、トナーパターンが上記スポット走査領域内に存在する間に、順次の点灯・消灯を完了させなければならない。
スキャン時間は、反射型光学センサに含まれる発光部の数:Mが少なければ短時間であり、殆ど瞬時である。しかし、上述したように、トナーパターンの形成時間を小さくして画像形成作業の作業効率を低下させないようにし、且つ、不寄与トナーの消費量を有効に軽減するには、トナーパターンサイズを小サイズ化する必要があり、小サイズのトナーパターンに適正に検出光を照射してトナー濃度を検出できるためには、トナーパターンが主方向に小さくなるほど、発光部・受光部の配列ピッチを小さくしなければならず、トナーパターンと反射型光学センサとの主方向の相対位置ずれに対する許容量として10mm程度以上を取ると、配列ピッチが小さくなれば、配列する発光部の数:Mも相当数に増大する。そして、発光部の数:Mが大きくなると上記スキャン時間も長くなる。
スキャン時間をstとし、トナーパターンを形成されて副方向へ移動する支持部材の速度をVとすれば、スキャン時間内に支持部材は「V・st」だけ副方向に変位することになる。
そうすると、発光部の数:Mが大きくなってスキャン時間が長くなると、支持部材の移動速度:Vによっては、トナーパターンがスポット走査領域を通過する時間が、スキャン時間よりも短くなってしまう場合もあり、このような場合には適正なトナー濃度検出は困難になってしまう。
図14(a)、(b)は、このような問題を解消できる実施の形態を示す図である。
図14(a)、(b)に示す実施の形態では、反射型光学センサは15個の発光部E1〜E15と、これに1:1で対応する15個の受光部D1〜D15を有している。発光部・受光部の数を15個としたのは図が複雑になるのを避けるためであり、15個という個数は単に説明の便宜上のものである。実際には発光部・受光部の個数として数10〜数100を想定している。
図14(a)に示す実施の形態では、発光部E1〜E15および受光部D1〜D15の配列が1方向(図の上下方向)に3分割され、分割された各部分、即ち、発光部E1〜E5・受光部D1〜D5の部分、発光部E6〜E10・受光部D6〜D10の部分、発光部E11〜E15・受光部D11〜D15の部分が、トナー濃度検知を行う状態において、支持部材の副方向(図の左右方向)への移動速度に応じた所定のずれ幅(ΔLとする。)で副方向にずれている。
発光部E1〜E15は、E1からE15まで順次に点灯・消灯を行うが、このとき、トナーパターンは副方向へ速度:Vで移動している。このとき、スキャン時間を「st」とすれば、発光部E1〜E5の順次の点灯・発光を完了するのに要する時間は「st/3」であり、発光部E6〜E10が順次の点灯・発光を完了するのに要する時間も、発光部E11〜E15が順次の点灯・発光を完了するのに要する時間も「st/3」である。
この時間:st/3の間に、トナーパターンは「V・st/3」だけ副方向へ変位するので、上記ずれ量:ΔLを
ΔL=V・st/3
のように設定すれば、発光部E1〜E15によるトナーパターンのスポット走査をスキャン時間内に適正に終了させることができる。
図14(b)に示す実施の形態では、15個の発光部・受光部は、その配列する1方向が、トナー濃度検知を行う状態において、主方向(図14(b)において上下方向)に対し、支持部材の副方向(図の左方向)への移動速度(Vとする。)に応じた所定の角(αとする。)だけ傾いている。
この場合、スキャン時間をstとし、発光部E1〜E15・受光部D1〜D15の主方向の配列長をZとすれば、
Z・tanα=V・st
を満足するように、角:αを設定すれば、発光部E1〜E15によるトナーパターンのスポット走査をスキャン時間内に適正に終了させることができる。
図15に示す実施の形態では、以下のようにしてスポット走査の適正化を図っている。
この図においても、反射型光学センサは15個の発光部5と、これに1:1対応する15個の受光部を有している。発光部・受光部の数を15個としたのは図が複雑になるのを避けるためであり、15個という個数は単に説明の便宜上のものである。実際には発光部・受光部の個数として数10〜数100を想定している。
図15の実施の形態における15個の発光部・受光部は、発光部の配列する1方向および受光部の配列する1方向が、トナー濃度検知を行う状態において、主方向(図面の上下方向)に略平行となっている。
15個の発光部と15個の受光部は、5個の発光部と5個の受光部とが発光部・受光部対を構成し、受光部・発光部対が3対、主方向に同列的に配置している。
受光部・発光部対G1は、発光部E11〜E15の5個の発光部と、これに1:1で対応する5個の受光部D11〜D15により構成され、受光部・発光部対G2は、発光部E21〜E25の5個の発光部と、これに1:1対応する5個の受光部D21〜D25により構成され、受光部・発光部対G3は、発光部E31〜E35の5個の発光部と、これに1:1で対応する5個の受光部D31〜D35により構成されている。
受光部・発光部対G1〜G3は構造的には同一である。
そして、15個の発光部はトナー濃度検知を行う状態において、3対の発光部・受光部対G1〜G3における互いに対応する3個の発光部が同時、且つ、順次に点滅される。
即ち、スポット走査が行われるとき、先ず、受光部・発光部対G1〜G3における1番目の発光部E11、E21、E31が同時に点灯・消灯し、続いて、発光部E12、E22、E32が同時に点灯・消灯し、以下、発光部E13、E23、E33の同時の点灯・消灯、発光部E14、E24、E34の同時の点灯・消灯、発光部E15、E25、E35の同時の点灯・消灯が行われる。
このようにすると、スキャン時間を図14の場合に比してst/3に短縮することができ、トナーパターンがスポット走査領域内を通過している間にスポット走査を完了できる。
なお、図15に示す発光部・受光部対G1〜G3における発光部E11、E21、E31の位置、受光部D11、D21、D31の位置を図14に示す位置に残し、他の発光部・受光部を図14(b)の実施の形態のように、支持部材の副方向(図の左方)への移動速度に応じた角度で傾けてもよい。
図14、図15に示す実施の形態のように、発光部および受光部の数を増やすことによって、配列ピッチが等しい場合には、反射型光学センサの主方向の長さが大きくなりセンシング領域が長くなるので主方向に対するトナーパターンの位置ずれに対する許容量が大きくなる。また、反射型光学センサの長さが等しい場合には、発光部および受光部の配列ピッチが短くなり、主方向の空間分解能が高くなる。
