JP2006054087A - カソードパネルのコンディショニング方法、冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法、及び、冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法 - Google Patents
カソードパネルのコンディショニング方法、冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法、及び、冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】カソードパネルのコンディショニング方法は、カソード電極11、ゲート電極13、及び、電子放出部を有する電子放出領域を具備したカソードパネルを、電子放出領域に対向した検査用電極が備えられたコンディショニング用のチャンバ内に配置し、コンディショニング用のチャンバを排気しながら、各カソード電極11に一定の電圧VCを印加し、検査用電極111に電圧VIEを印加した状態で、各ゲート電極13に、最小電圧値VG-MIN及び最大電圧値VG-MAXを有するパルス状の電圧(但し、VG-MIN<VC<VG-MAX≪VIE)を印加する。
【選択図】 図1
Description
(A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状の複数のカソード電極、
(B)カソード電極及び支持体上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状の複数のゲート電極、
(D)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置するゲート電極及び絶縁層の部分に設けられ、底部にカソード電極が露出した1又は複数の開口部、及び、
(E)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置し、開口部の底部に露出したカソード電極上に設けられた電子放出部を有する電子放出領域、
を具備したカソードパネルを、電子放出領域に対向した検査用電極が備えられたコンディショニング用のチャンバ内に配置し、
コンディショニング用のチャンバを排気しながら、各カソード電極に一定の電圧VCを印加し、検査用電極に電圧VIEを印加した状態で、各ゲート電極に、最小電圧値VG-MIN及び最大電圧値VG-MAXを有するパルス状の電圧(但し、VG-MIN<VC<VG-MAX≪VIE)を印加することを特徴とする。
(A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状の複数のカソード電極、
(B)カソード電極及び支持体上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状の複数のゲート電極、
(D)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置するゲート電極及び絶縁層の部分に設けられ、底部にカソード電極が露出した1又は複数の開口部、及び、
(E)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置し、開口部の底部に露出したカソード電極上に設けられた電子放出部を有する電子放出領域、
を具備したカソードパネルを、電子放出領域に対向した検査用電極が備えられたコンディショニング用のチャンバ内に配置し、
コンディショニング用のチャンバを排気しながら、各カソード電極に一定の電圧VCを印加し、各ゲート電極に一定の電圧VG(但し、VG<VC)を印加した状態で、検査用電極に電圧VIE(但し、VC≪VIE)を印加することを特徴とする。
(A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状の複数のカソード電極、
(B)カソード電極及び支持体上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状の複数のゲート電極、
(D)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置するゲート電極及び絶縁層の部分に設けられ、底部にカソード電極が露出した1又は複数の開口部、及び、
(E)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置し、開口部の底部に露出したカソード電極上に設けられた電子放出部を有する電子放出領域、
を具備したカソードパネル、並びに、蛍光体領域及びアノード電極を具備したアノードパネルが、それらの周縁部で接合されて成る冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法であって、
各カソード電極に一定の電圧VCを印加し、アノード電極に電圧VAを印加した状態で、各ゲート電極に、最小電圧値VG-MIN及び最大電圧値VG-MAXを有するパルス状の電圧(但し、VG-MIN<VC<VG-MAX≪VA)を印加することを特徴とする。
(A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状の複数のカソード電極、
(B)カソード電極及び支持体上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状の複数のゲート電極、
