JP4228968B2 - 冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル及び冷陰極電界電子放出表示装置 - Google Patents

冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル及び冷陰極電界電子放出表示装置 Download PDF

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本発明は、冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル及び冷陰極電界電子放出表示装置に関する。
現在主流の陰極線管(CRT)に代わる画像表示装置として、平面型(フラットパネル形式)の表示装置が種々検討されている。このような平面型の表示装置として、液晶表示装置(LCD)、エレクトロルミネッセンス表示装置(ELD)、プラズマ表示装置(PDP)を例示することができる。また、熱的励起によらず固体から真空中に電子を放出することが可能な冷陰極電界電子放出表示装置、所謂フィールド・エミッション・ディスプレイ(FED)も提案されており、高解像度、高輝度のカラー表示、及び、低消費電力の観点から注目を集めている。
冷陰極電界電子放出表示装置(以下、表示装置と略称する場合がある)は、一般に、2次元マトリクス状に配列された各サブピクセルに対応した電子放出領域を有する冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル(以下、カソードパネルと略称する場合がある)と、電子放出領域から放出された電子との衝突により励起されて発光する蛍光体領域を有するアノードパネルとが、真空層を介して対向配置された構成を有する。カソードパネルにおいて、2次元マトリクス状に配列され、それぞれが1サブピクセルを構成する電子放出領域には、通常、複数の冷陰極電界電子放出素子(以下、電界放出素子と略称する場合がある)が設けられている。尚、電界放出素子として、スピント型、エッジ型、扁平型、平面型等を挙げることができる。
一例として、スピント型電界放出素子を適用した従来の表示装置の概念的な一部端面図を図22に示す。かかる表示装置を構成するスピント型電界放出素子は、支持体10に形成されたカソード電極11と、絶縁層12と、絶縁層12上に形成されたゲート電極13と、開口部14(ゲート電極13に設けられた第1開口部14Aと、絶縁層12に設けられた第2開口部14B)と、第2開口部14Bの底部に位置するカソード電極11上に形成された円錐形の電子放出部15から構成されている。カソード電極11は、第1の方向(図22の紙面と平行な方向)に延びるストライプ状であり、ゲート電極13は、第1の方向とは異なる第2の方向(図22の紙面と垂直な方向)に延びるストライプ状である。ストライプ状のカソード電極11とストライプ状のゲート電極13とが重複する重複領域が電子放出領域EAに相当する。
一方、アノードパネルAPは、基板20上に所定のパターンを有する蛍光体領域22(具体的には、赤色を発光する蛍光体領域、緑色を発光する蛍光体領域、及び、青色を発光する蛍光体領域)が形成され、蛍光体領域22がアノード電極24で覆われた構造を有する。尚、これらの蛍光体領域22の間は、カーボン等の光吸収性材料から成る光吸収層(ブラックマトリックス)23で埋め込まれており、表示画像の色濁り、光学的クロストークの発生を防止している。尚、図22中、参照番号21は隔壁を表し、参照番号25はスペーサを表し、参照番号26はスペーサ保持部を表す。
カソード電極11とゲート電極13との間に電圧を印加すると、その結果生じた電界によって電子放出部15の先端部から量子トンネル効果に基づき電子が放出される。そして、電子は、アノードパネルAPに設けられたアノード電極24に引き付けられ、アノード電極24と基板20との間に形成された蛍光体領域22に衝突する。その結果、蛍光体領域22が励起されて発光し、所望の画像を得ることができる。電界放出素子の動作は、基本的に、ゲート電極13とカソード電極11に印加される電圧によって制御される。
電子放出部15、特にその尖端部を均一に製造することは、一般に、困難である。そして、電子放出部15の尖端部の形状が各電子放出部15においてばらついていると、放出される電子、即ち、電流(放出電子電流)の値が1電子放出領域EA内で不均一になる結果、アノードパネルAPにおける輝点が不均一なものとなり、画像品質が劣化する。
また、電子放出領域EA間の輝度の不均一性も問題となる。即ち、電子放出領域EA間において、電子を放出している電界放出素子の数が大きくばらついている場合、電子放出領域EA間における輝度が不均一なものとなる。特に、カットオフ電圧近くにおいて、このような現象が顕著に生じる。
更には、ゲート電極13と電子放出部15との間、あるいは、ゲート電極13とカソード電極11との間に短絡が発生する場合がある。カソードパネルCPにおいては、通常、複数の電子放出領域が1次元的(ストライプ状)に配列された電子放出領域列が複数並置されているので、このような短絡が発生すると、かかる短絡箇所を含むストライプ状の電子放出領域列の一列全体の完全なる表示が出来なくなる場合もある。
米国特許第4,940,916号 米国特許第5,194,780号 特開平7−153369号
上述した問題点を回避するため、縦型抵抗層として機能する抵抗体層100を備えた電界放出素子が米国特許4,940,916号に提案されている。この電界放出素子の模式的な一部端面図を図23の(A)に示し、等価回路図を図23の(B)に示す。この電界放出素子においては、カソード電極11の上に抵抗体層100が形成されている点が、図22に示した従来の電界放出素子と異なっている。
米国特許4,940,916号に提案された電界放出素子にあっては、電子放出領域EA内の輝度の不均一性の解決を図ることはできる。しかしながら、ゲート電極13と電子放出部15との間に短絡が発生した場合、電子放出部15とカソード電極11との間に存在する抵抗体層100の耐圧を左程高くできないが故に、表示装置において、係る短絡によって表示ができなくなるといった問題を解決することは困難である。
また、上述した問題点を回避するため、横型抵抗層として機能する抵抗体層101を備えた電界放出素子が米国特許第5,194,780号に提案されている。この電界放出素子の模式的な一部端面図を図24の(A)に示し、等価回路図を図24の(B)に示す。この電界放出素子においては、電子放出部15が抵抗体層101上に形成され、電子放出部15とは離れた位置に設けられたカソード電極11と電子放出部15とは、抵抗体層101によって電気的に接続されている。
米国特許5,194,780号に提案された電界放出素子にあっては、ゲート電極13と電子放出部15との間に短絡が発生した場合であっても、電子放出部15とカソード電極11との間に存在する抵抗体層101の耐圧を十分に高くすれば、表示装置において、係る短絡によって表示ができなくなるといった問題を解決することが可能である。しかしながら、1つの電子放出領域EAにおいて、電子放出部15とカソード電極11との間の距離が一定ではないが故に(電子放出領域EAの中央部に位置する電子放出部15からカソード電極11までの距離が最も長い)、電子放出領域EAの中央部に位置する電子放出部15からの電子の放出が、電子放出領域EAの周辺部に位置する電子放出部15からの電子の放出よりも少なくなり、1つの電子放出領域EA内において輝度のばらつきが生じるといった問題を有する。
更には、上述した問題点を回避するため、縦型抵抗層及び横型抵抗層として機能する抵抗体層102を備えた電界放出素子が特開平7−153369号に提案されている。この電界放出素子の模式的な一部端面図を図25の(A)に示し、等価回路図を図25の(B)に示す。この電界放出素子においては、電子放出部15が抵抗体層102上に形成され、電子放出部15とは離れた位置に設けられたカソード電極11と電子放出部15とは、抵抗体層102によって電気的に接続されており、電子放出部15が形成された領域においては、抵抗体層102の下にカソード導体111が設けられている。
この特許公開公報に提案された電界放出素子にあっては、ゲート電極13と電子放出部15との間での短絡に起因して、表示装置において表示ができなくなるといった問題を解決することが可能である。また、電子放出領域EA内の輝度の不均一性の解決を図ることができる。しかしながら、同一の抵抗体層102を縦型抵抗層及び横型抵抗層として機能させているが故に、縦型抵抗層としての抵抗値、及び、横型抵抗層としての抵抗値の双方を最適化することができない。特に、横型抵抗層としての抵抗値の最適化を図れない場合、各電子放出領域EAを流れる電流の値の均一化を充分に図ることができなくなり、電子放出領域EA間の輝度の不均一性を招くことになる。特に、カットオフ電圧付近にあっては1電子放出領域において電子を放出している電子放出部15の数が少なくなる結果、電子放出領域EA間の輝度の不均一性が顕著となるという問題点を有する。
従って、本発明の目的は、電子放出領域内の輝度の均一性と、電子放出領域間の輝度の均一性とを同時に達成することができ、しかも、ゲート電極と電子放出部との間での短絡に起因して冷陰極電界電子放出表示装置において表示ができなくなるといった問題が発生し難い構造を有する冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル、及び、係るカソードパネルを組み込んだ冷陰極電界電子放出表示装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネルは、
(A)支持体上に形成され、第1の方向に延びるストライプ状のカソード電極、
(B)支持体上に形成され、分離領域によってカソード電極と離間して設けられた導体領域、
(C)支持体、カソード電極及び導体領域を覆う絶縁層、
(D)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びるストライプ状のゲート電極、
(E)導体領域とゲート電極との重複領域に位置するゲート電極の部分及び絶縁層の部分に設けられた複数の開口部、並びに、
(F)複数の開口部のそれぞれの底部に位置する導体領域の部分の上に形成された電子放出部、
から成る電子放出領域が2次元マトリクス状に配列された冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネルであって、
(G)支持体上であって、少なくとも、導体領域の下、分離領域、及び、カソード電極の下に形成され、カソード電極と導体領域とを電気的に接続する第1抵抗体層、並びに、
(H)少なくとも導体領域上に形成され、導体領域と電子放出部とを電気的に接続する第2抵抗体層、
を更に備えていることを特徴とする。
上記の目的を達成するための本発明の冷陰極電界電子放出表示装置は、
(A)支持体上に形成され、第1の方向に延びるストライプ状のカソード電極、
(B)支持体上に形成され、分離領域によってカソード電極と離間して設けられた導体領域、
(C)支持体、カソード電極及び導体領域を覆う絶縁層、
(D)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びるストライプ状のゲート電極、
(E)導体領域とゲート電極との重複領域に位置するゲート電極の部分及び絶縁層の部分に設けられた複数の開口部、並びに、
(F)複数の開口部のそれぞれの底部に位置する導体領域の部分の上に形成された電子放出部、
から成る電子放出領域が2次元マトリクス状に配列されたカソードパネルであって、
(G)支持体上であって、少なくとも、導体領域の下、分離領域、及び、カソード電極の下に形成され、カソード電極と導体領域とを電気的に接続する第1抵抗体層、並びに、
(H)少なくとも導体領域上に形成され、導体領域と電子放出部とを電気的に接続する第2抵抗体層、
を更に備えているカソードパネルと、基板上に形成された蛍光体領域及びアノード電極から成るアノードパネルとが、それらの周縁部で接合されて成ることを特徴とする。
本発明の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネルあるいは本発明の冷陰極電界電子放出表示装置(以下、これらを総称して、単に、本発明と呼ぶ場合がある)にあっては、導体領域は、分離領域を介してカソード電極によって囲まれており;第1抵抗体層は、カソードパネルの有効領域(表示部分として機能する領域)を被覆しており;第2抵抗体層は、少なくとも、導体領域、分離領域、及び、カソード電極を被覆している構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、第1−1の構造と呼ぶ。
尚、この第1−1の構成、あるいは、後述する第1−2の構成、第2−1の構成、第2−2の構成にあっては、第1抵抗体層はカソードパネルの有効領域を被覆しているが、第1抵抗体層は、所謂ベタパターンを有していてもよいし(即ち、カソードパネルの有効領域を切れ目無く覆っていてもよいし)、場合によっては、或る大きさ(例えば、1ピクセルに相当する大きさ、複数のピクセルに相当する大きさ等)に区画されていてもよいし、複数のカソード電極を跨って第1の方向に延びるストライプ状の形状を有していてもよいし、第2の方向に延びるストライプ状の形状を有していてもよいし、複数のゲート電極を跨って第2の方向に延びるストライプ状の形状を有していてもよい。
また、この第1−1の構成、あるいは、後述する第1−3の構成、第1−5の構成、第2−1の構成、第2−3の構成、第2−5の構成にあっては、第2抵抗体層は、少なくとも、導体領域、分離領域、及び、カソード電極を被覆しているが、第2抵抗体層は、所謂ベタパターンを有していてもよいし(即ち、カソードパネルの有効領域を切れ目無く覆っていてもよいし)、場合によっては、或る大きさ(例えば、1サブピクセルをカバーする大きさ、1ピクセルに相当する大きさ、複数のピクセルに相当する大きさ等)に区画されていてもよいし、第1の方向に延びるストライプ状の形状を有していてもよいし、複数のカソード電極を跨って第1の方向に延びるストライプ状の形状を有していてもよいし、第2の方向に延びるストライプ状の形状を有していてもよいし、複数のゲート電極を跨って第2の方向に延びるストライプ状の形状を有していてもよい。
あるいは又、本発明にあっては、導体領域は、分離領域を介してカソード電極によって囲まれており;第1抵抗体層は、カソードパネルの有効領域を被覆しており;第2抵抗体層は、導体領域を被覆している構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、第1−2の構造と呼ぶ。
尚、この第1−2の構成、あるいは、後述する第1−4の構成、第1−6の構成、第2−2の構成、第2−4の構成、第2−6の構成にあっては、第2抵抗体層は導体領域を被覆しているが、第2抵抗体層は、導体領域のみを被覆していてもよいし、導体領域からはみ出し、分離領域の一部まで被覆していてもよい。但し、これらの場合にあっては、第2抵抗体層は、カソード電極とは接してはおらず、1サブピクセルをカバーする大きさである。また、第2−2の構成、第2−4の構成、第2−6の構成にあっては、1列に配列された導体領域を跨るように、第2抵抗体層をストライプ状に形成してもよい。但し、これらの場合にあっては、第2抵抗体層はカソード電極とは接していない。以上の構造を採用することで、第1抵抗体層の抵抗値と第2抵抗体層の抵抗値とを、完全に独立して設計することができるが故に、第1抵抗体層及び第2抵抗体層の設計がより容易になる。