前述の如く、反射型光学センサを構成する、発光部の数:Mと、受光部の数:Nとは同数であることを要しない。即ち、M≠Nであることができる。このような場合の実施の形態を3例、図16に示す。
図16(a)に示す形態例は、N=15とし、M=30とした例である。
発光部は発光部E11〜E1i〜E15が主方向(図面の上下方向)に1列等ピッチで配列され、発光部E21〜E2i〜E25が主方向に1列等ピッチで配列され、これら2列の発光部の配列は、主方向においては対応するもの同士が同じ位置にある。
この場合、発光部E1iおよびE2iに対応する受光部はDiである。
15個の受光部D1〜Di〜D15は、上記2列の発光部列に挟まれるようにして主方向に1列等ピッチで配列され、各受光部は対応する発光部と主走査方向に同一位置に位置するようになっている。i=1〜15について、主走査方向に同一位置にある発光部E1iとD2iとを各列において、同時且つ順次に点灯・消灯させることにより、支持部材およびトナーパターンを照射する検出光の出力を約2倍にできる。
発光部として一般的に用いられるLEDの発光出力は発光部面積には依らず、注入電流密度に依存する。発光出力を増大させるために注入電流密度を大きくすると、LEDの短寿命化が生じることから、注入電流密度をあるレベル以上に大きくすることはできない。
この場合、発光部面積を大きくして(注入電流密度を大きくせずに)、注入電流量を増やすこともできるが、発光部面積の拡大は支持部材・トナーパターンに照射するスポットの増大を招く。このような場合、図16(a)に示すように、発光部面積を大きくせず、発光部を2列にして、電流密度は変えずに、光の出力を2倍にすることが好ましい。
図16(b)の形態例は、逆にM=15、N=30とした例である。15個の発光部E1〜Ei〜E15は主方向に1列等ピッチで配列し、30個の受光部は15個づつの2グループにわけ、受光部D11〜D1i〜D115を主方向に1列等ピッチで配列し、受光部D21〜D2i〜D215を主方向に1列等ピッチで配列し、これら2列の受光部列で、発光部列を副方向に挟むようにしている。i=1〜15として、対応する発光部Eiと受光部D1i、D2iとは、主走査方向において同一位置に位置する。
この場合、発光部Eiに対応する受光部はD1iおよびD2iである。
このように受光手段を構成するPDを2列にして検出光(反射光)を受光することにより、受光感度を2倍に高めることができる。PDを1列配列のままで、受光部面積を副走査方向に2倍とすることでも受光感度向上は望めるが、支持部材やトナーパターンから反射した反射光のスポットサイズによっては(そのスポットサイズが小さい場合は特に)受光感度の向上率は小さい。それよりも図16(b)に示すように、LEDの配列を挟むようにして、副方向に対称な位置に2列配列するほうが受光感度の向上を期待できる。
先に図2〜図16(b)に即して説明した実施の形態では、発光部・受光部の配列ピッチは等ピッチであり、発光部の配列ピッチと受光部の配列ピッチは互いに等しい。しかし、発光部の配列ピッチと受光部の配列ピッチとは、互いに異ならせることもできる。
図16(c)はこのような場合の形態例である。
この形態例では、7つの発光部E1〜Ei〜E7に対し、14個の受光部D1〜Di〜D14を対応させており、受光部の配列ピッチを発光部の配列ピッチの1/2にすることにより、各発光部Ei(i=1〜7)にそれぞれ2個の受光部が対応するようになっている。
このように、LEDの配列ピッチに対して、PDの配列ピッチを小さくすることにより主方向の空間分解能を高めることが可能である。この場合、発光部Eiに対応する受光部はDjおよびDj+1(j=2i−1)である。
なお、反射型光学センサを主走査方向に対して、ある角度傾けて配置することにより、主方向の空間分解能を高めることが可能である。即ち、主走査方向に対する反射型光学センサの傾き(発光部・受光部の配列方向の傾き)の角をβとすれば、反射型光学センサにおける受光部・発光部の配列ピッチ:ptは、主方向への射影が「tp・cosβ」に小さくなって空間分解能が高まる。
上に説明した種々の実施の形態では、発光部や受光部を各々独立したLEDやPD、例えば樹脂モールドタイプや表面実装タイプのものを高密度に集積して構成する場合を説明した。
前述の如く、超小型のLEDやPDを用いれば各々の素子サイズはミリオーダであり、配列ピッチとしては1mm程度の実装が可能である。
空間分解能を高めるためには、基本的に発光部・受光部の配列ピッチを小さくする必要があるが、これはLEDやPDが一体的にアレイ配列するLEDアレイやPDアレイを用いることで実現できる。この場合の実施の形態を図17に2例示す。
図17(a)に示す形態例は、6個の発光部E1〜E6として「6個のLEDを同一基板上に一体的に等ピッチで1列に配列」したLEDアレイEA(照射手段)と、6個の受光部D1〜D6として「6個のPDを同一基板上に一体的に等ピッチで配列」したPDアレイDA(受光手段)を、同一のハウジングに組み込んだ反射型光学センサOS11を示している。
図17(b)に示す形態例は同一の基板上に、6個の発光部E1〜E6として6個のLEDを等ピッチで1列にアレイ配列するとともに、6個の受光部D1〜D6として6個のPDを等ピッチで1列にアレイ配列して照射手段と受光手段を同一基板上に形成して発光部・受光部アレイDEAとし、この発光部・受光部アレイDEAを、同一のハウジングに組み込んだ反射型光学センサOS12を示している。
図17に示すように、発光部の配列ピッチと受光部の配列ピッチは等しく、対応する発光部・受光部は主方向において同一位置にある。しかし、これに限らず、図16に示した各形態例のように発光部数と受光部数は異ならせることができ、配列ピッチを異ならせることもできる。
なお、図17において、受光部・発光部を6個としたのも、図の複雑化を避け、説明の便宜上の理由による。
このように照射手段・受光手段として、LEDアレイやPDアレイを用いれば、発光部・受光部の配列ピッチとして、数10μm〜数100μmオーダのピッチが可能であり、空間分解能を大きく向上させることが可能となる。
