JP2013008643A - プラズマディスプレイパネルとその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】PDPの放電電圧が高くならずに、放電遅れ時間を短くする技術を提供する。
【解決手段】
真空槽10内部を真空雰囲気にし、処理対象物27のSrCaO膜から成る保護膜の表面に、転写部材5のMgO微粒子3を接触させて付着させ、離間させた後、処理対象物27を真空槽10の外部に搬出する。転写部材5は、微粒子用基板4上に、MgO微粒子3が蒸発性溶液や蒸発性ペーストに分散された分散液や分散ペーストを、噴霧や塗布によって微粒子用基板4に付着させ、加熱し、蒸発性溶液や蒸発性ペーストを蒸発させて除去した後、真空槽10内に配置しておく。一枚の転写部材5によって所定枚数の処理対象物27にMgO微粒子3を付着させると、転写部材5を交換する。
【選択図】 図7
【解決手段】
真空槽10内部を真空雰囲気にし、処理対象物27のSrCaO膜から成る保護膜の表面に、転写部材5のMgO微粒子3を接触させて付着させ、離間させた後、処理対象物27を真空槽10の外部に搬出する。転写部材5は、微粒子用基板4上に、MgO微粒子3が蒸発性溶液や蒸発性ペーストに分散された分散液や分散ペーストを、噴霧や塗布によって微粒子用基板4に付着させ、加熱し、蒸発性溶液や蒸発性ペーストを蒸発させて除去した後、真空槽10内に配置しておく。一枚の転写部材5によって所定枚数の処理対象物27にMgO微粒子3を付着させると、転写部材5を交換する。
【選択図】 図7
Description
本発明は、プラズマディスプレイとその製造方法の技術分野に関する。
従来より、PDPは表示装置の分野で広く用いられており、近年では、大画面で高品質、かつ、低価格のPDPが要求されている。
一般にPDPはガラス基板上に維持電極および走査電極が形成されたフロントパネル(前面板)と、ガラス基板上にアドレス電極が形成されたリアパネル(背面板)とが貼り合わされて構成された3電極面放電型が主流となっている。
一般にPDPはガラス基板上に維持電極および走査電極が形成されたフロントパネル(前面板)と、ガラス基板上にアドレス電極が形成されたリアパネル(背面板)とが貼り合わされて構成された3電極面放電型が主流となっている。
フロントパネルとリアパネルの間には放電ガスが封入されており、走査電極とアドレス電極との間に電圧を印加して放電を発生させ、走査電極と維持電極の間に維持電圧を印加して封入された放電ガスをプラズマ化させると、プラズマから紫外線が放射される。紫外線が蛍光体に照射されると、蛍光体は励起し可視光を放出する。
維持電極上と走査電極上とには、誘電体膜が形成され、さらにその上には、誘電体を保護するために保護膜が形成されている。従来、この保護膜にはMgOが用いられている。
放電を維持するために、走査電極と維持電極に交流電圧を印加すると、放電ガスのプラズマ化により発生した陽イオンが走査電極側および維持電極側に入射するが、走査電極および維持電極とそれら電極上の誘電体膜は保護膜によって陽イオンから保護されている。
PDPの放電時の電圧(放電電圧)は、保護膜の二次電子放出係数に依存することが知られており、保護膜の2次電子放出係数が大きいほど(仕事関数が小さく電子を放出しやすいほど)、放電電圧が低電圧化することが知られている。
仕事関数がMgOよりも小さいアルカリ土類金属の酸化物を保護膜として用い、放電電圧を低電圧化することが提案されている(特開2002-231129)。
しかしこれらの材料はH2O、CO、CO2等の不純物ガスに対して極めて活性であり、これらの不純物ガスと容易に反応し、水酸化物、炭酸塩が形成されてしまう。
このためエージング工程が非常に長くなってしまい、もしくはエージングしても放電電圧が低下しないといった問題が知られている(IEEE Trans. Electron Dev. 26, 1163, 1979)。
しかしこれらの材料はH2O、CO、CO2等の不純物ガスに対して極めて活性であり、これらの不純物ガスと容易に反応し、水酸化物、炭酸塩が形成されてしまう。
このためエージング工程が非常に長くなってしまい、もしくはエージングしても放電電圧が低下しないといった問題が知られている(IEEE Trans. Electron Dev. 26, 1163, 1979)。
特開2000-156160号には、大気に曝さず、一貫して真空雰囲気中にパネルを置いて、PDPを製造する真空一貫装置が提案されており、この装置によってPDPを製造すれば、アルカリ土類金属酸化物保護膜を大気に曝す必要がないため、保護膜表面へのH2O、CO2等の吸着を最小限に抑えることができ、活性化工程を行わなくても、エージング時間を非常に短く出来ることが報告されている(IDW09、PDP5-3)。
また、真空一貫装置を用いて作製したCaO、SrO、BaOといった材料を保護膜として用いたPDPの特性としては、MgOよりも放電電圧が低下し、Xe分圧を高くすることで高発光効率が得られることが報告されている。さらに放電遅れもMgO保護膜を用いた場合と同程度であることもあわせて報告されている。
しかし、近年ではPDPの高精細化や高速駆動化が必要とされており、CaO、SrO、BaOやこれらの混合膜だけを用いた場合では十分ではない。
PDPの画像表示には、1フィールドの映像を複数のサブフィールド(S.F.)に分割する階調表現方式(例えばフィールド内時分割表示方式)が用いられている。
PDPの画像表示には、1フィールドの映像を複数のサブフィールド(S.F.)に分割する階調表現方式(例えばフィールド内時分割表示方式)が用いられている。
時分割表示方式の重要な研究課題には「放電遅れ」の防止・抑制が挙げられる。ここで、「放電遅れ」とは駆動パルスの幅を狭くして高速駆動を行う際に、パルスの立ち上がりから遅れて放電が行われる現象を指す。「放電遅れ」が顕著になると、印加されたパルス幅内で放電が終了する確率が低くなり、本来点灯すべきセルに書き込み等ができずに点灯不良が生じてしまう。
高精細なセル構造において、「放電遅れ」の問題は高速駆動を行う場合に特に顕在化するおそれがあり、早急な対策が望まれている。
「放電遅れ」の原因は、主に保護層の特性に起因すると考えられている。従って現在では、誘電体層の上に直接、或いは薄膜法で作製したMgO膜を介して、気相酸化法で作製したMgOの単結晶微粒子を層状に配置し、保護層表面の放電特性を改善する試みも行われている(特許文献1、2参照)。この特許文献1、2の方法によれば、低温時における放電遅れ低減については一定の改善が図られるとされている。
「放電遅れ」の原因は、主に保護層の特性に起因すると考えられている。従って現在では、誘電体層の上に直接、或いは薄膜法で作製したMgO膜を介して、気相酸化法で作製したMgOの単結晶微粒子を層状に配置し、保護層表面の放電特性を改善する試みも行われている(特許文献1、2参照)。この特許文献1、2の方法によれば、低温時における放電遅れ低減については一定の改善が図られるとされている。
この単結晶微粒子を塗布する方法は、CaO、SrO、BaOやその混合物を保護膜としたプラズマディスプレイパネルにおいては、塗布雰囲気が露点の低い不活性ガス中もしくは、真空中に限られ、通常用いられる印刷による散布はそのまま適用することはできない。
真空一貫装置を用いることで、CaO、SrO、BaOといった非常に反応性が高い材料を保護膜として用いたPDPを作製することが可能であり、それらのPDPでは、放電電圧が低電圧化し、Xe分圧を高くすることで発光効率が向上することが報告されている。また、放電遅れもMgO保護膜を用いた場合と同程度であることも併せて報告されている。
しかし、現在のPDPは、MgO保護膜の上にMgOの単結晶微粒子を塗布(散布)し、放電遅れ時間(統計遅れ時間)を劇的に低減することで、駆動パルスの幅を狭くすることが出来、高速駆動を達成していることが知られている。
