JP4736537B2 - 平面型表示装置 - Google Patents
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支持体上に形成された複数の電子放出領域を備えたカソードパネルと、少なくとも蛍光体層及びアノード電極が基板上に形成されたアノードパネルとが、それらの周縁部で接合され、カソードパネルとアノードパネルによって挟まれた空間が真空となっている平面型表示装置であって、
電子放出領域を構成し、印加される電位が規定された電子放出領域構成部材の内、該空間に露出し、且つ、支持体の縁部に最も近接した電子放出領域最外周構成部材の射影像に、アノード電極の射影像は含まれ、
支持体の縁部と対向する該電子放出領域最外周構成部材の縁部の射影像と、該電子放出領域最外周構成部材の該縁部に対応するアノード電極の縁部の射影像との間の距離をL1、支持体と基板との間の距離をdとしたとき、
L1/d≧0.3、好ましくは、L1/d≧0.5
を満足することを特徴とする。尚、L1/dの上限値は特に限定はないが、L1の値が大きくなると平面型表示装置の寸法が大きくなるので、実用的には、例えば、
1.0≧L1
とすることが好ましい。
支持体上に形成された複数の電子放出領域を備えたカソードパネルと、少なくとも蛍光体層及びアノード電極が基板上に形成されたアノードパネルとが、それらの周縁部で接合され、カソードパネルとアノードパネルによって挟まれた空間が真空となっている平面型表示装置であって、
最外周に位置する電子放出領域の射影像は、アノード電極の射影像に含まれ、
該最外周に位置する電子放出領域の射影像と、該最外周に位置する電子放出領域に対応するアノード電極の部分の縁部の射影像との間の距離をL2、支持体と基板との間の距離をdとしたとき、
L2/d≧1.5、好ましくは、1.8≧L2/d≧1.5
を満足することを特徴とする。
(A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状のカソード電極、
(B)支持体及びカソード電極上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状のゲート電極、
(D)ゲート電極とカソード電極の重複した重複領域である電子放出領域に設けられた開口部(ゲート電極に設けられた第1開口部と、絶縁層に設けられた第2開口部から成る)の底部に露出したカソード電極上に形成された電子放出部、及び、
(E)ゲート電極及び絶縁層上に形成された層間絶縁層上に、電子放出領域を取り囲むように形成された収束電極、
を備えている。そして、前記電子放出領域最外周構成部材は、収束電極である構成とすることができる。尚、電子放出領域に設けられた電子放出部は、1つの場合もあるし、複数の場合もある。
(1)支持体上にカソード電極を形成する工程、
(2)全面(支持体及びカソード電極上)に絶縁層を形成する工程、
(3)絶縁層上にゲート電極を形成する工程、
(4)カソード電極とゲート電極との重複領域におけるゲート電極及び絶縁層の部分に開口部を形成し、開口部の底部にカソード電極を露出させる工程、
(5)開口部の底部に位置するカソード電極上に電子放出部を形成する工程。
(1)支持体上にカソード電極を形成する工程、
(2)カソード電極上に電子放出部を形成する工程、
(3)全面(支持体及び電子放出部上、あるいは、支持体、カソード電極及び電子放出部上)に絶縁層を形成する工程、
(4)絶縁層上にゲート電極を形成する工程、
(5)カソード電極とゲート電極との重複領域におけるゲート電極及び絶縁層の部分に開口部を形成し、開口部の底部に電子放出部を露出させる工程。
(1)カソード電極に印加する電圧vCを一定とし、ゲート電極に印加する電圧vGを変化させる方式
(2)カソード電極に印加する電圧vCを変化させ、ゲート電極に印加する電圧vGを一定とする方式
(3)カソード電極に印加する電圧vCを変化させ、且つ、ゲート電極に印加する電圧vGも変化させる方式がある。
(1)基板上に、アノード電極を形成し、アノード電極の上に蛍光体層を形成する構成、
