JP2010106152A - 接着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 プリカット加工などにより所定の平面形状に形成された接着剤層を有する接着シートをロール状に巻き取った場合において、接着剤層に巻き跡が転写されることを十分に抑制し、被着体に接着剤層を貼り付ける際に空気の巻き込みによるボイドの発生を十分に抑制することが可能な接着シートを提供する。
【解決手段】 凹凸があり、長尺の基材がロール状に巻かれ、かつ巻き取る巻き芯が緩衝性を有する接着シート。巻き芯が、筒状のコア層とその外周を緩衝層で覆われた2層構造であると好ましい。巻き芯のコア層と緩衝層が、3〜100μm厚の貼り合せ層を介してなる巻き芯であると好ましい。
【選択図】 図6

Description

本発明は、接着シートに関する。
従来、半導体素子と半導体素子搭載用の支持部材との接合には銀ペーストが主に使用されている。
しかし、近年の半導体素子の小型化・高性能化に伴い、使用される支持部材にも小型化・細密化が要求されるようになってきている。
こうした要求に対して、銀ペーストでは、はみ出しや半導体素子の傾きに起因するワイヤボンディング時における不具合の発生、銀ペーストからなる接着剤層の膜厚の制御困難性及び接着剤層のボイド発生などにより上記要求に対処しきれなくなってきている。
そのため、上記要求に対処するべく、近年、フィルム状の接着剤が使用されるようになってきた。このフィルム状接着剤は、個片貼付け方式又はウェハ裏面貼付け方式において使用されている。
フィルム状接着剤を用いて個片貼付け方式により半導体装置を作製する場合には、まず、ロール状(リール状)に巻き取られたフィルム状接着剤をカッティング又はパンチングによって任意のサイズに切り出し、フィルム状接着剤の個片を得る。
この個片を、半導体素子搭載用の支持部材に貼り付け、フィルム状接着剤付き支持部材を得る。その後、ダイシング工程によって個片化した半導体素子をフィルム状接着剤付き支持部材に接合(ダイボンド)して半導体素子付き支持部材を作製する。さらに、必要に応じてワイヤボンド工程、封止工程等を経ることにより半導体装置を作製する。
しかし、個片貼付け方式においてフィルム状接着剤を用いる場合には、フィルム状接着剤を切り出して支持部材に接着するための専用の組立装置が必要であるため、銀ペーストを使用する方法に比べて製造コストが高くなるという問題があった。
一方、フィルム状接着剤を用いてウェハ裏面貼付け方式により半導体装置を作製する場合には、まず、半導体ウェハの回路面とは反対側の面(裏面)にフィルム状接着剤を貼付け、さらにフィルム状接着剤の半導体ウェハ側と反対側の面にダイシングテープを貼り合わせる。
次に、ダイシングによって半導体ウェハ及びフィルム状接着剤を個片化し、フィルム状接着剤付き半導体素子を得る。得られたフィルム状接着剤付き半導体素子をピックアップし、それを半導体素子搭載用の支持部材に接合(ダイボンド)する。その後、加熱、硬化、ワイヤボンド等の工程を経ることにより半導体装置を作製する。
このフィルム状接着剤を用いたウェハ裏面貼付け方式は、フィルム状接着剤付き半導体素子を支持部材に接合するため、フィルム状接着剤を個片化するための専用の装置を必要とせず、従来の銀ペースト用の組立装置をそのまま又は熱盤を付加するなどの装置の一部を改良することにより使用できる。そのため、フィルム状接着剤を用いた半導体装置の組立方法の中で製造コストが比較的安く抑えられる方法として注目されている。
しかし、フィルム状接着剤を用いた上記のウェハ裏面貼付け方式においては、半導体ウェハのダイシングを行うまでに、フィルム状接着剤を半導体ウェハに貼付する工程とダイシングテープを半導体ウェハ側と反対側の面に貼付する工程との2つの貼付工程が必要である。
そこで、このプロセスを簡略化するために、フィルム状接着剤とダイシングテープとを貼り合わせ、一枚で両方の機能を併せ持つ接着シート(ダイボンドダイシングシート)が開発されている(例えば、特許文献1参照)。このような接着シートは、例えば、剥離基材/接着剤層/粘着フィルムの三層構造を有している。
また、このような接着シートを、半導体素子を構成するウェハの形状にあらかじめ加工しておく方法(いわゆるプリカット加工)が知られている(例えば特許文献2参照)。かかるプリカット加工は、使用されるウェハの形状に合わせて樹脂層(接着剤層及び粘着フィルム)を打ち抜き、ウェハを貼り付ける部分以外の樹脂層を剥離しておく方法である。
