JP2010118157A - フロントパネル製造方法 - Google Patents

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礼寛 横山
Toshiharu Kurauchi
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Abstract

【要 約】
【課題】耐スパッタ性と二次電圧放出特性が高いSrCaOから成る保護膜を提供する。
【解決手段】
マスク112は、処理基板133に装着されて繰り返し使用されると、成膜室103内での放出ガス量が増大するため、放出ガスの分圧を低下させるため排気速度を増大させ、酸素ガスの分圧を維持するため、酸素ガスの導入量を増大させる。酸素ガス分圧は1.0×10-2Paの設定値以上、放出ガスの分圧は1.5×10-3Paの規定値以下を維持することが望ましい。
【選択図】 図6

Description

PDPのフロントパネル用の保護膜を形成する技術に係り、特に、複数の基板に連続的に保護膜を形成する技術に関する。
図1の符号1は、PDP(プラズマディスプレイパネル)の概略図である。
このPDP1は、フロントパネル10とリアパネル20を有している。
フロントパネル10は透明基板11を有しており、該透明基板11には、維持電極15と表示電極16が形成されている。維持電極15と表示電極16は、誘電体層17で覆われており、誘電体層17の上には保膜膜18が形成されている。
リアパネル20には、背面基板21を有しており、背面基板21の上には、アドレス電極25と、隔壁23と、RGBの蛍光体22R、22G、22Bが設けられている。
フロントパネル10とリアパネル20は、互いに電極15、16、25を向けて貼り合わされており、二枚のパネル10、20の間には、Ne−Xeの混合ガスが封入されている。
各電極15、16、25による放電によって隔壁23間にプラズマが発生し、紫外線が放出されると蛍光体22R、22G、22Bが励起され、有色の光が放出される。
維持電極15と表示電極16は、ITO等の透明な導電材料で構成され、誘電体層17は、鉛ガラス等の透明な誘電体で構成されており、蛍光体22R、22G、22Bから放出された光はフロントパネル10を透過し、カラー表示が行われる。
保護膜18には、放電開始電圧Vfnを低下させるために高い二次電子放出能力が求められており、また、放電によって発生したプラズマに耐えるために、高い耐スパッタ性能が求められている。
従来技術では、保護膜18には(111)結晶配向化したMgO薄膜が用いられているが、近年では、PDPの高性能化の要求に対し、輝度向上のために、混合ガス中のXe濃度を、従来の5%から10%に増加させる方法が提案されている。
しかし、Xe濃度の増加とともに放電開始電圧Vfnが上昇し、また、MgO薄膜の耐スパッタ性が低下するため、現状の保護膜18の機能が低下し、フロントパネル10の寿命が短くなる問題があった。
特許公開公報2007−323922号 特許公開公報2007−109539号
本発明は、耐スパッタ性や二次電圧放出特性が高いSrとCaとOによる保護膜を形成し、フロントパネルを設けることを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、成膜室を真空排気し、前記成膜室内にマスクを装着した処理基板を搬入し、前記成膜室を真空排気しながら前記成膜室内に酸素ガスを導入し、前記成膜室内を成膜圧力にして前記成膜室内に配置された蒸着材料の蒸気を放出させ、前記処理基板の前記マスクが位置する表面に、SrとCaとOから成る保護膜を形成する成膜工程を有するPDPのフロントパネル製造方法であって、前記マスクを前記保護膜が形成された前記処理基板から分離させる分離工程と、大気に接触した前記マスクを前記保護膜が未成膜の処理基板に装着する装着工程と、前記保護膜が未成膜の前記処理基板に前記保護膜を形成する前記成膜工程とを繰り返し行う保護膜形成方法において、過去に成膜された前記処理基板の前記成膜工程中の真空排気速度と酸素ガス導入量よりも、一乃至複数枚後に成膜される前記処理基板の真空排気速度と酸素ガス導入量の方を大きくするフロントパネル製造方法である。