また、各々独立したLEDやPDを集積するよりも、半導体プロセスで製造されるLEDアレイやPDアレイの方が、発光部・受光部の位置精度を大きく向上させることができる。図17(b)の形態例では、LEDアレイがPDアレイと共に同一基板上に一体的に形成されるので、照射手段・受光手段相互の位置精度も大きく向上させることができる。
ところで、トナーパターンの反射特性は、トナーパターンを構成するトナーの色により異なる波長依存性を有するが、近赤外から赤外の波長、特に、800nm〜1000nmの波長領域では反射特性に対する波長依存性が殆どない。
従って、反射型光学センサにおける照射手段の発光部は上記波長領域の光を放射するものが好ましく、また、反射型光学センサにおいて照射手段を構成する複数のLEDが同一の発光波長で発光するのが好ましい。照射手段としてLEDアレイを用いる場合は、加工プロセス上から同一波長となるので好都合である。
また、受光手段を構成するN個の受光部の波長感度特性が相互に異なると、同じトナーパターンからの反射光を受光しても、受光部ごとに出力が変化してトナー濃度検出のための演算処理に対して誤差になる。従って、受光手段の受光部を構成するPDのピーク感度波長が受光手段内の受光部ごとにはばらつかないことが好ましいが、これは受光手段として、ピーク感度波長が加工プロセス上から同一になるPDアレイを用いることにより実現できる。
また、照射手段から放射される検出光が受光手段により効率よく受光されるためには、発光部を構成するLEDの発光波長と、受光部を構成するPDのピーク感度波長が数10nmレベルの範囲で略同一であることが好ましい。
一般に、発光素子として用いられるGaAs系LEDの発光波長は950nm程度、受光素子として用いられるSi系PDのピーク感度波長は800nmであり、上記の条件を満足するので、この発明の発光部・受光部として好適に用いることができる。
また、LEDやPDの組成やデバイス構造を調整することによって波長帯域をシフトさせることができるので、LEDの発光波長とPDのピーク感度波長を略同一とすることもできる。
前述の如く、反射型光学センサにおける照射手段の個々の発光部から放射される検出光は支持部材やトナーパターンにスポット状に照射される。発光部の具体例である独立したLEDには放射光を集束させるレンズ機能を持つ部分が一体化されており、上記レンズ機能によりスポットを形成することもできる。素子自体としてはこのような機能を持たないLEDアレイを照射手段に用いる場合には、反射型光学センサは、発光部から放射される検出光を、支持部材表面に向けて集光的に導光する照明用光学系および/または支持部材表面からの反射光を受光手段に向けて集光的に導光する受光用光学系を有することで、検出光のスポット照射を実現できる。
勿論、独立したLEDを配列して発光部を形成する場合、各LEDが照射光を集光する機能を持っていても、上記照明用光学系を用いて、検出光の照射部により有効に照射を行うことができる。
このような場合の実施の形態を以下に説明する。
図18に示す実施の形態について説明すると、図18(a)は実施形態の反射型光学センサOSを主方向から見た構造を説明図的に示している。照射手段は、独立した5個の発光部E1〜E5を主方向に等ピッチで配列してなり、受光手段は、独立した5個の受光部D1〜D5を、発光部の配列と同ピッチで配列している。発光部E1〜E5の個々はLED,受光部D1〜D5の個々はPDである。発光部をなすLEDは「放射光を集束させるレンズ機能」を備えている。
図18(a)、(b)、(c)において、符号LEは「照明用光学系」、符号LDは受光用光学系を示す。図18(a)〜(c)に示すように、照明用光学系LE,受光用光学系LDは共にシリンドリカルレンズであり副方向に正のパワーをもつ。符号17は支持部材、具体的には転写ベルトを示し、符号DPはトナー濃度検出用のトナーパターンを示す。
トナー濃度検出の動作は、図2、図3に即して説明したとおりである。
個々の発光部(LED)Ei(i=1〜5)が点灯・消灯を行うとき、放射される検出光は、照明用光学系LEにより副方向に「より集光性を高められ」て、支持部材17またはトナーパターンDPに照射される。そして反射光は、受光用光学素子LDにより副方向に集光性を高められて受光部Di(i=1〜5)に向かい受光される。
なお、照明用光学系、受光用光学系は、支持部材やトナーパターンへ照射する検出光のスポットの適切形状、受光部が受光する受光スポットの適切形状を実現できる形態にすることができる。照明用光学系と受光用光学系を同一形状にすれば、これら光学系のコストダウンが図れる。図18において、受光部・発光部を5個としたのも、図の複雑化を避け、説明の便宜上の理由による。
照明用光学系・受光用光学系を用いる他の実施形態を説明する。
図19に示す実施の形態では、反射型光学センサOSAは、(a)に示すように、5個の発光部(LED)E1〜E5を配列した発光部の各発光部Eiに1:1対応させて、照明用集光レンズLEi(i=1〜5)を設け、発光部Eiから照射された発散光の集光度合いを変え、支持部材17の照明効率を高める機能を有する。図18に示した照明用光学系であるシリンドリカルレンズの場合に対し、主走査方向の集光用のパワーを持たせることにより「さらなる照明効率の向上」が可能である。また、照明用集光レンズLEi(i=1〜5)は「主方向と副方向のパワーが異なるアナモフィックレンズ」としてもよい。
照明用光学系は、図19(a)に示すように、各発光部Eiに1対1対応するアナモフィックレンズLEiを用い、受光用光学系には、図18(c)に示すような、副方向にのみパワーを持つシリンドリカルレンズを用いることもできる。照明用光学系の形態と受光用光学系の形態の組み合わせは、消耗の照明効率や検出光のスポット形状、所望の受光効率や受光スポット形状に応じて選択できる。図19において、受光部・発光部を5個としたのも、図の複雑化を避け、説明の便宜上の理由による。
図20には、さらに、別の実施形態を2例示す。
図20(a)に示す例では、反射型光学センサOSBは、照射手段が6個の発光部(LEDである。)E1〜E6を有し、これら発光部の個々に対応して集光パワーを持つ凸レンズ面をアレイ配列して一体化した照明用光学系LEAを有する例である。
