JP2010103987A - 振動体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 落下時において積層型圧電素子の支持板からの剥離を抑制することができる振動体を提供する。
【解決手段】 積層体17の一対の側面が焼き肌面であるとともに、積層体17の支持板14側の主面と支持板14とを底面側接着剤層15aで接合するとともに、内部電極層12の引出方向側における外部電極13bの露出面と支持板14とを側面側接着剤層15bで接合してなり、側面側接着剤層15bの支持板14からの高さhが、積層体17の支持板14側の主面の支持板からの高さh以上である。これにより、落下試験で着地する瞬間に発生する、積層型圧電素子10、16と支持板14との間の引張応力に耐えることができ、振動体の落下時における積層型圧電素子10、16の支持板14からの剥離を抑制することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、振動体に関し、特に、コンピュータ、携帯電話機または小型端末機器用の平面スピーカ装置に用いられるバイモルフ型またはユニモルフ型の積層型圧電素子を用いた振動体に関するものである。
従来の積層型圧電素子は、圧電体層と内部電極層とを交互に積層してなり、圧電体層の積層方向に形成された長方形状の一対の主面と内部電極層が長手方向に交互に引き出された一対の側面とを有する板状の積層体と、この積層体の長手方向の両端部に設けられた外部電極とを具備している。
従来の振動体は、図6に示すように、上記のような積層型圧電素子の一方の主面を支持板に接着剤を用いて接合することにより、バイモルフ型およびユニモルフ型の振動体を作製していた(例えば、特許文献1参照)。
従来の振動体は、図6(a)に示すように、積層型圧電素子30、36を支持板34の上下面に底面側接着剤層35だけで接合して構成されている。
すなわち、積層型圧電素子30、36は、7層の圧電体31と6層の内部電極層32とを交互に積層してなり、上下の主面に表面電極層33aを有する積層体と、この積層体の長手方向の両端部にそれぞれ設けられた一対の外部電極33bとを具備している。積層体は板状であり、上下の主面が長方形状とされ、積層体の長手方向には、内部電極層32が交互に引き出された一対の側面を有し、この一対の側面にはそれぞれ外部電極33bが設けられている。
6層の内部電極層32と2層の表面電極層33aは交互に電極層とされており、一対の外部電極33bには、積層体の側面において3層ずつの内部電極層32および1層ずつの表面電極層33aが電気的に接続されている。
通常、支持板34に接着剤を塗布し、この接着剤層に積層型圧電素子30、36を押し当て、接合されるが、図6(b)に示すように、接着剤層を広く形成し、この接着剤層に積層型圧電素子30、36を押し当てて接合したとしても、側面側接着剤層39の支持板34からの高さhは、支持板34から積層体の支持板34側の主面までの高さよりも低い。
また、従来、支持板に凹凸を形成し、積層型圧電素子と支持板との接着剤による接合面積を増加させた振動体や、支持板に貫通孔を形成し、接着剤を貫通孔内にも充填し、積層型圧電素子と支持板との接合強度を向上させた振動体が知られている(特許文献2参照)。
特開2007−329431号公報 特開平8−293631号公報
特許文献1の振動体では、積層体の一方の主面が支持板34に底面側接着剤層35だけで接合されており、このような振動体では、振動体の落下時に積層型圧電素子30、36の支持板34からの剥離が発生し易いという問題があった。
すなわち、振動体は小型端末機器等に用いられており、ユーザーが誤って落とした場合であっても、破壊されないような十分な強度を有することが必要であるが、振動体が床等に落下した場合には、振動体が着地した瞬間に、支持板34の下面に位置する積層型圧電素子30、36に、積層型圧電素子30、36の重量に応じた重力方向の強い力が作用し、この力が底面側接着剤層35による接合力を超えると、積層型圧電素子30、36の支持板34からの剥離が発生し易いという問題があった。
また、特許文献2では、支持板に凹凸または貫通孔を形成し、積層体の一方の主面だけ、接着剤で凹凸や貫通孔を介して支持板に接合しており、引張試験による接合強度は向上するものの、振動体の落下等の衝撃により、支持板から積層型圧電素子が未だ剥離し易いという問題があった。
本発明は、落下時において積層型圧電素子の支持板からの剥離を抑制することができる振動体を提供することを目的とする。
本発明の振動体は、セラミックスからなる圧電体層と内部電極層とを交互に積層してなり、上下面に形成された一対の長方形状の主面と該主面の長手方向の両端側に設けられた一対の側面とを有する板状の積層体と、該積層体の前記一対の側面にそれぞれ設けられ前記内部電極層と交互に電気的に接続された一対の外部電極とを具備する積層型圧電素子と、該積層型圧電素子の前記主面が接合された支持板とを具備する振動体であって、前記積層体の前記一対の側面が焼き肌面であるとともに、前記積層体の前記支持板側の主面と前記支持板とを底面側接着剤層で接合し、前記外部電極の露出面と前記支持板とを側面側接着剤層で接合してなり、該側面側接着剤層の前記支持板からの高さが、前記支持板から前記積層体の前記支持板側の主面までの高さ以上であることを特徴とする。