プリカット加工が施された接着シートは、例えば、図1(a)に示すような構造を有している。また、図1(b)は図1(a)のダイボンドダイシングシート200のX−X断面図であり、剥離基材1上に接着剤2が積層され、その上にさらに粘着剤及び保護フィルム3が、剥離基材1側が粘着性を有する面となるようにして積層されている。
なお、粘着剤及び保護フィルム3は接着剤2を覆い、かつ接着剤2の周囲で剥離基材1に接するように積層されており、これにより、半導体ウェハのダイシングを行う際に、半導体ウェハの外周部のウェハリングに粘着剤及び保護フィルム3を貼り付けてダイボンドダイシングシート200を固定することができるようになっている。
かかるプリカット加工を施す場合、上記の接着シートは一般的に、フィルム状接着剤において接着剤層をウェハ形状に合わせてプリカット加工し、それとダイシングテープとを貼り合わせた後、このダイシングテープに対してウェハリング形状に合わせたプリカット加工を施すか又はあらかじめウェハリング形状にプリカット加工したダイシングテープを、プリカット加工した接着剤層と貼り合わせることによって作製される。
図2は、長尺の剥離基材に、接着剤2と、前記接着剤を覆い、前記接着剤よりも一回り広く大きく、そして前記接着剤とは重なり合わない周縁部を有する粘着剤と、前記粘着剤に重なり合ってこれを保護する保護フィルムとをこの順に積層しており、これらを一組としたダイボンドダイシングシートが剥離基材上に配置されロール状に巻かれている接着シートの模式図を示している。
上記プリカット加工が施されたダイボンドダイシングシート200は、通常、図2に示すように長尺の剥離基材1を用いて円筒状の巻き芯11に巻きつけて、ロール状のダイボンドダイシングシートロール210として提供される。このとき、上記ダイボンドダイシングシート200などの従来のプリカット加工が施された接着シートでは、以下のような不具合が生じることを本発明者らは見出した。
すなわち、上記プリカット加工が施されたダイボンドダイシングシート200においては、図1(b)に示すように、部分的に接着剤2と粘着剤及び保護フィルム3とを積層するため、接着剤2と粘着剤及び保護フィルム3との積層部分が他の部分よりも厚くなる。
そのため、接着シートロールの直径が大きくなったり、巻き取り時の張力が高くなった場合、図3(a)に示すように、接着剤2の部分に他の接着剤2の巻き跡12が転写され、図3(a)のY−Y断面図である図3(b)に示すように、フィルムの平滑性が損なわれることがある。
また、接着剤2の厚みが厚くなった場合、巻き跡12がさらに転写されやすくなる。これら巻き跡12の転写によりダイボンドダイシングシート200に平滑性の欠陥があると、ダイボンドダイシングシート200を半導体ウェハへ貼り付けたときに半導体ウェハと接着剤2との間に空気を巻き込み、半導体装置組み立て方法上、不具合が生じることがある。
なお、接着シートとしては、図4(a)及び図4(a)のZ−Z断面図である図4(b)に示すように、ウェハ形状に合わせてプリカット加工された接着剤2及び粘着剤及び保護フィルム3の外方にも粘着剤及び保護フィルム3が形成された接着シート230及び接着シートロールも知られているが、この場合にも、上記と同様に接着剤層2に巻き跡12が転写され、半導体装置組み立て方法上の不具合が生じることがある。
特開平7−45557号公報 実公平6−18383号公報
本発明は、上記従来技術の有する問題に鑑みてなされたものであり、プリカット加工などにより所定の平面形状に形成された接着剤層を有する接着シートをロール状に巻き取った場合において、接着剤層に巻き跡が転写されることを十分に抑制し、被着体に接着剤層を貼り付ける際に空気の巻き込みによるボイドの発生を十分に抑制することが可能な接着シートを提供することを目的とする。
本発明は、凹凸があり、長尺の基材がロール状に巻かれ、かつ巻き取る巻き芯が緩衝性を有する接着シートに関する。
また、本発明は、巻き芯が、筒状のコア層とその外周を緩衝層で覆われた2層構造である上記の接着シートに関する。
また、本発明は、巻き芯のコア層と緩衝層が、3〜100μm厚の貼り合せ層を介してなる上記の接着シートに関する。
また、本発明は、接着剤と、前記接着剤を覆い、前記接着剤よりも一回り広く大きく、そして前記接着剤とは重なり合わない周縁部を有する粘着剤と、前記粘着剤に重なり合ってこれを保護する保護フィルムとをこの順に積層しており、これらを一組として、長尺の基材の片面に島状に複数個配置され、ロール状に巻かれており、巻き取る巻き芯が緩衝性を有する接着シートに関する。
