JP2008058821A - カラー画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置本体の価格上昇を伴うことなく画像形成位置のXYθ方向の調整を精度よく行い且つユーザによる位置ずれ調整も可能とするタンデム方式のカラー画像形成装置を提供する。
【解決手段】図5(b) :拡散反射型センサ18で黒トナーのパターンを測定してもセンサ出力に変化がほとんどない。図5(a) :拡散反射型センサ18でシアンC、マゼンタM、イエローYのカラートナーのパターンを測定するとパターンの濃淡に応じてセンサ出力が変化し濃淡の差を測定する点に限れば十分に機能する。1個の濃度センサと1個の格安な拡散反射型センサがあれば、XY方向は勿論θ方向の位置ズレも容易に且つ精度よく検出することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、装置価格の上昇を伴うことなくX、Y、θ方向のカラー画像の形成位置の調整を精度よく行うカラー画像形成位置調整装置に関する。
近年、パーソナルコンピュータの販売台数の増加に連動して、カラー画像形成装置(以下、カラープリンタという)が広く使用されるようになっている。特に画像形成ユニットが多段式に配置されている所謂タンデム方式のカラープリンタが、印字速度に優れているため今日では特に注目されている。
また、タンデム方式のカラープリンタには、用紙を搬送ベルトで搬送しながら、その用紙に4色のトナー画像を重ねて転写して定着する形式のものと、中間転写ベルトに4色のトナー画像を重ねて転写してから、その重ね画像を用紙に一括転写して定着する形成のものとがある。
いずれの形式のものにおいても、タンデム式カラープリンタは、4色のトナー像を順次転写して重ね合わせる方式であるため、印字の副走査方向に移動する搬送ベルト上の用紙に、または中間転写ベルトに、正しい画像形成を行うためには、印字の主走査方向(X方向)、副走査方向(Y方向)、θ方向(X方向の向き)に対する各色の位置合わせが重要である。
このため、タンデム方式のカラープリンタにおいては、画像の形成位置の整合や色合いの整合を行うための種々の方法が採られている。一つには、テスト印字パターンを実際に印字して目視によって補正量を判断し、これによって色合い等の調整を行う方式がある。
テスト印字パターンは、パターンの色ごと・パット枠ごとのドット位置のズレ量の方向を、X方向(主走査方向)に向けて印字するか、Y方向(副走査方向)に向けて印字するかによって、X方向の位置ズレが判明し、あるいはY方向の位置ズレが判明する。
また、このようなテスト印字パターンによる判定を主走査方向の両端で行うことによってθ方向(傾きの方向)のズレが判明する。この判明したズレ量に基づいて位置調整するための補正値を算出して判明した位置ズレを補正する。
しかし、上記の目視による方法は、ルーペ等の拡大鏡を用いて視認して行うものであるから、判断と精度に個人差が生じるうえに、補正方法も煩雑で手数がかかるため、これを個人ユーザが行うことは至難のわざであって殆ど不可能に近い。
これに代わる他の方法として、センサを配置し、テスト印字パターン印字画像の位置ズレをセンサで検知し、自動的に補正量を算出し、これによって画像の形成位置や色合い等の調整を行う方式がある。
上記のセンサを用いて位置ズレを検出する方法は、濃度センサを用いてテスト印字パターンに光を照射し、その正反射成分と乱反射成分からテスト印字パターンの各パッチのトナー量を検出し、その濃度変動からX方向やY方向の位置ズレを検出するように構成されている。又、θ方向の位置ズレを検出する場合には、2個の濃度センサが必要になる。(例えば、特許文献1、2、3参照。)
特開2002−148890号公報 特開2000−029271号公報 特開平06−250480号公報
しかしながら、テスト印字した画像をセンサで検知して自動的に補正量を算出する方式は、精度の高い濃度センサを用いる必要がある。ところが、濃度センサは、正反射受光部、拡散反射受光部、アンプ部、出力調整部からなる極めて構成が複雑で高価なセンサである。
θ方向の位置ズレを検出するのに上記のような複雑な構成で高価な濃度センサを2個使用するということは、コストがかかるだけでなく、センサの配設位置にも制約を受けて、プリンタ装置本体のコストアップを招くという問題を有している。
また、位置ズレを検出するためのテスト印字パターンのパッチの測定では、その測定値が正しいかどうかの判定が非常に困難である。したがって、センサのハード的な損傷による異常や機能的な感度不良などがあった場合でも、センサによる測定結果をそのまま採用して補正を実施してしまうことになり、最悪の場合には反対方向に補正をすることが生じる虞もある。
また、位置ズレの検出に安価なセンサを使用した場合は、入力値調整等で光量を調整して位置ズレ検出に使用できる状態にしなければならないが、安価なセンサでは、その発光量や受光感度に非常に大きなバラツキがあり、このため従来からある単純な光量調整アルゴリズムでは対応できない。
また、全自動で位置ズレを調整するシステムで調整実施の時期設定は、操作パネルからのオペレータによる指示入力による。
したがって、オペレータが調整実施中に誤って装置本体の保護カバーを開けたり、電源を切ったりして調整が中断した場合、調整が完了していないことにオペレータ自身が気付いて再度調整を実施すればよいが、オペレータ気付かずにいることが多いため、調整が中断したままで、つまり調整が異常な状態で本体装置が使用される危険性が高かった。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、装置本体の価格上昇を伴うことなく画像形成位置のXYθ方向の調整を精度よく行い且つユーザによる位置ずれ調整も可能とするタンデム方式のカラー画像形成装置を提供することである。
本発明のカラー画像形成装置は、駆動ローラと従動ローラの少なくとも2個のローラに掛け渡され循環移動する転写ベルトと、装置本体に対し着脱自在に設けられ上記転写ベルトの外周面に沿って配設され黒色トナー及び異なる有彩色トナーで画像形成する複数の画像形成ユニットと、を有し、上記転写ベルト上に順次重ね画像を形成した後用紙に一括転写する電子写真式のカラー画像形成装置であって、画像形成空白領域を有し、上記黒色トナー色で画像形成される複数種類の基準色テスト印字パターンと、該基準色テスト印字パターンの上記画像形成空白領域を少なくとも上記転写ベルトの移動方向に対して種々の割合で埋めるべく上記基準色テスト印字パターンに対応して画像形成位置を調整する所定の有彩色トナーで画像形成される複数種類の調整色テスト印字パターンとを、少なくとも記憶する記憶手段と、該記憶手段から上記複数種類の基準色テスト印字パターンと上記複数種類の調整色テスト印字パターンとを所定の順序で呼び出して対応色の上記画像形成ユニットに転送して上記転写ベルトの移動方向に沿って該転写ベルト上に順次上記基準色テスト印字パターンと上記調整色テスト印字パターンとの重ね画像を列状画像として2列形成すべく制御するテスト印字パターン画像形成制御手段と、上記転写ベルト上に形成された一方の列の上記重ね画像を照射する照射光の正反射成分を少なくとも検知することにより画像濃度を検出する第1センサと、該第1センサに基づく各重ね画像パターン毎のパターン全体の濃度平均値を比較し、その値が極値となる特定の重ね画像パターンを判断することに基づいて、上記転写ベルトの移動方向に見て上記画像形成ユニットによる上記基準色の画像形成位置に対する上記調整色の画像形成位置のずれ及び補正すべき補正値を判断する補正値演算手段と、上記転写ベルト上に形成された他方の列の上記重ね画像を照射する照射光の拡散反射成分を検知することにより画像濃度を検出する第2センサと、上記第1センサの検出により極値と判断された特定の重ね画像パターンと上記第2センサの検出により極値と判断された特定の重ね画像パターンとの上記転写ベルトの移動方向のずれを比較判断することに基づいて、上記画像形成ユニットによる上記調整色の上記転写ベルトの移動方向に直交する方向の画像形成位置と補正すべき補正値を判断するθ補正値演算手段と、を備えて構成される。
