JP2010132808A - ポリオレフィン樹脂の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィッシュアイ等の外観上の欠陥を低減させた高品質のフィルムを製造するために有用なポリオレフィン樹脂の製造方法を提供する。
【解決手段】 ポリオレフィン樹脂を、沸点が70〜140℃で、溶解度指数が13〜20MPa1/2である脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エーテル系化合物及びアセタール系化合物から選ばれる少なくとも1種類の非ハロゲン系溶剤に溶解してポリオレフィン溶液を調製する工程、及び引き続き、該溶液から該非ハロゲン系溶剤を蒸散させる工程からなることを特徴とするポリオレフィン樹脂の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明はポリオレフィン樹脂の製造方法に関するものである。
ポリオレフィン樹脂は経済性、機械強度、透明性、成形性、衛生性等に優れていることから広範な産業分野で使用されている。ポリオレフィンフィルムは単層又は多層フィルムに加工され、光学用のマスキングフィルムをはじめとして、電子材料分野等で広範に用いられている。これらの用途においては、フィルムの品質向上に対する要求が年々厳しくなってきており、フィルムの外観を低下させるフィッシュアイの低減が求められている。例えば、ドライフィルムレジスト用の保護フィルム層にはフィッシュアイが極めて少ないポリオレフィンフィルムが求められる。
フィッシュアイはポリオレフィン樹脂に混入した異物、ゲル等が原因となるため、高品質フィルムを製造するため、ポリオレフィン樹脂中の異物、ゲル量の低減が必要となる。
ここでいうフィッシュアイとは、フィルム中にゲル、異物が存在した場合、これらゲル又は異物が、その周囲とは異なる屈折率を示すことで光学的に不均一な状態を示している状態をいう。このような屈折率の不均一性はゲル、異物自体がフィルム自体の屈折率とは異なった屈折率を有する場合に生じるが、さらに、これらゲル、異物がフィルム形成時の樹脂の流動性に影響を与え、ゲル、異物自体のサイズよりも大きな領域で光学的な不均一性を生じることもある。この場合、光学的歪はゲル、異物自体のサイズではなく、その周囲の領域を含めた光学的歪を生じている領域と定義される。
また、ここでいうゲルとは、ポリオレフィン樹脂が製造される過程で十分に可塑化されていない未架橋の成分、また、ポリオレフィン樹脂に加えられた熱履歴により架橋した成分を指す。ゲルが存在するとフィルムに上記の光学的歪を生じ、フィルム概観を著しく損なう。また、異物はポリオレフィン樹脂を製造する過程やポリオレフィンをフィルム化する過程で外部から混入するポリオレフィン樹脂以外の物質であり、例えば、繊維、無機物、金属などが挙げられる。
ポリオレフィン樹脂中のゲルには未溶融ゲルと架橋ゲルがあることが知られている。架橋ゲルはポリオレフィン樹脂が3次元的に架橋し、加熱溶融、及び溶剤への溶解が難しいゲルである。一方、未溶融ゲルは加熱により溶融又は溶解可能なゲルであるが、通常の1軸又は2軸押出機により溶融混練し、ダイス等から押出した場合には未溶融ゲルとしての状態を保持している比率が高く、製品外観の低下を招く。
特にベッセル型反応器又はチューブラー型反応器を用いて高圧ラジカル重合で得られるポリオレフィン樹脂、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、又は低密度ポリエチレン等では上記の未架橋ゲル、架橋ゲルが多いことが知られている。高温の反応器内では生成したポリマーからラジカル的に水素が引き抜かれ、分岐が生成する。この分岐ポリマーは反応器に接続された高圧分離器、及びペレット化の過程で高温に晒される過程で凝集体としての未架橋ゲル、又は架橋反応を起こして架橋ゲルを生成することが、この理由である。
この問題を解決する方法として、例えば、ゲル、および異物の含有量が少ない樹脂を製造する方法が検討されているが(例えば、特許文献1を参照)、製造した一部の樹脂のみを使用するため経済性の点で問題があった。
特公昭63−41926号公報 一方、樹脂に含まれる架橋ゲル、及び、未架橋ゲルを成型時に除去することにより、製品外観を向上させる方法が用いられてきた。例えば、一軸又は2軸押出機に濾過装置を設置する方法が知られており、濾材としては、金属メッシュ、焼結金属フィルター等が用いられているが、このような濾過による方法は、架橋ゲルの除去には極めて有効であるが、未溶融ゲルは変形して濾材を通過しやすいため、効率的、かつ効果的に除去することが難しいという問題があった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、フィッシュアイ等の外観上の欠陥を低減させた高品質のフィルムを製造するために有用なポリオレフィン樹脂の製造方法を提供するものである。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定の製造方法により得られたポリオレフィン樹脂を用いることで、高品質のポリオレフィンフィルムを製造することが可能であることを見出し本発明に至った。本発明は未架橋ゲルを低減するため、通常の溶融加工では凝集状態を解消することが困難であり、また、それ故、フィッシュアイの原因となっている未架橋ゲルの凝集状態を非ハロゲン系溶剤を用いることで解消するものである。つまり、未架橋ゲルを含むポリオレフィン樹脂を、該ポリオレフィン樹脂が溶解する非ハロゲン系溶剤中で溶媒和し、ポリマーの凝集体を非凝集状態とするものである。この操作によりポリマー鎖は溶媒中で安定化され再度個体化させるまで元々保持していた凝集構造には戻ることがなく、フィッシュアイの生成を起こすことがない。すなわち、本発明は、ポリオレフィン樹脂を特定の非ハロゲン系溶剤に溶解してポリオレフィン溶液を調製する工程、及び引き続き、該溶液からその非ハロゲン系溶剤を蒸散させる工程からなる高品質のポリオレフィンフィルムの製造に有用なポリオレフィン樹脂の製造方法等に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリオレフィン樹脂の製造方法としては、ポリオレフィン樹脂を、沸点が70〜140℃、溶解度指数が13〜20MPa1/2である脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エーテル系化合物及びアセタール系化合物から選ばれる少なくとも1種類の非ハロゲン系溶剤に溶解してポリオレフィン溶液を調製する工程、及び引き続き、該溶液から該非ハロゲン系溶剤を蒸散させる工程からなる方法である。