また、本発明は、巻き芯の緩衝層が、室温(25℃)で厚み方向に50%圧縮された場合の圧縮強度が0.01〜2.5MPaである上記の接着シートに関する。
また、本発明は、巻き芯の緩衝層が、室温(25℃)で厚み方向に50%圧縮され24時間放置された後、圧縮荷重を開放し、室温(25℃)で30分後の圧縮量に対する歪みを測定した場合の歪み量の割合が5〜90%の範囲である上記の接着シートに関する。
また、本発明は、接着剤の平面視形状が、正方形、円形、略円形、半導体ウェハ形状のいずれかである上記の接着シートに関する。
また、本発明は、粘着剤及び粘着剤を保護する保護フィルムの平面視形状が、正方形、円形、略円形、ダイシングリング形状のいずれかである、上記の接着シートに関する。
さらに、本発明は、高エネルギー線を照射すると粘着剤の粘着力が低下する、上記の接着シートに関する。
プリカット加工などにより所定の平面形状に形成された接着剤層を有する接着シートをロール状に巻き取った場合において、接着剤層に巻き跡が転写されることを十分に抑制し、被着体に接着剤層を貼り付ける際に空気の巻き込みによるボイドの発生を十分に抑制することが可能な接着シートを提供することが可能である。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、巻き芯は図6(a)に示すように、内側のコア層13と外側の緩衝層14が3〜100μmの貼り合わせ層15で接合されたものとし、基材(フィルム)の上に、接着剤と、前記接着剤を覆い前記接着剤よりも一回り広く大きく、そして前記接着剤とは重なり合わない周縁部を有する粘着剤と、前記粘着剤に重なり合ってこれを保護する保護フィルムとをこの順に積層しており、これらを一組として、長尺の基材の片面に島状に複数個が連続して配置され、ロール状に巻かれているダイボンドダイシングシートや接着シートの凹凸により生じる巻き跡の転写を抑制するものである。
コア層と緩衝層の貼り合せ層の材質としては、両面粘着テープ、アクリル系接着剤、エポキシ系、マレイミド系接着剤等が好ましく、上記素材に制限するものではないが、25℃以下の実用温度範囲内で、コア層と緩衝層の接合が保持できれば十分である。
本発明で用いる緩衝性のある巻き芯のコア層は、ロール形状を維持できるよう、圧縮荷重が高く歪み量が小さいものがよい。材質としてはポリスチレンや、スチレンと無水マレイン酸等のマレイミド系単量体、アクリル酸等のアクリル酸系単量体、メタクリル酸エステル等のメタクリル酸系単量体とを共重合させたスチレン系共重合体、メタクリル酸系単量体の単独重合体、これら単量体を2種類以上の組み合わせによる共重合体、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂など挙げられが、芯材は上記素材に制限されるものではない。
芯材の緩衝層の材質としては、シートの凹凸を吸収し、巻き跡の転写を防ぐため、コア層に比べ圧縮荷重が低く歪み量が大きいものがよい。材料としては、緩衝能力を有するゴム成分を含む材質、ポリウレタン、紙、これらの発泡体などが挙げられる。
また、好ましい圧縮強度は、厚み方向の室温(25℃)における50%圧縮強度が0.01〜2.5MPaが好ましく、0.05〜2.0MPaがより好ましく、0.1〜1.0MPaがさらに好ましい。圧縮強度が2.5MPaを超えると接着シートの凹凸の転写を低減することができなくなる傾向があり、また0.01未満であると芯材の変形により接着シートをロール状態で維持することができなくなる傾向がある。
また、巻き芯の緩衝層は、厚み方向に50%圧縮し24時間放置した後、圧縮荷重を開放し、室温(25℃)で30分後の圧縮量に対する歪み量の割合が5〜90%の範囲であることが好ましく、20〜60%がより好ましく、30〜50%がさらに好ましい。歪み量が5%未満の場合、本発明における芯材としては硬すぎて、接着シートの凹凸を吸収することができなくなる傾向がある。また90%を超える場合、巻き取り時の巻き締めの圧力で圧縮されすぎるため、シートの凹凸を吸収できないか又はロール状態を維持することができなくなる傾向がある。
