JP2010131543A - 低抵抗濾材 - Google Patents

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Abstract

【課題】
通気抵抗が低くて初期清浄効率がよく、塵埃保持量も大きく濾過性能のよい、特に自動車用エンジンフィルターに好適な低抵抗濾材を提供する。
【解決手段】
ポリエステル短繊維からなる密度勾配をもつ粗層1,中層2,密層3の三層構成で、各層の平均繊度が粗層1は4.5〜8.0デシテックス(dtex)、中層は1.6〜3.0デシテックス、密層は1.36〜1.41デシテックスである三層構造体をニードル加工し、バインダー加工により接着一体化してなる積層体よりなり、該積層体の粗層部は構成繊維に少なくとも中空繊維を含み、密層部はバインダー付与密層部総重量に対するバインダー樹脂含有率が10〜20重量%であって、積層体の層目付質量が180〜240g/m2、厚さが3.0〜4.5mmにおいて初期通気抵抗が45Pa以下、初期清浄効率が98%以上の特性を具備している濾材である。
【選択図】 図1

Description

本発明は特に自動車用エンジンフィルターに好適な低抵抗濾材に関するものである。
自動車用エンジンフィルターについては従来、繊維ウエブからなる粗層(外層),中間密度層(中間層),緻密層(内層)からなる密度勾配を有する積層体に樹脂エマルジョンを含浸し乾燥した濾過材が一般に用いられ、砂塵などの塵埃をより確実に捕集するために緻密な繊維を使用したり、含浸する樹脂量を増加するなどが試みられたが、塵埃捕集率は高まるものの目詰まりが生じ易くなり、使用寿命が短くなるという問題があった。
そこで、初期清浄効率を確保し、使用寿命を保持するため平均繊維径3〜15μmの細繊維からなる緻密繊維層と、これに隣接して見掛け密度がが0.1〜0.2g/m3の隣接繊維層を含むもの(例えば特許文献1参照)や、2種以上の短繊維層を積層して粗密構造とし、密層部に分割繊維を用いて水交絡処理により極細繊維とし、各層の繊維目付量,バインダー樹脂付着量,見掛け密度を特定して濾過効率を向上させるもの(例えば特許文献2参照)などが提案されている。
特開平10−337426号公報 特開2004−243250号公報
しかし、上記提案に係る濾過材は初期清浄効率を確保するために極細繊維の使用が必須の条件であり、目付質量が大きい程、初期清浄効率や塵埃保持量は良くなるが、反面、通気抵抗が高くなることは避けられなかった。
そこで、本発明者は目付質量を180〜240g/m2の範囲において特に極細繊維を使用せず、低通気抵抗で濾過性能を確保することについて検討を行い、その結果、繊維素材を汎用性,コスト等に優れているポリエステルに限定し、粗層,中層,密層の三層構造体で、粗層部に中実と中空の両繊維を混繊し、中層部を介して密層部はバインダー加工において、バインダー樹脂塗布時に密層部から吸引し、吸引調整で密層部にバインダーが均一に付着するようにすることを見出すことにより、本発明に到達した。
本発明は上記知見に基づき目付範囲が250g/m2以下で濾過性能のよい、換言すれば初期通過抵抗が低く、初期清浄効率がよく、しかも塵埃保持量も大きい特性を有する低抵抗濾材を提供することを目的とするものである。
即ち、上記目的に適合する本発明濾材の特徴は、ポリエステル短繊維からなる密度勾配をもつ粗層,中層,密層の三層構成で、各層の平均繊度が粗層は4.5〜8.0デシテックス、中層は1.6〜3.0デシテックス,密層は1.36〜1.41デシテックスである三層構造体をニードル加工し、バインダー加工により接着一体化してなる積層体よりなり、前記積層体の粗層部は構成繊維に少なくとも中空繊維を含み、密層部はバインダー付与密層部総重量に対するバインダー樹脂含有率が10〜20重量%であって、積層体の総目付質量が180〜240g/m2、厚さが3.0〜4.5mmであり、かつ初期通気抵抗が45Pa以下、初期清浄効率が98%以上の特性を具備している低抵抗濾材にある。
ここで積層体の粗層部を構成する繊維は、中実繊維と中空繊維の混繊からなり、混繊比率が70/30〜10/90の範囲であることが好適である。
上記本発明濾材は、目付質量が180〜240g/m2で、厚さが3.0〜4.5mmとして粗層部に中空繊維を混用し、粗層,中層,密層を形成する各繊維の繊度を所定の範囲とし、密層のバインダー樹脂含浸率を定めて初期通気抵抗,初期清浄効率を所定の特性値としたことにより、目付質量範囲が250g/m2以下の低目付で汎用性,コスト面で有利なポリエステル短繊維を使用し、通気抵抗が低くて初期清浄効率がよく、しかも嵩高性を有して塵埃保持量も大きく、濾過性能に優れて特に自動車用エンジンフィルターとして頗る好適な低抵抗濾材である。
以下、更に、本発明濾材の具体的態様について順次説明する。図1は本発明濾材の繊維層構成の概要図であり、1は粗層部、2は中層部、3は密層部であり本発明濾材は基本的に上記三層構造からなり、ニードル加工とバインダー加工により接着一体化することによって構成されている。