つまりCaO、SrO、BaOやその混合物だけでは、放電遅れが大きく、従来のPDP同様、MgOの単結晶微粒子を保護膜表面に散布する必要がある。
CaO、SrO、BaOといった非常に反応性が高い保護膜表面に微粒子を散布するには、真空中若しくは露点の低い不活性ガス中で、尚且つ、溶媒などを使用しないで分布よく散布する必要がある。
しかしながら、そのような方法で効率の良いものは見出されていない。
CaO、SrO、BaOといった非常に反応性が高い保護膜表面に微粒子を散布するには、真空中若しくは露点の低い不活性ガス中で、尚且つ、溶媒などを使用しないで分布よく散布する必要がある。
しかしながら、そのような方法で効率の良いものは見出されていない。
本発明は、保護膜を液体やペーストに接触させずに高い材料使用効率で微粒子を配置してPDPを生産できる技術を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明は、リアパネルとフロントパネルとが対面して固定され、前記リアパネルの前記フロントパネルに向く面には複数のリブが設けられ、前記リブ間の凹部の底面下にはアドレス電極が設けられ、前記フロントパネルの前記リアパネルに向く面には、前記アドレス電極が伸びる方向とは垂直な方向に伸び、互いに離間して配置された走査電極と維持電極とが設けられ、前記凹部のうち、所望の凹部を、前記アドレス電極と前記走査電極の間に印加するアドレス電圧によって放電領域として選択し、前記走査電極と前記維持電極との間に維持電圧を印加して前記放電領域に放電を発生させ、形成されたプラズマから放出された紫外線を、前記リアパネルのリブ間の凹部に配置された蛍光体に入射させて、前記蛍光体を発光させるプラズマディスプレイパネルを製造するPDP製造方法であって、前記リアパネルと前記フロントパネルを固定する前に、前記走査電極と前記維持電極上に、前記プラズマから前記走査電極と前記維持電極を保護する保護膜を設け、転写基板上に複数の微粒子が付着されて成る転写部材と前記フロントパネルとを相対的に移動させ、前記転写基板上の前記微粒子と前記保護膜表面とを接触させ、前記転写基板上の前記微粒子の少なくとも一部を前記保護膜表面に付着させるPDP製造方法である。
また、本発明は、加熱により蒸発する蒸発性液体に前記微粒子を分散させて分散液を形成し、前記分散液によって前記転写基板を濡らした後、前記蒸発性液体を昇温させて蒸発させ、前記蒸発性液体を除去して前記分散液中の前記微粒子を前記転写基板上に付着させるPDP製造方法である。
また、本発明は、加熱により蒸発する蒸発性ペーストに前記微粒子を分散させて分散ペーストを形成し、前記分散ペーストを前記転写基板に塗布した後、昇温して蒸発させ、前記蒸発性ペーストを除去し、前記分散性ペースト中の前記微粒子を前記転写部材上に付着させるPDP製造方法である。
また、本発明は、前記保護膜は表面に露出するSrCaO膜を有し、前記微粒子は前記SrCaO膜に付着させるPDP製造方法である。
また、本発明は、前記フロントパネルと、前記転写部材とを真空雰囲気中に配置し、真空雰囲気中で前記保護膜表面に前記微粒子を接触させるPDP製造方法である。
また、本発明は、前記フロントパネルは、真空雰囲気中で前記保護膜が形成された後、前記リアパネルと対面して固定され、前記リアパネルと前記フロントパネルの間の空間が外部空間から遮断されるまでの間、真空雰囲気中に置かれるPDP製造方法である。
また、本発明は、前記微粒子には、MgO微粒子を用いるPDP製造方法である。
また、本発明は、前記MgO微粒子には、ScがドープされたPDP製造方法である。
また、本発明は、前記MgO微粒子には、FがドープされたPDP製造方法である。
また、本発明は、真空排気装置が接続された真空槽と、前記真空槽内に配置され、表面に微粒子が配置された転写部材と、処理対象物が配置され、前記処理対象物の表面と、前記転写部材の前記微粒子が配置された表面とを対面させる保持装置と、真空雰囲気中で前記転写部材と前記処理対象物とを相対的に移動させ、前記処理対象物の表面と前記微粒子とを接触させる微粒子付着室である。
また、本発明は、前記真空槽の内部に配置された前記転写部材を、前記真空槽の外部に配置された別の転写部材に交換可能に構成された微粒子付着室である。
また、本発明は、リアパネルとフロントパネルとが対面して固定され、前記リアパネルの前記フロントパネルに向く面には複数のリブが設けられ、前記リブ間の凹部の底面下にはアドレス電極が設けられ、前記フロントパネルの前記リアパネルに向く面には、前記アドレス電極が伸びる方向とは垂直な方向に伸び、互いに離間して配置された走査電極と維持電極とが設けられ、前記凹部のうち、所望の凹部を、前記アドレス電極と前記走査電極の間に印加するアドレス電圧によって放電領域として選択し、前記走査電極と前記維持電極との間に維持電圧を印加して前記放電領域に放電を発生させ、形成されたプラズマから放出された紫外線を、前記リアパネルのリブ間の凹部に配置された蛍光体に入射させて、前記蛍光体を発光させるプラズマディスプレイパネルを形成するPDP製造装置であって、本発明の微粒子付着室と、前記リアパネルと前記フロントパネルとを対面して固定させる封着室とを有し、前記真空槽内には、微粒子が付着された前記転写部材が配置され、ガラス基板上に前記走査電極と前記維持電極とが設けられ、前記走査電極と前記維持電極表面に形成された保護膜を有する処理対象物を、前記保護膜を前記転写部材に向けて基板ホルダに配置し、前記保護膜に前記微粒子を付着させて前記フロントパネルを形成した後、前記フロントパネルを前記封着室に移動させるPDP製造装置である。
また、本発明は、転写部材加熱室を有し、前記真空槽の外部から前記真空槽の内部に搬入される前記転写部材は、前記転写部材加熱室内で加熱した後、前記真空槽内に搬入できるように構成されたPDP製造装置である。
また、本発明は、成膜室を有し、前記処理対象物の前記保護膜は、前記成膜室で成膜される本発明のPDP製造装置であって、前記成膜室内で前記保護膜の形成が開始された後、前記封着室内で前記リアパネルと前記フロントパネルが固定されて、前記リアパネルと前記フロントパネルの間の空間が外部空間から遮断されるまでの間、前記フロントパネルは真空雰囲気中に置かれるように構成されたPDP製造装置である。
また、本発明は、前記微粒子には、MgO微粒子を用いるPDP製造装置である。
また、本発明は、前記MgO微粒子には、ScがドープされたPDP製造装置である。
また、本発明は、前記MgO微粒子には、FがドープされたPDP製造装置である。
また、本発明は、加熱により蒸発する蒸発性液体に前記微粒子を分散させて分散液を形成し、前記分散液によって前記転写基板を濡らした後、前記蒸発性液体を昇温させて蒸発させ、前記蒸発性液体を除去して前記分散液中の前記微粒子を前記転写基板上に付着させるPDP製造方法である。
また、本発明は、加熱により蒸発する蒸発性ペーストに前記微粒子を分散させて分散ペーストを形成し、前記分散ペーストを前記転写基板に塗布した後、昇温して蒸発させ、前記蒸発性ペーストを除去し、前記分散性ペースト中の前記微粒子を前記転写部材上に付着させるPDP製造方法である。
また、本発明は、前記保護膜は表面に露出するSrCaO膜を有し、前記微粒子は前記SrCaO膜に付着させるPDP製造方法である。
また、本発明は、前記フロントパネルと、前記転写部材とを真空雰囲気中に配置し、真空雰囲気中で前記保護膜表面に前記微粒子を接触させるPDP製造方法である。
また、本発明は、前記フロントパネルは、真空雰囲気中で前記保護膜が形成された後、前記リアパネルと対面して固定され、前記リアパネルと前記フロントパネルの間の空間が外部空間から遮断されるまでの間、真空雰囲気中に置かれるPDP製造方法である。