(D)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置するゲート電極及び絶縁層の部分に設けられ、底部にカソード電極が露出した1又は複数の開口部、及び、
(E)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置し、開口部の底部に露出したカソード電極上に設けられた電子放出部を有する電子放出領域、
を具備したカソードパネル、並びに、蛍光体領域及びアノード電極を具備したアノードパネルが、それらの周縁部で接合されて成る冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法であって、
各カソード電極に一定の電圧VCを印加し、各ゲート電極に一定の電圧VG(但し、VG<VC)を印加した状態で、アノード電極に電圧VA(但し、VC≪VA)を印加することを特徴とする。
(A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状の複数のカソード電極、
(B)カソード電極及び支持体上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状の複数のゲート電極、
(D)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置するゲート電極及び絶縁層の部分に設けられ、底部にカソード電極が露出した1又は複数の開口部、及び、
(E)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置し、開口部の底部に露出したカソード電極上に設けられた電子放出部を有する電子放出領域、
を具備したカソードパネルを、電子放出領域に対向した検査用電極が備えられたコンディショニング用のチャンバ内に配置した後、
コンディショニング用のチャンバを排気しながら、各カソード電極に一定の電圧VCを印加し、検査用電極に電圧VIEを印加した状態で、各ゲート電極に、最小電圧値VG-MIN及び最大電圧値VG-MAXを有するパルス状の電圧(但し、VG-MIN<VC<VG-MAX≪VIE)を印加するコンディショニング処理を行う、
ことによって得られたカソードパネルと、基板上に形成された蛍光体領域及びアノード電極を具備したアノードパネルとを、それらの周縁部で接合することを特徴とする。
(A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状の複数のカソード電極、
(B)カソード電極及び支持体上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状の複数のゲート電極、
(D)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置するゲート電極及び絶縁層の部分に設けられ、底部にカソード電極が露出した1又は複数の開口部、及び、
(E)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置し、開口部の底部に露出したカソード電極上に設けられた電子放出部を有する電子放出領域、
を具備したカソードパネルを、電子放出領域に対向した検査用電極が備えられたコンディショニング用のチャンバ内に配置した後、
コンディショニング用のチャンバを排気しながら、各カソード電極に一定の電圧VCを印加し、各ゲート電極に一定の電圧VG(但し、VG<VC)を印加した状態で、検査用電極に電圧VIE(但し、VC≪VIE)を印加するコンディショニング処理を行う、
ことによって得られたカソードパネルと、基板上に形成された蛍光体領域及びアノード電極を具備したアノードパネルとを、それらの周縁部で接合することを特徴とする。
上部が開口したハウジング、
ハウジング内に配置され、カソードパネルを載置するための検査台、
ハウジング内を真空にするための真空手段、
カソード電極及びゲート電極の端部に接触し得る構造の検査電圧印加部、
ハウジングの開口した上部に取り付けられ、検査用電極を有する検査用基板、並びに、
検査用電極、カソード電極及びゲート電極に電圧を印加するための電圧制御手段、
から構成することができる。
(1)予め内部が圧力P1とされたチャンバ内にカソードパネルを搬入して、電子放出領域が検査用電極と対向するようにカソードパネルを配置する方法
(2)チャンバ内に、カソードパネルを搬入して、電子放出領域が検査用電極と対向するようにカソードパネルを配置した後、内部が圧力P1となるようにチャンバの内部を排気する方法
(3)チャンバ内に、カソードパネルを搬入して、内部が圧力P1となるようにチャンバの内部を排気した後、電子放出領域が検査用電極と対向するようにカソードパネルを配置する方法
のいずれを採用してもよい。
(a)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状のカソード電極、
(b)カソード電極及び支持体上に形成された絶縁層、
(c)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状のゲート電極、
(d)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置するゲート電極及び絶縁層の部分に設けられ、底部にカソード電極が露出した開口部、及び、
(e)開口部の底部に露出したカソード電極上に設けられた電子放出部、
から成る。
(1)支持体上にカソード電極を形成する工程、
(2)全面(支持体及びカソード電極上)に絶縁層を形成する工程、