また、本発明は、成膜工程中の前記成膜室内の酸素ガス分圧は、1.0×10-2Paにするフロントパネル製造方法である。
前記成膜工程中に前記マスクから前記成膜室内に放出される放出ガスの分圧は1.5×10-3Pa以下にするフロントパネル製造方法である。
なお、本発明で形成されるSrとCaとOから成る薄膜が、「SrCaO薄膜」と記載される場合、「SrCaO薄膜」中のSrとCaとOの比率は1:1:1に限定されるものではなく、Caは10mol%以上45mol%以下、Srは5mol%以上40mol%以下、Oは50mol、の範囲である。
スパッタ耐性と二次電圧放出特性が高い特性の保護膜を有するPDPが得られる。
図6の符号100は、本発明を実施できる成膜装置である。
この成膜装置100は、搬入室101と、予備加熱室102と、成膜室103と、冷却室104と、搬出室105とを有している。
この成膜装置100は、保護膜18を形成する装置であり、搬入室101の内部には、保護膜18の形成対象の処理基板131が配置されている。
この処理基板131は、保護膜18を有しておらず誘電体層17が露出した状態の図1のフロントパネル10であり、フロントパネル10を形成するパターンが一個乃至複数個形成されている。フロントパネル10のパターンが一個形成されている場合は、処理基板131の周辺を遮蔽する枠状の部材であるマスク112が誘電体層17上に配置されている。
他方、フロントパネル10のパターンが複数個形成されている場合は、誘電体層17の上には、周辺部を遮蔽する枠状の部材に加え、フロントパネル10のパターン間上に位置する板状の遮蔽部材を有するマスク112が配置されている。
各室101〜105には、真空排気系151〜155がそれぞれ接続されており、予備加熱室102と成膜室103と冷却室104と搬出室105は予め真空排気しておき、搬入室101内にマスク112を配置した処理基板131を複数配置した後、搬入室101内を真空排気し、マスク112を配置した処理基板131を一枚予備加熱室102内に搬入する。
符号132は搬入された処理基板を示しており、予備加熱室102内には加熱装置が設けられており(不図示)、搬入された処理基板132を加熱する。
成膜室103は、移動部103aと蒸気発生部103bを有しており、加熱された処理基板132は、移動部103aの内部に搬入される。符号133は移動部103aに搬入された処理基板を示しており、表面にはマスク112が配置されている。
蒸気発生部103bは、移動部103aの底面に接続されており、開口127によって、移動部103aの内部と蒸気発生部103bの内部とが接続されている。
蒸気発生部103bの内部には、蒸着源115が配置されている。蒸着源115には、保護膜18の原料である蒸着材料116が配置されている。ここではSrOとCaOの混合材料が配置されている。
蒸着材料116のSrとCaとOは、望ましい保護膜18の組成に応じた比率にされており、ここでの蒸着材料116の組成はSrO−50mol%CaOにされている。
蒸気発生部103bには、電子ビーム発生装置119が設けられており、この電子ビーム発生装置119から蒸着材料116に電子ビーム121を照射すると、蒸着材料116から蒸気が発生し、その蒸気は、開口127を通って移動部103aの内部に進入する。
処理基板133は、誘電体層17が露出する成膜面120上にマスク112が配置され、成膜面120とマスク112が移動部103aの底面側に向けられた状態で、移動ホルダ110に保持されており、蒸着材料116の蒸気を発生させながら移動ホルダ110を移動部103aの内部で移動させると、処理基板133は、成膜面120が開口127と対面しながら開口127上を通過し、蒸気が、成膜面120とマスク112に到達する。
マスク112は成膜面120に密着して配置されており、蒸気は、マスク112の開口パターンを通って成膜面120に到達し、マスク112で覆われた部分の成膜面120には到達しないようになっている。
開口127の周囲の部分には、進入角度規制部材126が配置されており、蒸気が成膜面120に入射する角度は制限され、結晶性の保護膜が形成されるようになっている。