また、本発明は、前記微粒子には、MgO微粒子を用いるPDP製造方法である。
また、本発明は、前記MgO微粒子には、ScがドープされたPDP製造方法である。
また、本発明は、前記MgO微粒子には、FがドープされたPDP製造方法である。
また、本発明は、真空排気装置が接続された真空槽と、前記真空槽内に配置され、表面に微粒子が配置された転写部材と、処理対象物が配置され、前記処理対象物の表面と、前記転写部材の前記微粒子が配置された表面とを対面させる保持装置と、真空雰囲気中で前記転写部材と前記処理対象物とを相対的に移動させ、前記処理対象物の表面と前記微粒子とを接触させる微粒子付着室である。
また、本発明は、前記真空槽の内部に配置された前記転写部材を、前記真空槽の外部に配置された別の転写部材に交換可能に構成された微粒子付着室である。
また、本発明は、リアパネルとフロントパネルとが対面して固定され、前記リアパネルの前記フロントパネルに向く面には複数のリブが設けられ、前記リブ間の凹部の底面下にはアドレス電極が設けられ、前記フロントパネルの前記リアパネルに向く面には、前記アドレス電極が伸びる方向とは垂直な方向に伸び、互いに離間して配置された走査電極と維持電極とが設けられ、前記凹部のうち、所望の凹部を、前記アドレス電極と前記走査電極の間に印加するアドレス電圧によって放電領域として選択し、前記走査電極と前記維持電極との間に維持電圧を印加して前記放電領域に放電を発生させ、形成されたプラズマから放出された紫外線を、前記リアパネルのリブ間の凹部に配置された蛍光体に入射させて、前記蛍光体を発光させるプラズマディスプレイパネルを形成するPDP製造装置であって、本発明の微粒子付着室と、前記リアパネルと前記フロントパネルとを対面して固定させる封着室とを有し、前記真空槽内には、微粒子が付着された前記転写部材が配置され、ガラス基板上に前記走査電極と前記維持電極とが設けられ、前記走査電極と前記維持電極表面に形成された保護膜を有する処理対象物を、前記保護膜を前記転写部材に向けて基板ホルダに配置し、前記保護膜に前記微粒子を付着させて前記フロントパネルを形成した後、前記フロントパネルを前記封着室に移動させるPDP製造装置である。
また、本発明は、転写部材加熱室を有し、前記真空槽の外部から前記真空槽の内部に搬入される前記転写部材は、前記転写部材加熱室内で加熱した後、前記真空槽内に搬入できるように構成されたPDP製造装置である。
また、本発明は、成膜室を有し、前記処理対象物の前記保護膜は、前記成膜室で成膜される本発明のPDP製造装置であって、前記成膜室内で前記保護膜の形成が開始された後、前記封着室内で前記リアパネルと前記フロントパネルが固定されて、前記リアパネルと前記フロントパネルの間の空間が外部空間から遮断されるまでの間、前記フロントパネルは真空雰囲気中に置かれるように構成されたPDP製造装置である。
また、本発明は、前記微粒子には、MgO微粒子を用いるPDP製造装置である。
また、本発明は、前記MgO微粒子には、ScがドープされたPDP製造装置である。
また、本発明は、前記MgO微粒子には、FがドープされたPDP製造装置である。
本発明によれば、転写法を用いることで、非常に反応性の高いSrCaO保護膜の表面に、保護膜を液体やペーストに接触させずに、初期電子放出特性に優れる微粒子を付着させることができ、微粒子の付着により、放電電圧が上昇することなく放電遅れを短縮させることができる。
<PDP>
先ず、プラズマディスプレイパネル(PDP)の構造について説明する。
図12の符号1は、PDPを示しており、このPDP1は、フロントパネル20とリアパネル30とを有している。フロントパネル20とリアパネル30は、フロント側ガラス基板21、リア側ガラス基板31をそれぞれ有している。
先ず、プラズマディスプレイパネル(PDP)の構造について説明する。
図12の符号1は、PDPを示しており、このPDP1は、フロントパネル20とリアパネル30とを有している。フロントパネル20とリアパネル30は、フロント側ガラス基板21、リア側ガラス基板31をそれぞれ有している。
リアパネル30側では、リア側ガラス基板31上に、線状のアドレス電極32が互いに平行に離間して配置されており、アドレス電極32上とその間の部分は、誘電体膜37によって覆われている。
アドレス電極32とアドレス電極32との間の位置の誘電体膜37上には、アドレス電極32と平行に一本ずつ細長い絶縁性材料の凸条であるリブ34が配置されており、リブ34間に形成された直線状の凹部36には、蛍光体35が配置されている。
フロントパネル20側では、フロント側ガラス基板21の表面に、線状の走査電極22と線状の維持電極23とが交互に平行に離間して配置されている。
フロントパネル20とリアパネル30とは、走査電極22と維持電極23とが、アドレス電極32とそれぞれ垂直な方向に向くようにして、走査電極22と維持電極23が形成された面と、アドレス電極32が形成された面とが互いに平行に対面して配置されている。
フロントパネル20とリアパネル30とは、走査電極22と維持電極23とが、アドレス電極32とそれぞれ垂直な方向に向くようにして、走査電極22と維持電極23が形成された面と、アドレス電極32が形成された面とが互いに平行に対面して配置されている。
フロントパネル20とリアパネル30の間には放電ガスが封入されており、アドレス電極32と走査電極22の間に初期電圧を印加し、アドレス電極32と走査電極22とで挟まれた部分に初期放電を発生させ、次いで、一本の走査電極22に対して点灯すべき箇所を通るアドレス電極32にアドレス電圧を印加し、リブ34間の凹部36の点灯すべき場所にアドレス放電を発生させることで、アドレス電極32と走査電極22により、アドレス放電が発生した位置に近い凹部36内の位置を、放電領域として選択する。
次に、放電領域の片側を通る走査電極22と、その反対側を通る維持電極23の間に維持電圧を印加し、凹部36内のアドレス電極32で選択された場所、即ち、点灯すべき場所に放電を発生させてプラズマを形成する。プラズマから紫外線が放射され、蛍光体35に入射すると、選択された場所の蛍光体35が可視光で発光する。赤色、緑色、又は青色のうちの一色で発光する蛍光体35を、別々の凹部36に一色ずつ配置してカラー表示を行うことができる。
維持電極23と走査電極22の表面には誘電体膜24と保護膜25とが、フロント側ガラス基板21側からこの順序で形成されており、維持電極23と走査電極22は、プラズマによって惹起されるスパッタリング現象から保護されている。
保護膜を形成する方法は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレート法、CVD法等、いろいろあるが、一例として、真空蒸着法では、保護膜25は、保護膜25と同じ材料で形成された蒸発材料を真空雰囲気中で蒸発させ、蒸気を誘電体膜24表面に到達させて形成している。
走査電極22と維持電極23の間に放電を発生させるための維持電圧の大きさや、維持電圧の印加から放電発生までの時間等の放電特性は、保護膜25の材料によって変わるが、本発明では、保護膜はSrCaO膜であり、H2OやCO2といったガスと反応性が高いため、後述する工程によって、保護膜25の表面に、MgO微粒子が付着されて放電遅れが改善されている。
<PDP製造方法>
図4の符号2は、本発明のPDP製造装置であり、フロントパネル搬入室81と、フロントパネル加熱室82と、成膜室83と、冷却室84とがこの順序で接続され、冷却室84は、第一搬送室85を介して微粒子転写室86に接続されて各室81〜86を用いてMgO微粒子の付着によってフロントパネル20を形成できるようになっている。