各工程について以下に説明する。
1)溶解工程
本発明の製造方法で用いるポリオレフィン樹脂としては、何ら制限はないが、例えば、ポリエチレン樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、超低密度ポリエチレン(V−LDPE)等が挙げられる。線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)としては、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体などのエチレン−α−オレフィン共重合体が挙げられる。その他のポリオレフィン樹脂としては、例えば、エチレン−4−メチルペンテン−1樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)およびその鹸化物、エチレン−ビニルアルコール樹脂(EVOH)、エチレン−プロピレン共重合体(EPM)等のエチレン系コポリマー、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンブロックコポリマー、ポリプロピレンランダムコポリマー等が挙げられ、さらに、これらのポリオレフィンの塩素化物も同様に用いることができる。また、これらポリオレフィンは単独で、又は複数選択して用いることができる。
これらのポリオレフィン樹脂を合成するための重合方法は通常知られている方法でよく、高圧ラジカル重合、中低圧重合、溶液重合、スラリー重合であり、使用触媒は過酸化物系触媒、チーグラー−ナッタ触媒、メタロセン触媒が挙げられ、これらの触媒で重合されたポリオレフィンを何ら制限なく使用することができる。
本発明の製造方法で用いるポリオレフィン樹脂の分子量は、ポリオレフィン樹脂が特定の非ハロゲン系溶剤に溶解する限り何ら制限がない。
本発明の製造方法で用いるポリオレフィン樹脂の形状は、ポリオレフィン樹脂が特定の非ハロゲン系溶剤に溶解する限り何ら制限はないが、例えば、ストランドカット法等により得られる円柱状ペレット、水中ホットカット法(アンダーウォーターカット法)等により製造される卵型ペレット、無定形の粉体、粒状物、顆粒等が例示される。また、高密度ポリエチレンのようにスラリー法で製造される樹脂の場合には、粉体としてポリマーが反応器から取り出されることがあるが、本発明ではこのような粉末状のポリマーも同様に使用することができる。
また、本発明の製造方法では一度成形されたポリオレフィン樹脂のフィルム、繊維、成形体を原料とすることも可能であり、この場合、何ら、その成形体の形状に制限はない。本発明の製造方法により、ポリオレフィン樹脂(粉体、高品質のフィルム等の成形体)を製造することができる。このポリオレフィン樹脂を用いることにより後述する公知の成形方法によりフィルム等任意の成形体を製造できる。
本発明の製造方法で用いられる非ハロゲン系溶剤は、沸点が70〜140℃、溶解度指数が13〜20MPa1/2である脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エーテル系化合物及びアセタール系化合物から選ばれる少なくとも1種類の非ハロゲン系溶剤(以下単に「非ハロゲン系溶剤」という)である。沸点が70℃未満である場合、常圧又は低圧にてポリオレフィンを溶解することが困難であり、一方、沸点が140℃を超える場合には、溶剤を蒸散させる際のエネルギーコストが大きくなるため問題である。また、溶解度指数が13〜20MPa1/2の範囲から外れる場合には、溶剤へのポリオレフィン樹脂の溶解が困難となる。脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エーテル系化合物及びアセタール系化合物以外の他の非ハロゲン系溶剤(以下単に「他非ハロゲン系溶剤」という、例えば、メチルエチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジエチルケトン等のケトン化合物、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物、1−ブタノール、イソプロパノール、2−メチル−2−ブタノール等のアルコール化合物、トリエチルアミン、エチレンジアミン等のアミン化合物等)では、沸点が70〜140℃、溶解度指数が13〜20MPa1/2であっても、溶剤へのポリオレフィン樹脂の溶解が困難となる。非ハロゲン系溶剤としては、例えば、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、n−オクタン、2,2,3−トリメチルペンタン、イソオクタン、2,2,5−トリメチルヘキサン、1−ヘプテン、1−オクテン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘキセン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、シクロペンチルメチルエーテル、エチルアミノエーテル、ジオキサン、ジプロピルエーテル等のエーテル系化合物、ジエチルアセタ−ル等のアセタール系化合物が例示される。これらの非ハロゲン系溶剤は2種以上を混合して使用することもでき、その割合は特に限定するものではない。また、非ハロゲン系溶剤は、ポリオレフィン樹脂溶液を均一な溶解状態とするために、溶解度指数における水素結合力項(δh)が5MPa1/2以下であることが好ましい。
これらの非ハロゲン系溶剤の中では、ポリオレフィン樹脂の溶解性と熱劣化抑制とのバランスの観点からはポリオレフィン樹脂を例えば、80〜120℃で溶解できる非ハロゲン系溶剤が好ましく、また、溶剤の蒸散の観点からは沸点の低い非ハロゲン系溶剤が好ましい。このような観点から、好ましくはn−ヘプタン、メチルシクロヘキサン、トルエン、シクロペンチルメチルエーテルである。
