JP2010183163A - 画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、画像読取装置および画像形成装置に関し、画像被読取用の用紙の上下変動や傾きなどに強い読取光学系を備える。
【解決手段】 発散光束を出射する棒状の光源311,312と、光源に沿って延在し光源から出射した発散光束331a,332aをその発散光束よりも平行光束に近づけた照明光束321a,322aに変換して出射するシリンドリカル光学系321,322とを有する2つの照明手段301,302であって、主走査方向に延びた画像読取領域を副走査方向両側から挟んで主走査方向に延びた姿勢にそれぞれ配置され該画像読取領域を照明光束で副走査方向両側から斜めに照明する2つの照明手段301,302と、画像読取領域の法線方向への画像読取領域からの反射光を受光して画像信号を生成するイメージセンサ35とを有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、画像読取装置および画像形成装置に関する。
画像読取領域を照明しその画像読取領域を通過中の用紙上の画像からの反射光を受光してその画像を表わす画像信号を生成することが行なわれている。
ここで、特許文献1には、2本のランプを対向させ、ランプ配線コードを点対称に配置して配光特性をフラットにすることが提案されている。
また、特許文献2には、リフレクタと線状光源を組み合わせて、読取ラインを両側から照明することが提案されている。
さらに、特許文献3には、複数の発光素子からなるLEDアレイを使って線状光源を構成することが提案されている。
また、特許文献4には、電子黒板用照明装置であって、ライン光源(LEDアレイ)から照明対象まで2枚のミラー照明光路を挟んで、導光路を形成する片側照明が提案されている。
また、特許文献5には、フィラメントを複数配列したリニアハロゲンランプで、リフレクタのフィラメントに対応する位置を拡散性にして配光分布のむらを低減させることが提案されている。
また、特許文献6には、分光濃度計光学系の、受光ファイバーに対向する測定対象面に対し、斜め方向からビーム径の太い平行光線で照明することにより、測定対象面の上下方向変動の影響を低減させることが提案されている。この特許文献6では、単眼のセンサと、点光源を使用している。また、ポイントの観測データを、分光分離して採取するためにリニアイメージセンサを使用している。
また、特許文献7には、アナログ複写機の読取光学系であって、線状光源とシリンダーレンズを使って平行光束に近い照明光を生成して原稿読取エリアを照明することが提案されている。両側方向からの照明も開示されているが、セルフォックレンズアレイを使って感光体を露光するものであり、浮きに弱い結像系である。
さらに、特許文献8には、線状光源とシリンダーレンズにより平行光束を作る照明系と、縮小光学系とリニアイメージセンサを組み合わせた読取光学系が開示されている。ここでは、アライメントによる光量ムラを改善するために、シリンダーレンズを軸非対称として、原稿面内の光量分布を改善している。
特開2002−044377号公報 実開昭63−157737号公報 特開平04−255162号公報 特開2008−005452号公報 特開平09−284460号公報 特開昭63−016247号公報 実開昭58−091753号公報 特開平03−121653号公報
本発明は、画像被読取用の用紙の変動や傾きなどに強い読取光学系を備えた画像読取装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1の画像読取装置は、発散光束を出射する棒状の光源と該光源に沿って延在し該光源から出射した発散光束を該発散光束よりも平行光束に近づけた照明光束に変換して出射するシリンドリカル光学系とを有する2つの照明手段であって主走査方向に延びた画像読取領域を副走査方向両側から挟んで主走査方向に延びた姿勢にそれぞれ配置され該画像読取領域を前記照明光束で副走査方向両側から該画像読取装置の法線方向に対し斜めに照明する2つの照明手段と、前記画像読取領域の法線方向への該画像読取領域からの反射光を受光して画像信号を生成する光電変換器とを有する画像読取装置である。
請求項2の画像読取装置は、請求項1記載の画像読取装置において、前記光電変換器上に前記画像読取領域上の画像を縮小して結像する縮小結像光学系を有する画像読取装置である。
請求項3の画像読取装置は、請求項1又は2記載の画像読取装置において、前記2つの照明手段が、前記画像読取領域の法線方向に対し互いに同一角度の斜め方向からそれぞれの照明光束で該画像読取領域を照明する各位置に配置されていること画像読取装置である。