図4の符号2は、本発明のPDP製造装置であり、フロントパネル搬入室81と、フロントパネル加熱室82と、成膜室83と、冷却室84とがこの順序で接続され、冷却室84は、第一搬送室85を介して微粒子転写室86に接続されて各室81〜86を用いてMgO微粒子の付着によってフロントパネル20を形成できるようになっている。
これら各室81〜86と、後述する各室87〜95には、それぞれ真空排気装置が接続されており、各室81〜95の間に設けられた真空バルブを閉じて真空排気装置を動作させると、各室81〜95は、それぞれ独立に真空排気され、それぞれ真空雰囲気に置けるようになっている。ここでは、フロントパネル搬入室81と、後述するリアパネル搬入室91、転写部材搬入室93以外の各室82〜90、92〜95の内部は、真空雰囲気にされ、真空排気装置が動作して継続して真空排気されている。
なお、各室81〜95の間で、基板等を移動させる場合は、真空バルブは開けられ、移動後は閉じられる。
なお、各室81〜95の間で、基板等を移動させる場合は、真空バルブは開けられ、移動後は閉じられる。
図9(a)は、フロントパネル搬入室81の内部に搬入される処理対象物26を示している。走査電極22と、維持電極23とは、透明導電膜で形成され、フロント側ガラス基板21上に設けられた透明配線51と、透明配線51上の一部領域上に、透明配線51と平行に設けられたバス電極52とで構成されている。
走査電極22と維持電極23の表面と、その間には、誘電体膜24が形成されており、フロントパネル搬入室81の内部に搬入される処理対象物26は、誘電体膜24の表面が露出されている。
フロントパネル搬入室81の扉(不図示)を開け、処理対象物26をフロントパネル搬入室81の内部に搬入し、扉を閉じ、フロントパネル搬入室81の内部を真空排気する。
フロントパネル搬入室81の扉(不図示)を開け、処理対象物26をフロントパネル搬入室81の内部に搬入し、扉を閉じ、フロントパネル搬入室81の内部を真空排気する。
次に、真空バルブを開けて処理対象物26をフロントパネル加熱室82内に移動させ、フロントパネル加熱室82内を真空排気しながら処理対象物26を加熱する。
以下、真空バルブの操作は省略すると、処理対象物26がフロントパネル加熱室82内で所定温度に昇温され、ある一定時間温度が保持され処理対象物26の脱ガスが行われると、成膜室83に移動される。成膜室83の内部には、SrCaO材料が充填されたリングハースが配置されており、ピアスガン等でEB照射され、誘電体膜24表面にSrCaO膜が真空蒸着される。
以下、真空バルブの操作は省略すると、処理対象物26がフロントパネル加熱室82内で所定温度に昇温され、ある一定時間温度が保持され処理対象物26の脱ガスが行われると、成膜室83に移動される。成膜室83の内部には、SrCaO材料が充填されたリングハースが配置されており、ピアスガン等でEB照射され、誘電体膜24表面にSrCaO膜が真空蒸着される。
図9(b)に示すように、SrCaO膜を所定膜厚に形成することで、誘電体膜24の表面にSrCaO膜から成る保護膜25を形成し、MgO微粒子を配置する処理対象物27を構成させる。
保護膜25を形成する処理対象物26は、周辺部分で走査電極22と維持電極23とが露出されており、保護膜25を形成する際に、走査電極22と維持電極23の露出部分が覆われ、保護膜25が露出部分に形成されずに、走査電極22と維持電極23の一部の露出が維持されるようになっている。
次に、保護膜25が形成された処理対象物27を冷却室84に移動させ、冷却室84内で冷却する。
第一搬送室85内には基板搬送ロボットが配置されており、基板搬送ロボットの腕部を伸ばして先端を冷却室84の内部に挿入し、冷却室84内に位置する処理対象物27を腕部の先端上に乗せ、腕部を縮めて処理対象物27を第一搬送室85内に搬入し、処理対象物27を微粒子転写室86に移動させるようにする。
第一搬送室85内には基板搬送ロボットが配置されており、基板搬送ロボットの腕部を伸ばして先端を冷却室84の内部に挿入し、冷却室84内に位置する処理対象物27を腕部の先端上に乗せ、腕部を縮めて処理対象物27を第一搬送室85内に搬入し、処理対象物27を微粒子転写室86に移動させるようにする。
微粒子転写室86の内部を図6(a)〜(e)に示し、説明すると、先ず図6(a)を参照し、微粒子転写室86は、真空槽10を有しており、真空槽10の内部には転写台12が配置され、転写台12の上には転写部材5が配置されている。この転写台12は真空槽10に固定されている。
転写台12の上方の真空槽10の天井には、昇降軸17が気密に挿通されており、昇降軸17の下端には、絶縁部材16を介して取付板15が設けられている。取付板15には、取付部材19によって、基板ホルダ6が固定されている。
基板ホルダ6は、転写台12上に配置された転写部材5の真上位置に、転写台12表面と対面して配置されている。
基板ホルダ6は、転写台12上に配置された転写部材5の真上位置に、転写台12表面と対面して配置されている。
基板ホルダ6の平面形状を図8(a)に示す。
基板ホルダ6は枠形状であり、枠形状の一部は、切り欠かれ、切り欠かれた部分である切欠部9が設けられている。基板ホルダ6の枠形状の内周に沿った部分には、厚みが薄く、表面高さが外周部分よりも低くなっている基板配置部8が形成されている。
基板ホルダ6は枠形状であり、枠形状の一部は、切り欠かれ、切り欠かれた部分である切欠部9が設けられている。基板ホルダ6の枠形状の内周に沿った部分には、厚みが薄く、表面高さが外周部分よりも低くなっている基板配置部8が形成されている。
転写台12の表面は平坦であり、転写台12の表面と基板ホルダ6の基板配置部8の表面とは水平に配置されている。
第一搬送室85内部の基板搬送ロボットは、腕部の方向を変えて腕部を伸ばし、図6(b)に示すように、微粒子転写室86の内部に腕部先端を挿入すると、処理対象物27は、冷却室84から、第一搬送室85を通過して、微粒子転写室86の内部に移動される。
第一搬送室85内部の基板搬送ロボットは、腕部の方向を変えて腕部を伸ばし、図6(b)に示すように、微粒子転写室86の内部に腕部先端を挿入すると、処理対象物27は、冷却室84から、第一搬送室85を通過して、微粒子転写室86の内部に移動される。
腕部先端上の処理対象物27は、取付部材19の間を通過して、取付板15と基板ホルダ6との間に挿入する。処理対象物27は、切欠部9の真上を通って挿入されるため、切欠部9上には腕部55が位置している。
真空槽10の外部には、軸昇降装置(モータ)18が配置されており、昇降軸17は、軸昇降装置18を動作させると、真空槽10の内部の真空雰囲気を維持しながら上下に移動でき、昇降軸17の上下の移動に伴って、基板ホルダ6が、転写台12上で上下に移動することができるようになっている。
微粒子転写室86には、真空排気装置29が接続され、真空排気装置29によって継続して真空排気されている。
微粒子転写室86には、真空排気装置29が接続され、真空排気装置29によって継続して真空排気されている。
基板配置部8の外周は、処理対象物27の外周よりも外側に位置し、基板配置部8の内周は、処理対象物27の外周よりも内側に位置するようにされており、処理対象物27の外周部分が基板配置部8の上方に位置する状態で、基板ホルダ6を上方に移動させると(又は、腕部55を下方に移動させると)、腕部55に切欠部9を通過させて、基板ホルダ6が腕部55よりも上方に移動し、処理対象物27は、腕部55上から基板ホルダ6の基板配置部8上へ移載され、基板ホルダ6上に乗る。
基板搬送ロボットの腕部55先端上では、処理対象物27は、保護膜25が露出する面を下方に向けて配置されており、その状態の処理対象物27が基板ホルダ6上に乗せられると、処理対象物27は、周囲が基板配置部8上に乗り、基板ホルダ6で囲まれた開口7内に、保護膜25が鉛直下方を向けて露出して基板ホルダ6に配置される。