照明用光学系LEAではLED側のみに集光パワーを持たせ、射出側は平面としているが、勿論、射出側面にもパワーを持たせることも可能である。この例の照明用光学系LEAは一体構造であるので、発光部ごとに別個のレンズを反射型光学センサ本体に組み付けるよりも、組み付けが容易であり、またレンズ面間の配置精度を高めることができる。
図20(a)には図示されていないが、受光用光学系も同様に「受光用のレンズを一体化した構成」とすることができる。
図20(b)は、照明用光学系をなす6個の集光レンズLE1〜LE6と、受光用光学系をなす6個の集光レンズLD1〜LD6を、相互の位置関係を適切に定めて一体化した照明受光用光学系LEDAを示している。このような照明受光用光学系LDEAを用いることにより、照明用の各集光レンズと、受光用の各集光レンズの配置精度をさらに高めることが可能となる。
図20に示すような集光レンズの配列は、フォトリソグラフィーやナノインプリントなどの加工法を用いてガラス基板や樹脂基板上に形成できる。図20において受光部・発光部を6個としたのも、図の複雑化を避け、説明の便宜上の理由による。
照明用光学系や受光用光学系は、図14や図3のような発光部・受光部配列の場合には、発光部・受光部の配列に応じて適宜の形態をとることは言うまでも無い。
照明用光学系や受光用光学系をレンズアレイもしくはレンズ面アレイで形成する場合、レンズやレンズ面の配列ピッチは等しいことが好ましいことは言うまでも無い。
以下、請求項19、20、28に係る発明の実施形態を説明する。
図21は、図3(a)の部分を加筆して描き改めたものであり、図3(a)におけると同一の符号は、図3(a)におけると同一のものを示している。この例に即して以下の説明を行なう。
図21において、上下方向が「主方向」、左右方向の左向きが「副方向」であり、反射型光学センサOS1は、検出光を放射する検出光用の発光部E1〜E5(M=5個)を主方向に所定ピッチで等間隔に配置して「照射手段」とする。
また、反射光を受光する受光部D1〜D5(N=5個)を主走査方向に所定ピッチで等間隔に配置して「受光手段」とし、照射手段と受光手段とを対応させて適宜のハウジングに一体的に組付けている。
該ハウジングは、図1に示した画像形成装置内の「転写ベルト17の下方の位置」に所定の位置関係で配置されている。
照射手段をなす発光部E1〜E5と、受光手段をなす受光部D1〜D5とは「主方向において同じ位置」に位置し、受光部D1〜D5の配列ピッチは、発光部E1〜E5の配列ピッチと等しい。
トナーパターンを形成される転写ベルト17(図1)の表面は滑らかで、個々の発光部から放射された検出光の「転写ベルト表面での正反射光」は、対応する受光部および対応部する受光部に隣接する2つの受光部の計3個の受光部で受光するようになっている。
従って、発光部E3が点灯した場合、発光部E3から放射された検出光の転写ベルト表面での正反射光は、発光部E3に対応する受光部D3と「受光部D3に隣接する受光部D2、D4」には受光され、受光部D1とD5には受光されない。
従って、この場合であれば、受光部D2、D3、D4の検出出力は0ではないが、受光部D1、D5の2つの受光部からの出力は0となる。
前述の如く、発光部E1〜E5は具体的にはLED、受光部D1〜D5は具体的にはPD(フォトダイオード)である。
発光部E1〜E5の配列ピッチは、各発光部から放射される検出光が転写ベルト17の表面に「主走査方向に配列する5箇所」をスポットとして照射し、隣接するスポットの間がトナーパターンDP1の「主方向の幅」よりも小さくなるように定められている。
前述の如く、トナー濃度検知用のトナーパターンDP1〜DP4(図2)はそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色トナーにより形成されるが、図21に示すトナーパターンDP1は「イエロートナー」により構成されたものである。
このトナーパターンDP1は、濃度を複数階調(図の例では5階調)に変化させた矩形状のパターンを副方向に1列に配列して形成したものである。
即ち、トナーパターンDP1は、濃度階調の異なる5個の「矩形状トナーパターン」の集合であるが、これら濃度階調の異なる矩形状トナーパターンは「主走査におけるレーザパワーまたは発光デューティの調整」や「現像バイアスの調整」によって形成できる。また「面積階調法」によっても濃度を変えることができる。
トナーパターンDP1を構成する5個の「矩形状トナーパターン」を、副方向の進行順に濃度が低いものからパターンDP1−1、DP1−2、・・、DP1−5とする。
トナーパターンDP1は、支持部材である転写ベルトの表面に形成されて副方向に移動し、反射型光学センサOS1の検出領域に近づいていく。
トナーパターンDP1は形成される時点が定まっており、形成されてから検出領域に近づく適当なタイミングで発光部(LED)E1〜E5を点滅制御する。
発光部E1〜E5から放射された検出光が、転写ベルト表面に形成するスポットの大きさは、発光部E1〜E5のピッチ(ここでは0.4mm)よりも小さく(例えば「0.2mm」とする)転写ベルト上で5つのスポットが主方向に配列するようになっている。
トナーパターンDP1を構成する「矩形状トナーパターンDP1−1〜DP1−5」は、主方向の大きさが発光部Ei(i=1〜5)のピッチ(0.4mm)より大きく(例えば0.5mm)形成されている。
主方向に隣接するスポットの間(スポットとスポットの間の光照射されない間隔)は0.1mmであるから、矩形状トナーパターンの主方向の大きさ(0.5mm)よりも小さい。
発光部の点灯は「発光部E1から発光部E5に向かって順次」に行われる。
即ち、先ず、発光部E1が点灯して消灯し、続いて、発光部E2が点灯して消灯する。次いで、発光部E3、発光部E4、発光部E5の順に点灯・消灯が行われる。
これら発光部E1〜E5の順次の点灯・消灯は高速で繰り返される。
従って、トナーパターンDP1を形成された転写ベルト表面は、検出光の5つのスポットにより主方向に繰り返して走査される(検出光によるスポット走査)。
転写ベルトの表面は滑らかで「トナーパターンが形成されていない部分」に検出光が照射されたときの反射光は正反射光である。
そして、各発光部Eiから放射された検出光の「転写べルト表面での正反射光」は、対応する受光部Diとそれに隣接する2つの受光部Di−1、Di+1(発光部Eiに対応しない残りの受光部)にのみ入射する。