底面側接着剤層だけで積層型圧電素子を支持板に接合すると、落下試験で、着地した瞬間に、支持板の落下方向に位置する積層型圧電素子に、積層型圧電素子の重量に応じた重力方向の強い力が作用し、この力が底面側接着剤層による接合力を超えると、積層型圧電素子の支持板からの剥離が発生し易いが、本発明の振動体では、底面側接着剤層だけでなく、支持板からの高さが支持板から積層体の支持板側の主面までの高さ以上である側面側接着剤層によっても積層型圧電素子を支持板に接合することにより、言い換えれば、支持板からの高さが積層体の主面の高さ以上である側面側接着剤層により、積層型圧電素子の外部電極が支持板に強固に接合され、落下試験時の着地する瞬間に発生する、積層型圧電素子と支持板との間の引張応力に耐えることができ、振動体の落下時における積層型圧電素子の支持板からの剥離を抑制することができる。
また、側面側接着剤層の支持板からの高さが高い場合には、積層型圧電素子が支持板に強固に接合され、落下試験における積層型圧電素子の支持板からの剥離を有効に抑制できるが、側面側接着剤層を構成する有機系接着剤の熱膨張係数が大きいため、積層体の側面と外部電極との間に主面の長手方向の引張応力が発生し、この間で剥離しやすくなる。本発明では、積層体の側面が焼き肌面であり、積層体の側面を平坦にする等の何ら加工も施していないため、積層体の側面は圧電体層を構成するセラミック粒子による形状が反映され、すなわち、セラミック粒子により凹凸が形成されており、このセラミック粒子による凹凸が形成された側面に外部電極ペーストを塗布して外部電極が形成されることになり、外部電極の積層体の側面への接合強度を向上することができる。従って、側面側接着剤層の支持板からの高さを高くして、積層型圧電素子の外部電極を支持板に強固に接合できるとともに、側面側接着剤層の支持板からの高さを高くしても、外部電極が積層体の側面から剥離することを抑制できる。
また、本発明の振動体は、前記積層体の前記側面から前記内部電極層の先端が凹んでおり、前記積層体の前記側面から凹んだ内部電極層先端には、前記積層体の前記側面に設けられた前記外部電極が接合されていることを特徴とする。このような振動体では、積層体の側面から凹んだ部分に外部電極の電極材料が入り込み、内部電極層の先端と接合するため、外部電極の積層体側面への接合強度をさらに向上することができる。
また、本発明の振動体は、前記支持板が金属または合金からなり、前記側面側接着剤層の上面に、前記外部電極と前記支持板とを導通するための導体層が形成されていることを特徴とする。側面側接着剤層の上面に導体層を形成する場合には、側面側接着剤層の接着剤および導体層の金属の熱膨張係数が積層型圧電素子の圧電体層の熱膨張係数よりも大きいため、積層体の側面と外部電極層との間により大きな引張応力がかかるが、本発明では、上記したように、積層体の側面が焼き肌面であり、積層体の側面にセラミック粒子により凹凸が形成されており、このセラミック粒子による凹凸が形成された側面に外部電極が形成され、外部電極の積層体の側面への接合強度を向上することができ、外部電極が積層体の側面から剥離することを抑制できる。
また、本発明の振動体は、前記積層型圧電素子における圧電体層の積層数が7層以上であることを特徴とする。積層型圧電素子を高変位および低電圧駆動させるために、圧電体層の積層数を増やすことが考えられるが、圧電体層の積層数を7層以上と増加させると積層型圧電素子の重量が重くなり、落下試験において、支持板と積層型圧電素子との間が剥離し易くなるため、本発明を特に好適に用いることができる。
また、本発明の振動体は、前記内部電極層の金属成分が銀、もしくは銀とパラジウムからなり、前記内部電極層がパラジウムを含有する場合には、金属成分中のパラジウムの含有比率が5質量%以下であることを特徴とする。このような振動体では、積層型圧電素子における内部電極層の金属成分を銀または銀とパラジウムから構成し、金属成分中のパラジウム含有比率を5質量%以下とすることにより、積層体の焼成温度を低下させることができ、また高価なパラジウム使用量を少なくすることができ、安価な振動体を得ることができる。
本発明の振動体では、底面側接着剤層だけでなく、支持板からの高さが支持板から積層体の支持板側の主面までの高さ以上である側面側接着剤層によっても積層型圧電素子を支持板に接合することにより、積層型圧電素子の外部電極が支持板に強固に接合され、落下試験時の着地する瞬間に発生する、積層型圧電素子と支持板との間の引張応力に耐えることができ、振動体の落下時における積層型圧電素子の支持板からの剥離を抑制することができる。
また、積層体の側面が焼き肌面であり、積層体の側面を平坦にする等の何ら加工も施していないため、積層体の側面は圧電体層を構成するセラミック粒子による形状が反映され、積層体の側面にセラミック粒子により凹凸が形成されており、このセラミック粒子による凹凸が形成された側面に外部電極が形成されることになり、外部電極の積層体の側面への接合強度を向上することができる。従って、側面側接着剤層の支持板からの高さを高くして、積層型圧電素子の外部電極を支持板に強固に接合できるとともに、側面側接着剤層の支持板からの高さを高くしても、外部電極が積層体の側面から剥離することを抑制できる。
本発明のバイモルフ型の振動体の断面図である。 本発明のバイモルフ型の振動体の平面図である。 積層体の側面部を拡大して示す断面図で、(a)は本発明品、(b)は従来品を示す。 側面側接着剤層の表面に導体層を有する本発明の振動体の断面図である。 本発明の振動体に用いる積層型圧電体素子の製造方法の一例を示す説明図である。 従来のバイモルフ型の振動体を示すもので、(a)は断面図、(b)は接着剤層を広く形成し、この接着剤層に積層型圧電素子を押し当てて接合した場合の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図1、図2に基づいて説明する。図1は本発明のバイモルフ型の振動体の断面図を、図2は平面図を示す。なお、図2では、理解しやすいように、図1と同一部材には同一の斜線等を記載した。