図8(b)は、基板ホルダ6上の処理対象物27を処理対象物27よりも上方位置から見たときの図である。
図8(b)は、基板ホルダ6上の処理対象物27を処理対象物27よりも上方位置から見たときの図である。
処理対象物27が基板ホルダ6の上に乗った後、腕部55を第一搬送室85に戻し、真空バルブを閉じ、基板ホルダ6を下方に移動させる。
図6(c)は、その状態を示している。
転写部材5は、ガラス板から成る微粒子用基板4と、微粒子用基板4の上方を向いた表面に、後述する工程によって配置されたMgO微小粒子3によって構成されており、その平面図は図5に示す。
本発明で用いるMgO微小粒子3は、粒径が0.1μm以上10μm以下のMgO単結晶粒子である。
図6(c)は、その状態を示している。
転写部材5は、ガラス板から成る微粒子用基板4と、微粒子用基板4の上方を向いた表面に、後述する工程によって配置されたMgO微小粒子3によって構成されており、その平面図は図5に示す。
本発明で用いるMgO微小粒子3は、粒径が0.1μm以上10μm以下のMgO単結晶粒子である。
転写部材5を静止させた状態で昇降軸17を降下させ、処理対象物27を下方に移動させると、図7(d)のように、保護膜25と微粒子用基板4上のMgO微小粒子3とが接触する。
ここでは、処理対象物27を移動させたが、処理対象物27を静止させておき、後述するピン13を上昇させ、ピン13の上端上に転写部材5を乗せて、転写部材5を上方に移動させて接触させてもよい。
ここでは、処理対象物27を移動させたが、処理対象物27を静止させておき、後述するピン13を上昇させ、ピン13の上端上に転写部材5を乗せて、転写部材5を上方に移動させて接触させてもよい。
いずれにしろ、処理対象物27と転写部材5のうちのいずれか一方又は両方を移動させて、離間していた処理対象物27と転写部材5との間の距離を縮め、保護膜25とMgO微粒子3とを接触させればよい。
なお、微粒子用基板4上では、MgO微粒子3は、処理対象物27の外周部分に接触しないように配置されている。
なお、微粒子用基板4上では、MgO微粒子3は、処理対象物27の外周部分に接触しないように配置されている。
転写台12の表面は平坦に形成され、転写部材5の裏面である微粒子用基板4の裏面は広い面積で転写台12の表面に接触して支持されており、多くのMgO微粒子3が転写部材5の微粒子用基板4の表面と、処理対象物27の保護膜25の表面の両方に接触する。
微粒子用基板4の表面と保護膜25の表面の両方に接触するMgO微粒子3については、MgO粒子3と微粒子用基板4の表面が接触する部分と、保護膜25の表面と接触する部分の両方に、接触を維持する付着力が発生している。
多くのMgO微粒子3が微粒子用基板4の表面と保護膜25の表面に接触している状態から、処理対象物27と転写部材5とを相対的に移動させて処理対象物27と転写部材5との間の距離を大きくすると、MgO微粒子3は、微粒子用基板4の表面と保護膜25の表面のうち、付着力が弱い方の表面から脱離し、強い方の表面に付着して一緒に移動する。図7(e)は、処理対象物27と転写部材5を離間させた状態である。
付着力の強弱は、MgO微粒子3毎に異なっており、微粒子用基板4の表面と保護膜25の表面の両方に接触するMgO微粒子3は、一部分が保護膜25に付着し、他の部分は微粒子用基板4に付着したままで転写部材5の一部として残る。
保護膜25へのMgO微粒子3の付着量の制御方法を説明すると、本発明の取付板15と、取付部材19と、基板ホルダ6とは導電性であり、取付板15は、真空槽10の外部に配置された付着用電源28に接続されている。
基板ホルダ6上の処理対象物27は、走査電極22の露出部分と、維持電極23の露出部分とが基板ホルダ6に接触しており、基板ホルダ6と走査電極22及び維持電極23とは、電気的に接続されている。
従って、付着用電源28を動作させて電圧を出力すると、取付板15と取付部材19と基板ホルダ6とを介して、処理対象物27の走査電極22及び維持電極23に電圧が印加され、処理対象物27に静電気力が発生し、MgO微粒子3が静電吸着される。
この場合、処理対象物27への印加電圧の大きさを変化させることで、処理対象物27とMgO微粒子3との間に形成される静電引力の大きさを変化させることができるから、処理対象物27への印加電圧の大きさによって、処理対象物27へのMgO粒子3の付着量を制御することができる。
実験によると、微粒子用基板4表面に残るMgO微粒子3の方が多数であるようにすることができた。従って、MgO微粒子3が付着された一枚の転写部材5に対して、20枚程度の処理対象物27の保護膜25を接触させてMgO微粒子3を転着させても、各処理対象物27の保護膜25に付着したMgO微粒子3の数を、大きすぎず且つ小さすぎない密度にすることができた。
また、回収室を設け、MgO微粒子3を付着させた処理対象物27を回収室内に搬入し、MgO微粒子3の付着量が多すぎる処理対象物27に対して、ガスを吹き付けて余分なMgO微粒子3を剥離させ、処理対象物27のMgO微粒子3を規定の密度するとともに、剥離したMgO微粒子3を回収して他の微粒子用基板4に付着させて再利用することもできる。
MgO微粒子3が保護膜25の表面に付着されると、フロントパネル20が得られる。
図8(c)は、得られたフロントパネル20が基板ホルダ6上に配置された状態の平面図であり、図9(c)は、そのフロントパネル20の一方向から見た側面図であり、同図(d)は、同じフロントパネル20を図9(c)とは90度異なる方向から見た側面図である。
図8(c)は、得られたフロントパネル20が基板ホルダ6上に配置された状態の平面図であり、図9(c)は、そのフロントパネル20の一方向から見た側面図であり、同図(d)は、同じフロントパネル20を図9(c)とは90度異なる方向から見た側面図である。
微粒子転写室86の壁面のうち、第一搬送室85に接続された壁面とは異なる壁面に第二搬送室87が接続されており、基板ホルダ6を回転させ、切欠部9を第二搬送室87に向け、第二搬送室87内の基板搬送ロボットの腕部を、MgO微粒子3が付着された処理対象物27の下方に移動させ、腕部に切欠部9を通過させて上昇させ、腕部上に得られたフロントパネル20を乗せる。
第二搬送室87にはアラインメント室88が接続されており、フロントパネル20を、微粒子転写室86内からアラインメント室88内に、第二搬送室87を通過させて移動させる。
微粒子転写室86内では、フロントパネル20がアラインメント室88に移動された後、MgO微粒子3が配置されていない処理対象物を第一搬送室85を通過させて微粒子転写室86内に搬入し、上記と同じ手順によって処理対象物の保護膜表面にMgO微粒子3を付着させる。
次に、アラインメント室88内の工程を説明すると、まず、PDP製造装置2は、リアパネル搬入室91を有しており、このリアパネル搬入室91は、リアパネル加熱室92を介して第二搬送室87に接続されている。
リアパネル搬入室91には、図10に示したような、ガラス基板31上にリング状の接着材料38が配置されたリアパネル30が搬入される。このリアパネル30は、接着材料38によって、リブ34が取り囲まれている。
リアパネル搬入室91の内部にリアパネル30を搬入して真空排気し、内部が所定圧力に低下した後、真空バルブを開けてリアパネル搬入室91内とリアパネル加熱室92内とを接続し、リアパネル搬入室91内からリアパネル加熱室92内にリアパネル30を移動させる。
リアパネル加熱室92内では、真空排気をしながらリアパネル30を加熱して接着材料38の脱ガスを行い、次いで、第二の搬送室87内の基板搬送ロボットによって、リアパネル加熱室92内で脱ガスをされたリアパネル30を、第二の搬送室87を通過させてアラインメント室88に搬入する。