図22(a)は、発光部E3だけが点灯した時、発光部E3から放射された検出光の転写ベルトによる正反射光の「各受光部における検知出力」を示している。
図22(a)の横軸は受光部D1〜D5、縦軸は検知出力の大きさ(受光量)を示している。正反射光は受光部D2〜D4のみで受光されるので、受光部D1と受光部D5の検知出力は0である。なお、横軸のD(ALL)は5個の受光部D1〜D5の出力和を表しており、縦軸は、上記条件での受光部D3の受光量を「1」として規格化した値である。
このような条件下で、例えば「トナーパターンDP1の主方向の中心部」が発光部E3からの検出光のスポットで照射される位置にある場合を考えてみる。
まず、トナーパターンが検出領域にない場合について見ると、発光部E1から放射された検出光は転写ベルト表面で正反射し、受光部D1とこれに隣接する受光部D2で受光される。
発光部E1だけが点滅している場合、対応する受光部D1における検知出力は「図22(a)における受光部D3の検知出力と同程度」となり、受光部D2における検知出力は「図22(a)における受光部D4の検知出力と同程度」である。
同様に、発光部E2から放射された検出光は、転写ベルト表面で正反射し、受光部D1と受光部D2および受光部D3で受光される。
また、発光部E4から放射された検出光は、転写ベルト表面で正反射し、受光部D3と受光部D4および受光部D5で受光される。
発光部E5から放射された検出光は、転写ベルト表面で正反射し、受光部D4と受光部D5で受光される。
発光部E2だけが点灯している場合、対応する受光部D2における検知出力は「図22(a)における受光部D3の検知出力と同程度」で、受光部D1における検知出力は「図22(a)における受光部D2と同程度」であり、受光部D3における検知出力は「図22(a)における受光部D4の検知出力と同程度」となる。
発光部E4だけが点滅している場合、対応する受光部D4における検知出力は「図22(a)における受光部D3の検知出力と同程度」、受光部D3における検知出力は「図22(a)における受光部D2と同程度」で、受光部D5における検知出力は「図22(a)における受光部D4の検知出力と同程度」となる。
発光部E5だけが点滅している場合、対応する受光部D5における検知出力は「図22(a)における受光部D3の検知出力と同程度」、受光部D4における検知出力は「図22(a)における受光部D2の検知出力と同程度」である。
これに対し、トナーパターンが検出領域に存在し、発光部E3が点灯し、検出光がトナーパターンDP1を照射すると、検出光はトナーパターンDP1により「正反射」されるとともに「拡散反射」される。
この時、各受光部D1〜D5における検知出力分布を、図22(b)〜(f)に示す。
図22(b)は、矩形状トナーパターンDP1−1を照射したときの検知出力分布、図22(c)〜図22(f)はそれぞれ、検出光が矩形状トナーパターンDP1−2〜DP1−5を照射したとき検知出力分布を示す。
矩形状トナーパターンを構成するトナーの濃度が高くなるにつれて受光部D3の出力は小さくなっていく。
矩形状トナーパターンDP1−1を例に取り、トナー濃度の演算方法を説明する。
転写ベルト上にトナーパターンが存在しない場合、発光部E3が点灯して検出光が転写ベルト表面を照射したときの「転写ベルト表面からの反射光」を5個の受光部D1〜D5で検出すると、3個の受光部D2〜D4における検知出力は0でないが、受光部D1とD5における検知出力は0となっている(図22(a))。
転写ベルト上にトナーパターンが存在し、発光部E3が点灯して検出光が転写ベルト上の矩形状トナーパターンDP1−1を照射すると、検出光はトナーパターンによって正反射されるとともに拡散反射される。
受光部D3は「照射対象物の正反射光しか検出しない」ため、検出出力は正反射光寄与分のみを含んでいるが、受光部D3を除く他の4つの受光部D1、D2、D4、D5における検知出力は全て「拡散反射光による寄与分」を含んでいる。
但し、2つの受光部D1とD5における検知出力は「拡散反射光による寄与分」しか含んでいない。これは、照射対象物を転写ベルトとした時、転写ベルトによる正反射光が3個の受光部D2〜D4でしか受光されていない結果である。
これに対し、2つの受光部D2とD4における検知出力は「発光部E3からの検出光により照射されたトナーパターンによる正反射寄与分と拡散反射寄与分」とが混在したものとなる。
拡寄与分の「混在の比率」を求める方法を説明する。
図22(b)は矩形状トナーパターンDP1−1に対する検知出力分布で「正反射寄与分と拡散反射寄与分」を含んでいる。
支持部材である転写ベルトに対する検知出力分布は正反射寄与分で、図22(a)に示されるように既知である。
即ち、図22(b)の出力分布から、図22(a)の出力分布を定数倍して差し引くことにより「拡散反射寄与分のみ」を抽出できる。この定数を「α1」とすると、これは以下のように決定される。
即ち、発光部E3からの検出光が矩形状トナーパターンDP1−1を照射しているときの受光部D3の検知出力は正反射寄与分であるから、図22(b)の受光部D3の検知出力と、図22(a)における「受光部D3の検知出力の定数倍」が等しくなるように、定数:α1を求めればよい。
このようにして、図23(a)に示すように、図22(a)の出力分布を定数:α1倍した「正反射寄与分」と、図22(b)の出力分布から「図22(a)の出力分布を定数:α1倍した正反射寄与分」を差し引いた「拡散反射寄与分」とに分割できる。
即ち、図22(a)において、受光部D3の検出出力を「A」とし、図22(b)において、受光部D3の出力を「A1」とすると、「A」は「正反射寄与分のみ」、「A1」は、正反射寄与分:Aとなるべき部分から矩形状トナーパターンDP1−1による拡散反射により減少した部分である。
そこで、α1・A=A1
とすると、拡散反射寄与分は、
A−α1・A=(1−α1)A
となる。
従って、発光部E3からの検出光が矩形状トナーパターンDP1−1を照射しているときの正反射寄与分は「A1」即ち、「α1・A」となり、拡散反射寄与分は「(1−α1)A」となり両反射寄与分を分割できる。
同様に、図22(c)〜(f)の各濃度の矩形状トナーパターンDP1−2〜DP1−5についても、図23(b)〜(e)に示すように、正反射寄与分と拡散反射寄与分とに分割できる。このときの各々の定数をα2〜α5とする。