非ハロゲン系溶剤は、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エーテル系化合物及びアセタール系化合物から選ばれる少なくとも1種類の非ハロゲン系溶剤であるが、本発明の効果を阻害しない範囲で、他非ハロゲン系溶剤を含有していても良い。他非ハロゲン系溶剤を含有する場合の非ハロゲン系溶剤と他非ハロゲン系溶剤の重量割合は、含有する他非ハロゲン系溶剤により異なるが、例えば、70〜99:30〜1があげられる。
本発明の製造方法におけるポリオレフィン樹脂の溶解温度は用いる非ハロゲン系溶剤とポリオレフィンに樹脂より適宜決定されるが、溶解温度は60〜200℃が用いられる。好ましくは溶剤の沸点以下、常圧で溶解させるのが経済的側面から好適である。使用する非ハロゲン系溶剤の沸点が低く、ポリオレフィン樹脂のポリオレフィン樹脂が溶解しない場合には、必要に応じて、耐圧容器を用いて溶剤の沸点以上の温度で溶解することも可能である。溶解時間はポリオレフィン樹脂の形状、及び、溶解温度に依存するが、20分から8時間である。ポリオレフィン樹脂の溶解は完全に行う必要があり、一定の溶液粘度に到達するまで溶解を行うことが好ましい。しかしながら、溶解時の撹拌は必須ではない。また、溶解に用いる反応器はベッセル、チューブ、横型反応器、押出機等、その形状等を問わない。
ポリオレフィン樹脂の非ハロゲン系溶剤への溶解により調製されたポリオレフィン溶液はポリオレフィン樹脂中の異物をさらに除くために、ポリオレフィンが溶解した状態で濾過することが好ましい。濾過方法としては公知の方法を用いることができ、例えば、金属織布(メッシュ)、ポリマーフィルターの通称で知られている金属製の焼結フィルター、金属性不織布、ポリプロピレン、フッ素樹脂等の高分子材料を用いた不織布等が例示される。これらの濾過材は単独、又は複数組み合わせて使用することができ、また、濾過は順次、濾過精度を上げるため、多段階に分けて行うこともできる。
ポリマーフィルターを用いた濾過方法では、プリーツ型、又はキャンドル型と呼ばれる円筒型のフィルターを用いたポリマーフィルター、シリンダー型、又は、多数のディスク状フィルターを組み合わせたリーフディスク型のポリマーフィルターを用いることができる。また、プリーツ型、又はキャンドル型とリーフディスク型のフィルターを同一フィルター容器内に設置した複合型のポリマーフィルターを用いることも可能である。フィルター濾材は特に制限されず、焼結金網、焼結金属不織布、焼結金属粉末濾材を用いることができる。濃縮器に導入するため低粘度のポリマー溶液を濾過する際の精度はできる限り高い方が好ましく、0.5〜200μmの範囲のフィルターが好適に用いられる。濾過温度は使用する溶剤の沸点以下であれば、特に制限されない。濾過条件は濾過効率が少なくとも95%以上、更に好ましくは99%以上となるよう、ポリマー溶液の濃度、流量、及び圧力、濾材の選定を行うことが好ましい。また、ポリマーフィルター以外にも焼結金属メッシュを濾材として用いたプレートチューブ型、又はプレートプリーツ型のラインフィルターを用いることができる。
ポリオレフィン溶液の濾過は1回で不十分な場合には、更に2度に分けて行うことができる。例えば、ポリオレフィン溶液をプリーツ型の濾過器で濾過した後、該ポリオレフィン溶液を前述の濃縮方法により濃縮した高粘度のポリオレフィン溶液を濾過精度の高いリーフ型フィルターで再度濾過する方法を用いることができる。
ポリオレフィン溶液の濃度は特に制限がなく、選択した溶剤により適宜、設定することが必要であるが、0.1〜50重量%の濃度が用いられる。
上記のポリオレフィン樹脂の溶解に際しては、各種添加剤をフィルムのフィッシュアイ、外観、及び物性に影響しない範囲で添加することができる。例えば、フェノール系、リン系、イオウ系等から選ばれた単独、又は複数の酸化防止剤を始め、ワックス等種々の添加剤を添加できる。
2)溶剤の蒸散工程
本発明の製造方法において非ハロゲン系溶剤を蒸散させる方法としては、例えば、ポリオレフィン溶液を減圧下で液滴化し噴霧することにより粉体化するスプレイドライ法を用いることができる。ポリオレフィン溶液の液滴化法は、小口径のノズルからポリオレフィン溶液を必要に応じて加熱した減圧容器中に吐出することにより液滴化したポリオレフィン溶液から非ハロゲン系溶剤を蒸散させるものである。この場合の減圧度は選択した非ハロゲン系溶剤、及び減圧容器の温度により適宜選択させるものであり、ポリオレフィン溶液が液滴化し、その液滴から非ハロゲン系溶剤が蒸散する限り、減圧度、温度に何らの制限もないが、減圧度は0.1Torr〜常圧の範囲が用いられ、温度は20〜180℃が用いられる。得られたポリオレフィン樹脂は例えば、インフレーション成型、Tダイを備えた1軸、2軸押出機等を用いることにより高品質のフィルムに成型することができるが、成型法には何ら制限はない。
また、本発明の製造方法において非ハロゲン系溶剤を蒸散させる他の方法としては、例えば、ポリオレフィン溶液を基材上に連続的に流延し薄膜化した後、加熱により乾燥する方法を用いることができる。基材としてはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PET)等のポリエステル製のフィルムに代表される各種ポリマーフィルム、及びこれらポリエステルフィルムの表面にシリコン処理、アクリル樹脂等のハードコートによる表面処理を施した各種フィルム、アルミニウム、銅、ステンレス等の金属箔、金属フィルム、金属シート等の各種金属素材、金属蒸着処理を行ったPET等の各種ポリマーフィルムが例示される。さらに、必要に応じてこれら金属素材上にポリマーコーティングを施したもの、無機コーティングを施したものを用いることができる。また、必要に応じて加熱した回転金属ドラム上に流延することも可能であり、エンドレスのポリマーベルト、金属ベルト上に塗工することができる。
ポリオレフィン溶液を基材に流延する方法としては公知の方法であるグラビアコーター、コンマコーター、ダイコーター、ダブルメイヤーバーコーター等が例示される。ポリオレフィン樹脂を溶解させるために加熱が必要な場合であり、かつ溶剤の沸点が低い場合には、流延過程における非ハロゲン系溶剤の急速な揮発によるポリオレフィン溶液の粘度上昇を抑制するため、ダイコーター、ダブルメイヤーバーコーターを用いるのが好ましい。流延により形成された直後の基材上のポリオレフィン溶液の厚みは3〜500μmであり、流延速度は基材上に形成された直後のポリオレフィン樹脂層の厚みとは独立に0.5〜50m/分である。