本発明のバイモルフ型の振動体は、図1、2に示すように、積層型圧電素子10、16を支持板14の上下面に接着剤により接合して構成されている。尚、本発明は、バイモルフ型の積層型圧電素子に限定されるものではなく、支持板の片側に積層型圧電素子が接合されたユニモルフ型であっても本発明の効果は得られる。
積層型圧電素子10、16は、7層のセラミックスからなる圧電体層11と6層の内部電極層12とを交互に積層してなり、上下面に表面電極層13aを有する積層体17と、この積層体17の長手方向xの両端部にそれぞれ設けられた一対の外部電極13bとを具備している。尚、図1は理解を容易にするため、積層型圧電素子10、16の厚みを拡大して記載した。また、積層体17は、表面電極層13aを有しない場合もある。
積層体17は板状であり、上下の主面が長方形状とされ、積層体17の主面の長手方向xの両端側には、一対の側面を有している。積層体17の長方形状の主面は、幅が5mm以下で、長さが10mm以上であることが望ましい。このような積層型圧電素子では、特に、主面の長手方向xの変位が大きくなり、積層体17の側面と外部電極13bとの間に主面の長手方向xの引張応力が発生し易くなるため、本発明を好適に用いることができる。積層体17の長方形状の主面は、特に幅が5mm以下で、長さが17mm以上の場合に、本発明を好適に用いることができる。
積層体17の主面の長さが長くなればなるほど、言い換えれば、積層体17の長さが長くなればなるほど、内部電極層12の主面の長手方向xの収縮量が大きくなり、積層体17の側面から内部電極層12の先端の凹み量が大きくなるため、通常は、焼成した後、カットして内部電極層12を積層体17の側面に露出させることが行われているが、本発明では、後述するように、焼成後にカットすることなく、積層体17の側面が焼き肌面とされていることが特徴である。
また、積層体17の圧電体層11の積層数が7層以上である場合には、積層型圧電素子10、16の重量が重くなるため、落下試験において、支持板14と積層型圧電素子10、16との間が剥離しやすくなるため、本発明をより好適に用いることができる。圧電体層11の積層数は、大型化を防止するという点から、30層以下であることが望ましい。
内部電極層12は、金属成分が銀、もしくは銀とパラジウムからなり、内部電極層12がパラジウムを含有する場合には、金属成分中のパラジウムの含有比率が5質量%以下であることが望ましい。内部電極層12は、金属成分が銀からなる場合がある。内部電極層12中には、圧電体層11を構成する材料成分を含有する場合がある。内部電極層12に圧電体層11を構成する材料成分を含有することにより、圧電体層11と内部電極層12の熱膨張差による応力を低減することができ、積層不良のない積層型圧電素子10、16を得ることができる。セラミック成分として、圧電体層11を構成する材料成分に限定されるものではなく、他のセラミック成分であっても良い。
内部電極層12は、金属成分として銀を主成分とし、金属成分中のパラジウムの含有比率が5質量%以下の場合には、内部電極層12の過焼結を抑制するため、積層体の焼成温度は920〜960℃程度であり、この温度で圧電体層11が十分に焼結する必要がある。このような低温で焼結できる圧電体層11については、後述する。
なお、本発明は、内部電極層12が、金属成分として銀を主成分とし、金属成分中のパラジウムの含有比率が5質量%よりも多いものについて適用できることは勿論である。
内部電極層の金属成分として、銀を主成分とし、金属成分中のパラジウム含有比率を5質量%以下とすることにより、積層体の焼成温度を低下させることができ、また高価なパラジウム使用量を少なくすることができ、安価な振動体を得ることができる。また、内部電極層のヤング率を低減させることができ、柔軟な積層型圧電素子とすることにより、積層型圧電素子の変位量を大きくすることができ、また、落下試験などでも破壊しにくくすることができる。
また、積層体17における内部電極層12は圧電体層11の外周縁よりも内側に形成されている。すなわち、内部電極層12は、積層体17の側面に露出しないように、圧電体層11の外周縁から余白部分を設けて形成されている。ただし、後述する外部電極13bとの接続部においては内部電極層12と電気的に接続する必要があるため積層体17の側面まで引き出されているが、この側面に露出した部分は外部電極13bにより覆われている。内部電極層12と積層体17の側面までの余白部分の幅は100μm以上とすることが望ましい。このようにすることにより、銀、またはパラジウム含有比率が5質量%以下の銀とパラジウムからなる内部電極層12の大気中の水分や硫黄成分による腐食を防止することができ、ひいては積層型圧電素子10、16における内部電極層12間のイオンマイグレーションを抑制し、絶縁信頼性の高い積層型圧電素子10、16を得ることができる。
表面電極層13aと外部電極13bは、銀からなる金属成分にガラス成分を含有することが望ましい。ガラス成分を含有することにより、圧電体層11や内部電極層12と、表面電極層13aまたは外部電極13bとの間に強固な密着力を得ることができる。
積層体17の長手方向xの両端部には、積層体17の側面から上下の主面の長手方向x端部まで被覆する外部電極13bがそれぞれ設けられている。積層型圧電素子10、16は、6層の内部電極層12と2層の表面電極層13aが電極層とされており、一対の外部電極13bには、積層体17の対向する側面において3層ずつの内部電極層12および1層ずつの表面電極層13aが交互に電気的に接続されている。