請求項4の画像読取装置は、請求項1から3のうちいずれか1項記載の画像読取装置において、前記2つの照明手段が、前記画像読取領域の法線方向に対し斜め46度以上60度以下の方向からそれぞれの照明光束で該画像読取領域を照明する各位置に配置されている画像読取装置である。
請求項5の画像読取装置は、請求項1から4のうちいずれか1項記載の画像読取装置において、前記画像読取領域の法線方向への該画像読取領域からの反射光が前記光電変換器に到達するまでの間の光路上にテレセントリック光学系を有する画像読取装置である。
請求項6の画像形成装置は、用紙を搬送する用紙搬送手段と、前記用紙搬送手段により搬送中の用紙上に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により画像が形成された後の用紙上の画像を読み取って該画像を表わす画像信号を生成する、本発明のいずれかの形態の画像読取装置とを有する画像形成装置である。
請求項1の画像読取装置によれば、シリンドリカル光学系を有さない場合に比較して、用紙が上下に変動したり波打ちした場合であっても、用紙上の画像の濃淡を精度良く表わした光量の反射光を受光することができる。
請求項2の画像読取装置によれば、縮小光学系を用いない場合と比べ、用紙の浮き変動や波打ち変動に対する反射光量変化がさらに抑えられる。
請求項3の画像読取装置によれば、2つの照明手段を互いに異なる角度で照明する配置にした場合と比べ、用紙の浮き変動や波打ち変動に対する反射光量変化がさらに抑えられる。
請求項4の画像読取装置によれば、用紙の浮き変動や波打ち変動に対する反射光量変化がさらに抑えられる。
請求項5の画像読取装置によれば、用紙の浮き変動による像の寸法の変動も抑えらると共に、結像レンズによる周辺光量低下も改善できる。
請求項6の画像形成装置によれば、形成する画像の画質調整や形成された画像の画質の履歴の蓄積を行なうことができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、画像形成装置の概要を示す図である。
この図1には、用紙搬送部10と、画像形成部20と、画像読取部30を有する画像形成装置1が示されている。この画像形成装置1は、さらに、画像処理部40と、画質制御部50と、用紙収容部60を有する。
画像形成部20は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色に対応する各画像形成ユニット21Y、21M、21C、21Kと、中間転写体22と、二次転写部24と、定着器25とを有する。尚、ここでは、図面の煩雑化を避けるために、画像形成ユニット21Yを構成する構成要素のみに符号を付して説明するが、残りの画像形成ユニット21M、21C、21Kの構成についても、取扱うトナーの色が異なること以外、この画像形成ユニット21Yの構成と同じである。
画像形成ユニット21Yは、電子写真方式によりトナー像を形成する。この画像形成ユニット21Yは、感光体211、帯電部212、露光部213、現像部214、および一次転写部215等を有する。画像形成ユニット21Yおよび画像形成ユニット21M、21C、21Kは、中間転写体22上にY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を転写(一次転写)する。
代表的に画像形成ユニット21を取り挙げて説明を続ける。感光体211は、軸を中心にして矢印A方向に予め定めた速度で回転するドラム状の部材である。帯電部212は、感光体211の表面を所定の電位に帯電させる。露光部213は、帯電した感光体211にビーム(図中の符号Bm)を照射して静電潜像を形成する。現像部214は、感光体211に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する。一次転写部215は、感光体211に形成されたトナー像を中間転写体22に転写する。この一次転写部215には、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されるようになっており、これにより感光体211上のトナー像が中間転写体22に順次静電吸引され、中間転写体22上に各色のトナー像が重ねられたカラーのトナー像が形成される。