基材上に形成されたポリオレフィン溶液層の乾燥は1段階から多段階に分けて行うことができ、その温度範囲は50〜200℃であり、多段階で乾燥する場合には50〜100℃で1次乾燥し、100〜200℃の範囲で2次乾燥する等の方法をとることができる。また、必要に応じて乾燥を3段階以上に分けて行うことも可能である。この乾燥は工業的にはダイコーターに隣接した乾燥炉を用いて効率的に行うことができる。ポリオレフィン樹脂層は十分な乾燥の後に基材から剥離して巻取る、又は乾燥途中の段階で基材から剥離して、ポリオレフィン樹脂層のみを乾燥し、巻取る等の方法によりフィルム化することができる。
本発明のポリオレフィン樹脂の他の製造方法としては、ポリオレフィン樹脂を非ハロゲン系溶剤に溶解してポリオレフィン溶液を調製する工程、及び引き続き、該溶液を冷却してポリオレフィン樹脂を析出させる工程、さらに、非ハロゲン系溶剤を蒸散させる工程からなる方法である。
溶解工程については、先に説明したものと同じであり、その後の各工程について以下に説明する。
2)冷却工程
溶解工程の後、ポリオレフィン溶液を冷却してポリオレフィン樹脂を析出させる。ポリマーを溶解させて得られた溶液の冷却速度は特に制限がないが、生産効率及び設備コスト低減のため、0.5〜30℃/分が好ましい。該溶液を冷却することにより、ポリオレフィンが析出してくるが、この固体の形状は実質的に塊状、粒状を問わない。
3)溶剤の蒸散工程
この固体化したポリオレフィンを公知の手法、例えば、デカンテーション等の手法により溶剤と分離した後、固体中の溶剤をできるだけ低温で除去し、乾燥したポリマーを得る。この際の乾燥温度は室温から150℃であり、圧力は0.1Torr〜常圧である。乾燥時間は得られる固体形状や用いる乾燥装置により異なり、1分〜40時間である。このようにして得られた固体は必要に応じて低温で粉砕、賦形し、公知の成形方法、例えば、溶融押し出し法、インフレ成形法等により成形することができる。
本発明の製造方法で得られるポリオレフィン樹脂は、例えば、20g当たりの50μm以上のゲル及び異物が10個以下である。さらに好ましくは50μm以上のゲル及び異物は5個以下/20gであり、特に好ましくは3個以下/20gである。
本発明の製造方法で得られるポリオレフィン樹脂からなるフィルムは、例えば、未延伸のフィルムにおいて50μm以上のフィッシュアイが10個以下/mであるため、高品質のフィルムであり、例えば、高い品質が求められるドライフィルムフォトレジスト用の保護フィルムに用いられるフィルムとして使用することができる。さらに好ましくは50μm以上のフィッシュアイが5個以下/mであり、特に好ましくは3個/m以下である。また、ドライフィルムレジスト用途のフィルムには、高い平坦性が求められるが、この場合には、厚みは、10〜50μmが好ましく、また、厚み精度としては、2μm以下が好ましい。
本発明により産業上極めて応用範囲の広い、フィッシュアイを低減させた高品質のフィルムの製造に適するポリオレフィン樹脂の製造方法を提供することができる。また、本発明の製造方法によって得られるポリオレフィン樹脂は高い品質が求められるドライフィルムフォトレジスト用の保護フィルムに用いられるポリオレフィンフィルムに有用である。
以下に実施例にもとづき本発明をさらに詳しく説明するが、これらは本発明の理解を助けるための例であって本発明はこれらの実施例により何等の制限を受けるものではない。
<ポリオレフィン樹脂>
(1)EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)
ウルトラセン(登録商標)05A57C(MFR=15g/10分、密度=929kg/m),東ソー株式会社製
(2)L−LDPE(線状低密度ポリエチレン,エチレン・ヘキセン共重合体)
ニポロン−Z(登録商標)TZ420(MFR=10g/10分、密度=913kg/m),東ソー株式会社製
L−LDPE1(MFR=4g/10分、密度=900kg/m3)
L−LDPE2(MFR=4g/10分、密度=923kg/m3)
(3)LDPE(低密度ポリエチレン)
ペトロセン(登録商標)225(MFR=3.7g/10分、密度=923kg/m),東ソー株式会社製
ペトロセン(登録商標)204(MFR=7.0g/10分、密度=922kg/m),東ソー株式会社製
LDPE1(MFR=2.0g/10分、密度=924kg/m
LDPE2(MFR=3.0g/10分、密度=924kg/m
LDPE3(MFR=3.0g/10分、密度=924kg/m
(4)HDPE(高密度ポリエチレン)
ニポロンハード(登録商標)4010,東ソー株式会社製
(5)PETフィルム
メリネックス(登録商標)タイプS(厚み:125μm),帝人デュポンフィルム株式会社製
<フィッシュアイの測定>
50μm以上のフィッシュアイは目視により確認できるので、得られた厚さ20μm〜50μmの未延伸のフィルムを蛍光灯を用いて裏面から照射し目視により5m長のフィルム中のフィッシュアイを測定し、1m当たりの個数として算出した。
<流延>
加熱可能な巾300mm、及び600mmのダイを設置した塗工機を用いて行った。オートクレーブで溶解したポリマー溶液はユニコントロールズ(株)製の5Lスケールの窒素導入バルブを備えた加圧可能なタンクに加熱ジャケットを装着したものに移液した。タンク内のポリマー溶液は、タンクを加圧することによりダイスへ移液した。タンクとダイスは、タンク下部の抜出しバルブに(株)マイセック製のホースヒーターを施工したテフロン(登録商標)チューブで連結し、一定温度に保持した状態とした。
ダイスの温調は日本金型産業(株)製の金型温調機TSW−75Sを用いて行い、ホースヒーター、及び、加熱タンクは(株)マイセック製のHST−120CTを用いて温度調節した。
<成膜機>
(株)東洋精機製作所製の100C100型ラボプラストミルに(株)東洋精機製作所製のD25−20型のフルフライト型スクリュー、(株)東洋精機製作所製の250mm幅のT−ダイを連結しフィルムを成膜した。
実施例1