ここで上記粗,中,密の三層構造を有する積層体を構成する繊維素材は各層共、汎用性,コスト等に優れたポリエステル短繊維が使用され、粗層部1を構成する繊維の平均繊度は4.5〜8.0デシテックス(dtex),中層部2を構成する繊維の平均繊度は1.6〜3.0デシテックス(dtex),密層部3を構成する繊維の平均繊度は1.36〜1.41デシテックス(dtex)の範囲で密度勾配を有して積層体に形成され、目付質量が180〜240g/m2,厚さが3.0〜4.5mmの範囲の積層体として初期通気抵抗が45Pa以下で、初期清浄効率90%以上である特性を具備せしめることによって本発明濾材に構成されている。以下、順次、各層の構成について詳述する。
(1)粗層部
粗層部の役目は風上側にあり、比較的大きな塵埃を捕捉することである。そのために比較的大きな空隙径が必要であるが、空隙径が大きいために初期の通気抵抗にはあまり影響することはない。大きな空隙径を得る方法として太繊度の繊維を用いることが考えられるが、同じ目付質量で空隙の量を増やすには嵩高にすることがよく、そのために中空繊維を使用することが好適である。しかし、ただ単に中空繊維を使用することだけでは濾過性能を向上することはできない。
粗層部がこれら効果を得るには密層部,中層部によって異なり、中層,密層と関係する。目付質量範囲が250g/m2以下であって、初期通気抵抗を45Pa以下を得る濾材の構造としては粗層部と密層部の間に中層部を介することが重要であり、三層構造体の構成は中層部を介して密層部が細繊度の混繊とバインダーリッチの構成において、粗層部の構成は中層部と密層部とのバランスにおいて検討が好ましく、そこでそのバランスを種々検討した結果、粗層部はポリエステル短繊維からなり、繊維断面が中実繊維と中空繊維の混繊で、混繊比率が70/30〜10/90の範囲であり、構成繊度は4.5〜8.0デシテックスが効果的であることを見出した。
中空繊維は同じ目付質量の中実繊維に比較して同じ本数で嵩高になるために空隙を多くすることが可能になり、そのために塵埃の捕捉量を増すことが可能である。また、繊度の異なる繊維の混繊によって空隙径の分布を得ることができ、比較的大きな粒子を主体に異なる塵埃を捕捉することが可能になる。
中実繊維と中空繊維との混繊においては前記の如く中実繊維と中空繊維の混繊比率が70/30〜10/90の範囲がよく、中実繊維が10未満であると中空繊維と中空繊維の の嵩高の効果は充分にあるが、繊度の組み合わせが難しくなり、繊維間の空隙が少なくなるので好ましくない。また、中実繊維が70を超えると、逆に中空繊維の効果が少なくなるので好ましくない。
なお、平均繊度については不織布を構成する繊度は単一繊度では空隙径が均一な分布となり分布を有する塵埃の濾過では目詰まりを起こし易い。そのため空隙径の分布を有することによって目詰まりの緩和を図ることが出来、その結果、塵埃捕捉量が多くなる。それは平均繊度で示される。
本発明においては平均繊度範囲は4.5〜8.0デシテックスがよく、平均繊度範囲が4.5デシテックス未満では嵩高性に欠け、空隙率が少ないために塵埃の捕捉量が少なくなり、また、平均繊度が8.0デシテックスを超えると嵩があっても繊度が太いために空隙率が減少するために逆に塵埃の捕捉量が少なくなるので何れも好ましくない。
(2)中層部
ポリエステル短繊維からなり、繊維断面が中実繊維のみから構成される。この中層部は前記粗層部と後述の密層部の密度を緩和させて塵埃の捕捉分布をなだらかにする役目をする層であり、従って繊度の異なる繊維の平均繊度範囲は粗層部と密層部の中間値とするが、先に説明した如く、繊度の異なる混繊の繊度は空隙径の分布を有することになり、そのために目詰まりの緩和を図ることができる。
その混繊範囲は平均繊度で1.6〜3.0デシテックスの範囲が好ましい。平均繊度範囲が1.6デシテックス未満では粗層部と中層部の繊度差が大きいために層間の境界ができて塵埃の捕捉差が生じるために空隙の閉塞が起このり、その結果、捕捉量が減少する。また、平均繊度が3.0デシテックスを超えると粗層部のバランスには問題ないが、密層部との繊度差が大きくなるために層間の境界が出来て粗層部と中層部と同じように層間の境界面で塵埃の捕捉差が生じるために空隙の閉塞が起こり、その結果、捕捉量が減少するので好ましくない。
(3)密層部
ポリエステル短繊維からなり、繊維断面が中実繊維のみから構成される。この密層部は塵埃濾過の風下にあり、塵埃の抜けをとめる役目をすると共に、初期通気抵抗に強く関係する。即ち、粗層部を通して中層部を通過した一部濾過された塵埃含有空気を密層部が最終濾過する。そのためここで初期通気抵抗と初期清浄効率が決まる。そして、これは混繊の繊度分布とバインダーによって決められる。密層を構成する混繊範囲は平均繊度が1.36〜1.41デシテックスで、バインダーが集中的に接着していることが必要である。