各矩形状トナーパターンDP1−1〜DP1−5に対し、上記のように分割した正反射寄与分と拡散反射寄与分について、各受光部の検知出力:Di(i=1〜5 受光部の符号で検知出力を示す。)の和をD(ALL)=D1+D2+D3+D4+D5とするとき、トナーパターンに対してD(ALL)をプロットしたのが図24(a)、(b)である。
なお、正反射寄与分については「検知出力:D1とD5が0」であるから、D(ALL)≡D(正)=D3+(D2とD4の正反射寄与分)となり、拡散反射寄与分については、検知出力:D3が0であるため、D(ALL)≡D(拡)=D1+(D2とD4の拡散反射寄与分)+D5となる。
図24(a)に示す正反射寄与分の和:D(正)は、矩形状トナーパターンDP1−1〜DP1−5の順に、トナー濃度が高くなるにつれて減少している。
これは、トナー濃度が高いほどトナーが多く付着しているため、正反射する光が減少するためであり、トナー濃度とD(正)は1対1対応している。
換言すれば、D(正)の計測により、計測されたD(正)に対応するトナー濃度が求められる。
これに対し、図24(b)に示す拡散反射寄与分の和:D(拡)は、矩形状トナーパターンDP1−2に対して極大となっており「単調な関数」になっていない。
図24(b)に示すD(拡)から、トナー濃度とD(拡)との関係を得ることは可能ではあるが必ずしも容易ではない。
直感的に考えると、D(拡)は「矩形状トナーパターンを構成するトナーの濃度が高くなるに従い、付着トナーが多くなるのでり、拡散反射光の増加により増大する」ように思われるが、図24(b)ではそのようになっていない。
これは、前述した定数:α1〜α5を用いて検知出力結果を差し引き演算していることに起因している。
D(拡)/D(正)を求めた結果が図25である。
図25に示された縦軸:D(拡)/D(正)は、矩形状トナーパターンをなすトナーの濃度が、矩形状トナーパターンDP1−1〜DP1−5の順に高くなるにつれて増加する「単調な関数」になっている。従って、この「D(拡)/D(正)」を計測すれば、各矩形状トナーパターン(図25の横軸)に対応したトナー濃度が求められる。
図26(a)には、図24(a)に示した正反射寄与分を基準値(ここでは転写ベルト表面の正反射寄与分)で規格化した「相対正反射率」を示す。
図26(b)には、図25に示した「D(拡)/D(正)」を基準値(ここでは最大濃度での拡散反射寄与分)で規格化した値を示す。
このように拡散反射寄与分の分割出力:D(拡)を正反射寄与分の分割出力:D(正)で除した値:D(拡)/D(正)を用いて新たな値を求め、これからトナー濃度を求めても良い。
上には、説明の簡単のため、5個の発光部E1〜E5と5個の受光部D1〜D5の場合について説明したが、発光部数および受光部数はこれに限らない。例えば「主方向にmmオーダのサイズのトナーパターン」を検知する場合であれば、発光部・受光部の配列は10〜30個程度が考えられる。
また、上には「表面が滑らかな転写ベルト(表面での反射が正反射のみ)」の場合を挙げたが、「表面が滑らかでない転写ベルト(表面での反射が拡散反射も含む)」についても上記考え方は展開できる。
すなわち、適宜の手段を用いて「正反射体による検知出力分布」を測定できれば、それを用いて「正反射寄与分と拡散反射寄与分に分割する」ことが可能である。
例えば、予め正反射体を用いて検知出力分布を測定しておき、測定された分布をメモリ等に記憶しておくこともできるし、転写ベルトの一部に「表面が滑らかな部分」を形成し、この部分での正反射を検出することもできるし、可動式の正反射体を画像形成装置中に備えて、必要なときにその正反射体を可動して検出することもできる。
OS1 反射型光学センサ
E1〜E5 発光部(LED)
D1〜D5 受光部(PD)
DP1 トナー濃度検出用のトナーパターン
特開2008−064953号公報 特開昭64−35466号公報 特開2004−21164号公報 特開2002−72612号公報 特開2004−309292号公報 特開2004−309293号公報

Claims (36)

  1. トナーによる画像を形成する画像形成方法において、所定の副方向へ移動する支持部材の表面に所定のトナーパターンを形成し、上記支持部材に照射手段により検出光を照射し、上記支持部材および/またはトナーパターンによる反射光を受光手段により受光し、上記検出光に対する上記支持部材の反射特性と上記トナーパターンの反射特性の差に基づきトナー濃度を検出する方法であって、
    検出光を放射する検出光用の発光部をM(≧3)個、上記支持部材に検出光のスポットをM箇所で照射できるように、且つ、副方向に直交する方向において隣接するスポットの間が、上記直交する方向における上記トナーパターンの大きさ以下となるように、副方向に交わる1方向に配置して照射手段とするとともに、N(≧3)個の受光部を上記支持部材および/またはトナーパターンによる検出光の反射光を受光できるように、上記照射手段に対応させ、且つ、上記支持部材に対向させて1方向に配列して受光手段とし、
    上記照射手段のM個の発光部を発光させ、上記受光手段のN個の受光部の各々の出力を、正反射光の検出による正反射寄与分と拡散反射光の検出による拡散反射寄与分とに分割し、その分割出力に基づき、トナー濃度を演算的に検出することを特徴とするトナー濃度検出方法。
  2. 請求項1記載のトナー濃度検出方法において、
    上記N個の受光部の出力の正反射寄与分および/または拡散反射寄与分の総和に基づき、トナー濃度を演算的に検出することを特徴とするトナー濃度検出方法。
  3. 請求項1又は2記載のトナー濃度検出方法において、
    上記N個の受光部の出力のうち、発光部に対応する受光部の出力は正反射寄与分のみとし、発光部に対応しない幾つかの受光部の出力は拡散反射寄与分のみとし、発光部に対応しない受光部のうち上記幾つかの受光部を除いた残りの受光部の出力は正反射寄与分と拡散反射寄与分の混合としたことを特徴とするトナー濃度検出方法。
  4. 請求項3記載のトナー濃度検出方法において、
    発光部に対応しない幾つかの受光部の上記支持部材による出力は、ゼロとなることを特徴とするトナー濃度検出方法。
  5. 請求項3記載のトナー濃度検出方法において、