EVAのペレット3.2kg、及びメチルシクロヘキサン(沸点:100.9℃,溶解度指数:16.0MPa1/2)20L(15.4kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下95℃で1時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(EVA溶液)を得た。この溶液の内3Lを95℃に加温した5Lのタンクに移液し、90℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、90℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。PETフィルムの速度は3m/分に設定した。基材上のフィルムを140℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETフィルムから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、EVAは50μm以上のゲル及び異物が0個/20gであった。
実施例2
ニポロン−Z(登録商標)TZ420のペレット2.5kg、及びメチルシクロヘキサン20L(15.4kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下95℃で1時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(L−LDPE溶液)を得た。この溶液の内3Lを95℃に加温した5Lのタンクに移液し、90℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、100℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。PETフィルムの速度は3m/分に設定した。基材上のフィルムを140℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0.5個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、L−LDPEは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例3
LDPE1のペレット2.5kg、及びメチルシクロヘキサン20L(15.4kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下95℃で2時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(LDPE溶液)を得た。この溶液を200メッシュの金属網でろ過した後、100℃に加温した容量5Lのタンクに3L移液し、95℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、95℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。この際、PETフィルムの速度を1.5m/分に設定した。基材上のフィルムを160℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETフィルムから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0.1個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、LDPEは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例4
EVAのペレット3.2kg、及びトルエン(沸点:110.6℃,溶解度指数:18.0MPa1/2)20L(17.4kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下100℃で1時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(EVA溶液)を得た。この溶液の内3Lを100℃に加温した5Lのタンクに移液し、100℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、100℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。PETフィルムの速度は3m/分に設定した。基材上のフィルムを140℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETフィルムから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0.2個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、EVAは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例5
LDPE2のペレット2.5kg、及びトルエン20L(17.4kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下110℃で2時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(LDPE溶液)を得た。この溶液を200メッシュの金属網でろ過した後、110℃に加温した容量5Lのタンクに3L移液し、105℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、105℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。この際、PETフィルムの速度を1.5m/分に設定した。基材上のフィルムを160℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETフィルムから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0.1個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、LDPEは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例6