巻き芯のコア材の形状としては特に制限はないが、直方体や球形の場合、接着シートを折り曲げる必要があるため、ロール状に巻き取ることができるよう円筒または円柱であることが好ましい(図6(b))。ロール状に巻かれた接着シートは通常貼り付け装置などに設置されて使用される場合が多い。このとき、ロール状に巻かれた接着シートは円柱状の棒などに固定されることが多いため、コア材の形状としては円筒状がより好ましい。
本発明における接着シートの材料については特に制限はない。基材フィルムそのものが非常に硬い場合、凹凸を転写しないが、ロール状に巻き取ることができなくなるため、半導体装置作製プロセスを考慮すると引張弾性率が10MPa以上、10000MPa以下の基材フィルムが好ましい。
また、接着シートの接着剤層や粘着剤層等の配置形状についても特に制限はないが、接着剤層と粘着剤層と保護フィルムが重なった部分と粘着剤層と保護フィルムのみの部分との幅が狭く、接着剤層と粘着剤層と保護フィルムが重なった部分と粘着剤層と保護フィルムのみの部分との段差が小さい場合、凹凸は転写し難い。凹凸の転写がしやすい形状としては幅が5mm以上、深さが5〜100μmの形状が挙げられる。
また、本発明における接着剤としては特に制限はないが、ダイボンドダイシングシートは半導体装置作製に用いられるシートであるため、用途を考慮すると熱硬化性接着剤、光硬化性接着剤、熱可塑性接着剤等が挙げられる。これらを単独で又は2種類以上を組み合わせても、使用することができるが、接着剤として半導体素子の固定に使用されることを考慮すると熱硬化型接着剤が好ましい。
また、半導体装置の作製プロセスや半導体装置における接着剤の特性を考慮すると25℃での貯蔵弾性率が10〜10000MPa又は260℃での硬化後の貯蔵弾性率が0.5〜30MPaであることが好ましい。
このような特性を満たす接着剤としては、例えば、熱硬化性エポキシ樹脂とアクリル系熱可塑性樹脂を混合したものが挙げられる。
本発明における貯蔵弾性率は、強制振動非共振法による引張り試験によって求めることができる。
また接着剤の形状としてダイボンドダイシングシートは半導体装置作製に用いられるシートであるため、用途を考慮すると正方形、円形、略円形又は半導体ウェハ形状が好ましい。
粘着剤としては特に制限はないが、ダイボンドダイシングシートは半導体装置作製に用いられるシートであるため、その作製プロセスを考慮すると放射線又は熱によって硬化する(すなわち粘着力を制御でき、硬化により粘着力が低下する)ものが好ましく、中でも放射線によって硬化するものが好ましく、紫外線によって硬化するものがより好ましい。
このような特性を満たす粘着剤としては、例えば、アクリル系樹脂に光反応剤を混合したものが挙げられる。光反応剤としては、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンが挙げられる。
保護フィルムとしては特に制限はないが、ダイボンドダイシングシートは半導体装置作製に用いられるシートであるため、その作製プロセスを考慮するとフィルムの伸びが大きく、エキスパンド工程での作業性がよい点で、25℃での引張弾性率が1000MPa以下であることが好ましく、800MPa以下であることがより好ましく、600MPa以下であることが特に好ましい。この引張弾性率は、JIS K7113号に準じて測定されたものである。
粘着剤及び粘着剤を保護する保護フィルムの形状についてダイボンドダイシングシートは半導体装置作製に用いられるシートであるため、その作製プロセスを考慮すると正方形、平面視形状、円形、略円形又はダイシングリング形状であることが好ましい。
基材としては特に制限はないが、ダイボンドダイシングシートは半導体装置作製に用いられるシートであるため、その作製プロセスを考慮するとポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系フィルム、ポリビニルアセテートフィルム等のポリオレフィン系フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリイミドフィルム等のプラスチックフィルムなどが挙げられる。
また、紙、不織布、金属箔等も使用することができるが、半導体装置作製のプロセス上、接着剤と粘着剤と保護フィルムからなるシートは基材が剥されて使用されるため、剥離性を有していることが好ましい。剥離性を必要とする面にシリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、長鎖アルキルアクリレート系剥離剤等の離型剤で表面処理してもよい。