アラインメント室88には、位置合わせ装置が設けられており、図11(a)に示すようにフロントパネル20のMgO微粒子3が配置された保護膜25の表面と、リアパネル30のリブ34や接着材料38が配置された面とを対面させた状態で、フロントパネル20とリアパネル30との位置合わせを行った後、近接させ、接着材料38の上端をフロントパネル20に押しつけて密着させる。
このとき、MgO微粒子3は、接着材料38が形成するリング形状の内側に配置されており、接着材料38の上端は、フロントパネル20の微粒子3以外の部材に接触する。ここでは、保護膜25に接触する。
第二搬送室87には封着室89が接続されており、第二搬送室87内の基板搬送ロボットにより、封着室89内に位置し、密着されたフロントパネル20とリアパネル30とを、密着して互いに固定された状態を維持しながら、第二搬送室87を通過させて、アラインメント室88から封着室89に移動させる。
封着室89内には接着材料38を加熱する加熱装置が設けられており、フロントパネル20とリアパネル30とを密着させる方向に押圧しながら接着材料38を加熱して軟化させた後、固化させ、接着材料38の接着力によって、フロントパネル20とリアパネル30とを接着する。
封着室89内は継続して真空排気されており、接着材料38でフロントパネル20とリアパネル30とを接続した後、フロントパネル20とリアパネル30との間の空間が所定圧力まで真空排気されたと判断すると、フロントパネル20とリアパネル30との間の空間に、XeやNeを含有する放電ガスを所定圧力まで導入する。
導入後、フロントパネル20とリアパネル30の間の空間への放電ガス導入口を閉塞すると、図11(b)の側面図と、図12の斜視図に示すPDP1が得られる。
PDP1は、封着室89からPDP搬出室90に移動させ、PDP搬出室90と封着室89との間の真空バルブを閉じた後、PDP搬出室90内を大気圧力にして、PDP1を大気中に取り出す。
PDP1は、封着室89からPDP搬出室90に移動させ、PDP搬出室90と封着室89との間の真空バルブを閉じた後、PDP搬出室90内を大気圧力にして、PDP1を大気中に取り出す。
<転写部材交換>
一枚の転写部材5に対して、所定枚数の処理対象物27が接触され、転写部材5上のMgO微粒子3が処理対象物27の保護膜25上に付着されると、転写部材5を交換する。
一枚の転写部材5に対して、所定枚数の処理対象物27が接触され、転写部材5上のMgO微粒子3が処理対象物27の保護膜25上に付着されると、転写部材5を交換する。
ここで、転写部材5が配置された転写台12には、複数の穴が形成されており、図6(a)〜(c)、図7(d)、(e)に示されているように、各穴内には、ピン13が挿通されている。各ピン13の下部は、ピン昇降装置14に取り付けられており、ピン昇降装置14を動作させ、微粒子転写室86内の真空雰囲気を維持しながら、ピン13の上端を、転写台12の表面以上の位置と、表面以下の位置との間で上下移動できるようにされている。
転写部材5と処理対象物27とが接触する際には、ピン13の上端は、転写台12の表面以下の位置に配置されている。
その状態からピン昇降装置14を動作させ、ピン13の上端を転写台12の表面よりも上方に移動させ、転写部材5をピン13上に乗せて持ち上げる。
その状態からピン昇降装置14を動作させ、ピン13の上端を転写台12の表面よりも上方に移動させ、転写部材5をピン13上に乗せて持ち上げる。
本発明のPDP製造装置2は、転写部材搬入室93と転写部材搬出室95とを有している。
転写部材搬出室95は、第一搬送室85に接続されており、微粒子転写室86内で、ピン13によって持ち上げられた転写部材5と転写台12との間に、第一搬送室85内の基板搬送ロボットの腕部55の先端を挿入し、次いで、ピン13を転写部材5と共に下方へ移動させて転写部材5を腕部55の先端に乗せる。
転写部材搬出室95は、第一搬送室85に接続されており、微粒子転写室86内で、ピン13によって持ち上げられた転写部材5と転写台12との間に、第一搬送室85内の基板搬送ロボットの腕部55の先端を挿入し、次いで、ピン13を転写部材5と共に下方へ移動させて転写部材5を腕部55の先端に乗せる。
腕部55先端を移動させ、転写部材5に第一搬送室85の内部を通過させて、微粒子転写室86内から転写部材搬出室95内に移動させる。
転写部材搬出室95と第一搬送室85との間の真空バルブを閉じ、転写部材搬出室95内を大気圧にした後、転写部材搬出室95内の転写部材5を大気中に取り出す。
転写部材搬出室95と第一搬送室85との間の真空バルブを閉じ、転写部材搬出室95内を大気圧にした後、転写部材搬出室95内の転写部材5を大気中に取り出す。
次に、新しい転写部材5を微粒子転写室86内に搬入する工程を説明する。
転写部材搬入室93は、転写部材加熱室94を介して、第一搬送室85に接続されており、新しい転写部材5は、転写部材搬入室93内に搬入し、転写部材搬入室93内を真空排気して真空雰囲気にした後、転写部材搬入室93と転写部材加熱室94との間の真空バルブを開け、転写部材5を転写部材搬入室93から転写部材加熱室94内に移動させる。
転写部材搬入室93は、転写部材加熱室94を介して、第一搬送室85に接続されており、新しい転写部材5は、転写部材搬入室93内に搬入し、転写部材搬入室93内を真空排気して真空雰囲気にした後、転写部材搬入室93と転写部材加熱室94との間の真空バルブを開け、転写部材5を転写部材搬入室93から転写部材加熱室94内に移動させる。
転写部材加熱室94内を真空排気しながら搬入した転写部材を加熱して昇温させ、脱ガスさせる。
脱ガス後、第一搬送室85内の基板搬送ロボットの腕部55の先端を転写部材加熱室94内に挿入し、脱ガスが終了した転写部材加熱室94内の転写部材5を腕部55の先端に乗せ、転写部材5に第一搬送室85を通過させて、転写部材5を転写部材加熱室94から微粒子転写室86に移動させる。
脱ガス後、第一搬送室85内の基板搬送ロボットの腕部55の先端を転写部材加熱室94内に挿入し、脱ガスが終了した転写部材加熱室94内の転写部材5を腕部55の先端に乗せ、転写部材5に第一搬送室85を通過させて、転写部材5を転写部材加熱室94から微粒子転写室86に移動させる。
微粒子転写室86内に移動させた転写部材5は、ピン13上で静止させ、ピン13を上昇させて、腕部55の先端上の転写部材5をピン13の上端上に移載する。腕部55を縮めて第一搬送室85内に戻した後、ピン13を降下させ、転写部材5をピン13の上端から載置台12上に移載し、処理対象物27に対してMgO微粒子3を配置できる状態にする。
<転写部材の製造>
次に、微粒子用基板4表面へのMgO微粒子3の付着工程を説明する。
予め、有機溶剤や純水などの液体であって、常温又は加熱によって蒸発可能な蒸発性液体に、MgO微粒子を所定密度で分散して分散液を形成しておく。
次に、微粒子用基板4表面へのMgO微粒子3の付着工程を説明する。
予め、有機溶剤や純水などの液体であって、常温又は加熱によって蒸発可能な蒸発性液体に、MgO微粒子を所定密度で分散して分散液を形成しておく。
また、予め、微粒子用基板4の表面を洗浄して清浄にし、乾燥しておき、その状態の微粒子用基板4の表面に、分散液を噴霧又は塗布し、分散液で濡らす。
次に、分散液で濡れた微粒子用基板4を、分散液をこぼさないようにして加熱乾燥炉内に搬入し、加熱して乾燥すると、微粒子用基板4表面にMgO微粒子3が配置された転写部材が得られる。
次に、分散液で濡れた微粒子用基板4を、分散液をこぼさないようにして加熱乾燥炉内に搬入し、加熱して乾燥すると、微粒子用基板4表面にMgO微粒子3が配置された転写部材が得られる。
分散液を加熱によって蒸発除去しても、乾燥による蒸発性液体の残渣物は微粒子用基板4の表面に残らず、得られた転写部材の微粒子用基板4の表面やMgO微粒子3の表面には、PDPを汚染する物質は付着していることは無く、また、微粒子用基板4表面やMgO微粒子3の表面も変質していることもない。