(2)基板上に、蛍光体層を形成し、蛍光体層上にアノード電極を形成する構成、
を挙げることができる。尚、(1)の構成において、蛍光体層の上に、アノード電極と導通した所謂メタルバック膜を形成してもよい。また、(2)の構成において、アノード電極の上にメタルバック膜を形成してもよい。
(A)支持体10上に形成され、第1の方向に延びる帯状のカソード電極11、
(B)支持体10及びカソード電極11上に形成された絶縁層12、
(C)絶縁層12上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状のゲート電極13、
(D)ゲート電極13とカソード電極11の重複した重複領域である電子放出領域EAに設けられた開口部14(ゲート電極13に設けられた第1開口部14Aと、絶縁層12に設けられた第2開口部14B)の底部に露出したカソード電極11上に形成された電子放出部15,15A、及び、
(E)ゲート電極13及び絶縁層12上に形成された層間絶縁層16上に、電子放出領域EAを取り囲むように形成された収束電極17、
を備えている。
(1)カソード電極11に印加する電圧vCを一定とし、ゲート電極13に印加する電圧vGを変化させる方式
(2)カソード電極11に印加する電圧vCを変化させ、ゲート電極13に印加する電圧vGを一定とする方式
(3)カソード電極11に印加する電圧vCを変化させ、且つ、ゲート電極13に印加する電圧vGも変化させる方式
のいずれを採用してもよい。
具体的には、先ず、例えばガラス基板から成る支持体10の上に、例えばポリシリコンから成るカソード電極用導電材料層をプラズマCVD法にて成膜した後、リソグラフィ技術及びドライエッチング技術に基づきカソード電極用導電材料層をパターニングして、帯状のカソード電極11を形成する。その後、全面にSiO2から成る絶縁層12をCVD法にて形成する。
次に、絶縁層12上に、ゲート電極用導電材料層(例えば、クロム層)をスパッタリング法にて成膜し、次いで、ゲート電極用導電材料層をリソグラフィ技術及びドライエッチング技術にてパターニングすることによって、クロム(Cr)から成り、帯状のゲート電極13を得ることができる。帯状のカソード電極11は、図面の紙面左右方向に延び、帯状のゲート電極13は、図面の紙面垂直方向に延びている。
その後、ゲート電極13及び絶縁層12の上に更に層間絶縁層16を設け、層間絶縁層16上に収束電極17を設ける。具体的には、例えば、感光性ポリイミド樹脂を全面に形成し、係る感光性ポリイミド樹脂を露光、現像、焼成することで、第3開口部14Cが設けられた層間絶縁層16を得ることができる。その後、支持体10を回転させながら、斜め真空蒸着法によって、層間絶縁層16上に収束電極17を形成する。収束電極17は、第3開口部14Cの上部側面まで延在する。次に、レジスト層を設け、エッチングによってゲート電極13に第1開口部14Aを形成し、更に、絶縁層12に第2開口部14Bを形成し、第2開口部14Bの底部にカソード電極11を露出させた後、レジスト層を除去する。こうして、図12の(A)に示す構造を得ることができる。
次に、支持体10を回転させながらゲート電極13上を含む絶縁層12上、及び、収束電極17上にニッケル(Ni)を斜め真空蒸着することにより、剥離層18を形成する(図12の(B)参照)。このとき、支持体10の法線に対する蒸着粒子の入射角を十分に大きく選択することにより(例えば、入射角65度〜85度)、第2開口部14Bの底部にニッケルを殆ど堆積させることなく、収束電極17、ゲート電極13及び絶縁層12の上に剥離層18を形成することができる。剥離層18は、第1開口部14Aの開口端から庇状に張り出しており、これによって第1開口部14Aが実質的に縮径される。
次に、全面に例えば導電材料としてモリブデン(Mo)を垂直蒸着する(入射角3度〜10度)。このとき、図13の(A)に示すように、剥離層18上でオーバーハング形状を有する導電材料層19が成長するに伴い、第1開口部14Aの実質的な直径が次第に縮小されるので、第2開口部14Bの底部において堆積に寄与する蒸着粒子は、次第に第1開口部14Aの中央付近を通過するものに限られるようになる。その結果、第2開口部14Bの底部には円錐形の堆積物が形成され、この円錐形の堆積物が電子放出部15となる。