そして、本発明の振動体は、積層体17の支持板14側の主面と支持板14とが底面側接着剤層15aで接合され、かつ外部電極13bの露出面の一部と支持板14とが側面側接着剤層15bで接合されている。言い換えれば、側面側接着剤層15bは、外部電極13bの露出面の一部に付着し、裾が広がるようにして支持板14の表面にも付着している。この側面側接着剤層15bは、支持板14からの高さhが積層体17の支持板14側の主面の高さh以上とされている。
本発明では、底面側接着剤層15aだけでなく、支持板14からの高さhが、支持板14から積層体17の支持板14側の主面までの高さh以上の側面側接着剤層15bにより、落下試験の着地時に発生する、積層型圧電素子10、16と支持板14との間に発生する引張応力に対して、外部電極13bの露出面と側面側接着剤層15bとの間に発生する剪断応力が対抗して耐えることができ、積層型圧電素子10、16の支持板14からの剥離を抑制することができる。
なお、側面側接着剤層15bの支持板14からの高さhが、支持板14から積層体17の支持板14側の主面までの高さhであっても、図1に示すように、外部電極13bは積層体17の支持板14側の主面よりも支持板側に突出するため、外部電極13bの側面に側面側接着剤層15bが接合することになり、積層型圧電素子10、16の支持板14からの剥離を抑制することができる。
一方、側面側接着剤層15bの高さhが積層体17の主面の支持板14からの高さhよりも低い場合には、落下試験の着地時に発生する、積層型圧電素子10、16と支持板14との間の引張応力に耐えきれず、積層型圧電素子10、16の支持板14からの剥離を抑制する効果が殆どない。特に側面側接着剤層15bの支持板14からの高さhは、積層体17の支持板14側の主面の支持板14からの高さhよりも高く、特に支持板14から10μm以上の高さで、支持板14から積層体17の厚みtの1/2以下の高さであることが望ましい。
側面側接着剤層15bは、底面側接着剤層15aと連続しており、本発明では、外部電極13bの支持板14側に突出した部分間の接着剤層を底面側接着剤層15aとし、それよりも外側に位置する接着剤層を側面側接着剤層15bと定義した。
また、積層型圧電素子10、16と支持板14との間の底面側接着剤層15aの厚みは特に言及しないが、底面側接着剤層15aの厚みが1μm以上である場合には、接着剤の熱膨張係数が大きいため、特に、積層体17と外部電極13bとの間に長手方向xの引張応力が発生し易いため、本発明をより好適に用いることができる。底面側接着剤層15aの厚みは、熱膨張係数の差による応力発生の観点から5μm以下であることが望ましい。
底面側接着剤層15a、側面側接着剤層15bを形成するための有機系接着剤としては、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、ポリエステル系樹脂等公知のものを使用することができる。接着剤に使用する樹脂の硬化方法としては、熱硬化性、光硬化性、嫌気性硬化等いずれを用いても振動体を作製することができる。
そして、本発明では、積層体17の一対の側面が焼き肌面とされている。従って、積層体17の主面の長手方向xの側面は圧電体層11を構成するセラミック粒子による形状が反映され、図3(a)に示すように、セラミック粒子により凹凸が形成されており、また、内部電極層12の焼成収縮により、積層体17の側面には開口部が形成されており、セラミック粒子による凹凸が形成され、かつ内部電極層12の焼成収縮による開口部を有する側面に、外部電極ペーストを塗布して外部電極13bを形成することにより、セラミック粒子による凹凸に外部電極材料が噛み込み、また開口部に外部電極材料が入り込み、この状態で焼き付き、積層体17の側面への外部電極13bの接合強度を向上することができる。
従って、側面側接着剤層15bの支持板14からの高さhを高くして、積層型圧電素子10、16の外部電極13bを支持板14に強固に接合できるとともに、側面側接着剤層15bの支持板14からの高さhを高くしても、外部電極13bが積層体17の側面から剥離することを抑制できる。
すなわち、積層型圧電素子10、16、支持板14および側面側接着剤層15bの熱膨張係数の違いにより、温度サイクルや高温高湿放置試験等の信頼性試験において、積層体17の側面と外部電極13bとの間に主面の長手方向xの引張応力が発生し、この引張応力は、側面側接着剤層15bの支持板14からの高さhが大きくなればなるほど、特に、支持板14からの高さhが積層体17の厚みtの1/2を超える高さの場合に前記引張応力が大きくなるが、本発明では、積層体17の一対の側面を焼き肌面とし、この側面に外部電極13bを形成したので、側面側接着剤層15bの支持板14からの高さhを高くしても、外部電極13bが積層体17の側面から剥離することを抑制できる。尚、図3(b)には、従来の積層体の側面部を示した。
また、焼結後、積層体17の側面を平坦にする等の加工をしないため、加工費用を削減でき、作製コストを削減できる。
ここで、焼き肌面とは、焼結後、ダイシングやバレルなどの積層体17の側面を平坦にする等の加工をせず、焼結後そのままの磁器表面を有することをいう。
また、積層型圧電素子10、16の幅方向の側面も焼き肌面とされており、図2に示したように、幅方向の側面にも幅方向側面側接着剤層18が形成され、この幅方向側面側接着剤層18の支持板14からの高さも、積層体17の支持板14側の主面の支持板14からの高さh以上とされている。これにより、積層型圧電素子10、16の幅方向の側面も支持板14に強固に接合されている。
本発明の振動体は、積層型圧電素子10、16は、外部電極13bを絶縁性の支持板14に形成された電極パターン、または導電性の支持板14そのものに導通せしめ、外部電極13b間に電圧を印加し、駆動することになる。また、積層型圧電素子10と積層型圧電素子16とは、それぞれ同一方向側に変位するように、電圧が印加される。これにより、図1、2に示したようなバイモルフ型の振動体は、大きく振動することになる。