このカラー画像記録装置において、例えば、上記第1センサは濃度センサで構成され、上記第2センサは拡散反射型センサで構成される。
本発明によれば、基準色印字パターンと調整色印字パターンからなる複数のパターンパッチからなるテスト印字パターンと、照射光の正反射成分を検知するセンサと、照射光の拡散反射成分を検知する安価で簡単な構成のセンサとにより、θ方向の位置ずれを容易に且つ正確に検出するので、配設位置に厳密な精度を要し且つ高価なセンサを2つも用いて装置本体の価格上昇を招くことなく、カラー画像の形成位置のXYθ方向の調整を精度よく且つユーザによる位置ずれ調整も可能とするカラー画像形成装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。尚、以下の説明では、画像形成を印字ともいい、またベタ印字のことも単に印字といっている。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1における画像形成位置調整機能を備えたカラー画像形成装置(以下、単にプリンタという)の内部構成を説明する断面図である。
図1に示すプリンタ1は、電子写真式で二次転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置であり、画像形成部2、中間転写ベルトユニット3、給紙部4、及び定着部5で構成されている。
上記画像形成部2は、同図の右から左へ4個の画像形成ユニット6(6M、6C、6Y、6K)を多段式に並設した構成からなる。
上記4個の画像形成ユニット6のうち上流側(図の右側)の3個の画像形成ユニット6M、6C及び6Yは、それぞれ減法混色の三原色であるマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の色トナーによるモノカラー画像を形成し、画像形成ユニット6Kは、主として文字や画像の暗黒部分等に用いられるブラック(K)トナーによるモノクロ画像を形成する。
上記の各画像形成ユニット6は、トナー容器(トナーカートリッジ)に収納されたトナーの色を除き全て同じ構成である。したがって、以下ブラック(K)用の画像形成ユニット6Kを例にしてその構成を説明する。
画像形成ユニット6は、最下部に感光体ドラム7を備えている。この感光体ドラム7は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成されている。この感光体ドラム7の周面近傍を取り巻いて、クリーナ8、帯電ローラ9、印字ヘッド11、及び現像器12の現像ローラ13が配置されている。
現像器12は、上部のトナー容器に同図にはM、C、Y、Kで示すようにマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のいずれかのトナーを収容し、中間部には図では定かに示していないが下部へのトナー補給機構を備えている。
また、現像器12の下部には側面開口部に上述した現像ローラ13を備え、内部にトナー撹拌部材、現像ローラ13にトナーを供給するトナー供給ローラ、現像ローラ13上のトナー層を一定の層厚に規制するドクターブレード等を備えている。
中間転写ベルトユニット3は、本体装置のほぼ中央で図の左右のほぼ端から端まで扁平なループ状になって延在する無端状の転写ベルト14と、この転写ベルト14を掛け渡されて転写ベルト14を図の反時計回り方向に循環移動させる駆動ローラ15と従動ローラ16を備えている。
上記の転写ベルト14は、トナー像を直接ベルト面に転写(一次転写)されて、そのトナー像を更に用紙に転写(二次転写)すべく用紙への転写位置まで搬送するので、ここではユニット全体を中間転写ベルトユニットといっている。
この中間転写ベルトユニット3は、特には図示しないが、転写ベルト14のループ内にベルト位置制御機構を備えている。ベルト位置制御機構は、転写ベルト14を介して感光体ドラム7の下部周面に押圧する導電性発泡スポンジから成る一次転写ローラ17を備えている。
ベルト位置制御機構は、マゼンタ(M)、シアン(C)及びイエロー(Y)の3個の画像形成ユニット6M、6C及び6Yに対応する3個の一次転写ローラ17を鉤型の支持軸を中心に同一周期で回転させる。
そして、ベルト位置制御機構は、ブラック(K)の画像形成ユニット6Kに対応する1個の一次転写ローラ17を上記3個の一次転写ローラ17の周期と異なる回転周期で回転させて転写ベルト14を感光体ドラム7から離接させる。
すなわち、ベルト位置制御機構は、中間転写ベルトユニット3の転写ベルト14の位置を、フルカラーモード(4個全部の一次転写ローラ17が転写ベルト14に当接)、モノクロモード(画像形成ユニット6Kに対応する一次転写ローラ17のみが転写ベルト14に当接)、及び全非転写モード(4個全部の一次転写ローラ17が転写ベルト14から離れる)に切換える。
上記の中間転写ベルトユニット3の上面部のベルト移動方向最下流側に近接して拡散反射型センサ18と濃度センサ19(但し濃度センサ19は拡散反射型センサ18と並んで図の向う側に配置されていて図では陰になって見えない)が、本体装置のフレームに固定して配置されている。
また、上記の中間転写ベルトユニット3には、上面部のベルト移動方向最上流側の画像形成ユニット6Mの更に上流側に、ベルトクリーナ21が配置されている。ベルトクリーナ21は転写ベルト14上に残留する廃トナーを不図示の廃トナー容器に回収する。
給紙部4は、給紙カセット22を備え、給紙カセット22の給紙口(図の右方)近傍には、用紙取出ローラ23、給送ローラ対24、待機搬送ローラ対25が配置されている。待機搬送ローラ対25の用紙搬送方向(図の鉛直上方向)には、転写ベルト14を介して従動ローラ16に圧接する二次転写ローラ26が配設されて、用紙への二次転写部を形成している。
定着部5は、二次転写部の下流(図では上方)側に配置されたベルト式定着装置27から成る。ベルト式定着装置27の更に下流側には、定着後の用紙をベルト式定着装置27から搬出する搬出ローラ対28が配設されている。搬出ローラ対28は、ベルト式定着装置27から搬出した用紙を上部排紙トレー29上に排出する。
図2は、上記構成のプリンタ1における、内部の回路構成を示す図である。同図において、回路構成は、インターフェイス(I/F)31、プリンタコントローラ部32、EEPROM33、ROM34、操作パネル35、ヘッドコントローラ部36で構成されている。
プリンタコントローラ部32には、本体装置1の内部の適宜の位置に配設されている温湿度センサ37と図1に示した拡散反射型センサ18と濃度センサ19が接続されている。また、図1には図示を省略したが、高圧電源を含む高圧ユニット38が接続されている。また、他方のヘッドコントローラ部36には、図1に示した4個の印字ヘッド11が接続されている。
インターフェイス(I/F)31は不図示のホスト機器から送られてくる印刷データを入力し、印刷データの中の画像データをヘッドコントローラ部36に出力し、印刷データの中のコマンドをプリンタコントローラ部32に出力する。
EEPROM33には後述する黒色トナー色で画像形成される複数種類の基準色テスト印字パターン、画像形成位置を調整するための有彩色トナーで画像形成される複数種類の調整色テスト印字パターン、各種の補正の調整値などが記憶され、ROM34には印刷プログラムや、制御プログラムが記憶されている。
ヘッドコントローラ部36には、特には図示しないが、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、クロ(K)に対応する4つの領域で構成されたフレームメモリを備えている。ヘッドコントローラ部36は、インターフェイス(I/F)31から入力される画像データに基づいて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、クロ(K)のビットマップデータを作成する。
そして、イエロー(Y)のビットマップデータはフレームメモリのイエロー(Y)の記憶エリアに記憶され、マゼンタ(M)のビットマップデータはフレームメモリのマゼンタ(M)の記憶エリアに記憶され、シアン(C)のビットマップデータはフレームメモリのシアン(C)の記憶エリアに記憶され、クロ(K)のビットマップデータはフレームメモリのクロ(K)の記憶エリアに記憶される。