(3)絶縁層上にゲート電極を形成する工程、
(4)カソード電極とゲート電極との重複領域におけるゲート電極及び絶縁層の部分に開口部を形成し、開口部の底部にカソード電極を露出させる工程、
(5)開口部の底部に位置するカソード電極上に電子放出部を形成する工程。
(1)支持体上にカソード電極を形成する工程、
(2)カソード電極上に電子放出部を形成する工程、
(3)全面(支持体及び電子放出部上、あるいは、支持体、カソード電極及び電子放出部上)に絶縁層を形成する工程、
(4)絶縁層上にゲート電極を形成する工程、
(5)カソード電極とゲート電極との重複領域におけるゲート電極及び絶縁層の部分に開口部を形成し、開口部の底部に電子放出部を露出させる工程。
(1)カソード電極に印加する電圧vCを一定とし、ゲート電極に印加する電圧vGを変化させる方式
(2)カソード電極に印加する電圧vCを変化させ、ゲート電極に印加する電圧vGを一定とする方式
(3)カソード電極に印加する電圧vCを変化させ、且つ、ゲート電極に印加する電圧vGも変化させる方式がある。
(A)支持体10上に形成され、第1の方向に延びる帯状の複数のカソード電極11、
(B)カソード電極11及び支持体10上に形成された絶縁層12、
(C)絶縁層12上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状の複数のゲート電極13、
(D)カソード電極11とゲート電極13の重複する重複領域に位置するゲート電極13及び絶縁層12の部分に設けられ、底部にカソード電極11が露出した複数の開口部14(ゲート電極13に設けられた第1開口部14Aと、絶縁層12に設けられた第2開口部14B)、及び、
(E)カソード電極11とゲート電極13の重複する重複領域に位置し、開口部14の底部に露出したカソード電極11上に設けられた電子放出部15,115を有する電子放出領域EA、
を具備している。
(a)支持体10上に形成され、第1の方向に延びる帯状のカソード電極11、
(b)カソード電極11及び支持体10上に形成された絶縁層12、
(c)絶縁層12上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状のゲート電極13、
(d)カソード電極11とゲート電極13の重複する重複領域に位置するゲート電極13及び絶縁層12の部分に設けられ、底部にカソード電極11が露出した開口部14(ゲート電極13に設けられた第1開口部14Aと、絶縁層12に設けられた第2開口部14B)、及び、
(e)開口部14の底部に露出したカソード電極11上に設けられた電子放出部15,115、
から成る。ここで、電子放出部15は、円錐形の電子放出部であり、電子放出部115は、例えば、マトリックスに一部が埋め込まれた多数のカーボン・ナノチューブから構成されている。
(1)カソード電極11に印加する電圧vCを一定とし、ゲート電極13に印加する電圧vGを変化させる方式
(2)カソード電極11に印加する電圧vCを変化させ、ゲート電極13に印加する電圧vGを一定とする方式
(3)カソード電極11に印加する電圧vCを変化させ、且つ、ゲート電極13に印加する電圧vGも変化させる方式
のいずれを採用してもよい。
上部が開口したハウジング101、
ハウジング101内に配置され、カソードパネルCPを載置するための検査台102、
ハウジング101内を真空にするための真空手段、
カソード電極11及びゲート電極13の端部に接触し得る構造の検査電圧(コンディショニング電圧)印加部108、
ハウジング101の開口した上部に取り付けられ、検査用電極(コンディショニング用電極)111を有する検査用基板110、並びに、
検査用電極(コンディショニング用電極)111、カソード電極11及びゲート電極13に電圧を印加するための電圧制御手段112、
から構成されている。
先ず、M×N個の電子放出領域EAのそれぞれに複数の電界放出素子が形成されたカソードパネルCPを準備する。電界放出素子の形成方法については、後述する。
そして、このカソードパネルCPを、内部が圧力P1とされたチャンバ内に、電子放出領域EAが検査用電極111と対向するように配置する。
一方、蛍光体領域22、アノード電極24等が形成されたアノードパネルAPを準備する。そして、表示装置の組み立てを行う。具体的には、例えば、アノードパネルAPの有効領域に設けられたスペーサ保持部26にスペーサ25を取り付け、蛍光体領域22と電子放出領域EAとが対向するようにアノードパネルAPとカソードパネルCPとを配置し、アノードパネルAPとカソードパネルCP(より具体的には、基板20と支持体10)とを、セラミックスやガラスから作製された枠体27を介して、周縁部において接合する。接合に際しては、枠体27とアノードパネルAPとの接合部位、及び、枠体27とカソードパネルCPとの接合部位にフリットガラスを塗布し、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体27とを貼り合わせ、予備焼成にてフリットガラスを乾燥した後、約450゜Cで10〜30分の本焼成を行う。