尚、図4に示すように、支持板14が金属または合金からなり、側面側接着剤層15bの上面に、外部電極13bと支持板14とを導通するための導体層55が形成されている場合には、側面側接着剤層15bの接着剤および導体層55の金属の熱膨張係数が積層型圧電素子10、16の熱膨張係数よりも大きいため、積層体17の側面と外部電極層13bとの間により大きな引張応力がかかるため、本発明をより好適に用いることができる。
次に、本発明の振動体の製造方法を図5に基づき説明する。まず、圧電材料の粉末にバインダー、分散剤、可塑剤、溶剤を混練し、スラリーを作製する。圧電材料としては、鉛系、非鉛系のうちいずれでも使用することができる。
次に、得られたスラリーをシート状に成形し、グリーンシート21を得ることができ、このグリーンシート21に内部電極ペーストを印刷して内部電極パターン22を形成する。内部電極パターン22の印刷に際しては、前述したように、焼成後の積層型圧電素子10、16において余白部分Lが100μm以上となるように印刷することが望ましい。次に、図5(a)に示すように、内部電極パターンが形成されたグリーンシート21を所望の枚数積層し、最上層にはグリーンシートのみ積層して、積層成形体を作製する。この積層成形体を所望の形状に切断し、図5(b)に示すように個片状の素子用積層成形体24を作製する。切断する際は、内部電極パターンが素子用積層成形体24の側面に、交互に露出するように切断する。
次に、この素子用積層成形体24を脱脂、焼成することにより積層体17を得ることができる。焼成後、積層体17の外部電極13bが形成される側面25は、何ら加工されないため、圧電体層11の側面は、圧電体層11を構成するセラミック粒子により凹凸が形成されている。また、内部電極層12は圧電体層11に比べ焼結収縮が大きいため、外部電極13bと接続されるはずの内部電極層12の先端は、積層体17の側面25から少々凹んで存在しており、言い換えると、積層体17の側面25には、内部電極層12の収縮による開口部が形成されている。
この後、積層体17の圧電体層11の積層方向の両主面に表面電極ペーストを印刷し、表面電極パターン26aを形成し、引き続き、積層体17の長手方向xの両側面に外部電極ペーストを印刷し、外部電極パターン26bを形成する。このとき外部電極ペーストは、積層型圧電素子24の側面25に引き出された内部電極層12の端面すべて覆うように印刷することが望ましい。所定の温度で電極の焼付けを行うことにより積層型圧電素子10、16を得ることができる。表面電極パターン26aおよび外部電極パターン26bを焼き付けることにより、上記積層体17の側面に形成された開口部には外部電極13bのペーストが入り込み、内部電極層12に外部電極13bが接続されることになる。尚、積層体17の長さが長く、内部電極層12の焼成収縮量が大きく、開口部が長い場合には、真空引きすることにより、開口部に外部電極ペーストを入り易くし、内部電極層12と外部電極13bとの接続を確実に行うことができる。
また、本発明の振動体では、積層体17の表面電極層13aと外部電極13bとを積層体17の角部で接続するが、積層体17の側面および表面はセラミック粒子による凹凸が形成されているため、表面電極層13aと外部電極13bとの接続を確実に行うことができる。
次に、積層型圧電素子10、16に圧電性を付与するために表面電極層13aまたは外部電極13bを通じて直流電圧を印加して、積層型圧電素子10、16の分極を行う。
次に、支持板14に接着剤を塗布して、その支持板14上に積層型圧電素子10、16を押し当て、その後、側面側接着剤層15bの高さhを高くするため、外部電極13bの露出面の側面側接着剤層15bに接着剤を筆等で重ね塗りし、側面側接着剤層15bの高さhを高くし、この後、接着剤を熱や紫外線を照射することにより硬化させ、本発明の振動体を得ることができる。
920〜960℃程度の低温で焼結できる圧電体層11については説明する。圧電体層11は、SbおよびNbのうち少なくとも一種と、Pb、Zr、Ti、ZnおよびBiとを含有するもので、金属成分としてSbおよびNbのうち少なくとも一種と、Pb、Zr、Ti、Sr、Ba、Zn、Biとを含む複合ペロブスカイト型化合物であって、これらの金属元素のモル比による組成式をPb1−x−y−zSrBaBi(Zn1/3α2/3ZrTi1−a−bと表した時に、x、y、z、a、bが、0≦x≦0.14、0≦y≦0.14、0<z≦0.015、0.04≦x+y、0.01≦a≦0.12、0.43≦b≦0.58を満足するものが望ましい。αはSbおよびNbのうち少なくとも一種である。
ここで、x、y、z、a、bを上記の範囲に設定した理由について説明する。PbのSrによる置換量xを0≦x≦0.14としたのは、Pbの一部をSrで置換することによりキュリー温度を高く維持できるからである。また、PbのBaによる置換量yを0≦y≦0.14としたのは、Pbの一部をBaで置換することによりキュリー温度を高く維持でき、高い圧電歪定数d33を得ることができるからである。
さらに、PbのBiによる置換量zを0<z≦0.015としたのは、この範囲内ならば、焼成時にBiが液相を形成し、PZT系結晶の結晶粒子を濡らし、焼結性を向上できるとともに、焼結後は、PZT系結晶内にBiが固溶し、圧電特性を向上できるためである。
また、Tiの(Zn1/3α2/3)による置換量aを0.01≦a≦0.12としたのは、大きな圧電歪定数d33および圧電出力定数g33が得られ、キュリー温度を高く維持し、誘電損失を小さく維持できるからである。この圧電磁器を振動体として用いる場合には、0.05≦a≦0.12とすることにより大きな圧電歪定数を得ることができる。