平均繊度が1.36デシテックス未満であるとバインダー接着とのバランスから繊維が細いために繊維間が密となり、初期通気抵抗が高くなりやすく、調整することが難しくなるので好ましくない。一方、平均繊度が1.41デシテックスを超えると初期通気抵抗の調整には問題はないが、繊維が比較的太いために繊維間の空隙が大きくなり、濾過効率が低下するので好ましくない。
そして上述の粗層,中層,密層の各繊維層は積層され、その後のニードル加工,バインダー付与によって一体化されて三層構造体に形成されるが、この場合、短繊維層が積層して一体化された不織布の粗層,中層と密層の目付質量比率は15/20/65〜35/35/40の範囲が好適である。
粗層の目付質量比率が15未満であると粗層の効果がなくなり、塵埃の捕捉量が低下する。粗層の目付質量比率が25を超えると塵埃の捕捉量は十分であるが、全体として中層,密層の量が減少するので好ましくない。中層の目付質量比率が20未満であると粗層と密層のバランスが悪くなり、密度勾配の効果がなくなるので好ましくなく、逆に目付質量比率が30を超えると粗層,密層の量が減少するので好ましくない。更に密層の目付質量比率が45未満であるとバインダーで捕捉しても密層の初期清浄効率が確保出来なくなるので好ましくなく、一方、密層の目付質量比率が65を超えると初期通気抵抗が高くなってバインダーでの調整が難しくなる。
なお、上記各繊維層を積層し、一体化するニードル加工、バインダー付与にあたっては、先ず粗層部,中層部,密層部に応じて、繊度の異なる短繊維を混繊し、均一に開繊してウエブを得て、それら各層を積層して密層部側から粗層部側に向けて既知のニードルパンチを施すことによりニードル加工処理して積層一体化する。そしてニードル加工により積層一体化された三層構造体ウエブを連続してバインダー(例えばアクリル共重合体で濃度26.7%)に浸漬して密層側から吸引調整して固形分付着量が所定量ににるようにバインダーを付与し、引き続き熱風乾燥機(例えば乾燥温度150℃)を通して乾燥して本発明に係る低抵抗濾材不織布を得る。
ここで繊維間を接着するバインダー(樹脂)は密層部においては空隙の調節をすることになる。バインダー(樹脂)はポリアクリ酸エステル系樹脂エマルジョン、水溶性フェノール樹脂エマルジョン、エポキシ樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸−スチレン系樹脂エマルジョン等が挙げられる。そして、これらバインダーの積層体への付与は前述の如くバインダーのエマルジョン液に積層体を浸漬し密層部側から吸引付与調整を行い固形分の付与をする。バインダーの固形分の付与量は全体に20g/m2〜60g/m2で、密層部がバインダー付与密層部の総重量に対し10〜20重量%の樹脂含有率を有することが好適である。全体付与量が20g/m2未満であると粗層部,中層部の接着に費やされる量を差し引いた残り量が少なくなり、樹脂含有率が10重量%以下となってバインダーによる密層部の空隙量が調整できなくなるので好ましくない。また、全体付与量が60g/m2を超えると粗層部,中層部の接着に費やされる量を差し引いた残量が多すぎて樹脂含有率が20重量%を超えて密層部の空隙を潰してしまい、初期通気抵抗を高くするので好ましくない。
本発明低抵抗濾材は以上より得られた積層体よりなる不織布に対し、目付質量が180〜240g/m2、厚さが3.0〜4.5mmの範囲で下記所定の特性を具備せしめることが必要である。
特性としては少なくとも初期通気抵抗ならびに初期清浄効率が挙げられ、初期通気抵抗としては45Pa以下、初期清浄効率としては98%以上であることが求められる。これら両特性を同時に満足しないときは低抵抗濾材としての目的を達成するには不充分である。以下、更に本発明の実施例を比較例と共に説明する。
実施例1
繊度6.6デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維45重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル中空繊維(中空度:11.2%)40重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維15重量%とからなる目付質量33g/m2の粗層用繊維ウエブと、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維30重量%と、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維70重量%とからなる目付質量38g/m2の中層用繊維ウエブと、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維70重量%と、繊度1.30デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維30重量%とからなる目付質量95g/m2の密層用繊維ウエブを粗層,中層,密層と積層した後、密層側から深さ12.8mm、打ち込み本数26.2本/cm2、引き続き更に密層側から深さ13.8mm、打ち込み本数34.5本/cm2のニードルパンチ処理を施し、連続してアクリル共重合体のバインダー(濃度26.7%)に浸漬して密層側から吸引調整して固形分付着量50g/m2になるように付与し、引き続き熱風乾燥機(乾燥温度150℃)を通して乾燥して低抵抗濾材を得た。得られた濾材の目付質量は216g/m2で厚さは3.65mmであり、密層部のバインダー含有率は15.9%であった。