その後、リフトオフ法にて剥離層18を収束電極17、ゲート電極13及び絶縁層12の表面から剥離し、収束電極17、ゲート電極13及び絶縁層12の上方の導電材料層19を選択的に除去する。次いで、絶縁層12に設けられた第2開口部14Bの側壁面を等方的なエッチングによって後退させることが、ゲート電極13の開口端部を露出させるといった観点から、好ましい。尚、等方的なエッチングは、ケミカルドライエッチングのようにラジカルを主エッチング種として利用するドライエッチング、あるいはエッチング液を利用するウェットエッチングにより行うことができる。エッチング液としては、例えば49%フッ酸水溶液と純水の1:100(容積比)混合液を用いることができる。こうして、図13の(B)に示す構造を有するスピント型電界放出素子を得ることができる。
そして、表示装置の組み立てを行う。具体的には、アノードパネルAPの有効領域に設けられたスペーサ保持部25にスペーサ40を取り付け、蛍光体層22と電子放出領域EAとが対向するようにアノードパネルAPとカソードパネルCPとを配置し、アノードパネルAPとカソードパネルCP(より具体的には、基板20と支持体10)とを、セラミックスやガラスから作製された枠体26を介して、周縁部において接合する。接合に際しては、枠体26とアノードパネルAPとの接合部位、及び、枠体26とカソードパネルCPとの接合部位にフリットガラスを塗布し、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体26とを貼り合わせ、予備焼成にてフリットガラスを乾燥した後、約450゜Cで10〜30分の本焼成を行う。その後、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体26とフリットガラス(図示せず)とによって囲まれた空間を貫通孔(図示せず)及びチップ管(図示せず)を通じて排気し、空間の圧力が10-5Pa程度に達した時点で、チップ管を加熱溶融により封じ切る。このようにして、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体26とに囲まれた空間を真空にすることができる。
Claims (3)
- 支持体上に形成された複数の電子放出領域を備えたカソードパネルと、少なくとも蛍光体層及びアノード電極が基板上に形成されたアノードパネルとが、それらの周縁部で接合され、カソードパネルとアノードパネルによって挟まれた空間が真空となっている平面型表示装置であって、
電子放出領域を構成し、印加される電位が規定された電子放出領域構成部材の内、該空間に露出し、且つ、支持体の縁部に最も近接した電子放出領域最外周構成部材の射影像に、アノード電極の射影像は含まれ、
支持体の縁部と対向する該電子放出領域最外周構成部材の縁部の射影像と、該電子放出領域最外周構成部材の該縁部に対応するアノード電極の縁部の射影像との間の距離をL1、支持体と基板との間の距離をdとしたとき、
L1/d≧0.3
を満足することを特徴とする平面型表示装置。 - L1/d≧0.5を満足することを特徴とする請求項1に記載の平面型表示装置。
- 電子放出領域は、
(A)支持体上に形成され、第1の方向に延びる帯状のカソード電極、
(B)支持体及びカソード電極上に形成された絶縁層、
(C)絶縁層上に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる帯状のゲート電極、
(D)ゲート電極とカソード電極の重複した重複領域である電子放出領域に設けられた開口部の底部に露出したカソード電極上に形成された電子放出部、及び、
(E)ゲート電極及び絶縁層上に形成された層間絶縁層上に、電子放出領域を取り囲むように形成された収束電極、
を備え、
前記電子放出領域最外周構成部材は、収束電極であることを特徴とする請求項1に記載の平面型表示装置。
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