PZTを主成分とした圧電磁器は、PbZrOとPbTiOの固溶比率を変化させると圧電歪定数の極大値を示すMPB(組成相境界)が存在する。振動体の圧電体層11としては、このMPBおよびその近傍の組成値を用いることになる。このMPBはx、aの量により変化するため、bの値はx、aの組成範囲内でMPBを捉えうる組成範囲とした。
圧電磁器の密度は7.7g/cm以上、特には、7.8g/cm以上が望ましい。なお、積層体の嵩密度を圧電磁器の密度とした。
圧電磁器は以下のようにして作製することができる。先ず、SbおよびNbのうち少なくとも一種と、Pb、Zr、Ti、Znとを含有し、かつCukα線を用いたX線回折測定においてチタン酸ジルコン酸鉛系結晶の(101)のピーク(2θ≒30°)のピーク強度をIとし、(111)のピーク(2θ≒38°)のピーク強度をIとした時、I/Iが0.130〜0.160となる仮焼粉末を作製する。
具体的には、例えば、原料としてPbO、ZrO、TiO、SrCO、BaCO、ZnO、Sb、Nbの各粉末を秤量混合し、次いで、この混合物を脱水、乾燥した後、850〜950℃で1〜3時間仮焼する。仮焼後において、I/Iが0.130〜0.160となるようにした。再びボールミル等で粉砕し、例えば、平均粒径D50が0.5〜0.7μmの範囲になるようにする。
/Iを0.130〜0.160としたのは、I/Iが0.130〜0.160の範囲内ならば、Bi添加により焼結性が向上し、チタン酸ジルコン酸鉛系結晶の合成が進行するとともに、Biが焼結に伴う粒成長と同時にチタン酸ジルコン酸鉛系結晶に取り込まれ、920〜960℃の焼結温度範囲においては液相成分が残存せずに焼結するためである。一方、I/Iが0.130よりも小さい場合には、チタン酸ジルコン酸鉛系結晶の合成が不十分であり、Bi粉末を添加し焼成したとしても、焼結性を向上できないからである。また、I/Iが0.160よりも大きい場合には、チタン酸ジルコン酸鉛系結晶の合成が進みすぎ、Bi粉末を添加し焼成したとしても、結晶内に固溶し難くなるからである。
ここで、チタン酸ジルコン酸鉛系結晶の合成程度を表す指標として、チタン酸ジルコン酸鉛系結晶の(101)のピーク(2θ≒30°)のピーク強度I、(111)のピーク(2θ≒38°)のピーク強度Iを用いたのは、他のピークは、仮焼温度により結晶相が変化するに伴い、ピーク位置やパターン形状が変化するからであり、(101)のピーク(2θ≒30°)と、(111)のピーク(2θ≒38°)は、そのようなことがなく、合成度を表すには最適と考えられたからである。
この後、仮焼粉末に対して、例えばD50が0.5〜0.7μmのBi粉末、バインダを添加し混合した後、ドクターブレード法でグリーンシートを作製する。Bi粉末の添加量は、ABOの化学式で書き表されるチタン酸ジルコン酸鉛系結晶のAサイトPb1−x−y−zSrBaBiの組成表記で表したときのBiのモル数が0.015モルに相当する量以下のBiを添加することが望ましい。
一方、金属成分としてAg主成分とし、金属成分中のPdの含有比率が5質量%以下である内部電極ペーストを作製する。内部電極ペースト中には、共材としてセラミック粒子を混合する場合がある。
この内部電極ペーストをグリーンシートに塗布して内部電極パターンを形成する。
この内部電極パターンが形成されたグリーンシートを複数積層し、最後に内部電極パターンが形成されていないグリーンシートを積層して積層成形体を作製し、この積層成形体を、大気中で920〜960℃で焼成する。これにより、圧電磁器中のチタン酸ジルコン酸鉛系結晶内にBiが固溶する。
このような圧電材料では、920〜960℃の低温で焼成したとしても、Biが液相を形成し、チタン酸ジルコン酸鉛系結晶の結晶粒子を濡らし、焼結性を向上できるとともに、焼結後には、チタン酸ジルコン酸鉛系結晶内にBiがほぼ完全に固溶するため、圧電磁器がチタン酸ジルコン酸鉛系結晶の結晶粒子からなるとともに、チタン酸ジルコン酸鉛系結晶の結晶粒子の粒界には、非晶質相およびチタン酸ジルコン酸鉛系結晶以外の結晶相が実質的に存在せず、圧電特性を向上できる。
従来、低温焼成するため、液相を形成するLiやB等を添加しており、低温焼成はできるものの、PZT系結晶の結晶粒子の粒界には、非晶質相やPZT系結晶以外の結晶相が存在し、絶縁抵抗が経時的に低下したり、圧電特性が低下していた。本発明では、液相を形成するBiを用い、焼成時には液相を形成して焼結性を向上させ、7.7g/cm以上の密度を得ることができ、焼結後には、ほぼ完全にPZT系結晶に固溶して、PZT系結晶の結晶粒子の粒界には、非晶質相やPZT系結晶以外の結晶相が存在しないことになり、圧電特性を向上できる。これにより、圧電磁器の絶縁抵抗値が85℃で100MΩ以上となり、連続駆動時の絶縁劣化を抑制できる。
本発明の振動体は、交流電界中において利用するだけでなく、応力を感知する触感スイッチや、一定の振動を応力として感知し、応力に応じた電荷を発生する発電装置などに用いてもよい。
Zrの一部をSbで置換したチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含有する圧電粉末(材料A:組成式Pb0.92Ba0.08(Zn1/3Sb2/30.10Zr0.4425Ti0.4525(Ni1/2Te1/20.005となるように酸化物粉末Pb,TiO,ZrO,ZnO,Sb,NiO,Feを秤量し仮焼合成したもの)と、バインダーと、分散剤と、可塑剤と、溶剤とをボールミル混合により24時間混練してスラリーを作製した。