蒸気発生部103bには酸素供給装置125が接続されており、成膜室103の内部を真空排気系153によって真空排気しながら、酸素供給装置125により、酸素ガスを導入できるようになっている。
成膜室103に処理基板133を搬入する前には、蒸気の放出を停止し、酸素供給装置125から酸素ガスを導入せず、成膜室103に気体が導入されない状態にして真空排気系153によって成膜室103内を真空排気することで、成膜室103内の残留ガスを除去しておく。
処理基板133は、成膜室103内を低圧力である所定の到達圧力にした後、成膜室103内に搬入しており、搬入後、酸素ガスを導入し、成膜室103内を到達圧力よりも高圧の真空雰囲気であり、酸素ガス雰囲気の成膜圧力にした状態で、蒸着源115から蒸着材料116の蒸気を放出させ、開口127上を通過させると、蒸着材料116の蒸気が導入した酸素ガスと共に成膜面120の誘電体層17上に到達し、誘電体層17上に保護膜18が形成され、図1のフロントパネル10が得られる。
このとき、マスク112の表面にも保護膜18と同じ組成の薄膜が形成される。
蒸着材料116の蒸気成分に、導入された酸素ガスが補充されるので、保護膜18は、SrとCaとOから成り、酸素が添加されたSrCaOの薄膜である。
保護膜18が形成されて得られたフロントパネル10は、マスク112と一緒に冷却室104内に搬入する。符号134は冷却室104に搬入したフロントパネル10から成る処理基板を示している。
この冷却室104では、処理基板134が所定温度まで冷却された後、マスク112と一緒に搬出室105に移動される。符号135は、マスク112と一緒に搬出室105に移動された処理基板を示している。
搬出室105に複数の処理基板135及びマスク112が蓄積されると、搬出室105内には大気が導入され、処理基板135及びマスク112は大気雰囲気中に取り出され、大気中で分離された後、処理基板135は後工程に送られ、マスク112は、保護膜18が未成膜の処理基板に大気雰囲気中で装着され、搬入室101内に搬入され、成膜室103内に移動されて保護膜18が成膜される。
このように、マスク112表面には処理基板133と一緒にSrとCaとOから成る薄膜が形成されるため、複数の処理基板131(133)に保護膜18を形成してフロントパネル10を製造する際、マスク112を未成膜の処理基板131に装着して繰り返し使用すると、マスク112表面にSrとCaとOから成る薄膜が積層されてしまう。
フロントパネル10の連続処理のためにマスク112を繰り返し使用する場合、マスク112は各フロントパネルの処理を終える度に大気雰囲気中に取り出され、大気中の水分や炭化水素を多量に吸着するため、成膜室103内で吸着ガスを放出してしまい、マスク112を装着した処理基板133に保護膜18を形成する場合には、成膜中の圧力は、酸素供給装置125によって導入される酸素ガスの分圧と、マスク112の放出ガスの分圧とで構成される。
SrとCaとOから成る保護膜18の耐スパッタ性は、表面の結晶面方位が(111)の場合が高く、スパッタされにくいことが知られている。SrとCaとOから成る保護膜18の形成中の、成膜室103内の全圧を酸素供給装置125から導入される酸素ガスで構成し、その圧力と、得られた保護膜18のX線回折測定による(111)強度との関係を測定した。結果を図2に示す。
蒸着材料116に照射する電子ビーム121の強度で成膜速度を制御しており、●は4nm/秒、■は10nm/秒を示している。以下図3〜4のグラフについても、成膜圧力の全圧を酸素ガスで構成しており、●、■の示す成膜速度は、図3〜5のグラフにおいても図2の場合と同じである。
図2を見ると、成膜速度4nm/sでは、成膜圧力1.0×10-2PaのS1点で最も高い(111)強度の保護膜18が得られているが、成膜圧力がそれよりも高くなるに従って(111)強度は低下している。
成膜速度10nm/秒では、同じ成膜圧力では成膜速度4nm/秒よりも(111)強度が高く、成膜圧力が2.0×10-2PaのT1点で最も高い(111)強度の保護膜18が得られており、それよりも成膜圧力が高くなるに従って(111)強度が低下している。