その後、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体とフリットガラス(図示せず)とによって囲まれた空間を貫通孔(図示せず)及びチップ管(図示せず)を通じて排気し、空間の圧力P0が10-4Pa程度に達した時点でチップ管を加熱溶融により封じ切る。このようにして、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体とに囲まれた空間を真空にすることができる。あるいは又、例えば、枠体とアノードパネルAPとカソードパネルCPとの貼り合わせを高真空雰囲気中で行ってもよい。あるいは又、表示装置の構造に依っては、枠体無しで、接着層のみによってアノードパネルAPとカソードパネルCPとを貼り合わせてもよい。その後、必要な外部回路との配線接続を行い、実施例1の表示装置を完成させる。
先ず、M×N個の電子放出領域EAのそれぞれに複数の電界放出素子が形成されたカソードパネルCPを準備する。電界放出素子の形成方法については、後述する。
そして、実施例1の[工程−110]と同様にして、このカソードパネルCPを、内部が圧力P1とされたチャンバ内に、電子放出領域EAが検査用電極111と対向するように配置する。
その後、実施例1の[工程−120]及び[工程−130]と同様の工程を実行することで、実施例3の表示装置を完成させる。
以下、スピント型電界放出素子の製造方法を、カソードパネルCPを構成する支持体10等の模式的な一部端面図である図17の(A)、(B)及び図18の(A)、(B)を参照して説明する。
先ず、例えばガラス基板から成る支持体10の上に、例えばポリシリコンから成るカソード電極用導電材料層をプラズマCVD法にて成膜した後、リソグラフィ技術及びドライエッチング技術に基づきカソード電極用導電材料層をパターニングして、帯状のカソード電極11を形成する。その後、全面にSiO2から成る絶縁層12をCVD法にて形成する。
次に、絶縁層12上に、ゲート電極用導電材料層(例えば、Al層)をスパッタリング法にて成膜し、次いで、ゲート電極用導電材料層をリソグラフィ技術及びドライエッチング技術にてパターニングすることによって、帯状のゲート電極13を得ることができる。帯状のカソード電極11は、図面の紙面左右方向に延び、帯状のゲート電極13は、図面の紙面垂直方向に延びている。
その後、再びレジスト層を形成し、エッチングによってゲート電極13に第1開口部14Aを形成し、更に、絶縁層に第2開口部14Bを形成し、第2開口部14Bの底部にカソード電極11を露出させた後、レジスト層を除去する。こうして、図17の(A)に示す構造を得ることができる。
次に、支持体10を回転させながらゲート電極13上を含む絶縁層12上にニッケル(Ni)を斜め真空蒸着することにより、剥離層16を形成する(図17の(B)参照)。このとき、支持体10の法線に対する蒸着粒子の入射角を十分に大きく選択することにより(例えば、入射角65度〜85度)、第2開口部14Bの底部にニッケルを殆ど堆積させることなく、ゲート電極13及び絶縁層12の上に剥離層16を形成することができる。剥離層16は、第1開口部14Aの開口端から庇状に張り出しており、これによって第1開口部14Aが実質的に縮径される。
次に、全面に例えば導電材料としてモリブデン(Mo)を垂直蒸着する(入射角3度〜10度)。このとき、図18の(A)に示すように、剥離層16上でオーバーハング形状を有する導電材料層17が成長するに伴い、第1開口部14Aの実質的な直径が次第に縮小されるので、第2開口部14Bの底部において堆積に寄与する蒸着粒子は、次第に第1開口部14Aの中央付近を通過するものに限られるようになる。その結果、第2開口部14Bの底部には円錐形の堆積物が形成され、この円錐形の堆積物が電子放出部15となる。
その後、図18の(B)に示すように、リフトオフ法にて剥離層16をゲート電極13及び絶縁層12の表面から剥離し、ゲート電極13及び絶縁層12の上方の導電材料層17を選択的に除去する。次いで、絶縁層12に設けられた第2開口部14Bの側壁面を等方的なエッチングによって後退させることが、ゲート電極13の開口端部を露出させるといった観点から、好ましい。尚、等方的なエッチングは、ケミカルドライエッチングのようにラジカルを主エッチング種として利用するドライエッチング、あるいはエッチング液を利用するウェットエッチングにより行うことができる。エッチング液としては、例えば49%フッ酸水溶液と純水の1:100(容積比)混合液を用いることができる。こうして、スピント型電界放出素子を得ることができる。
次に、扁平型電界放出素子の製造方法を、カソードパネルCPを構成する支持体10等の模式的な一部端面図である図19の(A)〜(C)、図20の(A)、(B)、及び、図21の(A)、(B)を参照して説明する。尚、電子放出部115は、マトリックス41、及び、先端部が突出した状態でマトリックス41中に埋め込まれたカーボン・ナノチューブ構造体(具体的には、カーボン・ナノチューブ40)から成る。また、マトリックス41は、酸化インジウム−錫から成る。
先ず、例えばガラス基板から成る支持体10上にカソード電極形成用の導電材料層を形成し、次いで、周知のリソグラフィ技術及び反応性イオンエッチング法(RIE法)に基づき導電材料層をパターニングすることによって、帯状のカソード電極11を支持体10上に形成する(図19の(A)参照)。帯状のカソード電極11は、図面の紙面左右方向に延びている。導電材料層は、例えばスパッタリング法により形成された厚さ約0.2μmのクロム(Cr)層から成る。