中間転写体22は、複数のロールによって張架され図に示す矢印B方向に回転可能に構成されたベルト状の部材である。ここで、中間転写体22を張架しているロールには、図示しないモータにより駆動されて中間転写体22を回転させる駆動ロール221、中間転写体22に対して一定の張力を与えると共に中間転写体22の蛇行を防止する機能を備えたテンションロール222、中間転写体22を支持するアイドルロール223、およびバックアップロール242が有る。
用紙搬送部10には、用紙収容部60に収容された用紙Pを予め定めたタイミングで取り出して搬送するピックアップロール11、ピックアップロール11により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール12、搬送ロール12により搬送されてきた用紙Pを二次転写部24による二次転写位置へと送り込む搬送シュート234、および二次転写後の用紙Pを定着器25へと搬送する搬送ベルト235が備えられている。
二次転写部24には、中間転写体22のトナー像保持面側に圧接配置される二次転写ロール241と、中間転写体22の裏面側に配置されて二次転写ロール241の対向電極をなすバックアップロール242が備えられている。また、この二次転写部24には、この二次転写ロール241に付着した汚れを除去するブラシロール244が二次転写ロール241に接触して配置されている。さらに、バックアップロール242に接触して、二次転写バイアスが印加される金属製の給電ロール243が配置されている。
また、中間転写体22の回転方向についての二次転写ロール241の下流側には、二次転写後の中間転写体22の表面をクリーニングするベルトクリーナ224が設けられている。一方、二次転写ロール241の上流側には、画質調整を行なうための、中間転写体22上の画像の濃度を測定する画像濃度センサ225が配設されている。
さらに、画像形成ユニット21Yの上流側には、各画像形成ユニット21Y,21M,21C,21Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)226が配置されている。この基準センサ226は、中間転写体22の裏側に設けられたマークを認識して基準信号を発生する。各画像形成ユニット21Y,21M,21C,21Kは、その基準信号を基にした各タイミングで画像形成を開始する。定着器25には、用紙Pを加熱及び加圧するためのロール部材が備えられており、用紙Pに転写されたトナー像をその用紙P上に定着させる。
定着器25でトナー像の定着を受けた用紙Pは、この画像形成部20よりも用紙搬送方向下流側に置かれた画像読取部30を通過して、この画像形成装置1の外部に送り出される。その用紙Pが画像読取部30を通過している途中で画像読取部30によりその用紙P上の定着トナー像が読み取られて画像信号が生成される。この画像読取部30の詳細は後述する。この画像読取部30で得られた画像信号は、画像処理部40に入力される。画像処理部40では、画像読取部30での画像読取りに起因する画像信号の斑(いわゆるシェーディング)の補正が行なわれ、さらにその補正後の画像信号から特徴量の抽出が行なわれる。この特徴量としては、例えばその画像全体の平均色(色空間上の座標)などを採用することができる。この特徴量は画質制御部50に入力される。
ここでは、一例として、同一の絵柄の画像が連続して多数枚形成され、画質制御部60では1枚ごとの特徴量の変動の有無を監視し、特徴量が変動したらその特徴量を元に戻すべく、この画像形成装置1の各部を調整する。この調整の手段としては、例えば帯電部212による感光体211の帯電電位の調整、露光部213におけるビームBmの光量の調整、現像部214における現像バイアス電位の調整など、各種の調整手段が知られている。この調整手段は、本実施形態の着目する点ではなく、ここではこれ以上の詳細説明は省略する。
尚、ここでは、画像信号から特徴量を抽出して画質の制御を行なう例について説明したが、画質制御に代えて、あるいは画質制御を行なうとともに、後の利用のために特徴量の履歴や画像信号自身を記憶する構成であってもよい。
次に画像読取部30を構成する画像読取装置について説明する。
この画像読取部30を通過中の用紙、すなわち走行中の用紙から画像を読み取るにあたっては、用紙の上下方向へのばたつきや用紙の波打ちによる傾きなどがあっても、イメージセンサ等の画像を読み取るための光電変換器に、その用紙上に記録されている画像の濃淡を忠実にあらわした光量の反射光を導く必要がある。以下に説明する画像読取装置は、画像被読取用の用紙の上下方向への変動や傾きなどに強い読取光学系を備えた画像読取装置である。
図2は、画像読取部に設置される画像読取装置の概要を示した図である。