あるいは又、本発明にあっては、導体領域は、分離領域を介してカソード電極によって囲まれており;第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、カソード電極の下に、ストライプ状に形成されており;第2抵抗体層は、少なくとも、導体領域、分離領域、及び、カソード電極を被覆している構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、第1−3の構造と呼ぶ。
尚、この第1−3の構成、あるいは、後述する第1−4の構成、第2−3の構成、第2−4の構成にあっては、第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、カソード電極の下に、ストライプ状に形成されているが、第1抵抗体層は、第1の方向に沿って、且つ、1列の電子放出領域において連続してストライプ状に形成されていてもよいし、第1の方向に沿って、且つ、1列の電子放出領域において複数の電子放出領域に跨って、但し、部分的に不連続な状態にて、ストライプ状に形成されていてもよい。
この第1−3の構成、あるいは、後述する第1−4の構成、第1−5の構造、第1−6の構造、第2−3の構成、第2−4の構成、第2−5の構造、第2−6の構造にあっては、カソード電極が相互に電気的に独立しているので、即ち、カソード電極を跨って第1抵抗体層が設けられているのではないが故に、第1抵抗体層の設計が容易になる。また、カソード電極相互における電気的クロストークの発生を防止することができる。
あるいは又、本発明にあっては、導体領域は、分離領域を介してカソード電極によって囲まれており;第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、カソード電極の下に、ストライプ状に形成されており;第2抵抗体層は、導体領域を被覆している構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、第1−4の構造と呼ぶ。
あるいは又、本発明にあっては、導体領域は、分離領域を介してカソード電極によって囲まれており;第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、導体領域を囲むカソード電極の部分の下に形成されており;第2抵抗体層は、少なくとも、導体領域、分離領域、及び、カソード電極を被覆している構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、第1−5の構造と呼ぶ。
尚、この第1−5の構成、あるいは、後述する第1−6の構成、第2−5の構成、第2−6の構成にあっては、第1抵抗体層の大きさは、1サブピクセルをカバーする大きさである。
あるいは又、本発明にあっては、導体領域は、分離領域を介してカソード電極によって囲まれており;第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、導体領域を囲むカソード電極の部分の下に形成されており;第2抵抗体層は、導体領域を被覆している構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、第1−6の構造と呼ぶ。
あるいは又、本発明にあっては、導体領域は、分離領域を介してストライプのカソード電極に沿って形成されており;第1抵抗体層は、カソードパネルの有効領域を被覆しており;第2抵抗体層は、少なくとも、導体領域、分離領域、及び、カソード電極を被覆している構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、第2−1の構造と呼ぶ。
第2−1の構造、あるいは後述する第2−2の構造、第2−3の構造、第2−4の構造、第2−5の構造、第2−6の構造を採用することによって、カソード電極とゲート電極とが短絡することを確実に防止することができる。
あるいは又、本発明にあっては、導体領域は、分離領域を介してストライプのカソード電極に沿って形成されており;第1抵抗体層は、カソードパネルの有効領域を被覆しており;第2抵抗体層は、導体領域を被覆している構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、第2−2の構造と呼ぶ。
あるいは又、本発明にあっては、導体領域は、分離領域を介してストライプのカソード電極に沿って形成されており;第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、カソード電極の下に、ストライプ状に形成されており;第2抵抗体層は、少なくとも、導体領域、分離領域、及び、カソード電極を被覆している構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、第2−3の構造と呼ぶ。
あるいは又、本発明にあっては、導体領域は、分離領域を介してストライプのカソード電極に沿って形成されており;第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、カソード電極の下に、ストライプ状に形成されており;第2抵抗体層は、導体領域を被覆している構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、第2−4の構造と呼ぶ。
あるいは又、本発明にあっては、導体領域は、分離領域を介してストライプのカソード電極に沿って形成されており;第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、導体領域に隣接したカソード電極の部分の下に形成されており;第2抵抗体層は、少なくとも、導体領域、分離領域、及び、カソード電極を被覆している構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、第2−5の構造と呼ぶ。
あるいは又、本発明にあっては、導体領域は、分離領域を介してストライプのカソード電極に沿って形成されており;第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、導体領域に隣接したカソード電極の部分の下に形成されており;第2抵抗体層は、導体領域を被覆している構成とすることができる。尚、このような構成を、便宜上、第2−6の構造と呼ぶ。
本発明において、第1抵抗体層及び第2抵抗体層を構成する材料として、シリコンカーバイド(SiC)やSiCNといったカーボン系材料;SiN系材料;アモルファスシリコン等の半導体材料;酸化ルテニウム(RuO2)、酸化タンタル、窒化タンタル等の高融点金属酸化物を例示することができる。第1抵抗体層や第2抵抗体層の形成方法として、スパッタリング法や真空蒸着法に例示されるPVD法(物理的気相成長法)、CVD法(化学的気相成長法)や、スクリーン印刷法を挙げることができる。第1抵抗体層を構成する材料と第2抵抗体層を構成する材料とは、同一材料であってもよいし、同種の材料であってもよいし、異種の材料であってもよい。
本発明において、カソード電極及び導体領域の下に位置する第1抵抗体層の部分の厚さの平均値は、限定するものではないが、1×10-8m乃至1×10-6m、好ましくは1×10-7m乃至5×10-7mとすることが望ましい。また、導体領域の上に位置する第2抵抗体層の部分の厚さの平均値は、限定するものではないが、1×10-8m乃至1×10-6m、好ましくは1×10-7m乃至1×10-6mとすることが望ましい。
更には、導体領域とカソード電極との間の抵抗値、及び、分離領域の幅は、カソード電極と導体領域との間を流れる電流の値を最適化することができる値とすればよく、具体的には、限定するものではないが、導体領域とカソード電極との間の抵抗値は、1×101Ω乃至1×107Ω、好ましくは1×105Ω乃至1×106Ωとすることが望ましく、分離領域の幅は、1×10-6m乃至1×10-5m、好ましくは1×10-6m乃至5×10-6mとすることが望ましい。一方、導体領域上の第2抵抗体層の抵抗値は、各電子放出部に流れる電流(放出電子電流)の値を最適化することができる値とすればよく、具体的には、限定するものではないが、電子放出部1つあたり、1×109Ω乃至1×1011Ω、好ましくは1×1010Ω乃至5×1010Ωとすることが望ましい。更には、(第1抵抗体層を構成する材料の体積抵抗率)/(第2抵抗体層を構成する材料の体積抵抗率)の値は、限定するものではないが、1×101乃至1×105、好ましくは1×102乃至1×104とすることが望ましい。
本発明において、導体領域とゲート電極との重複領域に位置する1つの電子放出領域は、複数の冷陰極電界電子放出素子(以下、電界放出素子と略称する)から構成されている。ここで、1つの電界放出素子は、
(a)支持体上に形成され、第1の方向に延びるストライプ状のカソード電極、
(b)支持体上に形成され、分離領域によってカソード電極と離間して設けられた導体領域、
(c)支持体、カソード電極及び導体領域を覆う絶縁層、
(d)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びるストライプ状のゲート電極、
(e)導体領域とゲート電極との重複領域に位置するゲート電極の部分及び絶縁層の部分に設けられた開口部、並びに、
(f)開口部の底部に位置する導体領域の部分の上に形成された電子放出部、
から構成されている。
電界放出素子の型式は、特に限定されず、スピント型電界放出素子、扁平型電界放出素子、クラウン型電界放出素子のいずれであってもよい。尚、カソード電極の射影像とゲート電極の射影像とは直交することが、即ち、第1の方向と第2の方向とは直交することが、冷陰極電界電子放出表示装置の構造の簡素化といった観点から好ましい。
第1−1の構造〜第1−6の構造にあっては、限定するものではないが、ストライプ状のゲート電極の射影像の縁部は、分離領域の射影像の内部に位置することが、ゲート電極とカソード電極との間の短絡発生を確実に防止するといった観点から好ましい。また、本発明にあっては、導体領域の射影像は、ゲート電極の射影像の内部に位置していることが、1電子放出領域において出来るだけ多くの電子放出部を設けるといった観点から好ましい。
更には、電界放出素子には収束電極が備えられていてもよい。即ち、ゲート電極及び絶縁層上には更に層間絶縁層が設けられ、層間絶縁層上に収束電極が設けられている電界放出素子、あるいは又、ゲート電極の上方に収束電極が設けられている電界放出素子とすることもできる。ここで、収束電極とは、開口部から放出され、アノード電極へ向かう放出電子の軌道を収束させ、以て、輝度の向上や隣接サブピクセル間の光学的クロストークの防止を可能とするための電極である。アノード電極とカソード電極との間の電位差が数キロボルトのオーダーであって、アノード電極とカソード電極との間の距離が比較的長い、所謂高電圧タイプの冷陰極電界電子放出表示装置において、収束電極は特に有効である。収束電極には、収束電極制御回路から相対的な負電圧が印加される。収束電極は、必ずしも各電界放出素子毎に設けられている必要はなく、例えば、電界放出素子の所定の配列方向に沿って延在させることにより、複数の電界放出素子に共通の収束効果を及ぼすこともできる。
カソード電極、導体領域、ゲート電極、収束電極の構成材料として、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、白金(Pt)、亜鉛(Zn)等の金属;これらの金属元素を含む合金あるいは化合物(例えばTiN等の窒化物や、WSi2、MoSi2、TiSi2、TaSi2等のシリサイド);シリコン(Si)等の半導体;ダイヤモンド等の炭素薄膜;ITO(酸化インジウム−錫)、酸化インジウム、酸化亜鉛等の導電性金属酸化物を例示することができる。また、これらの電極や導体領域の形成方法として、例えば、電子ビーム蒸着法や熱フィラメント蒸着法といった蒸着法、スパッタリング法、CVD法やイオンプレーティング法とエッチング法との組合せ;スクリーン印刷法;メッキ法(電気メッキ法や無電解メッキ法);リフトオフ法;レーザアブレーション法;ゾル−ゲル法等を挙げることができる。スクリーン印刷法やメッキ法によれば、直接、例えばストライプ状のこれらの電極を形成することが可能である。
絶縁層や層間絶縁層の構成材料として、SiO2、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、SiON、SOG(スピンオングラス)、低融点ガラス、ガラスペーストといったSiO2系材料;SiN系材料;ポリイミド等の絶縁性樹脂を、単独あるいは適宜組み合わせて使用することができる。絶縁層や層間絶縁層の形成には、CVD法、塗布法、スパッタリング法、スクリーン印刷法等の公知のプロセスが利用できる。
ゲート電極や絶縁層に設けられた開口部の平面形状(支持体表面と平行な仮想平面で開口部を切断したときの形状)は、円形、楕円形、矩形、多角形、丸みを帯びた矩形、丸みを帯びた多角形等、任意の形状とすることができる。開口部の形成は、例えば、等方性エッチング、異方性エッチングと等方性エッチングの組合せによって行うことができ、あるいは又、ゲート電極の形成方法に依っては、ゲート電極に開口部を直接形成することもできる。絶縁層や層間絶縁層における開口部の形成も、例えば、等方性エッチング、異方性エッチングと等方性エッチングの組合せによって行うことができる。
支持体や基板として、ガラス基板、表面に絶縁膜が形成されたガラス基板、石英基板、表面に絶縁膜が形成された石英基板、表面に絶縁膜が形成された半導体基板を挙げることができるが、製造コスト低減の観点からは、ガラス基板、あるいは、表面に絶縁膜が形成されたガラス基板を用いることが好ましい。ガラス基板として、高歪点ガラス、ソーダガラス(Na2O・CaO・SiO2)、硼珪酸ガラス(Na2O・B23・SiO2)、フォルステライト(2MgO・SiO2)、鉛ガラス(Na2O・PbO・SiO2)を例示することができる。
本発明の冷陰極電界電子放出表示装置において、アノード電極は、全体として1つのアノード電極から構成されていてもよいし、複数のアノード電極ユニットから構成されていてもよい。後者の場合、アノード電極ユニットとアノード電極ユニットとは抵抗体膜によって電気的に接続されている必要がある。抵抗体膜を構成する材料として、シリコンカーバイド(SiC)やSiCNといったカーボン系材料;SiN系材料;酸化ルテニウム(RuO2)、酸化タンタル、窒化タンタル、酸化クロム、酸化チタン等の高融点金属酸化物;アモルファスシリコン等の半導体材料を挙げることができる。抵抗体膜のシート抵抗値として、1×10-1Ω/□乃至1×1010Ω/□、好ましくは1×103Ω/□乃至1×108Ω/□を例示することができる。アノード電極ユニットの数(N)は2以上であればよく、例えば、直線状に配列された蛍光体領域の列の総数をn列としたとき、N=nとし、あるいは、n=α・N(αは2以上の整数であり、好ましくは10≦α≦100、一層好ましくは20≦α≦50)としてもよいし、一定の間隔をもって配設されるスペーサ(後述する)の数に1を加えた数とすることができるし、ピクセルの数あるいはサブピクセルの数と一致した数、あるいは、ピクセルの数あるいはサブピクセルの数の整数分の一とすることもできる。また、各アノード電極ユニットの大きさは、アノード電極ユニットの位置に拘わらず同じとしてもよいし、アノード電極ユニットの位置に依存して異ならせてもよい。