    発光部に対応する受光部の上記支持部材による出力と、発光部に対応しない残りの受光部の上記支持部材による出力とを基に、正反射寄与分と拡散反射寄与分の混合の比率を決定することを特徴とするトナー濃度検出方法。
  6. 請求項3記載のトナー濃度検出方法において、
    発光部に対応しない残りの受光部の数を2または4としたことを特徴とするトナー濃度検出方法。
  7. 請求項1〜6の任意の1に記載のトナー濃度検出方法において、
    上記トナーパターンが上記副方向およびこれに直交する主方向に幅を有する矩形状のパターンであり、この矩形状のパターンが、上記副方向において検出光の照射領域を通過する時間内に、上記照射手段のM個の発光部を順次に発光させることを特徴とするトナー濃度検出方法。
  8. 請求項1〜6の任意の1に記載のトナー濃度検出方法において、
    上記トナーパターンが、上記副方向およびこれに直交する主方向に幅を有する矩形状のパターンであり、m(≧3)個の発光部と、n(≧3)個の受光部とにより発光部・受光部対を構成し、発光部・受光部対をP(≧2)対、上記主方向に平行もしくは交わる一方向に配置して照射手段とし、上記矩形状のパターンが、上記副方向において検出光の照射領域を通過する時間内に、照射手段の各受光部・受光部対において、対応する発光部が同時に発光するようにして、各発光部を順次に点灯させることを特徴とするトナー濃度検出方法。
  9. トナーによる画像を形成する画像形成装置において、所定の副方向へ移動する支持部材の表面に所定のトナーパターンを形成し、上記支持部材に照射手段により検出光を照射し、上記支持部材および/または上記トナーパターンによる反射光を上記受光手段により受光し、上記検出光に対する上記支持部材の反射特性と上記トナーパターンの反射特性の差に基づきトナー濃度を検出するのに用いる反射型光学センサであって、
    独立してもしくは同時に点滅可能なM(≧3)個の発光部を1方向に配列してなる照射手段と、N(≧3)個の受光部を上記照射手段に対応させて1方向に配列してなる受光手段とを有し、上記照射手段のM個の発光部を発光させ、上記受光手段のN個の受光部の各々の出力を、正反射光の検出による正反射寄与分と拡散反射光の検出による拡散反射寄与分とに分割することを特徴とする反射型光学センサ。
  10. 請求項9記載の反射型光学センサにおいて、
    発光部の配列する1方向および受光部の配列する1方向が、トナー濃度検知を行う状態において、上記副方向に直交する主方向に略平行となることを特徴とする反射型光学センサ。
  11. 請求項9記載の反射型光学センサにおいて、
    発光部の配列する1方向および受光部の配列する1方向が、トナー濃度検知を行う状態において、上記副方向に直交する主方向に対し、上記支持部材の上記副方向への移動速度に応じた所定の角だけ傾いていることを特徴とする反射型光学センサ。
  12. 請求項9記載の反射型光学センサにおいて、
    発光部および受光部の配列が1方向に複数分割され、分割された各部分が、トナー濃度検知を行う状態において、上記支持部材の上記副方向への移動速度に応じた所定のずれ幅で上記副方向にずれていることを特徴とする反射型光学センサ。
  13. 請求項9記載の反射型光学センサにおいて、
    m(≧3)個の発光部と、n(≧3)個の受光部とにより発光部・受光部対が構成され、P(≧2)対の発光部・受光部対を1方向に同列的もしくは並列的に配列されており、トナー濃度検知を行う状態において、P対の発光部・受光部対における互いに対応するP個の発光部が同時、且つ、順次に点滅されることを特徴とする反射型光学センサ。
  14. 請求項9〜13の任意の1に記載の反射型光学センサにおいて、
    1個の発光部に複数個の受光部が対応することを特徴とする反射型光学センサ。
  15. 請求項9〜13の任意の1に記載の反射型光学センサにおいて、
    1個の受光部に複数個の発光部が対応することを特徴とする反射型光学センサ。
  16. 請求項9〜15の任意の1に記載の反射型光学センサにおいて、
    上記照射手段の発光部から放射される検出光を、上記支持部材の表面に向けて集光的に導光する照明用光学系および/または上記支持部材の表面からの反射光を上記受光手段に向けて集光的に導光する受光用光学系を有することを特徴とする反射型光学センサ。
  17. トナーによる画像を形成する画像形成装置において、
    トナー濃度を検出するための反射型光学センサとして、請求項9〜17の任意の1に記載の反射型光学センサを有することを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項17記載の画像形成装置において、
    形成される画像が、色の異なる複数種のトナーによる多色画像もしくはカラー画像であり、色ごとのトナー濃度が検出されることを特徴とする画像形成装置。
  19. トナーによる画像を形成する画像形成方法において、所定の副方向へ移動する支持部材の表面に所定のトナーパターンを形成し、上記支持部材に照射手段により検出光を照射し、上記支持部材および/またはトナーパターンによる反射光を受光手段により受光し、上記検出光に対する上記支持部材の反射特性と上記トナーパターンの反射特性の差に基づきトナー濃度を検出する方法であって、
    検出光を放射する検出光用の発光部をM(≧3)個、上記支持部材に検出光のスポットをM箇所で照射できるように、且つ、副方向に直交する方向において隣接するスポットの間が、上記直交する方向における上記トナーパターンの大きさ以下となるように、副方向に交わる1方向に配置して照射手段とするとともに、N(≧3)個の受光部を上記支持部材および/またはトナーパターンによる検出光の反射光を受光できるように、上記照射手段に対応させ、且つ、上記支持部材に対向させて1方向に配列して受光手段とし、
    上記照射手段のM個の発光部を発光させ、上記受光手段のN個の受光部の各々の出力を、正反射光の検出による正反射寄与分と拡散反射光の検出による拡散反射寄与分とに分割し、
    拡散反射光の検出に基づくトナー濃度は、拡散反射寄与分の分割出力:D(拡)を正反射寄与分の分割出力:D(正)で除した値:D(拡)/D(正)から求めることを特徴とするトナー濃度検出方法.