プリンタコントローラ部32は、本例のプリンタ1の印刷制御及びシステム制御を行うCPUを備えた中央制御部であり、特には図示しないが、時間カウンタ、数値カウンタ、レジスタ等が内蔵され、ROM34に記憶されているプログラムに従って各部の制御を行う。
このプリンタコントローラ部32は、操作パネル35に設けられた不図示のキー操作部からの操作信号を入力し、また、これも不図示の表示部に表示信号を出力する。
そして、プリンタコントローラ部32は、インターフェイス(I/F)31から供給されるコマンドに基づいて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、クロ(K)毎に、印字指令をヘッドコントローラ部36に出力する。
ヘッドコントローラ部36は、上記の印字指令に基づいて、イエロー(Y)の印字データを画像形成ユニット6Kの印字ヘッド11に供給し、マゼンタ(M)の印字データを画像形成ユニット6Mの印字ヘッド11に供給し、シアン(C)の印字データを画像形成ユニット6Cの印字ヘッド11に供給し、クロ(K)の印字データを画像形成ユニット6Kの印字ヘッド11に供給する。そして、各画像形成ユニット6によって前述の各色の印字が行われる。
また、ヘッドコントローラ部36は、上記の印字データを各印字ヘッド11に供給すると共に、その実印字ドット数等を、プリンタコントローラ部32に通知する。
図3(a) は、上記構成のプリンタ1におけるXYθ位置ズレ補正機構を示す斜視図であり、同図(b) は、その平面図である。尚、図3(a),(b) には、図1及び図2で示した構成と同一の構成又は機能の部分には、図1及び図2と同一の番号を付与して示している。
図3(a),(b) に示すように、本例における画像形成のXYθ位置ズレ補正機構では、図1にも示したように、転写ベルト14の下流側表面に近接して、装置本体1の前後(フロントとリア)に配置された第2センサとしての拡散反射型センサ18と第1センサとしての濃度センサ19を備えている。
一般に、プリンタや複写機では、装置本体への電源投入時、用紙ジャムが発生したときのジャム処理後、電源を止めて消耗品の交換をした後等に、XYθ方向の印字位置ズレを検出して補正が行われるが(XYθ位置ズレ補正)、本例においても同様である。
XY方向の印字位置ズレ補正は、転写ベルト14上にテスト印字パターンを印字し、このテスト印字パターンを濃度センサ19で読み取る。濃度センサ19は、テスト印字パターンの各パッチの濃度差から、X方向又はY方向の印字位置ズレを検出する。この検出結果に基づいて、X方向又はY方向の印字位置の補正が行われる。
尚、このXY位置ズレ補正は、1個の濃度センサを用いて一般的に行われていることなので、ここでは説明を省略し、以下の画像形成位置の補正では、専らθ位置ズレ補正について説明する。
θ位置ズレ補正は、既に従来技術の項で説明したように、一般的には2個の濃度センサを用いて行われる。しかし、本例では、上述したように、拡散反射型センサ18と濃度センサ19で行う。
このθ位置ズレ補正では、画像形成部2によって、図3(a),(b) に示すように、拡散反射型センサ18に対応する転写ベルト14上の位置に、テスト印字パターン39fが印字され、濃度センサ19に対応する転写ベルト14上の位置に、テスト印字パターン39rが印字される。
このテスト印字パターン39f及び39rは、印字される位置が転写ベルト14の前側端部と後側端部とに異なるだけで、同一のパターンからなるテスト印字パターンである。
図4(a) は、上記のテスト印字パターン39rを読み取る濃度センサ19の構成と動作原理を説明する図であり、同図(b) は、拡散反射型センサ18の構成と動作原理を説明する図である。
図4(a) に示すように、濃度センサ19は、1個の発光部41と3個の受光部42(42−1、42−2、42−3)と2個の偏向ビームスプリッタ43(43−1、43−2)とで構成されている。
上記の発光部41には、赤外発光ダイオードが配設されており、受光部42にはそれぞれランプタイプ又はチップタイプのフォトダイオードが配設されている。また、偏向ビームスプリッタ43は、薄膜蒸着ガラスで形成されている。
上記受光部42の各出力電流は、不図示の変換アンプにより電圧に変換される。この濃度センサ19の電圧に変換される出力は、受光部42−2の出力から受光部42−3の出力を減算した出力(以下、センサ出力という)の他に、受光部42−1の発光出力モニタ用の出力(以下、モニタ出力という)が外部出力となっている。
この濃度センサ19は、上記のモニタ出力を利用して発光素子駆動電流にフィードバックをかけることで、電源投入時の出力安定性の向上や温度特性の補正などを行うようになっている。
これにより、この濃度センサ19は、電源投入直後からの使用が可能(安定時間1秒以内)であり、周囲の温度変化の影響を受けず(変動率は0〜60℃で±5%)、LEDの長期的な出力性能の低下に対して補償が利くという利点を有している。
この濃度センサ19の動作原理は、検出面45が正反射で、トナー表面(不図示)が乱反射であるという検出面45とトナー表面との反射特性の違いを利用して、検出面45からの反射光46がトナーによってどの程度遮光されるかを検出するものである。
このとき、発行部41から放射された投光44は、ランダムな偏光状態であるが、偏向ビームスプリッタ43−1によって、入射面に対して垂直方向に振動する光成分(以下、S波光という)と入射面に対して平行方向に振動する光成分(以下P波光)とに分離される。
S波光47は偏向ビームスプリッタ43−1で反射して受光部42−1に入射し、P波光48は偏向ビームスプリッタ43−1を透過して検出面45に投光される。
検出面45にトナーがない場合、P波光48は検出面45で正反射するため偏光状態は変化せず、そのまま偏向ビームスプリッタ43−2を透過して、受光部42−2に入射する。
一方、検出面45にトナーが付着している場合、トナーに照射された投光48は、乱反射によって偏光状態がランダムになり、偏向ビームスプリッタ43−2によってP波光とS波光とに分離比率1:1で分離される。
そして、P波光49は偏向ビームスプリッタ43−2を透過して受光部42−2に入射し、S波光51は偏向ビームスプリッタ43−2で反射して受光部42−3に入射する。
よって、受光部42−3には検出面45からの反射光とトナーからの反射光の半分が入射し、受光部42−2にはトナーからの反射光の半分だけが入射することになる。
ここで、受光部42−2の出力から受光部42−3の出力を減算することでトナーからの反射光をキャンセルし、検出面45からの反射光の増減だけをセンサ出力として取り出し、これによってトナー量を検出する。
すなわち、検出面のトナー量が増えれば検出面からの反射光が減少するためセンサ出力が減少し、トナー量が減少すれば検出面からの反射光が増加してセンサ出力が増加する。上記のようにトナーからの反射光はキャンセルされているためセンサ出力はトナーの反射率には影響を受けない。
したがって、イエロー、マゼンタ、シアン、クロの各色とも、同様のトナー量に対して同様のセンサ出力カーブとなる。また、各色トナー毎に補正係数を乗算するという若干の修正手続きは必要ではあるが、黒、カラーも含めて全てのトナーを同一に処理することが可能である。
一方、図4(b) に示す拡散反射型センサ18は、LED52と受光素子53から形成されている。この拡散反射型センサ18は、転写ベルト14上にトナー54があった場合、そのトナー54に当ったLED52からの照射光55が拡散し、拡散光56の一部が受光素子53へ入る構造になっている。
図5(a) は、拡散反射型センサ18によりカラートナーのパターンを測定した場合のグラフを示し、同図(b) は、拡散反射型センサ18により黒トナーのパターンを測定した場合のグラフを示している。尚、同図(a),(b) は、いずれもグラフの上方に、実際に転写ベルト14上に重ね転写された測定試験用のパターンをそれぞれ示している。