実施例2
繊度6.6デシテックス、繊維長51mmのポリエステル中空繊維(中空度:14.8%)85重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維15重量%とからなる目付質量33g/m2の粗層用繊維ウエブと、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維30重量%と、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維70重量%とからなる目付質量39g/m2の中層用繊維ウエブと、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維70重量%と、繊度1.30デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維30重量%とからなる目付質量101g/m2の密層用繊維ウエブを粗層,中層,密層と積層した後、密層側から深さ12.8mm、打ち込み本数26.2本/cm2、引き続き更に密層側から深さ13.8mm、打ち込み本数34.5本/cm2のニードルパンチ処理を施し、連続してアクリル共重合体のバインダー(濃度26.7%)に浸漬して密層側から吸引調整して固形分付着量52g/m2になるように付与し、引き続き熱風乾燥機(乾燥温度150℃)を通して低抵抗濾材を得た。得られた濾材の目付質量は225g/m2で厚さは4.34mmであり、密層部のバインダーの含有率は14.3%であった。
実施例3
繊度6.6デシテックス、繊維長51mmのポリエステル中空繊維(中空度:14.8%)45重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル中空繊維(中空度:11.2%)40重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維15重量%とからなる目付質量33g/m2の粗層用繊維ウエブと、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維70重量%と繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維30重量%とからなる目付質量38g/m2の中層用繊維ウエブと、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維70重量%と繊度1.30デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維30重量%とからなる目付質量95g/m2の密層用繊維ウエブを粗層,中層,密層と積層した後、密層側から深さ12.8mm、打ち込み本数26.2本/cm2、引き続き更に密層側から深さ13.8mm、打ち込み本数34.5本/cm2のニードルパンチ処理を施し、連続してアクリル共重合体のバインダー(濃度26.7%)に浸漬して密層側から吸引調整して固形分付着量49g/m2になるように付与して、引き続き熱風乾燥機(乾燥温度150℃)を通して総バインダー付与量49g/m2として低抵抗濾材を得た。得られた濾材の目付質量は215g/m2で厚さは3.85mmであり、密層部のバインダー含有率は14.8%であった。
実施例4
繊度6.6デシテックス、繊維長51mmのポリエステル中空繊維(中空度:14.8%)85重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維15重量%とからなる目付質量28g/m2の粗層用繊維ウエブと、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維70重量%と繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維30重量%とからなる目付質量31g/m2の中層用繊維ウエブと、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維70重量%と繊度1.30デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維30重量%とからなる目付質量83g/m2の密層用繊維ウエブを粗層,中層,密層と積層した後、密層側から深さ12.8mm、打ち込み本数26.2本/cm2、引き続き更に密層側から深さ13.8mm、打ち込み本数34.5本/cm2のニードルパンチ処理を施し、連続してアクリル共重合体のバインダー(濃度26.7%)に浸漬して密層側から吸引調整して固形分付着量44g/m2になるように付与して、引き続き熱風乾燥機(乾燥温度150℃)を通して低抵抗濾材を得た。得られた濾材の目付質量は186g/m2で、厚さは3.82mmであり、密層部のバインダー含有率は18.4%であった。