冷陰極電界電子放出表示装置がカラー表示の場合、直線状に配列された蛍光体領域の1列は、全てが赤色発光蛍光体領域で占められた列、緑色発光蛍光体領域で占められた列、及び、青色発光蛍光体領域で占められた列から構成されていてもよいし、赤色発光蛍光体領域、緑色発光蛍光体領域、及び、青色発光蛍光体領域が順に配置された列から構成されていてもよい。ここで、蛍光体領域とは、アノードパネル上において1つの輝点を生成する蛍光体領域であると定義する。また、1画素(1ピクセル)は、1つの赤色発光蛍光体領域、1つの緑色発光蛍光体領域、及び、1つの青色発光蛍光体領域の集合から構成され、1サブピクセルは、1つの蛍光体領域(1つの赤色発光蛍光体領域、あるいは、1つの緑色発光蛍光体領域、あるいは、1つの青色発光蛍光体領域)から構成される。更には、アノード電極ユニットにおける1サブピクセルに相当する大きさとは、1つの蛍光体領域を囲むアノード電極ユニットの大きさを意味する。
アノード電極(アノード電極ユニットを包含する)は、導電材料層を用いて形成すればよい。導電材料層の形成方法として、例えば、電子ビーム蒸着法や熱フィラメント蒸着法といった蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、レーザアブレーション法といった各種のPVD法;各種のCVD法;スクリーン印刷法;リフトオフ法;ゾル−ゲル法等を挙げることができる。即ち、導電材料から成る導電材料層を形成し、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づき、この導電材料層をパターニングしてアノード電極を形成することができる。あるいは又、アノード電極のパターンを有するマスクやスクリーンを介して導電材料をPVD法やスクリーン印刷法に基づき形成することによって、アノード電極を得ることもできる。尚、抵抗体膜も同様の方法で形成することができる。即ち、抵抗体材料から抵抗体膜を形成し、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づきこの抵抗体膜をパターニングしてもよいし、あるいは、抵抗体膜のパターンを有するマスクやスクリーンを介して抵抗体材料のPVD法やスクリーン印刷法に基づく形成により、抵抗体膜を得ることができる。基板上(あるいは基板上方)におけるアノード電極の平均厚さ(後述するように隔壁を設ける場合、隔壁の頂面上におけるアノード電極の平均厚さ)として、3×10-8m(30nm)乃至1.5×10-7m(150nm)、好ましくは5×10-8m(50nm)乃至1×10-7m(100nm)を例示することができる。
アノード電極の構成材料は、冷陰極電界電子放出表示装置の構成によって適宜選択すればよい。即ち、冷陰極電界電子放出表示装置が透過型(アノードパネルが表示面に相当する)であって、且つ、基板上にアノード電極と蛍光体領域がこの順に積層されている場合には、基板は元より、アノード電極自身も透明である必要があり、ITO(インジウム錫酸化物)等の透明導電材料を用いる。一方、冷陰極電界電子放出表示装置が反射型(カソードパネルが表示面に相当する)である場合、及び、透過型であっても基板上に蛍光体領域とアノード電極とがこの順に積層されている場合には、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、金(Au)、銀(Ag)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、白金(Pt)、亜鉛(Zn)等の金属;これらの金属元素を含む合金あるいは化合物(例えばTiN等の窒化物や、WSi2、MoSi2、TiSi2、TaSi2等のシリサイド);シリコン(Si)等の半導体;ダイヤモンド等の炭素薄膜;ITO(酸化インジウム−錫)、酸化インジウム、酸化亜鉛等の導電性金属酸化物を例示することができる。尚、抵抗体膜を形成する場合、抵抗体膜の抵抗値を変化させない導電材料からアノード電極を構成することが好ましく、例えば、抵抗体膜をシリコンカーバイド(SiC)から構成した場合、アノード電極をモリブデン(Mo)から構成することが好ましい。
アノード電極と蛍光体領域の構成例として、(1)基板上に、アノード電極を形成し、アノード電極の上に蛍光体領域を形成する構成、(2)基板上に、蛍光体領域を形成し、蛍光体領域上にアノード電極を形成する構成、を挙げることができる。尚、(1)の構成において、蛍光体領域の上に、アノード電極と導通した所謂メタルバック膜を形成してもよい。また、(2)の構成において、アノード電極の上にメタルバック膜を形成してもよい。
アノードパネルには、蛍光体領域から反跳した電子、あるいは、蛍光体領域から放出された二次電子が他の蛍光体領域に入射し、所謂光学的クロストーク(色濁り)が発生することを防止するための隔壁が、複数、設けられている構成とすることもできる。
隔壁の平面形状として、格子形状(井桁形状)、即ち、1サブピクセルに相当する、例えば平面形状が略矩形(ドット状)の蛍光体領域の四方を取り囲む形状を挙げることができ、あるいは、略矩形あるいはストライプ状の蛍光体領域の対向する二辺と平行に延びる帯状形状あるいはストライプ形状を挙げることができる。隔壁を格子形状とする場合、1つの蛍光体領域の領域の四方を連続的に取り囲む形状としてもよいし、不連続に取り囲む形状としてもよい。隔壁を帯状形状あるいはストライプ形状とする場合、連続した形状としてもよいし、不連続な形状としてもよい。隔壁を形成した後、隔壁を研磨し、隔壁の頂面の平坦化を図ってもよい。
隔壁の形成方法として、スクリーン印刷法、ドライフィルム法、感光法、サンドブラスト形成法を例示することができる。ここで、スクリーン印刷法とは、隔壁を形成すべき部分に対応するスクリーンの部分に開口が形成されており、スクリーン上の隔壁形成用材料をスキージを用いて開口を通過させ、基板上に隔壁形成用材料層を形成した後、かかる隔壁形成用材料層を焼成する方法である。ドライフィルム法とは、基板上に感光性フィルムをラミネートし、露光及び現像によって隔壁形成予定部位の感光性フィルムを除去し、除去によって生じた開口に隔壁形成用の材料を埋め込み、焼成する方法である。感光性フィルムは焼成によって燃焼、除去され、開口に埋め込まれた隔壁形成用の材料が残り、隔壁となる。感光法とは、基板上に感光性を有する隔壁形成用材料層を形成し、露光及び現像によってこの隔壁形成用材料層をパターニングした後、焼成を行う方法である。サンドブラスト形成法とは、例えば、スクリーン印刷やロールコーター、ドクターブレード、ノズル吐出式コーター等を用いて隔壁形成用材料層を基板上に形成し、乾燥させた後、隔壁を形成すべき隔壁形成用材料層の部分をマスク層で被覆し、次いで、露出した隔壁形成用材料層の部分をサンドブラスト法によって除去する方法である。
蛍光体領域は、単色の蛍光体粒子から構成されていても、3原色の蛍光体粒子から構成されていてもよい。また、蛍光体領域の配列様式は、ドット状であっても、ストライプ状であってもよい。尚、ドット状やストライプ状の配列様式においては、隣り合う蛍光体領域の間の隙間がコントラスト向上を目的とした光吸収層(ブラックマトリックス)で埋め込まれていてもよい。
蛍光体領域は、発光性結晶粒子(例えば、粒径5〜10nm程度の蛍光体粒子)から調製された発光性結晶粒子組成物を使用し、例えば、赤色の感光性の発光性結晶粒子組成物(赤色蛍光体スラリー)を全面に塗布し、露光、現像して、赤色発光蛍光体領域を形成し、次いで、緑色の感光性の発光性結晶粒子組成物(緑色蛍光体スラリー)を全面に塗布し、露光、現像して、緑色発光蛍光体領域を形成し、更に、青色の感光性の発光性結晶粒子組成物(青色蛍光体スラリー)を全面に塗布し、露光、現像して、青色発光蛍光体領域を形成する方法にて形成することができる。基板上における蛍光体領域の平均厚さは、限定するものではないが、3μm乃至20μm、好ましくは5μm乃至10μmであることが望ましい。
発光性結晶粒子を構成する蛍光体材料としては、従来公知の蛍光体材料の中から適宜選択して用いることができる。カラー表示の場合、色純度がNTSCで規定される3原色に近く、3原色を混合した際の白バランスがとれ、残光時間が短く、3原色の残光時間がほぼ等しくなる蛍光体材料を組み合わせることが好ましい。赤色発光蛍光体領域を構成する蛍光体材料として、(Y23:Eu)、(Y22S:Eu)、(Y3Al512:Eu)、(Y2SiO5:Eu)、(Zn3(PO42:Mn)を例示することができるが、中でも、(Y23:Eu)、(Y22S:Eu)を用いることが好ましい。また、緑色発光蛍光体領域を構成する蛍光体材料として、(ZnSiO2:Mn)、(Sr4Si38Cl4:Eu)、(ZnS:Cu,Al)、(ZnS:Cu,Au,Al)、[(Zn,Cd)S:Cu,Al]、(Y3Al512:Tb)、(Y2SiO5:Tb)、[Y3(Al,Ga)512:Tb]、(ZnBaO4:Mn)、(GbBO3:Tb)、(Sr6SiO3Cl3:Eu)、(BaMgAl1423:Mn)、(ScBO3:Tb)、(Zn2SiO4:Mn)、(ZnO:Zn)、(Gd22S:Tb)、(ZnGa24:Mn)を例示することができるが、中でも、(ZnS:Cu,Al)、(ZnS:Cu,Au,Al)、[(Zn,Cd)S:Cu,Al]、(Y3Al512:Tb)、[Y3(Al,Ga)512:Tb]、(Y2SiO5:Tb)を用いることが好ましい。更には、青色発光蛍光体領域を構成する蛍光体材料として、(Y2SiO5:Ce)、(CaWO4:Pb)、CaWO4、YP0.850.154、(BaMgAl1423:Eu)、(Sr227:Eu)、(Sr227:Sn)、(ZnS:Ag,Al)、(ZnS:Ag)、ZnMgO、ZnGaO4を例示することができるが、中でも、(ZnS:Ag)、(ZnS:Ag,Al)を用いることが好ましい。
蛍光体領域からの光を吸収する光吸収層が隔壁と基板との間に形成されていることが、表示画像のコントラスト向上といった観点から好ましい。ここで、光吸収層は、所謂ブラックマトリックスとして機能する。光吸収層を構成する材料として、蛍光体領域からの光を99%以上吸収する材料を選択することが好ましい。このような材料として、カーボン、金属薄膜(例えば、クロム、ニッケル、アルミニウム、モリブデン等、あるいは、これらの合金)、金属酸化物(例えば、酸化クロム)、金属窒化物(例えば、窒化クロム)、耐熱性有機樹脂、ガラスペースト、黒色顔料や銀等の導電性粒子を含有するガラスペースト等の材料を挙げることができ、具体的には、感光性ポリイミド樹脂、酸化クロムや、酸化クロム/クロム積層膜を例示することができる。尚、酸化クロム/クロム積層膜においては、クロム膜が基板と接する。光吸収層は、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法とエッチング法との組合せ、真空蒸着法やスパッタリング法、スピンコーティング法とリフトオフ法との組合せに、スクリーン印刷法、リソグラフィ技術等、使用する材料に依存して適宜選択された方法にて形成することができる。
冷陰極電界電子放出表示装置にあっては、カソード電極及びゲート電極に印加された電圧によって生じた強電界が電子放出部に加わる結果、量子トンネル効果により電子放出部から電子が放出される。そして、この電子は、アノードパネルに設けられたアノード電極によってアノードパネルへと引き付けられ、蛍光体領域に衝突する。そして、蛍光体領域への電子の衝突の結果、蛍光体領域が発光し、画像として認識することができる。
冷陰極電界電子放出表示装置にあっては、アノードパネルとカソードパネルとによって挟まれた空間が真空状態となっているが故に、アノードパネルとカソードパネルとの間にスペーサを配しておかないと、大気圧によって冷陰極電界電子放出表示装置が損傷を受けてしまう虞がある。係るスペーサは、例えばセラミックスから構成することができる。スペーサをセラミックスから構成する場合、セラミックスとして、ムライトやアルミナ、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ジルコニア、コーディオライト、硼珪酸塩バリウム、珪酸鉄、ガラスセラミックス材料、これらに、酸化チタンや酸化クロム、酸化鉄、酸化バナジウム、酸化ニッケルを添加したもの等を例示することができる。この場合、所謂グリーンシートを成形して、グリーンシートを焼成し、かかるグリーンシート焼成品を切断することによってスペーサを製造することができる。また、スペーサの表面に、金属や合金から成る導電材料層を形成し、あるいは又、高抵抗層を形成し、あるいは又、二次電子放出係数の低い材料から成る薄層を形成してもよい。スペーサは、例えば、隔壁と隔壁との間に挟み込んで固定すればよく、あるいは又、例えば、アノードパネルにスペーサ保持部を形成し、スペーサ保持部とスペーサ保持部との間に挟み込んで固定すればよい。
カソードパネルとアノードパネルとを周縁部において接合するが、接合は接着層を用いて行ってもよいし、あるいは、ガラスやセラミックス等の絶縁剛性材料から成る枠体と接着層とを併用して行ってもよい。枠体と接着層とを併用する場合には、枠体の高さを適宜選択することにより、接着層のみを使用する場合に比べ、カソードパネルとアノードパネルとの間の対向距離をより長く設定することが可能である。尚、接着層の構成材料としては、フリットガラスが一般的であるが、融点が120〜400゜C程度の所謂低融点金属材料を用いてもよい。かかる低融点金属材料としては、In(インジウム:融点157゜C);インジウム−金系の低融点合金;Sn80Ag20(融点220〜370゜C)、Sn95Cu5(融点227〜370゜C)等の錫(Sn)系高温はんだ;Pb97.5Ag2.5(融点304゜C)、Pb94.5Ag5.5(融点304〜365゜C)、Pb97.5Ag1.5Sn1.0(融点309゜C)等の鉛(Pb)系高温はんだ;Zn95Al5(融点380゜C)等の亜鉛(Zn)系高温はんだ;Sn5Pb95(融点300〜314゜C)、Sn2Pb98(融点316〜322゜C)等の錫−鉛系標準はんだ;Au88Ga12(融点381゜C)等のろう材(以上の添字は全て原子%を表す)を例示することができる。
基板と支持体と枠体の三者を接合する場合、三者同時接合を行ってもよいし、あるいは、第1段階で基板又は支持体のいずれか一方と枠体とを先に接合し、第2段階で基板又は支持体の他方と枠体とを接合してもよい。三者同時接合や第2段階における接合を高真空雰囲気中で行えば、基板と支持体と枠体と接着層とにより囲まれた空間は、接合と同時に真空となる。あるいは、三者の接合終了後、基板と支持体と枠体と接着層とによって囲まれた空間を排気し、真空とすることもできる。接合後に排気を行う場合、接合時の雰囲気の圧力は常圧/減圧のいずれであってもよく、また、雰囲気を構成する気体は、大気であっても、あるいは窒素ガスや周期律表0族に属するガス(例えばArガス)を含む不活性ガスであってもよい。
接合後に排気を行う場合、排気は、基板及び/又は支持体に予め接続されたチップ管を通じて行うことができる。チップ管は、典型的にはガラス管を用いて構成され、基板及び/又は支持体の無効領域(即ち、有効領域以外の領域)に設けられた貫通孔の周囲に、フリットガラス又は上述の低融点金属材料を用いて接合され、空間が所定の真空度に達した後、熱融着によって封じ切られる。尚、封じ切りを行う前に、冷陰極電界電子放出表示装置全体を一旦加熱してから降温させると、空間に残留ガスを放出させることができ、この残留ガスを排気により空間外へ除去することができるので好適である。