図5(a) に示すように、拡散反射型センサ18でシアンC、マゼンタM、イエローYのカラートナーのパターンを測定すると、パターンの濃淡に応じてセンサ出力が変化している。しかし、黒トナーのパターンを測定した場合には、黒トナーの拡散光がほとんど無いのでセンサ出力には、ほとんど変化が現れない。
このように、拡散反射型センサ18は、図5(b) に示すように、明度の無い黒トナーのパターンには反応しないが、同図(a) に示すように、明度を持ったCMYのカラートナーのパターンの拡散反射光には反応する。
この拡散反射型センサ18のカラートナーのパターンの濃淡に応じた出力は、濃度値としては絶対的なものではなく、明るさの差程度のものであるが、パターンの濃淡の程度を測定する点に限れば十分に機能するセンサ出力である。
本例では、この拡散反射型センサ18の特性を利用して、画像形成位置のθ方向の位置ズレを検出する。θ方向の位置ズレは、転写ベルト14の前後(以下、図3(a),(b) 参照)におけるY方向(転写ベルト14の移動方向)のズレの差分である。
この前後方向におけるY方向の位置ズレの差分を検出するには、濃度センサ19と拡散反射型センサ18に対して、テスト印字パターン39(39r、39f)として、黒色トナーによる複数種類の基準色テスト印字パターンとCMYカラートナー(有彩色トナー)による複数種類の調整色テスト印字パターンとを所定のドット数ごとに位置ズレさせて重ね合わせたパターンを画像形成する。
転写ベルト14は黒地であり、その上に黒色トナーのパッチとカラートナーのパッチが所定のドット数ごとに位置ズレさせて重ね合わせられるので、黒色トナーのパッチと黒色トナーのパッチとの間に、カラートナーのパッチが最も良く露出している部分が最も明るい部分として検出される(センサ出力としては最も低くなる)。
図6は、濃度センサ19と拡散反射型センサ18によるθ方向の位置ズレ検出の原理を説明する図である。同図は横軸に転写ベルト14のY方向に画像形成されれたテスト印字パターン39のパッチ枠の並び順を示しており、縦軸にセンサ出力を示している。
図6において、▲印でプロットされているグラフは、基準となる濃度センサ19による出力を示しており、+印でプロットされているグラフは、拡散反射型センサ18による出力を示している。
濃度センサ19による出力の、パッチ枠の最も明るい部分の読み取りを示す極値は、パッチ枠の並び順5のところである。これに対して拡散反射型センサ18の出力の、パッチ枠の最も明るい部分の読み取りを示す極値は、パッチ枠の並び順6のところである。
すなわち、図6に示す例では、基準となる濃度センサ19による出力の極値に対して拡散反射型センサ18の出力の極値は、転写ベルト14の移動方向でパッチ枠1枚分だけプラス側に位置ズレしている。この位置ズレがθ方向の位置ズレとなる。
図7(a) は、図3(a),(b) に示した、テスト印字パターン39のパッチ枠の並び方を示す図であり、(b),(c),(d) は各パッチ枠内の黒色トナーのパッチと、有彩色トナーのパッチとの重なり関係を模式的に示す断面図である。
図8(a),(b) は、上記黒色トナーのパッチと有彩色トナーのパッチの重なり関係をより具体的に模式的に示す断面図を、拡散反射型センサ18と転写ベルト14と共に示す図である。尚、転写ベルト14は、実際は黒色であるが、黒トナーの状態を明確に図示するため、転写ベルト14を白で示している。
尚、図7(a) に示すテスト印字パターンは、黒色トナーで画像形成される複数種類に区分けされるパッチ枠の並びからなる基準色テスト印字パターンと、所定の有彩色トナー(マゼンタM、シアンC、又はイエローY)で画像形成される複数種類に区分けされるパッチ枠からなる調整色テスト印字パターンとが所定の異なる位置ズレを持って重ね印字されたものである。
図7(a) は、中央部に補正値±0のパッチ枠がある。補正値±0のパッチ枠では、図7(b) に示すように、10ドット幅の画像形成空白領域57おきに形成されている22ドット幅の黒トナーのパッチ58(以下、Kパッチ58という)が画像形成され、それらKパッチ58の間に、ちょうど10ドット幅の3個(図7(b) では1個のみ示す)の有彩色トナーのパッチ59(ここでは例としてマゼンタトナーを用いるものとして、以下Mパッチ59−1という)が表面を露出させている。
図8(a) は、上記中央部の補正値±0のパッチ枠の印字状態を示している。3個のMパッチ59−1が全面露出している。すなわち、Mパッチ59−1部分の幅方向の露出面積は10×3ドット分の全面露出となっている。
したがって、このパッチ枠を拡散反射型センサ18(濃度センサ19の場合も同じ)で検出したときは、テスト印字パターンの最大明度の部分として認識される。このときのセンサ出力を、出力チャートとして示したものが図6に示したチャートであり、最大明度の部分はチャートの谷部分として示されている。
図7(a) に戻り、中央部に補正値±0のパッチ枠の下流側(転写ベルト14の移動方向前方、図の左方)に隣接して、補正値+2のパッチ枠が続いている。
補正値+2のパッチ枠では、図7(c) に示すように、10ドット幅の画像形成空白領域57おきに形成されている22ドット幅のKパッチ58とKパッチ58との間で、3個(図7(c) では1個のみ示す)のMパッチ59−1が上流側(図の右側)に2ドットずれて印字されている。つまり上流側に2ドットずれた分、Kパッチ58がMパッチ59−1の上に重なっている。
更に、図7(a) に示すように、補正値+2のパッチ枠の下流側に隣接して、補正値+4のパッチ枠が続いている。補正値+4のパッチ枠では、図7(d) に示すように、10ドット幅の画像形成空白領域57おきに形成されている22ドット幅のKパッチ58とKパッチ58との間で、3個(図7(d) では1個のみ示す)のMパッチ59−1が上流側に4ドットずれて印字されている。つまり上流側に4ドットずれた分、Kパッチ58がMパッチ59−1の上に重なっている。
このように、図7(a) に示すテスト印字パターンは、中央部の補正値±0のパッチ枠の下流側に隣接して続いて、上流側にMパッチ59−1が2ドットごとにズレ量が増えていく5個のプラス補正用パッチ枠、すなわち補正値+2、補正値+4、補正値+6(以下の図は省略)、補正値+8、補正値+10の各パッチ枠が連続して形成されている。
尚、補正値+10のパッチ枠では、特には図示しないが、Mパッチ59−1とKパッチ58が完全に重なっている。
図8(b) は、補正値+6のパッチ枠の印字状態を示している。それぞれ10ドット幅の3個のMパッチ59−1が、上流側6ドット分をKパッチ58に覆われており、転写ベルト14は前述したようにKパッチ58と同様の黒色であるので、この補正値+6のパッチ枠は「(10−6=4)×3」ドット分に相当する明度に低下している。
また、図7(a) において、中央部の補正値±0のパッチ枠の上流側(転写ベルト14の移動方向後方、図の右方)にも、上記とは逆にMパッチ59−1が、下流側に2ドットごと位置ズレするマイナス補正用パッチ枠として、補正値−2、補正値−4、補正値−6(以下の図は省略)、補正値−8、補正値−10の5個のパッチ枠が連続して並んでいる。
このように、中央部の一番明るい補正値±0のパッチ枠を中心に、Mパッチ59−1が上流と下流側にそれぞれ2ドットずづ位置ズレした5個のパッチ枠を伴ったテスト印字パターン39を濃度センサ19と拡散反射型センサ18(図3(a),(b) 参照)で読み取って、テスト印字パターン39のパッチ枠の明度の極値を検出する。
上記θ方向の位置ズレの検出のためのテスト印字パターン39では、KパッチとMパッチの組み合わせで説明したが、これに限ることなく、Kパッチといずれか1つの有彩色トナーパッチとの組み合わせでもよい。
図9(a) は、拡散反射型センサ18のパッチ明度の検出機能を実験するために使用されたテスト印字パターンを模式的に示す図であり、同図(b) はそのテスト印字パターンをそれぞれ濃度センサ19と拡散反射型センサ18で読み取らせた場合のセンサ出力チャートである。
尚、図9(a) に示すテスト印字パターン60は、KパッチとMパッチ(マゼンタパッチ)の組み合わせで164パッチ枠(中央の補正値±0のパッチの上流と下流に82パッチ)、KパッチとCパッチ(シアンパッチ)の組み合わせで164パッチ枠、KパッチとYパッチ(イエローパッチ)の組み合わせで164パッチが連続して形成されている。