得られたスラリーを用いて、ドクターブレード法により厚み約50μmのグリーンシートを作製した。このグリーンシートに金属成分として70質量%のAgと30質量%のPdを含有する内部電極ペーストをスクリーン印刷法により所定形状に塗布し、該内部電極ペーストが塗布されたグリーンシートを6層もしくは12層積層し、最上層には内部電極ペーストが塗布されていないグリーンシートを1層重ね合わせて加圧し、積層数の異なる2種類の積層成形体を作製した。この積層成形体を、長手方向の側面に内部電極層の電極パターンが一層おきに露出するように所定形状に切断して、素子用積層成形体を作製した。
そして、これらの素子用積層成形体を500℃、1時間、大気中で脱脂し、その後、1100℃、3時間、大気中で焼成し、積層体17を得た。
次に、積層体17の両主面に、厚みが3μmの表面電極層13aを形成すべく、電極材料としてAgとガラスを含有する電極ペーストを、積層体17の主面にスクリーン印刷法により塗布し、その後、長手方向xの両端部に、外部電極材料としてAgとガラスを含有する電極ペーストをディップ法により塗布し、700℃、10分、大気中で焼き付け、図1に示すような、積層型圧電素子10、16を作製した。
作製された積層体17の主面の寸法は幅3.5mm、長さ26mmであり、圧電体層11の厚みは40μm、内部電極層12の厚みは3μmであり、積層体の厚みは298μm(7層品)、556μm(13層品)であった。
次に、積層型圧電素子10、16の表面電極13aを通して内部電極層12間および内部電極層12と表面電極13a間に、圧電体層が7層、13層の積層型圧電素子10、16とも、100V、2分間電圧を印加し分極を行った。
次に、厚み0.2mmの42アロイ(合金製)の支持板14を準備し、支持板14の両主面に熱硬化型のエポキシ樹脂からなる接着剤を塗布し、接着剤を塗布した支持板14の部分に積層型圧電素子10、16を押し付け、さらに、外部電極13bの露出面の側面側接着剤層15bに接着剤を筆等で重ね塗りし、120℃、1時間、空気中で接着剤を硬化させ、この側面側接着剤層15bの表面に導体層55を形成し外部電極13bと支持板14とを電気的に接合し、図4に示すようなバイモルフ型の振動体を作製した。導体層55は、外部電極13bよりも幅広に形成した。
一方、接着剤の支持板への塗布面積を狭くし、この部分に積層型圧電素子10、16を押し付け、図6(a)に示すように、積層体の主面を底面側接着剤層だけで接合した比較例の試料を作製した。また、比較例として、焼成後の素子長さが26.6mmとなる積層体を作製し、焼成後、積層体の両端部をダイシングマシンにて長さ26mmにカットし、内部電極層を交互に側面に露出させた、圧電体層が7層および13層の積層体を作製し、上記と同様に、表面電極層、外部電極を形成し、分極の後、支持板に接合して振動体を作製した。側面状態はダイシングカット面とした。
各試料の圧電体層の積層数、側面側接着剤層の有無、支持板からの側面側接着剤層の高さ(積層体の厚みt比を併記した)、底面側接着剤層の厚み、側面状態について、表1に記載した。尚、支持板からの側面側接着剤層の高さは、例えば、試料No.2では、支持板から積層体の厚みt(298μm)の1/2の高さ(149μm)を示す。
積層体の側面部を観察したところ、本発明の試料では、図3(a)に示すように、圧電体層の側面の形状が圧電材料の粒子形状を反映した凹凸形状であったのに対し、比較例の試料No.20〜22では、図3(b)に示すように、加工による一部脱粒したような箇所も観察されるが凡そ平面状であった。また、本発明の試料では、内部電極層が積層体の側面まで到達しておらず、外部電極が内部電極層の開口部に入り込んだ状態であった。一方、比較例試料No.20〜22では内部電極が側面まで達していた。
作製されたバイモルフ型振動体について、−40℃〜85℃、−40℃、85℃での保持時間30分の温度サイクルを100サイクル行う温度サイクル試験を行い、静電容量が初期値から5%以上低下したものを不良とし、不良数/試験数を不良率とし、表2に記載した。静電容量の測定は、インピーダンスアナライザ4194Aを用い、1kHzでの値を測定した。
さらに、作製されたバイモルフ型振動体は、温度が60℃、室温での湿度が90%Rh、1000時間で高温高湿放置試験を行い、静電容量が初期値から5%以上低下したものを不良とし、不良数/試験数で不良率とし、表2の試料No.1〜14、19〜22に記載した。
また、振動体の支持板と積層型圧電素子との接合強度について、落下試験で確認した。試験条件は、振動体の支持板の一端部を実装部材に固定し、この実装部材を100gの落下試験治具に固定し、落下高さ100cmから大理石から成る落下地点へ合計3回自由落下させ、振動体を40倍の顕微鏡で観察し、積層型圧電素子と支持板とが剥離または積層圧電体素子にクラックが発生したものを不良とし、不良数/試験数で不良率とした。
Figure 2010103987
Figure 2010103987
表1、2から、側面側接着剤層15bの高さhが、支持板14から積層体17の厚さtの1/2を超えた場合で、側面がダイシングカット面の比較例の場合(試料No.20、22)には、温度サイクル試験、高温高湿放置試験において不良が発生しているが、側面が焼き肌面の本発明の場合には、側面側接着剤層15bの支持板14からの高さhを高くしても、外部電極13bが積層体17の側面から剥離せず、不良率が0であることがわかる。
原料粉末としてPbO、ZrO、TiO、SrCO、BaCO、ZnO、Sb、Nbの粉末を用いて、Pb0.92Ba0.07(Zn1/3Sb2/30.105Zr0.434Ti0.461となるように秤量し、ボールミルにて24時間湿式混合した。次いで、この混合物を脱水、乾燥した後、930℃で3時間仮焼し、当該仮焼物を再びボールミルで24時間湿式粉砕し、D50が0.5〜0.7μmの仮焼粉末を得た(材料B)。この仮焼粉末について、Cukα線を用いたX線回折測定においてチタン酸ジルコン酸鉛系結晶の(101)のピーク(2θ≒30°)のピーク強度をIとし、(111)のピーク(2θ≒38°)のピーク強度をIとした時、I/Iを求めたところ、0.147であった。