これらダイボンドダイシングシートにおいては凹凸の形状や深さに制限はないが、ダイボンドダイシングシートは半導体装置作製に用いられるシートであるため、接着剤と粘着剤及び保護フィルム部分との間又は粘着剤及び保護フィルムと基材との間に凹凸が発生することが多く、形状も半導体ウェハやダイシングリング形状になることが多い。5〜100μmの段差において凹凸の転写が起こりやすい。
本発明のダイボンドダイシングシートを用いて半導体装置を製造する場合は、例えば、次の手順と図5に示すような方法で行われる。
(i)図5(a)に示される剥離基材1からダイボンドダイシングシートを剥離・除去し、接着剤を露出させる(図5(b)及び(c))。
(ii)ダイシング用リング載置部(帯状円環状の粘着剤)にダイシング用リング5を載置するとともに、露出させた接着剤2に半導体ウェハ4を貼り付ける(図5(d))。
(iii)半導体ウェハ4の上方側から、少なくとも接着剤2と粘着剤との界面までダイシングする(図5(e))。
(iv)紫外線を照射し、上記接着剤2と上記粘着剤と間の接着力を低下させる。
(v)各々の半導体チップを接着剤2が付いた状態でピックアップし、この接着剤付き半導体チップをリードフレーム等の支持部材の上に載置し、加熱・接着する。
(vi)ワイヤボンドする。
(vii)封止材を用いて封止して、半導体装置を得る。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限するものではない。
芯材に巻き取るフィルムとして以下の図4に示すように、接着剤と、前記接着剤を覆い、前記接着剤よりも一回り広く大きく、そして前記接着剤とは重なり合わない周縁部を有する粘着剤と、前記粘着剤に重なり合ってこれを保護する保護フィルムとをこの順に積層しており、これらを一組として、長尺の剥離基材の片面に島状に複数個が連続的に配置されたシートを2種類用意した。
1つは接着剤部分の厚みが75μm、半径320mmで粘着剤及び保護フィルムの厚みが110μm、直径370mmで左右の保護フィルムと円形の保護フィルムとの幅が3mm、かつ基材の厚みが38μmで全長が100m、幅が400mmのダイボンドダイシングシート(シート例1)。
1つは接着剤部分の厚みが10μm、半径320mmで粘着剤及び保護フィルムの厚みが110μm、直径370mmで左右の保護フィルムと円形の保護フィルムとの幅が3mm、かつ基材の厚みが38μmで全長が100m、幅が400mmのダイボンドダイシングシート(シート例2)。
(実施例1)
本発明の緩衝性を有する巻き芯として高さ400mm、内径76.2mmで、コア層の外形100mm、緩衝層を含む最外形110mmかつ、緩衝層の圧縮強度が0.05MPaで歪み量が60%の円筒状の芯材を作製した。
コア層の材質としては、発泡ポリプロピレンを用い押出成形により作製した。それぞれの目標値となる発泡倍率などを変更した。圧縮強度はテンシロンを用いて、室温(25℃)で厚み方向に50%圧縮した時の強度を測定した値である。
また、歪み測定は緩衝層を50%圧縮するような荷重で押し込みその状態を24時間保持し、その後荷重を開放し、30分後の厚みを測定する。歪み量は元の厚みに対して圧縮・開放・30分放置後の厚み量を%で表した数値である。
(実施例2)
高さ400mm、内径76.2mmで、コア層の外形100mm、緩衝層を含む最外形110mmかつ圧縮強度が0.5MPaで歪み量が70%の円筒状の巻き芯を作製した。
(実施例3)
高さ400mm、内径76.2mmでコア層の外形100mm、緩衝層を含む最外形110mmかつ圧縮強度が1.0MPaで歪み量が76%の円筒状の芯材を作製した。
(実施例4)
高さ400mm、内径76.2mmでコア層の外形100mm、緩衝層を含む最外形110mmかつ圧縮強度が2.5MPaで歪み量が90%の円筒状の芯材を作製した。
(比較例1)
高さ400mm、内径76.2mmでコア層の外形100mm、緩衝層を含む最外形110mmかつ圧縮強度が0.01MPaで歪み量が55%の円筒状の芯材を作製した。
(比較例2)
高さ400mm、内径76.2mmでコア層の外形100mm、緩衝層を含む最外形110mmかつ圧縮強度が3.0MPaで歪み量が100%の円筒状の芯材を作製した。
上記のシート例1及びシート例2と、実施例及び比較例の芯材とを組み合わせて、2種類の巻き取り張力で巻き取り、ロールを作製した。ロールを室温で1ヶ月放置した後、シートをウエハへ貼り付けて、ウエハへの貼り付け性(ボイドの発生の有無)を目視にて確認し、巻き跡の転写性を以下の基準にしたがって評価した。