冷陰極電界電子放出表示装置において、カソード電極はカソード電極制御回路に接続され、ゲート電極はゲート電極制御回路に接続され、アノード電極はアノード電極制御回路に接続されている。尚、これらの制御回路は周知の回路から構成することができる。アノード電極制御回路の出力電圧VAは、通常、一定であり、例えば、5キロボルト〜10キロボルトとすることができる。あるいは又、アノードパネルとカソードパネルとの間の距離をd(但し、0.5mm≦d≦10mm)としたとき、VA/d(単位:キロボルト/mm)の値は、0.5以上20以下、好ましくは1以上10以下、一層好ましくは5以上10以下を満足することが望ましい。
冷陰極電界電子放出表示装置の実動作時、カソード電極に印加する電圧VC及びゲート電極に印加する電圧VGに関しては、階調制御方式として電圧変調方式を採用した場合、
(1)カソード電極に印加する電圧VCを一定とし、ゲート電極に印加する電圧VGを変化させる方式
(2)カソード電極に印加する電圧VCを変化させ、ゲート電極に印加する電圧VGを一定とする方式
(3)カソード電極に印加する電圧VCを変化させ、且つ、ゲート電極に印加する電圧VGも変化させる方式がある。
本発明にあっては、第1抵抗体層が横型抵抗層として機能し、第2抵抗体層が縦型抵抗層として機能する。即ち、カソード電極と導体領域とを電気的に接続する第1抵抗体層が存在するが故に、ゲート電極と電子放出部との間に短絡が発生した場合であっても、表示装置において、係る短絡によって表示ができなくなるといった問題が生じることを防止し得る。しかも、導体領域の上方に電子放出部が設けられ、且つ、導体領域と電子放出部とを電気的に接続する第2抵抗体層が存在するが故に、電子放出領域内の輝度の不均一性の解決を図ることができる。更には、特開平7−153369号に提案されている冷陰極電界電子放出素子と異なり、抵抗体層を第1抵抗体層と第2抵抗体層の2層から構成するが故に、カソード電極と導体領域との間を流れる電流の値、及び、各電子放出部を流れる電流(放出電子電流)の値を、個別に最適化することができる。特に、第1抵抗体層の抵抗値及び分離領域の幅の最適化によって、カソード電極と各電子放出領域との間を流れる電流の値の均一化を確実に図ることができる結果、電子放出領域間の輝度の均一化を図ることができる。特に、カットオフ電圧付近での電子放出領域からの電子放出の均一化を図ることが可能となる。そして、以上の結果として、製造歩留りが高く、寿命が長く、信頼性が高く、画像のユニフォミティが著しく改善され、均一性に優れた冷陰極電界電子放出表示装置を提供することができる。
尚、冷陰極電界電子放出表示装置の動作時、アノード電極から電子放出部、第2抵抗体層、導体領域、第1抵抗体層を介してカソード電極へと電流が流れる。具体的には、アノード電極から、電子放出部及び第2抵抗体層を介して、導体領域へと電流(放出電子電流IEM)が流れる。そして、各導体領域からは、各電子放出部における放出電子電流IEMの総和の電流ISUMが、主に第1抵抗体層を介して、カソード電極へと流れる。通常、総和の電流ISUMは、放出電子電流IEMの103倍程度、あるいはそれ以上の値を有する。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1は、本発明の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル(以下、単に、カソードパネルと呼ぶ場合がある)及び冷陰極電界電子放出表示装置(以下、単に、表示装置と呼ぶ場合がある)に関し、より具体的には、第1−1の構造に関する。
本発明の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネルCPにおけるカソード電極等の等価回路図を図1に示す。また、実施例1におけるカソード電極、分離領域、導体領域、及び、ゲート電極の配置を示す模式図を図2の(A)に示し、図2の(A)の矢印B−Bに沿った実施例1のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図2の(B)に示し、図2の(A)の矢印C−Cに沿った実施例1のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図2の(C)に示す。更には、実施例1の冷陰極電界電子放出表示装置の模式的な一部端面図を図3に示し、実施例1の冷陰極電界電子放出表示装置におけるカソードパネルの模式的な一部斜視図を図4に示す。また、蛍光体領域等の配列を、模式的な部分的平面図として、図13〜図18に例示する。尚、図3に示すアノードパネルAPの模式的な一部端面図における蛍光体領域等の配列を、図14あるいは図16に示す構成としている。ここで、図13〜図18においてはアノード電極の図示を省略している。
ここで、実施例1の表示装置は、カソードパネルCPとアノードパネルAPとがそれらの周縁部で接合されて成り、カソードパネルCPとアノードパネルAPとによって挟まれた空間は真空状態とされている。そして、カソードパネルCPは、支持体10、及び、この支持体10上に2次元マトリクス状に配置、配列された電子放出領域EAから構成されている。一方、アノードパネルAPは、基板20、並びに、この基板20上に形成された蛍光体領域22(カラー表示の場合、赤色発光蛍光体領域22R、緑色発光蛍光体領域22G、青色発光蛍光体領域22B)、及び、蛍光体領域22を覆うアノード電極24から構成されている。
具体的には、実施例1の表示装置におけるカソードパネルCPにおいては、
(A)支持体10上に形成され、第1の方向(例えば、図3の紙面と平行な方向)に延びるストライプ状のカソード電極11、
(B)支持体10上に形成され、分離領域31によってカソード電極11と離間して(空間的に分離して)設けられた導体領域32、
(C)支持体10、カソード電極11及び導体領域32を覆う絶縁層12、
(D)絶縁層12上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向(例えば、図3の紙面と垂直な方向)に延びるストライプ状のゲート電極13、
(E)導体領域32とゲート電極13との重複領域に位置するゲート電極13の部分及び絶縁層12の部分に設けられた複数の開口部14(ゲート電極13に設けられた第1開口部14Aと、絶縁層12に設けられた第2開口部14B)、並びに、
(F)複数の開口部14のそれぞれの底部に位置する導体領域32の部分の上に形成された電子放出部15、
から成る電子放出領域EAが2次元マトリクス状に配列されている。ここで、1つの電子放出領域EAが、1つのサブピクセルに相当する。
そして、
(G)支持体10上であって、少なくとも、導体領域32の下、分離領域31、及び、カソード電極11の下に形成され、カソード電極11と導体領域32とを電気的に接続する第1抵抗体層41、並びに、
(H)少なくとも導体領域32上に形成され、導体領域32と電子放出部15とを電気的に接続する第2抵抗体層42、
を更に備えている。
より具体的には、導体領域32は、その周りを、分離領域31を介してカソード電極11によって囲まれている。また、第1抵抗体層41は、カソードパネルCPの有効領域を被覆しており、第2抵抗体層42は、少なくとも、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11を被覆している。より具体的には、第1抵抗体層41及び第2抵抗体層42は、所謂ベタパターンを有する。具体的には、第1抵抗体層41及び第2抵抗体層42は、カソードパネルCPの有効領域を切れ目無く覆っている。
カソード電極11及び導体領域32の下に位置する第1抵抗体層41の部分の厚さの平均値は、0.5μmである。また、導体領域32の上に位置する第2抵抗体層42の部分の厚さの平均値は、0.5μmである。第1抵抗体層41を構成する材料はSiCNあるいはアモルファスシリコンであり、第2抵抗体層42を構成する材料はSiCNあるいはアモルファスシリコンである。導体領域32とカソード電極11との間の抵抗値、及び、分離領域31の幅は、カソード電極11と導体領域32との間を流れる電流の値を最適化することができる値であり、具体的には、導体領域32とカソード電極11との間の抵抗値は1MΩであり、分離領域31の幅は5μmである。一方、導体領域32上の第2抵抗体層42の抵抗値は、各電子放出部15を流れる電流(放出電子電流)の値を最適化することができる値であり、具体的には、1つの電子放出部あたり50GΩである。更には、(第1抵抗体層を構成する材料の体積抵抗率)/(第2抵抗体層を構成する材料の体積抵抗率)の値は、1×103である。
導体領域32とゲート電極13との重複領域に位置する1つの電子放出領域EAは、複数の冷陰極電界電子放出素子(以下、電界放出素子と略称する)から構成されている。ここで、1つの電界放出素子は、
(a)支持体10上に形成され、第1の方向(例えば、図3の紙面と平行な方向)に延びるストライプ状のカソード電極11、
(b)支持体10上に形成され、分離領域31によってカソード電極11と離間して(空間的に分離して)設けられた導体領域32、
(c)支持体10、カソード電極11及び導体領域32を覆う絶縁層12、
(d)絶縁層12上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向(例えば、図3の紙面と垂直な方向)に延びるストライプ状のゲート電極13、
(e)導体領域32とゲート電極13との重複領域に位置するゲート電極13の部分及び絶縁層12の部分に設けられた開口部14(ゲート電極13に設けられた第1開口部14Aと、絶縁層12に設けられた第2開口部14B)、並びに、
(f)開口部14の底部に位置する導体領域32の部分の上に形成された電子放出部15、
から構成されている。
尚、電子放出部15は円錐形の電子放出部から構成されており、電界放出素子はスピント型電界放出素子である。以下の実施例においても同様である。
ここで、カソード電極11の射影像とゲート電極13の射影像とは直交している。即ち、第1の方向と第2の方向とは直交している。導体領域32とストライプ状のゲート電極13とが重複する重複領域が電子放出領域EAに相当する。1サブピクセルは、カソードパネル側の電子放出領域EAと、この電子放出領域EAに対面したアノードパネル側の蛍光体領域22とによって構成されている。有効領域には、かかる画素が、例えば数十万〜数百万個ものオーダーにて配列されている。
実施例1、あるいは、後述する実施例2〜実施例9にあっては、ストライプ状のゲート電極13の射影像の縁部(ゲート電極13の縁部を、図2の(A)及び図9の(A)においては、点線で示す)は、分離領域31の射影像の内部に位置している。また、実施例1、あるいは、後述する実施例2〜実施例18にあっては、導体領域32の射影像は、ゲート電極13の射影像の内部に位置している。尚、ストライプ状のゲート電極13の射影像の縁部は、分離領域31の射影像の外部に位置していてもよく、この場合のゲート電極13の縁部を、図2の(A)及び図9の(A)においては、一点鎖線で示す。
アノードパネルAPは、より具体的には、基板20、基板20上に形成された隔壁21と隔壁21との間の基板20上に形成され、多数の蛍光体粒子から成る蛍光体領域22(赤色発光蛍光体領域22R、緑色発光蛍光体領域22G、青色発光蛍光体領域22B)、及び、蛍光体領域22上に形成されたアノード電極24を備えている。アノード電極24は、有効領域を覆う薄い1枚のシート状であり、アノード電極制御回路52に接続されている。アノード電極24は、厚さ約70nmのアルミニウムから成り、隔壁21及び蛍光体領域22を覆う状態で設けられている。蛍光体領域22と蛍光体領域22との間であって、隔壁21と基板20との間には、表示画像の色濁り、光学的クロストークの発生を防止するために、光吸収層(ブラックマトリックス)23が形成されている。
隔壁21とスペーサ25と蛍光体領域22の配置状態の一例を模式的に図13〜図18に示す。隔壁21の平面形状としては、格子形状(井桁形状)、即ち、1サブピクセルに相当する、例えば平面形状が略矩形の蛍光体領域22の四方を取り囲む形状(図13、図14、図15、図16参照)、あるいは、略矩形の(あるいはストライプ状の)蛍光体領域22の対向する二辺と平行に延びる帯状形状(ストライプ形状)を挙げることができる(図17及び図18参照)。尚、図17に示す蛍光体領域22にあっては、蛍光体領域22R,22G,22Bを、図17の上下方向に延びるストライプ状とすることもできる。隔壁21の一部は、スペーサ25を保持するためのスペーサ保持部26としても機能する。
実施例1の表示装置において、図3に示すように、カソード電極11はカソード電極制御回路50に接続され、ゲート電極13はゲート電極制御回路51に接続され、アノード電極24はアノード電極制御回路52に接続されている。これらの制御回路は周知の回路から構成することができる。アノード電極制御回路の出力電圧VAは、通常、一定であり、例えば、5キロボルト〜10キロボルトとすることができる。一方、表示装置の実動作時、カソード電極11に印加する電圧VC及びゲート電極13に印加する電圧VGに関しては、
(1)カソード電極11に印加する電圧VCを一定とし、ゲート電極13に印加する電圧VGを変化させる方式
(2)カソード電極11に印加する電圧VCを変化させ、ゲート電極13に印加する電圧VGを一定とする方式
(3)カソード電極11に印加する電圧VCを変化させ、且つ、ゲート電極13に印加する電圧VGも変化させる方式
のいずれを採用してもよい。
カソード電極11には相対的に負電圧がカソード電極制御回路50から印加され、ゲート電極13には相対的に正電圧がゲート電極制御回路51から印加され、アノード電極24にはゲート電極13よりも更に高い正電圧がアノード電極制御回路52から印加される。かかる表示装置において表示を行う場合、例えば、カソード電極11にカソード電極制御回路50から走査信号を入力し、ゲート電極13にゲート電極制御回路51からビデオ信号を入力する。尚、カソード電極11にカソード電極制御回路50からビデオ信号を入力し、ゲート電極13にゲート電極制御回路51から走査信号を入力してもよい。カソード電極11とゲート電極13との間に電圧を印加した際に生ずる電界により、量子トンネル効果に基づき電子放出部15から電子が放出され、この電子がアノード電極24に引き付けられ、アノード電極24を通過して蛍光体領域22に衝突する。その結果、蛍光体領域22が励起されて発光し、所望の画像を得ることができる。つまり、この表示装置の動作は、基本的に、ゲート電極13に印加される電圧、及びカソード電極11を通じて電子放出部15に印加される電圧によって制御される。
以下、実施例1のスピント型電界放出素子及び表示装置の製造方法を、カソードパネルCPを構成する支持体10等の模式的な一部端面図である図19の(A)、(B)及び図20の(A)、(B)を参照して説明する。
このスピント型電界放出素子は、基本的には、円錐形の電子放出部15を金属材料の垂直蒸着により形成する方法によって得ることができる。即ち、ゲート電極13に設けられた第1開口部14Aに対して蒸着粒子は垂直に入射するが、第1開口部14Aの開口端付近に形成されるオーバーハング状の堆積物による遮蔽効果を利用して、第2開口部14Bの底部に到達する蒸着粒子の量を漸減させ、円錐形の堆積物である電子放出部15を自己整合的に形成する。ここでは、不要なオーバーハング状の堆積物の除去を容易とするために、ゲート電極13及び絶縁層12上に剥離層16を予め形成しておく方法について説明する。尚、電界放出素子の製造方法を説明するための図面においては、1つの電子放出部のみを図示した。また、後述する実施例2〜実施例18における電界放出素子も、第1抵抗体層41及び第2抵抗体層42のパターニングを除き、実質的に、以下に説明する方法にて製造することができる。