LDPE3のペレット2.5kg、及びトルエン20L(17.4kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下105℃で2時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(LDPE溶液)を得た。この溶液を200メッシュの金属網でろ過した後、105℃に加温した容量5Lのタンクに3L移液し、105℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、105℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。この際、PETフィルムの速度を1.5m/分に設定した。基材上のフィルムを160℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETフィルムから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0.1個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、LDPEは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例7
EVAのペレット3.2kg、及びトルエン20L(17.4kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下100℃で1時間、攪拌下にて均一溶解させた後に液温が90℃になるまで冷却することでポリオレフィン溶液(EVA溶液)を得た。この溶液の内3Lを90℃に加温した5Lのタンクに移液し、90℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、90℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。PETフィルムの速度は3m/分に設定した。基材上のフィルムを140℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETフィルムから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、EVAは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例8
EVAのペレット3.2kg、及びシクロペンチルメチルエーテル(沸点:106℃,溶解度指数:17MPa1/2)20L(17.2kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下95℃で1時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(EVA溶液)を得た。この溶液の内3Lを95℃に加温した5Lのタンクに移液し、95℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、95℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。PETフィルムの速度は3m/分に設定した。基材上のフィルムを140℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETフィルムから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0.1個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、EVAは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例9
ニポロン−Z(登録商標)TZ420のペレット3.2kg、及びシクロペンチルメチルエーテル20L(17.2kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下100℃で1時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(L−LDPE溶液)を得た。この溶液の内3Lを100℃に加温した5Lのタンクに移液し、100℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、100℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。PETフィルムの速度は3m/分に設定した。基材上のフィルムを140℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETフィルムから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0.2個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、L−LDPEは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例10
LDPE1のペレット3.2kg、及びシクロペンチルメチルエーテル20L(17.2kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下100℃で1時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(LDPE溶液)を得た。この溶液の内3Lを100℃に加温した5Lのタンクに移液し、100℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、100℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。PETフィルムの速度は3m/分に設定した。基材上のフィルムを140℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETフィルムから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0.1個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、LDPEは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例11