  20. 請求項19記載のトナー濃度検出方法において、
    正反射光の検出に基づくトナー濃度は、正反射寄与分の分割出力:D(正)のみから求めることを特徴とするトナー濃度検出方法。
  21. 請求項19又は20記載のトナー濃度検出方法において、
    上記N個の受光部の出力の正反射寄与分および/または拡散反射寄与分の総和に基づき、トナー濃度を演算的に検出することを特徴とするトナー濃度検出方法。
  22. 請求項19〜21記載のトナー濃度検出方法において、
    上記N個の受光部の出力のうち、発光部に対応する受光部の出力は正反射寄与分のみとし、発光部に対応しない幾つかの受光部の出力は拡散反射寄与分のみとし、発光部に対応しない受光部のうち上記幾つかの受光部を除いた残りの受光部の出力は正反射寄与分と拡散反射寄与分の混合としたことを特徴とするトナー濃度検出方法。
  23. 請求項22記載のトナー濃度検出方法において、
    発光部に対応しない幾つかの受光部の上記支持部材による出力は、ゼロとなることを特徴とするトナー濃度検出方法。
  24. 請求項22記載のトナー濃度検出方法において、
    発光部に対応する受光部の上記支持部材による出力と、発光部に対応しない残りの受光部の上記支持部材による出力とを基に、正反射寄与分と拡散反射寄与分の混合の比率を決定することを特徴とするトナー濃度検出方法。
  25. 請求項22記載のトナー濃度検出方法において、
    発光部に対応しない残りの受光部の数を2または4としたことを特徴とするトナー濃度検出方法。
  26. 請求項19〜25の任意の1に記載のトナー濃度検出方法において、
    上記トナーパターンが上記副方向およびこれに直交する主方向に幅を有する矩形状のパターンであり、この矩形状のパターンが、上記副方向において検出光の照射領域を通過する時間内に、上記照射手段のM個の発光部を順次に発光させることを特徴とするトナー濃度検出方法。
  27. 請求項19〜25の任意の1に記載のトナー濃度検出方法において、
    上記トナーパターンが、上記副方向およびこれに直交する主方向に幅を有する矩形状のパターンであり、m(≧3)個の発光部と、n(≧3)個の受光部とにより発光部・受光部対を構成し、発光部・受光部対をP(≧2)対、上記主方向に平行もしくは交わる一方向に配置して照射手段とし、上記矩形状のパターンが、上記副方向において検出光の照射領域を通過する時間内に、照射手段の各受光部・受光部対において、対応する発光部が同時に発光するようにして、各発光部を順次に点灯させることを特徴とするトナー濃度検出方法。
  28. トナーによる画像を形成する画像形成装置において、所定の副方向へ移動する支持部材の表面に所定のトナーパターンを形成し、上記支持部材に照射手段により検出光を照射し、上記支持部材および/または上記トナーパターンによる反射光を上記受光手段により受光し、上記検出光に対する上記支持部材の反射特性と上記トナーパターンの反射特性の差に基づきトナー濃度を検出するのに用いる反射型光学センサであって、
    独立してもしくは同時に点滅可能なM(≧3)個の発光部を1方向に配列してなる照射手段と、N(≧3)個の受光部を上記照射手段に対応させて1方向に配列してなる受光手段とを有し、上記照射手段のM個の発光部を発光させ、上記受光手段のN個の受光部の各々の出力を、正反射光の検出による正反射寄与分と拡散反射光の検出による拡散反射寄与分とに分割し、
    拡散反射寄与分の分割出力:D(拡)を正反射寄与分の分割出力:D(正)で除した値:D(拡)/D(正)を求める演算を行なうことを特徴とする反射型光学センサ。
  29. 請求項28記載の反射型光学センサにおいて、
    発光部の配列する1方向および受光部の配列する1方向が、トナー濃度検知を行う状態において、上記副方向に直交する主方向に略平行となることを特徴とする反射型光学センサ。
  30. 請求項28記載の反射型光学センサにおいて、
    発光部の配列する1方向および受光部の配列する1方向が、トナー濃度検知を行う状態において、上記副方向に直交する主方向に対し、上記支持部材の上記副方向への移動速度に応じた所定の角だけ傾いていることを特徴とする反射型光学センサ。
  31. 請求項28記載の反射型光学センサにおいて、
    発光部および受光部の配列が1方向に複数分割され、分割された各部分が、トナー濃度検知を行う状態において、上記支持部材の上記副方向への移動速度に応じた所定のずれ幅で上記副方向にずれていることを特徴とする反射型光学センサ。
  32. 請求項28記載の反射型光学センサにおいて、
    m(≧3)個の発光部と、n(≧3)個の受光部とにより発光部・受光部対が構成され、P(≧2)対の発光部・受光部対を1方向に同列的もしくは並列的に配列されており、トナー濃度検知を行う状態において、P対の発光部・受光部対における互いに対応するP個の発光部が同時、且つ、順次に点滅されることを特徴とする反射型光学センサ。
  33. 請求項28〜32の任意の1に記載の反射型光学センサにおいて、
    1個の発光部に複数個の受光部が対応することを特徴とする反射型光学センサ。
  34. 請求項28〜32の任意の1に記載の反射型光学センサにおいて、
    1個の受光部に複数個の発光部が対応することを特徴とする反射型光学センサ。
  35. 請求項28〜34の任意の1に記載の反射型光学センサにおいて、
    上記照射手段の発光部から放射される検出光を、上記支持部材の表面に向けて集光的に導光する照明用光学系および/または上記支持部材の表面からの反射光を、上記受光手段に向けて集光的に導光する受光用光学系を有することを特徴とする反射型光学センサ。
  36. トナーによる画像を形成する画像形成装置において、
    トナー濃度を検出するための反射型光学センサとして、請求項28〜35の任意の1に記載の反射型光学センサを有することを特徴とする画像形成装置。
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