[工程−100]
先ず、例えばガラス基板から成る支持体10の全面に、スパッタリング法にて第1抵抗体層41を形成した後、第1抵抗体層41上に、例えば、カソード電極用導電材料層(例えば、MoW/Alの積層構造)をスパッタリング法にて成膜し、次いで、リソグラフィ技術及びドライエッチング技術に基づきカソード電極用導電材料層をパターニングして、ストライプ状のカソード電極11、及び、分離領域31によってカソード電極11と離間して(空間的に分離して)設けられた導体領域32を支持体10上に形成する。その後、全面にスパッタリング法にて第2抵抗体層42を形成し、更に、第2抵抗体層42上にSiO2から成る絶縁層12をCVD法にて形成する。
[工程−110]
次に、絶縁層12上に、ゲート電極用導電材料層(例えば、MoW/Alの積層構造)をスパッタリング法にて成膜し、次いで、ゲート電極用導電材料層をリソグラフィ技術及びドライエッチング技術にてパターニングすることによって、ストライプ状のゲート電極13を得ることができる。ストライプ状のカソード電極11は、図面の紙面と平行な方向に延び、ストライプ状のゲート電極13は、図面の紙面と垂直な方向に延びている。
ゲート電極13を、真空蒸着法等のPVD法、CVD法、電気メッキ法や無電解メッキ法といったメッキ法、スクリーン印刷法、レーザアブレーション法、ゾル−ゲル法、リフトオフ法等の公知の薄膜形成と、必要に応じてエッチング技術との組合せによって形成してもよい。スクリーン印刷法やメッキ法によれば、直接、例えばストライプ状のゲート電極を形成することが可能である。
[工程−120]
その後、再びレジスト層を形成し、エッチングによってゲート電極13に第1開口部14Aを形成し、更に、絶縁層に第2開口部14Bを形成し、第2開口部14Bの底部にカソード電極11を露出させた後、レジスト層を除去する。こうして、図19の(A)に示す構造を得ることができる。
[工程−130]
次に、支持体10を回転させながらゲート電極13上を含む絶縁層12上にニッケル(Ni)を斜め真空蒸着することにより、剥離層16を形成する(図19の(B)参照)。このとき、支持体10の法線に対する蒸着粒子の入射角を十分に大きく選択することにより(例えば、入射角65度〜85度)、第2開口部14Bの底部にニッケルを殆ど堆積させることなく、ゲート電極13及び絶縁層12の上に剥離層16を形成することができる。剥離層16は、第1開口部14Aの開口端から庇状に張り出しており、これによって第1開口部14Aが実質的に縮径される。
[工程−140]
次に、全面に例えば導電材料としてモリブデン(Mo)を垂直蒸着する(入射角3度〜10度)。このとき、図20の(A)に示すように、剥離層16上でオーバーハング形状を有する導電材料層17が成長するに伴い、第1開口部14Aの実質的な直径が次第に縮小されるので、第2開口部14Bの底部において堆積に寄与する蒸着粒子は、次第に第1開口部14Aの中央付近を通過するものに限られるようになる。その結果、第2開口部14Bの底部には円錐形の堆積物が形成され、この円錐形の堆積物が電子放出部15となる。
[工程−150]
その後、図20の(B)に示すように、リフトオフ法にて剥離層16をゲート電極13及び絶縁層12の表面から剥離し、ゲート電極13及び絶縁層12の上方の導電材料層17を選択的に除去する。次いで、絶縁層12に設けられた第2開口部14Bの側壁面を等方的なエッチングによって後退させることが、ゲート電極13の開口端部を露出させるといった観点から、好ましい。尚、等方的なエッチングは、ケミカルドライエッチングのようにラジカルを主エッチング種として利用するドライエッチング、あるいはエッチング液を利用するウェットエッチングにより行うことができる。エッチング液としては、例えば49%フッ酸水溶液と純水の1:100(容積比)混合液を用いることができる。こうして、複数のスピント型電界放出素子が形成されたカソードパネルCPを得ることができる。
[工程−160]
一方、蛍光体領域22、アノード電極24等が形成されたアノードパネルAPを準備する。そして、表示装置の組み立てを行う。具体的には、例えば、アノードパネルAPの有効領域に設けられたスペーサ保持部26にスペーサ25を取り付け、蛍光体領域22と電子放出領域EAとが対向するようにアノードパネルAPとカソードパネルCPとを配置し、アノードパネルAPとカソードパネルCP(より具体的には、基板20と支持体10)とを、セラミックスやガラスから作製された枠体(図示せず)を介して、周縁部において接合する。接合に際しては、枠体とアノードパネルAPとの接合部位、及び、枠体とカソードパネルCPとの接合部位にフリットガラスを塗布し、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体とを貼り合わせ、予備焼成にてフリットガラスを乾燥した後、約450゜Cで10〜30分の本焼成を行う。その後、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体とフリットガラス(図示せず)とによって囲まれた空間を貫通孔(図示せず)及びチップ管(図示せず)を通じて排気し、空間の圧力が10-4Pa程度に達した時点でチップ管を加熱溶融により封じ切る。このようにして、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体とに囲まれた空間を真空にすることができる。あるいは又、例えば、枠体とアノードパネルAPとカソードパネルCPとの貼り合わせを高真空雰囲気中で行ってもよい。あるいは又、表示装置の構造に依っては、枠体無しで、接着層のみによってアノードパネルAPとカソードパネルCPとを貼り合わせてもよい。その後、必要な外部回路との配線接続を行い、表示装置を完成させる。
実施例1にあっては、第1抵抗体層41及び第2抵抗体層42を設けることで、ゲート電極13と電子放出部15との間に短絡が発生した場合であっても、表示装置において、係る短絡によって表示ができなくなるといった問題が生じることはない。しかも、導体領域32の上方に電子放出部15が設けられ、且つ、導体領域32と電子放出部15とを電気的に接続する第2抵抗体層42が存在するが故に、電子放出領域EA内の輝度の不均一性の解決を図ることができる。更には、抵抗体層を第1抵抗体層41と第2抵抗体層42の2層から構成するが故に、カソード電極11と導体領域32との間を流れる電流の値、及び、各電子放出部15を流れる電流(放出電子電流)の値を、個別に最適化することができ、特に、第1抵抗体層41の最適化によって、電子放出領域EA間の輝度の均一化を図ることができる。以下に説明する実施例2〜実施例18によっても、以上に説明した作用、効果を、同様に達成することができる。
また、実施例1、あるいは、後述する実施例2、実施例3、実施例10〜実施例12において、第1抵抗体層41を所謂ベタパターンとすれば、第1抵抗体層41のパターニングは不要となり、第1抵抗体層41を容易に形成することができる。更には、第2抵抗体層42も所謂ベタパターンとすれば、第2抵抗体層42のパターニングも不要であり、第2抵抗体層42を容易に形成することができる。
実施例2は、実施例1の変形であり、第1−1の構造に関する。図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例2のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図5の(A)あるいは図5の(B)に示す。尚、図2の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例2のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図2の(C)と同じである。
実施例2、及び、後述する実施例3〜実施例9においては、実施例1と同様に、導体領域32は、分離領域31を介してカソード電極11によって囲まれている。
そして、実施例2にあっては、第1抵抗体層41は、実施例1と同様に、カソードパネルCPの有効領域を被覆しており、第2抵抗体層42は、少なくとも、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11を被覆している。より具体的には、第2抵抗体層42は、図5の(A)に示す例においては、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11を覆うストライプ状の形状を有し、図5の(B)に示す例においては、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11の一部分を覆うストライプ状の形状を有する。以上の点を除き、実施例2のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例1のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例3は、実施例1の変形であり、第1−2の構造に関する。図2の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例3のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図5の(C)に示す。尚、図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例3のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図5の(B)と同じである。
実施例3にあっては、第1抵抗体層41は、実施例1と同様に、カソードパネルCPの有効領域を被覆している。一方、第2抵抗体層42は、導体領域32を被覆している。より具体的には、第2抵抗体層42は、導体領域32からはみ出し、分離領域31の一部まで被覆している。但し、第2抵抗体層42は、カソード電極11と接してはおらず、1サブピクセルをカバーする大きさであり、矩形の平面形状を有する。以上の点を除き、実施例3のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例1のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例3、あるいは、後述する実施例6、実施例9、実施例11、実施例12、実施例14、実施例15、実施例17、実施例18にあっては、第1抵抗体層41の抵抗値と第2抵抗体層42の抵抗値とを、完全に独立して設計することができるが故に、第1抵抗体層41及び第2抵抗体層42の設計がより容易になる。
実施例4も、実施例1の変形であり、第1−3の構造に関する。図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例4のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図6の(A)に示し、図2の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例4のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図6の(B)に示す。
実施例4にあっては、第1抵抗体層41は、導体領域32の下、分離領域31、及び、カソード電極11の下に、ストライプ状に形成されている。また、第2抵抗体層42は、少なくとも、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11を被覆している。具体的には、第1抵抗体層41は、第1の方向に沿って、且つ、1列の電子放出領域EAにおいて連続してストライプ状に形成されている。一方、第2抵抗体層42は所謂ベタパターンを有する。以上の点を除き、実施例4のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例1のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例4、あるいは、後述する実施例5〜実施例9、実施例13〜実施例18にあっては、カソード電極11が相互に電気的に独立しているので、即ち、カソード電極11を跨って第1抵抗体層41が設けられているのではないが故に、第1抵抗体層41の設計が容易になる。
実施例5は、実施例4の変形であり、第1−3の構造に関する。図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例5のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図7の(A)及び図7の(B)に示す。尚、図2の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例5のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図6の(B)と同じである。
実施例5にあっては、第1抵抗体層41は、実施例4と同様に、導体領域32の下、分離領域31、及び、カソード電極11の下に形成されており、第2抵抗体層42は、少なくとも、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11を被覆している。より具体的には、第2抵抗体層42は、図7の(A)に示す例においては、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11を覆うストライプ状の形状を有し、図7の(B)に示す例においては、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11の一部分を覆うストライプ状の形状を有する。以上の点を除き、実施例5のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例1のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例6も、実施例1の変形であり、第1−4の構造に関する。図2の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例6のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図7の(C)に示す。尚、図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例6のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図7の(B)と同じである。