比較例1
繊度6.6デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維85重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維15重量%とからなる目付質量37g/m2の粗層用繊維ウエブと、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維70重量%と、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維30重量%とからなる目付質量43g/m2の中層用繊維ウエブと、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維70重量%と、繊度1.30デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維30重量%とからなる目付質量106g/m2の密層用繊維ウエブを粗層,中層,密層と積層した後、密層側から深さ12.8mm、打ち込み本数26.2本/cm2、引き続き更に密層側から深さ13.8mm、打ち込み本数34.5本/cm2のニードルパンチ処理を施し、連続してアクリル共重合体のバインダー(濃度26.7%)に浸漬して密層側から吸引調整して固形分付着量38g/m2になるように、更に同バインダーの発泡倍率10倍とした発泡体を密層面に塗布し一対のゴムローラで絞り比0.53として固形分付着量18g/m2となるように塗布して、引き続き熱風乾燥機(乾燥温度150℃)を通して総バインダ付与量56g/m2として濾材を得た。得られた濾材の目付質量は242g/m2で、厚さは3.80mmであり、密層部のバインダー含有率は25.4%であった。
比較例2
繊度6.6デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維85重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維15重量%とからなる目付質量31g/m2の粗層用繊維ウエブと、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維70重量%と、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維30重量%とからなる目付質量37g/m2の中層用繊維ウエブと、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維70重量%と、繊度1.30デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維30重量%とかになる目付質量100g/m2の密層用繊維ウエブを粗層,中層,密層と積層した後、密層側から深さ12.8mm、打ち込み本数26.2本/cm2、引き続き更に密層側から深さ13.8mm、打ち込み本数34.5本/cm2のニードルパンチ処理を施し、連続してアクリル共重合体のバインダー(濃度26.7%)に浸漬して密層側から吸引調整して固形分付着量15g/m2になるように付与して、引き続き熱風乾燥機(乾燥温度150℃)を通して濾材を得た。得られた濾材の目付質量は183g/m2で、厚さは3.47mmであり、密層部のバインダー含有率は7.0%であった。
比較例3
繊度6.6デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維40重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維45重量%と、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維15重量%とからなる目付質量60g/m2の粗層用繊維ウエブと、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維70重量%と繊度1.30デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維30重量%とからなる目付質量80g/m2の密層用繊維ウエブを粗層,密層と積層した後、密層側から深さ12.8mm、打ち込み本数26.2本/cm2、引き続き更に密層側から深さ13.8mm、打ち込み本数34.5本/cm2のニードルパンチ処理を施し、連続してアクリル共重合体のバインダー(濃度26.7%)に浸漬して密層側から吸引調整して固形分付着量43g/m2になるように付与して、引き続き熱風乾燥機(乾燥温度150℃)を通して濾材を得た。得られた濾材の目付質量は183g/m2で厚さは3.29mmであり、密層部のバインダーの含有率は15.7%であった。