このテスト印字パターン60の印字方向は、図の左から右方向である。つまり、このテスト印字パターン60が印字された転写ベルト14の移動方向の向きは、図の右から左方向である。
また、同図(b) は横軸に同図(a) の各パッチ枠ナンバを1〜494(MとC、CとYの境目に、それぞれ1個のダミーパッチ枠がある)まで示し、縦軸に0〜140までのセンサ出力を示している。
図9(b) に示すように、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の有彩色の色の種別に拘わりなく、濃度センサ19と拡散反射型センサ18が検知するパッチ明度の極値はほぼ同様の部分に表れている。
すなわち、マゼンタ(M)ではパッチ番号68〜86の近傍で、シアン(C)ではパッチ番号239〜256の近傍で、そしてイエロー(Y)ではパッチ番号392〜409の近傍で極値(谷部)が表れている。
実は、図9(a) に示すテスト印字パターン60は、Kパッチに対するカラー(MCY)パッチの位置ズレ方向が転写ベルト14の移動方向になっているY方向の位置ズレ検出用のテスト印字パターンである。
そして、このテスト印字パターンでY方向の位置ズレを検出して、その位置ズレを補正する際には、テスト印字パターンの読取に濃度センサ19が用いられる。濃度センサ19が精密な明度(カラートナー量)読取機能を有することは、既に図4(a) で説明したとおりである。
このように濃度センサ19の場合と同じ構成のテスト印字パターン60に対する明度読み取りに拡散反射型センサ18を用いても、図9(b) に示すように、テスト印字パターン60のどの色のパッチ枠に対する明度検出においても、濃度センサ19と同様の極値の検出ができる、つまり、拡散反射型センサ18でも、センサ出力チャート上で、明度の差により、谷型の極値を得ることができる、ということが判明する。
この拡散反射型センサ18によるテスト印字パターンに対する出力機能を利用すれば、補正可能な補正値の単位が、パッチ枠で検出可能なずれ量よりも小さい場合でも真の補正値を検出することが可能となる。
図10は、本例において、上記のような拡散反射型センサ18のセンサ出力に基づいて行われるθ方向の位置ズレ補正値の算出方法を説明する図である。同図は検出拡散反射型センサ18のテスト印字パターン39に対するセンサ出力のプロット図である。横軸に示す「パッチ1」は「1番目のパッチ枠番号」を表している(以下同様)。
同図において、先ず、拡散反射型センサ18から得られた値が極値(Dpとする)となるテスト印字パターン39のパッチ枠番号P(P=1、2、3、・・・、11)を求める。図10の例では「パッチ7」である。
そして、テスト印字パターン39の中でセンサ出力が極値Dpとなるパッチ枠番号P(パッチ7)を見つけたならば、その下流側に隣接するパッチ枠番号P−1(パッチ6)に対する拡散反射型センサ18の出力Dp−1と、上流側に隣接するパッチ枠番号P+1(パッチ8)に対する拡散反射型センサ18の出力Dp+1を求め、上記の出力DpとDp−1の差△Lと、出力DpとDp+1の差△Rを取得する。
そして、△Lと△Rとの大小を比較し、図10のように△R>△Lである場合は、その拡散反射型センサ18の出力差の大きい方のパッチ枠番号P−1のパッチ枠(パッチ6)が存在するパッチ枠群(パッチ1〜パッチ6)に拡散反射型センサ18の出力が最小となったパッチ枠P(パッチ7)を加える。
また、拡散反射型センサ18の出力Dpが最小となるパッチPを加えなかった方のパッチ枠群(パッチ8〜パッチ11)とあわせて2つのパッチ群を作成する。
そして、これら2つのパッチ枠群から2つの近似直線a1及びa2を算出し、それら2つの近似直線a1及びa2の交点kを求める。そして、この交点kの横軸座標を真の補正値とする。
このようにして拡散反射型センサ18の出力から導いたY補正値(フロント側、図3(a),(b) 参照)と、濃度センサ18の出力から導いたY補正値(リア側、図3(a),(b) 参照)の差分から、θ方向の位置ズレの補正を行うことができる。
このように、極めて高価な濃度センサーを2個も使わずに1個のみ用い、他の1つに安価な拡散反射型センサを用いて、それぞれの出力データからθ方向の位置ズレを検出し、θ方向の位置ズレを補正することができる。
(実施形態2)
ところで、拡散反射型センサ18のLED52は、一般的に発光量にバラツキを有している。また、受光素子53も、通常、その受光感度に大きなバラツキを持っている。
このようなLEDと受光素子の特性にバラツキのある拡散反射型センサを、そのまま使用してテスト印字パターンを測定した場合、受光素子が出力不足になったり、LEDの光量が強すぎて受光素子の出力が飽和してしまうような虞が生じる。
これでは濃度センサ18と協働して正確なθ方向の位置ズレ補正はできないので、拡散反射型センサ18の機能調整を行ってθ方向位置ズレ検出に使用できる状態にしなければならない。この拡散反射型センサ18の機能調整について実施形態2として以下に説明する。
図11は、拡散反射型センサ18の機能調整を行う処理のフローチャートである。尚、この処理は、図2に示すプリンタコントローラ部32によって行われる処理である。また、本例では、拡散反射型センサ18に対しては、プリンタコントローラ部32のD/AポートからLED52の光量を変更できるように構成されている。
図12(a) は、上記の処理工程において、転写ベルト14(不図示)上にカラートナー1色(MCYのいずれでも良い)で印字された拡散反射型センサ18のキャリブレーションチャートであり、同図(b) は、拡散反射型センサ18の機能調整中のセンサ出力を示す図である。
図11において、先ず、モータがオンとなる(S1)。
この処理では、図12(b) に示す時間t0において、図1及び図2に示した画像形成装置1に電力が投入される。
次に、センサのLED出力がオンにされ、その光量が「1」にセットされる(S2)。
この処理では、拡散反射型センサ18のLED52が点灯駆動されて、そのセンサ出力の光量(LED駆動電圧の制御量、以下同様)が最小の「1」になるように設定される。
すなわち、拡散反射型センサ18は、最初は転写ベルト14の黒色の面を検出することになるので、図12(b) に示すように、そのベルト面の出力(ベルト面に対応する拡散反射型センサ18のセンサ出力)が時間t0の出だしにおいて最小の光量値「1」になるように設定するものである。
続いて、専用パッチがベルト上に印字される(S3)。
この処理では、転写ベルト14上に、図12(a) に示すようなキャリブレーションチャート61が印字される。
このキャリブレーションチャート61の印字方向は矢印で示すように左から右方であるので、転写ベルト14の移動方向の向きは右から左方である。すなわち、キャリブレーションチャート61の先端は同図(a) において左端部となっている。
次に、専用パッチの先頭がセンサの上に到達したか否か判別する(S4)。
この処理では、キャリブレーションチャート61の先端が拡散反射型センサ18によって検出されたか否かが判別される。
そして、専用パッチの先頭がセンサの上に到達していなければ(S4がNo)、ベルトの測定を行って、SUM値に加算する(S5)。
この処理では、図12(b) に示すように、時間t0から、時間t1で専用パッチの先頭がセンサの上に到達するまでの間、所定の間隔でベルト面の測定が行われ、その測定回数と合算値が順次メモリに記憶される。
そして、時間t1で専用パッチの先頭がセンサの上に到達すると(S4がYes)、ベルト測定平均値BV1を算出する(S6)。
この処理では、上記メモリに記憶されているベルト面測定の測定回数と合算値に基づいてベルト面測定のセンサ出力の平均値BV1が算出される。
続いてセンサの調整が行われる(S7)。
この処理では、キャリブレーションチャート61のパッチ測定時における拡散反射型センサ18のセンサ出力電圧をTV1とし、上記のベルト面測定の平均値BV1との差分「BV1−TV1」を算出する。
この差分の算出では、図12(b) に示すように、上記時間t1で専用パッチの先頭がセンサの上に到達したことを確認してから時間t2で、一旦LED52の光量を最大にしてセンサ出力値が飽和した時の光量値を255に設定した後、時間t3で中間の光量値127に設定する。