実施例6にあっては、第1抵抗体層41は、実施例4と同様に、導体領域32の下、分離領域31、及び、カソード電極11の下に、ストライプ状に形成されている。一方、第2抵抗体層42は、導体領域32を被覆している。より具体的には、第2抵抗体層42は、導体領域32からはみ出し、分離領域31の一部まで被覆している。但し、第2抵抗体層42は、カソード電極11と接してはおらず、1サブピクセルをカバーする大きさであり、矩形の平面形状を有する。以上の点を除き、実施例6のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例1のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例7は、実施例1の変形であり、第1−5の構造に関する。図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例7のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図8の(A)に示し、図2の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例7のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図8の(B)に示す。
実施例7にあっては、第1抵抗体層41は、導体領域32の下、分離領域31、及び、導体領域32を囲むカソード電極11の部分の下に形成されており、第2抵抗体層42は、少なくとも、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11を被覆している。具体的には、第1抵抗体層41は矩形の平面形状を有し、第1抵抗体層41の大きさは1サブピクセルをカバーする大きさである。一方、第2抵抗体層42は所謂ベタパターンを有する。以上の点を除き、実施例7のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例1のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例8は、実施例7の変形であり、第1−5の構造に関する。図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例8のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図7の(A)あるいは図7の(B)と同じである。また、図2の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例8のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図8の(B)と同じである。
実施例8にあっては、第1抵抗体層41は、実施例7と同様に、導体領域32の下、分離領域31、及び、導体領域32を囲むカソード電極11の部分の下に形成されており、第2抵抗体層42は、少なくとも、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11を被覆している。より具体的には、第2抵抗体層42は、図7の(A)に示す例においては、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11を覆うストライプ状の形状を有し、図7の(B)に示す例においては、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11の一部分を覆うストライプ状の形状を有する。以上の点を除き、実施例8のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例1のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例9も、実施例1の変形であり、第1−6の構造に関する。図2の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例9のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図8の(C)に示す。尚、図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例9のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図7の(B)と同じである。
実施例9にあっては、第1抵抗体層41は、実施例7と同様に、導体領域32の下、分離領域31、及び、導体領域32を囲むカソード電極11の部分の下に形成されている。一方、第2抵抗体層42は、導体領域32を被覆している。より具体的には、第2抵抗体層42は、導体領域32からはみ出し、分離領域31の一部まで被覆している。但し、第2抵抗体層42は、カソード電極11と接してはおらず、1サブピクセルをカバーする大きさであり、矩形の平面形状を有する。以上の点を除き、実施例9のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例1のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例10も、実施例1の変形であり、第2−1の構造に関する。実施例10におけるカソード電極11、分離領域31、導体領域32、及び、ゲート電極13の配置を示す模式図を図9の(A)に示す。また、図9の(A)の矢印B−Bに沿った実施例10のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図9の(B)に示し、図9の(A)の矢印C−Cに沿った実施例10のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図9の(C)に示す。
実施例1〜実施例9においては、導体領域32は、分離領域31を介してカソード電極11によって囲まれている。一方、実施例10、及び、後述する実施例11〜実施例18においては、導体領域32は、分離領域31を介してストライプのカソード電極11に沿って形成されている。このような構造を採用することによって、カソード電極11とゲート電極13とが短絡することを確実に防止することができる。
そして、実施例10にあっては、第1抵抗体層41は、カソードパネルCPの有効領域を被覆しており、第2抵抗体層42は、少なくとも、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11を被覆している。具体的には、第1抵抗体層41及び第2抵抗体層42は、カソードパネルCPの有効領域を被覆している。具体的には、第1抵抗体層41及び第2抵抗体層42は、所謂ベタパターンを有する。
このように、導体領域32が分離領域31を介してストライプのカソード電極11に沿って形成されている点を除き、実施例10のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例1のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例11は、実施例10の変形であり、第2−2の構造に関する。図9の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例11のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図10の(A)に示す。尚、図9の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例11のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図9の(C)と同じである。
実施例11にあっては、第1抵抗体層41は、実施例10と同様に、カソードパネルCPの有効領域を被覆しており、第2抵抗体層42は、導体領域32を被覆している。具体的には、第2抵抗体層42は、1列に配列された複数の導体領域32を跨るように、ストライプ状に形成されている。第2抵抗体層42はカソード電極11と接していない。以上の点を除き、実施例11のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例10のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例12は、実施例11の変形であり、第2−2の構造に関する。図9の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例12のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図10の(B)に示す。尚、図9の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例12のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図10の(A)と同じである。
実施例12にあっては、第1抵抗体層41は、実施例11と同様に、カソードパネルCPの有効領域を被覆しており、第2抵抗体層42は、導体領域32を被覆している。具体的には、第2抵抗体層42は、導体領域32からはみ出し、分離領域31の一部まで被覆している。第2抵抗体層42は、カソード電極11とは接していない。但し、第2抵抗体層42は、実施例11と異なり、1サブピクセルをカバーする大きさであり、矩形の平面形状を有する。以上の点を除き、実施例12のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例10のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例13も、実施例10の変形であり、第2−3の構造に関する。図9の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例13のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図11の(A)に示す。尚、図9の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例13のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図9の(C)と同じである。
実施例13にあっては、第1抵抗体層41は、導体領域32の下、分離領域31、及び、カソード電極11の下に、ストライプ状に形成されている。一方、第2抵抗体層42は、少なくとも、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11を被覆している。具体的には、第1抵抗体層41は、第1の方向に沿って、且つ、1列の電子放出領域EAにおいて連続してストライプ状に形成されている。一方、第2抵抗体層42はカソードパネルCPの有効領域を被覆している。具体的には、第2抵抗体層42は、所謂ベタパターンを有する。以上の点を除き、実施例13のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例10のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例14も、実施例10の変形であり、第2−4の構造に関する。図9の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例14のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図11の(B)に示す。尚、図9の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例14のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図9の(C)と同じである。
実施例14にあっては、第1抵抗体層41は、実施例13と同様に、導体領域32の下、分離領域31、及び、カソード電極11の下に、ストライプ状に形成されている。一方、第2抵抗体層42は、導体領域32を被覆している。具体的には、第2抵抗体層42は、1列に配列された複数の導体領域32を跨るように、ストライプ状に形成されている。第2抵抗体層42はカソード電極11と接していない。以上の点を除き、実施例14のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例10のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例15は、実施例14の変形であり、第2−4の構造に関する。図9の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例15のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図11の(B)と同じであり、図9の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例15のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図10の(B)と同じである。
実施例15にあっては、第1抵抗体層41は、実施例14と同様に、導体領域32の下、分離領域31、及び、カソード電極11の下に、ストライプ状に形成されており、第2抵抗体層42は、導体領域32を被覆している。具体的には、第2抵抗体層42は、導体領域32からはみ出し、分離領域31の一部まで被覆している。第2抵抗体層42は、カソード電極11とは接していない。但し、第2抵抗体層42は、実施例14と異なり、1サブピクセルをカバーする大きさであり、矩形の平面形状を有する。以上の点を除き、実施例15のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例10のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例16も、実施例10の変形であり、第2−5の構造に関する。図9の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例16のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図12の(A)に示す。尚、図9の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例16のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図11の(A)と同じである。
実施例16にあっては、第1抵抗体層41は、導体領域32の下、分離領域31、及び、導体領域32に隣接したカソード電極11の部分の下に形成されている。一方、第2抵抗体層42は、少なくとも、導体領域32、分離領域31、及び、カソード電極11を被覆している。具体的には、第1抵抗体層41は矩形の平面形状を有し、1サブピクセルをカバーする大きさである。一方、第2抵抗体層42は、所謂ベタパターンを有する。以上の点を除き、実施例16のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例10のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例17も、実施例10の変形であり、第2−6の構造に関する。図9の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例17のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図11の(B)と同じであり、図9の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例17のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図12の(A)と同じである。