ここには、棒状の光源311とシリンドリカル光学系321とからなる第1の照明手段301と、棒状の光源312とシリンドリカル光学系322とからなる第2の照明手段302が配置されている。これら2つの照明手段は、主走査方向(図2の紙面に垂直な方向)に長い画像読取領域を副走査方向(図2の左右方向)両側から挟んだ各位置において主走査方向に延びた姿勢にそれぞれ配置されている。これらの照明手段は、画像読取領域を、各シリンドリカル光学系321,322から出射した照明光束321a,322aで、その画像読取領域の法線方向(イメージセンサ32で読み取られる反射光が進行する垂直方向)に対し斜めに(ここに示す例では照明角度θ=50度)で照明する。
各照明手段301,302を構成する各光源311,312の、画像読取領域を向いた面には、主走査方向に長い各スリット331,332が設けられており、各光源311,312からの出射光は各スリット331,332を通過し発散光束331a,332aとなって各シリンドリカル光学系321,322に入射する。これらのシリンドリカル光学系321,322は、入射してきた発散光束331a,332aを、その発散光束よりも平行光束に近づけた照明光束321a,322aに変換する機能を有し、画像読取領域は、平行光束に近づいた照明光束321a,322aにより照明される。
定着トナー像からなる画像が形成された用紙P(図1参照)は、この画像読取領域を矢印A方向に走行し、走行中の用紙のうちの画像読取領域を通過中の部分から反射した反射光がミラー33で進路変更され結像レンズ34を通ってイメージセンサ32に達する。結像レンズ34は、走行中の用紙のうちの画像読取領域を通過中の部分に形成されている一次元画像をイメージセンサ32上に縮小して結像する縮小光学系としての役割りを担っている。またイメージセンサ32は、主走査方向に多数の受光素子が配列されたものである。ここでは、走行中の用紙からの反射光をイメージセンサ32で繰り返し受光することにより、用紙上に形成されている二次元画像を表わす画像信号が生成される。
図2に示す照明光学系における用紙の浮き(上下方向の変動)の影響について説明する。
図3は、画像読取領域に白地の用紙を置き、その白地の用紙を垂直方向(図2のミラー33に近づける方向)に持ち上げたときのイメージセンサ32での受光光量の変化を示す図である。
横軸は、任意の基準高さを0としたときのその基準高さから用紙を持ち上げたときの高さ方向距離(mm)であり、縦軸は、補正基準点(ここでは、およそ3.1mmの高さ)での受光光量を揃えたときの相対光量を示している。また、多数のグラフは、用紙の主走査方向の各位置を表わす。
ここでは、2%幅の相対光量変動を許容している。この場合、図3における波線の矩形で囲った部分が許容範囲となる。すなわち、横軸の0.8mm〜3.8の間の3mm幅の許容度があり、走行中の用紙が上下方向に最大3mm変動しても相対光量変動2%以内の誤差で読み取ることができる。
図2に示す照明光学系の場合、光源331,332から出射した発散光束自身で用紙を照射するのではなく、シリンドリカル光学系321,332で平行光束に近づけた照明光束に変換し、その平行光束に近づいた照明光束で用紙を照明しており、このことから、図3に示すように、用紙の3mm幅の上下変動を許容する光学系となっている。
次に、用紙が傾いた場合の影響について説明する。
図4は、用紙Pの傾き角の説明図である。
ここでは、図2に示す2つの光源311,312のうちの一方の光源311のみで用紙Pを照明したものとする。この図4では、図2に示すミラー33による反射光の進路変更は無視して示してある。ここでは、光源311からの照明の入射角をθ、用紙Pの法線方向の角度をδで表わす。
図5は、図4に示す単一光源による照明を使い、白の用紙Pを傾けたときのイメージセンサ32での受光光量の変化を示す図である。
ここでは、照明の入射角θはθ=50°に固定し、用紙Pを傾けることによって用紙Pの角度δを変更している。
横軸は、用紙面角度(図4に示す角度δ)、縦軸はイメージセンサ32の出力値である。
ここで、実線のグラフは、用紙Pを実際に置いて傾けたときのイメージセンサ32での値(実測値)であり、破線は、用紙面角度64度で実測値(実線)と一致するように規格化したときの完全拡散理論式から導かれる曲線(計算値)である。
実測値の、計算値からの増加分は、正反射光によるものである。
図6は、図4に示す単一光源による照明系を使い、黒い用紙を傾けたときのイメージセンサの受光光量の変化を示す図である。