そして、徐々に光量値を「127」から上げながら、その光量値での拡散反射型センサ18によるパッチ測定のセンサ出力電圧TV1と、上記既に得られているベルト面測定のセンサ出力の平均値BV1との電圧差を求め、その電圧差が1.5V、つまりTV1=BV1−1.5V、となるような光量値を見つけ出す。
この光量値を見つけ出すには、LED52を中間光量「127」で点灯し、テスト印字パターン61を測定して、測定値Dpを取得する。そして、測定値Dp<目標値Vfの場合には、現状の光量「127」の測定に対して、目標方向は「Up」と決定される。他方、Dp≧Vfの場合は、目標方向が「Down」であると決定される。
光量を変化させていった時に、その測定値Dpが目標値Vfに対し最も接近したことを認識するための目標値Vfとの差分絶対値Snと、その時の光量値Nnを初期化(Sn←255、Nn←127)した後、以下の処理を繰返す。
先ず、光量Nsで点灯して測定値Dpを取得し、目標値Vfとの接近値Ds(測定値Dp−目標値Vf)を算出する。
そして、目標値Vfと一致(Ds=0)した場合には、光量Nsを最も接近した光量Nnとして登録し、調整処理を終了する。
また、一致しなかった場合は、目標方向がUpの場合にDs<0となったか又は目標方向がDownの場合にDs>0になったとき、目標値Vfを超えたと判断できる。この場合は、前回までに更新された接近光量Nnでの測定を目標値Vfと交差する点と見なす。また、この時点で調整処理を終了する。
また、一致せず、且つ上記の条件に合致しないときは、それまでの接近値Dsに対して接近度が増した(|Ds|<Sn)場合、接近値を更新(Sn←|Ds|)して、且つ、それに伴う接近光量も併せて更新(Nn←Ns)する。
また、光量Nsが調整範囲(1〜255)の限界に到達した場合、調整処理を終了する。他方、光量Nsが調整範囲(1〜255)内場合は、光量Nsを更新(LED調整方向が加算指定なら+1、減算指定なら−1)して、光量Nsで測定値Dpを取得して目標値Vfとの接近値Dsを算出する処理に戻る。
このように繰り返して、最終的に導き出された接近光量Nnを、ベスト光量値Nfとして確定(Nf←Nn)する。これにより、図11に示す拡散反射型センサ18の機能調整が終了する。
このように、拡散反射型センサの性能的なバラツキを吸収し、安定した出力を得ることができるので、安価な拡散反射型センサでも安定したθ方向位置ズレの補正を行うことができる。また、性能的なバラツキを吸収することができるので、感度選別をすることなく安価な拡散反射型センサを使用することができる。
(実施形態3)
ところで、一般に、画像形成装置においては、工場からの製品出荷時や、市場での中間転写ベルトの交換時、印字ヘッドの交換時等では、大きな位置ズレが発生しやすい。このようなときは、通常は自動調整が利かないので、オペレータは手動でXYθ各方向の位置ズレ補正を行う。
しかし、本発明の拡散反射型センサ18を用いれば、オペレータによって、オペレーションパネルからXYθ各方向の位置ズレ補正の指示を入力しただけで、全自動でXYθ各方向の位置ズレを補正することができる。これについて、実施形態3として以下に説明する。
図13は、実施形態3におけるXYθ各方向の位置ズレを全自動で補正する処理のフローチャートである。この処理では、先ず最初は位置ズレを粗く測定し、次に、その測定結果に基づいて位置ズレをより細かく測定するということを行う。
図14(a),(b),(c) は、上記の処理において粗く測定する場合に用いられるテスト印字パターンのパッチ枠の構成を説明する図である。
最初に、図14(a),(b),(c) に示すテスト印字パターンについて説明する。図14(a),(b),(c) に示すテスト印字パターンは、図7(b),(c),(d) に示したテスト印字パターンのパッチ枠のKパッチとMパッチにおける2ドットごとのズレ量を、それぞれ4倍のズレ量にして印字されている。
すなわち テスト印字パターンの中央部における補正値±0のパッチ枠では、図14(a) に示すように、40ドット幅の画像形成空白領域62おきに形成されている88ドット幅の黒トナーのパッチ(Kパッチ)63が画像形成され、それらKパッチ63の間に、ちょうど40ドット幅の3個(図14(a) では1個のみ示す)の有彩色トナー(ここでは例としてマゼンタトナー)のMパッチ64が表面を露出させている。
この補正値±0のパッチ枠の転写ベルト14の移動方向前方(図の左方)に隣接して、同図(b) に示す補正値+8のパッチ枠が続いている。
補正値+8のパッチ枠では、同図(c) に示すように、40ドット幅の画像形成空白領域62おきに形成されている88ドット幅のKパッチ63とKパッチ63との間で、3個(図14(b) では1個のみ示す)のMパッチ64が上流側(図の右側)に8ドットずれて印字されている。
更に、この補正値+8のパッチ枠の下流側に隣接して、補正値+16のパッチ枠が続いている。補正値+16のパッチ枠では、図14(c) に示すように、40ドット幅の画像形成空白領域62おきに形成されている88ドット幅のKパッチ63とKパッチ63との間で、3個(図14(c) では1個のみ示す)のMパッチ64が上流側に16ドットずれて印字されている。
このように、テスト印字パターンは、中央部の補正値±0のパッチ枠の下流側に隣接して続いて、上流側にMパッチ64が図7の4倍のドット量でズレ量が増えていく5個のプラス補正用パッチ枠、すなわち補正値+8、補正値+16、補正値+24、・・・の各パッチ枠が連続して形成されている。
中央部の補正値±0のパッチ枠の転写ベルト14の移動方向後方(図の右方)にも、上記とは逆にMパッチ64が、下流側に図7の4倍のドット量ごとに位置ズレする5個のマイナス補正用パッチ枠が連続して並んでいる。
このように、粗く測定する場合に用いられるテスト印字パターンのパッチ枠は、中央部の補正値±0のパッチ枠を中心に、上流と下流に、それぞれ図7の4倍のドット量ごとに位置ズレする粗い補正値の5個のパッチ枠が並んで形成されている。
続いて、図13のフローチャートに従って、本例の処理を説明する。図13において、XYθ各方向の位置ズレを全自動で補正する処理がスタートすると、先ず、θセンサキャリブレーション処理が行われる(S101)。
この処理は、図11及び図12で説明した拡散反射型センサ18の感度を適正な感度に調整する処理である。
次に、Y方向調整用拡大パッチ(4倍)を印字する(S102)。
この処理は、図14に示す図7の4倍のドット量ごとに位置ズレする粗い補正値のテスト印字パターンを、図9(a) のように、黒とマゼンタ、黒とシアン、黒とイエローの3種の組み合わせで、図3(a),(b) に示した濃度センサ19に対応する転写ベルト14上の位置(テスト印字パターン39rの位置)に印字する処理である。
そして、Y補正値を取得して、更新処理する(S103)。
この処理は、上記のX方向に粗い補正値のテスト印字パターンを濃度センサ19で読み取って、基準となる黒トナーの印字位置に対するマゼンタの位置ズレ、シアンの位置ズレ、イエローの位置ズレを検出して補正すべき位置ズレ量(補正値)を取得し、その補正値をメモリの所定の記憶領域に記憶し直す処理である。これにより、±40ドット範囲の粗いY方向の調整が行われる。
続いて、Y方向調整用既存パッチ(1倍)を印字する(S104)。
この処理は、各パッチ枠が2ドットごとの位置ズレ量を持つ本例で標準としている図7に示すテスト印字パターンを図9(a) のように、黒とマゼンタ、黒とシアン、黒とイエローの3種の組み合わせで、図3(a),(b) に示した濃度センサ19に対応する転写ベルト14上の位置(テスト印字パターン39rの位置)に印字する処理である。
そして、Y補正値を取得して、更新処理する(S105)。
この処理は、上記標準のテスト印字パターンを濃度センサ19で読み取って、基準となる黒トナーの印字位置に対するマゼンタの位置ズレ、シアンの位置ズレ、イエローの位置ズレを検出して補正すべき位置ズレ量(補正値)を取得し、その補正値をメモリの所定の記憶領域に記憶し直す処理である。