実施例17にあっては、第1抵抗体層41は、実施例16と同様に、導体領域32の下、分離領域31、及び、導体領域32に隣接したカソード電極11の部分の下に形成されている。一方、第2抵抗体層42は、導体領域32を被覆している。具体的には、第2抵抗体層42は、1列に配列された複数の導体領域32を跨るように、ストライプ状に形成されている。第2抵抗体層42はカソード電極11と接していない。以上の点を除き、実施例17のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例10のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例18は、実施例17の変形であり、第2−6の構造に関する。図9の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例18のカソードパネルCPの模式的な一部端面図を図12の(B)に示す。尚、図9の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例18のカソードパネルCPの模式的な一部端面図は、図11の(B)と同じである。
実施例18にあっては、第1抵抗体層41は、実施例17と同様に、導体領域32の下、分離領域31、及び、導体領域32に隣接したカソード電極11の部分の下に形成されており、第2抵抗体層42は、導体領域32を被覆している。具体的には、第2抵抗体層42は、導体領域32からはみ出し、分離領域31の一部まで被覆している。第2抵抗体層42は、カソード電極11とは接していない。但し、第2抵抗体層42は、実施例17と異なり、1サブピクセルをカバーする大きさであり、矩形の平面形状を有する。以上の点を除き、実施例18のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造は、実施例10のカソードパネルCPや電界放出素子、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
以上、本発明を、好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例にて説明したカソードパネルやアノードパネル、冷陰極電界電子放出表示装置や冷陰極電界電子放出素子の構成、構造は例示であり、適宜変更することができるし、アノードパネルやカソードパネル、冷陰極電界電子放出表示装置や冷陰極電界電子放出素子の製造方法も例示であり、適宜変更することができる。更には、アノードパネルやカソードパネルの製造において使用した各種材料も例示であり、適宜変更することができる。表示装置においては、専らカラー表示を例にとり説明したが、単色表示とすることもできる。
電界放出素子においては、専ら1つの開口部に1つの電子放出部が対応する形態を説明したが、電界放出素子の構造に依っては、1つの開口部に複数の電子放出部が対応した形態、あるいは、複数の開口部に1つの電子放出部が対応する形態とすることもできる。あるいは又、ゲート電極に複数の第1開口部を設け、絶縁層にかかる複数の第1開口部に連通した複数の第2開口部を設け、1又は複数の電子放出部を設ける形態とすることもできる。
電界放出素子において、ゲート電極13及び絶縁層12の上に更に層間絶縁層62を設け、層間絶縁層62上に収束電極63を設けてもよい。このような構造を有する電界放出素子の模式的な一部端面図を図21に示す。層間絶縁層62には、第1開口部14Aに連通した第3開口部64が設けられている。収束電極63の形成は、例えば、[工程−120]において、絶縁層12上にストライプ状のゲート電極13を形成した後、層間絶縁層62を形成し、次いで、層間絶縁層62上にパターニングされた収束電極63を形成した後、収束電極63、層間絶縁層62に第3開口部64を設け、更に、ゲート電極13に第1開口部14Aを設ければよい。尚、収束電極のパターニングに依存して、1又は複数の電子放出部、あるいは、1又は複数の画素に対応する収束電極ユニットが集合した形式の収束電極とすることもでき、あるいは又、有効領域を1枚のシート状の導電材料で被覆した形式の収束電極とすることもできる。尚、図21においては、スピント型電界放出素子を図示したが、その他の電界放出素子とすることもできることは云うまでもない。
本発明における冷陰極電界電子放出表示装置において、電界放出素子は如何なる形態の電界放出素子とすることもでき、例えば、実施例にて説明したように、電界放出素子を、
(1)円錐形の電子放出部が開口部の底部に位置する第2抵抗体層上に設けられたスピント型電界放出素子
とするだけでなく、電界放出素子を、
(2)略平面状の電子放出部が開口部の底部に位置する第2抵抗体層上に設けられた扁平型電界放出素子
(3)王冠状の電子放出部が開口部の底部に位置する第2抵抗体層上に設けられ、電子放出部の王冠状の部分から電子を放出するクラウン型電界放出素子
とすることもできる。
スピント型電界放出素子にあっては、電子放出部を構成する材料として、実施例にて説明したモリブデン以外にも、タングステン、タングステン合金、モリブデン合金、チタン、チタン合金、ニオブ、ニオブ合金、タンタル、タンタル合金、クロム、クロム合金、及び、不純物を含有するシリコン(ポリシリコンやアモルファスシリコン)から成る群から選択された少なくとも1種類の材料を挙げることができる。スピント型電界放出素子の電子放出部は、真空蒸着法の他、例えばスパッタリング法やCVD法によっても形成することができる。
扁平型電界放出素子にあっては、電子放出部を構成する材料として、カソード電極を構成する材料よりも仕事関数Φの小さい材料から構成することが好ましく、どのような材料を選択するかは、カソード電極を構成する材料の仕事関数、ゲート電極とカソード電極との間の電位差、要求される放出電子電流密度の大きさ等に基づいて決定すればよい。電界放出素子におけるカソード電極を構成する代表的な材料として、タングステン(Φ=4.55eV)、ニオブ(Φ=4.02〜4.87eV)、モリブデン(Φ=4.53〜4.95eV)、アルミニウム(Φ=4.28eV)、銅(Φ=4.6eV)、タンタル(Φ=4.3eV)、クロム(Φ=4.5eV)、シリコン(Φ=4.9eV)を例示することができる。電子放出部は、これらの材料よりも小さな仕事関数Φを有していることが好ましく、その値は概ね3eV以下であることが好ましい。かかる材料として、炭素(Φ<1eV)、セシウム(Φ=2.14eV)、LaB6(Φ=2.66〜2.76eV)、BaO(Φ=1.6〜2.7eV)、SrO(Φ=1.25〜1.6eV)、Y23(Φ=2.0eV)、CaO(Φ=1.6〜1.86eV)、BaS(Φ=2.05eV)、TiN(Φ=2.92eV)、ZrN(Φ=2.92eV)を例示することができる。仕事関数Φが2eV以下である材料から電子放出部を構成することが、一層好ましい。尚、電子放出部を構成する材料は、必ずしも導電性を備えている必要はない。
あるいは又、扁平型電界放出素子において、電子放出部を構成する材料として、かかる材料の2次電子利得δがカソード電極を構成する導電性材料の2次電子利得δよりも大きくなるような材料から適宜選択してもよい。即ち、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、金(Au)、コバルト(Co)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)等の金属;シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)等の半導体;炭素やダイヤモンド等の無機単体;及び酸化アルミニウム(Al23)、酸化バリウム(BaO)、酸化ベリリウム(BeO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化錫(SnO2)、フッ化バリウム(BaF2)、フッ化カルシウム(CaF2)等の化合物の中から、適宜選択することができる。尚、電子放出部を構成する材料は、必ずしも導電性を備えている必要はない。
扁平型電界放出素子にあっては、特に好ましい電子放出部の構成材料として、炭素、より具体的にはアモルファスダイヤモンドやグラファイト、カーボン・ナノチューブ構造体、ZnOウィスカー、MgOウィスカー、SnO2ウィスカー、MnOウィスカー、Y23ウィスカー、NiOウィスカー、ITOウィスカー、In23ウィスカー、Al23ウィスカーを挙げることができる。電子放出部をこれらから構成する場合、5×107V/m以下の電界強度にて、冷陰極電界電子放出表示装置に必要な放出電子電流密度を得ることができる。また、アモルファスダイヤモンドは電気抵抗体であるため、各電子放出部から得られる放出電子電流を均一化することができ、よって、冷陰極電界電子放出表示装置に組み込まれた場合の輝度ばらつきの抑制が可能となる。更に、これらの材料は、冷陰極電界電子放出表示装置内の残留ガスのイオンによるスパッタ作用に対して極めて高い耐性を有するので、電界放出素子の長寿命化を図ることができる。
カーボン・ナノチューブ構造体として、具体的には、カーボン・ナノチューブ及び/又はグラファイト・ナノファイバーを挙げることができる。より具体的には、カーボン・ナノチューブから電子放出部を構成してもよいし、グラファイト・ナノファイバーから電子放出部を構成してもよいし、カーボン・ナノチューブとグラファイト・ナノファイバーの混合物から電子放出部を構成してもよい。カーボン・ナノチューブやグラファイト・ナノファイバーは、巨視的には、粉末状であってもよいし、薄膜状であってもよいし、場合によっては、カーボン・ナノチューブ構造体は円錐状の形状を有していてもよい。カーボン・ナノチューブやグラファイト・ナノファイバーは、周知のアーク放電法やレーザアブレーション法といったPVD法、プラズマCVD法やレーザCVD法、熱CVD法、気相合成法、気相成長法といった各種のCVD法によって製造、形成することができる。
扁平型電界放出素子を、カーボン・ナノチューブ構造体や上記の各種ウィスカー(以下、これらを総称して、カーボン・ナノチューブ構造体等と呼ぶ)をバインダー材料に分散させたものを第2抵抗体層の所望の領域に例えば塗布した後、バインダー材料の焼成あるいは硬化を行う方法(より具体的には、エポキシ系樹脂やアクリル系樹脂等の有機系バインダー材料や水ガラス等の無機系バインダー材料にカーボン・ナノチューブ構造体等を分散したものを、第2抵抗体層の所望の領域に例えば塗布した後、溶媒の除去、バインダー材料の焼成・硬化を行う方法)によって製造することもできる。尚、このような方法を、カーボン・ナノチューブ構造体等の第1の形成方法と呼ぶ。塗布方法として、スクリーン印刷法を例示することができる。
あるいは又、扁平型電界放出素子を、カーボン・ナノチューブ構造体等が分散された金属化合物溶液を第2抵抗体層上に塗布した後、金属化合物を焼成する方法によって製造することもでき、これによって、金属化合物を構成する金属原子を含むマトリックスにてカーボン・ナノチューブ構造体等が第2抵抗体層の表面に固定される。尚、このような方法を、カーボン・ナノチューブ構造体等の第2の形成方法と呼ぶ。マトリックスは、導電性を有する金属酸化物から成ることが好ましく、より具体的には、酸化錫、酸化インジウム、酸化インジウム−錫、酸化亜鉛、酸化アンチモン、又は、酸化アンチモン−錫から構成することが好ましい。焼成後、各カーボン・ナノチューブ構造体等の一部分がマトリックスに埋め込まれている状態を得ることもできるし、各カーボン・ナノチューブ構造体等の全体がマトリックスに埋め込まれている状態を得ることもできる。マトリックスの体積抵抗率は、1×10-9Ω・m乃至5×10-6Ω・mであることが望ましい。
金属化合物溶液を構成する金属化合物として、例えば、有機金属化合物、有機酸金属化合物、又は、金属塩(例えば、塩化物、硝酸塩、酢酸塩)を挙げることができる。有機酸金属化合物から構成された金属化合物溶液として、具体的には、有機錫化合物、有機インジウム化合物、有機亜鉛化合物、有機アンチモン化合物を酸(例えば、塩酸、硝酸、あるいは硫酸)に溶解し、これを有機溶媒(例えば、トルエン、酢酸ブチル、イソプロピルアルコール)で希釈したものを挙げることができる。また、有機金属化合物から構成された金属化合物溶液として、具体的には、有機錫化合物、有機インジウム化合物、有機亜鉛化合物、有機アンチモン化合物を有機溶媒(例えば、トルエン、酢酸ブチル、イソプロピルアルコール)に溶解したものを例示することができる。金属化合物溶液を100重量部としたとき、カーボン・ナノチューブ構造体等が0.001〜20重量部、金属化合物が0.1〜10重量部、含まれた組成とすることが好ましい。金属化合物溶液には、分散剤や界面活性剤が含まれていてもよい。また、マトリックスの厚さを増加させるといった観点から、金属化合物溶液に、例えばカーボンブラック等の添加物を添加してもよい。また、場合によっては、有機溶媒の代わりに水を溶媒として用いることもできる。
カーボン・ナノチューブ構造体等が分散された金属化合物溶液を第2抵抗体層上に塗布する方法として、スプレー法、スピンコーティング法、ディッピング法、ダイクォーター法、スクリーン印刷法を例示することができるが、中でもスプレー法を採用することが塗布の容易性といった観点から好ましい。
カーボン・ナノチューブ構造体等が分散された金属化合物溶液を第2抵抗体層上に塗布した後、金属化合物溶液を乾燥させて金属化合物層を形成し、次いで、第2抵抗体層上の金属化合物層の不要部分を除去した後、金属化合物を焼成してもよいし、金属化合物を焼成した後、第2抵抗体層上の不要部分を除去してもよいし、第2抵抗体層の所望の領域上にのみ金属化合物溶液を塗布してもよい。
金属化合物の焼成温度は、例えば、金属塩が酸化されて導電性を有する金属酸化物となるような温度、あるいは又、有機金属化合物や有機酸金属化合物が分解して、有機金属化合物や有機酸金属化合物を構成する金属原子を含むマトリックス(例えば、導電性を有する金属酸化物)が形成できる温度であればよく、例えば、300゜C以上とすることが好ましい。焼成温度の上限は、電界放出素子あるいはカソードパネルの構成要素に熱的な損傷等が発生しない温度とすればよい。
カーボン・ナノチューブ構造体等の第1の形成方法あるいは第2の形成方法にあっては、電子放出部の形成後、電子放出部の表面の一種の活性化処理(洗浄処理)を行うことが、電子放出部からの電子の放出効率の一層の向上といった観点から好ましい。このような処理として、水素ガス、アンモニアガス、ヘリウムガス、アルゴンガス、ネオンガス、メタンガス、エチレンガス、アセチレンガス、窒素ガス等のガス雰囲気中でのプラズマ処理を挙げることができる。
カーボン・ナノチューブ構造体等の第1の形成方法あるいは第2の形成方法にあっては、電子放出部は、開口部の底部に位置する第2抵抗体層の部分の表面に形成されていればよく、開口部の底部に位置する第2抵抗体層の部分から開口部の底部以外の第2抵抗体層の部分の表面に延在するように形成されていてもよい。また、電子放出部は、開口部の底部に位置する第2抵抗体層の部分の表面の全面に形成されていても、部分的に形成されていてもよい。