その後、D50が0.5〜0.7μmのBi粉末を0.01モル添加し、これに有機バインダーと、分散剤と、可塑剤と、溶剤とをボールミル混合により24時間混練してスラリーを作製した。
上記実施例1と同様にして厚み約50μmのグリーンシートを作製し、金属成分として100質量%のAg、または95質量%のAgと5重量%のPdを含有する内部電極ペーストをスクリーン印刷法により所定形状に塗布し、内部電極パターンを形成した。該内部電極パターンが形成されたグリーンシートを6層もしくは12層積層し、最上層には電極ペーストが塗布されていないグリーンシートを1層重ね合わせて加圧し、積層数の異なる2種類の積層成形体を作製した。この積層成形体を、長手方向の側面に内部電極層の電極パターンが一層おきに露出するように所定形状に切断して、素子用積層成形体を作製した。
そして、これらの素子用積層成形体を500℃、1時間、大気中で脱脂し、その後、940℃で3時間大気中で焼成し、積層体17を得た。
次に、上記実施例1と同様にして表面電極層13aおよび外部電極13bを形成、図1に示すような、積層型圧電素子10、16を作製した。
作製された積層体17の主面の寸法は幅3.5mm、長さ26mmであり、圧電体層11の厚みは40μm、内部電極層12の厚みは3μmであった。
次に、上記実施例1と同様にして積層型圧電素子10、16の分極を行ない、支持板14の両主面に熱硬化型のエポキシ樹脂からなる接着剤を塗布し、接着剤を塗布した支持板14の部分に積層型圧電素子10、16を押し付け、さらに、外部電極13bの露出面の側面側接着剤層15bに接着剤を筆等で重ね塗りし、120℃、1時間、空気中で接着剤を硬化させ、この側面側接着剤層15bの表面に導体層55を形成し外部電極13bと支持板14とを電気的に接合し、図4に示すようなバイモルフ型の振動体を作製した。導体層55は、外部電極13bよりも幅広に形成した。
各試料の圧電体層の積層数、側面側接着剤層の有無、支持板からの側面側接着剤層の高さ、底面側接着剤層の厚み、側面状態について、表1の試料No.15〜18に記載した。
積層体の側面部を観察したところ、図3(a)に示すように、圧電体層の側面の形状が圧電材料の粒子形状を反映した凹凸形状であった。また、内部電極層が積層体の側面まで到達しておらず、外部電極が内部電極層の開口部に入り込んだ状態であった。
作製されたバイモルフ型振動体について、上記実施例1と同様にして温度サイクル試験、高温高湿放置試験、落下試験を行い、不良数/試験数を不良率とし、表1、2の試料No.15〜18に記載した。また、静電容量についても記載した。
これらの結果から、圧電体層として材料Bを用い、金属成分がAgを主成分とし、パラジウムが金属成分中5質量%以下の内部電極層を用いた場合についても、実施例1と同様に、側面側接着剤層15bの支持板14からの高さhを高くしても、外部電極13bが積層体17の側面から剥離せず、不良率が0であることがわかる。
10、16・・・積層型圧電素子
11・・・圧電体層
12・・・内部電極層
13a・・・表面電極層
13b・・・外部電極
14・・・支持板
15a・・・底面側接着剤層
15b・・・側面側接着剤層
17・・・積層体
h・・・側面側接着剤層の支持板からの高さ
・・・積層体の支持板側の主面の支持板からの高さ
t・・・積層体の厚み
x・・・主面の長手方向

Claims (5)

  1. セラミックスからなる圧電体層と内部電極層とを交互に積層してなり、上下面に形成された一対の長方形状の主面と該主面の長手方向の両端側に設けられた一対の側面とを有する板状の積層体と、該積層体の前記一対の側面にそれぞれ設けられ前記内部電極層と交互に電気的に接続された一対の外部電極とを具備する積層型圧電素子と、該積層型圧電素子の前記主面が接合された支持板とを具備する振動体であって、前記積層体の前記一対の側面が焼き肌面であるとともに、前記積層体の前記支持板側の主面と前記支持板とを底面側接着剤層で接合し、前記外部電極の露出面と前記支持板とを側面側接着剤層で接合してなり、該側面側接着剤層の前記支持板からの高さが、前記支持板から前記積層体の前記支持板側の主面までの高さ以上であることを特徴とする振動体。
  2. 前記積層体の前記側面から前記内部電極層の先端が凹んでおり、前記積層体の前記側面から凹んだ内部電極層先端には、前記積層体の前記側面に設けられた前記外部電極が接合されていることを特徴とする請求項1に記載の振動体。
  3. 前記支持板が金属または合金からなり、前記側面側接着剤層の上面に、前記外部電極と前記支持板とを導通させるための導体層が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の振動体。
  4. 前記積層型圧電素子における前記圧電体層の積層数が7層以上であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の振動体。
  5. 前記内部電極層の金属成分が銀、もしくは銀とパラジウムからなり、前記内部電極層がパラジウムを含有する場合には、金属成分中のパラジウムの含有比率が5質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の振動体。
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