そして、その記憶し直した補正値を、これ以降の印字補正データとして採用する。これにより、±10ドット範囲の精度の良いY方向の位置の調整が完了する。
次に、X方向調整用拡大パッチ(4倍)を印字する((S106)。
この処理では、特には図示しないが、図7に示す各パッチ枠の、同図(b),(c),(d) で説明した位置ズレの方向が、X方向、つまり図9(a) に矢印で示す印字方向に直交する方向になっているテスト印字パターンを、図3(a),(b) に示した濃度センサ19に対応する転写ベルト14上の位置(テスト印字パターン39rの位置)に印字する処理である。
そして、X補正値を取得して、更新処理する(S107)。
この処理は、上記のX方向に粗い補正値のテスト印字パターンを濃度センサ19で読み取って、基準となる黒トナーの印字位置に対するマゼンタの位置ズレ、シアンの位置ズレ、イエローの位置ズレを検出して補正すべき位置ズレ量(補正値)を取得し、その補正値をメモリの所定の記憶領域に記憶し直す処理である。これにより、±40ドット範囲の粗いX方向の調整が行われる。
続いてX方向調整用既存パッチ(1倍)を印字する(S108)。
この処理は、各パッチ枠のカラーパッチがX方向に2ドットごとの位置ズレ量を持つ本例で標準としている、カラーパッチの位置ズレ方向が異なるだけで図7に示すと同様なテスト印字パターンを、図9(a) のように、黒とマゼンタ、黒とシアン、黒とイエローの3種の組み合わせで、図3(a),(b) に示した濃度センサ19に対応する転写ベルト14上の位置(テスト印字パターン39rの位置)に印字する処理である。
そして、X補正値を取得して、更新処理する(S109)。
この処理は、上記標準のX方向のテスト印字パターンを濃度センサ19で読み取って、基準となる黒トナーの印字位置に対するマゼンタの位置ズレ、シアンの位置ズレ、イエローの位置ズレを検出して補正すべき位置ズレ量(補正値)を取得し、その補正値をメモリの所定の記憶領域に記憶し直す処理である。
そして、その記憶し直した補正値を、これ以降の印字補正データとして採用する。これにより、±10ドット範囲の精度の良いX方向の位置の調整が完了する。
続いて、更に、θ方向調整用拡大パッチ(4倍)を印字する(S110)。
この処理は、上記Y方向調整用拡大パッチ(4倍)と同一のテスト印字パターンを、図3(a),(b) に示した拡散反射型センサ18と濃度センサ19にそれぞれ対応する転写ベルト14上の位置(テスト印字パターン39f及び39rの位置)に印字する処理である。
そして、θ補正値を取得して、更新処理する(S111)。
この処理は、図6乃至図10で説明した方法によりθ方向の補正値を取得し、その取得した補正値をメモリの所定の記憶領域に記憶し直す処理である。これにより、±40ドット範囲の粗いθ方向の調整が行われる。
続いて、θ方向調整用既存パッチ(1倍)を印字する(S112)。
この処理は、上記のY方向調整用既存パッチ(1倍)と同一のテスト印字パターンを、図3(a),(b) に示した拡散反射型センサ18と濃度センサ19にそれぞれ対応する転写ベルト14上の位置(テスト印字パターン39f及び39rの位置)に印字する処理である。
そして、θ補正値を取得して、更新処理する(S113)。
この処理は、図6乃至図10で説明した方法によりθ方向の補正値を取得し、その取得した補正値をメモリの所定の記憶領域に記憶し直す処理である。
そして、その記憶し直した補正値を、これ以降の印字補正データとして採用する。これにより、±10ドット範囲の精度の良いθ方向の位置の調整が完了する。
このように、初期時に大きな位置ズレがあったとしても、自動処理で最初に粗いテスト印字パターンで大枠の位置ズレを補正し、次に標準のテスト印字パターンで細かな位置ズレを補正して、XYθ方向の位置ズレを通常補正範囲の±10ドットに収めることができるので、これ以降は、電源投入時やジャム処理後における位置ズレ補正は±10ドットの調整範囲の標準テスト印字パターンで行われる。
このように、従来出荷時に人の手で行っていたXYθ方向位置ズレ補正を、濃度センサと拡散反射型センサを用い、最初に広い範囲のXYθ方向の位置ズレ補正、次に狭い範囲のXYθ方向の位置ズレ補正を全自動で行うので手数が省けて便利である。
また、大きな位置ズレから自動補正していくので、ベルト交換時のような大きな位置ズレが予測できる場合でも、操作パネルからの指示入力で上記のような全自動によるXYθ方向の位置ズレ補正ができるので、ベルトユニットの交換がユーザでも出来るようになって使い勝手がよくなる。
尚、上記の処理で、特には図示しなかったが、各処理に対応するフラグ領域を不揮発メモリに設け、各処理が終了するごとに、対応するフラグ領域にフラグを立てるようにする。
処理の途中で、オペレータが誤って本体装置の保護カバーを開けて緊急停止したり、電源を切ったりした場合に、電源最投入で上記のフラグを調べ、フラグが立っていない処理から処理が中断されたことを認識して、中断された処理から調整処理を再開するようにする。
また、上記の粗い位置ズレ調整と細かな位置ズレ調整の自動調整が終了した後は、所定のタイミングで細かな位置ズレ調整のみを行うが、その場合は、処理の開始時に細かな位置ズレ調整処理のフラグのみを「0」にリセットして処理を開始すると、この場合も上記同様に、どの処理で中断したかが判明する。
尚、上記の処理S101におけるθセンサのキャリブレーションを実施する際に、拡散反射型センサ18の出力を調べて、拡散反射型センサ18が未接続であるか否か又はショートしているか否かを判断することができる。
その判断では、先ず、図12(b) で説明したLED52の光量(LED駆動電圧の制御量)を最小「1」にした時と、最大「255」にした時のセンサ出力(Dc)を測定して、その差分の絶対値|Dc|が0.1V未満(通常1.5V程度は望まれる)であった場合に、拡散反射型センサ18が未接続又はショートしていると判断する。
そして、このハード異常の調査により、正常と判定された場合にのみ、図11に示した実際の光量調整処理に入るようにする。
また、光量調整処理では、図11では説明しなかったが、転写ベルト14のベルト面の測定平均値BV1とパッチ測定値TV1の差分が、1.5Vに近づくようなLED光量(ベスト光量値Nf)を検出して調整処理が終了したら、調整後の光量Nfにより、モ−タOFF状態で、再度図12(a) に示すテスト印字パターン61の測定を行なうようにする。
そして、ベスト感度Df(ベルト測定平均値BV1−パッチ測定光量Nfを求め、それがθ位置ズレ検出可能な感度範囲(図12(b) に示す許容範囲=0.8V以上)に満たない場合は、拡散反射型センサ18が感度不良であると判断する。
そして、上記のように、拡散反射型センサ18が未接続又はショート又は感度不良と判断された場合は、プリンタコントローラ部32は、操作パネル35の表示装置等に、サービスコールをオペレータに警告報知する。
尚、拡散反射型センサ18は、転写ベルト14のベルト面に対しても照射光を反射するような性質があり、その場合もLED光量の変化で差分が得られるため、ハード異常の調査を上記と同様の制御で電源投入時にも実施することができる。
ところで、前述したθ方向位置ズレ補正において、ズレ量を測定する場合には、前述のように、拡散反射型センサ18と濃度センサ19の2個のセンサを、転写ベルト14の両端に対応する位置に設置して、その位置にテスト印字パターンを印字することが理想的である。
しかし、実際には、設置スぺースの問題や画像印字安定領域、測定安定位置など、様々な要因のために、2個のセンサを完全な形で転写ベルト14の両端に設置することが出来ない場合が多い。
他方、θ方向位置ズレ補正の対象は、実際には、転写ベルト14の幅と同等以上の長さの印字ヘッドであるから、その場合、実際に測定したθ方向位置ズレ量と、印字ヘッド長に換算したθ方向位置ズレ量とは異なることになる。しかし、このような場合でも、θ方向位置ズレ補正を精度よく行うことができる。
図15は、上記のような転写ベルト両端の2個のセンサ測定間距離と、印字ヘッド長とが異なる場合に発生する測定によるθ方向位置ズレ補正値と、実際に補正すべきθ方向位置ズレ補正値との違いを演算により補間するアルゴリズムを簡略に示す図である。