そのように加熱・乾燥された転写部材は転写部材搬入室93の内部に搬入する。
なお、上記転写部材5の微粒子用基板4はガラス基板であったが、金属基板や、金属基板の表面に無機の薄膜を形成した基板など、種々の基板を用いることができる。
なお、上記転写部材5の微粒子用基板4はガラス基板であったが、金属基板や、金属基板の表面に無機の薄膜を形成した基板など、種々の基板を用いることができる。
蒸発性液体には、微粒子用基板4に分散液を噴霧したり、微粒子用基板4を分散液に浸漬できる液体を用ることができるが、常温又は加熱によって蒸発することができれば、液体ではなくペースト状の材料でもよい。このような蒸発性ペーストにMgO微粒子3を均一に含有するように混合し、微粒子用基板4表面に塗布し、加熱し、蒸発性ペーストを蒸発させて除去して微粒子用基板4表面にMgO微粒子3を配置してもよい。
上記例では、初期電子放出特性に優れたMgO微粒子3を、保護膜25に付着させる微粒子に用いたが、本発明は、MgO微粒子3に限定されるものではなく、初期電子放出特性に優れた物質の微粒子を、保護膜に付着させてPDPを構成させることもできる。
また、保護膜についても、SrCaO膜に限定されるものではなく、たとえば、複数の材料の積層膜で構成されていても、表面にSrCaO膜が露出して、MgO微粒子のような二次電子放出係数が高い微粒子が付着される場合も含まれ、さらに、保護膜表面がSrCaO膜の場合だけではなく、スパッタリング耐性があり、放電電圧が低ければ、SrCaO膜以外の材料が保護膜表面に露出していてもよい。
上記実施例では、真空槽10内において、転写部材5よりも処理対象物27が上方に位置していたが、その逆に、処理対象物27よりも転写部材5が上方に位置していても、転写部材5から処理対象物27へのMgO微粒子3の転着ができればよい。
また、上記実施例では、転写部材5のMgO微粒子3が配置された表面と処理対象物27の保護膜25の表面は水平にされていたが、互いの表面が平行にされてMgO微粒子3と保護膜とが接触されれば、水平でなくてもよい。
(1)放電電圧
SrCaO膜から成る保護膜だけの状態と、SrCaO膜から成る保護膜の表面に、上記本発明の製造方法によってMgO微粒子を配置したときの放電電圧特性を測定した。
測定結果は、図1に示す。
SrCaO膜から成る保護膜だけの状態と、SrCaO膜から成る保護膜の表面に、上記本発明の製造方法によってMgO微粒子を配置したときの放電電圧特性を測定した。
測定結果は、図1に示す。
「放電開始電圧」は、電極間に印加する電圧を上昇したときに、放電が一カ所の放電領域で開始された電圧であり、「全面点灯電圧」は、更に電圧を上昇させたときに、パネル中全部の放電領域が点灯した電圧である。
また、「消灯開始電圧」は、全部の表示領域が点灯している状態から電極間に印加する電圧を低下させたときに、一カ所の表示領域で放電が停止したときの電圧であり、「全面消灯電圧」は更に電圧を低下させたときに、パネル中全部の表示領域が消灯した電圧である。
MgO微粒子の保護膜への配置は真空中で行われており、図1の測定結果を見ると、保護膜だけの場合と、保護膜上にMgO微粒子を配置した場合とでは、放電電圧の大きさに差はなく、MgO微粒子の配置による放電電圧の上昇はなかった。
(2)放電遅れ
はじめに、放電遅れ測定には、“JOURNAL OF APPLIED PHYSICS 105, 113304, 2009”を参考にし、図2の波形を用いた。
はじめに、放電遅れ測定には、“JOURNAL OF APPLIED PHYSICS 105, 113304, 2009”を参考にし、図2の波形を用いた。
測定を簡単に説明すると、まず走査電極22と維持電極23に矩形波形を250回印加して放電を繰り返し起こし、電極に電荷をためる。その後、アドレス期間を想定して2msの休止期間を置き、その後、維持パルスVLを印加して放電を起こす。そしてこの放電のときに発生するXeの発光(赤外線)をフォトダイオードで検出した。ここまでの流れを1000回繰り返し、1000回の発光のバラつきから、放電遅れを測定した。図2の符号Lは、フォトダイオードの出力を示しており、同じ波形を繰り返しても、通常、維持パルスVLを印加してから放電が起こるまでの時間は一定ではなく、バラつきが生じていることが分かる。
一般に電極間に放電開始電圧を超過する電位差を印加してから放電が形成されるまでには、ある一定の時間がかかり、この時間を放電遅れという。
遅れの機構から放電遅れは形成遅れと統計遅れの2成分に分類され、形成遅れは、初電子が発生してから放電が形成されるまでの時間、統計遅れは電極間に放電開始電圧を超過する電位差を印加してから電子が発生するまでの時間と定義されている。
遅れの機構から放電遅れは形成遅れと統計遅れの2成分に分類され、形成遅れは、初電子が発生してから放電が形成されるまでの時間、統計遅れは電極間に放電開始電圧を超過する電位差を印加してから電子が発生するまでの時間と定義されている。
具体的には、維持パルスVLを印加してから最も早く放電が起こったときの放電が起こるまでの時間が形成遅れ(tf)であり、最も早く放電が起こってから、もっとも遅く放電が起こるまでの時間が統計遅れ(ts)である。
通常、放電遅れは休止時間が長いほど大きくなることが知られている。実際のPDPの駆動では、走査電極22とアドレス電極32間で放電を起こすアドレス期間の間は、維持電極23と走査電極22では放電が起こらず、休止期間となる。走査電極22とアドレス電極32との間の放電は、走査電極22ごとに順次行っていくので、走査電極22が768本ある場合(XGA)には、PDP全体では、1本の走査電極22にかかる時間の768倍の時間がかかることになる。
1本の走査電極22に電圧を印加する時間は、目的のセルがすべて点灯するまでの時間が必要なので、放電遅れ以上の時間、電圧を印加する必要がある。これまでのXGA規格のPDPでは、走査電極22の1本あたり2μs程度必要であり、PDP全体では1.5ms(2μs×768)程度であったことが知られている。このことから、今回の測定では休止期間を少し長めに2msとした。
また、同様に1本の走査電極22ごとに2μsずつかけると、FHDシングルスキャンでは、1サブフィールドあたり2.2ms(1080×2μs)必要となる。アドレスに要する時間が長くなると、表示にかける時間が減ることになるので、十分な階調が取れなくなってしまう。このため、より高精細なパネルでは、より短時間で確実にアドレス放電を起こす必要があり、すなわち放電遅れが小さくなければならない。
XGAシングルスキャンと同じ1.5msでFHDにシングルスキャンでアドレス行うためには、1本の走査電極22に印加できる時間は1.4μs(1.5ms/1080)以下でなければならない。つまり放電遅れは1.4μs以下でなければならない。以上のことから、今回の評価では、放電遅れが1.4μsをFHDシングルスキャンのための一つの基準とする。
図3は、SrCaO膜のみとSrCaO保護膜にMgO微粒子を転写したときの静特性マージン内で印加電圧に対する放電遅れ(形成遅れ+統計遅れ)の測定結果である。SrCaO保護膜のみでは放電遅れ1.4μsを達成するには、190V程度を要するのに対し、SrCaO保護膜にMgO微粒子を転写した場合、135Vと、MgO微粒子なしの時よりも55Vも低い電圧で放電遅れ(形成遅れ+統計遅れ)1.4μsを達成できた。
<その他>
なお、本発明は、転写する粉はMgO微粒子に限らない。粉材料としては、初期電子放出特性が高い材料、たとえばScドープMgO、FドープMgO等が好ましい。
保護膜は、SrCaOに限らず、二次電子放出係数が高い材料、たとえばCaO、SrO、BaO、もしくはこれらを1つ以上含む材料であれば良い。また従来用いられているMgOでもよい。