ペトロセン(登録商標)225のペレット3.2kg、及びシクロペンチルメチルエーテル20L(17.2kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下100℃で1時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(LDPE溶液)を得た。この溶液の内3Lを90℃に加温した5Lのタンクに移液し、100℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、100℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。PETフィルムの速度は3m/分に設定した。基材上のフィルムを140℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETフィルムから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0.2個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、LDPEは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例12
ペトロセン(登録商標)204のペレット3.2kg、及びシクロペンチルメチルエーテル20L(17.2kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下100℃で1時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(LDPE溶液)を得た。この溶液の内3Lを90℃に加温した5Lのタンクに移液し、100℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、100℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。PETフィルムの速度は3m/分に設定した。基材上のフィルムを140℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETフィルムから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0.1個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、LDPEは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例13
LDPE1のペレット3.2kg、及びn−オクタン(沸点:125.6℃,溶解度指数:15.6MPa1/2)20L(14.0kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下100℃で1時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(LDPE溶液)を得た。この溶液の内3Lを100℃に加温した5Lのタンクに移液し、100℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、100℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。PETフィルムの速度は3m/分に設定した。基材上のフィルムを160℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETフィルムから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0.3個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、LDPEは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例14
実施例1で得られたEVA溶液をスプレイドライ法により粉体化した。この粉体を180℃で15cm幅のTダイと一軸押出機を備えたラボプラストミルを用いて厚み50μm、巾250mmの未延伸のフィルムを得た。得られた未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した結果、50μm以上のフィッシュアイは0.3個/mと優れていることを確認した。また、この結果から、EVAは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例15
実施例3と同様の手法により得られたLDPE溶液を1日かけて冷却して、ポリマーを析出させ、溶剤であるメチルシクロヘキサンと分離した。この溶剤をデカンテーションにより除いた後、個体化した塊状のポリマーを40℃で48時間真空乾燥させて白色固体2.493kgを得た。この固体をラボプラストミル、シリンダーの温度を190℃、ダイス温度190℃で押し出し、50μmの厚みの未延伸のフィルムを得た。この未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した結果、50μm以上のフィッシュアイは0.7個/mであり品質に優れたフィルムであることを確認した。また、この結果から、LDPEは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
実施例16
LDPE1のペレット3.2kg、及びシクロペンチルメチルエーテル17L(14.6kg)及びジエチルケトン3L(ケトン化合物、沸点:102.2℃,溶解度指数:18.2MPa1/2)(2.4kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下100℃で1時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(LDPE溶液)を得た。この溶液の内3Lを100℃に加温した5Lのタンクに移液し、100℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、100℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。PETフィルムの速度は3m/分に設定した。基材上のフィルムを140℃で乾燥し、得られた厚さ20μmの未延伸のフィルムをPETフィルムから剥離して未延伸のフィルムのフィッシュアイを測定した。その結果、50μm以上のフィッシュアイは0.2個/mであり、優れた品質のフィルムが得られていることを確認した。また、この結果から、LDPEは50μm以上のゲル及び異物が1個以下/20gであった。