比較例4
繊度6.6デシテックス、繊維長51mmのポリエステル中空繊維(中空度14.8%)85重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維15重量%とからなる目付質量34g/m2の粗層用繊維ウエブと、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維50重量%と、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維50重量%とからなる目付質量39g/m2の中層用繊維ウエブと、繊度1.45デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維30重量%と繊度1.30デシテックス、繊維長38mmのポリエステル繊維70重量%とからなる目付質量95g/m2の密層用繊維ウエブを粗層,中層,密層と積層した後、密層側から深さ12.8mm、打ち込み本数26.2本/cm2、引き続き更に密層側から深さ13.8mm、打ち込み本数34.5本/cm2のニードルパンチ処理を施し、連続してアクリル共重合体のバインダー(濃度26.7%)に浸漬して密層側から吸引調整して固形分付着量49g/m2になるように付与して、引き続き熱風乾燥機(乾燥温度150℃)を通して濾材を得た。得られた濾材の目付質量は217g/m2で、厚さは3.65mmであと、密層部のバインダー含有率は22.1%であった。
以上の各例より得られた各濾材について次に夫々性能を対比した。その結果を下記表1に示す。なお、表中の目付量,厚さ,密層部のバインダー含有率,濾過性能の評価については夫々下記に基づいて行った。
目付量:g/m2
50cm×50cmの大きさを切り出し、そのときの重さを測定し1m2当たりの重量に換算する。
厚さ:mm
15cm×15cmの大きさを切り出し、発荷重15g/m2を掛けて、4隅の高さを測定し、その平均値で示す。
密層部バインダー含有率:%
試料(10cm×5cm)を繊維識別試薬Bokenstain(日本紡績検査協会製) 原液5ccを取って100ccの蒸留水が入ったビーカーに入れて加熱沸騰させた中に入れて2分間煮沸する。試料を取り出して十分水洗し、、脱水して乾燥する。試料の側面は粗層部,中層部,密層部と染め分けが出来る。側面から密層部のみを切り出して密層部の重量を測定(M1)する。予めバインダー樹脂付与前に測定していた密層部のウエブ重量(M0)から下記式で密層部バインダーの含有率を算出した。
密層部の樹脂含有率=((M1−M0)/M1)×100%
濾過性能の評価
塵埃捕集性能の試験はJIS D1612の自動車用エアクリーナ試験法に基づいて行った。但し、試験用のエアクリーナのエレメントは有効面積1000cm2の円板濾材を使用した。実験条件は、濾材通過見掛け風量を40cm/secとし、JIS Z8901で指定の8種粉体の塵埃濃度は1g/m3とし、濾過面積1000cm2に対し清浄効率は増加抵抗300mmAq時における捕集効率とした。
捕集項目
初期通気抵抗(ΔP):試料セット前後の初期圧力差(風速30cm/sec、風量1.8m3/sec)
初期清浄効率(ηi):ダスト20g投入時における塵埃捕集効率
フルライフ清浄効率(ηf):増加抵抗300mmAq時における塵埃補充効率
塵埃保持量(DHC):増加抵抗300mmAq時における塵埃保持量。
実験条件
JIS8種塵埃(JIS Z8901)塵埃濃度は1g/m3
試験用のエアクリーナのエレメント 有効面積1000cm2の円板濾材
試験風速 30cm/sec
試験風量 1.8m3/sec
Figure 2010131543
上表に示す評価性能結果より本発明に係る濾材は各比較例濾材に比し総合的に好結果を有していることが分かり、低抵抗濾材として頗る有用であることが認められる。
本発明濾材の断面概要図である。
符号の説明
1:粗層
2:中層
3:密層

Claims (2)

  1. ポリエステル短繊維からなる密度勾配をもつ粗層,中層,密層の三層構成で、各層の平均繊度が粗層は4.5〜8.0デシテックス、中層は1.6〜3.0デシテックス、密層は1.36〜1.41デシテックスである三層構造体をニードル加工し、バインダー加工により接着一体化してなる積層体よりなり、前記積層体の粗層部は構成繊維に少なくとも中空繊維を含み、密層部はバインダー付与密層部総重量に対するバインダー樹脂含有率が10〜20重量%であって、積層体の総目付質量が180〜240g/m2、厚さが3.0〜4.5mmであり、かつ初期通気抵抗が45Pa以下、初期清浄効率が98%以上の特性を具備していることを特徴とする低抵抗濾材。
  2. 積層体の粗層部を構成する繊維が中実繊維と中空繊維の混繊からなり、混繊比率が70/30〜10/90の範囲である請求項1記載の低抵抗濾材。
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