なお、本発明は、転写する粉はMgO微粒子に限らない。粉材料としては、初期電子放出特性が高い材料、たとえばScドープMgO、FドープMgO等が好ましい。
保護膜は、SrCaOに限らず、二次電子放出係数が高い材料、たとえばCaO、SrO、BaO、もしくはこれらを1つ以上含む材料であれば良い。また従来用いられているMgOでもよい。
本発明は、プラズマディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネルの製造方法及びプラズマディスプレイパネルの製造装置に関している。
1……PDP(プラズマディスプレイパネル)
2……PDP製造装置
3……MgO微粒子
4……微粒子用基板
5……転写部材
10……真空槽
20……フロントパネル
21……フロント側ガラス基板
22……走査電極
23……維持電極
30……リアパネル
31……リア側ガラス基板
32……アドレス電極
34……リブ
35……蛍光体
36……凹部
2……PDP製造装置
3……MgO微粒子
4……微粒子用基板
5……転写部材
10……真空槽
20……フロントパネル
21……フロント側ガラス基板
22……走査電極
23……維持電極
30……リアパネル
31……リア側ガラス基板
32……アドレス電極
34……リブ
35……蛍光体
36……凹部
Claims (17)
- リアパネルとフロントパネルとが対面して固定され、
前記リアパネルの前記フロントパネルに向く面には複数のリブが設けられ、前記リブ間の凹部の底面下にはアドレス電極が設けられ、
前記フロントパネルの前記リアパネルに向く面には、前記アドレス電極が伸びる方向とは垂直な方向に伸び、互いに離間して配置された走査電極と維持電極とが設けられ、
前記凹部のうち、所望の凹部を、前記アドレス電極と前記走査電極の間に印加するアドレス電圧によって放電領域として選択し、
前記走査電極と前記維持電極との間に維持電圧を印加して前記放電領域に放電を発生させ、形成されたプラズマから放出された紫外線を、前記リアパネルのリブ間の凹部に配置された蛍光体に入射させて、前記蛍光体を発光させるプラズマディスプレイパネルを製造するPDP製造方法であって、
前記リアパネルと前記フロントパネルを固定する前に、
前記走査電極と前記維持電極上に、前記プラズマから前記走査電極と前記維持電極を保護する保護膜を設け、
転写基板上に複数の微粒子が付着されて成る転写部材と前記フロントパネルとを相対的に移動させ、前記転写基板上の前記微粒子と前記保護膜表面とを接触させ、前記転写基板上の前記微粒子の少なくとも一部を前記保護膜表面に付着させるPDP製造方法。 - 加熱により蒸発する蒸発性液体に前記微粒子を分散させて分散液を形成し、前記分散液によって前記転写基板を濡らした後、前記蒸発性液体を昇温させて蒸発させ、前記蒸発性液体を除去して前記分散液中の前記微粒子を前記転写基板上に付着させる請求項1記載のPDP製造方法。
- 加熱により蒸発する蒸発性ペーストに前記微粒子を分散させて分散ペーストを形成し、
前記分散ペーストを前記転写基板に塗布した後、昇温して蒸発させ、前記蒸発性ペーストを除去し、前記分散性ペースト中の前記微粒子を前記転写部材上に付着させる請求項1記載のPDP製造方法。 - 前記保護膜は表面に露出するSrCaO膜を有し、前記微粒子は前記SrCaO膜に付着させる請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のPDP製造方法。
- 前記フロントパネルと
前記転写部材とを真空雰囲気中に配置し、真空雰囲気中で前記保護膜表面に前記微粒子を接触させる請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のPDP製造方法。 - 前記フロントパネルは、真空雰囲気中で前記保護膜が形成された後、前記リアパネルと対面して固定され、前記リアパネルと前記フロントパネルの間の空間が外部空間から遮断されるまでの間、真空雰囲気中に置かれる請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のPDP製造方法。
- 前記微粒子には、MgO微粒子を用いる請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載のPDP製造方法。
- 前記MgO微粒子には、Scがドープされた請求項7記載のPDP製造方法。
- 前記MgO微粒子には、Fがドープされた請求項7記載のPDP製造方法。
- 真空排気装置が接続された真空槽と、
前記真空槽内に配置され、表面に微粒子が配置された転写部材と、
処理対象物が配置され、前記処理対象物の表面と、前記転写部材の前記微粒子が配置された表面とを対面させる保持装置と、
真空雰囲気中で前記転写部材と前記処理対象物とを相対的に移動させ、前記処理対象物の表面と前記微粒子とを接触させる微粒子付着室。 - 前記真空槽の内部に配置された前記転写部材を、前記真空槽の外部に配置された別の転写部材に交換可能に構成された請求項10記載の微粒子付着室。
- リアパネルとフロントパネルとが対面して固定され、
前記リアパネルの前記フロントパネルに向く面には複数のリブが設けられ、前記リブ間の凹部の底面下にはアドレス電極が設けられ、
前記フロントパネルの前記リアパネルに向く面には、前記アドレス電極が伸びる方向とは垂直な方向に伸び、互いに離間して配置された走査電極と維持電極とが設けられ、
前記凹部のうち、所望の凹部を、前記アドレス電極と前記走査電極の間に印加するアドレス電圧によって放電領域として選択し、
前記走査電極と前記維持電極との間に維持電圧を印加して前記放電領域に放電を発生させ、形成されたプラズマから放出された紫外線を、前記リアパネルのリブ間の凹部に配置された蛍光体に入射させて、前記蛍光体を発光させるプラズマディスプレイパネルを形成するPDP製造装置であって、
請求項10又は請求項11記載の微粒子付着室と、
前記リアパネルと前記フロントパネルとを対面して固定させる封着室とを有し、
前記真空槽内には、微粒子が付着された前記転写部材が配置され、
ガラス基板上に前記走査電極と前記維持電極とが設けられ、前記走査電極と前記維持電極表面に形成された保護膜を有する処理対象物を、前記保護膜を前記転写部材に向けて基板ホルダに配置し、
前記保護膜に前記微粒子を付着させて前記フロントパネルを形成した後、前記フロントパネルを前記封着室に移動させるPDP製造装置。 - 転写部材加熱室を有し、前記真空槽の外部から前記真空槽の内部に搬入される前記転写部材は、前記転写部材加熱室内で加熱した後、前記真空槽内に搬入できるように構成された請求項12記載のPDP製造装置。
- 成膜室を有し、
前記処理対象物の前記保護膜は、前記成膜室で成膜される請求項12又は請求項13のいずれか1項記載のPDP製造装置であって、
前記成膜室内で前記保護膜の形成が開始された後、前記封着室内で前記リアパネルと前記フロントパネルが固定されて、前記リアパネルと前記フロントパネルの間の空間が外部空間から遮断されるまでの間、前記フロントパネルは真空雰囲気中に置かれるように構成されたPDP製造装置。 - 前記微粒子には、MgO微粒子を用いる請求項12乃至請求項14のいずれか1項記載のPDP製造装置。
- 前記MgO微粒子には、Scがドープされた請求項15記載のPDP製造装置。
- 前記MgO微粒子には、Fがドープされた請求項15記載のPDP製造装置。
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- 2011-06-27 JP JP2011142238A patent/JP2013008643A/ja active Pending
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