ここでも、図5と同じく、照明の入射角θはθ=50°に固定し、用紙Pを傾けることによって用紙Pの角度δを変更している。
横軸は、図5の場合と同様、用紙面角度(図4に示す角度δ)であるが、縦軸はイメージセンサの出力値から算出した明度値(L値)である。ここでは、
=116×(センサ出力/センサ出力基準値)1/3−16・・・(1)
の明度定義式を用いてセンサ出力値を明度値(L値)に変換している。
黒の用紙の場合も、その用紙を傾けると、照明角度θ=50°の半分のδ=25°傾けたときを中心に、イメージセンサに大きな正反射光が入射することが分かる。
図5から分かるように、単一の光源で片側から照明する照明系(図4参照)の場合は、用紙Pが傾くとイメージセンサでの受光光量が変化する。この受光光量変化を1%以下で抑えようとすると用紙Pの傾きは1度以下しか許容されないこととなり、これは実際の走行中の用紙の挙動からするとかなり厳しい値である。同様に、図6から黒い用紙読取時のL変化を1以下で抑えようとすると、用紙Pの傾きは±4度以下しか許容されない。
図7は、図2に示すように2つの光源で両側から照明する照明系を使い、白の用紙Pを傾けたときのイメージセンサでの受光光量の変化を示す図である。
図7の横軸は、用紙の法線角度δ(図4参照)であり、縦軸は明度値(L値)を表わしている。イメージセンサからの出力値と明度値との換算式は、上述の(1)式である。また、2つの光源331,332(図2参照)の照明角度θはいずれもθ=50°である。
図8は、図7と同じ条件で黒い用紙からの反射光を受光したときの受光光量の変化を示した図である。
これも図7と同様、横軸は用紙の法線角度δ(図4参照)であり、縦軸は、(1)式で求めた明度値(L値)を表わしている。
図7から分かるように、イメージセンサ出力の白地明度換算値を0.5以下にしようとしたとき、用紙の傾きはδ=±6°程度まで許容できる。また、図8からわかるように、黒地読み取り時の明度変化を1以下にしようとすると、用紙傾きは、±6°まで許容できる。これは、両側から照明することで、用紙が波打った際に発生する用紙の傾きに起因するイメージセンサの読取値の変化を抑制できることを意味している。すなわち、用紙の傾きにより用紙の法線ベクトルが近づく側の光源からのイメージセンサへの反射光の増加分ともう一方の光源からの減少分が相殺されて読取値の変動を抑制していることによるものである。
また、図2を参照して説明したように、ここでは、読取光学系として画像読取領域上の画像を縮小してイメージセンサ上に結像する縮小光学系を採用している。
このように縮小光学系を採用していることで、用紙に密着して読み取る密着センサを採用する場合と比べ焦点深度も十分に確保でき、用紙の浮き変動や波打ち変動によるピントずれの影響が小さく抑えられ、鮮鋭度の高い画像読取りが行なわれる。
図9は、図2に示すように2つの光源で両側から照明する照明系を使い、照明角度θと用紙面角度δとの双方を変更しながら白の用紙を読み取る場合の読取出力の理論値を示した図でる。
ここでは、完全拡散の理論式[(照明入射角θ−用紙面角度δ)のcosineに比例]、および、両側から照明することによる相殺効果[cos(一方の光源からの照明入射角θ−用紙面角度δ)+cos(他方の光源からの照明入射角θ+用紙面角度δ)]を理論計算した値を示している。
横軸は、図3に示す用紙面角度δを示しており、縦軸は、イメージセンサの読取出力値(モデル値)を示している。また、多数のグラフは、様々な照明角度θに対応している。縦軸は、例えば照明入射角θ=50°、用紙面角度δ=0°の場合、
cos50°+cos50°=0.643+0.643=1.28
を示している。
図10は、図9と同様の照明系を使って照明角度θと用紙面角度δの双方を変更しながら黒の用紙を読み取ったときの読取出力値を示した図である。
横軸は、図9と同じく用紙面角度δを表わしている。ただし、縦軸は、図9とは異なり、下記の(2)式に基づいて算出した明度値(L値)を表わしている。線種は照明角度θを表わしている。
ここでは、図6の測定値の元になったセンサ出力値(反射率比例)から、図2に示す両側から照明する照明系における照明入射角θおよび用紙面角度δの双方を変更した場合の2つの光源それぞれについてのセンサ出力値を読み取り、
=116×{(一方の光源に対する黒用紙読取時のセンサ出力+他方の光源に対する黒用紙読取時のセンサ出力}/(一方の光源に対するセンサ出力基準値+他方の光源に対するセンサ出力基準値))1/3−16・・・(2)
の式により明度値(L値)に変更している。図10の縦軸は、この(2)式に基いて算出した明度値である。