比較例1
LDPE1のペレット3.2kg、及びn−ノナン(脂肪族炭化水素、沸点:150.8℃,溶解度指数:16MPa1/2)20L(14.4kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下100℃で1時間、攪拌下、溶解させてポリオレフィン溶液(LDPE溶液)を得た。この溶液の内3Lを100℃に加温した5Lのタンクに移液し、100℃に保持した加温ジャケット付のテフロン(登録商標)ホースを通して加温した600mm幅のコーティングダイへ移液した。タンクを加圧し、100℃に保持したダイから溶液を基材であるPETフィルム上に流延した。PETフィルムの速度は3m/分に設定した。基材上のフィルムを160℃で乾燥したが、乾燥が不十分であった。
比較例2
LDPE1のペレット3.2kg、及びn−ヘキサン(脂肪族炭化水素、沸点:68.7℃,溶解度指数:14.9MPa1/2)20L(13.2kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下69℃で1時間、攪拌下、溶解したが、均一な溶液は得られなかった。
比較例3
LDPE1のペレット3.2kg、及び1,4−ジオキサン(エーテル系化合物、沸点:101℃,溶解度指数:20.5MPa1/2)20L(20.7kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下100℃で1時間、攪拌下、溶解したが、均一な溶液は得られなかった。
比較例4
LDPE1のペレット3.2kg、及びメチルエチルケトン(ケトン化合物、沸点:80℃,溶解度指数:19MPa1/2)20L(16.1kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下80℃で1時間、攪拌下、溶解したが、均一な溶液は得られなかった。
比較例5
LDPE1のペレット3.2kg、及びアセトニトリル(ニトリル化合物、沸点:82℃,溶解度指数:24.6MPa1/2)20L(15.7kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下80℃で1時間、攪拌下、溶解したが、均一な溶液は得られなかった。
比較例6
LDPE1のペレット3.2kg、及び1−ブタノール(アルコール化合物、沸点:117℃,溶解度指数:23.1MPa1/2)20L(16.2kg)を30Lのオートクレーブに仕込み、加熱下100℃で1時間、攪拌下、溶解したが、均一な溶液は得られなかった。
比較例7
EVAのペレットを、180℃で15cm幅のTダイと一軸押出機を備えたラボプラストミルを用いて、厚み50μm、巾250mmのフィルムを得た。得られた未延伸のフィルムは、100μm以上のフィッシュアイは90個/mであり、フィルム品質は低いものであった。また、この結果から、EVAは100μm以上のゲル及び異物を多数含有していた。
比較例8〜16
表1に示すポリオレフィン樹脂と温度以外は比較例1と同様の手法により、フィルムを得た。これら未延伸のフィルムの50μm以上のフィッシュアイの評価結果を表1に示す。これらの結果、70〜100μmのフィッシュアイを多数含有しており、品質に劣るものであった。また、これらの結果から、ポリオレフィン樹脂は70〜100μmのゲル及び異物を多数含有していた。
Figure 2010132808

Claims (7)

  1. ポリオレフィン樹脂を、沸点が70〜140℃、溶解度指数が13〜20MPa1/2である脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エーテル系化合物及びアセタール系化合物から選ばれる少なくとも1種類の非ハロゲン系溶剤に溶解してポリオレフィン溶液を調製する工程、及び引き続き、該溶液から該非ハロゲン系溶剤を蒸散させる工程からなることを特徴とするポリオレフィン樹脂の製造方法。
  2. 該非ハロゲン系溶剤を蒸散させる工程が、ポリオレフィン溶液を減圧下で液滴化し噴霧することにより粉体化するスプレイドライによる方法であることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン樹脂の製造方法。
  3. 該非ハロゲン系溶剤を蒸散させる工程が、ポリオレフィン溶液を基材上に連続的に流延し薄膜化した後、加熱により乾燥することを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン樹脂の製造方法。
  4. ポリオレフィン樹脂を、沸点が70〜140℃、溶解度指数が13〜20MPa1/2である脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エーテル系化合物及びアセタール系化合物から選ばれる少なくとも1種類の非ハロゲン系溶剤に溶解してポリオレフィン溶液を調製する工程、及び引き続き、該溶液を冷却してポリオレフィン樹脂を析出させる工程、さらに、該非ハロゲン系溶剤を蒸散させる工程からなることを特徴とすることを特徴とするポリオレフィン樹脂の製造方法。
  5. 該非ハロゲン系溶剤を蒸散させる工程が、加熱乾燥及び/又は減圧乾燥であることを特徴とする請求項4に記載のポリオレフィン樹脂の製造方法。
  6. 該非ハロゲン系溶剤が、溶解度指数における水素結合力項(δh)が5MPa1/2以下であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかの項に記載のポリオレフィン樹脂の製造方法。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかの項に記載の製造方法で得られたポリオレフィン樹脂からなることを特徴とするフィルム。
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