尚、同図には図1乃至図4に示した構成と同一の構成部分には、図1乃至図4と同一の番号を付与して示している。
同図において、θ方向位置ズレ検出の基準となる拡散反射型センサ18と濃度センサ19の2個の両センサ間の距離をL(s)、テスト印字パターン39f及び39rの測定で取得されたθ方向位置ズレ検出値をθ(α)、これにより作られる角度をα、それら距離L(s)、検出値θ(α)、角度αで形成される三角形をT(α)とする。
また、実際のθ位置ズレ補正の対象となる印字ヘッド11の長さをL(h)、補正すべき角度をβ、実ヘッドθ位置ズレ補正値θ(β)、それら長さL(h)、補正値θ(β)、補正角βで形成される三角形をT(β)とする。
上記のθ方向位置ズレ検出による三角形T(α)と、実際に補正するべき三角形T(β)は、互いに相似であるため、以下の式が成り立つ。
θ(α):θ(β)=L(s):L(h)
∴θ(β)=(L(h)/L(s))×θ(α)
つまり、両センサの測定により算出された補正値θ〈α)に対し、係数L(h)/L(s)を、乗算した値を、印字ヘッドに設定するとよい。
これにより、自動θ方向位置ズレ補正に関しては、両センサの設置位置が変更されても補正精度を保つことができる。また、センサを最も画像の安定する位置に設けることができるので補正精度が向上する。
本発明の実施形態1における画像形成位置調整機能を備えたカラー画像形成装置の内部構成を説明する断面図である。 実施形態1におけるカラー画像形成装置の内部の回路構成を示す図である。 (a) は実施形態1におけるカラー画像形成装置のXYθ位置ズレ補正機構を示す斜視図、(b) はその平面図である。 (a) は実施形態1におけるテスト印字パターンを読み取る濃度センサの構成と動作原理を説明する図、(b) は同じく拡散反射型センサの構成と動作原理を説明する図である。 (a) は実施形態1における拡散反射型センサによりカラートナーのパターンを測定した場合のグラフ、(b) は拡散反射型センサにより黒トナーのパターンを測定した場合のグラフである。 実施形態1における濃度センサと拡散反射型センサによるθ方向の位置ズレ検出の原理を説明する図である。 (a) は実施形態1におけるテスト印字パターンのパッチ枠の並び方を示す図、(b),(c),(d) は各パッチ枠内の黒パッチ(Kパッチ)と有彩色パッチ(例えばMパッチ)との重なり関係を模式的に示す断面図である。 (a),(b) は実施形態1におけるKパッチとMパッチの重なり関係をより具体的に模式的に示す断面図を拡散反射型センサと共に示す図である。 (a) は実施形態1における拡散反射型センサのパッチ明度の検出機能を実験するために使用されたテスト印字パターンを模式的に示す図、(b) はそのテスト印字パターンを濃度センサと拡散反射型センサで読み取らせた場合のセンサ出力チャートを示す図ある。 実施形態1における拡散反射型センサのセンサ出力に基づいて行われるθ方向の位置ズレ補正値の算出方法を説明する図である。 実施形態2における拡散反射型センサの機能調整を行う処理のフローチャートである。 (a) は実施形態2における処理工程において中間転写ベルト上にカラートナー1色で印字された拡散反射型センサ用のキャリブレーションチャートを示す図、(b) は拡散反射型センサの機能調整中のセンサ出力を示す図である。 実施形態3におけるXYθ各方向の位置ズレを全自動で補正する処理のフローチャートである。 (a),(b),(c) は実施形態3における処理において用いられるテスト印字パターンのパッチ組み合わせの構成を説明する図である。 2個のセンサ測定間距離と印字ヘッド長とが異なる場合に発生する測定によるθ方向位置ズレ補正値と実際に補正すべきθ方向位置ズレ補正値との違いを演算により補間するアルゴリズムを簡略に示す図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 画像形成部
3 中間転写ベルトユニット
4 給紙部
5 定着部
6(6M、6C、6Y、6K) 画像形成ユニット
7 感光体ドラム
8 クリーナ
9 帯電ローラ
11 印字ヘッド
12 現像器
13 現像ローラ
14 転写ベルト
15 駆動ローラ
16 従動ローラ
17 一次転写ローラ
18 拡散反射型センサ
19 濃度センサ
21 ベルトクリーナ
22 給紙カセット
23 用紙取出ローラ
24 給送ローラ対
25 待機搬送ローラ対
26 二次転写ローラ
27 ベルト式定着装置
28 搬出ローラ対
29 上部排紙トレー
31 インターフェイス(I/F)
32 プリンタコントローラ部
33 EEPROM
34 ROM
35 操作パネル
36 ヘッドコントローラ部
37 温湿度センサ
38 高圧ユニット
39(39f、39r) テスト印字パターン
41 発光部
42(42−1、42−2、42−3) 受光部
43(43−1、43−2) 偏向ビームスプリッタ
44 投光
45 検出面
46 反射光
47、51 入射面垂直方向振動光成分(S波光)
48、49 入射面平行方向振動光成分(P波光)
52 LED
53 受光素子
54 トナー
55 照射光
56 拡散光
57 画像形成空白領域
58 黒トナーのパッチ(Kパッチ)
59 有彩色トナーのパッチ
59−1 マゼンタトナーのパッチ(Mパッチ)
60 テスト印字パターン
61 キャリブレーションチャート
62 画像形成空白領域

Claims (2)

  1. 駆動ローラと従動ローラの少なくとも2個のローラに掛け渡され循環移動する転写ベルトと、装置本体に対し着脱自在に設けられ前記転写ベルトの外周面に沿って配設され黒色トナー及び異なる有彩色トナーで画像形成する複数の画像形成ユニットと、を有し、前記転写ベルト上に順次重ね画像を形成した後用紙に一括転写する電子写真式のカラー画像形成装置であって、
    画像形成空白領域を有し、前記黒色トナー色で画像形成される複数種類の基準色テスト印字パターンと、該基準色テスト印字パターンの前記画像形成空白領域を少なくとも前記転写ベルトの移動方向に対して種々の割合で埋めるべく前記基準色テスト印字パターンに対応して画像形成位置を調整する所定の有彩色トナーで画像形成される複数種類の調整色テスト印字パターンとを、少なくとも記憶する記憶手段と、
    該記憶手段から前記複数種類の基準色テスト印字パターンと前記複数種類の調整色テスト印字パターンとを所定の順序で呼び出して対応色の前記画像形成ユニットに転送して前記転写ベルトの移動方向に沿って該転写ベルト上に順次前記基準色テスト印字パターンと前記調整色テスト印字パターンとの重ね画像を列状画像として2列形成すべく制御するテスト印字パターン画像形成制御手段と、
    前記転写ベルト上に形成された一方の列の前記重ね画像を照射する照射光の正反射成分を少なくとも検知することにより画像濃度を検出する第1センサと、
    該第1センサに基づく各重ね画像パターン毎のパターン全体の濃度平均値を比較し、その値が極値となる特定の重ね画像パターンを判断することに基づいて、前記転写ベルトの移動方向に見て前記画像形成ユニットによる前記基準色の画像形成位置に対する前記調整色の画像形成位置のずれ及び補正すべき補正値を判断する補正値演算手段と、
    前記転写ベルト上に形成された他方の列の前記重ね画像を照射する照射光の拡散反射成分を検知することにより画像濃度を検出する第2センサと、
    前記第1センサの検出により極値と判断された特定の重ね画像パターンと前記第2センサの検出により極値と判断された特定の重ね画像パターンとの前記転写ベルトの移動方向のずれを比較判断することに基づいて、前記画像形成ユニットによる前記調整色の前記転写ベルトの移動方向に直交する方向の画像形成位置と補正すべき補正値を判断するθ補正値演算手段と、
    を備えたことを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 前記第1センサは濃度センサであり、前記第2センサは拡散反射型センサである、ことを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
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