その後、カーボン・ナノチューブ構造体が分散された有機酸金属化合物から成る金属化合物溶液を全面に、例えばスプレー法にて塗布する。具体的には、以下の表2に例示する金属化合物溶液を用いる。尚、金属化合物溶液中にあっては、有機錫化合物及び有機インジウム化合物は酸(例えば、塩酸、硝酸、あるいは硫酸)に溶解された状態にある。カーボン・ナノチューブはアーク放電法にて製造され、平均直径30nm、平均長さ1μmである。塗布に際しては、支持体10を70〜150゜Cに加熱しておく。塗布雰囲気を大気雰囲気とする。塗布後、5〜30分間、支持体10を加熱し、酢酸ブチルを十分に蒸発させる。このように、塗布時、支持体10を加熱することによって、カソード電極11の表面に対してカーボン・ナノチューブが水平に近づく方向にセルフレベリングする前に塗布溶液の乾燥が始まる結果、カーボン・ナノチューブが水平にはならない状態でカソード電極11の表面にカーボン・ナノチューブを配置することができる。即ち、カーボン・ナノチューブの先端部がアノード電極24の方向を向くような状態、言い換えれば、カーボン・ナノチューブ構造体を、支持体10の法線方向に近づく方向に配向させることができる。尚、予め、表2に示す組成の金属化合物溶液を調製しておいてもよいし、カーボン・ナノチューブを添加していない金属化合物溶液を調製しておき、塗布前に、カーボン・ナノチューブと金属化合物溶液とを混合してもよい。また、カーボン・ナノチューブの分散性向上のため、金属化合物溶液の調製時、超音波を照射してもよい。
有機錫化合物及び有機インジウム化合物:0.1〜10重量部
分散剤(ドデシル硫酸ナトリウム) :0.1〜5 重量部
カーボン・ナノチューブ :0.1〜20重量部
酢酸ブチル :残余
その後、有機酸金属化合物から成る金属化合物を焼成することによって、有機酸金属化合物を構成する金属原子(具体的には、In及びSn)に由来したマトリックス(具体的には、金属酸化物であり、より一層具体的にはITO)41にてカーボン・ナノチューブ40がカソード電極11の表面に固定された複合体層42を得る。焼成を、大気雰囲気中で、350゜C、20分の条件にて行う。こうして、得られたマトリックス41の体積抵抗率は、5×10-7Ω・mであった。有機酸金属化合物を出発物質として用いることにより、焼成温度350゜Cといった低温においても、ITOから成るマトリックス41を形成することができる。尚、有機金属化合物溶液の代わりに、金属の塩化物の溶液(例えば、塩化錫、塩化インジウム)を用いた場合、焼成によって塩化錫、塩化インジウムが酸化されつつ、ITOから成るマトリックス41が形成される。
次いで、全面にレジスト層(図示せず)を形成し、カソード電極11の所望の領域の上方に、例えば直径30μmの円形のレジスト層を残す。そして、10〜60゜Cの塩酸を用いて、1〜30分間、マトリックス41をエッチングして、電子放出部の不要部分を除去する。更に、所望の領域以外にカーボン・ナノチューブが未だ存在する場合には、以下の表3に例示する条件の酸素プラズマエッチング処理によってカーボン・ナノチューブをエッチングする。尚、バイアスパワーは0ワットでもよいが、即ち、直流としてもよいが、バイアスパワーを加えることが望ましい。また、支持体を、例えば80゜C程度に加熱してもよい。
使用装置 :RIE装置
導入ガス :酸素を含むガス
プラズマ励起パワー:500W
バイアスパワー :0〜150W
処理時間 :10秒以上
使用溶液:KMnO4
温度 :20〜120゜C
処理時間:10秒〜20分
次に、複合体層42、支持体10及びカソード電極11上に絶縁層12を形成する。具体的には、例えばTEOS(テトラエトキシシラン)を原料ガスとして使用するCVD法により、全面に、厚さ約5μmの絶縁層12を形成する。
その後、絶縁層12上に第1開口部14Aを有するゲート電極13を形成する。具体的には、絶縁層12上にゲート電極を構成するためのクロム(Cr)から成る導電材料層をスパッタリング法にて形成した後、導電材料層上にパターニングされた第1のマスク材料層(図示せず)を形成し、かかる第1のマスク材料層をエッチング用マスクとして用いて導電材料層をエッチングして、導電材料層を帯状にパターニングした後、第1のマスク材料層を除去する。次いで、導電材料層及び絶縁層12上にパターニングされた第2のマスク材料層46を形成し、かかる第2のマスク材料層46をエッチング用マスクとして用いて導電材料層及び絶縁層12をエッチングする。これによって、絶縁層12上に第1開口部14Aを有するゲート電極13を得ることができ、更には、絶縁層12に第2開口部14Bを形成することができる(図19の(C)参照)。帯状のゲート電極13は、カソード電極11と異なる方向(例えば、図面の紙面垂直方向)に延びている。第1開口部14Aと第2開口部14Bとは、一対一の対応関係にある。即ち、1つの第1開口部14Aに対応して、1つの第2開口部14Bが形成される。尚、第1及び第2開口部14A,14Bの平面形状は、例えば直径20μmの円形である。これらの開口部14A,14Bを、例えば、1画素に数百個程度形成すればよい。尚、複合体層42上に、例えばバッファ層を形成した場合、その後、バッファ層のエッチングを行う。
その後、第2開口部14Bの底部に露出した複合体層42の表面のマトリックス41を除去し、先端部が突出した状態でカーボン・ナノチューブ40がマトリックス41中に埋め込まれた電子放出部115を形成する(図20の(A)参照)ことが好ましいが、この工程は必須ではない。具体的には、以下の表5に例示する条件にて、マトリックス41の表層部を除去し、マトリックス41から先端部が突出した状態のカーボン・ナノチューブ40を得ることが好ましい。場合によっては、マトリックス41の全てをエッチングによって除去してもよい。
エッチング溶液:塩酸
エッチング時間:10秒〜30秒
エッチング温度:10〜60゜C