但し、S1点、T1点よりも成膜圧力が低くなると、得られた膜の結晶性は酸素欠損により悪くなっているから、どちらの成膜速度でも、成膜速度4nm/sのS1点の圧力1.0×10-2Paよりも高い圧力が必要であるが、但し、成膜速度4nm/sの場合、7.0×10-2PaのS2点では(111)強度の保護膜18が得られず、アモルファスライクな膜となった。成膜圧力と(111)強度との関係は成膜速度によって異なり、成膜速度が速いと成膜圧力が高くなっても(111)強度の低下の度合いは小さい。
成膜圧力と成膜速度との比率(成膜圧力(Pa)/成膜レート(nm/秒))が0.015以下になるように酸素ガスを導入して成膜室103の成膜圧力(全圧)とすると、その成膜圧力中で成膜される保護膜18には、成膜速度に関係なく高い(111)強度が得られる。
次に、図3に酸素ガスによる成膜圧力と得られた保護膜18の耐スパッタ性との関係を示す。同図の縦軸はNe−4%Xeの放電ガスによって保護膜18がスパッタ除去された膜厚であり(任意単位)、縦軸上で原点に近い程耐スパッタ性は高い。成膜圧力が高くなる程縦軸上で原点から離間しており、従って、成膜圧力が高い程耐スパッタ性は悪化している。
成膜速度4nm/秒では成膜圧力が7.0×10-2Pa以上になると耐スパッタ性が相対値で2を超えている。一方、成膜速度が高い10nm/秒では、成膜圧力が高くなっても耐スパッタ性の低下の度合いは小さい。
成膜中の圧力が成膜圧力と成膜レートとの比率(成膜中圧力(Pa)/成膜速度(nm/秒))が0.015以下になるように酸素ガスを導入して成膜することで、耐スパッタ性の大幅な低下を抑えることが出来る。
次に、図4に酸素ガスによる成膜圧力と放電開始電圧Vfnの関係を示す。放電開始電圧Vfnを測定する場合、成膜室103に測定室を接続して真空排気しておき、成膜室103内で8000Åの保護膜18を形成した後、成膜室103内で室温まで冷却し、大気に曝さずに測定室に移動させる。測定室内は400TorrのNe−4%Xeの放電ガスで充満させ、電極15、16間に電圧を印加し、放電が開始する放電開始電圧Vfnを測定した。
成膜圧力を低くしすぎると膜の結晶性は低下するため、放電開始電圧Vfnは大きくなってしまう。成膜速度が4nm/秒では成膜圧力が3.0×10-3Paの点S3以下、成膜速度が10nm/秒では成膜圧力が4.0×10-3Paの点T3以下で放電開始電圧Vfnが200V以上になっている。
実用上有効な程度の150V以下に放電開始電圧Vfnを下げるためには、成膜速度が4nm/秒と10nm/秒で、成膜圧力は1.0×10-2Paの点S4、T4以上がよい。
放電開始電圧Vfnについては、成膜中に、成膜圧力と成膜速度との比率(成膜圧力(Pa)/成膜速度(nm/s))が0.001以上になるように酸素ガスを導入して成膜を行うことで、放電開始電圧Vfnの大幅な上昇を抑えることが出来る。
次に、残留ガスの影響を測定するため、成膜室103への酸素ガス導入を停止し、マスク112の表面や成膜室103の内壁面等から放出される放出ガス(残留ガス)によって成膜室103内の全圧を構成させた。
成膜室103に接続された真空排気系153は排気速度が調節可能であり、その排気速度の調節によって放出ガスによる成膜室103の内部圧力を制御し、放出ガスの雰囲気を成膜圧力として保護膜18を形成した。
図5に成膜室103内の放出ガスによる成膜圧力と放電開始電圧Vfnとの関係を示す。成膜室103内の放出ガスによる成膜圧力が高くなるに従って放電開始電圧Vfnが上昇した。
成膜速度4nm/秒では、放出ガスによる成膜圧力が1.5×10-3Paの点S5のときに放電開始電圧Vfnが147Vであり、点S5を超えると放電開始電圧Vfnが約150V以上になっている。成膜速度4nm/秒で保護膜18を形成した場合に放電開始電圧Vfnを低電圧にするためには、成膜圧力を1.5×10-3Paの点S5以下の圧力にする必要がある。
成膜速度が10nm/秒では、同じ成膜圧力では放電開始電圧Vfnは成膜速度4nm/秒の場合よりも低く、低い放電開始電圧Vfnを得るためには4nm/秒の場合よりも放出ガスによる成膜圧力を高くすることが出来る。