この図10において、2つの光源をセンサ読取方向に対し対称な方向から照明し、用紙面角度を0度とした場合は2つの光源の出力は互いに等しくなり、照明入射角50°の場合は、図8の0°の場合に等しい。
図9と図10とを総合的に観察すると、図10に示す黒の用紙を読み取る場合であって、照明角度θが浅い(照明角度θの値が小さい)場合に、用紙面が傾いたときの影響が大きくあらわれることが分かる。これは、照明角度が浅い(照明角度θの値が小さい)と、図8に示すように正反射の影響を受けて用紙面角度δの変化と明度値(L値)の変化が線形からずれる範囲を使うことになるので、2つの光源による相殺効果が十分には機能しなくなることによるものである。
例えば、図10において、照明角度=44°の場合、用紙面が6度傾いた(δ=6°)ときの明度差は2程度となる。用紙面角度δ=6°という傾きは用紙をローラ等で実際に搬送した際に発生する傾きであり、一方、明度差2は、読取精度としては不十分である。
図10からすると、照明角度θ=46°であれば、用紙面角度δ=6°で明度差1程度であり、十分な読取精度が維持される。
図11は、図4に示す片側照明系であって、白の用紙を用紙面角度δ=0°の姿勢に置き、照明角度θを変更したときのイメージセンサでの読取値の変化を示した図である。
図11から分かるように照明角度θを大きくしていくと照明角度θのcosineに比例して反射光量が低下し、照明入射角θ=66°まで傾けるとθ=50°の場合に比べ照明光量が約34%低下する。また、照明入射角θが大きいと、用紙搬送路と光源やシリンドリカル光学系(図2参照)などが干渉し、照明系の物理的な配置が難しくなっていく。
以上から照明入射角θは46度以上60度以下が現実的である。
以上で第1実施形態の説明を終了し、次に第2実施形態について説明する。
この第2実施形態の、第1実施形態との相違点は、図1に示す画像形成装置1の画像読取部30に設置される画像読取装置の構成であり、以下、この第2実施形態では、画像読取装置のみについて説明する。
図12は、画像読取部に設置された画像読取装置の概要を示した図である。
図2に示す第1実施形態の画像読取装置の構成要素に対応する構成要素には、図2に付した符号と同一の符号を付して示す。
図12における照明光学系は、図2における照明光学系と同一であり、以下では図12における読取光学系について説明する。
定着トナー像からなる画像が形成された用紙P(図1参照)は、2本の光源311,312の両方で照明された画像読取領域を矢印A方向に走行し、走行中の用紙のうちの画像読取領域を通過中の部分から反射した反射光が、2枚の対向シリンドリカルミラー351,352からなるテレセントリック光学系35で反射し、さらに反射ミラー33で反射し、結像レンズ34を通ってイメージセンサ32に達する。結像レンズ34は、走行中の用紙のうちの画像読取領域を通過中の部分に形成されている一次元画像をイメージセンサ32上に縮小して結像する縮小光学系の役割りを担っている。また、2枚の対向シリンドリカルミラー351,352からなるテレセントリック光学系35は、用紙の浮き(上下方向への変動)に対する結像倍率変動(遠ざかると小さく見える現象)を低減して、用紙の浮きに対し明度ずれ、ピントずれ、倍率ずれを抑え、正確な読取りを行なうための要素である。またテレセントリック光学系とすることで、用紙中央から結像レンズまでの光路長と用紙端から結像レンズまでの光路長をほぼ同じにでき、cos4乗則に起因する周辺光量の低下を防止でき、読取領域中央部に対する読取領域周辺部の読取信号のS/Nレベル低下を抑制できる。
ここでは、下記表1の条件で実験を行っている。
Figure 2010183163
図13は、図12に示すテレセントリック光学系35の効果を示す図である。
横軸は、主走査方向の位置(mm)を表わし、縦軸は、浮き0mmのときを基準としたときの読取位置ずれ量(mm)を表わしている。
例えば、一点鎖線のグラフで見ると、用紙上の主走査方向位置0mmの位置に点が描かれていた場合、用紙の浮きにより、イメージセンサでは、その用紙上の点が0.8mmずれた位置に描かれていたものとして読み取られることを意味している。
この一点鎖線のグラフはテレセントリック光学系を採用しない縮小光学系の場合(例えば図2に示す読取光学系の場合)であって、用紙が浮き量ΔX=5.0mmだけ浮いたときの読取位置ずれを示している。
一方、実線および破線のグラフはテレセントリック光学系を採用した図12に示す縮小光学系の場合である。実線で示す浮き量ΔX=2.5mmの場合も破線で示す浮き量ΔX=5.0mmの場合も、読取位置ずれが極めて小さく抑えられていることが分かる。