その後、絶縁層12に設けられた第2開口部14Bの側壁面を等方的なエッチングによって後退させることが、ゲート電極13の開口端部を露出させるといった観点から、好ましい。尚、等方的なエッチングは、ケミカルドライエッチングのようにラジカルを主エッチング種として利用するドライエッチング、あるいはエッチング液を利用するウェットエッチングにより行うことができる。エッチング液としては、例えば49%フッ酸水溶液と純水の1:100(容積比)混合液を用いることができる。次いで、第2のマスク材料層46を除去する。こうして、図20の(B)に示す電界放出素子を完成することができる。
次いで、複合体層42の表面に剥離層43を付着させる(図21の(A)参照)。そして、剥離層43を機械的に引き剥がす。これによって、先端部が突出した状態で、しかも、先端部が支持体10の法線方向に近づく方向に配向した状態で、カーボン・ナノチューブ構造体であるカーボン・ナノチューブ40がマトリックス41中に埋め込まれた電子放出部115を得ることができる(図21の(B)参照)。ここで、剥離層43は、感圧型の粘着層44と、この粘着層44を保持する保持フィルム45から成る。より具体的には、剥離層43は、セロファンテープから構成されている。複合体層42の表面に剥離層43を付着させる方法として、剥離層43を構成する粘着層44を複合体層42の表面に圧着する方法を採用した。圧着は人手によって行い、具体的には、ゴムローラを保持フィルム45に押し当てることによって、粘着層44を複合体層42の表面に圧着する。また、剥離層43の機械的な引き剥がしは、引き剥がし力が支持体10の法線方向の成分)を有した状態にて行う。より具体的には、所謂90度ピールとし、引き剥がし力を加える方法は人力によるものとした。
マトリックス41のエッチングや剥離層43の剥離によって一部あるいは全てのカーボン・ナノチューブ40の表面状態が変化し(例えば、その表面に酸素原子や酸素分子、フッ素原子が吸着し)、電界放出に関して不活性となっている場合がある。それ故、その後、電子放出部115に対して水素ガス雰囲気中でのプラズマ処理を行うことが好ましく、これによって、電子放出部115が活性化し、電子放出部115からの電子の放出効率の一層の向上させることができる。プラズマ処理の条件を、以下の表6に例示する。
使用ガス :H2=100sccm
電源パワー :1000W
支持体印加電力:50V
反応圧力 :0.1Pa
支持体温度 :300゜C
先ず、[工程−B0]と同様にして、例えばガラス基板から成る支持体10上に帯状のカソード電極11を支持体10上に形成する。次に、[工程−B4]と同様にして、支持体10及びカソード電極11上に絶縁層12を形成する。具体的には、例えばTEOS(テトラエトキシシラン)を原料ガスとして使用するCVD法により、全面に、厚さ約5μmの絶縁層12を形成する。その後、[工程−B5]と同様にして、絶縁層12上に第1開口部14Aを有するゲート電極13を形成し、更には、絶縁層12に第2開口部14Bを形成する(図22の(A)参照)。
次いで、絶縁層12、ゲート電極13及び開口部14A,14Bの側壁面、並びに、第2開口部14Bの底部の電子放出部を形成しないカソード電極11の部分をマスク層47で被覆する(図22の(B)参照)。
その後、[工程−B1]〜[工程−B2]と同様にして、カソード電極11の表面に電子放出部115を形成する。次に、マスク層47を剥離することによって、絶縁層12及びゲート電極13の上方の複合体層を除去する。
その後、[工程−B6]と同様にして、第2開口部14Bの底部に露出した複合体層の表面のマトリックス41を除去し、先端部が突出した状態でカーボン・ナノチューブ40がマトリックス41中に埋め込まれた電子放出部115を形成する。こうして、図22の(C)に示した構造を得ることができる。
その後、[工程−B7]〜[工程−B9]と同様の工程を実行することによって扁平型電界放出素子を完成させる。
Claims (24)
- (A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状の複数のカソード電極、
(B)カソード電極及び支持体上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状の複数のゲート電極、
(D)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置するゲート電極及び絶縁層の部分に設けられ、底部にカソード電極が露出した1又は複数の開口部、及び、
(E)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置し、開口部の底部に露出したカソード電極上に設けられた電子放出部を有する電子放出領域、
を具備したカソードパネルを、電子放出領域に対向した検査用電極が備えられたコンディショニング用のチャンバ内に配置し、
コンディショニング用のチャンバを排気しながら、各カソード電極に一定の電圧VCを印加し、検査用電極に電圧VIEを印加した状態で、各ゲート電極に、最小電圧値VG-MIN及び最大電圧値VG-MAXを有するパルス状の電圧(但し、VG-MIN<VC<VG-MAX≪VIE)を印加することを特徴とするカソードパネルのコンディショニング方法。 - 実動作時、カソードパネルは、フィールド周波数T(Hz)の線順次駆動方式で駆動され、
各ゲート電極に印加されるパルス状の電圧の周波数TG(Hz)は、TG=T/α(但し、2≦α≦10)を満足することを特徴とする請求項1に記載のカソードパネルのコンディショニング方法。 - VC−VG-MIN≧10(ボルト)を満足することを特徴とする請求項1に記載のカソードパネルのコンディショニング方法。