図1は、本発明の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネルにおけるカソード電極等の等価回路図である。 図2の(A)は、実施例1におけるカソード電極、分離領域、導体領域、及び、ゲート電極の配置を示す模式図であり、図2の(B)は、図2の(A)の矢印B−Bに沿った実施例1のカソードパネルの模式的な一部端面図であり、図2の(C)は、図2の(A)の矢印C−Cに沿った実施例1及び実施例2のカソードパネルの模式的な一部端面図である。 図3は、実施例1の冷陰極電界電子放出表示装置の模式的な一部端面図である。 図4は、実施例1の冷陰極電界電子放出表示装置におけるカソードパネルの模式的な一部斜視図である。 図5の(A)は、図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例2のカソードパネルの模式的な一部端面図であり、図5の(B)は、図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例2及び実施例3のカソードパネルの模式的な一部端面図であり、図5の(C)は、図2の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例3のカソードパネルの模式的な一部端面図である。 図6の(A)は、図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例4のカソードパネルの模式的な一部端面図であり、図6の(B)は、図2の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例4及び実施例5のカソードパネルの模式的な一部端面図である。 図7の(A)は、図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例5及び実施例8のカソードパネルの模式的な一部端面図であり、図7の(B)は、図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例5、実施例6、実施例8及び実施例9のカソードパネルの模式的な一部端面図であり、図7の(C)は、図2の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例6のカソードパネルの模式的な一部端面図である。 図8の(A)は、図2の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例7のカソードパネルの模式的な一部端面図であり、図8の(B)は、図2の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例7及び実施例8のカソードパネルの模式的な一部端面図であり、図8の(C)は、図2の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例9のカソードパネルの模式的な一部端面図である。 図9の(A)は、実施例10におけるカソード電極、分離領域、導体領域、及び、ゲート電極の配置を示す模式図であり、図9の(B)は、図9の(A)の矢印B−Bに沿った実施例10のカソードパネルの模式的な一部端面図であり、図9の(C)は、図9の(A)の矢印C−Cに沿った実施例10、実施例11、実施例13及び実施例14のカソードパネルの模式的な一部端面図である。 図10の(A)は、図9の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例11及び実施例12のカソードパネルの模式的な一部端面図であり、図10の(B)は、図9の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例12及び実施例15のカソードパネルの模式的な一部端面図である。 図11の(A)は、図9の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例13及び実施例16のカソードパネルの模式的な一部端面図であり、図11の(B)は、図9の(A)の矢印B−Bと同様の矢印に沿った実施例14、実施例15、実施例17及び実施例18のカソードパネルの模式的な一部端面図である。 図12の(A)は、図9の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例16及び実施例17のカソードパネルの模式的な一部端面図であり、図12の(B)は、図9の(A)の矢印C−Cと同様の矢印に沿った実施例18のカソードパネルの模式的な一部端面図である。 図13は、冷陰極電界電子放出表示装置を構成するアノードパネルにおける隔壁、スペーサ及び蛍光体領域の配置を模式的に示す配置図である。 図14は、冷陰極電界電子放出表示装置を構成するアノードパネルにおける隔壁、スペーサ及び蛍光体領域の配置を模式的に示す配置図である。 図15は、冷陰極電界電子放出表示装置を構成するアノードパネルにおける隔壁、スペーサ及び蛍光体領域の配置を模式的に示す配置図である。 図16は、冷陰極電界電子放出表示装置を構成するアノードパネルにおける隔壁、スペーサ及び蛍光体領域の配置を模式的に示す配置図である。 図17は、冷陰極電界電子放出表示装置を構成するアノードパネルにおける隔壁、スペーサ及び蛍光体領域の配置を模式的に示す配置図である。 図18は、冷陰極電界電子放出表示装置を構成するアノードパネルにおける隔壁、スペーサ及び蛍光体領域の配置を模式的に示す配置図である。 図19の(A)及び(B)は、スピント型冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図20の(A)及び(B)は、図19の(B)に引き続き、スピント型冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図21は、収束電極を有するスピント型冷陰極電界電子放出素子の模式的な一部端面図である。 図22は、スピント型冷陰極電界電子放出素子を適用した従来の冷陰極電界電子放出表示装置の概念的な一部端面図である。 図23の(A)は、米国特許4,940,916号に開示された冷陰極電界電子放出素子の模式的な一部端面図であり、図23の(B)は、その等価回路図である。 図24の(A)は、米国特許5,194,780号に開示された冷陰極電界電子放出素子の模式的な一部端面図であり、図24の(B)は、その等価回路図である。 図25の(A)は、特開平7−153369号に開示された冷陰極電界電子放出素子の模式的な一部端面図であり、図25の(B)は、その等価回路図である。
符号の説明
CP・・・カソードパネル、AP・・・アノードパネル、10・・・支持体、11・・・カソード電極、12・・・絶縁層、13・・・ゲート電極、14,14A,14B,64・・・開口部、15・・・電子放出部、16・・・剥離層、17・・・導電材料層、20・・・基板、21・・・隔壁、22,22R,22G,22B・・・蛍光体領域、23・・・ブラックマトリックス、24・・・アノード電極、25・・・スペーサ、26・・・スペーサ保持部、31・・・分離領域、32・・・導体領域、41・・・第1抵抗体層、42・・・第2抵抗体層、50・・・カソード電極制御回路、51・・・ゲート電極制御回路、52・・・アノード電極制御回路、62・・・層間絶縁層、63・・・収束電極

Claims (14)

  1. (A)支持体上に形成され、第1の方向に延びるストライプ状のカソード電極、
    (B)支持体上に形成され、分離領域によってカソード電極と離間して設けられた導体領域、
    (C)支持体、カソード電極及び導体領域を覆う絶縁層、
    (D)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びるストライプ状のゲート電極、
    (E)導体領域とゲート電極との重複領域に位置するゲート電極の部分及び絶縁層の部分に設けられた複数の開口部、並びに、
    (F)複数の開口部のそれぞれの底部に位置する導体領域の部分の上に形成された電子放出部、
    から成る電子放出領域が2次元マトリクス状に配列された冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネルであって、
    (G)支持体上であって、少なくとも、導体領域の下、分離領域、及び、カソード電極の下に形成され、カソード電極と導体領域とを電気的に接続する第1抵抗体層、並びに、
    (H)少なくとも導体領域上に形成され、導体領域と電子放出部とを電気的に接続する第2抵抗体層、
    を更に備えていることを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル。
  2. 導体領域は、分離領域を介してカソード電極によって囲まれており、
    第1抵抗体層は、カソードパネルの有効領域を被覆しており、
    第2抵抗体層は、少なくとも、導体領域、分離領域、及び、カソード電極を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル。
  3. 導体領域は、分離領域を介してカソード電極によって囲まれており、
    第1抵抗体層は、カソードパネルの有効領域を被覆しており、
    第2抵抗体層は、導体領域を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル。
  4. 導体領域は、分離領域を介してカソード電極によって囲まれており、
    第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、カソード電極の下に、ストライプ状に形成されており、
    第2抵抗体層は、少なくとも、導体領域、分離領域、及び、カソード電極を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル。
  5. 導体領域は、分離領域を介してカソード電極によって囲まれており、
    第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、カソード電極の下に、ストライプ状に形成されており、
    第2抵抗体層は、導体領域を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル。
  6. 導体領域は、分離領域を介してカソード電極によって囲まれており、
    第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、導体領域を囲むカソード電極の部分の下に形成されており、
    第2抵抗体層は、少なくとも、導体領域、分離領域、及び、カソード電極を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル。
  7. 導体領域は、分離領域を介してカソード電極によって囲まれており、
    第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、導体領域を囲むカソード電極の部分の下に形成されており、
    第2抵抗体層は、導体領域を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル。
  8. 導体領域は、分離領域を介してストライプのカソード電極に沿って形成されており、
    第1抵抗体層は、カソードパネルの有効領域を被覆しており、
    第2抵抗体層は、少なくとも、導体領域、分離領域、及び、カソード電極を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル。
  9. 導体領域は、分離領域を介してストライプのカソード電極に沿って形成されており、
    第1抵抗体層は、カソードパネルの有効領域を被覆しており、
    第2抵抗体層は、導体領域を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル。
  10. 導体領域は、分離領域を介してストライプのカソード電極に沿って形成されており、
    第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、カソード電極の下に、ストライプ状に形成されており、
    第2抵抗体層は、少なくとも、導体領域、分離領域、及び、カソード電極を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル。
  11. 導体領域は、分離領域を介してストライプのカソード電極に沿って形成されており、
    第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、カソード電極の下に、ストライプ状に形成されており、
    第2抵抗体層は、導体領域を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル。
  12. 導体領域は、分離領域を介してストライプのカソード電極に沿って形成されており、
    第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、導体領域に隣接したカソード電極の部分の下に形成されており、
    第2抵抗体層は、少なくとも、導体領域、分離領域、及び、カソード電極を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル。
  13. 導体領域は、分離領域を介してストライプのカソード電極に沿って形成されており、
    第1抵抗体層は、導体領域の下、分離領域、及び、導体領域に隣接したカソード電極の部分の下に形成されており、
    第2抵抗体層は、導体領域を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放出表示装置用のカソードパネル。
  14. (A)支持体上に形成され、第1の方向に延びるストライプ状のカソード電極、
    (B)支持体上に形成され、分離領域によってカソード電極と離間して設けられた導体領域、
    (C)支持体、カソード電極及び導体領域を覆う絶縁層、
    (D)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びるストライプ状のゲート電極、
    (E)導体領域とゲート電極との重複領域に位置するゲート電極の部分及び絶縁層の部分に設けられた複数の開口部、並びに、
    (F)複数の開口部のそれぞれの底部に位置する導体領域の部分の上に形成された電子放出部、
    から成る電子放出領域が2次元マトリクス状に配列されたカソードパネルであって、
    (G)支持体上であって、少なくとも、導体領域の下、分離領域、及び、カソード電極の下に形成され、カソード電極と導体領域とを電気的に接続する第1抵抗体層、並びに、
    (H)少なくとも導体領域上に形成され、導体領域と電子放出部とを電気的に接続する第2抵抗体層、
    を更に備えているカソードパネルと、基板上に形成された蛍光体領域及びアノード電極から成るアノードパネルとが、それらの周縁部で接合されて成ることを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装置。
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