○:ボイドの発生が見られず、巻き跡の転写が抑制できた。
△:ボイドの発生が見られ、巻き跡の転写が抑制できなかった。
×:ロール形状を維持できず、ボイドの評価ができなかった。
−:未評価
×は上記の通り、ロール形状を維持できないため、ボイドの評価ができない。また−は意図して評価をしない。理由は以下の通りである。
巻き取り張力1kgは3kgに比べて比較的転写が抑制できる可能性のある条件である。この1kgで転写の抑制が見込めない以上、3kgを用いた場合は間違いなく転写抑制はできないと判断して、意図して評価をしなかった。
Figure 2010106152
表1に示されるように、上記巻き跡の転写抑制性の評価結果が○であったものは、ボイドの発生も十分に抑制されており、△であったものは、ボイドが発生しており、×であったものは、ロール状態を維持しなかったことが確認された。なお、比較例2のシート1の巻き取り張力3kgについては未評価であるが、これは巻き取り張力1kgで転写の抑制が見込めなかったため、巻き取り張力3kgも転写抑制が見込めないと判断したことによる。
以上の結果から明らかなように、本発明の接着シート(実施例1〜4)によれば、芯材に緩衝性を有さないものであった比較例の接着シート(比較例1〜2)に比較して、ロール状に巻き取った場合において、接着剤層に巻き跡が転写されることを十分に抑制することができ、それによって、接着剤層を半導体ウェハに貼り付ける際にボイドの発生を十分に抑制することができることが確認された。
本発明において使用される接着シートの一例であり、(a)は平面図であり、(b)は、(a)に示す接着シート200をX−X線に沿って切断した場合の模式断面図である。 接着シートの一例であり、ダイボンドダイシングシートが配置されロール状に巻かれている模式図である。 (a)は、従来の接着シートにおいて凹凸が転写した一例を模式的に示す平面図であり、(b)は、(a)のY−Y断面図である。 (a)は、接着シートの形状を模式的に示す図であり、(b)は、(a)のZ−Z断面図である。 (a)〜(e)は、半導体装置を作製するプロセスとプロセス上において接着シートの役割を示した一連の工程図である。 (a)はロール状に巻き取る巻き芯の断面図であり、(b)は同巻き芯の模式図である。
符号の説明
1 剥離基材
2 接着剤層(接着剤)
3 粘着剤及び保護フィルム
4 半導体ウェハ
5 ダイシング用リング
11 巻き芯
12 巻き跡
13 コア層
14 緩衝層
15 貼り合せ層
200、210、230 接着シート(ダイボンドダイシングシート)

Claims (9)

  1. 凹凸があり、長尺の基材がロール状に巻かれ、かつ巻き取る巻き芯が緩衝性を有する接着シート。
  2. 巻き芯が、筒状のコア層とその外周を緩衝層で覆われた2層構造である請求項1記載の接着シート。
  3. 巻き芯のコア層と緩衝層が、3〜100μm厚の貼り合せ層を介してなる請求項1又は2記載の接着シート。
  4. 接着剤と、前記接着剤を覆い、前記接着剤よりも一回り広く大きく、そして前記接着剤とは重なり合わない周縁部を有する粘着剤と、前記粘着剤に重なり合ってこれを保護する保護フィルムとをこの順に積層しており、これらを一組として、長尺の基材の片面に島状に複数個配置され、ロール状に巻かれており、巻き取る巻き芯が緩衝性を有する接着シート。
  5. 巻き芯の緩衝層が、室温(25℃)で厚み方向に50%圧縮された場合の圧縮強度が0.01〜2.5MPaである請求項1〜4のいずれかに記載の接着シート。
  6. 巻き芯の緩衝層が、室温(25℃)で厚み方向に50%圧縮され24時間放置された後、圧縮荷重を開放し、室温(25℃)で30分後の圧縮量に対する歪みを測定した場合の歪み量の割合が5〜90%の範囲である請求項1〜5のいずれかに記載の接着シート。
  7. 接着剤の平面視形状が、正方形、円形、略円形、半導体ウェハ形状のいずれかである、請求項1〜6のいずれかに記載の接着シート。
  8. 粘着剤及び粘着剤を保護する保護フィルムの平面視形状が、正方形、円形、略円形、ダイシングリング形状のいずれかである請求項4〜7のいずれかに記載の接着シート。
  9. 高エネルギー線を照射すると粘着剤の粘着力が低下する請求項4〜8のいずれかに記載の接着シート。
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