尚、ここでは、画像形成装置に組み込まれた画像読取装置について説明したが、本発明の画像読取装置は、画像形成装置に組み込まれたものではなく、独立した装置としても構成可能である。
画像形成装置の概要を示す図である。 画像読取部に設置される画像読取装置の概要を示した図である。 画像読取領域に白地の用紙を置き、その白地の用紙を垂直方向に持ち上げたときのイメージセンサでの受光光量の変化を示す図である。 用紙の傾き角の説明図である。 図4に示す単一光源による照明を使い、白の用紙Pを傾けたときのイメージセンサでの受光光量の変化を示す図である。 図4に示す単一光源による照明系を使い、黒い用紙を傾けたときのイメージセンサでの受光光量の変化を示す図である。 2つの光源で両側から照明する照明系を使い、白の用紙を傾けたときのイメージセンサでの受光光量の変化を示す図である。 図7と同じ条件で黒い用紙からの反射光を受光したときの受光光量の変化を示した図である。 2つの光源で両側から照明する照明系を使い、照明角度θと用紙面角度δとの双方を変更しながら白の用紙を読み取る場合の読取出力の理論値を示した図である。 図9と同様の照明系を使って照明角度θと用紙面角度δを変更しながら黒の用紙を読み取ったときの読取出力値を示した図である。 図4に示す片側照明系であって、白の用紙を用紙面角度δ=0°の姿勢に置き、照明角度θを変更したときのイメージセンサでの読取値の変化を示した図である。 画像読取部に設置された画像読取装置の概要を示した図である。 図12に示すテレセントリック光学系の効果を示す図である。
1 画像形成装置
10 用紙搬送部
20 画像形成部
21Y,21M,21C,21K 画像形成ユニット
25 定着器
30 画像読取部
32 イメージセンサ
33 ミラー
34 結像レンズ
35 テレセントリック光学系
60 用紙収容部
301,302 照明手段
311,312 光源
321,322 シリンドリカル光学系
321a,322a 照明光束
331,332 スリット
351,352 対向シリンドリカルミラー

Claims (6)

  1. 発散光束を出射する棒状の光源と、該光源に沿って延在し該光源から出射した発散光束を該発散光束よりも平行光束に近づけた照明光束に変換して出射するシリンドリカル光学系とを有する2つの照明手段であって、主走査方向に延びた画像読取領域を副走査方向両側から挟んで主走査方向に延びた姿勢にそれぞれ配置され該画像読取領域を前記照明光束で副走査方向両側から該画像読取装置の法線方向に対し斜めに照明する2つの照明手段と、
    前記画像読取領域の法線方向への該画像読取領域からの反射光を受光して画像信号を生成する光電変換器とを有することを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記光電変換器上に前記画像読取領域上の画像を縮小して結像する縮小結像光学系を有することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記2つの照明手段が、前記画像読取領域の法線方向に対し互いに同一角度の斜め方向からそれぞれの照明光束で該画像読取領域を照明する各位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の画像読取装置。
  4. 前記2つの照明手段が、前記画像読取領域の法線方向に対し斜め46度以上60度以下の方向からそれぞれの照明光束で該画像読取領域を照明する各位置に配置されていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の画像読取装置。
  5. 前記画像読取領域の法線方向への該画像読取領域からの反射光が前記光電変換器に到達するまでの間の光路上にテレセントリック光学系が配置されていることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項記載の画像読取装置。
  6. 用紙を搬送する用紙搬送手段と、
    前記用紙搬送手段により搬送中の用紙上に画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により画像が形成された後の用紙上の画像を読み取って該画像を表わす画像信号を生成する請求項1から5のうちのいずれか1項記載の画像読取装置とを有することを特徴とする画像形成装置。
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