放電ガスによる成膜圧力と放電開始電圧Vfnとの関係については、放出ガスによる成膜圧力が、成膜圧力と成膜速度との比率(到達圧力(Pa)/成膜速度(nm/秒))が5×10-4以下になるように成膜室103を真空排気して成膜を行うことで、放電電圧の大幅な上昇を抑えることが出来る。
成膜圧力が、酸素ガスの分圧と、放出ガスの分圧で構成されている場合、放電開始電圧Vfnを低くするためには、図4、図5から、酸素ガスの分圧は1.0×10-2Paの点S4、T4以上の圧力が望ましく、放出ガスの分圧は1.5×10-3Paの点S5以下の圧力が望ましい。
複数の処理基板に対して保護膜18を形成する際に、同一のマスク112の表面に保護膜18が積層されるため、処理基板の処理枚数が増加すると、マスク112の使用回数も増加し、放出ガス分圧も増加する。
従って、成膜圧力中の酸素ガス分圧が設定圧力(1.0×10-2Pa)以上であり、放出ガス分圧が既定値(1.5×10-3Pa)以下になるように、排気速度と酸素ガス導入速度を調節して成膜を行った後、更に一乃至複数枚の処理基板を成膜すると放出ガス量が増加するので、放出ガス量が増加した場合、放出ガス分圧が既定値(1.5×10-3Pa)以下になるように排気速度を増大させる。
この場合、排気速度の増大によって排気される酸素ガスが増加するので、酸素ガス分圧が設定圧力未満にならないように、酸素ガス導入量を増大させる。
なお、マスク112表面のSrCaO薄膜が剥離・除去した場合、放出ガス量は減少するので、排気速度と酸素ガス導入速度を減少させて酸素ガス分圧を設定圧力以上にし、放出ガス分圧を規定値以下にすることができる。
上記成膜装置100による保護膜18の形成方法では、保護膜18を形成した処理基板133とマスク112を一緒に大気雰囲気に取り出し、大気中で未成膜の処理基板に、SrCaOの薄膜が形成されたマスク112を装着して成膜室103で成膜処理を行っていたが、保護膜18が形成された処理基板133とマスク112とを真空雰囲気内で分離させ、処理基板133を大気に曝さずに、リアパネルと接着することができる。
また、上記成膜装置100では、処理基板を一枚ずつ成膜し、切断・分割することにより、一枚の処理基板から一乃至複数枚のフロントパネルを得たが、本発明は、複数枚の処理基板に一緒に保護膜を形成する成膜装置について行われる場合も含まれる。
本発明のPDP 酸素ガスによる成膜圧力と(111)強度の関係を示すグラフ 酸素ガスによる成膜圧力と耐スパッタ性の関係を示すグラフ 酸素ガスによる成膜圧力と放電開始電圧Vfnの関係を示すグラフ 放出ガスによる成膜圧力と放電開始電圧Vfnの関係を示すグラフ 本発明を実施できる成膜装置の一例
符号の説明
1……PDP
10……フロントパネル
103……成膜室
112……マスク
116……蒸着材料
131〜135……処理基板

Claims (3)

  1. 成膜室を真空排気し、前記成膜室内にマスクを装着した処理基板を搬入し、前記成膜室を真空排気しながら前記成膜室内に酸素ガスを導入し、前記成膜室内を成膜圧力にして前記成膜室内に配置された蒸着材料の蒸気を放出させ、前記処理基板の前記マスクが位置する表面に、SrとCaとOから成る保護膜を形成する成膜工程を有するPDPのフロントパネル製造方法であって、
    前記マスクを前記保護膜が形成された前記処理基板から分離させる分離工程と、
    大気に接触した前記マスクを前記保護膜が未成膜の処理基板に装着する装着工程と、
    前記保護膜が未成膜の前記処理基板に前記保護膜を形成する前記成膜工程とを繰り返し行う保護膜形成方法において、
    過去に成膜された前記処理基板の前記成膜工程中の真空排気速度と酸素ガス導入量よりも、一乃至複数枚後に成膜される前記処理基板の真空排気速度と酸素ガス導入量の方を大きくするフロントパネル製造方法。
  2. 前記成膜工程中の前記成膜室内の酸素ガス分圧は、1.0×10-2Paにする請求項1記載のフロントパネル製造方法。
  3. 前記成膜工程中に前記マスクから前記成膜室内に放出される放出ガスの分圧は1.5×10-3Pa以下にする請求項1又は請求項2のいずれか1項記載のフロントパネル製造方法。
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