- VG-MAX−VCの値は、電子放出部近傍において最低8ボルト/μmの電界が形成されるような値であることを特徴とする請求項1に記載のカソードパネルのコンディショニング方法。
- 検査用電極に一定の電圧VIEを印加することを特徴とする請求項1に記載のカソードパネルのコンディショニング方法。
- (A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状の複数のカソード電極、
(B)カソード電極及び支持体上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状の複数のゲート電極、
(D)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置するゲート電極及び絶縁層の部分に設けられ、底部にカソード電極が露出した1又は複数の開口部、及び、
(E)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置し、開口部の底部に露出したカソード電極上に設けられた電子放出部を有する電子放出領域、
を具備したカソードパネルを、電子放出領域に対向した検査用電極が備えられたコンディショニング用のチャンバ内に配置し、
コンディショニング用のチャンバを排気しながら、各カソード電極に一定の電圧VCを印加し、各ゲート電極に一定の電圧VG(但し、VG<VC)を印加した状態で、検査用電極に電圧VIE(但し、VC≪VIE)を印加することを特徴とするカソードパネルのコンディショニング方法。 - VC−VG≧10(ボルト)を満足することを特徴とする請求項6に記載のカソードパネルのコンディショニング方法。
- 検査用電極に一定の電圧VIEを印加することを特徴とする請求項6に記載のカソードパネルのコンディショニング方法。
- 検査用電極に、最小電圧値VIE-MIN及び最大電圧値VIEを有するパルス状の電圧を印加することを特徴とする請求項6に記載のカソードパネルのコンディショニング方法。
- 実動作時、カソードパネルは、フィールド周波数T(Hz)の線順次駆動方式で駆動され、
検査用電極に印加されるパルス状の電圧の周波数TIE(Hz)は、TIE=T/β(但し、10≦β≦100)を満足することを特徴とする請求項9に記載のカソードパネルのコンディショニング方法。 - (A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状の複数のカソード電極、
(B)カソード電極及び支持体上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状の複数のゲート電極、
(D)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置するゲート電極及び絶縁層の部分に設けられ、底部にカソード電極が露出した1又は複数の開口部、及び、
(E)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置し、開口部の底部に露出したカソード電極上に設けられた電子放出部を有する電子放出領域、
を具備したカソードパネル、並びに、蛍光体領域及びアノード電極を具備したアノードパネルが、それらの周縁部で接合されて成る冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法であって、
各カソード電極に一定の電圧VCを印加し、アノード電極に電圧VAを印加した状態で、各ゲート電極に、最小電圧値VG-MIN及び最大電圧値VG-MAXを有するパルス状の電圧(但し、VG-MIN<VC<VG-MAX≪VA)を印加することを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法。 - 実動作時、カソードパネルは、フィールド周波数T(Hz)の線順次駆動方式で駆動され、
各ゲート電極に印加されるパルス状の電圧の周波数TG(Hz)は、TG=T/α(但し、2≦α≦10)を満足することを特徴とする請求項11に記載の冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法。 - VC−VG-MIN≧10(ボルト)を満足することを特徴とする請求項11に記載の冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法。
- VG-MAX−VCの値は、電子放出部近傍において最低8ボルト/μmの電界が形成されるような値であることを特徴とする請求項11に記載の冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法。
- アノード電極に一定の電圧VAを印加することを特徴とする請求項11に記載の冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法。
- カソードパネルとアノードパネルとの間の空間を排気しながら、実行することを特徴とする請求項11に記載の冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法。
- (A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状の複数のカソード電極、
(B)カソード電極及び支持体上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状の複数のゲート電極、
(D)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置するゲート電極及び絶縁層の部分に設けられ、底部にカソード電極が露出した1又は複数の開口部、及び、
(E)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置し、開口部の底部に露出したカソード電極上に設けられた電子放出部を有する電子放出領域、
を具備したカソードパネル、並びに、蛍光体領域及びアノード電極を具備したアノードパネルが、それらの周縁部で接合されて成る冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法であって、
各カソード電極に一定の電圧VCを印加し、各ゲート電極に一定の電圧VG(但し、VG<VC)を印加した状態で、アノード電極に電圧VA(但し、VC≪VA)を印加することを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法。 - VC−VG≧10(ボルト)を満足することを特徴とする請求項17に記載の冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法。
- アノード電極に一定の電圧VAを印加することを特徴とする請求項17に記載の冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法。
- アノード電極に、最小電圧値VA-MIN及び最大電圧値VAを有するパルス状の電圧を印加することを特徴とする請求項17に記載の冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法。
- 実動作時、カソードパネルは、フィールド周波数T(Hz)の線順次駆動方式で駆動され、
アノード電極に印加されるパルス状の電圧の周波数TA(Hz)は、TA=T/β(但し、10≦β≦100)を満足することを特徴とする請求項20に記載の冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法。 - カソードパネルとアノードパネルとの間の空間を排気しながら、実行することを特徴とする請求項17に記載の冷陰極電界電子放出表示装置のコンディショニング方法。
- (A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状の複数のカソード電極、
(B)カソード電極及び支持体上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状の複数のゲート電極、
(D)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置するゲート電極及び絶縁層の部分に設けられ、底部にカソード電極が露出した1又は複数の開口部、及び、
(E)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置し、開口部の底部に露出したカソード電極上に設けられた電子放出部を有する電子放出領域、
を具備したカソードパネルを、電子放出領域に対向した検査用電極が備えられたコンディショニング用のチャンバ内に配置した後、
コンディショニング用のチャンバを排気しながら、各カソード電極に一定の電圧VCを印加し、検査用電極に電圧VIEを印加した状態で、各ゲート電極に、最小電圧値VG-MIN及び最大電圧値VG-MAXを有するパルス状の電圧(但し、VG-MIN<VC<VG-MAX≪VIE)を印加するコンディショニング処理を行う、
ことによって得られたカソードパネルと、基板上に形成された蛍光体領域及びアノード電極を具備したアノードパネルとを、それらの周縁部で接合することを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法。 - (A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状の複数のカソード電極、
(B)カソード電極及び支持体上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状の複数のゲート電極、
(D)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置するゲート電極及び絶縁層の部分に設けられ、底部にカソード電極が露出した1又は複数の開口部、及び、
(E)カソード電極とゲート電極の重複する重複領域に位置し、開口部の底部に露出したカソード電極上に設けられた電子放出部を有する電子放出領域、
を具備したカソードパネルを、電子放出領域に対向した検査用電極が備えられたコンディショニング用のチャンバ内に配置した後、
コンディショニング用のチャンバを排気しながら、各カソード電極に一定の電圧VCを印加し、各ゲート電極に一定の電圧VG(但し、VG<VC)を印加した状態で、検査用電極に電圧VIE(但し、VC≪VIE)を印加するコンディショニング処理を行う、
ことによって得られたカソードパネルと、基板上に形成された蛍光体領域及びアノード電極を具備したアノードパネルとを、それらの周縁部で接合することを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法。
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